JP5533082B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
二成分系現像剤は、トナーとこれを担持するキャリアとで構成され、攪拌混合時に生起される摩擦帯電作用によりトナーを帯電させて感光体上の静電潜像に対して静電吸着できる状態とされる。
現像スリーブに担持されている現像剤は、ドクターブレードを通過する際には、接触するブレードとの間および剤同士の摺擦により摩擦帯電される。
現像剤の汲み上げ制御に関する構成としては、非現像時に現像スリーブの回転停止および汲み上げ用磁石が非汲み上げ位置に移動するようにして現像剤の汲み上げを行わないようにした構成がある(例えば、特許文献1)。
また、これとは別に、現像剤規制部材、いわゆるドクターブレードと現像スリーブとの間の距離を現像時よりも広くして現像時における現像スリーブの回転方向上流側に存在する現像剤の量を増加させるようにした構成もある(例えば、特許文献2)。
一方、画像形成の形式には、上述した現像スリーブの軸方向全域、いわゆる、全面に亘って形成される画像を対象とするだけではなく、軸方向片側に印字部分が集中している画像を対象とする場合や軸方向の一部のみを用いる小サイズ用紙への画像を対象とする場合がある。
現像スリーブの軸方向全域に亘って担持されている現像剤の一部を使用する画像形成時には、使用されなかった部分に担持されている現像剤が回収されて再度汲み上げられる際にドクターブレードを通過することになる。これにより、使用されなかった現像剤は、摺擦される機会が増加してしまい、劣化を早めてしまう虞がある。
(1)トナーとキャリアとからなる二成分系現像剤を潜像担持体に対して供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体に二成分系現像剤を供給する現像剤供給部材と、現像剤担持体からの二成分系現像剤を回収する現像剤回収部材と、該現像剤回収部材から回収された二成分系現像剤を収容可能であって前記現像剤供給部材に向け二成分系現像剤を供給可能な収容部とを備え、前記現像剤供給部材は、軸方向に現像剤を搬送可能なスクリュー部材が用いられ、該軸方向中央を境にしてスクリューのリード方向が逆方向に設定されるとともに、前記現像剤の供給位置を軸方向中央から両端部に向けて変更可能とされ、前記現像剤担持体は、前記現像剤供給部材に対する二成分系現像剤の供給量を制御することにより、前記潜像担持体上に形成される画像の幅に応じて、該画像の幅に対応する二成分系現像剤の汲み上げ幅を制御されることを特徴とする現像装置。
(2)現像剤供給部材に対する二成分系現像剤の供給量を、前記潜像担持体上に形成される画像の幅に応じて制御することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
図1は、本発明による現像装置を用いる画像形成装置を示している。同図に示す画像形成装置は、タンデム方式によるフルカラープリンタであるが、本発明は、これに限らず、複写機やファクシミリ装置などにも適用することができる。
各作像部6は、潜像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された帯電手段2、現像装置3、クリーニング手段4等で構成されている。
感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体ドラム1上に所望のトナー像が形成される。
感光体ドラム1の表面は、不図示の露光部から発せられたレーザ光の照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成され(露光工程)、現像装置3と対向する位置に達すると、そこから供給される現像剤に含まれるトナーにより可視像処理されて現像工程が実行される。
現像工程において可視像処理されたトナー像を担持する感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト10A及び1次転写バイアスローラ5との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト10A上に転写される(1次転写工程)。
すなわち、作像部の下方に配設された不図示の露光部(光書き込み装置)から、画像情報に基づいたレーザ光が、各作像部6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト10A上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト10A上にカラー画像が形成される。
1次転写バイアスローラ5Y、5M、5C、5Kにはトナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト10Aは、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ5Y、5M、5C、5Kの1次転写ニップを順次通過する。
こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト10A上に重ねて1次転写される。
定着を終えた転写紙Pは、排紙ローラ対12により、装置本体100の上面に形成された排紙部100Aへ出力画像として排出され、スタックされる。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。なお、図1において符号13は、中間転写ベルト10Aのクリーニング装置を示している。
図2において現像装置は、後で詳しく説明するが、感光体ドラムに対してキャリアとトナーとを混合した二成分系現像剤により現像工程を実行する現像部と、現像部から回収した現像剤を再度現像部の現像剤供給部に向け移送する循環部と備えている。
現像剤収容部40は、上部が円筒状であって、下部が下向き円錐状のサイロのような外観を呈しており、内部には、図4において詳述する攪拌部材が設けられている。
現像剤収容部40において攪拌混合された現像剤は、供給量を調整できるパドルを内部に備えて駆動モータ50Aにより回転駆動されるロータリーフィーダ50に給送され、この位置で供給量を調整される現像剤がエアポンプ51により生成されるエアにより現像槽30に向け搬送される。
図3において、現像剤収容部40は、上部が円筒状で縦断面が下向き錐状をなす漏斗状の形状とされた容器43が用いられており、最下部に位置して最も小径の排出口400がロータリーフィーダ50に連通している。
現像剤収容部40の内部空間には、攪拌部材としてモータ40Aから垂下している回転軸44に一体化されているスクリュー44Aと、回転軸44により駆動される減速ギヤ群40Bの出力ギヤと連動可能な端板45の周方向に沿って複数は位置されて一体化されることにより回転可能な攪拌羽根45Aとが設けられている。
図3に示す構成では、スクリュー44Aが、現像剤を流下方向と逆方向に移動させるリード方向を設定され、攪拌羽根45Aが、流下する現像剤を横切って移動することで流下を抑制する方向に回転する。
図4において現像槽30の内部には、感光体ドラム1に対向して現像剤を担持する現像スリーブ31と、現像スリーブ31の近傍で上下に配置されて相反する方向のリード方向が設定されている搬送スクリューが用いられる現像剤供給部材32および現像剤回収部材33と、現像スリーブ31表面での現像剤担持量を規定する層厚規定部材であるドクターブレード34とが設けられている。
この回転方向の設定により、図4において矢印Fで示すように、現像剤が現像剤供給部材32からドクターブレード34を経て感光体ドラム1に達し、感光体ドラム1に残った現像剤が現像剤回収部材33が配置されている空間内に移動することで双方の部材間で現像剤が混入しないようになっている。
本発明の特徴は、画像形成幅に体操した領域を対象として現像剤の汲み上げ幅を設定することを特徴としている、つまり、画像の形成幅に順じた現像剤担持体である現像スリーブ31の軸方向領域のみを対象として現像剤を供給するようになっている。
従来の構成では、本発明における収容部40を備えていない点で構成上、相違している。従来の構成においては、スクリュー部材の回転数を下げることにより、所定時間内において、図11(B)に示すように、現像材供給部材Aの軸方向全域に亘って現像剤が移動している状態から、図11(C)に示すように、軸方向の一部の領域までしか移動しない状態が得られる。
これに対し本発明では、現像部への現像剤供給量を現像部とは別に設けられている収容攪拌部において現像剤の嵩を上下させることで吸収しているので現像部での材の嵩を安定されることができ、上述した問題の発生はない。
本発明では、前述した原理に基づき、現像剤の供給を制御するに際して、循環部に装備されているロータリーフィーダ50とエアポンプ51とが用いられ、ロータリーフィーダ50の回転数制御により供給量を調整する場合には、エアポンプ51でのエアの流量は一定としてロータリーフィーダ50の回転数を下げる。
ロータリーフィーダ50は、回転数と供給量との関係が比例関係にあるので供給量の制御が容易である。
エアで供給量の調整を行うと、ロータリーフィーダ50の回転数で調整した場合に比べ現像部へのエアの流入が少ないので現像部の内圧上昇が少ない。供給量が少ない場合にドクタギャップからの現像剤やトナーの飛散が少ない効果もある。
さらに、エアの流量とロータリーフィーダの回転数の両方を調整すれば搬送経路42内での現像剤の量とエア流量の割合を常に一定に保つことができるので、最もエネルギー効率のよい条件で搬送が行えるという効果が得られる。
図5において(A)は、現像スリーブ31の軸方向における全域に画像がある場合であり、(B)は画像幅が半分である場合や現像スリーブ31の軸方向で半分の幅を持つ用紙への印刷を行う場合を示している。
現像スリーブ31の全面に画像がある場合には、図5(A)に示すように、図中、左側の供給口から供給された現像剤が現像剤供給部材32の軸方向で供給口と反対側の端部まで搬送され、現像スリーブ31の全幅領域で均一に汲み上げが可能な量を担持している。
図5(B)に示すように、現像剤の供給量が半分とされることにより、現像剤供給部材での現像剤の搬送量が半減することになるので、図中、左側の供給口から供給された現像剤は、現像剤供給部材の軸方向中央部よりも右側で枯渇し、結果的に、左側半分の領域において現像スリーブ31に汲み上げられることになる。
制御部では、用紙幅や感光体ドラム1に形成される画像幅を画像情報や操作パネルからの用紙選択情報等により判別し、判別結果に基づき、現像剤の汲み上げ幅を割り出し、その汲み上げ幅に対応するように現像剤の供給量を設定すべく、モータ50Aあるいはエアポンプ51の駆動状態を調整する。
本実施例の特徴は、現像剤供給部材31での現像剤の搬送方向を区分したことにある。
図7において、現像スリーブ31に対峙する現像剤供給部材32は、軸方向中央を境にしてスクリューのリード方向が相反する方向に設定されており、さらに詳しくは、軸方向中央から軸方向端部に向けて現像剤を搬送できるリード方向に設定されている。
現像剤の供給口は現像剤供給部材32における軸方向中央に設定されている(図中、矢印で示す位置)。
本実施例は、以上のような構成であるから、現像剤供給部材32の回転により軸方向中央から供給された現像剤は、軸方向中央から軸端に向け移動することができる、これにより、全面での画像形成に際しては、図7に示すように、画像形成幅に対応する汲み上げ幅が得られるように供給量を設定されることで全面に亘って現像剤が行き渡ることになる。
以上のような実施例によれば、現像剤供給部材32のスクリューの構成を変えるだけで、現像剤担持体の軸方向中央部付近のみあるいは軸方向中央を基準とした小サイズの用紙に対応した汲み上げ状態が得られることになる。
本実施例は、現像剤担持体の軸方向において片側のみの画像形成幅である場合にも対処できる点に特徴がある。
つまり、現像剤供給部材32に対する供給口の位置が軸方向で変位できるように設けられている。
これにより、供給口の位置を設定することにより、これに対向しているスクリュー部材に現像剤が導入されることになり、現像スリーブ31の軸方向中央を境に左右いずれか片側への現像剤の搬送が可能となる。この場合、軸方向中央を基準として供給口から現像剤を導入できることは勿論である。
本実施例の特徴は、現像剤供給部材として、供給量を変更できるパイプを用いた点にある。
供給用パイプ32’の供給孔32A’は、現像スリーブ31の上周面に対向して配置されており、現像スリーブ31に供給された現像剤が現像スリーブ31に担持されてドクターブレード34により層厚を規定されて感光体ドラムに汲み上げられる。
エアポンプ51のエア流量の制御により供給歩AI婦32’内を移動する現像剤の供給量が制御されることに杏里、例えば、エア流量を低減させると供給用パイプ32’内の現像剤の供給量が減少して供給用パイプ32’の供給側と反対側で現像剤が枯渇することになるので汲み上げ幅が小さくなる。
現像剤供給流路42内の現像剤搬送に用いられるエアの流速は、1〜2m/s程度あり、この流速は、スクリュー部材を用いた場合の剤搬送速度よりも高速であるので、供給量変更後、汲み上げ幅が安定するまでの時間を早くすることができる。このため、汲み上げ幅の変更を迅速に行うことが可能となる。
30 現像部
31 現像スリーブ
32 現像剤供給部材
33 現像剤回収部材
34 ドクターブレード
40 現像剤収容部
41 現像剤回収搬流路
42 現像剤供給流路
50 ロータリーフィード
51 エアポンプ
Claims (9)
- トナーとキャリアとからなる二成分系現像剤を潜像担持体に対して供給する現像剤担持体と、該現像剤担持体に二成分系現像剤を供給する現像剤供給部材と、現像剤担持体からの二成分系現像剤を回収する現像剤回収部材と、該現像剤回収部材から回収された二成分系現像剤を収容可能であって前記現像剤供給部材に向け二成分系現像剤を供給可能な収容部とを備え、
前記現像剤供給部材は、軸方向に現像剤を搬送可能なスクリュー部材が用いられ、該軸方向中央を境にしてスクリューのリード方向が逆方向に設定されるとともに、前記現像剤の供給位置を軸方向中央から両端部に向けて変更可能とされ、
前記現像剤担持体は、前記潜像担持体上に形成される画像の幅に応じて、該画像の幅に対応する二成分系現像剤の汲み上げ幅を制御されることを特徴とする現像装置。 - 現像剤供給部材に対する二成分系現像剤の供給量を、前記潜像担持体上に形成される画像の幅に応じて制御することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体への二成分系現像剤の汲み上げ量は、前記現像剤担持体とこれに対向して配置されている層厚規制部材との間の対向間隙により設定されることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤担持体への二成分系現像剤の汲み上げ量は、前記現像剤担持体に対する現像剤供給開口の面積によって設定されることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤供給部材への現像剤供給部には、前記収容部から該現像剤供給部材の配置位置までの搬送路に接続されているロータリーフィーダとエアポンプとが設けられ、前記現像剤の供給量は前記ロータリーフィーダの回転制御により設定されることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤供給部材への現像剤供給部には、前記収容部から該現像剤供給部材の配置位置までの搬送路に接続されているロータリーフィーダとエアポンプとが設けられ、前記現像剤の供給量は前記エアポンプのエア流量により設定されることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤供給部材に用いられるスクリュー部材は、軸方向中央を境にして軸方向中央から端部に向け現像剤を搬送できる回転方向が設定されていることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記現像剤供給部材に対する現像剤の供給量は、画像位置間に相当する紙間に設定されることを特徴とする請求項4または5に記載の現像装置。
- 請求項1乃至8のうちの一つに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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