JP5543353B2 - γ−セクレターゼのアミド結合調節物質 - Google Patents

γ−セクレターゼのアミド結合調節物質 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2007年10月19日出願の米国仮特許出願第60/981,170号の出願に対する優先権の利益を主張するものである。上述の関連する米国特許出願の完全な開示内容を本明細書に援用するものである。
(発明の分野)
本発明は、A、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8の定義が本明細書中に与えられるものであるような、一般式Iを有する化合物の使用に関する。式Iの化合物は、アルツハイマー病などのγ−セクレターゼ活性に関連した疾患の治療に有用である。
アルツハイマー病(AD)は、記憶、認知、行動安定性の喪失を特徴とする進行性の神経変性疾患である。ADは65歳以上の人口の6〜10%、85歳以上の人口では最大で50%が発症する。ADは痴呆の最大の原因であり、心血管疾患及び癌に続く3番目の死因である。ADに対する有効な治療方法は現在のところ確立されていない。米国におけるADに関連する全体の総費用は年間1000億ドルを上回る。
ADには単純な原因があるわけではなく、(1)年齢、(2)家族歴、及び(3)頭部外傷などの特定の危険因子が関係している。他の因子としては環境毒素及び低い教育水準などがある。具体的な大脳辺縁皮質及び大脳皮質の神経病理学的病変として、過剰リン酸化されたタウタンパク質からなる細胞内神経原線維変化、及びアミロイドβペプチドの線維状凝集体の細胞外沈着(アミロイドプラーク)がある。アミロイドプラークの主成分は長さの異なるアミロイドベータ(A−ベータ、Aベータ又はAβ)ペプチドである。その変異体の1つであるAβ1−42ペプチド(Aベータ42)は、アミロイド形成の主要な原因物質であると考えられている。別の変異体は、Aβ1−40ペプチド(Aベータ40)である。アミロイドベータは前駆体タンパク質であるベータアミロイド前駆体タンパク質(ベータAPP又はAPP)のタンパク質分解産物である。
ADの家族性の早発性常染色体優性型は、β−アミロイド前駆体タンパク質(β−APP又はAPP)及びプレセニリンタンパク質1及び2におけるミスセンス変異との関連が示されている。一部の患者において、ADの遅発型がアポリポタンパク質E(ApoE)遺伝子の特定の対立遺伝子と関連していることが示されており、より最近になってアルファ2−マクログロブリンの突然変異が見出され、AD患者群の少なくとも30%と関連している可能性が示唆されている。こうした異質性にも関わらず、ADのすべての型は同様の病理学的所見を示す。遺伝子解析により、ADに対する論理的な治療的アプローチの最もよい手掛かりが与えられている。これまでに発見されている突然変異はすべて、Aベータペプチド(Aβ)として知られるアミロイド形成性ペプチド、具体的にはAβ42の質的又は量的産生に影響するものであり、ADの「アミロイドカスケード仮説」を強力に支持するものである(Tanzi and Bertram,2005,Cell 120,545)。Aβペプチド生成とADの病理が関連している可能性が高いことは、Aβ産生の機構のより深い理解の必要性を強調するものであり、Aβ濃度を調節することによる治療的アプローチを強力に裏付けるものである。
Aβペプチドの放出は、それぞれAβペプチドのN末端(Met−Asp結合)及びC末端(37〜42番目の残基)を開裂する、β−及びγ−セクレターゼと呼ばれる少なくとも2種類のタンパク質分解活性によって調節されている。分泌経路では、β−セクレターゼによる開裂が最初に行われることを示す証拠があり、これによりs−APPβ(sβ)が分泌され、11kDaの膜結合カルボキシ末端フラグメント(CTF)が保持される。CTFはγ−セクレターゼによる開裂によってAβペプチドを生ずるものと考えれられる。より長いアイソフォームであるAβ42の量は、特定のタンパク質(プレセニリン)に特定の突然変異を有する患者において選択的に増大しており、これらの突然変異が早発型家族性アルツハイマー病と関連していることが示されている。したがって多くの研究者によってAβ42がアルツハイマー病の原因の主たるものであると考えられている。
γ−セクレターゼ活性は、単一の特定のタンパク質に帰することができるものではなく、実際には異なるタンパク質のアセンブリによるものであることが現在では明らかとなっている。
γ−セクレターゼ活性は、プレセニリン(PS)へテロ2量体、ニカストリン、aph−1及びpen−2の少なくとも4つの成分を含む多タンパク質複合体によるものである。プレセニリン(PS)へテロ2量体は、前駆体タンパク質の細胞内タンパク質分解によって生ずるアミノ末端のPSフラグメントと、カルボキシ末端のPSフラグメントからなる。触媒部位の2個のアスパラギン酸はこのヘテロ2量体の境界面にある。ニカストリンがγ−セクレターゼ基質の受容体として機能することが最近になって示唆されている。γ−セクレターゼの他の要素の機能は分かっていないが、活性を示すにはこれらはすべて必要である(Steiner,2004.Curr.Alzheimer Research 1(3):175〜181)。
第2の開裂段階の分子機構は現在まで明らかとなっていないが、γ−セクレターゼ複合体はアルツハイマー病の治療用の化合物の探索における主要なターゲットの1つとなっている。
触媒部位を直接ターゲティングすることから、γ−セクレターゼ活性の基質特異的な阻害物質及び調節物質を開発することに至る、アルツハイマー病におけるγ−セクレターゼをターゲティングするための様々な手法が提唱されている(Marjaux et al.,2004.Drug Discovery Today:Therapeutic Strategies,Volume 1,1〜6)。したがって、セクレターゼを標的とする各種の化合物が述べられている(ラーナー(Larner)、2004年.、アルツハイマー病の治療ターゲットとしてのセクレターゼ(Secretases as therapeutics targets in Alzheimer's disease):patents 2000〜2004.Expert Opin.Ther.Patents 14,1403〜1420)。
実際、この知見は、γ−セクレターゼに対する特定のNSAIDの作用が示された生化学的研究によって最近になって支持されている(Weggen等(2001)Nature 414,6860,212並びに国際特許出願公開第WO01/78721号、及び米国特許出願第2002/0128319号;Morihara et al(2002)J.Neurochem.83,1009;Eriksen(2003)J.Clin.Invest.112,440)。ADを防止又は治療する上でのNSAIDの使用における潜在的な制約は、不要な副作用を生じうるNSAIDのCox酵素に対する阻害活性、及びNSAIDのCNSへの低い浸透性である(Peretto et al.,2005,J.Med.Chem.48,5705〜5720)。
したがって、γ−セクレターゼ活性を調節することによって、アルツハイマー病の治療の新たな道筋を開く新規な化合物が強く求められている。
本発明の目的はこうした化合物を提供することにある。
本発明は、一般式(I)を有する化合物:
Figure 0005543353
[式中、
Aは、フェニル、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
1は、H;CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49からなる群から選択されるアルキル;C23、i−C35、n−C35、n−C47、i−C47、sec−C47から選択されるアルケニル;からなる群から選択され、前記アルキル基及びアルケニル基は、所望により、F、Cl、Br、I及びCF3からなる群から独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基によって置換され、
2は、H;ベンジル;CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49、CH2CH2CH(CH32、Cからなる群から選択されるアルキル;C23、i−C35、n−C35、n−C47、i−C47、sec−C47から選択されるアルケニル;からなる群から選択され、前記アルキル基及びアルケニル基は、所望により、F、Cl、Br、I及びCF3からなる群から独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基によって置換され、
3及びR6は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、C(O)N(C(1〜4)アルキル)2、S(O)2(1〜4)アルキル、SO2N(C(1〜4)アルキル)2、S(O)N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)S(O)2(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)S(O)C(1〜4)アルキル、S(O)2(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)S(O)2N(C(1〜4)アルキル)2、SC(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)C(O)C(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)C(O)N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)C(O)O C(1〜4)アルキル、OC(O)N(C(1〜4)アルキル)2、C(O)C(1〜4)アルキル、置換及び非置換のC1〜C4−アルキル、並びに置換及び非置換のC1〜C4−アルコキシからなる群から独立して選択され、C1〜C4−アルキル及びC1〜C4−アルコキシの両群の置換基は、F、Cl、Br、I、CF3から選択され、
4、R5、R7及びR8は、OCF3、CF3、H、F、Cl、OCH3、C(1〜4)アルキル、及びCNからなる群から独立して選択される。]
並びに、溶媒和物、水和物、エステル、及びそれらの医薬上許容される塩、を含む。
本発明は、一般式(I)を有する化合物:
Figure 0005543353
[式中、
Aは、フェニル、ヘテロシクリル、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
1は、H;CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49からなる群から選択されるアルキル;C23、i−C35、n−C35、n−C47、i−C47、sec−C47から選択されるアルケニル;からなる群から選択され、前記アルキル基及びアルケニル基は、所望により、F、Cl、Br、I及びCF3からなる群から独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基によって置換され、
2は、H;ベンジル;CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49、CH2CH2CH(CH32、Cからなる群から選択されるアルキル;C23、i−C35、n−C35、n−C47、i−C47、sec−C47から選択されるアルケニル;からなる群から選択され、前記アルキル基及びアルケニル基は、所望により、F、Cl、Br、I及びCF3からなる群から独立して選択される1個、2個、又は3個の置換基によって置換され、
3及びR6は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、C(O)N(C(1〜4)アルキル)2、S(O)2(1〜4)アルキル、SO2N(C(1〜4)アルキル)2、S(O)N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)S(O)2(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)S(O)C(1〜4)アルキル、S(O)2(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)S(O)2N(C(1〜4)アルキル)2、SC(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)C(O)C(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)C(O)N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)C(O)O C(1〜4)アルキル、OC(O)N(C(1〜4)アルキル)2、C(O)C(1〜4)アルキル、置換及び非置換のC1〜C4−アルキル、並びに置換及び非置換のC1〜C4−アルコキシからなる群から独立して選択され、C1〜C4−アルキル及びC1〜C4−アルコキシの両群の置換基は、F、Cl、Br、I、CF3から選択され、
4、R5、R7及びR8は、OCF3、CF3、H、F、Cl、OCH3、C(1〜4)アルキル、及びCNからなる群から独立して選択される。]
並びに、溶媒和物、水和物、エステル、及びそれらの医薬上許容される塩を含む。
本発明の別の実施形態では、
Aは、フェニル及びヘテロアリールからなる群から選択され、
1は、H;CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49からなる群から選択されるアルキル;C23、i−C35、n−C35、n−C47、i−C47、sec−C47から選択されるアルケニル;からなる群から選択され、
2は、H;ベンジル;CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49、CH2CH2CH(CH32、Cからなる群から選択されるアルキル;C23、i−C35、n−C35、n−C47、i−C47、sec−C47から選択されるアルケニル;からなる群から選択され、
3及びR6は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、C(O)N(C(1〜4)アルキル)2、S(O)2(1〜4)アルキル、SO2N(C(1〜4)アルキル)2、S(O)N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)S(O)2(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)S(O)C(1〜4)アルキル、S(O)2(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)S(O)2N(C(1〜4)アルキル)2、SC(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)C(O)C(1〜4)アルキル、N(C(1〜4)アルキル)C(O)N(C(1〜4)アルキル)2、N(C(1〜4)アルキル)C(O)O C(1〜4)アルキル、OC(O) N(C(1〜4)アルキル)2、C(O)C(1〜4)アルキル,C1〜C4−アルキル及びC1〜C4−アルコキシからなる群から独立して選択され、
4、R5、R7、及びR8は、CF3、H、F、Cl、OCH3、C(1〜4)アルキル、及びCNからなる群から独立して選択され、
並びに、溶媒和物、水和物、エステル、及びそれらの医薬上許容される塩である。
本発明の別の実施形態では、
Aは、フェニル及びピリジルからなる群から選択され、
1は、H、CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、及びtert−C49からなる群から選択され、
2は、H;ベンジル;CH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49、及びCH2CH2CH(CH32からなる群から選択されるアルキル;からなる群から選択され、
3及びR6は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、C1〜C4−アルキル、及びC1〜C4−アルコキシからなる群から独立して選択され、
4、R5、R7、及びR8は、CF3、H、F、Cl、OCH3、C(1〜4)アルキル、及びCNからなる群から独立して選択され、
並びに、溶媒和物、水和物、エステル、及びそれらの医薬上許容される塩である。
本発明の別の実施形態では、
Aは、フェニルであり、
1は、H、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3、又はCH2CH(CH32であり、
2は、Hであり、
3及びR6は、H、F、Cl、Br、I、CN、OH、C1〜C4−アルキル、及びC1〜C4−アルコキシからなる群から独立して選択され、
4、R5、R7、及びR8は、CF3、H、F、Cl、OCH3、C(1〜4)アルキル、及びCNからなる群から独立して選択され、
並びに、溶媒和物、水和物、エステル、及びそれらの医薬上許容される塩である。
本発明の別の実施形態では、
Aは、フェニルであり、
1は、CH2CH(CH32であり、
2は、Hであり、
3は、CF3、又はFであり、
4は、H、F、又はCF3であり、
5は、H又はFであり、
6は、CF3であり、
7及びR8は、Hであり
並びに、溶媒和物、水和物、エステル、及びそれらの医薬上許容される塩である。
本発明の別の実施形態は、
Figure 0005543353
からなる群から選択される化合物、並びに、溶媒和物、水和物、エステル、及びそれらの医薬上許容される塩を含む。
別の実施形態では、本発明は、薬剤として使用される上記の例又は式Iに記載の化合物に関する。
別の実施形態では、本発明は、γ−セクレターゼの調節のための薬剤の調製における上記の例又は式Iに記載の化合物の使用に関する。
別の実施形態では、本発明は、Aβ42の産生レベルの上昇に伴う疾患を治療するための薬剤の調製における上記の例又は式Iに記載の化合物の使用に関する。
別の実施形態では、本発明は、アルツハイマー病を治療するための薬剤の調製における上記の例又は式Iに記載の化合物の使用に関する。
別の実施形態では、本発明は、γ−セクレターゼの調節に関して哺乳動物を治療する方法であって、哺乳動物に治療上の有効量の式Iの化合物を投与する工程を含む前記方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物におけるAβ42の産生レベルの上昇に伴う疾患を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療上の有効量の式Iの化合物を投与する工程を含む方法に関する。
当業者であれば、式Iの化合物は1以上の不斉炭素原子をその構造中に有しうる点は認識されるであろう。本発明はその範囲内に、化合物の単一のエナンチオマー、ラセミ混合物、及びエナンチオマー過剰が存在するエナンチオマーの混合物を含むものとする。
本発明の化合物、及び/又はその塩若しくはエステルの一部のものは、異なる光学異性体として存在する。これらの形態はすべて本発明の対象である。
本明細書に含まれる本発明に基づく化合物の例示的な塩について下記に述べる。下記に述べる異なる塩の一覧は、完全なもの及び限定することを意図したものではない。
1以上の酸性基を有する本発明に基づく化合物は、例えば化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はアンモニウム塩として、本発明に基づいて使用することができる。これらの塩のより正確な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、又は、アンモニア若しくはエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン若しくはアミノ酸などの有機アミン類との塩が挙げられる。
「医薬上許容される」なる用語は、EMEA(欧州)及び/又はFDA(米国)などの監督官庁、及び/又は他の任意の国内監督官庁によって動物、好ましくはヒトにおける使用が認可されていることを意味する。
本発明に基づく化合物のそれぞれの塩は、例えば溶媒又は分散媒中でこれらの塩を有機又は無機塩基と接触させる、あるいは他の塩とカチオン交換するなどの当業者には周知の従来の方法によって得ることができる。
更に、本発明は、生理学的適合性が低いことにより医薬品での使用には直接適していないが、例えば化学反応の中間体として、若しくは医薬上許容される塩の調製に使用することができるか、又は、任意の適当なインビトロアッセイなどの任意の適当な方法によって本発明に基づく化合物のγ−セクレターゼ調節活性を研究するのに適した、本発明に基づく化合物のすべての塩を含むものである。
本発明には、プロドラッグ、すなわち、作用薬の誘導体であって作用薬と比較して優れた送達能力及び薬効を有するものが含まれると考えられる。プロドラッグは、インビボの酵素的又は化学的プロセスにより、作用薬に変換される。
本発明は更に、本発明に基づく化合物のすべての溶媒和物を含む。
本発明は更に、生理学的に許容される開裂可能な基を有し、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトにおいて本発明に基づく化合物に代謝される、本発明に基づく化合物の誘導体/プロドラッグ(それらの塩を含む)を含む。
本発明は更に、本発明に基づく化合物の代謝産物を含む。
「代謝産物」なる用語は、細胞又は生物、好ましくは哺乳動物によって本発明に基づく化合物の任意のものから誘導されるすべての分子を指す。
好ましくは、「代謝産物」なる用語は、生理学的条件下で任意のこうした細胞又は生物に存在するあらゆる分子とは異なる分子に関連する。
本発明に基づく化合物の代謝産物の構造は、各種の適当な方法を用いることにより当業者には明らかとなろう。
本発明は更に、薬剤として使用される本発明の化合物にも関する。化合物は上記に定義したものであり、更に薬剤に関しては、本発明の使用に関して下記に述べる、例えば製剤、用途、及び組み合わせなどの実施形態もまた本発明のこの態様に該当する。
詳細には、本発明に基づく化合物はアルツハイマー病の治療に適している。
前記使用に関する詳細については更に後述する。
本化合物はγ−セクレターゼ活性を調節するために使用することができる。
本明細書で用いる「γ−セクレターゼ活性の調節」なる用語は、γ−セクレターゼ複合体によるAPPのプロセシングに対する作用のことを指す。好ましくは、この用語は、APPの全体のプロセシング速度が本化合物を用いない場合とほぼ同じに保たれるが、プロセシングされた産物の相対量が変化する作用、より好ましくは、生成されるAβ42ペプチドの量が減少するように変化するような作用のことを指す。例えば、異なるAベータ種が生成されるか(例、Aベータ−42の代わりにAベータ−38又はより短いアミノ酸配列の他のAベータペプチド種)、あるいは各生成物の相対量が異なる(例、Aベータ−42に対するAベータ−40の比が変化する、好ましくは大きくなる)。
γ−セクレターゼ活性は、例えば生成するAベータペプチド種の濃度、最も重要なものとしてAベータ42の濃度(下記実施例の項を参照)を求めることで、例えば、APPプロセシングを求めることによって測定することができる。
γ−セクレターゼ複合体はノッチ(Notch)タンパク質のプロセシングにも関与していることがこれまでに示されている。ノッチは、発生過程において重要な役割を担うシグナル伝達タンパク質である(Schweisguth F(2004)Curr.Biol.14,R129にまとめられている)。治療法においてγ−セクレターゼ活性を調節するための前記化合物の使用に関し、想定される望ましくない副作用を防止するにはγ−セクレターゼ活性のノッチプロセシング活性を阻害しないことが特に有利であると考えられる。
したがって、γ−セクレターゼ複合体のノッチプロセシング活性に作用を及ぼさない化合物が好ましい。
本発明の意味の範囲内では、「ノッチプロセシング活性への作用」とは、特定の因子によるノッチプロセシング活性の阻害又は活性化の両者を含む。
ある化合物は、Shimizu et al(2000)Mol.Cell.Biol,20:6913に述べられる対応するアッセイにおいて30μMの濃度における前記因子が20未満、好ましくは10未満、より好ましくは5未満、最も好ましくは2未満である場合にノッチプロセシング活性に対する作用を有さないものと定義される。
このようなγ−セクレターゼの調節は例えば哺乳動物などの動物において行うことができる。哺乳動物の例としては、マウス、ラット、モルモット、サル、イヌ、ネコがある。この調節はヒトで行うこともできる。本発明の特定の実施形態では、前記調節はインビトロ又は細胞培養中で行われる。当業者には周知であるように、複数のインビトロ及び細胞培養アッセイが利用可能である。
特定の細胞株又は形質転換動物によるC末端APPフラグメントの産生をウエスタンブロット分析によって測定するうえで有用なアッセイの例としては、これに限定されるものではないがYan et al.,1999,Nature 402,533〜537に述べられるようなものがある。
インビトロでのγ−セクレターゼアッセイの一例が国際特許出願公開第WO03/008635号に述べられている。このアッセイでは、適当なペプチド基質にγ−セクレターゼ調製物を接触させ、基質を開裂する能力を測定する。
γ−セクレターゼによる開裂の異なる産物(Aβペプチド)の濃度を当業者には周知の様々な方法によって求めることが可能である。こうした方法の例としては、質量分析又は抗体による検出によるペプチドの判定法が挙げられる。
培養細胞培地又は生物学的液体中の可溶性Aβペプチドのプロファイルの特徴付けに有用なアッセイの例としては、これに限定されるものではないが、Wang et al.,1996,J.Biol.Chem.271,31894〜31902に述べられるものがある。このアッセイでは、特定の抗体によるAベータペプチドの免疫沈降と、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析法によるペプチド種の検出及び定量化の組み合わせを用いる。
ELISAによってAベータ40及びAベータ42ペプチドの産生を測定するうえで有用なアッセイの例としては、これに限定されるものではないが、Vassar et al,1999,Science 286,735〜741に述べられるものがある。更なる情報が例えば、N.Ida et al.(1996)J.Biol.Chem.271,22908及びM.Jensen et al.(2000)Mol.Med.6,291に開示されている。好適な抗体は例えばザ・ジェネティクス・カンパニー社(The Genetics Company, Inc.)(スイス)から販売されている。抗体を用いたキットがイノジェネティクス社(Innogenetics)(ベルギー)からも販売されている。
こうしたアッセイで使用できる細胞としては、γ−セクレターゼ複合体を内因性に発現する細胞、及びγ−セクレターゼ複合体の相互作用因子の一部又はすべてのものを一過性又は安定的に発現するトランスフェクト細胞が挙げられる。こうしたアッセイに適した多くの入手可能な細胞株が当業者に知られている。神経細胞及びグリア細胞由来の細胞及び細胞株が特に好適である。更に、脳の細胞及び組織、並びに脳のホモジネート及び膜調製物を使用することもできる(Xia et al.,1998,Biochemistry 37,16465〜16471)。
こうしたアッセイは、例えば、異なる実験条件及び構成における本発明に基づく化合物の作用を調べる目的で行うことができる。
更に、こうしたアッセイはγ−セクレターゼ複合体についての機能的研究の一部として行うこともできる。
例えば、動物、好ましくは哺乳動物、好ましくはヒトのγ−セクレターゼ複合体の1以上の相互作用因子(野生型、又は特定の突然変異及び/又は改変を有するもの)を特定の細胞株で発現させ、本発明に基づく化合物の作用を調べることができる。
用いる相互作用因子の突然変異型は、特定の動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトにおいてこれまでに述べられているものであってもよく、これらの動物においてこれまでに述べられていないものであってもよい。
γ−セクレターゼの相互作用因子の改変には、相互作用因子のあらゆる生理学的改変、及び生物学的システムにおけるタンパク質の改変としてこれまでに述べられている他の改変の両方が含まれる。
こうした改変の例としてはこれらに限定されるものではないが、グリコシル化、リン酸化、プレニル化、ミリスチル化、及びファルネシル化が挙げられる。
更に、本発明に基づく化合物はγ−セクレターゼ活性を調節するための薬剤の調製に使用することができる。
γ−セクレターゼの活性は異なる方法で調節することが可能であり、これにより異なるAβペプチドが異なるプロファイルで得られる。
それぞれの用量、投与経路、処方などについて下記に更に開示する。
本発明は、Aβ42産生レベルの上昇に伴う疾患の治療における式Iの化合物の使用に更に関する。Aベータ産生レベルの上昇及び脳への沈着に伴う疾患は、一般的にはアルツハイマー病(AD)、脳アミロイド血管症、多発脳梗塞性認知症、ボクサー認知症又はダウン症候群であり、好ましくはADである。
本明細書で用いる「治療」なる用語は、必ずしもすべての症状の完全な消失を示すものではないが疾患の進行を遅延、妨害、阻止、又は停止させうるすべてのプロセスを指すものである。
本明細書で用いる「Aβ42産生レベルの上昇」なる用語は、APPのプロセシングの全体的な増大によりAβ42ペプチド産生の速度が増大する状態を指し、好ましくは、野生型APP及び非病原性の状況と比較してAPPのプロセシングプロファイルの改変によってAβ42ペプチド産生の速度が増大する状態を指す。
上記に概略を述べたように、こうしたAβ42レベルの上昇は、アルツハイマー病を発症又は罹患している患者の特徴である。
本発明の化合物又は化合物の一部の利点の1つは、CNSへの浸透性が高いことにある。
更に、本発明は、式Iの化合物を不活性担体との混合物中に含む医薬組成物に関する。
式Iの化合物から誘導されたγ−セクレターゼの調節物質を、式Iの化合物を不活性担体との混合物中に含む医薬組成物として、製剤化することができる。その場合、前記不活性担体は医薬用担体である。
「担体」なる用語は、本化合物が一緒に投与される希釈剤、補助剤、賦形剤、又は溶媒を指す。こうした医薬用担体は、落花生油、大豆油、鉱物油、ゴマ油などを含むがこれらに限定されない、石油、動物油、植物油又は合成油由来の油及び水などの滅菌液であってよい。医薬組成物が経口投与される場合には水が好ましい担体である。医薬組成物が静脈内投与される場合には生理食塩水及びD−グルコース水溶液が好ましい担体である。生理食塩水及びD−グルコース水溶液及びグリセリン溶液が、注射溶液用の液体担体として好ましく用いられる。好適な医薬用賦形剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセリン、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセリン、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが挙げられる。必要に応じ、組成物は少量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を更に含んでもよい。これらの組成物は、溶液、懸濁液、エマルジョン、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放製剤などの形を取りうる。組成物は、従来の結合剤及びトリグリセリドなどの担体とともに坐剤として処方することもできる。経口製剤は、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどの標準的な担体を含みうる。好適な医薬用担体の例は、E.W.マーティン(Martin)による「レミントンの医薬品科学」(Remington's Pharmaceutical Sciences)に述べられている。こうした組成物は、治療上の有効量の本化合物を、好ましくは精製された形態で、適量の担体とともに含むことによって患者に適切に投与される形態を与えるものである。その配合は、投与方法に適したものである必要がある。
場合に応じて他の医薬的に活性な化合物と組み合わされる本発明に基づく化合物及び医薬上許容されるその塩は、アルツハイマー病又はその症状を治療又は防止する上で適している。こうした更なる化合物としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例、ドネペジル、タクリン、ガランタミン、リバスチグミン)、NMDAアンタゴニスト(例、メマンチン)、PDE4阻害剤(例、アリフロ)などの認知能力向上薬、又はアルツハイマー病の治療又は防止に適した当業者には周知の他の任意の薬剤が挙げられる。こうした化合物には、スタチン(例、シンバスタチン)などのコレステロール低下薬も含まれる。これらの化合物は、動物、好ましくは哺乳動物、特にヒトに、それ自体で薬剤として、互いの混合物として、又は医薬製剤の形態で投与することが可能である。
防腐剤、及び抗微生物剤、抗酸化剤、キレート化剤、不活性ガスなどの他の添加剤を添加してもよい。必要に応じてすべての担体を、当該技術分野では周知の従来の方法を用いて崩壊剤、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤などと混合することができる。
本発明は更に、γ−セクレターゼ活性の調節によって改善される状態を有する患者を治療する方法であって、前記患者に治療上有効な用量の本発明の医薬組成物を投与する工程を含む方法を提供する。
ここで用いる「患者」なる用語は、γ−セクレターゼ活性の調節によって改善される疾患を有するあらゆる動物又は人工的に改変された動物をこれらに限定することなく含む。好ましい一実施形態では、患者はヒトである。
ここで用いる医薬組成物の「治療上有効な用量」とは、疾患の進行を停止、逆転、又は低減するうえで充分な量である。医薬組成物の「予防上有効な用量」とは、疾患を防止、すなわち、疾患の発症を防止、改善、及び/又は遅延させるうえで充分な量である。本発明の医薬組成物の治療上及び予防上有効な用量を決定するための方法は当該技術分野では周知である。医薬組成物を例えばヒトに投与するための有効な用量は、動物実験の結果から数学的に求めることができる。
例えば、リポソーム、微粒子、マイクロカプセルへの封入などの各種の送達システムが知られており、アルツハイマー病の治療又はγ−セクレターゼ活性の調節のために本発明の化合物を投与する目的で使用することができる。
医薬化合物が中枢神経系、好ましくは脳に直接送達されない場合には、医薬化合物が血液脳関門を通過できるように投与方法を選択及び/又は改変することが有利である。
導入方法としてはこれらに限定されるものではないが、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、及び経口経路が挙げられる。
本化合物は、例えば輸液、ボーラス注入、上皮又は皮膚粘膜ライニングを通じた吸収などの任意の便宜よい経路によって投与することができ、他の生物学的に活性な物質と共に投与することができる。
投与は全身性又は局所的であってよい。更に、本発明の医薬組成物は、脳室内注射及びくも膜下腔内注射などの任意の適当な経路によって中枢神経系に導入することが望ましい場合がある。脳室内注射は、例えばオンマイヤリザーバなどのリザーバに取り付けられた脳室内カテーテルによって容易に行うことができる。例えば、吸入器又はネブライザー、及びエアロゾル化剤の配合による経肺投与を用いることもできる。
式Iの化合物から誘導されるγ−セクレターゼの調節物質は、小胞、特にリポソームにより投与することができる(Langer(1990)Science 249,1527)。
式Iの化合物から誘導されるγ−セクレターゼの調節物質は、制御放出システムによって投与することができる。一実施形態では、ポンプを使用することができる(Sefton(1987)CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14,201;Buchwald et al.(1980)Surgery 88,507;Saudek et al.(1989)N.Engl.J.Med.321,574)。別の実施形態では、高分子材料を使用することができる(Ranger and Peppas(1983)Macromol.Sci.Rev.Macromol.Chem.23,61;Levy et al.(1985)Science 228,190;During et al.(1989)Ann.Neurol.25,351;Howard et al.(1989)J.Neurosurg.71,858)。更に別の実施形態では、放出制御システムを治療ターゲット、すなわち脳の近傍に配置することによって全身投与用の用量の何分の1かの量のみを要するだけとなる(例、Goodson,1984,In:Medical Applications of Controlled Release,前出、Vol.2,115)。他の放出制御システムがLangerによる概説において考察されている(1990,Science 249,1527)。
適切な投与方法を選択するため、当業者であれば他の公知の抗アルツハイマー薬に対して選択されている投与経路も考慮されよう。
例えば、アリセプト/ドネペジル及びコグネクス/タクリン(いずれもアセチルコリンエステラーゼ阻害剤)は経口で服用されており、アクスラ/メマンチン(Axura/Memantine)(NMDA受容体アンタゴニスト)はいずれも錠剤/液剤及びIV溶液として発売されている。
更に、当業者であれば、臨床治験及びアルツハイマー病に対するその効果を調べた他の研究におけるNSAIDファミリーのメンバーの投与経路に関して入手可能なデータが考慮されるであろう。
適切な用量を選択するため、当業者であれば、前臨床及び/又は臨床研究において毒性のないことが示され、かつ事前に与えられた値に基づいた用量、あるいはこれらとは異なりうる用量を選択するであろう。
製剤において使用される正確な用量は、投与経路、及び病気又は疾患の重篤度にも依存し、医師の判断及び各患者の状況に基づいて決定されなければならない。しかしながら、静脈内投与に適した用量の範囲は一般的に体重1kg当たり活性化合物が約20〜500μgである。鼻腔内投与に適した用量の範囲は一般的に約0.01mg/kg体重〜1mg/kg体重である。有効用量は、インビトロ又は動物モデル試験系から導出される用量反応曲線から外挿することができる。
動物モデルの一例として、2重突然変異KM670/671NLを有するAPP695型を有する形質転換マウス系統「Tg2576」がある。参考として、米国特許第5877399号、及びHsiao et al.(1996)Science 274,99、更にKawarabayahsi T(2001)J.Neurosci.21,372;Frautschy et al.(1998)Am.J.Pathol.152,307;Irizarry et al.(1997)J.Neuropathol.Exp.Neurol.56,965;Lehman et al.(2003)Neurobiol.Aging 24,645を参照されたい。
複数の研究からの相当のデータが当業者に利用可能であり、当業者が選択された治療レジメンに対する適切な用量を選択するうえで有益である。
γ−セクレターゼ活性に対する分子の作用について述べた多くの研究が発表されている。こうした研究の例としては以下のものがある:Lim et al.(2001)Neurobiol.Aging 22,983;Lim et al.(2000)J Neurosci.20,5709;Weggen et al.(2001)Nature 414,212;Eriksen et al.(2003)J Clin Invest.112,440;Yan et al.(2003)J Neurosci.23,7504。
用語の定義
単独で用いられるか置換基の一部として用いられるかによらず、「アルケニル」なる用語、例えば「C1〜4アルケニル(アリール)」は、少なくとも1つの炭素−炭素間の2重結合を有する、部分的に不飽和の分枝又は直鎖の1価の炭化水素ラジカルを指すものであり、ここで、2重結合は親アルキル分子の2個の隣り合った炭素原子のそれぞれから1個の水素原子を除去することによって誘導され、ラジカルは1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される。各原子は、2重結合の周りにシス(Z)又はトランス(E)立体配置のいずれかで配置され得る。一般的なアルケニルラジカルとしては、これらに限定されるものではないが、エテニル、プロペニル、アリル(2−プロペニル)、ブテニルなどが挙げられる。例として、C2〜8アルケニル、又はC2〜4アルケニル基が挙げられる。
「Ca〜b」なる用語(a及びbは、炭素原子の指定された数を示す整数である)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ又はシクロアルキルラジカルを指すか、又は、アルキルがa〜b個の炭素原子を包括的に有する接頭語根として示されるラジカルのアルキル部分を指す。例えば、C1〜4は1、2、3又は4個の炭素原子を有するラジカルを表わす。
「アルキル」なる用語は、特に断らないかぎり最大で12個の炭素原子、好ましくは最大で6個の炭素原子を有する直鎖又は分子鎖のラジカルを指し、これらに限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルを含む。
「ヘテロアリール」なる用語は、いずれかの環が、N、O又はSから選択される1〜4個のヘテロ原子からなり、窒素及び硫黄原子が任意の可能な酸化状態で存在しうる、5〜7員の単環式又は8〜10員の2環式芳香族環系を指す。その例としては、ベンジルイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、フリル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キノリニル、チアゾリル及びチエニルが挙げられる。
「ヘテロシクリル」なる用語は、1個の炭素又は窒素環原子から1個の水素原子が除去されることによって誘導される飽和又は部分的に不飽和の単環式環ラジカルを指す。一般的なヘテロシクリルラジカルとしては、2H−ピロリル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリジニル、1,3−ジオキソラニル、2−イミダゾリニル(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾリルとも呼ばれる)、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、テトラゾリル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、アゼパニル、ヘキサヒドロ−1,4−ジアゼピニルなどが挙げられる。
一般的な合成法の説明
以下の一般的説明はあくまで説明を目的としたものであって決して発明を限定するためのものではない。
A、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8が式Iに定義されるような式Iの化合物は、室温で数時間、水、テトラヒドロフラン(THF)及びメタノール又はエタノールなどの適当な溶媒混合物中でNaOHと反応させるなどの標準的な酸性又は塩基性の加水分解条件下でエステルIIの加水分解によって得ることができる。説明目的のため、エステルIIはアルキルエステルとして示しているが、当業者であれば加水分解は他の酸保護基にも適用されることは認識されよう。
Figure 0005543353
式IIの化合物は、ブッフバルト条件下、すなわち、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)1,1’−binaphtahthyl及びナトリウム−t−ブトキシド、及び触媒量のPd(OAc)2の存在下、高温(80〜160℃)で、ベンズアミド(所望によりR2で置換されてよい)と化合物IIIa又はIIIbとのカップリング反応により得ることができる。得られた中間体は、所望により、窒素官能基にR2を付加するためにハロゲン化アルキルを用いてアルキル化する。
また、化合物IIは、例えば、塩化メチレン中、トリエチルアミン溶液と反応させるなどの標準的条件下、あるいは、DMF溶液中、DDC、又はEDCを用いて安息香酸とカップリングさせることにより、化合物IIIcを塩化ベンゾイルでアシル化することによって調製することもできる。
化合物IIIaは、0℃で、ピリジン又はトリエチルアミンなどの塩基の存在下、無水トリフルオロメタンスルホン酸をDCM中でフェノールIVと反応させることにより得ることができる。中間体IIIbは、高温(25〜120℃の範囲)でフェノールIVを濃塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸と反応させることによって得ることができる。また、化合物IIIbは、PdCl2で触媒されたトリエチルアミンの存在下、対応するトリフラートIIIaをジオキサン中、ピナコールボランで処理することによってピナコールボロン酸エステルを得て、これをメタノール−水中、ハロゲン化銅(II)で処理する、ネスメジャナウ(Nesmejanow)らによって述べられる方法により温和な条件下で得ることもできる(Chem Ber.1960,2729)。ハフマンら(Synthesis,2005,547)によって述べられるように上述のピナコールボロン酸エステルを、クロラミンTの存在下、水性THF中でNalと反応させることでヨウ化アリールを得ることもできる。
化合物IIIcは、触媒量のテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)及びトリフェニルホスフィンの存在下、化合物IIIa又はIIIbを、DMF、トルエン又はTHFなどの非プロトン性溶媒中、ベンゾフェノンイミンと反応させた後、このイミン中間体を水性塩基性加水分解することによって得ることができる。
また、化合物IIは、水素化ホウ素ナトリウム又はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いたアリールカルボキシアルデヒド、アリールケトン、ヘテロアリールカルボキシアルデヒド、又はヘテロアリールケトンの還元的アミノ化によって化合物IIIcから得ることもできる。次いで得られた2級アミン生成物をハロゲン化アルキルでアルキル化するか、アルキルアルデヒドで還元的アミノ化を行うことにより、アミン官能基にR2基を付加することによって化合物IIaを得ることができる。
Figure 0005543353
化合物IVは、Pd−Cの存在下、メタノール又はエタノールなどのアルコール中で水素化することにより化合物Vを脱ベンジル化することによって調製することができる。脱ベンジル化は、DCM中、BBr3、DMSO中、NaCN/120〜200℃、又はDMF中、LiCl/120〜200℃などの他の方法で行うこともできる。
Figure 0005543353
化合物Vは、ハロゲン化アルキル又はアルケニルにより化合物VIをアルキル化することによって調製することができる。化合物VIを、THF又は他の非プロトン性溶媒中、例えばリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、又はリチウムジイソプロピルアミドなどの塩基により、−78℃で処理した後、例えばハロゲン化アルキル又はアルケニルなどの求電子剤を加えることによって、アルキル化された化合物Vを生ずる。
Figure 0005543353
また、化合物VIは、Pd(PPh34の存在下、炭酸ナトリウム水溶液をDMEに加える鈴木条件下でアリールボロン酸とのカップリング反応によって化合物VIIから調製することもできる。また、上記トリフラートを前述の条件下でボロン酸エステルに転換した後、臭化アリール又は塩化アリールとカップリング反応させることによっても化合物VIを得ることができる。
Figure 0005543353
中間体のトリフラート化合物VIIは、化合物VIIIを、1当量のピリジンの存在下、0℃で、DCM中、無水トリフルオロメタンスルホン酸と反応させることによって調製することができる。
Figure 0005543353
中間化合物VIIIは、化合物IXのモノ脱ベンジル化によって調製することができる。化合物IXの選択的モノ脱ベンジル化は、Parrシェーカー中でPd−C触媒の存在下、1.1当量の例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムなどの塩基を加え、エタノール又はメタノール中で化合物IXを選択的に水素化分解することによって行うことができる。この反応を1当量の水素が消費されるまで進行させる。
Figure 0005543353
中間体IXは、3,5−ジヒドロキシフェニル酢酸メチルエステルである化合物X(市販されている)をDMF中、室温で臭化ベンジル及び炭酸カリウムと反応させることによって容易に調製することができる。
式Iの化合物は、カルボキシル基のα位にキラル中心を有し、2つのエナンチオマーの一方として存在しうる(又はエナンチオマー過剰が存在するかあるいはしないエナンチオマーの混合物として)。エナンチオマーIa(Rエナンチオマー)及びIb(Sエナンチオマー)を示す。純粋なエナンチオマーIa及びIbはキラルカラムを用いたキラル分離によって得ることができる。エナンチオマーIaとIbとは、分別再結晶によってキラルアミン塩を形成する分割法によって分離することもできる。エナンチオマーIa及びIbは、例えば水性DMF、DMSO、t−ブチル−エチルエーテル、又はトリトンX−100水溶液などの水性有機溶媒中で、例えば、AmanoリパーゼAk、AmanoリパーゼPS、AmanoリパーゼA、AmanoリパーゼM、AmanoリパーゼF−15、AmanoリパーゼG(バイオカタリティックス社(Biocatalytics Inc))を用いて、対応するエステルのラセミ体を反応速度論的に分割することによっても得られる。
Figure 0005543353
また、式Ia及びIbの化合物は不斉合成法によって調製することもできる。式Ia及びIbの化合物は上記に述べたようなキラルなフェノール化合物IVa及びIVbから得ることができる。
Figure 0005543353
キラル化合物IVa及びIVbは、それぞれ化合物XIIIa及びIIIbからキラル補助基を除去した後、水性THF中で水酸化リチウム及び過酸化水素でエステル化することによって得ることができる。
Figure 0005543353
化合物XIIIa及びXIIIbは、Pd−Cの存在下、例えばメタノール又はエタノールなどのアルコール溶媒中で水素化することにより化合物XIVa及びXIVbをそれぞれ脱ベンジル化することによって調製することができる。
Figure 0005543353
化合物XIVa及びXIVbは、臭化sec−ブチル又は臭化sec−ブテニルなどの適当な臭化アルキルによって化合物XVa及びXVbをそれぞれアルキル化してカルボキシル基のα位の炭素原子にR1基を導入することによって調製することができる。化合物XVa及びXVbを、THF又は他の非プロトン性溶媒中、例えばビス(トリメチルシリル)リチウムアミド、ビス(トリメチルシリル)ナトリウムアミド、又はリチウムジイロプロピルアミドなどの塩基により−78℃で処理した後、臭化sec−ブチル又は臭化sec−ブテニルなどの求電子剤を加えることによってアルキル化された化合物XIVa及びXIVbがそれぞれ得られる。
Figure 0005543353
化合物XVa及びXVbは、エバンスの方法により、4−ベンジル−オキサゾリジン−オンのR異性体XVIIa又は4−ベンジル−オキサゾリジン−オンのS異性体XVIIbとカップリング反応させることにより中間体XVIから調製することができる。中間体XVIは、例えばトリエチルアミン又はN−メチルモルフォリンなどの塩基の存在下、THF中で塩化ピバロイル、塩化オキザリル、又はクロロギ酸イソプロピルと反応させて、混合無水物又は酸塩化物を生成した後、これをXVIIa又はXVIIbのリチウム塩とTHF中で反応させる。
また、例えばA.G.Myers条件を介して偽エフェドリンなど、他のキラル補助基を化合物IVa及びIVbの不斉合成に使用することもできる(J.Am.Chem.Soc.1994,116,9361〜9362)。例えば、上記カルボン酸の塩化物又は無水物を(+)又は(−)偽エフェドリンで処理することによって化合物XVIIIa及びXVIIIbが得られる。次いでこれらのアミドを塩化リチウムの存在下、例えばリチウムジイソプロピルアミドなどの強塩基で処理した後、アルキル化剤を加えることによって対応するアルキル化された生成物XIXa及びXIXbが得られる。
Figure 0005543353
キラルなフェノール化合物IVa及びIVbは、硫酸水溶液中でキラル補助偽エフェドリンを除去した後、BBr3/DCMで処理してベンジル保護基を除去することにより化合物XIXIa及びXIXbから調製することもできる。
Figure 0005543353
更に、キラルなフェノール化合物XIIIa、XIIIb、XXa及びXXbは、式Ia及びIbのキラル化合物を調製するためのキラル中間体として機能しうる。これらのキラル補助基は、合成の最終段階で上記の条件下で除去される。
Figure 0005543353
化合物XXIa及びXXIbは、同様の上記の条件下でキラルなフェノール化合物XIIIa及びXIIIbから調製することができる。例えば、トリフラート化合物XXIIa及びXXIIbは、ピリジン/塩化メチレン中で無水トリフルオロメチルスルホン酸と反応させることによりフェノール化合物XIIIa及びXIIIbから調製され、上記に述べたブッフバルト(Buchwald)又はハートウィグ(Hartwig)条件下でカップリング化合物XXIa及びXXIbを生ずる。
Figure 0005543353
上記で述べたように、化合物XXIIIa及びXXIIIbを塩化ベンゾイル又は安息香酸でアシル化した後、水性THF中で水酸化リチウム及び過酸化水素によってキラル補助基を除去することによって、式Ia及びIbのキラル化合物が得られる。
Figure 0005543353
合成法
特に断らないかぎり、反応はすべて不活性雰囲気中で行った。NMRスペクトルはBruker dpx400によって得た。LCMSは、A法についてZORBAX(登録商標名)SB−C18、4.6×75mm、3.5マイクロメートルのカラムを使用し、Agilent 1100で行った。カラム流量を1mL/分とし、溶媒として水及びアセトニトリル(0.1%TFA)を10μLの注入体積で使用した。波長は254及び210nmとした。方法を以下に述べる。
Figure 0005543353
Figure 0005543353
(実施例1)
4−メチル−2−[4’−トリフルオロメチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ビフェニル−3−イル]−ペンタン酸
Figure 0005543353
a)(3,5−ビス−ベンジルオキシ−フェニル)−酢酸メチルエステル
Figure 0005543353
(3,5−ジヒドロキシ−フェニル)−酢酸メチルエステル(アルドリッチ社(Aldrich)、70g、0.385mol)、臭化ベンジル(137mL、1.16mol)、炭酸カリウム(160g、1.16mol)、及びDMF(1.5L)の混合物をN2下、室温で一晩、機械的に攪拌した。得られた反応混合物を攪拌しながら1.5Lの氷水混合物中に注いだ。濾過により沈殿物を得て、ヘプタンで連続して洗浄して臭化ベンジルを除去することによって標題化合物(123.7g)を褐色固体として得た。これを風乾して次の反応で用いた。1H−NMR(CDCl3):δ3.60(s,2H),3.71(s,3H),5.05(s,4H),6.60(s,3H),7.35〜7.50(m,10H);C23H22O4(M+H)に対する計算値363.15,実測値363。
b)3−ベンジルオキシ−5−ヒドロキシ−フェニル)−酢酸エチルエステル
Figure 0005543353
3,5−ビス−ベンジルオキシ−フェニル−酢酸メチルエステル(50g、1.38mol)及び水酸化ナトリウム(6.6g、1.65mol)を1Lのエタノールに加えた溶液を10%のPd−Cの存在下、Parrシェーカー中で1当量の水素が消費されるまで水素化した。混合物を濃塩酸で酸性とした後、触媒及び溶媒を除去して油状残渣を得た。粗生成物を、酢酸エチル−ヘプタンを溶離剤(酢酸エチルが10%〜75%の勾配)として用いてISCOシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO)で精製して25g(収率65%)の標題化合物を得た。1H−NMR(CDCl3):δ1.15〜1.20(t,3H),3.4−(s,2H),4.05〜4.1(q,2H),4.9(s,2H),5.5(s,1H),6.4(s,2H),6.5(s,1H),7.207.35(m,5H);C17H18O4(M+H)に対する計算値287.3,実測値287。
c)(3−ベンジルオキシ−5−トリフロオロメタンスルホニルオキシ−フェニル)−酢酸エチルエステル
Figure 0005543353
3−(ベンジルオキシ−5−ヒドロキシ−フェニル)−酢酸エチルエステル(74.4g、0.26mol)をジクロロメタン(700mL)に加えた溶液に、ピリジン(62.5mL、0.78mol)を加えた。混合物を0℃にまで冷却した。内温を5℃より低く保ちながらこの冷却溶液に無水トリフロオロメタンスルホン酸(65.6mL、0.39mol)を1.5時間かけて加えた。この反応混合物を1NのHCl(420mL)と湿氷(105g)との混合物に注ぎ、0.5時間攪拌した。水層をジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた画分を水(2×100mL)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の飽和水溶液(2×100mL)、及び食塩水(2×100mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で濃縮して赤茶色の液体(108g)を得、これを更に精製することなく次の工程で用いた。C18H17F3O6S(M+H)に対する計算値419.07,実測値419.1。
d)(5−ベンジルオキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−酢酸エチルエステル
Figure 0005543353
(3−ベンジルオキシ−5−トリフロオロメタンスルホニルオキシ−フェニル)−酢酸エチルエステル(108g、0.26mol)、4−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(55.6g、0.29mol)、1,2−ジメトキシエタン(1.1L)、及び炭酸ナトリウム水溶液(2M、129mL、0.26mol)の混合物を、N2でパージしながら室温で10分間、機械的に攪拌した。この系に、Pd(Ph34(480mg、0.42mmol)を加え、加熱して(95℃)2.5時間環流した。得られた赤褐色の混合物を酢酸エチル(0.5L)で希釈し、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の飽和水溶液(3×200mL)及び食塩水(2×200mL)で洗浄した。有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。粗混合物をISCOカラムクロマトグラフィーで精製して(5−ベンジルオキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−酢酸エチルエステルを得た(107g、100%)。
1H−NMR(CDCl3):δ1.26(t,3H),3.66(s,2H),4.17(q,2H),5.12(s,2H),6.99(s,1H),7.12(s,2H),7.34〜7.49(m,5H),7.67(s,4H);C24H21F3O3(M+H)に対する計算値415.14,実測値415.2。
e)2−(5−ベンジルオキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−4−メチル−ペンタ−4−エン酸エチルエステル
Figure 0005543353
化合物1d(4.9g、11.8mmol)をTHF(50mL)に加えた溶液に−78℃で、Li[N(SiMe32](1N THF中、14.2mL、14.2mmol)を滴下した。反応混合物を−78℃で1時間攪拌した後、3−ブロモ−2−メチル−プロペン(1.25mL、12.4mmol)を滴下した。この溶液を−35℃にまで徐々に昇温し、−35℃で0.5時間攪拌した。反応を飽和塩化アンモニウム溶液で停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮、及びカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物1eを透明な油状物として得た(5.1g、92%)。1H NMR(400MHz,CHLOROFORM−D)δppm 1.19〜1.29(m,3H),1.74(s,3H),2.47(m,1H),2.85(m,1H),3.83(m,1H),4.11(m,2H),4.72(s,1H),4.77(s,1H),5.12(s,2H),7.03(s,1H),7.10(s,1H),7.15(s,1H),7.35〜7.48(m,5H),7.67(s,4H);C28H27F3O3(M+H)に対する計算値469.19,実測値469。
f)2−(5−ヒドロキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−4−メチル−ペンタン酸エチルエステル
Figure 0005543353
化合物1e(5.1g、10.9mmol)と10%Pd/C(500mg)のエタノール溶液(50mL)との混合物を、Parシェーカー中、H2下(275.8kPa(40psi))で20時間水素化した。得られた反応混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を濃縮して標的化合物を透明な油状物として得た(4.2g、100%)。1H NMR(300MHz,CHLOROFORM−D)δppm 0.92(d,J=6.6Hz,6H),1.25(m,3H),1.49〜1.61(m,1H),1.65〜1.70(m,1H),1.95〜2.05(m,1H),3.67(t,J=7.7Hz,1H),4.10〜4.29(m,2H),6.91(s,1H),6.97(t,J=2.0Hz,1H),7.08(s,1H),7.65(s,4H);C21H23F3O3(M+H)に対する計算値381.16,実測値381。
g)4−メチル−2−(5−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−ペンタン酸エチルエステル
Figure 0005543353
化合物1f、2−(5−ヒドロキシ−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−4−メチル−ペンタン酸エチルエステル(2.8g、7.36mmol)及びN−フェニル−ビス−(トリフルオロメタンスルホンイミド)(3.16g、8.83mmol)をTHF(30mL)に加えた溶液に、N2下、トリエチルアミン(2.05mL、14.7mmol)を加えた。反応混合物を加熱して一晩環流した。室温にまで冷却した後、溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製して標題化合物(3.7g、98%)を無色の粘性油状物として得た。1H NMR(400MHz,クロロホルム−D)δppm 0.94(dd,J=6.60,1.47Hz,6H),1.22〜1.28(m,3H),1.46〜1.52(m,1H),1.69(ddd,J=13.82,7.09,6.97Hz,1H),1.98〜2.06(m,1H),3.75(t,J=7.83Hz,1H),4.10〜4.21(m,2H),7.31(s,1H),7.38(s,1H),7.57(s,1H),7.65〜7.75(m,4H);C22H22F6O5S(M+H)に対する計算値513.11,実測値513。
h)4−メチル−2−[4’−トリフルオロメチル−5−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ビフェニル−3−イル]−ペンタン酸
化合物1g(40mg、0.078mmol)、3−トリフルオロメチル−ベンズアミド(25mg、0.132mmol)、酢酸パラジウム(II)(6.6mg、0.029mmol)、ラセミック−2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(35mg、0.088mmol)、及びナトリウムtert−ブトキシド(11.3mg、0.12mmol)をトルエン(1.5mL)に加えた混合物を85℃に17時間熱した。室温にまで冷却した後、溶液を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製してエステル中間体を得た。
上記で得たエステル中間体を、1N水酸化リチウム水溶液及びメタノール(1:1(v/v))の溶液とともに室温で攪拌して標題化合物を得た。1H NMR(400MHz,MeOD)δ0.97(dd,J=6.60,2.20Hz,6H),1.56(dt,J=13.39,6.63Hz,1H),1.75(ddd,J=13.69,7.21,6.97Hz,1H),2.02(dt,J=13.69,7.70Hz,1H),3.77(t,J=7.70Hz,1H),7.45(s,1H),7.71〜7.79(m,4H),7.81〜7.92(m,3H),8.05(s,1H),8.24(d,J=7.82Hz,1H),8.30(s,1H);C27H23F6NO3(M+H)に対する計算値524.16,実測値524。
(実施例2)
4−メチル−2−[5−(3,4,5−トリフルオロ−ベンゾイルアミノ)−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル]−ペンタン酸
Figure 0005543353
実施例1に述べた条件下、4−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)ペンタン酸(中間体化合物1g)と、3,4,5−トリフルオロ−ベンズアミドとのブッフバルト(Buchwald)カップリング反応によって標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,MeOD)δppm0.96(dd,J=6.60,2.45Hz,6H),1.52〜1.59(m,1H),1.70〜1.77(m,1H),2.00(td,J=7.95,5.38Hz,1H),3.76(t,J=7.70Hz,1H),7.45(s,1H),7.72〜7.78(m,3H),7.79〜7.84(m,4H),8.01(t,J=1.71Hz,1H);C26H21F6NO3(M+H)に対する計算値510.14,実測値510.1。
(実施例3)
2−[5−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル]−4−メチル−ペンタン酸
Figure 0005543353
実施例1に述べた条件下、4−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)ペンタン酸(中間体化合物1g)と、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−ベンズアミドとのブッフバルト(Buchwald)カップリング反応によって標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,MeOD)δppm 0.97(dd,J=6.60,2.45Hz,6H),1.56(dt,J=13.27,6.69Hz,1H),1.75(ddd,J=13.88,7.21,7.03Hz,1H),2.02(ddd,J=13.57,7.70,7.58Hz,1H),3.78(t,J=7.70Hz,1H),7.47(s,1H),7.75〜7.85(m,5H),8.08(s,1H),8.21(s,1H),8.60(s,2H);C28H22F9NO3(M+H)に対する計算値592.15,実測値592.1。
(実施例4)
2−[5−(3,5−ジフルオロ−ベンゾイルアミノ)−4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル]−4−メチル−ペンタン酸
Figure 0005543353
実施例1に述べた条件下、4−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)ペンタン酸(中間体化合物1g)と、3,5−ジフルオロ−ベンズアミドとのブッフバルト(Buchwald)カップリング反応によって標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,MeOD)δppm0.96(dd,J=6.60,1.96Hz,6H),1.55(dt,J=13.39,6.63Hz,1H),1.74(ddd,J=13.69,7.21,6.97Hz,1H),1.96〜2.06(m,1H),3.77(t,J=7.83Hz,1H),7.18〜7.29(m,2H),7.45(s,1H),7.55〜7.64(m,2H),7.73〜7.83(m,5H),8.01(s,1H);C26H22F5NO3(M+H)に対する計算値492.15,実測値492.1。
本発明の化合物のγ−セクレターゼ活性についてのスクリーニング
1%非必須アミノ酸を添加した5%血清/Feを含む、ギブコ社(Gibco)によって提供されるDMEM/Nut−mix F12(HAM)培地(カタログNo.31330−38)で増殖させた、APP695−野生型を有するSKNBE2細胞を用いてスクリーニングを行った。
細胞はコンフルエンス近くにまで増殖させた。
スクリーニングは、Citron等(1997年)Nature Medicine 3:67に述べられるようなアッセイを用いて行った。
本発明の代表的な生成物のγ−セクレターゼ調節活性の例を下記表に示す。
Figure 0005543353
上記の明細書は説明を目的として与えられる実施例と共に本発明の原理を教示するものであるが、本発明の実施には、以下の特許請求の範囲及びその均等物の範囲に含まれるすべての通常の変形例、適合例及び/又は改変例が包含される点は理解されるであろう。
上記明細書で開示したすべての刊行物はその全容を本明細書に援用するものである。

Claims (9)

  1. 式I
    Figure 0005543353
    [式中、
    Aは、フェニル及びピリジルからなる群から選択され、
    1は、HCH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49からなる群から選択され
    2は、HベンジルCH3、C25、i−C37、n−C37、i−C49、n−C49、sec−C49、tert−C49 及びCH2CH2CH(CH3 2 らなる群から選択され、
    3及びR6は、H、F、Cl、Br、I及びNなる群から独立して選択され
    4、R5、R7及びR8、C3、H、F、Cl及びCNからなる群から独立して選択される。]
    で表される化合物、又は当該化合物の溶媒和物、水和物若しくは医薬上許容される塩。
  2. 請求項1に記載の化合物又は該化合物の溶媒和物、水和物若しくは医薬上許容される塩であって、R 2 がHである、化合物。
  3. 請求項に記載の化合物又は該化合物の溶媒和物、水和物若しくは医薬上許容される塩であって、
    Aが、フェニルであり、
    1が、H、CH3、CH2CH3、CH2CH2CH3、又はCH2CH(CH32であり、
    2が、Hである、化合物。
  4. 請求項に記載の化合物又は該化合物の溶媒和物、水和物若しくは医薬上許容される塩であって、
    3が、CF3、又はFであり、
    4が、H、F、又はCF3であり、
    5が、H又はFであり、
    6は、CF3であり、
    7及びR8が、Hである、化合物。
  5. Figure 0005543353
    からなる群から選択される化合物又は該化合物の溶媒和物、水和物若しくは医薬上許容される塩。
  6. 請求項4又は5に記載の化合物を不活性の担体との混合物として含む医薬組成物。
  7. 有効成分として請求項4又は5に記載の化合物を含んでなるγ−セクレターゼの調節に関して哺乳動物を治療するための製薬学的製剤
  8. 有効成分として請求項4又は5に記載の化合物を含んでなる哺乳動物においてAβ42の産生レベルの上昇を伴う疾患を治療するための製薬学的製剤
  9. 前記疾患がアルツハイマー病である、請求項に記載の製薬学的製剤
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