JP5520422B2 - 動的変位計測装置および連携装置 - Google Patents

動的変位計測装置および連携装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5520422B2
JP5520422B2 JP2013550417A JP2013550417A JP5520422B2 JP 5520422 B2 JP5520422 B2 JP 5520422B2 JP 2013550417 A JP2013550417 A JP 2013550417A JP 2013550417 A JP2013550417 A JP 2013550417A JP 5520422 B2 JP5520422 B2 JP 5520422B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
displacement
relative
advancing
retreating
dynamic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013550417A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013118656A1 (ja
Inventor
潔 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
METAL LINKS CO., LTD.
Original Assignee
METAL LINKS CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by METAL LINKS CO., LTD. filed Critical METAL LINKS CO., LTD.
Priority to JP2013550417A priority Critical patent/JP5520422B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5520422B2 publication Critical patent/JP5520422B2/ja
Publication of JPWO2013118656A1 publication Critical patent/JPWO2013118656A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J9/00Forging presses
    • B21J9/02Special design or construction
    • B21J9/022Special design or construction multi-stage forging presses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J9/00Forging presses
    • B21J9/10Drives for forging presses
    • B21J9/20Control devices specially adapted to forging presses not restricted to one of the preceding subgroups
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B21/00Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant
    • G01B21/16Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring distance of clearance between spaced objects

Description

本発明は、連携する部材間の動的変位を計測可能な動的変位計測装置とそれを利用した連携装置に関する。
近年、各種部材の加工方法は、コスト低減を目的に、切削加工から精密冷間鍛造加工へ置換されつつある。例えば、従来は鍛造困難とされていた深穴押出し、ニアネットシェープ等の製品も鍛造加工されるようになっており、これに応えるべく鍛造工程の多段化(例えば7・8工程等の多工程化等)、高精度化等が進められている。
鍛造加工は、通常、成形型を構成する固定型(ダイス)と可動型(パンチ)の間に配置した被加工材(ワーク)を、両型で加圧成形する加工方法である。高精度または微細な成形品(鍛造品)が要求されるほど、両型の位置関係(嵌合関係)も高精度が要求され、両型間で正確ないわゆる「芯合わせ」が鍛造前に慎重になされる。逆に、両型間で芯ズレが生じると、仕様に合致した製品品質を確保できないのみならず、非常に高価な金型の損傷、金型交換に伴う調整作業の発生、長時間の稼動停止等、多くの不都合が生じる。
そこで、芯合わせ作業を正確に効率的よく行うための測定装置やこれを備えた成形装置等が提案されており、例えば、下記の特許文献に関連した記載がある。
特許2634649号公報 特許3035175号公報 特開2002−11539号公報
上記の特許文献に係る装置はいずれも、稼動前の停止した成形型の静的な芯合わせに着目しているに過ぎない。しかし、稼動前にいくら芯合わせをしても、稼働中に生じる様々な要因により、連携する成形型間には芯ズレを生じ得る。このような動的な芯ズレを把握できなければ、結局は前述したような金型損傷を招き、金型交換や芯合わせ作業等に長時間を要することとなり、さらなる製品コストの低下や生産性の向上等は望めない。
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、連携する部材間の芯ズレ等の相対変位を動的に計測できる動的変位計測装置およびそれを利用した連携装置を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、相対移動する部材間に生じるその移動方向と異なる方向の相対変位を計測することにより、稼動中の成形型間に生じる芯ズレ等を動的に検出できることを思いついた。この発想を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《動的変位計測装置》
(1)本発明の動的変位計測装置は、基体と、該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、該基体と該被検出体の相対的な進退方向の少なくとも一方へ、該基体と該被検出体の少なくとも一方を駆動する進退駆動手段と、該進退方向における該基体と該被検出体の相対位置である進退位置を検出する進退位置検出手段と、該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、該進退位置に対応した該相対変位である動的変位を表示する表示手段とを備え、ワークの加工中に生じる該基体と該被検出体の動的変位を計測できることを特徴とする。
(2)本発明の動的変位計測装置によれば、進退駆動手段により、基体と被検出体は進退位置の少なくとも一方へ相対移動し、それらの相対位置(進退位置)は進退位置検出手段により検出される。また変位検出手段により、進退方向とは異なる変位方向における両者の相対変位も検出される。そして各進退位置に対応付けられた相対変位である動的変位が表示手段により表示される。
これにより、基体と被検出体が進退方向へ移動する際に、進退方向とは異なる方向(変位方向)へ両者がどのように変位しているか、つまり基体と被検出体の動的変位を観察、確認等することが可能となる。
例えば、本発明の動的変位計測装置を固定型と可動型からなる成形機に取り付ければ、稼動前における両成形型の芯合わせは勿論、その稼動中における両成形型の変位(動的変位)も捕捉できる。このような動的変位の捕捉により、加工状況のリアルタイムな把握が可能となり、異常や不具合の早期発見、成形型の損傷や変形の未然防止、成形型の交換時期や機械精度の経年変化等の客観的把握など、これまで不可能であった多くのことが可能となる。この結果、型寿命の適正化、段取作業の軽減・簡素化等による製品コストの低減や生産性の向上さらには製品品質の安定化等も図れるようになる。
《連携装置》
(1)本発明は単に上述した動的変位計測装置として把握されるのみならず、それを利用した連携装置としても把握できる。つまり本発明は、第一部材と、該第一部材に対して相対的に設定された所定軌跡を移動し該第一部材と連携してワークを搬送または加工する第二部材と、を備える連携装置であって、前記第一部材に設けた基体と、前記第二部材に設けられ該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、該基体と該被検出体の相対的な進退方向の少なくとも一方へ、該基体と該被検出体の少なくとも一方を駆動する進退駆動手段と、該進退方向における該基体と該被検出体の相対位置である進退位置を検出する進退位置検出手段と、該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、該進退位置に対応した該相対変位である動的変位を表示する表示手段とを備え、ワークの加工中に生じる該第一部材と該第二部材の動的変位を計測できることを特徴とする連携装置としても把握できる。
(2)本発明の連携装置は、上述した動的変位の計測が有効に活用される装置であれば足り、具体的な種類、使用分野、用途等は問わない。例えば、本発明の連携装置として、上述した固定型(第一部材)に対して可動型(第二部材)を所定の経路(軌跡)に沿って進退させることによりワークを成形する成形機(鍛造機等)、ワークを固定する固定台(第一部材)に対して工具または工具台(第二部材)を所定の経路(軌跡)に沿って移動させて切削や塑性加工等を行う加工機、基盤(第一部材)に対してワークを把持したチャックまたはアーム(第二部材)を所定の経路(軌跡)に沿って移動させてワークを所定位置に搬送または組立する搬送機または組立機等がある。
《その他》
(1)本発明の動的変位計測装置または連携装置は、さらに、前記相対変位が閾値を超えたことを示す発信手段を有すると好適である。発信手段を備えることにより、相対変位が閾値を超えたこと(異常等)を稼動中等にも素早く知ることができる。なお、発信手段は、警報音の鳴動や警報ランプの点灯等をする他、相対変位が閾値を超えた旨の電子信号(データ)を送信等するものでもよい。連携装置に関していえば、発信手段は、相対変位が閾値を超えたときに警告信号または停止信号を連携装置の制御装置等へ発信するものでもよい。
(2)基体と被検出体または第一部材と第二部材に係る進退方向または変位方向は、直線状でも曲線状でもよい。また変位方向は、一方向でも二方向以上でもよい。もっとも、少なくとも二方向の動的変位が把握できると、連携する部材間の関係がより的確に把握されて好ましい。そこで本発明の動的変位計測装置または連携装置は、前記変位検出手段が、前記進退方向(例えばZ軸方向)に直交する第一変位方向(例えばX軸方向)における該基体と該被検出体の第一相対変位を検出する第一変位検出手段と、該進退方向と該第一変位方向に直交する第二変位方向(例えばY軸方向)における該基体と該被検出体の第二相対変位を検出する第二変位検出手段とからなり、前記表示手段は、前記進退位置に対応した該第一相対変位である第一動的変位および/または該進退位置に対応した該第二相対変位である第二動的変位を表示すると好適である。
(3)本明細書でいう「相対」とは、相対物(例えば、基体と被検出体または第一部材と第二部材)の一方が固定で他方が可動する場合でも、両者が可動する場合でもよい。また相対位置または相対変位は、一方に対する他方の位置関係または変位量がわかれば十分であり、座標系の設定方法は問わない。従って、原点を固定した絶対座標系を用いて相対位置や相対変位を表示してもよい。
一実施例である横型シングルタイプ鍛造機の平面断面図である。 図1Aに示したA−A断面図である。 図1Aに示したB−B断面図である。 他の実施例である横型マルチタイプ鍛造機の平面断面図である。 図2Aに示したC−C断面図である。 さらに別の実施例に係る正面断面図である。 横型シングルタイプ鍛造機に係る正常な動的変位の波形図である。 その鍛造機のパンチが進行中に折損したときの動的変位の波形図である。 その鍛造機のパンチが後退中に折損したときの動的変位の波形図である。 横型マルチタイプ鍛造機に係る異常な動的変位の波形図である。 他の実施例である横型マルチタイプ鍛造機の平面断面図である。 図8Aに示したD−D断面図である。 トランスファー用フィンガーに異方型動的変位計測装置を取り付けた様子を示す縦断面図である。
本明細書で説明する内容は、本発明の動的変位計測装置のみならず、それを利用した連携装置にも該当し得る。上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《動的変位計測装置》
(1)基体と被検出体
基体と被検出体は、説明の便宜上の呼び分けに過ぎず、具体的な形態や配置等も問わない。つまり、基体と被検出体は、所定の軌跡に沿って相対的に進退し、それらの進退位置と相対変位が対応づけ可能なものであれば足る。
例えば、基体と被検出体は、一方が棒状体であり、他方がその棒状体の挿通する筒状体(環状体、管状体)であって、筒状体の中心線(基準線)から観た棒状体のズレを相対変位とするものでもよい。また筒状体に替えて平面体などを用いてもよい。要するに、基体および被検出体は、後述する変位検出手段であるセンサをそれらの一方または両方に設け、両者間の近接具合が検知され得るものであれば足る。さらに基体と被検出体は、動的変位の計測時に出現すればよく、常時出現している必要はない。特に、動的変位の計測対象装置(連携装置)が稼働していないときに他の作業(偏芯調整等)を行う場合、基体や被検出体などの突出物がない方が好ましい。そこで基体や被検出体は、例えば、動的変位の計測時に突出し、それ以外のときはコンパクトに収納できる形式(シリンダータイプ等)であると好ましい。
なお、基体と被検出体は、少なくとも相対変位を検出する領域で非接触であると好適である。これにより両者間の摩耗等を抑止でき、測定精度の長期安定化や装置の高寿命化等が図られる。
(2)進退駆動手段
進退駆動手段は、基体と被検出体を進退方向に沿って相対移動させる。進退駆動手段は、それらを進行方向と後退方向の両方に駆動できるものでも、一方向のみに駆動できるものでもよい。要するに進退駆動手段は、動的変位の検出に必要な進退動を基体と被検出体に付与できるものであればよく、例えば、モータ、油圧アクチュエータ、バネやゼンマイ等の弾性体等である。
(3)検出手段
先ず、進退位置検出手段は、基体と被検出体の移動形態に適したものが用いられる。例えば進退駆動手段がモータ等である場合、その駆動軸にとりつけたロータリーエンコーダ等のロータリ(ポジション)センサが進退位置検出手段となり得る。なお、検出された回転位置または回転量をそのまま進退位置として用いても良いし、角度を距離等に換算した値を進退位置として用いてもよい。また進退方向が直線方向なら、端的にリニアセンサ等を進退位置検出手段として用いてもよい。
次に、変位検出手段により検出される相対変位は、進退方向に生じる変位と異なり、通常、意図しない変位方向に僅かに生じる。従って、このような相対変位の検出に適したセンサ等が変位検出手段として用いられる。例えば、渦電流、磁気、超音波、光(レーザー等)、静電容量等を利用した変位センサ(近接センサ)などである。なお、変位検出手段は接触式でも良いが、前述したように非接触式であると好ましい。また、それらセンサは基体と被検出体のいずれに設けられてもよい。
変位検出手段は、進退方向と異なる少なくとも一方向の相対変位が検出されれば足る。もっとも、二以上の方向に関する相対変位が検出されると、単なる相対変位のみならず、偏心量やその方向等の分析も可能となり好ましい。例えば、進退方向をZ軸方向としたとき、変位検出手段はX軸方向の相対変位とY軸方向の相対変位を検出できると好ましい。
(4)表示手段
表示手段は、進退位置に対応した相対変位(動的変位)の認識を可能とすれば足り、具体的な表示方法は問わない。例えば、表示手段は、進退位置と相対変位の数値(座標値)を表示するだけでも良いし、動的変位が変化する様子を示すグラフまたは波形を示すものでもよい。
また二方向以上の相対変位が検出される場合、表示手段は、進退位置に対応した二以上の相対変位をそのまま直接的な動的変位として表示してもよいし、それら各相対変位に基づいて算出した統括的な指標値(偏心量等)を間接的な動的変位として表示しても良い。
なお、表示手段は、動的変位計測装置の本体等から離れた遠隔地にあってもよい。この場合、各種情報(位置データ、変位データ等)は電子データとして、有線または無線で伝送される。
《用途》
本発明の動的変位計測装置は、その用途を問わないが、前述したように、第二部材間の動的変位が重要となる連携装置、例えば、成形機、加工機、組立機、搬送機等に好適である。また本発明の動的変位計測装置は、動的変位の計測は勿論、静的変位の計測にも用いることができる。例えば、稼動前の成形機の芯合わせ等にも用いることができる。なお、本発明の動的変位計測装置は、その用途に応じて、芯出し装置、破損検出装置等のように称呼されてもよい。
《第一実施例》
本発明の動的変位計測装置を有する連携装置の一実施例である横型シングルタイプの鍛造機1(成形機)の概要を図1A〜1C(まとめて「図1」という。)に示した。図1Aは鍛造機1の平面断面図であり、図1BはそのA−A断面図であり、図1CはそのB−B断面図である。なお、本実施例に係る座標系は、左右方向をX軸方向、天地方向をY軸方向、加工方向(進退方向)をZ軸方向とした。
鍛造機1は、地盤に固定されたベッドフレーム12と、ダイ13(固定型)と、パンチ14(可動型)と、ラム15(進退駆動手段)と、変位検出バー17(被検出体)と、変位検出パイプ18(基体)と、変位検出センサ19(変位検出手段)とからなる。
ダイ13は、円筒状のキャビティを有する固定側の成形型であり、ダイブロック135を介してベッドフレーム12に固定されている。ダイ13の底部(Z軸方向正側)には、鍛造成形したワークWをノックアウトするための小径穴が設けられている。
パンチ14は、ダイ13のキャビティに挿通する円柱状ピンからなる。パンチ14は、ハードプレート146を介してパンチブロック145によりパンチプレート147にボルト149で連結されている。このパンチ14とダイ13により、深絞りした有底円筒状部材(製品)が得られる。
ラム15は、パンチプレート147に連結されるラム本体151と、モータ等の駆動源により回転駆動されるクランクシャフト153と、ラム本体151とクランクシャフト153を接続して連動させるコネクションハウジング152とからなる。ちなみにクランクシャフト153の駆動面のプロフィルはサインカーブである。なお、クランクシャフト153の回転位置は図示しないエンコーダ(進退位置検出手段)により計測されている。このエンコーダにより、ダイ13に対するパンチ14の進退位置(Z座標)が把握できる。こうして把握される進退位置が、後述する変位検出パイプ18に対する変位検出バー17の進退位置(Z座標)となる。
変位検出バー17は、ダイ13の下方からZ軸方向と平行にパンチブロック145へ向けて突き出した細長い棒であり、その基部はダイブロック135に嵌入固定されている。変位検出パイプ18は、変位検出バー17の少なくとも先端側(Z軸方向負側)が挿通し得るZ軸方向と平行に設けられた円管状部材からなり、パンチブロック145内に埋設されている。
変位検出センサ19は、変位検出パイプ18の内周壁に固着された2対の静電容量型近接センサからなる。1対はX軸方向の対向する内周壁に固着されており(第一変位検出手段)、もう1対はY軸方向の対向する内周壁に固着されている(第二変位検出手段)。これら変位検出センサ19の内周側を、上記の変位検出バー17が非接触状態で挿通する。これにより、変位検出パイプ18に対する変位検出バー17のX軸方向の相対変位(第一相対変位)およびY軸方向の相対変位(第二相対変位)が変位検出センサ19によりそれぞれ検出される。
ところで、変位検出バー17はダイ13と、変位検出パイプ18はパンチ14と一体となっているため、変位検出バー17と変位検出パイプ18の相対変位が検出されることにより、ダイ13とパンチ14の相対変位も検出されることになる。すなわち、パンチ14の進退方向の移動に伴って生じる進退方向と異なる方向(X軸方向、Y軸方向)への相対変位の遷移(第一動的変位、第二動的変位)が検出される。
これら動的変位をモニターに表示したりプリントアウトすることにより、ダイ13とパンチ14の鍛造状況を詳細に把握することが可能となる。
《第二実施例》
他の実施例である横型マルチタイプの鍛造機2の概要を図2Aおよび図2B(まとめて「図2」という。)に示した。図2Aは鍛造機2の平面断面図であり、図2BはそのC−C断面図である。それら図面中に記載された部材のうち、鍛造機1と同様な部材については符号を省略した。
鍛造機2は、貫通した底部を有する円筒状部材(製品)を、3工程に分けて鍛造成形する。このため鍛造機2は、各工程に応じた3種類のダイとパンチを備える。具体的にいうと、先ず鍛造機2は、ダイ231とパンチ241からなる第一ステーションS1でセットされた柱状素材W0をワークW1へ成形する(第一工程)。次に第一ステーションS1から、搬送機のアーム(図略)に把持されて搬送されてきたワークW1をダイ232とパンチ242からなる第二ステーションS2でワークW2へ成形する(第二工程)。さらに、第二ステーションS2から搬送機のアーム(図略)に把持されて搬送されてきたワークW2をダイ233とパンチ243からなる第三ステーションS3でワークW3へ成形する(第三工程)。なお、鍛造機1に係る図1Aではパンチ14が最も進行した位置における様子を示したが、鍛造機2に係る図2Aではパンチ241、242、243が最も後退した位置における様子を示した。
鍛造機2は、さらに、ダイ231、232、233とパンチ241、242、243の下方に、変位検出バー17、変位検出パイプ18および変位検出センサ19と同様な変位検出バー271、272、273、変位検出パイプ281、282、283および変位検出センサ291、292、293をそれぞれ有する。これらにより、鍛造機1の場合と同様に、ダイ231、232、233とパンチ241、242、243のそれぞれに関する動的変位ひいては鍛造機2による鍛造状況を詳細に把握できる。
《第三実施例》
本発明の動的変位計測装置を構成する変位検出バー17、変位検出パイプ18および変位検出センサ19の配置を変更した鍛造機3の要部を図3に示した。すなわち、鍛造機3では、鍛造機1の場合とは逆に、変位検出バー37がパンチブロック145に嵌入固定され、変位検出パイプ38がダイブロック135に埋設されている。変位検出センサ39の配置は変位検出センサ19と同様である。鍛造機3の場合も、鍛造機1の場合と同様に動的変位が計測され、両者間に実質的な機能差はない。配線や配置等の便宜に応じて好適な形態が選択されるとよい。
《シングルタイプの動的変位》
(1)正常な動的変位
鍛造機1を用いてワークWを成形した際に得られる動的変位の波形を図4に示した。この波形は、X軸方向とY軸方向に設けた変位検出センサ19から得られた電気信号をコンピュータに取り込み、ディスプレ画面(表示手段)に表示させたものである。各波形の上部には、ダイ13とパンチ14の間に生じるX軸方向の動的変位LxおよびY軸方向の動的変位Lyとパンチ14の進退位置(Z座標値)との対応を明瞭にするため、鍛造成形前の素材W0とそれを鍛造成形したワークWおよびパンチ14を図示した。
パンチ14の先端が素材W0へ当接してから前死点(進行方向の最先端位置)へ進行するまでの区間(進行区間D)と、その前死点からパンチ14の先端がワークWから離脱するまでの区間(後退区間E)も併せて図4に示した。なお、パンチ14自体は所定区間を往復動するが、動的変位Lxおよび動的変位Lyの各波形は一方向(Z軸方向)へ連続的に表示した。
図4から明らかなように、正確な芯出しがなされた状態で正常に稼動している鍛造機1の場合、動的変位Lxおよび動的変位Lyに係る波形は、閾値Th内で同様な形態となり、両波形に大きな乱れは観察されなかった。なお、パンチ14が素材W0に当接するまで進行する区間(自由区間F)とパンチ14がワークWから離脱してから後退する区間(自由区間F’)で生じている動的変位Lxおよび動的変位Lyは、鍛造機1に設定されたX軸方向のクリアランスCxとY軸方向のクリアランスCyに基づく。また、パンチ14の移動が進行から後退へ反転する前死点近傍の区間(微小区間G)で、動的変位Lxおよび動的変位Lyが僅かに変動しているのは、Z軸方向のクリアランスCz(=Cz1+Cz2)に基づく。これらのクリアランスに基づく動的変位Lx、Lyの変動は想定通りであり、異常ではない。
また進行区間Dおよび後退区間Eでは、動的変位Lx、Lyがほぼ基準線(相対変位ゼロを示す線)の近傍で安定している。これはパンチ14が、それら区間内で素材W0またはワークWに当接、保持された状態となっているためである。
従って、図4に示すような動的変位Lx、Lyの波形が得られると、鍛造機1は正常に稼動していると判断できる。このような動的変位Lx、Lyの波形を基準波形と呼ぶ。この基準波形と鍛造成形毎に得られる動的変位Lx、Lyの波形とを対比することにより、鍛造成形中に生じている僅かな変化も把握できるようになる。この結果、例えば、パンチ14の交換時期を作業者の感等に頼ることなく、動的変位Lx、Lyの波形から客観的に判断することが可能となる。勿論、ダイ13とパンチ14の芯ズレの有無、パンチ14の破損の有無やその位置の把握等も容易に把握可能となる。なお、基準波形は、鍛造機1の本格的な稼動前に試験的に採取したものを、稼働中も固定化して用いることも可能である。しかし、鍛造機1の状況は、加工数が増加すると、熱、振動、摩耗等により緩やかに変化する。また鍛造機1の状況は、稼働日や稼動時間帯等による外的環境変化(気温等の変化)にも影響も受ける。このため対比基準となる基準波形は、手動または自動的に適切なタイミングで更新されるようにしておくと好ましい。
(2)進行時の異常な動的変位
鍛造機1のパンチ14が進行中に折損した場合を考える。このとき現れる動的変位Lx、Lyの波形の一例を図5に示した。これを詳述すると、先ず、パンチ14の折損が生じるまでの波形はいずれも、前述した基準波形通りとなっている。次に、パンチ14の折損が生じると、パンチ14は剪断方向(斜め方向)に沿った変位を生じる。このため閾値Thを超えるような大きな動的変位Lx、Lyが生じ、それらの波形が乱れる。このことから、パンチ14が進行中に折損したことがわかる。
なお、そのような波形が観察されたとき、鍛造機1が警告を発するかまたは停止すれば(発信手段)、不良品の発生を抑止でき、またパンチ14の交換作業も適時に行えるので生産性の向上が図られる。
ちなみに、パンチ14の折損後の後退区間Eにおける動的変位Lx、Lyの波形は、自由区間F’における動的変位Lx、Lyの波形と同様となっている。これは折損後のパンチ14がワークWの拘束から実質的に解放されるためである。
(3)後退時の異常な動的変位
鍛造機1のパンチ14が後退中に折損した場合を考える。このとき現れる動的変位Lx、Lyの波形の一例を図6に示した。これを詳述すると、先ず、パンチ14の折損が生じるまでの両波形は前述した基準波形通りとなっている。次に、パンチ14の折損が後退中に生じても、既に鍛造成形後であるため、進行中に折損が生じた場合(図5参照)とは異なり、動的変位Lx、Lyの波形は大きく変動しない。しかし、パンチ14の折損後の後退区間Eにおける波形が、自由区間F’における動的変位Lx、Lyの波形と同様となっている。このことから、パンチ14がワークW1の拘束から実質的に解放されたこと、つまりパンチ14が後退中に折損したことがわかる。このような場合、鍛造機1が自動停止等するようにしておくと好ましい。
(4)その他
上述した以外にも、鍛造機1の運転状況に応じて様々なタイプの動的変位Lx、Lyの波形が得られる。これらを基準波形と対比することにより、稼働中の鍛造機1の運転状況を詳細に把握することができる。例えば、進行区間Dや後退区間Eで動的変位Lx、Lyの変動が大きくなれば、芯ズレが生じてきたことが客観的にわかり、芯合わせ作業の必要性を客観的または科学的に判断できる。
また、動的変位Lx、Lyの波形における進行区間Dや後退区間Eが伸びてくれば、駆動熱や加工熱によってクリアランスCzが減少してきたことが客観的にわかり、パンチ14を後方(Z軸方向負側)へ調整すべき適切な時期の判断に役立つ。
《マルチタイプの動的変位》
鍛造機2を用いて素材W0を3工程に分けて成形した際に、各ステーションS1、S2、S3でそれぞれ得られたX軸方向の各動的変位Lx1、Lx2、Lx3の波形の一例を図7に示した。鍛造機1の場合と同様に、各ステーションS1、S2、S3にそれぞれ対応した自由区間F1、F2、F3、自由区間F1’、F2’、F3’、進行区間D1、D2、D3および後退区間E1、E2、E3も図7に併せて表示した。
鍛造機2は、複数のパンチ241、242、243が一つのラム15で駆動され、加工段階の異なる鍛造成形が同時になされるマルチタイプである。この場合、あるパンチによる鍛造成形の状況が他のパンチによる鍛造成形へ波及し易い。例えば、パンチ243が進行区間D3中で折損した場合を考えると、その原因がパンチ243のあるステーションS3にはなく、パンチ241のあるステーションS1またはパンチ242のあるステーションS2に存在することがある。
この一例が図7から把握できる。すなわち、ステーションS2の動的変位Lx2の波形からは明確ではないが、動的変位Lx1の波形を観ればわかるように、パンチ241が素材W0に当接した際に動的変位Lx1が基準線を超えて逆方向へ大きくなっている。このことから、パンチ241がダイ231の口元近傍等に当たり、このパンチ241の動きがラム15を芯ズレ方向と反対方向に動かし、その影響が穴あけ中のパンチ243に及んだことが把握できる。従って、折損したのは第三ステーションS3のパンチ243であるが、芯合わせ等の調整を行うべきは第一ステーションS1のダイ231とパンチ241であったことがわかる。
このように、本発明の動的変位計測装置または連携装置(鍛造機等)によれば、従来は分析困難であった加工状況等を詳細に把握することが可能となり、生産性の向上、製品品質の安定化等を容易に図れるようになる。
《第四実施例》
(1)上述した横型マルチタイプの鍛造機2を改良した鍛造機4(連携装置)の概要を図8Aおよび図8B(まとめて「図8」という。)に示した。図8Aは鍛造機4の平面断面図であり、図8BはそのD−D断面図である。それら図面中に記載された部材のうち、鍛造機1または鍛造機2と同様な部材については詳細な説明を省略したが、適宜、同様な部材には同符号を付した。
鍛造機4は、Z軸方向へ移動するラム本体151(駆動体)とラム本体151を支承するベッドフレーム12(筐体)との間に、予め設定されているクリアランス(間隙)を調整する第一サーボ機構41および第二サーボ機構42(間隙調整手段)を備える点で鍛造機2と異なる。
第一サーボ機構41は、ラム本体151とベッドフレーム12の間にできるX軸方向のクリアランスCxを調整するサーボ機構411、412、413、414からなる。第二サーボ機構42は、ラム本体151とベッドフレーム12の間にできるY軸方向のクリアランスCyを調整するサーボ機構421、422、423、424からなる。サーボ機構411、412とサーボ機構421、422は、クランクシャフト153のZ軸方向正側に設けられ、サーボ機構413、414とサーボ機構423、424はクランクシャフト153のZ軸方向負側に設けられている。またサーボ機構411、413とサーボ機構421、423はラム本体151のX軸方向正側に設けられ、サーボ機構412、414とサーボ機構422、424はラム本体151のX軸方向負側に設けられている。なお、サーボ機構411、412、413、414はベッドフレーム12に埋設されており、サーボ機構421、422、423、424は固定ブロック451、452、453、454を介してベッドフレーム12にボルトで固定されている。
各サーボ機構は全て同構造であり、それぞれが独立して油圧制御される油圧シリンダーからなる。この油圧制御により油圧シリンダーから突出するロッドの突出量が変化し、これにより上述した各クリアランスが調整される。なお、この油圧制御は、パンチ241、242、243(第一部材)とダイ231、232、233(第二部材)について計測した各動的変位を考慮してなされる。
本実施例の場合、X軸方向のクリアランスCxとY軸方向のクリアランスCyがそれぞれ、クランクシャフト153を囲むように4つのサーボ機構で調整される。このため、単に各クリアランスが調整されるのみならず、ベッドフレーム12に対するラム本体151のY軸周りの傾きも調整可能である。なお、計測された動的変位が所定の設定値内に収まるように各サーボ機構をフィードバック制御すれば、鍛造機4の運転前に芯合わせを効率的に行える他、鍛造機4の運転中も連続的に芯合わせを行うことができる。こうして本実施例の鍛造機4によれば、ラム本体151を予定した軌道(Z軸方向)に沿って安定的に往復動させることができ、ひいてはパンチ241、242、243とダイ231、232、233による鍛造も安定的に行うこともできる。なお、異常時などに各サーボ機構へ過負荷が作用しないようにするために、サーボ機構を構成する油圧シリンダーにリリーフ弁を設けたり、サーボ機構に電動アクチュエータ、エアシリンダー等を用いてもよい。
(2)本実施例を踏まえて本発明は次のように把握することもできる。すなわち本発明は、第一部材と、該第一部材に対して相対的に設定された所定軌跡を移動する第二部材と、該第一部材または該第二部材の少なくとも一方を駆動する駆動体と、該駆動体を支承する筐体と、を備える連携装置であって、前記第一部材に設けた基体と、前記第二部材に設けられ該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、該基体と該被検出体の相対的な進退方向の少なくとも一方へ、該基体と該被検出体の少なくとも一方を駆動する進退駆動手段と、該進退方向における該基体と該被検出体の相対位置である進退位置を検出する進退位置検出手段と、該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、該進退位置に対応した該相対変位である動的変位に基づき前記駆動体と前記筐体の間隙を調整する間隙調整手段と、を備えることを特徴とする連携装置としても把握できる。
(3)相対的に可動する部材間には、焼付き等を防止するために、一般的に、それらの熱膨張差を考慮したクリアランス(間隙)が予め設けられている。もっとも、このクリアランスは、機械の稼動時間や経年劣化等により変化し、当初に設定または予定した通りに維持されないことが多い。このようなクリアランスの変化は、例えば加工機械(成形機、鍛造機等)の場合、加工精度の悪化、金型寿命の短縮等を招き得る。従って、相対的に可動する部材間では、適切なクリアランスが長期にわたり安定的に維持されることが好ましい。
ところが従来は、機械の稼動中の熱膨張差や機械の経年劣化等に伴って生じているクリアランスを間接的にも把握することが困難であったため、クリアランスを調整して機械または装置を適切な可動状態に維持するという発想自体がなかった。このような事情の下、上述したような動的変位計測装置と間隙調整手段を備えた本発明の連携装置によれば、そのクリアランスを適正値に維持でき、高精度な稼動を長期にわたり安定的に行うことが可能となる。
《第五実施例》
(1)上述した実施例は、動的変位計測装置を構成する基体(変位検出パイプ18、281、282、283等)と被検出体(変位検出バー17、271、272、273等)の進退方向と、それらを取り付ける第一部材(パンチ14、241、242、243等)と第二部材(ダイ13、231、232、233等)の移動方向が平行な場合であった。本実施例では、第一部材と第二部材の移動方向と異なる方向に進退する基体と被検出体を備えた異方型動的変位計測装置の一例を、マルチタイプの鍛造機に取り付けた場合について説明する。
先ず、マルチタイプの鍛造機は、各ステーションへ各ワークを高速で順次搬送するトランスファーを備え、このトランスファーはダイの開口面に平行に回動(回転軸がその開口面に直交)するフィンガーを備える。フィンガーは、例えば、第一ステーションで成形された第一ワークを把持し、この第一ワークを第一ステーションから次工程の第二ステーションへ搬送して解放する。ちなみに、第二ステーションで成形された第二ワークは別のフィンガーにより第三ステーションへ搬送される。
ところでフィンガーは、上記のような動作を高速かつ高精度で行っている。このフィンガーによるワークの搬送精度が、加工精度のみならず金型寿命等に影響を与える。そこでフィンガーについても、その搬送精度を確保するために、いわゆる芯合わせがなされる。もっとも従来は、鍛造機を停止させた静的な状態にあるフィンガーについて、芯合わせがなされていた。しかし、フィンガーを含むトランスファーは、重量物であり高速移動しているため、慣性の影響等を大きく受けるので、単なる静的な芯合わせのみでは、ワークの搬送精度を安定して確保することは困難である。
そこで、図9に要部を示すような異方型動的変位計測装置50をフィンガー54に取り付けて動的変位の計測を行うことにより、鍛造機の実際の運転状況にマッチした高精度な芯合わせ等が可能となる。
異方型動的変位計測装置50は、鍛造機のダイ53へ一時的に取り付けられる筒状の変位検出治具58(基体)と、エアシリンダー57とからなる。変位検出治具58の内周壁に変位検出センサ(図略)が取り付けられる点などは、既述の動的変位計測装置の場合と同様であるので説明を省略する。
エアシリンダー57(進退駆動手段)は、フィンガー54にボルト(図略)で強固に固定されるハウジング572と、ハウジング572の一端側に固定されるエアバルブ573と、ハウジング572の他端側に収納されエアバルブ573の開閉によって瞬時に突出または収納する変位検出ロッド571(被検出体)とからなる。
異方型動的変位計測装置50は、フィンガー54が特定ステーションの所定位置に移動した際にエアバルブ573が開き、圧縮空気によりハウジング572の先端部から変位検出ロッド571がダイ53側に設けた変位検出治具58へ一瞬突出する。その直後、エアバルブ573が切り替えられて、別室に導入された圧縮空気またはハウジング572内に内蔵されたバネ(図略)によって付勢されて変位検出ロッド571はハウジング572内へ瞬時に収納される。
こうして異方型動的変位計測装置50は、フィンガー54が実際にワークを搬送している場合と同様な状況下で、変位検出ロッド571と変位検出治具58を介してフィンガー54の動的変位を連続的に計測できる。この計測結果を利用すれば、現実の加工状況にマッチした芯合わせを効率的に行うことが可能となる。
なお、異方型動的変位計測装置50により計測される動的変位は、必ずしも、変位検出ロッド571と変位検出治具58の進退位置に対応した連続的な相対変位である必要はない。変位検出ロッド571が変位検出治具58へ突出される毎に、所定のタイミングで一つの相対変位データが取得されるだけでもよい。この場合でも、フィンガー54は短時間内に反復動を多数回繰返し、その回数に応じた多数の相対変位データが得られる。これら相対変位データを利用すれば、運転中におけるフィンガー54の偏心状況を把握することも可能である。
(2)本実施例を踏まえて本発明は次のように把握することもできる。すなわち本発明は、第一部材に設けた基体と、該第一部材に対して相対的に設定された所定軌跡を移動する第二部材に設けられ、該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、該第一部材と該第二部材の相対位置を検出する相対位置検出手段と、該第一部材と該第二部材が所定の相対位置となったときに、該基体と該被検出体の少なくとも一方を相対的な進退方向へ駆動する進退駆動手段と、該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、該第一部材と該第二部材の所定の相対位置における該基体と該被検出体の相対変位を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする動的変位計測装置としても把握できる。この場合、例えば、第一部材は成形型であり、第二部材はワークを把持して成形型へ搬送するトランスファー用フィンガーである。
なお、本発明の動的変位計測装置は、その用途等に応じて必要な構成要素が異なる。例えば、進退位置検出手段、表示手段などは省略できる場合もある。また、検出する基体と被検出体の相対変位データは、必ずしも基体と被検出体の詳細な進退位置データと関連付けられていなくてもよい。
W ワーク
13 ダイ(第一部材)
14 パンチ(第二部材)
15 ラム
17 変位検出バー(被検出体)
18 変位検出パイプ(基体)
19 変位検出センサ(変位検出手段)

Claims (9)

  1. 基体と、
    該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、
    該基体と該被検出体の相対的な進退方向の少なくとも一方へ、該基体と該被検出体の少なくとも一方を駆動する進退駆動手段と、
    該進退方向における該基体と該被検出体の相対位置である進退位置を検出する進退位置検出手段と、
    該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、
    該進退位置に対応した該相対変位である動的変位を表示する表示手段とを備え、
    ワークの加工中に生じる該基体と該被検出体の動的変位を計測できることを特徴とする動的変位計測装置。
  2. さらに、前記相対変位が閾値を超えたことを示す発信手段を有する請求項1に記載の動的変位計測装置。
  3. 前記変位検出手段は、
    前記進退方向に直交する第一変位方向における該基体と該被検出体の第一相対変位を検出する第一変位検出手段と、
    該進退方向と該第一変位方向に直交する第二変位方向における該基体と該被検出体の第二相対変位を検出する第二変位検出手段とからなり、
    前記表示手段は、前記進退位置に対応した該第一相対変位である第一動的変位および/または該進退位置に対応した該第二相対変位である第二動的変位を表示する請求項1または2に記載の動的変位計測装置。
  4. 第一部材と、該第一部材に対して相対的に設定された所定軌跡を移動し該第一部材と連携してワークを搬送または加工する第二部材と、を備える連携装置であって、
    前記第一部材に設けた基体と、
    前記第二部材に設けられ該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、
    該基体と該被検出体の相対的な進退方向の少なくとも一方へ、該基体と該被検出体の少なくとも一方を駆動する進退駆動手段と、
    該進退方向における該基体と該被検出体の相対位置である進退位置を検出する進退位置検出手段と、
    該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、
    該進退位置に対応した該相対変位である動的変位を表示する表示手段とを備え、
    ワークの加工中に生じる該第一部材と該第二部材の動的変位を計測できることを特徴とする連携装置。
  5. さらに、前記相対変位が閾値を超えたときに警告信号または停止信号を発する発信手段を有する請求項4に記載の連携装置。
  6. 第一部材と、
    該第一部材に対して相対的に設定された所定軌跡を移動する第二部材と、
    該第一部材または該第二部材の少なくとも一方を駆動する駆動体と、
    該駆動体を支承する筐体と、
    を備える連携装置であって、
    前記第一部材に設けた基体と、
    前記第二部材に設けられ該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、
    該基体と該被検出体の相対的な進退方向の少なくとも一方へ、該基体と該被検出体の少なくとも一方を駆動する進退駆動手段と、
    該進退方向における該基体と該被検出体の相対位置である進退位置を検出する進退位置検出手段と、
    該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、
    ワークの加工中に生じる該進退位置に対応した該相対変位である動的変位に基づき前記駆動体と前記筐体の間隙を調整する間隙調整手段と、
    を備えることを特徴とする連携装置。
  7. 前記第一部材は固定型であり、
    前記第二部材は可動型であり、
    該固定型と該可動型により前記ワークを成形する成形機である請求項4〜6のいずれかに記載の連携装置。
  8. 第一部材に設けた基体と、
    該第一部材に対して相対的に設定された所定軌跡を移動する第二部材に設けられ、該基体に対して相対的に進退し得る被検出体と、
    該第一部材と該第二部材の相対位置を検出する相対位置検出手段と、
    該第一部材と該第二部材が所定の相対位置となったときに、該基体と該被検出体の少なくとも一方を相対的な進退方向へ駆動する進退駆動手段と、
    該進退方向と異なる変位方向における該基体と該被検出体の相対変位を検出する変位検出手段と、
    該第一部材と該第二部材の所定の相対位置における該基体と該被検出体の相対変位を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする動的変位計測装置。
  9. 前記第一部材は成形型であり、
    前記第二部材はワークを把持して該成形型へ搬送するトランスファー用フィンガーである請求項8に記載の動的変位計測装置。
JP2013550417A 2012-02-08 2013-02-01 動的変位計測装置および連携装置 Active JP5520422B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013550417A JP5520422B2 (ja) 2012-02-08 2013-02-01 動的変位計測装置および連携装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012025267 2012-02-08
JP2012025267 2012-02-08
JP2013550417A JP5520422B2 (ja) 2012-02-08 2013-02-01 動的変位計測装置および連携装置
PCT/JP2013/052388 WO2013118656A1 (ja) 2012-02-08 2013-02-01 動的変位計測装置および連携装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5520422B2 true JP5520422B2 (ja) 2014-06-11
JPWO2013118656A1 JPWO2013118656A1 (ja) 2015-05-11

Family

ID=48947420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013550417A Active JP5520422B2 (ja) 2012-02-08 2013-02-01 動的変位計測装置および連携装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5520422B2 (ja)
WO (1) WO2013118656A1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5570729A (en) * 1978-11-22 1980-05-28 Mitsubishi Electric Corp Failure detector for machine
JPS60206548A (ja) * 1984-03-02 1985-10-18 ベー・ベー・ツエー・アクチエンゲゼルシヤフト・ブラウン・ボヴエリ・ウント・コンパニイ 型鍛造における工作物製造許容誤差を小さくするための方法及び装置
JPH0265446U (ja) * 1988-11-09 1990-05-17
JPH03138041A (ja) * 1989-10-24 1991-06-12 Nitto Seiko Co Ltd 頭部成形機のパンチ異常検出装置
JP2634649B2 (ja) * 1988-10-17 1997-07-30 旭サナック株式会社 パンチとダイスとの偏心量測定装置
JP3035175B2 (ja) * 1994-08-08 2000-04-17 旭サナック株式会社 位置検出装置およびプレス成形装置
JP2002011539A (ja) * 2000-06-27 2002-01-15 Asahi Sunac Corp 金型位置検出装置
JP2009061456A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Asahi Sunac Corp 鍛造機

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5570729A (en) * 1978-11-22 1980-05-28 Mitsubishi Electric Corp Failure detector for machine
JPS60206548A (ja) * 1984-03-02 1985-10-18 ベー・ベー・ツエー・アクチエンゲゼルシヤフト・ブラウン・ボヴエリ・ウント・コンパニイ 型鍛造における工作物製造許容誤差を小さくするための方法及び装置
JP2634649B2 (ja) * 1988-10-17 1997-07-30 旭サナック株式会社 パンチとダイスとの偏心量測定装置
JPH0265446U (ja) * 1988-11-09 1990-05-17
JPH03138041A (ja) * 1989-10-24 1991-06-12 Nitto Seiko Co Ltd 頭部成形機のパンチ異常検出装置
JP3035175B2 (ja) * 1994-08-08 2000-04-17 旭サナック株式会社 位置検出装置およびプレス成形装置
JP2002011539A (ja) * 2000-06-27 2002-01-15 Asahi Sunac Corp 金型位置検出装置
JP2009061456A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Asahi Sunac Corp 鍛造機

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013118656A1 (ja) 2013-08-15
JPWO2013118656A1 (ja) 2015-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107345791B (zh) 一种激光多尺寸伺服检测装置及其检测系统
US4412456A (en) Load sensing probe
CN103969178B (zh) 超声振动条件下刀具与工件间摩擦系数测试装置
JP2017529523A (ja) 締結具
CN109475917B (zh) 径向偏移监测器
CN110494231B (zh) 罐底成形器组件
JP2007007762A (ja) 多関節ロボットの関節部監視装置
JP2020138210A (ja) 打ち抜き装置およびせん断加工装置
JP4879848B2 (ja) 鍛造機
KR101528282B1 (ko) 정밀 단조 성형품 측정 시스템
JP5520422B2 (ja) 動的変位計測装置および連携装置
JP2010069534A (ja) 打抜き機械のための工具を自動的にセンタリングするための装置、該装置を備える打抜き機械及び該装置を備える打抜き機械の工具受容部を自動的にセンタリングする方法
AU2018257980A1 (en) Can base forming
JP6151586B2 (ja) 溶接ボルト検査ユニット及び溶接ボルト検査装置
JP2006334640A (ja) 線材移送切断機
CN110456423A (zh) 用于弯曲单元的切削碎屑识别
US20060174677A1 (en) Method and device for shaping workpieces
CN102306008A (zh) 无模成形控制参数自动标定方法
CN108195249A (zh) 孔位检测工装
CN108151654B (zh) 一种等速万向节杆长、腔底厚度测量机
CN105333844B (zh) 铆点尺寸检测用在线快速测量装置及铆点测量方法
CN104440400B (zh) 具有变形跟踪和壁厚测量功能的镜像铣顶压装置
CN108421837B (zh) 监测成型工具上的成形齿布置的功能状态的方法和装置
JP2013066930A (ja) パンチプレスのブラシテーブルブラシ摩耗検出方法及び装置
KR20230065440A (ko) 점진성형 장치

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5520422

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250