JP5520786B2 - レーザ密度分布推定装置、レーザ密度分布推定方法、及びプログラム - Google Patents

レーザ密度分布推定装置、レーザ密度分布推定方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、森林の航空レーザ計測での地表面に到達するレーザの密度分布を推定するレーザ密度分布推定装置、レーザ密度分布推定方法、及びプログラムに関する。
航空レーザ計測は、現地調査を必要とせずに地表や地物の三次元的な形状を得ることができ、災害地域、環境保全地域、山奥での地形計測に威力を発揮する。また、航空レーザ計測は、航空写真による計測と異なり、森林域にて樹冠下の地表面標高を測定可能とする特徴を有する。この点で航空レーザ計測は微地形の形状を適確に取得するのに有利である。
航空レーザ計測による地形形状の計測解像度・精度は、地表面に得られる計測点(レーザ反射点)の密度に依存し、具体的にはレーザの照射数やスキャン角度、航空機の飛行速度、対地高度、地形条件などに依存する。航空レーザ計測を実施するに際しては、これらの要素を考慮して、所望の計測密度が得られるように計測計画が立てられる。
特開2006−3332号公報
森林域では、航空機等から地上へ掃射されるレーザパルスは、樹木間の領域にて地表面に到達すると共に、樹冠においても一部が枝葉の隙間を通過してその下の地表面に到達し得る。その一方で、樹木の密集度が高くなると樹木間の距離が狭まり、樹冠で遮られるレーザパルスの割合が増える。また、急傾斜地では、樹木間の水平距離が平地と同じであっても地表面に沿った距離が大きくなって計測点の実効的な密度が低下したり、樹木が密集している場合、樹木同士の高低差から樹冠が重なり合い易くなって樹冠を通過するレーザパルスの割合が減ったりし得る。
このような要素を含む森林域に対する従来の計測計画の策定は、過去の経験に頼るところもあり、必ずしも適切な計画ではないという問題があった。そのため例えば、十分な計測密度が得られなかった領域に対しては、再度、航空レーザ計測を行ったり、地上での測量が行う必要があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、航空レーザ計測にて地表面に到達するレーザパルスの森林内での密度分布を好適に推定できるようにし、森林域での地形計測等における適切な計測計画の策定に資することを目的とする。
本発明に係るレーザ密度分布推定装置は、航空レーザ計測における地表面への到達レーザ密度の森林内での分布を推定する装置であって、樹種又は樹齢を含む属性が相違する樹木毎に、地表面へのレーザ到達率を当該樹木からの距離の関数で表した到達率関数を記憶する到達率関数記憶手段と、森林における立木本数に関して前記属性別に予め取得されている標準密度に基づいて樹間距離を推定する樹間距離推定手段と、前記属性別に前記樹間距離及び前記到達率関数に基づいて、個々の樹木への割当領域内での割当領域レーザ到達率を求める割当領域レーザ到達率算出手段と、森林内での前記属性の分布を含む予め取得された森林情報に基づいて、注目領域での前記属性を取得し、当該属性に対応する前記割当領域レーザ到達率に基づき当該注目領域での前記到達レーザ密度を定める到達レーザ密度算出手段と、を有する。
他の本発明に係るレーザ密度分布推定装置は、さらに、予め取得されている地表面の標高データに基づいて、森林内の前記注目領域毎に傾斜を算出する傾斜算出手段を有し、前記到達レーザ密度算出手段は、前記到達レーザ密度の算出に際し前記傾斜に応じた補正を行う。
本発明のレーザ密度分布推定装置は、前記到達率関数として、前記属性毎の三次元の樹木モデルを用いて、単体の樹木についての航空レーザ計測をシミュレーションして取得されたものを用いることができる。
本発明に係るレーザ密度分布推定方法は、航空レーザ計測における地表面への到達レーザ密度の森林内での分布を推定する方法であって、森林における立木本数に関して樹種又は樹齢を含む属性別に予め取得されている標準密度に基づいて、樹間距離を推定する樹間距離推定ステップと、前記属性別に前記樹間距離と、前記属性が相違する樹木毎に地表面へのレーザ到達率を当該樹木からの距離の関数で表した到達率関数とに基づいて、個々の樹木への割当領域内での割当領域レーザ到達率を求める割当領域レーザ到達率算出ステップと、予め取得されている地表面の標高データに基づいて、森林内の注目領域毎に傾斜を算出する傾斜算出ステップと、森林内での前記属性の分布を含む予め取得された森林情報に基づいて、前記注目領域での前記属性を取得し、当該属性に対応する前記割当領域レーザ到達率と前記傾斜とから当該注目領域での前記到達レーザ密度を定める到達レーザ密度算出ステップと、を有する。
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、航空レーザ計測における地表面への到達レーザ密度の森林内での分布を推定する処理を行わせるためのプログラムであって、当該コンピュータを、森林における立木本数に関して樹種又は樹齢を含む属性別に予め取得されている標準密度に基づいて、樹間距離を推定する樹間距離推定手段、前記属性別に前記樹間距離と、前記属性が相違する樹木毎に地表面へのレーザ到達率を当該樹木からの距離の関数で表した到達率関数とに基づいて、個々の樹木への割当領域内での割当領域レーザ到達率を求める割当領域レーザ到達率算出手段、予め取得されている地表面の標高データに基づいて、森林内の注目領域毎に傾斜を算出する傾斜算出手段、及び、森林内での前記属性の分布を含む予め取得された森林情報に基づいて、前記注目領域での前記属性を取得し、当該属性に対応する前記割当領域レーザ到達率と前記傾斜とから当該注目領域での前記到達レーザ密度を定める到達レーザ密度算出手段、として機能させる。
本発明によれば、航空レーザ計測にて地表面に到達するレーザパルスの森林内での密度分布が好適に推定できるようになり、森林域での地形計測等における適切な計測計画の策定が容易となる。
本発明の実施形態に係るレーザ密度分布推定装置の概略の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るレーザ密度分布推定装置による処理の概略のフロー図である。 樹木モデルを用いたシミュレーション結果の一例の模式図である。 樹木中心からの距離に応じたレーザ到達率の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)であるレーザ密度分布推定装置2について、図面に基づいて説明する。本装置は、航空レーザ計測における地表面への到達レーザ密度の森林内での分布を推定する。
図1は、レーザ密度分布推定装置2の概略の構成を示すブロック図である。本システムは、演算処理装置4、記憶装置6、入力装置8及び出力装置10を含んで構成される。演算処理装置4として、本システムの各種演算処理を行う専用のハードウェアを作ることも可能であるが、本実施形態では演算処理装置4は、コンピュータ及び、当該コンピュータ上で実行されるプログラムを用いて構築される。
当該コンピュータのCPU(Central Processing Unit)が演算処理装置4を構成し、後述するレーザシミュレーション手段20、樹間距離推定手段22、セル内レーザ到達率算出手段24、傾斜算出手段26、到達レーザ密度算出手段28及び計測計画策定支援手段30として機能する。
記憶装置6はコンピュータに内蔵されるハードディスクなどで構成される。記憶装置6は演算処理装置4をレーザシミュレーション手段20、樹間距離推定手段22、セル内レーザ到達率算出手段24、傾斜算出手段26、到達レーザ密度算出手段28及び計測計画策定支援手段30として機能させるためのプログラム及びその他のプログラムを記憶する。
また、記憶装置6は本システムの処理に必要な各種データを記憶する。例えば、記憶装置6は本装置2のレーザシミュレーション手段20又は他の装置にて三次元の樹木モデルを用いて行われた単体の樹木についての航空レーザ計測のシミュレーション結果を格納する。
シミュレーションは樹種及び樹齢を含む樹木の属性別に行われ、基本的にはレーザ反射点の水平面内での二次元分布及び当該反射点が地表面への到達点か否かの別に関する情報が求められる。記憶装置6に格納するシミュレーション結果は、二次元的に分布した反射点の位置で表される情報であってもよいが、レーザ密度分布推定装置2での利用に便利な形式に表現されたものとするのが好適である。例えば、二次元分布を樹木からの距離に応じて集計して、レーザ反射点に占める地表への到達点の割合である到達率を樹木からの距離に対応付けた到達率関数を求め、これを記憶装置6に格納することができる。
到達率関数の一例では水平面内に、樹木を中心とし半径が異なる同心円で区切られる複数のドーナツ型の領域を設定する。そして、各ドーナツ型領域での到達率を到達率関数の値と定義する。また、もう一つの例では、樹木を中心とする円内での到達率を到達率関数の値として円の半径に対応付ける。本装置2の記憶装置6はシミュレーション結果として、樹木を中心とする円の半径に、当該円内での到達率を対応付けた関数を到達率関数40として記憶する。
記憶装置6に格納されるデータにはこの他、セル内レーザ到達率情報42、樹木標準密度情報44、森林情報46、標高データ48、傾斜区分図50、到達レーザ密度情報52が含まれる。
樹木標準密度情報44は、森林における樹種又は樹齢別の立木本数の標準密度を表す情報である。標準密度は、単位面積当たりの立木の標準的な本数として予め測定等により取得されている。我が国においては、森林のうち原生林はわずかで、ほとんどが天然林及び人工林である。間伐などの人手が加わる天然林や人工林に関しては調査データを集計して、例えば、我が国では国や都道府県などが林班や林小班、枝番等を単位とする林分収穫表を作成しており、その調査データは樹種別に集計され、樹齢の区分毎に例えば1ヘクタール(ha)当たりの本数を含んでいる。本装置2における樹木標準密度情報44はこのような調査データを利用して構成される。
セル内レーザ到達率情報42は、樹木標準密度情報44が表す標準密度にて、個々の樹木に割り当てられる領域(割当領域)をセルと定義し、当該セル内での到達率からなる情報である。
森林情報46は、航空レーザ計測を行おうとする計測対象森林における樹種及び樹齢の空間分布の情報を含む。この情報は天然林、人工林について森林管理のために調査により取得されていることが期待できる。例えば、我が国では、森林計画図、植生図など、国や都道府県などが整備する森林情報が存在し、本装置2で用いる森林情報46もそのような予め取得されている情報を利用して構成できる。
標高データ48は、概略の地形を表す数値データである。例えば、我が国では、国土地理院が提供する数値地図50mメッシュ(標高)や数値地図250mメッシュ(標高)等のデータを利用できる。なお、標高データ48として既存のより詳細なデータを用いることもできるが、標高データ48はレーザ密度分布推定装置2にて計測対象森林の部分領域(注目領域)毎の傾斜を補正するために用いられ、当該部分領域が比較的広いことに対応して、標高データ48も同程度の水平分解能があれば足りる。
傾斜区分図50は、森林内の各所の傾斜角度を情報として含む。
到達レーザ密度情報52は、計測対象森林内の各所におけるレーザ密度分布推定装置2により推定された到達レーザ密度からなる。レーザ密度分布推定装置2では、計測計画策定支援手段30での利用に供するために、到達レーザ密度算出手段28から出力される到達レーザ密度を到達レーザ密度情報52として記憶装置6に保持する。
入力装置8は、キーボード、マウスなどであり、ユーザが本システムへの操作を行うために用いる。
出力装置10は、ディスプレイ、プリンタなどであり、到達レーザ密度算出手段28により算出された到達レーザ密度を例えば地図に重ねて画面表示、印刷等によりユーザに示す等に用いられる。
図2は、レーザ密度分布推定装置2による処理の概略のフロー図である。この図2を参照しながら、演算処理装置4の各手段を説明する。
レーザシミュレーション手段20は、樹木の属性毎の三次元の樹木モデルを用いて、単体の樹木についての航空レーザ計測をシミュレーションし、地表へのレーザ到達分布を求める(S60)。また、本装置2では、レーザシミュレーション手段20はさらにレーザ到達分布に基づいて到達率関数40を生成する(S62)。
樹木モデルは、既存の植物生長モデルソフトウェアを用いて生成される。樹木モデルとして三次元のポリゴンモデルが生成される。樹木の属性は、樹種及び樹齢の他、葉の茂り方に影響を与える季節を含み得る。この属性毎に樹木モデルが生成される。樹木モデルは予め各種の属性に対するものを生成して記憶装置6に格納しておくこともできるし、計測対象森林の植生や計測時期に応じて必要とされるものだけをその都度生成してもよい。ちなみに、樹種は、スギなどの針葉樹、クスノキなどの常緑広葉樹、トチノキなどの落葉広葉樹に大別される。
シミュレーションは、上方から角度を変えて掃射されるレーザパルスを表す直線が樹木モデル又は地表面のどこで交差するかを演算する。図3は、シミュレーション結果の一例の模式図であり、レーザの反射点を水平面に投影した図である。同図には、樹木の位置(樹幹)を中心とし半径を一定値ずつ変えた同心円を示し、また樹木での反射点を“×”印、地表面への到達点を“○”印で示している。図3から、シミュレーション結果のレーザ到達分布が定性的には樹冠の中心部ではレーザは地表へ到達しにくく、樹冠の端に近くなると枝葉を通過して地表へ到達する確率が高くなる傾向を有することが理解される。この傾向はシミュレーション結果にて地表への到達点の数を樹木からの距離毎に集計し到達率を算出することで、樹木の属性別に定量的に把握される。図4は、樹木中心からの距離に応じたレーザ到達率の一例を示すグラフであり、樹齢25年のヒノキについてのシミュレーション結果を示している。図4において、横軸は中心からの距離、縦軸はレーザ到達率である。
図4に示すレーザ到達率は、横軸の距離を半径とするドーナツ型の領域での反射点の総数に対する地表への到達点の割合に相当する。これに対し処理S62で生成される到達率関数40の値は、樹木からの距離を半径とする円の内側全体での反射点の総数に対する地表への到達点の割合を表す。
樹間距離推定手段22は、記憶装置6に記憶されている樹木標準密度情報44に基づいて、樹間距離を推定する(S64)。具体的には、樹間距離推定手段22は、樹木標準密度情報44から属性別に1ha当たりの立木本数nを取得し、例えば、次式に基づいて、隣接する樹木の中心(樹幹)間の平均的な距離を樹間距離dとしてメートル単位で算出する。
d=(10000/n)1/2 ・・・(1)
セル内レーザ到達率算出手段24は、属性別に樹間距離d及び到達率関数40に基づいて、個々の樹木のセル内レーザ到達率Rcを求める(S66)。セルは例えば、樹木を中心とし、かつ樹間距離dを直径とする円形の領域に設定する。この場合、セル内レーザ到達率は、距離がd/2での到達率関数40の値で与えられる。得られたセル内レーザ到達率Rcは記憶装置6にセル内レーザ到達率情報42として格納される。
到達レーザ密度算出手段28は、森林内の各所を注目領域として設定し、記憶装置6の森林情報46から注目領域での樹木の属性を取得する。そして、当該属性に対応するセル内レーザ到達率Rcを、記憶装置6に保持されたセル内レーザ到達率情報42から取得する。例えば、注目領域は森林計画図等の記載に使用される林班や林小班、枝番等を単位として設定することができる。
森林内が比較的平坦であれば、当該セル内レーザ到達率Rcを注目領域での到達レーザ密度Dを表す指標とすることができる。つまり、セル内レーザ到達率Rcを用いて、森林内の各領域での到達レーザ密度Dの相対的な大きさを比較することができ、森林内での到達レーザ密度Dの推定分布図を作成することができる(S68)。
一方、領域の傾斜が大きくなると上述したように、実効的な到達レーザ密度が低下する影響が大きくなるので、その補正をすることが望ましい。そこで、本装置2の到達レーザ密度算出手段28は、傾斜区分図50から注目領域の傾斜角度の情報を取得して傾斜補正を行う(S70)。
当該傾斜補正に用いられる傾斜区分図50は傾斜算出手段26により生成される(S72)。傾斜算出手段26は、記憶装置6に格納された標高データ48から森林の各所を注目領域として設定して各注目領域での地表面の傾斜を算出し、傾斜区分図50を作成する。傾斜区分図50は上述のように到達レーザ密度算出手段28での注目領域毎の傾斜補正に用いられるので、傾斜算出手段26が傾斜を算出する注目領域は、到達レーザ密度算出手段28での注目領域と対応するように定めることが好適である。よって、傾斜算出手段26でも到達レーザ密度算出手段28と同様、注目領域を林班等の単位で設定することができる。
傾斜角度Θは例えば、注目領域における地表面を代表する平面と水平面とのなす角度により定義される。傾斜角度Θを有する地表面の面積Sが、水平面に投影した面積S0に対する比の値をκとすると、
κ≡S/S0=1/cosΘ ・・・(2)
である。また、傾斜補正した到達レーザ密度Dは、
D≡Rc/κ=Rc・cosΘ ・・・(3)
で与えられる。傾斜区分図50には傾斜角度Θをそのまま傾斜情報として記録してもよいし、Θに代えてcosΘ又はκを記録してもよい。
到達レーザ密度算出手段28は、記憶装置6に記録される傾斜区分図50から傾斜情報を取得して、(3)式に基づいて傾斜補正された到達レーザ密度Dを算出し、その分布図を作成する(S70)。作成された到達レーザ密度の分布図は記憶装置6に到達レーザ密度情報52として記録される。
レーザ密度分布推定装置2は航空レーザによる地形計測の計画策定の支援に利用される。地形計測では基本的には、位置が取得されるサンプリング点が所望の計測解像度・精度に応じた密度で一様に分布することが好適である。ここで、到達レーザ密度情報52は、計測対象森林にレーザを一様に掃射した場合に、各点にて地表に到達するレーザの割合を示しており、植生や地形に起因した粗密が生じ得る。計測計画の策定では、例えば、地表へのレーザ到達点が森林の各所にて必要十分で、かつ一様な密度で得られるといった観点や、撮影コースが短くなるといった観点を考慮して、撮影コース図を作成する。その際、到達レーザ密度情報52を参照して、例えば、レーザの地表への到達率が低い領域では、1)撮影コースのサイドラップ率を上げる、2)同一地点を交差するコース設定で複数回撮影する、3)計測器のプラットフォームを高速な飛行機に代えて比較的低速でも飛行できる回転翼航空機としてレーザ掃射密度を高める、といった対策が行われる。また、落葉広葉樹が分布する領域が存在する場合には、計測時期を地表へレーザが到達し易い落葉期とした到達レーザ密度情報52を生成して、コストが増加し得る上述の対策を採らない計測計画を検討することもできる。
計測計画策定支援手段30は、計測計画の策定に際しユーザを支援するための処理S74を行う。計測計画策定支援手段30は例えば、出力装置10であるディスプレイに計測対象森林の地図を表示する。また、ユーザが撮影コース、飛行高度、飛行速度、サイドラップ率、スキャン角度、スキャン回数、パルスレートなどの計測計画の条件を入力装置8から入力すると、計測計画策定支援手段30は、これら計測条件と到達レーザ密度情報52が表す到達レーザ密度の相対的な強度の情報とに基づいて、撮影コースに当たる地表領域への実際の到達レーザ密度を算出する。計測計画策定支援手段30は、サイドラップ等で同一領域が複数回撮影される場合には、撮影毎に求めた実際の到達レーザ密度を加算して当該領域の到達レーザ密度とする。このようにして算出された計測対象森林の各所の到達レーザ密度は、例えば、ディスプレイの計測対象森林の地図上に数値や色相・濃淡などで表示することができ、ユーザはその表示から計測計画が適切かどうかを判断することができる。
なお、本実施形態では樹木モデルを用いた計算機シミュレーションにより地表へのレーザ到達分布を求めたが、このレーザ到達分布は実測により取得してもよい。
2 レーザ密度分布推定装置、4 演算処理装置、6 記憶装置、8 入力装置、10 出力装置、20 レーザシミュレーション手段、22 樹間距離推定手段、24 セル内レーザ到達率算出手段、26 傾斜算出手段、28 到達レーザ密度算出手段、30 計測計画策定支援手段、40 到達率関数、42 セル内レーザ到達率情報、44 樹木標準密度情報、46 森林情報、48 標高データ、50 傾斜区分図、52 到達レーザ密度情報。

Claims (5)

  1. 航空レーザ計測における地表面への到達レーザ密度の森林内での分布を推定するレーザ密度分布推定装置であって、
    樹種又は樹齢を含む属性が相違する樹木毎に、地表面へのレーザ到達率を当該樹木からの距離の関数で表した到達率関数を記憶する到達率関数記憶手段と、
    森林における立木本数に関して前記属性別に予め取得されている標準密度に基づいて樹間距離を推定する樹間距離推定手段と、
    前記属性別に前記樹間距離及び前記到達率関数に基づいて、個々の樹木への割当領域内での割当領域レーザ到達率を求める割当領域レーザ到達率算出手段と、
    森林内での前記属性の分布を含む予め取得された森林情報に基づいて、注目領域での前記属性を取得し、当該属性に対応する前記割当領域レーザ到達率に基づき当該注目領域での前記到達レーザ密度を定める到達レーザ密度算出手段と、
    を有することを特徴とするレーザ密度分布推定装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ密度分布推定装置において、
    予め取得されている地表面の標高データに基づいて、森林内の前記注目領域毎に傾斜を算出する傾斜算出手段を有し、
    前記到達レーザ密度算出手段は、前記到達レーザ密度の算出に際し前記傾斜に応じた補正を行うこと、
    を特徴とするレーザ密度分布推定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のレーザ密度分布推定装置において、
    前記到達率関数は、前記属性毎の三次元の樹木モデルを用いて、単体の樹木についての航空レーザ計測をシミュレーションして取得されたものであること、を特徴とするレーザ密度分布推定装置。
  4. 航空レーザ計測における地表面への到達レーザ密度の森林内での分布を推定するレーザ密度分布推定方法であって、
    森林における立木本数に関して樹種又は樹齢を含む属性別に予め取得されている標準密度に基づいて、樹間距離を推定する樹間距離推定ステップと、
    前記属性別に前記樹間距離と、前記属性が相違する樹木毎に地表面へのレーザ到達率を当該樹木からの距離の関数で表した到達率関数とに基づいて、個々の樹木への割当領域内での割当領域レーザ到達率を求める割当領域レーザ到達率算出ステップと、
    予め取得されている地表面の標高データに基づいて、森林内の注目領域毎に傾斜を算出する傾斜算出ステップと、
    森林内での前記属性の分布を含む予め取得された森林情報に基づいて、前記注目領域での前記属性を取得し、当該属性に対応する前記割当領域レーザ到達率と前記傾斜とから当該注目領域での前記到達レーザ密度を定める到達レーザ密度算出ステップと、
    を有することを特徴とするレーザ密度分布推定方法。
  5. コンピュータに、航空レーザ計測における地表面への到達レーザ密度の森林内での分布を推定する処理を行わせるためのプログラムであって、当該コンピュータを、
    森林における立木本数に関して樹種又は樹齢を含む属性別に予め取得されている標準密度に基づいて、樹間距離を推定する樹間距離推定手段、
    前記属性別に前記樹間距離と、前記属性が相違する樹木毎に地表面へのレーザ到達率を当該樹木からの距離の関数で表した到達率関数とに基づいて、個々の樹木への割当領域内での割当領域レーザ到達率を求める割当領域レーザ到達率算出手段、
    予め取得されている地表面の標高データに基づいて、森林内の注目領域毎に傾斜を算出する傾斜算出手段、及び、
    森林内での前記属性の分布を含む予め取得された森林情報に基づいて、前記注目領域での前記属性を取得し、当該属性に対応する前記割当領域レーザ到達率と前記傾斜とから当該注目領域での前記到達レーザ密度を定める到達レーザ密度算出手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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