JP5537304B2 - 情報処理装置およびそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、自然エネルギー(又は再生可能エネルギーとも称す)を用いる発電設備(例えば、太陽光発電設備,風力発電設備等)を少なくとも一つ含む電力系統において、自然エネルギーを用いる発電設備の発電量を予測することが可能な情報処理装置に関する。
自然エネルギーを用いる発電設備は、燃料費がかからず、且つ温室効果ガスの排出が少ないという利点があるが、一方で、気象状態に大きく依存するため、発電量が不確実であり、且つ予測が困難であるという難点がある。
関連する代表的な技術としては以下に示す、特許文献1〜特許文献3が挙げられる。
特開2004−289918号公報 特開2007−228676号公報 特開2004−72900号公報
特許文献1では、自然エネルギーを用いる発電設備の発電量を、気象情報に基づいて予測し、不足分を他の発電設備の発電量により補うとしているが、予測に変動幅があることが考慮されていない。
また、発電量と需要量のバランスが保たれないと、周波数が変動するなど電力系統が不安定になる。このため、自然エネルギーを導入した場合には、電力系統の管理を行う上で特別の注意が必要である。
一つ又は複数の発電設備の起動、停止、および出力の増減のタイミングを一定期間に渡って定めたものを発電計画と称す。例えば、発電設備が一つであるときは、その発電設備は電力需要が存在する間は常に運転され、その出力は電力需要に合わせて調整すればよい。また、発電設備が複数あるときは、どの発電設備をいつ用いるかを決定する必要がある。通常は、発電コストの安い発電設備から優先的に使用する。また、火力発電等の発電設備を用いる場合、発電設備の運転中に燃料費がかかるだけでなく、発電設備を起動するときにも起動のためのコストがかかる。従って、発電設備が複数あるときには、どの発電設備をいつ用いるかを決定することは容易ではなく、複雑な数理計画問題が生じる。
大規模であれ、小規模であれ、複数の発電設備を有する電力系統を運用する場合、少なくとも前日には、翌日の発電計画を生成する必要がある。この場合、例えば、翌日の電力需要の予測結果に基づいて発電設備の最適な発電計画(又は、起動停止計画)を生成する。このためには、例えば、動的計画法、ラグランジュ緩和法、および2次計画法等の数理計画法が用いられる。このような分野における先行技術としては、特許文献2が挙げられる。
しかしながら、特許文献2は需要の変動は考慮されているが、個々の発電計画の生成においては、決まった需要変動に対して発電計画を生成している。このため、電力系統に自然エネルギーを用いる発電設備を有する場合、需給バランスを保つために必要な発電量が決定しないため、翌日の発電計画を生成することは困難である。
これに対する最も簡単な解決策としては、自然エネルギーを用いる発電設備を負の需要とみなすことが挙げられる。自然エネルギーを用いる発電設備が1台であり、需要が変動しないとみなせる場合には、この解決策でもよい。しかしながら、自然エネルギーを用いる発電設備が複数台ある又は需要変動がある場合には、全ての変動の組み合わせを考慮する必要があるため、この解決策を利用することは困難である。また、自然エネルギーを用いる発電設備の発電量が需要量を上回る場合にも、発電量を制御可能な発電設備の発電量が負となるため、この方法を利用することができない。
このように、自然エネルギーを用いる発電設備の発電量を需要変動も含めて予測し、最も適当な発電計画を生成することは従来の方法では困難であった。
なお、自然エネルギーを用いる発電設備を用いる場合の他の解決策としては、容量が十分に大きい蓄電池を利用し、その蓄電池の出力を制御することで、蓄電池の充放電量と自然エネルギーを用いる発電設備の発電量との合計量を一定に保つ方法が挙げられる。このような分野における、先行技術としては、特許文献3が挙げられる。
特許文献3では、他の電力系統からの電力の流出入(潮流)を用いており、自らの発電設備は用いていない。すなわち、必要に応じて自由に電力を調達し、送電することで需給バランスを保っているため、発電計画の生成は他者に任されている。
自然エネルギーを用いる発電設備の発電量は予測が困難であるため、前日の予測は諦めて、蓄電池と発電当日の制御技術とによって需要変動を最小にするという考え方もある。しかしながら、基本的には予測が困難であるとしても、可能な限り前日に発電量の予測を行い最善の発電計画を生成しておく必要がある。
また、従来の技術では、例えば、太陽光発電の発電量を予測する場合には、基本的には全天日射量を予測し、複雑な天文計算および幾何学的計算を行い、太陽光発電パネルの効率を評価することにより発電量を予測しなければならなかった。同様に、風力発電の発電量を予測する場合においても、気象予報の風況から発電量を予測しなければならなかった。
以上に示すように、自然エネルギーを用いる発電設備を含む電力系統において、前日等に発電量の予測を行う場合、誤差を考慮した予測を行うことは困難である。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、自然エネルギーを用いる発電設備からの発電量を容易に予測することが可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による情報処理装置は、自然エネルギーを用いる発電設備を少なくとも一つ含む電力系統の管理を行う情報処理装置において、過去の気象の推移を示す気象情報、および前記発電設備の過去の発電量の推移を示す発電量データを少なくとも記憶している記憶媒体としての情報保存部と、前記情報保存部に記憶される過去の気象の推移を示す気象情報から、発電量の予測の対象となる日と気象の推移が類似する過去の日を少なくとも二日分選択する類似日選択手段と、前記類似日選択手段により選択される日の発電量データを前記情報保存部から取得し、取得した前記発電量データを一定時間毎の時系列データとして生成する時系列データ生成手段と、前記時系列データを用いて、前記類似日選択手段により選択される日の時刻間の発電量の相関を少なくとも示す数理モデルを生成する数理モデル生成手段と、前記数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布を決定するとともに確率分布に従う乱数の組を複数生成することによって前記発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを複数生成するシナリオ生成手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、自然エネルギーを用いる発電設備からの発電量を容易に予測することが可能な情報処理装置を提供することができる。
本発明の各実施形態に共通する電力システムのハードウェア構成の一例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の機能の一例を示す機能ブロック図。 分類アルゴリズムを用いて、過去の気象の推移を示す気象情報を天候に応じて分類する方法の一例を示す図。 ある年の12時における東京の全天日射量の分布の一例を示すグラフ。 ある年の東京の全天日射量の時刻間の関係の一例を示すグラフ。 ある年の12月における東京の一定時間毎の全天日射量の一例を示すグラフ。 ある年の12月における東京で「快晴」又は「晴れ」の日のみの一定時間毎の全天日射量の一例を示すグラフ。 同実施形態に係る情報処理装置の具体的な動作の二つの例を示す図。 同実施形態に係る情報処理装置が生成する発電量シナリオの一例を示すグラフ。 同実施形態に係る情報処理装置が生成する需要量シナリオの一例を示すグラフ。 同実施形態に係る情報処理装置の機能の一例を示す機能ブロック図であり、風力発電設備の発電量シナリオを生成する一例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す機能ブロック図。 同実施形態に係る情報処理装置の具体的な動作の一例を示す図。 同実施形態に係る情報処理装置が生成する必要発電量シナリオの一例を示すグラフ。 本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す機能ブロック図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
先ず、図1〜図11を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の各実施形態に共通する電力システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
本発明の各実施形態に共通する電力システムに適用される情報処理装置1は、CPU2、メモリ3、入力装置4、および表示装置5を有し、電力系統100に接続される各種発電設備、需要設備、蓄電池等と各種データやコマンドの通信を行える(各種発電設備から過去の発電量の推移を示す発電量データを取得したり、需要設備から過去の需要量の推移を示す需要量データを取得したり、発電計画に基づいて蓄電池に対して充放電を指示するコマンドを送信したりすることができる)ようになっている。各種発電設備は、自然エネルギーを用いる太陽光発電111〜11M、風力発電121等の発電設備と、その他の発電設備131〜13N(例えば、火力発電、原子力発電等)とに分類される。また、電力系統100には、自然エネルギーを用いる発電設備等から生成される電力の充放電を行う蓄電池141や、電力を直流から交流に変換する電力変換装置151が設けられる。電力系統100に供給された電力は、需要設備161へ供給される。
なお、図1では、自然エネルギーを用いる発電設備が複数存在する場合を示しているが、この第1の実施形態では、最初に技術の基本部分を理解しやすいものとするため、自然エネルギーを用いる発電設備が、例えば「太陽光発電設備」1台のみである場合を想定して説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の機能の一例を示す機能ブロック図である。
本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置1は、情報保存部10,類似日選択部11,時系列データ生成部12,数理モデル生成部13,およびシナリオ生成部14を有する。
情報保存部10は、過去の気象の推移を示す気象情報、および自然エネルギーを用いる発電設備の過去の発電量の推移を示す発電量データを少なくとも記憶している記憶媒体である。なお、情報保存部10に記憶されるデータは前述のものに限らず、例えば、電力系統100に接続される需要設備の需要量を示す需要量データ、電力系統100に含まれる自然エネルギーを用いる発電設備以外の設備(ここでは、蓄電池等を含むものとする。)の発電量を示す必要発電量データ等が挙げられる。また、情報保存部10に記憶される過去の気象の推移を示す気象情報は、例えば、図3に示すような分類アルゴリズムを用いて天候に応じて分類される。図3に示す分類アルゴリズムは、気象庁の発表等を用いて、頻度の高い天候パターンを1日の時間経過に沿って分類1〜分類3のように分類した後に、分類4のように出現頻度の高い天候パターンを5〜20種類程度リストアップし、リストアップされた天候パターンのそれぞれにパターン番号を付すことで、気象情報を分類している。なお、分類1および分類3では、「快晴」、「晴れ」、「曇り」、「雨」、「雪」等の天候の分類を行い、分類2では「時々」、「後」、「一時」、「一」等の条件の分類を行う。また、分類4では、分類1〜分類3の結果を用いて、「快晴」、「晴れ」、「晴れ時々曇り」等の出現頻度の高い天候パターンの分類およびリストアップを行う。なお、図3に示した分類アルゴリズムは一例でありこれに限られるものでない。その他の分類アルゴリズムの具体的な例としては、例えば、クラスター分析、サポートベクターマシン等が挙げられる。
類似日選択部11は、情報保存部10に記憶される過去の気象の推移を示す気象情報から、発電量の予測の対象となる日と気象の推移が類似する過去の日(例えば、過去の一定の期間において、一日の天候パターンが最も類似する日、あるいは一日の日射量の変化が最も類似する日)(以下、「類似日」と称す)を少なくとも二日分選択する機能を有する。この類似日選択部11は、例えば図3に示したパターン番号が付された天候パターンから、発電量の予測の対象となる日と同様の天候パターンの番号を選択することで類似日を選択する。なお、類似日の分類では、気象庁の発表する雲量を示す雲量データおよび快晴指数(=表面日射量/大気外日射量)等により、さらに詳細な分類を行うことも可能である。また、類似日を選択する日数が多いほど後述する発電量の予測の精度は高くなる。
時系列データ生成部12は、類似日選択部11により選択される日の発電量データを情報保存部10から取得し、取得した発電量データを一定時間毎(例えば、「1時間毎」、「1分毎」等)の時系列データとして生成する機能を有する。なお、時系列データ生成部12の具体的な処理については後述する。
数理モデル生成部13は、時系列データ生成部12により生成された時系列データを用いて、類似日の時刻間の発電量の相関を少なくとも示す数理モデルを生成する機能を有する。なお、生成する数理モデルの具体的な例としては、後述の分散共分散行列等が挙げられる。
シナリオ生成部14は、数理モデル生成部13で生成された数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布を決定するとともに決定した確率分布に従う一定時間毎の乱数の組を複数生成することによって自然エネルギーを用いる発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを複数生成する機能を有する。なお、確率密度関数を用いた具体的な計算式については後述する。
また、図2に示される情報処理装置1は、前述の機能の他に、太陽の位置等を示す天文データを記憶する情報保存部15、太陽光パネル特性から太陽光発電量の理論上限を求める理論上限生成部16、および確率分布を決定する確率密度関数のパラメータを生成するパラメータ生成部17を含んでいる。なお、情報保存部15、理論上限生成部16、およびパラメータ生成部17は同実施形態に係る情報処理装置1に含まれるとは限らない。また、情報保存部15に記憶されるデータは前述のものに限られない。
次に、図4〜図7を参照して、全天日射量の変動と、太陽光発電設備の発電量の変動との関係について説明する。
図4は、「日付」を横軸にとり、「全天日射量」を縦軸にとった、ある年の12時における東京の全天日射量の分布の一例を示すグラフである。
同図に示されるように、全天日射量には上限が存在し、上限から下限(0)までの間でランダムに分布している。このようにランダムな分布になる要因としては、例えば、雲量の変化などが挙げられる。
図5は、「9時の全天日射量」を横軸にとり、「12時の全天日射量」を縦軸にとった、ある年の東京の時刻間の全天日射量の関係の一例を示すグラフである。
同図に示されるように、9時の全天日射量が増加するにつれて12時の全天日射量も増加している。このため、時刻間の全天日射量には相関があるといえる。
図6は、「時刻」を横軸にとり、「全天日射量」を縦軸にとった、ある年の12月における東京の一定時間毎の全天日射量の一例を示すグラフである。
図7は、「時刻」を横軸にとり、「全天日射量」を縦軸にとった、ある年の12月における東京で「快晴」又は「晴れ」の日のみの一定時間毎の全天日射量の一例を示すグラフである。
図6および図7に示されるように、全天日射量には上限が存在し、日中(6時から18時)に大きく変動している。このように全天日射量が日中に大きく変動する要因としては、例えば、一定時間毎の雲量の変化等が挙げられる。
図4〜図7より、全天日射量には上限が存在し、且つ時刻間の全天日射量には相関があることが示される。一方で、雲量の変化は、予測前日の段階で大まかな予測をすることは可能であるが、ある時刻におけるある場所の雲量を正確に予測することは困難であり、誤差を考慮した予測が必要となる。このため、誤差を考慮することが可能である確率密度関数を用いる予測を行うことが適当である。また、図7では「快晴」又は「晴れ」の日のみ示したが、その他の天候の日(例えば、「雨」、「曇り」等)の全天日射量の正確な観測は非常に困難である。そのため、同実施形態に係る情報処理装置1では、全天日射量を決定論的に予測するのではなく、全天日射量の変動も含めて予測する。
次に、図8を参照して、同実施形態に係る情報処理装置1の具体的な動作の二つの例を示す。
図8(a)は、情報処理装置1が、自然エネルギーを用いる発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを生成するまでの動作の一例を示す図である。
先ず、類似日選択部11が、情報保存部10から類似日を少なくとも二日分選択する(ステップS101)。
次いで、時系列データ生成部12が、選択された類似日の発電量データを情報保存部10から取得し、取得した類似日の発電量データから一定時間毎の時系列データを生成する(ステップS102)。
次いで、数理モデル生成部13が、生成した時系列データから時刻間の発電量の相関を示す数理モデルを生成する(ステップS103)。
最後に、シナリオ生成部14が、生成した数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布を決定するとともに確率分布に従う乱数の組を複数生成することによって自然エネルギーを用いる発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを複数生成する(ステップS104)。
また、図8(b)は、図8(a)と同様に、自然エネルギーを用いる発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを、全天日射量データから生成する動作の一例を示す図である。
先ず、類似日選択部11が、情報保存部10から類似日を少なくとも二日分選択する(ステップS201)。
次いで、時系列データ生成部12が、選択された類似日の全天日射量データを情報保存部10から取得し、取得した類似日の全天日射量データから一定時間毎の時系列データを生成する(ステップS202)。
次いで、数理モデル生成部13が、生成した時系列データから時刻間の全天日射量の相関を示す数理モデルを生成する(ステップS203)。
次いで、シナリオ生成部14が、生成した数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の全天日射量の確率分布を決定するとともに確率分布に従う乱数の組を複数生成することによって一定時間毎の全天日射量の予測値を示す全天日射量シナリオを複数生成する(ステップS204)。
最後に、シナリオ生成部14が、全天日射量シナリオについて全天日射量から発電量への変換を行うことにより、自然エネルギーを用いる発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを複数生成する(ステップS205)。
次に、時系列データ生成部12、数理モデル生成部13、およびシナリオ生成部14が行う処理の具体的な例について説明する。
時系列データ生成部12は、類似日選択部11で選択された類似日の発電量データを情報保存部10から取得し、取得した発電量データを、例えば、1時間毎に纏めることで、類似日の1時間毎の発電量データを集めた発電量データ{x}を生成する。また、時系列データ生成部12は、生成した発電量データ{x}をxからx24まで並べることで、1時間毎の時系列データを、N日分(24時間×N日)生成する。なお、前述の「t」は時刻を示す変数であり、前述の「N」は選択した類似日の日数を示す2以上の整数である。また、同実施形態における時系列データは、取得した発電量データを1時間毎のデータとして生成されているが、これに限られるものでなく、1分毎又は更に短い時間毎のデータとして生成されるようにしてもよい。
数理モデル生成部13が生成する数理モデルは、例えば、次の(1)式のように生成される。
Figure 0005537304
上述の(1)式に示されたvar(x)は、時系列データ生成部12から得た発電量データ{x}の分散を表し、cov(x,x)は、発電量データ{x}と発電量データ{x}との共分散を表している。なお、各時刻の発電量の変動幅は各時刻の分散によって示され、時刻間の発電量の相関は共分散によって示されている。また、前述の「u」は、時刻tとは別の時刻を示す変数であり、「{x}」は、時刻uの発電量データを示している。数理モデル生成部13において、このような分散および共分散を求めるためには、類似日を少なくとも二日分選択する必要があり、選択する類似日の日数が多いほど発電量の予測精度は高くなる。
シナリオ生成部14が決定する確率分布は、例えば、次の(2)式に示すような確率密度関数を用いて決定される。
Figure 0005537304
なお、(2)式に示すμはxの平均値ベクトルμ=(μ,μ,μ,…,μ24)を示し、Tは転置行列を示している。また、一日分の発電量データ{x}は24次元のベクトルとみなせるため、(2)式に従う24個の乱数の組を多数生成することにより、任意の数のシナリオを生成することが可能である。このように生成されたシナリオは、類似日の統計的な性質を再現している。なお、乱数の組の生成には、例えば特願2009−57682号に記載された方法を利用してもよい。
シナリオ生成部14で用いる確率分布は、上述の(2)式に示した多次元正規分布に限られず、例えば、対数正規分布、指数分布、ワイブル分布、ベータ分布等を用いることも可能である。また、確率分布は、情報保存部10より取得した発電量データから関数近似により決定することも可能である。
以下に、シナリオ生成部14が、多次元正規分布以外の分布を用いる具体的な例として、ベータ分布を用いる場合について説明する。
ベータ分布の確率密度関数を、次の(3)式に示す。
Figure 0005537304
ベータ分布は、太陽光発電のように、発電量の下限が0であり、発電量の上限が太陽の位置等を示す天文学的データ、太陽と太陽光発電パネルとの位置関係、および発電効率によって決定されるような、上限と下限とが決定しているような場合に用いられ、フィッティングの精度を高めることが可能である。
なお、(3)式に示すB(p,q)はベータ関数,aは分布の下限,bは分布の上限,pおよびqは分布を決定するパラメータを示している。
なお、(3)式によるベータ分布を用いる場合、最初にベータ分布に従う乱数を複数生成させてから、その後に前述の分散共分散行列を適用することにより、複数の乱数に少なくとも時刻間の発電量の相関を持たせるようにしてもよい。
次に、図9および図10を参照して、情報処理装置1が生成するシナリオについて説明する。
図9(a)は、「時刻」を横軸にとり、「発電量」を縦軸にとった、情報保存部10に記憶される過去の発電量の推移の一例を示すグラフであり、過去4日分の発電量データが示されている。図9(b)は、図9(a)と同様に、「時刻」を横軸にとり、「発電量」を縦軸にとった、同実施形態における情報処理装置1が生成する発電量シナリオの一例を示すグラフである。なお、図9(b)では、シナリオ生成部14で生成する乱数の組を用いて30通りのシナリオを生成した結果を示しているが、生成されるシナリオの数はこれに限られるものでなく、選択する類似日が二日分しかなくとも、例えば100万通りのシナリオを生成することが可能である。
この図9(a)および図9(b)を比較すると、図9(b)の発電量シナリオは、図9(a)に示した時刻間の発電量の相関を再現しているといえる。
また、図9では太陽光発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオについて説明したが、同実施形態に係る情報処理装置1は、図10に示すように、電力系統100に接続される需要設備の一定時間毎の需要量の予測値を示す需要量シナリオを生成することも可能である。
図10(a)は、「時刻」を横軸にとり、「需要量」を縦軸にとった、情報保存部10に記憶される過去の需要量の推移の一例を示すグラフである。図10(b)は、図10(a)と同様に、「時刻」を横軸にとり、「需要量」を縦軸にとった、同実施形態における情報処理装置1が生成する需要量シナリオの一例を示すグラフである。
この図10(a)および図10(b)を比較すると、図10(b)の需要量シナリオは、図10(a)に示した時刻間の需要量の相関を再現しているといえる。
なお、同実施形態に係る情報処理装置1は、前述で示した太陽光発電設備に限らず、他の自然エネルギーを用いる発電設備に用いることも可能であり、例えば、図11に示すように風力発電設備に用いることも可能である。
図11は、同実施形態に係る情報処理装置1の機能の一例を示す機能ブロック図であり、風力発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを生成する一例を示す。
図11に示される風力発電設備の場合は、情報保存部15に記憶される地域毎の風況を示す風況データから風速の理論上限を求めた後に、風速の理論上限と風車特性とから、理論上限生成部16で風力発電設備の発電量の理論上限を求め、パラメータ生成部17において、確率分布を決定する確率密度関数のパラメータを生成する。なお、図11に示した類似日選択部11、時系列データ生成部12、数理モデル生成部13、およびシナリオ生成部14は、情報保存部10に記憶される、風力発電設備による過去の発電量データ等を用いて、前述と同様に機能する。
この第1の実施形態によれば、自然エネルギーを用いる発電設備を含む電力系統において、時刻間の発電量の相関を少なくとも考慮した発電量シナリオを容易に生成することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、図12〜図14を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
なお、この第2の実施形態においては、図2に示した第1の実施形態の構成と共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
この第2の実施形態では、電力系統100に含まれる自然エネルギーを用いる発電設備以外の設備に求められる一定時間毎の必要発電量の予測値を示す必要発電量シナリオの生成と、発電設備の起動、停止、および出力増減のタイミングを一定期間に渡って定めた発電計画の生成とについて説明する。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す機能ブロック図である。
同実施形態に係る情報処理装置1は、第1の実施形態に示した構成に、発電計画生成部18と、発電計画選択部19と、充放電量決定部20と、容量決定部21と、期待値算出部22とを更に設けた構成とする。
但し、同実施形態に係る情報保存部10は、過去の気象の推移を示す気象情報、自然エネルギーを用いる発電設備の過去の発電量の推移を示す発電量データのほか、需要設備の過去の需要量の推移を示す需要量データを記憶している。
また、類似日選択部11は、情報保存部10に記憶される過去の気象の推移を示す気象情報から、発電量および需要量の予測の対象となる日と気象の推移が類似する過去の日を少なくとも二日分選択する。
また、時系列データ生成部12は、類似日選択部11により選択される日の発電量データおよび需要量データを情報保存部10から取得し、取得した発電量データおよび需要量データを一定時間毎の時系列データとして生成する。
また、数理モデル生成部13は、時系列データ生成部12により生成された時系列データを用いて、類似日選択部11により選択される日の時刻間の発電量の相関を示すと共に時刻間の需要量の相関を示し、かつ、発電量と需要量との相関をも示す数理モデルを生成する。
また、シナリオ生成部14は、数理モデル生成部13により生成された数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布と、一定時間毎の需要量の確率分布とを決定するとともに、これらの確率分布にそれぞれ従う乱数の組を複数生成することによって、自然エネルギーを用いる発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオおよび需要設備の一定時間毎の需要量の予測値を示す需要量シナリオを複数生成し、需要量シナリオから発電量シナリオを差し引くことによって自然エネルギーを用いる発電設備以外の設備(ここでは、蓄電池等を含むものとする。)に求められる一定時間毎の必要発電量の予測値を示す必要発電量シナリオを複数生成する。
発電計画生成部18は、シナリオ生成部14により生成された必要発電量シナリオを用いて、発電設備の起動,停止,および出力増減のタイミングを一定期間に渡って定めた発電計画を生成する機能を有する。この発電計画生成部18は、例えば、シナリオ生成部14により生成された必要発電量シナリオの平均値の変動に応じて蓄電池141を充放電させる制御を含む発電計画を生成する。
発電計画選択部19は、生成した複数の発電計画から最適な発電計画を選択する機能を有する。この発電計画選択部19の機能は、発電計画生成部18に含まれていてもよい。
なお、充放電量決定部20,容量決定部21,および期待値算出部22については後述する。
次に、図13を参照して、同実施形態に係る情報処理装置1の具体的な動作の一例を示す。
図13は、情報処理装置1が時刻間の発電量の相関と、時刻間の需要量の相関とを示す必要発電量シナリオを生成し、発電計画を生成するまでの動作の一例を示す図である。
先ず、類似日選択部11が、情報保存部10から類似日を少なくとも二日分選択する(ステップS301)。
次いで、時系列データ生成部12が、選択された類似日の発電量データと需要量データとを情報保存部10から取得し、取得した類似日のデータから一定時間毎の時系列データを生成する(ステップS302)。例えば、時系列データ生成部12は、類似日選択部で選択された類似日の発電量データと需要量データとを情報保存部10から取得し、取得したデータを1時間毎に纏めることで、1時間毎の発電量データ{x}と1時間毎の需要量データ{y}とを生成する。また、時系列データ生成部12は、生成した発電量データ{x}と需要量データ{y}とを、それぞれxからx24まで、yからy24まで並べることで、1時間毎の48個の時系列データを生成する。
次いで、数理モデル生成部13が、生成した時系列データから時刻間の発電量の相関と、時刻間の需要量の相関とを示す数理モデルを生成する(ステップS303)。例えば、数理モデル生成部13は、生成した48個の時系列データから、時刻間の発電量の相関と、時刻間の需要量の相関とを示す48×48の分散共分散行列を生成する。
次いで、シナリオ生成部14が、生成した数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布と、一定時間毎の需要量の確率分布とを決定するとともに、これらの確率分布にそれぞれ従う乱数の組を複数生成することによって、自然エネルギーを用いる発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオおよび需要設備の一定時間毎の需要量の予測値を示す需要量シナリオを複数生成する(ステップS304)。例えば、シナリオ生成部14は、生成した数理モデルを48次元正規分布に適用することで、一定時間毎の発電量の確率分布と需要量の確率分布とを決定し、決定したそれぞれの確率分布に従う48個の乱数の組を生成することによって、発電量シナリオおよび需要量シナリオを生成する。
次いで、シナリオ生成部14が、生成した需要量シナリオから発電量シナリオを差し引くことによって自然エネルギーを用いる発電設備以外の設備に求められる一定時間毎の必要発電量の予測値を示す必要発電量シナリオを複数生成する(ステップS305)。例えば、シナリオ生成部14が生成した48個の乱数の組の内、最初の24個を発電量シナリオの生成に使用し、残りの24個を需要量シナリオの生成に使用することで、需要量シナリオと発電量シナリオとの差を求めて、必要発電量シナリオを生成する。
最後に、発電計画生成部18(および発電計画選択部19)が、シナリオ生成部14により生成された必要発電量シナリオを用いて発電計画を生成する(ステップS306)。例えば、シナリオ生成部14により生成された、発電量シナリオと、需要量シナリオと、必要発電量シナリオとから発電設備の起動,停止,および出力増減のタイミングを一定期間に渡って定めた発電計画を生成する。
なお、図12は、自然エネルギーを用いる発電設備が1台である場合について示したが、これに限られるものでない。自然エネルギーを用いる発電設備が複数台ある場合は、例えば、数理モデル生成部13により生成される数理モデルを、自然エネルギーを用いる複数台の発電設備のぞれぞれの発電量の相関を示すものとして作成することにより、自然エネルギーを用いる複数台の発電設備に係る発電量シナリオ、需要量シナリオ、必要発電量シナリオ、および発電計画を容易に生成することが可能である。
図14は、「時刻」を横軸にとり、「必要発電量」を縦軸にとった、同実施形態に係る情報処理装置1が生成する必要発電量シナリオの一例を示すグラフである。
この図14の必要発電量シナリオは、図10(b)の需要量シナリオから、図9(b)の発電量シナリオを差し引いた結果を示している。
同実施形態に係る情報処理装置1は、発電量と需要量とに大きな相関がない場合においても、従来のように全ての変動の組み合わせを考慮する必要がないため、容易に必要発電量シナリオを生成することが可能である。
次に、同実施形態に係る情報処理装置1の充放電量決定部20と、容量決定部21と、期待値算出部22とについて説明する。
同実施形態に係る情報処理装置1が生成したシナリオおよび発電計画は、図12に示した、充放電量決定部20,容量決定部21,および期待値算出部22に用いることが可能である。
充放電量決定部20は、シナリオ生成部14により生成されたシナリオのそれぞれの値を平均し、電力系統100に含まれる蓄電池において充放電すべき充放電量を求める機能を有する。このように、充放電量決定部20が、蓄電池の充放電量を求めることで、蓄電池の充電および放電を制御することが可能になり、複雑に変動する自然エネルギーを用いる発電設備の発電量の変動を平滑化することが可能である。
容量決定部21は、シナリオ生成部14により生成されたシナリオのそれぞれの値に応じて、電力系統100に含まれる蓄電池の容量を決定する機能を有する。このように、容量決定部21が、蓄電池の適度な容量を決定することにより、発電量の変動を効率よく平滑化することが可能である。
期待値算出部22は、シナリオ生成部14により生成された発電計画に基づいて、自然エネルギーを用いる発電設備の発電量の期待値,発電コストの期待値,および収益の期待値の少なくとも一つを求める機能を有する。
また、発電計画選択部19,充放電量決定部20,容量決定部21,および期待値算出部22は、例えば、実行が困難である発電計画である場合に蓄電池を利用する等の事前対策を行うような非常の事態に備えたシミュレーションを行い、非常事態の発生時には当該シミュレーションに沿った処理を実施するようにしてもよい。
この第2の実施形態によれば、自然エネルギーを用いる発電設備を含む電力系統において、発電量シナリオのみならず、需要量シナリオおよび必要発電量シナリオ、ならびに発電計画を容易に生成することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、図15を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態では、自然エネルギーを用いる発電設備が複数ある場合のシナリオおよび発電計画の生成について説明する。
図15は、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す機能ブロック図である。
なお、同図では、自然エネルギーを用いる発電設備であるM台の太陽光発電設備および1台の風力発電設備の過去の発電量データ、ならびに需要設備の過去の需要量データが、情報処理装置1の情報保存部10に記憶されている場合について例示している。
ここで、自然エネルギーを用いる発電設備が複数存在する場合の、情報処理装置1がシナリオを生成する動作の一例について説明する。
先ず、類似日選択部11が、1日分の時系列データを生成するために、情報保存部10から類似日を少なくとも二日分選択する。次いで、時系列データ生成部12が、情報保存部10から選択された類似日の発電量データおよび需要量データを取得し、例えば、1日分の太陽光発電設備の時系列データK個、1日分の風力発電設備の時系列データL個、および1日分の需要設備の時系列データ24個を生成する。次いで、数理モデル生成部13が、生成したそれぞれの時系列データから、時刻間の発電量の相関と時刻間の需要量の相関とを示す、(K×M+L+24)×(K×M+L+24)の成分を有する分散共分散行列を生成する。最後に、シナリオ生成部14が、生成した数理モデルを所定の確率密度関数に適用することで、一定時間毎の発電量と需要量との分布を決定し、決定した分布に従う(K×M+L+24)次元の一定時間毎の乱数の組を生成し、太陽光発電設備と、風力発電設備と、需要設備とのシナリオを生成する。
なお、時系列データ生成部12により生成された時系列データの数は、前述の数に限られない。
また、前述に示すように生成した発電量シナリオおよび需要量シナリオは、同一条件の下で生成したシナリオであるため、同時に生じる高い可能性を有する。このため、図12と同様の方法で、必要発電量シナリオを生成することが可能であり、更に、生成した必要発電量シナリオから発電計画を生成することが可能である。なお、電力系統に含まれる蓄電池は、揚水発電設備と同様に扱うことが可能であり、電力需要が高まった時に反覆利用される。
この第3の実施形態によれば、自然エネルギーを用いる発電設備が複数ある場合において、各発電設備における時刻間の発電量、需要量、および必要発電量の相関を考慮するだけでなく、発電設備間の相関をも考慮した、発電量シナリオ、需要量シナリオ、および必要発電量シナリオ、ならびに発電計画を生成することが可能となる。
上述した各実施形態で述べた各種の機能や処理手順は、コンピュータプログラムとして、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体(例えば磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ)に記憶させておき、必要に応じてそれをプロセッサにより読み出して実行するようにしてもよい。また、このようなコンピュータプログラムは、通信媒体を介してあるコンピュータから他のコンピュータに伝送することにより配布することも可能である。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…情報処理装置、2…CPU、3…メモリ、4…入力装置、5…表示装置、10…情報保存部、11…類似日選択部、12…時系列データ生成部、13…数理モデル生成部、14…シナリオ生成部、15…情報保存部、16…理論上限生成部、17…パラメータ生成部、18…発電計画生成部、19…発電計画選択部、20…充放電量決定部、21…容量決定部、22…期待値算出部、100…電力系統、111,11M…太陽光発電設備、121…風力発電設備、131,13N…発電設備、141…蓄電池、151…電力変換装置、161…需要設備。

Claims (10)

  1. 自然エネルギーを用いる発電設備を少なくとも一つ含む電力系統の管理を行う情報処理装置において、
    過去の気象の推移を示す気象情報、および前記発電設備の過去の発電量の推移を示す発電量データを少なくとも記憶している記憶媒体としての情報保存部と、
    前記情報保存部に記憶される過去の気象の推移を示す気象情報から、発電量の予測の対象となる日と気象の推移が類似する過去の日を少なくとも二日分選択する類似日選択手段と、
    前記類似日選択手段により選択される日の発電量データを前記情報保存部から取得し、取得した前記発電量データを一定時間毎の時系列データとして生成する時系列データ生成手段と、
    前記時系列データを用いて、前記類似日選択手段により選択される日の時刻間の発電量の相関を少なくとも示す数理モデルを生成する数理モデル生成手段と、
    前記数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布を決定するとともに確率分布に従う乱数の組を複数生成することによって前記発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを複数生成するシナリオ生成手段と、
    を具備することを特徴とする情報処理装置。
  2. 自然エネルギーを用いる発電設備を少なくとも一つ含む電力系統の管理を行う情報処理装置において、
    過去の気象の推移を示す気象情報、前記発電設備の過去の発電量の推移を示す発電量データ、および需要設備の過去の需要量の推移を示す需要量データを少なくとも記憶している情報保存部と、
    前記情報保存部に記憶される過去の気象の推移を示す気象情報から、発電量および需要量の予測の対象となる日と気象の推移が類似する過去の日を少なくとも二日分選択する類似日選択手段と、
    前記類似日選択手段により選択される日の発電量データおよび需要量データを前記情報保存部から取得し、取得した前記発電量データおよび前記需要量データを一定時間毎の時系列データとして生成する時系列データ生成手段と、
    前記時系列データを用いて、前記類似日選択手段により選択される日の時刻間の発電量の相関を示すと共に時刻間の需要量の相関を示し、かつ、発電量と需要量との相関をも示す数理モデルを生成する数理モデル生成手段と、
    前記数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布と、一定時間毎の需要量の確率分布とを決定するとともに、これらの確率分布にそれぞれ従う乱数の組を複数生成することによって、前記発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオおよび前記需要設備の一定時間毎の需要量の予測値を示す需要量シナリオを複数生成し、前記需要量シナリオから前記発電量シナリオを差し引くことによって前記発電設備以外の設備に求められる一定時間毎の必要発電量の予測値を示す必要発電量シナリオを複数生成するシナリオ生成手段と、
    を具備することを特徴とする情報処理装置。
  3. 前記数理モデル生成手段により生成される数理モデルは、自然エネルギーを用いる複数の発電設備のぞれぞれの発電量の相関をも示すものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記確率密度関数は、多次元正規分布を形成するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記確率密度関数は、ベータ分布を形成するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記シナリオ生成手段により生成される必要発電量シナリオを用いて、各発電設備の起動,停止,および出力増減のタイミングを一定期間に渡って定めた発電計画を生成する発電計画生成手段を更に具備することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記発電計画生成手段は、前記シナリオ生成手段により生成される必要発電量シナリオの平均値の変動に応じて電力系統に含まれる蓄電池を充放電させる制御を含む発電計画を生成することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  8. 前記シナリオ生成手段により生成される必要発電量シナリオに応じて電力系統に含まれる蓄電池の容量を決定する容量決定手段を更に具備することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
  9. 前記発電計画生成手段により生成される発電計画に基づき、発電量の期待値、発電コストの期待値、および収益の期待値の少なくとも一つを求める期待値算出手段を更に具備することを特徴とする請求項6または7に記載の情報処理装置。
  10. 自然エネルギーを用いる発電設備を少なくとも一つ含む電力系統の管理を行うコンピュータに、
    記憶媒体に記憶される過去の気象の推移を示す気象情報から、発電量の予測の対象となる日と気象の推移が類似する過去の日を少なくとも二日分選択する類似日選択機能と、
    前記類似日選択機能により選択される日の発電量の推移を示す発電量データを前記記憶媒体から取得し、取得した前記発電量データを一定時間毎の時系列データとして生成する時系列データ生成機能と、
    前記時系列データを用いて、前記類似日選択機能により選択される日の時刻間の発電量の相関を少なくとも示す数理モデルを生成する数理モデル生成機能と、
    前記数理モデルを所定の確率密度関数に適用して一定時間毎の発電量の確率分布を決定するとともに確率分布に従う乱数の組を複数生成することによって前記発電設備の一定時間毎の発電量の予測値を示す発電量シナリオを複数生成するシナリオ生成機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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