JP5524436B2 - 潤滑剤の製造を制御する方法 - Google Patents

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Description

本発明は石油系潤滑剤の製造に関する。より詳しくは、本発明は、最終潤滑剤製品の品質およびその性能を組成パラメータに関係づける予測技術を含む方法によって、精製およびブレンドによる潤滑剤品質および潤滑剤製造プロセスを制御する方法に関する。
潤滑油は、通例、232℃(450°F)より上の沸点を有する石油留分に基づいている。炭化水素成分の分子量は高く、これらの成分は、主に炭化水素成分のもとになる原油のタイプに応じて考えられる殆どすべての構造および構造タイプを示す。
潤滑剤精製の原理は、経験またはアッセイによって示されるように、適当な原油を、例えば、適切な粘度、酸化安定性および低温での流動性の維持などの所定の特性セットを有する潤滑剤基油に精製できることにある。潤滑剤基油を単離するために用いられる精製プロセスは、現在、好ましくない成分を除去する一組の減法単位操作から成っている。これらの単位操作には、蒸留、溶媒精製、水素処理および脱蝋が挙げられ、それらの各々は基本的に別個のプロセスである。
潤滑剤基油(すなわち、精製原油由来)は潤滑剤成分として使用できるか、あるいは潤滑剤基油は、多少異なった特性を有するもう一つの潤滑剤基油とブレンドすることが可能である。潤滑剤として使用する前の特定の基油は、従来通り、酸化防止剤、極圧添加剤、粘度指数(VI)改善剤などの一種以上の添加剤とコンパウンドされる。本明細書において用いられる「ストック」という用語は、その用語がさらに修飾されるか否かに関係なく、添加剤のない炭化水素油のみを意味する。「溶媒−精製ストック」または「ラフィネート」という用語は、例えば、フルフラールで溶媒抽出された油を意味する。「脱蝋ストック」という用語は、中に含まれたワックスを除去するか、あるいは別のものに変化させるためのいずれかの方法によって処理され、それによって、その流動点が低下した油を意味する。本明細書において用いられる「ワックス質」という用語は、4℃(+25°F)より高い流動点をもたらすのに十分なワックス含有量の油を意味する。「基油」という用語は、自動車油、船油、油圧油などの製造といった幾つかの特定の最終用途に適するように精製された油を意味する。
高級潤滑油基油の製造のための現行実施技術を図1に示している。全体のプロセスを10と呼ぶ。第1の工程は、適切な原油の常圧塔残油を減圧蒸留することである(工程100)。この工程は、軽質15(700〜800°F)(371〜427℃)、中20(810〜890°F)(432〜477℃)および重質30中性分(890〜1000°F)(477〜538℃)ならびに減圧残油40と呼ばれる700〜1000°F(371〜538℃)の沸点範囲内の一種以上のローストック(raw stock)を提供する。各ストックは、異なる粘度範囲によって特徴付けられる。例えば、軽質中性ストックが最低の粘度範囲(100℃で3.5〜5.5cS KV)を有し、重質中性ストックが最高の粘度範囲(100℃で10.0〜15.3cS KV)を有する。調製後、各ローストックは、芳香族炭化水素に関して選択性であると共に、好ましくない成分を除去する溶媒、例えば、フルフラール、フェノールまたはクロレックスで抽出される(工程140)。減圧残油140は、通常、溶媒抽出の前に、アスファルト物質を除去する別の工程を要する(工程120)。溶媒精製から得られたラフィネートは、一般に非常にワックス質であり、一般に脱蝋操作を要する(工程160)。ラフィネートの脱蝋は、一般に、基油に関して所定の流動点または目標流動点をもたらす条件下での溶媒脱蝋または接触脱蝋によって行われる。
潤滑剤基油製造の技術は、さらに、脱蝋されたストックを水素処理する別の工程を要してもよい(工程180)。水素処理は、最終潤滑剤製品の仕様に応じて、潤滑剤性能に不利でありうる特定の不純物を除去するためのストックへの水素の添加である。水素処理は、水素が硫黄と結合して硫化水素を生成することから、硫黄を除去するために特に有用である。脱蝋工程(工程160)または水素処理工程(工程180)のいずれか、あるいはその両方により、最終潤滑剤組成物用の基油として用いるのに十分な品質のストックを提供することができる。
次に、適当な物質または添加剤を、基油の潤滑特性を高め、要求される仕様、例えば粘度指数(VI)(図6に示した)を満たすように基油に添加する。
歴史的に、潤滑剤の製造には融通性がなかった。新しい粗原料源から製造される基油は、「新」基油であると考えられ、潤滑剤として用いるために承認されなければならない。潤滑剤基油承認システムでは、新しい粗原料から製造される基油は、潤滑油として使用できるようになるまでに、高価で時間がかかる承認プロセスを受けることが必要である。新しい粗原料または新基油から製造されるサンプルの完全な承認には、終了までに一般に5〜10ヶ月を要する広範なベンチ試験およびエンジン試験を必要とする。プロセス条件の変更にも、さらなるベンチ試験およびエンジン試験を伴う再承認が必要になる。ベンチ試験およびエンジン試験の高いコストは、最もよく用いられる粗原料を除くすべてのプロセス条件の最適化を妨げる。さらに、このシステムを合理化する必要性は、少なくとも一部の地理的場所からの粗原料ミックスの急激な変化、購入基油に対する品質の懸念、高い潤滑剤融通性により得られる経済的利益に対する意欲の結果として、益々重要になってきた。従って、潤滑剤製造における融通性を高め、潤滑剤粗原料、基油およびこれらのストックのブレンドに関する承認システムを合理化することが技術上必要とされている。
本発明によれば、特定の用途向けの潤滑剤の製造に用いるための潤滑剤基油を、特定の方法によって選択することができる。候補潤滑剤基油は、すべての潤滑剤基油に共通している複数の組成成分により特徴付けられ、各組成成分は、各基油に対して量が異なる。最終潤滑剤製品における潤滑剤基油の性能を予測するモデルは、組合わせにより特定の用途向けの潤滑剤性能の証拠となる、潤滑剤基油中の複数の組成成分の内のいくつかの特定成分を識別することにより作製される。
次に、各々が異なる粘度を有する複数の潤滑剤製品に要求される複数の性能試験により識別された識別済組成成分の組合せについて、許容可能範囲を決定する。許容可能領域を決定した後、好ましくは、複数の性能試験により識別された識別済組成成分の組合せに関して決定された、他の少なくとも1つの粘度が異なる基油の許容可能範囲から、組成成分の量を予測することにより、各潤滑剤基油の粘度の相違に対する調節を行う。その後、候補基油を分析して、識別済成分の量を決定する。次に、候補基油中の各識別済成分の量が、その組み合わせにおいて、許容可能性能範囲内であるか否かを決定する。
その組成が組成モデルによって予測された許容可能領域外にある潤滑剤基油もまた、ブレンドして満足な性能の潤滑剤とすることができる。この方法は、上述したように、許容可能領域の決定および粘度の相違の調節から始める。次に、相補的な組成を有する二種以上の潤滑剤基油を選択する。組成モデルによって予測される許容可能領域内において、最終潤滑剤組成を得るために必要な各成分の組み合わせ量を計算する。その後、潤滑剤基油をブレンドする。
潤滑剤の製造に用いられる精油所ストックの範囲において、水素処理条件、溶媒処理速度および温度などの既知の精製パラメータの影響を利用して、予測モデルを、潤滑剤製造プロセスに利用することも可能である。この予測モデルの別の利用において、特定の用途向けの潤滑剤の製造に用いられる、精油所ストリーム由来の潤滑剤基油は、基油および精油所ストリームに共通している複数の組成成分によって特徴付けられる。この方法は、上述したように、許容可能領域の決定および粘度の相違の調節から始める。次に、許容可能潤滑剤性能にその組み合わせで必要とされる識別済組成成分の量を、潤滑剤基油について同定し、精油所ストリーム中の識別済成分の量が、それを組み合わせて、こうした識別済成分に関する許容可能範囲外であることを決定する。その後、精油所ストリームを精製して、モデルによって決定された許容可能範囲内の識別済成分の組合せを有する潤滑剤基油を製造する。
この技術を拡大することによって、潤滑剤基油に精製すべき石油精油所ストリームの組合せを、その後に所望の最終ストックに加工することができる精油所ストリームにブレンドすることができる。この方法は、上述したように、許容可能領域の決定および粘度の相違の調節から始める。次に、精油所ストリームから精製しようとする潤滑剤基油について、識別済組成成分の量を同定し、モデルによって決定された許容可能範囲において、識別済成分の組合せに従ってブレンドの組成を決定する。その後、決定された組成に従ってストリームをブレンドし、精製する。一の変法において、精油所ストリームは粗原料である。この実施形態のもう一つの変法において、精油所ストリームは、精油所内の単位プロセスのいずれか一つから選択される。
本発明において、コンピュータモデル(図7の801)を作製し、複数の粘度を有する複数の製品に用いられる潤滑剤基油の品質の予測に用いる。このモデルは、複数の粘度を示す複数の製品に関する主要組成パラメータおよび性能基準の定量的分析に基づいている。こうしたモデルは、本明細書において総合組成モデルと呼び、以後に示すように、通常且つ好ましくは、特定の粘度について開発された組成モデルから構成される。
組成モデルは、特に、新しい潤滑剤基油の組成が、過去に性能試験に合格したか不合格であった既知の潤滑剤基油組成と類似するか否かを予測する。かくして、複数の製品において許容可能性能を示した潤滑剤基油と照らして、新しい潤滑剤基油組成を評価する。
基油特性の統計的分析により、潤滑剤性能を、基油の化学組成から予測できることが示されている。特に、潤滑剤性能の総合予測を得るために、種々の化学組成パラメータを組み合わせる。図2は、本発明の一つの実施形態による基油の潤滑剤性能を予測する方法を示すプロセス流れ図である。組成モデルに組み込まれた組成パラメータは、潤滑剤性能に有意に寄与すると識別された基油の化学成分である(工程200)。こうした成分の例は、例えば、総硫黄、脂肪族硫黄、塩基性窒素、芳香族分布、窒素、脂肪族化合物分布、脂肪族鎖分岐度、分子量分布またはそれらのあらゆる組合せである。好ましい実施形態は、総硫黄、脂肪族硫黄、塩基性窒素、総芳香族化合物、芳香族環分布またはこれらのパラメータの組合せを含む。
最終潤滑剤組成物における基油の潤滑剤性能を正確に予測する組成モデルを作製するために、最小限、ファクターの内の二つのみを用いる。標準的な分析化学技術に従って、すべての成分を定量的に決定する。例えば、総芳香族化合物をUVスペクトルの化学計測相関から決定する。詳しくは、パーキンエルマーLambda19スペクトルメータを用いる。芳香環を分類するために当業者に公知の従来技術によって芳香環分布を決定する。塩基性窒素をASTM方法D2896に準拠して決定する。総硫黄をASTM方法D2622に準拠して決定する。Anal.Chem.27,495(1955)およびAnal.Chem.39,1819(1967)においてドルシェル(Drushel)およびミラー(Miller)によって記載された技術による脂肪族硫黄の沃素錯体の定量化に従って、脂肪族硫黄含有率をUVスペクトロメトリーで決定することができる。310nmで錯体の吸光度を適切に測定するこの方法は、潤滑剤ストックに元来存在する窒素化合物および芳香族炭化水素による干渉がなく、脂肪族硫黄の信頼できる測定法である。
組成モデルの性能パラメータの決定(工程210)は、粘度が異なる複数の製品の性能を評価することを含む。以下に記載するような、潤滑剤製品の粘度の相違に応じた組成モデルのパラメータの相違は、粘度に応じて組成パラメータを基準化するのに比べて、優れた潤滑剤性能予測を提供する。従って、製品の粘度は、製品の最終用途の関数である。例えば、組成モデルの性能パラメータには、自動車エンジン潤滑剤のエンジン油性能、船用エンジン潤滑剤の船用エンジン性能、工業装置潤滑剤の工業装置性能および油圧潤滑剤の油圧性能が含まれる。各用途に応じて異なった粘度の製品が要求されるので、組成モデルは、3.5から少なくとも20cS(100℃)の範囲の複数の動粘度を包含する。
粘度の相違に対する調節は、異なる粘度で得られた異なる決定済パラメータを有する類似の組成モデルから誘導される単純な直線内挿によって行うことができる。好ましくはないが、同じ粗原料から類似の粘度指数に加工されたサンプル間の粘度の相違に関するモデルパラメータではなく、組成を基準化することによって粘度変化を調節することも可能である。組成ファクターは、指数法則に従って粘度に対応する。この指数法則において、選択された温度および粘度での組成は、選択された温度および基準温度における粘度間の比のベキ乗(power)によって基準化された基準粘度での組成と関連づけられる。この関係において、指数の値は、典型的には、(測定単位およびおそらく他の実験的に決定されたファクターに応じて)上述した組成ファクターに関して−2から2まで変化し、多くの場合においては、値は0.1〜1.0の範囲内にある。基準化関係における最高の感度は、塩基性窒素含有率に関して存在し、最小の感度は、同等の中間順位を占める総芳香族化合物、多環式芳香族化合物(二以上の環)、および硫黄(総硫黄および脂肪族硫黄)に関して存在することが判明した。
組成モデルによって決定された範囲外の粘度の僅かな相違もまた、外挿することが可能である。タイプごとに単一粘度値を使用するのでなく、限られた範囲の粘度値を使用し、潤滑剤タイプ(例えば、軽質および重質の中性分)ごとの組成モデルを作製することが十分であることが見出された。以後に示すように、総合組成モデルは個別の組成モデルを包含する。
性能パラメータの限界は、特定の製品および対応する粘度に特有の工業標準性能試験によって決定される。例えば、軽質中性分から製造された製品の場合、潤滑剤性能を評価できる性能試験の例として、以下の性能試験(特定の用途および許容可能性能レベルを併記する)を用いることができる。潤滑剤製造業者の標準要件に従って他の性能試験を用いてもよい。
【表1】
Figure 0005524436
重質中性分から製造される製品の場合、潤滑剤性能を評価できる性能試験の例として、以下の性能試験(特定の用途および合格性能レベルを併記する)を用いることができる。潤滑剤製造業者の標準要件に従って他の性能試験を用いてもよい。
【表2】
Figure 0005524436
こうした試験は、性能試験の当業者に知られている。組成モデルを作製する目的で、上述した試験のいずれか一つにより試験される場合に、潤滑剤製品は、「合格」または「不合格」のいずれかに指定される。
次に、良好な潤滑剤性能を示す多次元空間における許容可能領域を、主要組成パラメータに対する性能境界(すなわち、「合格」または「不合格」)を定めることにより決定する。これを、広範囲の製品用途および粘度にわたって行う。その後、こうした許容可能領域を、組成モデルで表す。最終的には、可能な限りの基油組成および粘度にわたって、組成モデルにより潤滑剤性能を予測することが可能になる。
総合組成モデルを開発する(工程220)ために、最初に、別個の組成モデルを、特定の粘度に関して開発する。試験粘度に関するモデルパラメータを、試験粘度より高く、最も近い粘度におけるモデルのパラメータと試験粘度より低く、最も近い粘度におけるモデルのパラメータ間に内挿することにより見つける。以下は、最初に軽質中性粘度(100℃の動粘度4.5cSt)および重質中性粘度(100℃の動粘度12.5cSt)について別個の組成モデルを開発することにより総合組成モデルを開発する方法を記載する。これらの粘度で試験されたサンプルの粘度のわずかな相違(例えば、粘度グレード内での)は、粘度に対する組成の典型的な傾向に従って組成を基準化することにより考慮した。当業者であれば、同じ粗原料から得られた複数の粘度を有する組成の傾向に当てはめることにより容易にこれらを決定することができる。
基準化された組成=(100℃y KVにおける組成)×(y/基準粘度)^z。式中、^は、「〜のベキ乗に対して用いられ」、100℃における基準動粘度は4.5または12.5cStであり、zは一般に0〜1の間である。
上述したことを考慮して、個々の組成モデルに関する許容可能領域の開発(工程220)は、あらゆる粘度の基油に関して同じである。一連の基油を、同じ粘度範囲の基油を用いる複数の製品配合物について、性能試験する。好ましくは、個々の潤滑剤製品配合物は、異なる用途、すなわち、自動車用、油圧用、工業用の潤滑剤製品である。本明細書に記載のように、この領域は、配合物ごとの「合格」である点を囲んで描かれ、こうした領域は「不合格」基油を排除する。
許容可能領域、すなわち、配合物ごとの「合格」である点を囲んで描かれる領域を決定するために用いられる方法は、好ましくは、性能試験データのクラスター分析に関する技術である。こうした技術の1つは、例えば、シャラフ(Muhammad A.Sharaf)、イルマン(Deborah L.Illman)およびコワルスキー(Bruce R.Kowalski)のChemometrics,John Wiley & Sons,Inc.,New York 1986によって記載されたSoft Independent Classification Analysis(SIMCA)である。SIMCAモデルは、エンジン試験に合格したか合格しなかったかのいずれかであった基油組成をモデル化するために構築された。しかし、SIMCAモデルは、先ず、基油の特性を選別するために用いられる種々の特徴または変数選択技術に依存している。この選別技術により、分類モデルに関して最適な入力が決定される。合格エンジン試験と不合格エンジン試験との間を判別する変数を選択するために、二つの単変量論である分散重みおよびフィッシャーの重みが用いられる。
分散重みは、所定の特性に関するカテゴリー内分散とカテゴリー内分散の合計の比である。それは二つの分布間の距離を近似する。例えば、基油の%芳香族留分に関する全分散は、Caterpillar 1−Gエンジン試験に合格するために計算され、合格試験に関する分散の合計によって除される。n>2カテゴリーに関する全体の分散重みは、個々のカテゴリー分散重みの幾何平均である。分散重みは以下の式によって与えられる。
【数1】
Figure 0005524436
式中、
w=二つのカテゴリーに関する分散重み
x=基油組成パラメータ、すなわち、硫黄、脂肪族硫黄、塩基性窒素または芳香族分布。
N=所定のクラス内のサンプルの数
PまたはF=合格データまたは不合格データを表す。
以下は、二つの基油クラスターに関する分散重みの例である。
【表3】
Figure 0005524436
より大きい数値は、カテゴリーが合格試験と不合格試験とを判別する可能性がより高いことを示す。この例において、チオフェンに関する最大数は、それが最も有意であることを示している。こうして、分析において先ず最も有意なカテゴリーの使用を選択することができる。
フィッシャーの重みは、変数の判別用ベキ乗を決定するために、分散の合計で除した二つの分布における平均値間の距離を用いる。結局、n>2のカテゴリーに関するフィッシャーの重みは、個々のカテゴリーのフィッシャー重みの平均である。フィッシャーの重みは、以下によって与えられる。
【数2】
Figure 0005524436
SIMCA法は、クラス、すなわち、合格/不合格についてのモデルを構築するために主成分分析を用いている。因子分析は、クラスごとの有意な化学パターンを計算するために用いられる。有意パターンは主成分として知られている。主成分分析は、データ圧縮のための便利な方法を提供する。それは、データ中のいかなる共直線性も除去して、正規直交基準を基準としたデータ(基油組成)の回転も提供する。主成分は、データ(基油特性)に関する新しい軸組を形成する。
二つの主要な統計的検定であるF−検定およびマハラノビスの距離は、組成モデルを評価するために用いられる。F−検定は、サンプルと主成分によって形成された空間との間の距離を説明する残余誤差の目安である。マハラノビスの距離は、組成モデルの組成中心からの距離を説明する。F−検定は、サンプルに関連した誤差が統計的誤差か否か、あるいはサンプルに関連した誤差が、主成分のデータをモデル化することができないことに起因するか否かを決定する。マハラノビスの距離は、予測が組成モデルの外挿であるか否かを示す。
組成モデルは、未知サンプルを各モデルに投影することにより用いられる。モデルごとの化学パターンを新基油に適用する。残余誤差および各クラスの中心からの距離は、未知サンプルの類似性を決定するための基礎を形成する。未知サンプルは、一つのクラスまたは数クラスに属しうる。
ソフトモデル、すなわち、独立にモデル化されたデータおよび独立モデルのローカルクラスターは、サンプルを正確に予測または分類するために用いられる。例えば、Caterpillar1−G2において合格性能を実証した基油組成は、例えば一つのクラスターと考えることができる。従って、不合格基油組成はもう一つのクラスターである。合格サンプルは、一つのモデルに関する基礎を形成し、不合格サンプルは第2のモデルに関する基礎を形成する。SIMCAは、クラスター分析を主成分回帰と組み合わせる。この技術は、スーパーバイズドリーミングを含む。組成モデルを構築するために用いられるサンプルは分類されなければならない。
SIMCAは、クラスごとの化学パターンを計算するために主成分分析(PCA)を用いる。PCAは、有意な化学パターンを選択するための統計的基礎を提供する。PCAは、元のデータを再表現するための技術を提供する。元のデータマトリックス、基油特性Xiは、スコアの直線組合せLi(重み)および固有ベクトルパターンViに分解される。
Xi=LiVi (A−3)
マトリックスを分解するために幾つかの技術が利用できる。マトリックスを分解するための一つの技術は、Matrix Computations,2nd Edition,p.70,The Johns Hopkins University Press,Baltimore(1989)においてゴルブ(Golb)、ジェネ(Gene H)およびローン(Charles Van Loan)によって記載された特異値分解、SVDである。
Xi=UiSiVi (A−4)
SVDは、SIMCAモデルを構築するために使用できる二つの直交マトリックスUおよびVを提供する。Sマトリックスの対角線は、マトリックスXXの固有値の正の平方根である特異値を含む。特異値は、マトリックスXのランクの直接的な指標を提供する。用いられる有意成分の数は、特異値から計算された累積分散によって決定される。マトリックスVは、Xの固有ベクトルを含み、固有ベクトルはデータマトリックスX中のサンプルに関する化学パターンとして用いられる。UiSiのマトリックス乗法はスコアLiを与える。
Li=UiSi (A−5)
「当てはめられた」および「予測された」という用語は、種々の種類の基油を識別するために今用いられている。これらの用語は交換可能ではない。「当てはめられた」という用語は、組成モデルを構築するために基油サンプルを用いたことを示している。「予測された」という用語は、基油サンプルが全くの予測であり、組成モデルの構築において基油サンプルを用いなかったことを示している。後続のすべての式は、Matlabへの変換を容易にするために、マトリックス計算に基づいている。Matlabは、マスワークス(Math Works,Inc.)(マサツセッチュ州ナチック)から入手できる商用計算ソフトウェアであり、マトリックスに対する特異値分解SVDのインプレメンテーションを提供する。
SIMCAモデルは、各クラスの残余誤差を計算することを要求する。主成分分析は、元のデータのある程度の誤差フィルタリングを提供する。従って、各基油特性の残差も検査される。残余誤差は、各成分ボックスの「詰まり具合(tightness)」の指標を与える。SIMCAモデルでは、測定された基油特性およびそれらの化学パターンまたは固有ベクトルを用いて、各サンプルの残余誤差を計算している。残余誤差は、直線回帰技術を用いて推定することができる。当てはめられた残余誤差は、観察値Xiと当てはめられた、すなわち、投影されたXi値との間の差として定義される。
【数3】
Figure 0005524436
Xiの当てはめられた値は、以下から計算することができる。
マトリックスHは、ハットマトリックスと一般に呼ばれ、観察応答を当てはめられた応答に変換する。Hマトリックスは、Weisberg,Sanford,Applied Linear Regression,2nd Edition,p.47,John Wiley & Sons,Inc.New York,1985によって記載されたように以下から推定される。
H=X(XX)−1 (A−8)
当てはめられた残余誤差は、以下として再表現することができる。
e=(1−H)X (A−9)
その最も有意な主成分に切り捨てられた直交マトリックスUは、SVDに付随した重要な投影のための基礎を提供する。
UiUi=範囲(X)上への投影 (A−10)
Xの範囲上への投影は、観察応答を当てはめられた応答に変換するための方法を提供する。データマトリックスXiのSVDからXの範囲上への投影は、ハットマトリックスを推定するための主成分基準法を提供する。
H=U (A−11)
当てはめられたデータの残余誤差は、以下の式から推定される。
【数4】
Figure 0005524436
各クラスの残差分散は以下の式から計算される。
【数5】
Figure 0005524436
式中、NSはサンプルの数であり、NVは変数(基油特性)の数であり、NCは主成分の数である。
クラス「i」に投影された未知サンプルの残余誤差Xuは、有意な固有ベクトルおよび特異値から推定される。
=X −1 (A−14)および
【数6】
Figure 0005524436
未知サンプルの残差分散は、以下によって推定される。
【数7】
Figure 0005524436
F−検定は、サンプルが組成ボックス(体積)外であるか否かを決定するために用いられる。
【数8】
Figure 0005524436
上で論じたように、SIMCAモデルにおいて用いられる第2の重要な統計量は、ゴードン(Godon A.D.),Classification,Chapman and hall,1981によって記載されたマハラノビスの距離である。この文献は本明細書に引用して援用する。マハラノビスの距離(M−距離)は、組成モデル空間への投影が外挿であるか否かを示す。M−距離は以下によって推定される。
【数9】
Figure 0005524436
共分散マトリックスΓは、共分散マトリックスの不偏推定値であり、それを以下から計算することができる。
【数10】
Figure 0005524436
共分散マトリックスは、XiのSVDの観点から再表現することができる。
【数11】
Figure 0005524436
当てはめられたサンプルに関するマハラノビスの距離は以下となる。
【数12】
Figure 0005524436
ここで、
【数13】
Figure 0005524436
予測されたサンプルに関するマハラノビス(M)の距離は同様に以下となる。
【数14】
Figure 0005524436
従って、Mの距離対計算されたF値のプロットは、基油組成の図示的な表現を提供する。最大のMの距離は、主成分空間の大きさの直接的な目安である。基油サンプルは、組成モデルを構築するために用いられるデータから計算されたMの距離を超えるべきではない。F統計量は、サンプルを主成分空間に投影した後に残る残差のタイプを示す。統計的に有意な数の基油サンプルを用いて開発されたモデルに関するFの小さい値、即ちFが4未満で95%を超える信頼限界は、基油特性残差が零であることを示す。予測誤差は、分析データの収集に付随する標準誤差に起因する。F値が4より大きい場合、主成分はデータを正確にはモデル化せず、サンプルは組成モデルに当てはまらない。
総合組成モデルに到達するために、軽質および重質の中性分の両方に関する別個の組成モデルを、上述したように構築する。軽質および重質の中性分に関する組成モデルは、上述したようなそれぞれの基油の性能試験ごとに上述したプロセスを繰り返すことにより開発される。
図3は、一般に粘度グレードごとの許容可能領域をどのように開発するかの単純な図解である。図3において、同じ粘度グレードの一連の潤滑剤基油の性能を、二つの性能試験において測定した。性能試験は、同じ潤滑剤製品配合物、または異なる用途、すなわち、自動車油潤滑剤、工業油潤滑剤、船油潤滑剤などに関する製品配合物のいずれかに対しても行うことができた。
さらに図3を参照すると、試験ごとの「合格」領域xおよびzが、一つのグラフ上にプロットされている。簡単のために、xおよびyは、軽質または重質の中性基油のいずれかによって製造された製品に関する二つの性能試験のみについての「合格」領域を表す。重なっている「合格」領域は、軽質または重質の中性基油に関するそれぞれの組成モデルを規定する許容可能領域になり、従って、広範囲の潤滑剤製品にわたって潤滑剤性能を予測する。
粘度の相違に対する調節(工程230)を、この時点で、例えば、異なる粘度に対して異なる決定済パラメータを有する類似の組成モデルから誘導される単純直線内挿によって行うことができる。組成モデルによって決定された範囲外での粘度の僅かな相違もまた、外挿することが可能である。上述したような粘度に対する組成の相違の典型的な傾向に従って組成を基準化することによって得られる各粘度グレード内でのサンプル粘度の僅かな相違に関する調節を用いて、タイプごとに単一の粘度値を使用するのでなく、制限された範囲の粘度値を使用する組成モデル、例えば、軽質および重質の中性分などの潤滑剤タイプごとの組成モデルを作製することによりうまくいくことが見出された。従って、一旦それぞれの軽質および重質の中性基油に関する組成モデルを開発すると、総合組成モデルは、軽質および重質の中性モデルから、それらの中間の粘度の基油の許容可能性能領域の正確な内挿を可能にする。内挿は、もう一つの操作によって行われる。
組成モデルを内挿するために、次の組成モデル化原則を用いる。その組成を二つの許容可能な軽質および重質の中性分のブレンドとしてみなすことが可能である場合、中間粘度の基油は承認される。
本発明の一つの実施形態において、組成モデルは、許容可能領域を定めるために長円または楕円を用いるが、他の幾何学的図形を用いることもできる。例えば、許容可能性能領域と呼ばれる「楕円」の主成分両端の単純直線内挿を使用し、あらゆる粘度において異なる長円を用いることができる。しかし、直交軸の直線内挿は直交ではなく、主成分の所望の特性は失われるであろう。
従って、内挿は、楕円を徐々に回転させ、特異値スケールにより楕円軸を膨張/収縮させつつ、一つの楕円をもう一つの楕円に「モーフィング」する、すなわち、粘度の関数として長円の中心を直線的に移動させることにより実行される。これは、組成モデルが同じ「空間」内であり、それらが同じ数の主成分を有する場合に達成することができる。
マトリックス表示法において、スクエア非対称回転変形マトリックスTが存在し、平均中心直交−正規主成分のマトリックスVに適用されるTは、もう一つのモデルVの正規直交主成分に対して厳密にTを回転させる。
TV=V (B1)
が直交−正規であるので、Tは、以下として単純に表現される。
Tv=T=V (B2)
モデル0とモデル1との間の中間軸は、Tの部分回転として表現することが可能である。幸いにも、うまく開発された行列代数が部分変換に関して存在する。モデル0(軽質中性)に関してz=0、モデル1(重質中性)に関してz=1と定義するなら、回転軸Vzのどの中間組も、以下として表現することが可能である。
Vz=T=EDEV (B3)
式中、Tは、Ts固有分析TE−EDから計算される、Tのzマトリックスパワーであり、ここでEは、直交−正規であり、Dは対角線であり、Dも対角線であり、Dの対角線要素はz乗(power)に上げられる。Tが対称ではないので、EとDの両方は、複素数代数を必要とする、複合固有ベクトル−固有値の共役対を含む。
別の複雑化は、所定のVおよびVに関するVzを演算する前に対処される必要がある。一つはキラリティであり、他はアラインメントである。キラルオブジェクトは互いの鏡像である。従って、キラルオブジェクトをその鏡像に回転させることは不可能である。同様に、多次元空間における一組の直交ベクトルは、特定の特徴、あるいはキラリティに似ている「方向(sense)」を有する。中間工程においてベクトルを仮想平面に大幅に変形させない唯一の有効回転は、同じキラリティまたは方向によりベクトル組の間で変換する回転である。従って、この問題を解決するために、中間変換ベクトルV0.5が実平面内になるまで、Vカラムは−1で乗算される。
アラインメントである最後の複雑化の要因は、実平面における可能なすべての回転を計算し、z変化の関数として最小角度変化を伴う回転を見つけるまで、第1の主成分、第2の主成分・・・第Nの主成分に関するそれらの回転「距離」を比較することにより解決される。
一旦適切な回転を見つけると、成分モデルパラメータの残りは、それに応じて内挿される。平均、軸スケーリングおよびマハラノビスの距離は直線的に内挿される一方で、f−比および残差分散は二次的に内挿される。
この技術は、それぞれ重質または軽質の中性分より高いまたは低い粘度グレードに拡張することが可能である。例えば、ブライトストック(すなわち、約30センチストークスのVI)に関する組成モデルを開発することによって、当業者は、重質中性分とブライトストックとの間の粘度範囲にわたって容易に内挿することができる。
すべての粘度の製品に関する製品性能の予測を行い、それらの粘度で予測を実性能と比較する。組成モデルを開発した粘度の間の粘度における予測の正確さが、組成モデルを開発した粘度における正確さより劣る場合、正確さが満足になるまで、追加の組成モデルをより多くの粘度で開発することができる。一旦複数の製品、例えば、PVL、CVL、船用および工業潤滑剤の全域で総合組成モデルを決定すると、総合組成モデルは、各最終製品配合物の性能レベルを必然的に方眼している。従って、いずれもの方法により選択され、いずれもの粘度を有し、その潤滑剤性能が最終潤滑剤製品配合物において未知である、いかなる潤滑剤基油も、単に主要な組成パラメータの化学的濃度について分析をしさえすればよい(工程240)。一旦組成モデルに対して評価されると、潤滑剤基油は、許容可能領域に入るか、入らないかのいずれかである。従って、組成モデルは、潤滑剤基油が、少なくとも現在の形態において、すべての潤滑剤製品中で用いるために許容可能であるか、あるいは、潤滑剤として用いるために許容可能でないかどうかを予測する。
図4は、軽質および重質の中性モデルに関する許容可能組成領域から成る組成モデルを示している。軽質および重質の中性組成モデルに関する許容可能領域間に相当な重なりが存在する一方で、これは、組成モデルを使用するための最も有効な方法ではない。むしろ、組成モデルを使用するための最も有効な方法は、総合組成モデルが極値間の粘度に対してすべての合理的な内挿を用いるような総合的な形態である。軽質および重質の中性分の両方が所定の粗原料から生成されるので、図4に示されるように、組成モデルは、複数の粘度に関する組成モデルによって決定される許容可能領域において重なりが存在するかぎり、多くの粗原料が、複数の粘度にわたって潤滑剤製品用に用いられるのに適している可能性があることを示している。しかし、より低い硫黄および芳香族化合物領域は、軽質中性分については許容可能であるが、重質中性分については許容可能ではない。図示したように、こうした領域は、一般に、良好なSequence VE、Mack T−8およびCEO Caterpillar1M−PC性能をもたらす。
上述したように、組成モデルは、良好な潤滑剤を与えることが知られている潤滑剤基油組成に基づいている。本発明の他の実施形態において、組成モデルによって「不合格」とされた基油組成を利用することができる。例えば、本発明の一つの実施形態において、「不合格」サンプルは、「合格」した基油とブレンドして、許容可能組成を与えることができる。この実施形態は、図5において示されている。
図5は、組成パラメータとして全硫黄の濃度に対する全芳香族化合物の濃度を用いた軽質中性分に関する組成モデルの許容可能領域の概略的な二次元図を示している。複数の粗原料の軽質中性基油を、全芳香族化合物および全硫黄の相対濃度に従ってグラフ上にプロットしている。粗原料の一部は、組成成分が組成モデルの許容可能領域内にある軽質中性分を生成するが、一部は生成しない。しかし、許容可能領域に入っていない軽質中性分は、許容可能領域に入る基油組成物とブレンドすることが可能である。ブレンドしようとする二種以上の基油間の組成が相補的である場合のみ、基油組成物をブレンドすることが可能である。例えば、図5において、粗原料Jから製造された軽質中性基油は、多量の芳香族化合物および高濃度の全硫黄を含有している。粗原料Jから製造されたこうした基油は、例えば、組み合わせた製品が組成モデルによって予測された許容可能領域内に十分に入るように、より低いレベルの全芳香族化合物および硫黄を含有する、例えば、粗原料Dから製造された軽質中性基油とブレンドすることができた。組成パラメータの濃度を知ることにより、組成パラメータが許容可能領域内であるブレンド基油組成物を得るために必要とされる各基油の量の計算が可能となる(工程270および280)。
二つの「不合格」基油も、それらの混合物が、その組成パラメータが組成モデルの予測された許容可能領域にある基油を与えるように相補的である限り、こうして混合することが可能である。再び図5を参照すると、例えば、粗原料Aから製造された軽質中性基油を、粗原料Xから製造された軽質中性基油と混合して、「合格」軽質中性基油AXを製造することが可能である。一方で、粗原料Aから製造された軽質中性基油を、粗原料Yから製造された軽質中性基油と混合しても、「合格」混合物とすることはできない。各基油の組成の偏りが、「合格」であるブレンドされた基油を達成するためには十分でないためである。
組成モデルは、既知の精製データを、潤滑剤性能の予測と統合することを可能にする。例えば、世界の粗原料から製造した基油の組成は、当業者による従来の分析技術によって容易に決定することができる。従って、選択された粗原料または選択された基油の精製データのいずれかを知ることによって、選択された粗原料または基油を、組成モデルによって予測された許容可能領域内に精製できるか否かを決定することが可能となる(工程285)。粗原料の場合、選択された粗原料の精製データを知ることによって、選択された粗原料を精製して、その組成が組成モデルによって予測された許容可能領域内である基油を生成させることができるか否かを決定することが可能となる。例えば、溶媒抽出、例えば、フルフラール抽出(図1の工程140)の過酷性が高くなるにつれて、基油を溶媒抽出する際に、例えば、全芳香族化合物および脂肪族硫黄などの特定の主要組成成分が減少することは、潤滑剤製造の分野において知られている。
この抽出工程において、いかなる商用精油所抽出プロセスも用いることができるが、通常は、抽出プロセスは連続フロープロセスである。殆どの連続フロー商用プロセスにおいて、多数のミキサーが内部にある容器の下方部分に油を導入する。多数のミキサーによって精油所は抽出の過酷性を制御することが可能となる。溶媒を容器の頂上付近に導入する。溶媒は、一般に、ベンゼン、フルフラール、プロパン、フェノールまたはN−メチルピロリドンなどと混合した液体二酸化硫黄である。フルフラール抽出は好ましい。その後、溶媒は、容器の底に向けて進み、進んで行くにつれてエキストラクトを溶解する。残りの溶媒−精製ストック、すなわち、ラフィネートは、容器の頂上に上昇し、そして溶媒含有エキストラクトから分離される。
さらに、硫黄および他のヘテロ原子を基油から除去するために、水素処理(図1の工程180)も用いることが可能である。いかなる商用精油所水素処理方法も用いることができる。殆どの商用水素処理運転は、260〜425℃の温度で基油のストリームを水素と混合することを伴う。その後、必要な反応が起きることができるように、水素と混合された油を触媒が充填された容器に投入する。その後、油をフラッシュ槽に送って、接触反応中に生成し得た硫化水素などの無機ヘテロ原子および一切の軽質炭化水素を除去する。
図6において組成パラメータとしての全硫黄に対する全芳香族化合物の濃度を用い軽質中性組成モデルを基準にして、例えば、軽質中性基油に及ぼす商用抽出プロセスの効果を示している。基油を精製して許容可能領域内の組成を生じさせることが可能か否かを決定するために、異なった粗原料から生成した一連の基油をプロットして、基油に及ぼす抽出過酷性の効果を示している。粘度指数(VI)に及ぼす抽出プロセスの効果も示している。ここで、特定の粗原料から生成した基油が、例えば、粗原料Kによって生成した基油のように、組成モデルによって予測された許容可能領域外であるように高い濃度の例えば、全芳香族化合物および全硫黄を有する場合、組成モデルによって予測された許容可能領域に組成が入る点まで基油をさらに精製できる(工程290)ことは明らかである。同様に、抽出された基油を上述したように混合して、組成モデルによって予測された許容可能領域内の組成を生じさせることが可能である。
多くの異なる粗原料の精製の効果は、こうした粗原料から生成した基油の組成に基づいてブレンドパラメータの予測を行うことを可能にすることができる。同様に、例えば、図1に示したストリームなどの精油所内のあらゆるストリームの組成および粘度を知ると、組成を予測し、ブレンドすることができ、それはモデルによって決定された許容可能領域内の組成を有する基油にさらに精製する。
溶媒であろうと水素処理であろうと、精製の変化に応じて決まる組成変化はよく知られており、既知の粗原料源から適する精油所ストリームを選択する目的および適する粗原料自体を選択する目的のためにそれを容易にモデル化することができる。特に、例えば、蒸留、溶媒抽出、脱蝋および水素処理などの単位プロセスの効果を本理解によりモデル化し使用することができる。このモデル化には、芳香族化合物のレベルおよびタイプ、硫黄のレベルおよびタイプ、窒素のレベルおよびタイプのような要素が含まれ、必要に応じて他のものを含めることができる。単位プロセスの効果は、蒸留カットポイント、溶媒の使用量および温度、接触時間、脱蝋の適用量および温度分布、水素圧力、温度、触媒タイプ、転化率および水素処理速度のようなパラメータを含むべきである。
ここで図7を参照すると、本発明の一つの実施形態において付属メモリー805を有するコンピュータまたはプロセッサー803で、上述したように開発された組成モデル801を走らせているのが見られる。プロセッサー803およびメモリー805は、本発明の精神と範囲を逸脱しなければ、それぞれ適切ないかなるプロセッサーおよびメモリーであってもよい。例えば、プロセッサーは、PCベースまたはメインフレームベースであってもよく、メモリーは、RAM、ROM、あるいはハードドライブなどの適切ないかなる記憶装置であってもよい。
さらに図7を参照すると、組成モデルは、一般に、基油807または複数の基油807(ブレンドの場合)を表すデータまたは粗原料809または複数の粗原料809(ブレンドの場合)を表すデータを入力として受信する。粗原料(複数を含む)809を表すデータに関して、モデルは、特定の粗原料(複数を含む)809の精製データ810を表すデータも入力として受信する。一般に、組成パラメータは、実際上、基油(複数を含む)の場合に入力されるか、あるいは粗原料(複数を含む)の場合に予測される。一般に、組成パラメータに関する適切な情報は、基油(複数を含む)の場合にメモリー805に貯蔵されているアッセイデータとして入手できる。粗原料の場合、こうした組成パラメータは、これもメモリー805に貯蔵されている工業データのライブラリーから予測することができる。一旦こうしたデータを用いて提示されると、組成モデルは、入力された基油(複数を含む)807または粗原料(複数を含む)809が上述した方法により許容可能であるか否かを予測すると共に、適切な出力811を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現在の潤滑剤基油の製造プロセスの概要を示す流れ図である。
【図2】 本発明の方法を示す流れ図である。
【図3】 本発明の一つの実施形態による複数の潤滑剤性能試験のために組成仕様モデルをどのように作製するかを示すグラフである。
【図4】 本発明の一つの実施形態による軽質および重質の中性基油のために開発された組成仕様モデルの重なりを示すグラフである。
【図5】 複数の基油をブレンドして、その組成が組成モデルによって予測された許容可能領域内である生成ブレンド基油を産出する方法と関連して用いられる、軽質中性基油に関する組成仕様モデルを示すグラフである。
【図6】 図5のグラフに似たグラフであり、その組成が組成モデルによって予測された許容可能領域内である基油を得るために抽出過酷性データと併用された図5の組成仕様モデルを示している。
【図7】 本発明の実施形態の運用を示すブロック線図である。

Claims (3)

  1. 特定の用途向けの潤滑剤製品の製造に用いる候補潤滑剤基油の潤滑剤性能を予測する方法であって、該候補潤滑剤基油は、複数の組成成分により特徴づけられ、該複数の組成成分は、複数の潤滑剤基油に共通し、各々の組成成分は該潤滑剤基油に対して量が異なり、
    潤滑剤基油中の複数の組成成分の内、それらの組み合わせで特定の用途向けの潤滑剤性能の証拠となる、特定の組成成分を識別する工程と、
    粘度が異なる複数の潤滑剤製品に関する複数の性能試験により、二つ以上の粘度にて、識別済組成成分の組合せについての許容可能範囲を決定して、該二つ以上の粘度の各粘度での潤滑剤製品に関する組成モデルを定める工程と、
    候補潤滑剤基油の粘度値とは異なる粘度値での少なくとも二つの組成モデルのパラメータを調節することによって、上記選択された二つ以上の粘度とは異なる粘度を有する候補潤滑剤基油について粘度の相違を調節する工程と、
    候補潤滑剤基油中の識別済組成成分の量を決定する工程と、
    候補潤滑剤基油の粘度での、識別済組成成分の組合せでの許容可能範囲を導く工程と、
    候補潤滑剤基油中の組合せにおける各識別済組成成分の量が、識別済組成成分についての許容可能範囲内であるか否かを決定する工程とを含む方法。
  2. 特定の潤滑剤用途向けの潤滑剤基油を製造するために、複数の石油精油所ストリームの中から石油精油所ストリームの組合せをブレンドする方法であって、各々の石油精油所ストリームが、複数の組成成分により特徴づけられる潤滑剤基油に有用であり得、該複数の組成成分は、複数の潤滑剤基油に共通し、各々の組成成分は各潤滑剤基油に関して量が異なり、
    潤滑剤基油中の複数の組成成分の内、それらの組み合わせで特定の用途向けの潤滑剤性能の証拠となる、特定の組成成分を識別する工程と、
    粘度が異なる複数の潤滑剤製品に関する複数の性能試験により、二つ以上の粘度にて、識別済組成成分の組合せについての許容可能範囲を決定して、該二つ以上の粘度の各粘度での潤滑剤製品に関する組成モデルを定める工程と、
    石油精油所ストリームのブレンドの粘度値とは異なる粘度値での少なくとも二つの組成モデルのパラメータを調節することによって、上記選択された二つ以上の粘度とは異なる粘度を有する石油精油所ストリームのブレンドについて粘度の相違を調節する工程と、
    石油精油所ストリームのブレンドの粘度での、識別済組成成分の組み合わせの許容可能範囲を誘導する工程と、
    複数の石油精油所ストリームから製造しようとする潤滑剤基油に関する、石油精油所ストリーム中の識別済組成成分の量を決定する工程と、
    上記で誘導した特定の用途向けの潤滑剤基油の前記識別済組成成分に関する許容可能範囲内にある識別済組成成分の組合せに応じて石油精油所ストリームのブレンドの組成を決定する工程と、決定した組成に従って石油精油所ストリームをブレンドする工程とを含む方法。
  3. 精製することによって、石油精油所ストリームから、特定の用途向けの潤滑剤製品の製造に用いられる潤滑剤基油を製造する方法であって、前記潤滑剤基油および前記石油精油所ストリームは、複数の組成成分により特徴づけられ、該複数の組成成分は、潤滑剤基油および石油精油所ストリームに共通し、各々の組成成分は、各潤滑剤基油および各石油精油所ストリームに関して量が異なり、
    潤滑剤基油中の複数の組成成分の内、それらの組み合わせで特定の用途向けの潤滑剤性能の証拠となる、特定の組成成分を識別する工程と、
    粘度が異なる複数の潤滑剤製品に関する複数の性能試験により二つ以上の粘度にて、識別済組成成分の組合せについての許容可能範囲を決定して、二つ以上の粘度の各粘度での潤滑剤製品に関する組成モデルを定める工程と、
    精製により製造される潤滑剤基油粘度値とは異なる粘度値での少なくとも二つの組成モデルのパラメータを調節することによって、上記選択された二つ以上の粘度とは異なる粘度を有する精製により製造される潤滑剤基油について粘度の相違を調節する工程と、
    潤滑剤基油の粘度での、識別済組成成分の組み合わせの許容可能範囲を誘導する工程と、
    特定の用途に関して、潤滑剤基油について選択された粘度での潤滑剤基油において必要とされる識別済組成成分の量を決定する工程と、
    前記識別済組成成分に関して、組み合わせで潤滑剤基油の許容可能範囲内にない石油精油所ストリーム中の識別済組成成分の量を決定する工程と、
    特定の用途向けの潤滑剤基油の前記識別済組成成分に関する許容可能範囲内の識別済組成成分の組合せを有する潤滑剤基油を製造するために石油精油所ストリームを精製する工程とを含む方法。
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