JP5519995B2 - アンテナ及びそれを搭載した地中レーダ - Google Patents

アンテナ及びそれを搭載した地中レーダ Download PDF

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Description

本発明は、アンテナに関し、特に、実効誘電率を高めることにより小型化したアンテナに係るものである。また、小型化されたアンテナを搭載した地中レーダに係るものである。
従来より、テーパースロットアンテナやビバルディアンテナ等の広帯域の周波数特性をもつアンテナが広く知られている。この種のアンテナは、誘電体から成るアンテナ基板上に、アンテナ基板の一端の方向に向かって広がる開放部を有して形成される導電体を備え、一般的に矩形の板状に形成されている(特許文献1参照)。
ところで、この種のアンテナの幅方向と長手方向の寸法は、一般的に、送出する電磁波の周波数とアンテナ基板の誘電率εpに基づいて設計される。まず、周波数と寸法の関係については、送出する電磁波の周波数が高いほど、寸法は小さくなり、周波数が低いほど、寸法は大きくなることが知られている。この様に、アンテナ基板の誘電率εpが同じ場合、低周波帯域の電磁波を送出するアンテナは、高周波帯域の電磁波を送出するものと比較すると大型化する。また、アンテナ基板の誘電率εpと寸法の関係については、波長短縮効果としてよく知られている様に、誘電率εpが大きいほど、誘電体内を伝播する波の波長は短くなり、寸法は小さくなり、誘電率εpが小さいほど、波長は長くなり、寸法は大きくなる。また、この種のアンテナは、送受信可能な電磁波の周波数の上限と下限を持ち、アンテナの寸法が同じ場合は、誘電率εpが大きいほど、下限周波数は低くなる。
ここで、この種のアンテナは、様々な分野に使用されている。例えば、高周波帯域(例えば、数GHz〜数十GHz)の電磁波を必要とする通信分野等においては、アンテナの幅方向が数cm〜数十cm、長手方向が数十cmで設計されるが、低周波帯域(例えば、50MHz〜350MHz)の電磁波を必要とする地中レーダ等の分野においては、幅方向が1m、長手方向が2mといったサイズとなり大型化するため、特に、低周波帯域の電磁波を必要とする用途においては、アンテナの小型化が求められている。
特開平9−246849号公報
ところで、この種のアンテナの寸法は、実際には、アンテナ基板の誘電率εpそのものではなく、実効誘電率εe(すなわち、アンテナ基板の誘電率εpとアンテナ基板の周囲の誘電率ε0に基づいて定まる誘電率)に依存する。この実効誘電率εeは、アンテナ基板の周囲の誘電率ε0の影響を受けて、アンテナ基板の誘電率εpより小さくなる。そして、アンテナ基板の誘電率εpと同様に、実効誘電率εeを高めるほどアンテナを小型化することができる。実効誘電率εeを高めるには、アンテナ基板の誘電率εpとアンテナ基板の周囲の誘電率ε0の少なくとも一方を高めればよいと考えられる。
しかしながら、従来のこの種のアンテナは、アンテナ基板の材料としてガラスエポキシ、テフロン(登録商標)、アルミナ等を使用しており、これらの材料よりも高い誘電率を持つものとして、アルコールや水などが存在するが、いずれもアンテナ基板の材料として用いるには困難な材料であるため、アンテナ基板の誘電率εpを従来よりも高めることは実際上できない。また、従来のこの種のアンテナの周囲は空間(空気)であるため、アンテナ基板の周囲の誘電率ε0を変えることはできなかった。したがって、実効誘電率εeを従来よりも高めることができないため、アンテナを従来よりも小型化することができないという問題がある。また、アンテナを搭載した地中レーダも小型化することができないという問題もある。
また、従来のこの種のアンテナにおいて、実効誘電率εeは、前述のようにアンテナ基板の材質によって決まる誘電率εpより小さくなる。したがって、従来よりアンテナ基板の材料として適用し得る材料の範囲で、アンテナ基板の材料を誘電率の高いものに変更して小型化を図ろうとしても、実効誘電率εeがアンテナ基板の誘電率εpより小さくなるため、その低下分を見越して寸法を大きく設計しなければならないという問題がある。また、実効誘電率εeが低下する分、アンテナが大型化するため、それを搭載した地中レーダもその分大型化するという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点に対処し、小型化されたアンテナ及びそれを搭載した地中レーダを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるアンテナは、誘電体から成るアンテナ基板と、該アンテナ基板上に設けられ該アンテナ基板の一端の方向に向かって広がる開放部を有し該開放部において電磁波を送受信可能な導電体から成るアンテナ部と、少なくとも上記開放部を覆って上記アンテナ部上に設けられる付加誘電体とを備えるアンテナであって、上記付加誘電体は、上記開放部を覆う部分が上記一端側に向かうに従って厚く形成される構成とする。
このような構成により、付加誘電体によって、アンテナ基板の誘電率とアンテナ基板の周囲の誘電率とに基づいて定まる実効誘電率を高かめる。
また、請求項2のように、上記アンテナ部は、上記アンテナ基板の一方の面に設けられ、上記アンテナ基板の一端に向かって一定の幅で開口するスロット部を有し、前記開放部は、該スロット部の終端から上記アンテナ基板の一端の方向に向かって広がる様に形成される構成にしてもよい。
さらにまた、請求項3のように、上記付加誘電体は、上記アンテナ基板及び上記アンテナ部から成るアンテナ本体の上記アンテナ部側全面に設ける構成してもよい。
また、請求項4のように、上記付加誘電体は、上記アンテナ基板の上記アンテナ部が設けられた面とは反対側にも設ける構成にしてもよい。
さらにまた、請求項5のように、上記付加誘電体は、四角形状の上記アンテナ基板及び上記アンテナ部から成るアンテナ本体の周縁部の少なくとも一端面にも誘電体をさらに設ける構成にしてもよい。
また、請求項6のように、上記一端面は、上記開放部の上記開放端側の面である構成にしてもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明による地中レーダは、請求項7のように、地中に向けて電磁波を送出する電磁波送信部と、送出された該電磁波に基づいて反射された電磁波を受信する電磁波受信部とを備え、上記電磁波受信部によって受信された電磁波に基づき地中に埋設された埋設物を探知する地中レーダにおいて、上記電磁波送信部の送信アンテナと、上記電磁波受信部の受信アンテナを、上記請求項1〜6のいずれか1つに記載のアンテナで構成して、該アンテナの上記一端側が地中に向く様に配置して構成する。
このような構成により、開放端面が地中に向く様に配置される請求項1〜6のいずれか1つに記載のアンテナにより、電磁波を送受信して埋設物を探知する。
また、本発明による地中レーダの別の態様においては、送信アンテナから地中に向けて送出された電磁波に基づいて反射された電磁波を受信アンテナによって受信して地中内の埋設物を探知する地中レーダにおいて、上記各アンテナは、誘電体から成るアンテナ基板と、該アンテナ基板上に設けられ該アンテナ基板の一端側に向かって広がる開放部を有し導電体から成るアンテナ部と、付加誘電体とを備え、上記一端側を地中に向けると共に、上記埋設物に対する移動方向について互いに離間させて配置される構成とする。
請求項1に係る発明によれば、付加誘電体によって、実効誘電率を従来よりも高めることができる。このため、実効誘電率が高くなる分アンテナを従来よりも小型化することができる。また、低周波帯域の電磁波を送受信するアンテナを実用に適した大きさにすることができる。また、アンテナをその機能により、例えば、給電箇所と放射開口部と呼ぶものとすると、給電線路部から放射開口部にかけてなだらかなインピーダンス変換が行えるため、アンテナの効率を低下させずに小型化を図ることができる。
請求項7及び8に係る発明によれば、低周波帯域の電磁波を送受信するアンテナを搭載する地中レーダを実用に適した大きさにすることができる。したがって、従来の地中レーダでは、埋設されている配管等の真上を横切ることができなかった場所においても、本発明の地中レーダを使用することにより、埋設されている配管等の真上を横切ることができるため埋設物の正確な埋設位置を特定することができる。
本発明によるアンテナの第1実施形態を示す図で、(a)は上面図、(b)はA−A’断面図である。 上記第1実施形態に係るアンテナが電磁波を送出する方向を示す説明図である。 本発明によるアンテナの第2実施形態を示す斜視図である。 上記第2実施形態における別の構成例を示す斜視図である。 本発明によるアンテナの第3実施形態を示す斜視図である。 本発明によるアンテナ本体の別の構成例示す図で、(a)は上面図、(b)はA−A’断面図、(c)は下面図である。 上記構成例の導電体の形状を示す図で、(a)はB−B’断面における形状、(b)はC−C’断面における形状、(c)はD−D’断面における形状である。 本発明による地中レーダの一実施形態を示す図で、(a)は概略側面図、(b)は電磁波受信部の受信波形である。 上記実施形態の地中レーダの別の使用例を示す図で、(a)は概略側面図、(b)は電磁波受信部の受信波形である。 上記実施形態の地中レーダの効果を説明する図で、(a)は地中レーダの概略側面図、(b)は受信波形である。 従来の地中レーダを説明する図で、(a)は概略側面図、(b)は受信波形である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明によるアンテナの第1実施形態を示す図である。
図1において、本実施形態のアンテナ1は、広帯域の周波数特性をもち電磁波を送出又は受信するものであり、アンテナ基板2及び導電体3を有するアンテナ本体20と、付加誘電体4とを備えて構成され、後述する様に給電線路部と放射開口部とに区分される。なお、以下の各本実施形態においては、導電体3に後述するスロット部5が形成された、一般的にテーパースロットアンテナと呼ばれるものについて説明する。
前記アンテナ基板2は、例えば、ガラスエポキシ、テフロン(登録商標)、アルミナ等の誘電体から成るものであり、図1に示すように、矩形の板状に製作される。そして、アンテナ基板2の幅方向の寸法αと長手方向の寸法Kα(Kは係数)は、送出する電磁波の周波数とアンテナ基板2の誘電率εpに基づいて設計される。一般的に、送出する電磁波の周波数が高いほど寸法は小さくなり、周波数が低いほど寸法は大きくなる。また、誘電率εpが大きいほど誘電体内を伝播する波の波長は短くなり、寸法は小さくなり、誘電率εpが小さいほど波長は長くなり、寸法は大きくなることが知られている。このアンテナ基板2と後述する導電体3とを有してアンテナ本体20は構成される。
前記導電体3は、導電性のものであり、例えば、導電性の良い、銅、銀、金等から成り、図1(a)に示すように、アンテナ基板2と同等の大きさで外形が矩形の板状に形成され、アンテナ基板2の一端の方向に向かって、一定の幅で開口するスロット部5と、スロット部5の終端から徐々に広がるテーパー形状の開放部6(テーパースロット部)を有して形成する。また、導電体3は、アンテナ基板2の一方の面に設けられ、例えば、基板に電子回路をプリントする方法と同じ製造方法でアンテナ基板2上に形成される。そして、導電体3は、従来と同様に給電され、従来から周知の原理に基づき、電磁波を開放部6から放射する。なお、アンテナ1は、その機能により2つの範囲に区分され、給電箇所からスロット部5の終端までの範囲を給電線路部と呼び、給電線路部以降の開放部6を含む範囲を放射開口部と呼ぶ。
なお、本実施形態において、導電体3は、アンテナ基板2の一端の方向に向かって一定の幅で開口するスロット部5と、スロット部5の終端からテーパー状に広がる形状の開放部6とを有して形成されるものとしたが、この形状に限らず、アンテナ基板2の一端の方向に向かって広がるホーン状に形成するものであってもよい。また、図1(b)では、導電体3を明確にするため、厚みを実際より厚く示しているが、実際はプリント回路と同様に、図2に示す様に薄く製作されている。
また、上記の説明では、電磁波を送出する場合で説明したが、電磁波を受信する場合は、図1(a)で示す「給電→電磁波の伝播」の流れの向きは逆となる。この場合、受信された電磁波は、給電箇所を介して図示しない外部の信号処理部等に入力される。また、本実施形態においては、送出及び受信しようとする電磁波の周波数帯域は、例えば、低周波帯域(50MHz〜350MHz)であるものとする。なお、上記導電体3が、本発明に係る「アンテナ部」に相当する。
前記付加誘電体4は、アンテナ基板2と同様に、例えば、ガラスエポキシ、テフロン(登録商標)、アルミナ等の誘電体から成り、本実施形態においては、図1に示すように、アンテナ本体20の導電体3側全面に設ける構成である。このように、アンテナ基板2の周囲に、空気より誘電率の高い付加誘電体4を設けることにより、アンテナ基板の周囲の誘電率ε0を高めることができ、その結果、アンテナ基板2の誘電率εpとアンテナ基板2の周囲の誘電率ε0とに基づいて定まる実効誘電率εeを、従来の様にアンテナ基板2の周囲が空気である場合の実効誘電率εeよりも高めることができる。なお、導電体3から発生する電界は、図1(b)に示す様に、アンテナ基板2と付加誘電体4を通過する様に形成される。
このような構成により、本実施形態に係るアンテナ1は、実効誘電率εeを従来よりも高めることができる。これにより、実効誘電率εeが高くなる分アンテナを従来よりも小型化することができる。このようにして、小型化されたアンテナ1を提供することができる。また、低周波帯域(例えば、50〜350MHz)の電磁波を送出するアンテナ1を実用に適した大きさにすることができる。また、実効誘電率εeを高めることができるため、アンテナの大きさが同じ場合は、送受信する電磁波の下限周波数を、実効誘電率εeが高くなる分従来のアンテナよりも低くすることもできる。
なお、本実施形態においては、低周波帯域の電磁波を送出及び受信するものとして説明したが、周波数はこれに限らず、高周波帯域(例えば、数GHz〜数十GHz)であっても、付加誘電体4を設けることにより、小型化という効果を得ることができる。
また、本実施形態において、付加誘電体4は、図2に示す様に、放射開口部と給電線路部の全ての範囲に形成する構成で説明したが、全ての範囲に形成する場合に限らず、図示しないが、放射開口部、すなわち、アンテナ本体20の導電体側の少なくとも開放部6を含むアンテナ本体部分のみ形成する構成でもよい。放射に大きく寄与する電界が生じるのは放射開口部であるため、この部分の実効誘電率εeを高めれば、開放部6の大きさを小さくすることができ、アンテナ1を小型化することができる。また、本実施形態において、付加誘電体4は、厚みが一定の板状のものとしたが、厚みは一定のものに限らず、図示しないが、開放端8の方向に向かって徐々に厚くなる様に形成してもよく、また、給電線路部までは厚み一定で、放射開口部は開放端8の方向に向かって徐々に厚くなる様に形成してもよい。この場合、給電線路部から放射開口部にかけてなだらかなインピーダンス変換が行えるため、アンテナの効率を低下させずに小型化を図ることができる。
図3は、本発明に係るアンテナ1の第2実施形態を示す図である。なお、図1,2の第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態において、付加誘電体4は、図3に示す様に、アンテナ基板2の導電体3側とは反対側にも設ける構成である。これにより、実効誘電率εeをさらに高めることができ、より効率的に小型化を図ることができる。なお、本実施形態においても、付加誘電体4は、図示しないが、放射開口部のみ形成されている場合であってもよい。この場合においても、実効誘電率εeを高めることができる。また、付加誘電体4は、図示しないが、四角形状のアンテナ本体20の周縁部の少なくとも一端面にも誘電体をさらに設ける構成であってもよい。これにより、周縁部における空気の影響を低減することができるため、実効誘電率εeをさらに高めることができる。
図4は、上記第2実施形態における別の構成例を示す図である。本構成例において、付加誘電体4は、図4に示すように、開放端8側にも誘電体をさらに設けて構成される。これにより、開放端8における空気の影響を低減することにより実効誘電率εeを高めることができる。さらに、開放端8側に設ける誘電体は、例えば、図4に示す様に、電磁波の送出側に狭まったプリズム状の形状で形成するとよく、この場合、レンズとして機能し、散乱する電磁波を集束させ電磁波を送出することができるため、電磁波送出の指向性を高める効果も有する。また、本構成例において、図示しないが、導電体3の周縁部のうち付加誘電体4で覆われていない残りの周縁部の少なくとも一周縁部についても、覆うようにしてもよい。
図5は、本発明に係るアンテナ1の第3実施形態を示す図である。なお、図1,2の第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態において、付加誘電体4は、図5に示す様に、放射開口部のみに形成し、アンテナ基板2の導電体3が設けられた面とは反対側にも設け、厚みが開放端8の方向に向かって徐々に厚くなる様に形成する構成である。これにより、前述同様に給電線路部から放射開口部にかけてなだらかなインピーダンス変換が行える。なお、本実施形態において、付加誘電体4は、放射開口部のみに形成する構成であるが、給電線路部にも形成する構成でもよく、この場合、付加誘電体4の厚みは、放射開口部及び給電線路部全ての範囲に渡って、開放端8に向かって徐々に厚く形成してもよく、また、給電線路部は厚み一定にして形成し、放射開口部についてのみ、開放端8に向かって徐々に厚くなる様に形成してもよい。なお、本実施形態においても、付加誘電体4は、図4に示した様に、開放端8側にも誘電体をさらに設けて構成してもよい。
なお、上記全ての説明において、給電線路部にアンテナ基板2の一端の方向に向かって一定の幅で開口するスロット部5を備えて構成した、一般的にテーパースロットアンテナと呼ばれるもので説明したが、給電線路部にスロット部5を備えて構成したものに限らず、電波を伝達可能な伝送線路を備えているものであればよい。例えば、アンテナ基板2を挟んで導電体3を設けるビバルディアンテナと呼ばれるものにおいて、前述した全ての実施形態を適用してもよい。
図6に、ビバルディアンテナの一例として、アンテナ基板2と導電体3が層状に設けられ、導電体3がアンテナ基板を挟んで3層に構成されたものを示す。図6(a)は、ビバルディアンテナの上面図を示し、図6(b)は、A−A’断面図を示し、図6(c)は、下面図を示す。ビバルディアンテナにおいて、アンテナ基板2は、テーパースロットアンテナと同様に、例えば、ガラスエポキシ等の誘電体から成るものであり、図6に示すように、矩形の板状に製作される。また、導電体3は、層状に形成され、各導電体3によって、図6(a)、(c)に示すように、アンテナ基板2の一端の方向に向かって広がる開放部6を構成している。なお、図6(a)、(c)において、破線は中間の導電体3の形状を示している。図7に、各層の導電体3の形状をそれぞれ示す。図7(a)は、図6(c)に示されるB−B’断面における導電体3の形状、図7(b)は、C−C’断面における形状、図7(c)は、D−D’断面における形状を示している。そして、導電体3は、図6(a)、(c)に示すように、従来と同様に給電され、従来から周知の原理に基づき、電磁波を開放部6から放射する。なお、ビバルディアンテナの場合は、導電体3は、アンテナ本体20の両面に形成される。したがって、付加誘電体4は、アンテナ本体20の両面に設ける構成が望ましいが、片面に設ける構成であってもよい。片面に付加誘電体4を設ける場合であっても、従来よりも実効誘電率εeを高めることができる。
次に、本発明に係るアンテナを搭載した地中レーダの実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図8(a),9(a)は、本発明に係る地中レーダ9の一実施形態を示す概略図である。
図8(a),9(a)において、本実施形態の地中レーダ9は、地中に埋設された、例えば配管等の埋設物10を探知するものであり、筐体11と、電磁波送信部12と、電磁波受信部13を備えて構成される。
上記埋設物10は、例えば金属管や塩化ビニール管等であり、図8(a)に示す様に、地中レーダ9の移動方向と直交する方向(図面上垂直方向)に埋設されている場合や、図9(a)に示す様に、移動方向と平行な方向に埋設されている場合等、様々な場合がある。
上記筐体11は、電磁波送信部12と電磁波受信部13を移動させるものであり、図8(a),9(a)に示すように、下部に車輪を備えて構成される。
上記電磁波送信部12は、図8(a),9(a)に破線矢印で示すように、電磁波(送信波)を地中に向けて送出するもので、例えば、図示しないが、送出しようとする電磁波の周波数で交流電源を、後述する送信アンテナ14に接続して給電する給電部と、図8(a),9(a)に示すように、給電部の給電によって発生する電磁波を地中に向けて送出する送信アンテナ14とを備えている。本実施形態において、送信アンテナ14は、前述した第1実施形態のアンテナ1を、開放端8(図1参照)が地中に向く様に配置して構成する。ここで、本実施形態において、電磁波送信部12は、地中内に埋設されている埋設物を探知可能にするため、例えば、低周波帯域(50MHz〜350MHz)の周波数の電磁波が送出される様に構成されている。
上記電磁波受信部13は、図8(a),9(a)に実線矢印で示すように、電磁波送信部12により送出された電磁波(送信波)に基づいて反射された電磁波(受信波)を受信するもので、反射された電磁波を受信する受信アンテナ15と、例えば、図示省略の信号処理部とを備えている。本実施形態において、受信アンテナ15は、送信アンテナ14と同様に、前述した第1実施形態のアンテナ1を、開放端8が地中に向く様に配置して構成する。また、信号処理部は、受信アンテナ15が受信する受信波の信号を処理するものであり、従来の地中レーダに備えられる一般的なものである。
ここで、図8(a)は、埋設物10が図面垂直方向に埋設されていることが予め分かっている場所において、地中レーダ9を埋設物10と直交する方向に移動させて、埋設物10を探知する状況を表している。また、図8(b)は、図8(a)の状況において、電磁波送信部12から電磁波を複数の位置で送出した場合に、受信アンテナ15が各位置において受信した受信波の波形を各位置における送信波の送信時刻を時間の始まりとして時間シフトさせ、各位置における受信波を表示した結果である。図8(b)の縦軸は電磁波を送出してから反射波が受信されるまでの時間を表し、下に行くほどアンテナと埋設物10の距離が遠いことを示し、上に行くほど距離が近いことを示す。図8(b)に破線で示すように、アンテナと埋設物10の距離が徐々に近くなり、その後遠くなるような場合、距離が一番近くなったところが埋設物10の真上であることを示し、この距離が一番近くなったところの距離が埋設物の埋設深さである。したがって、埋設物10の概略の配置方向が予め分かっている場合は、埋設物10の上を横切るようにして、地中レーダ9を移動させて探知すると埋設物10の埋設深さが分かるため正確な埋設位置を特定することができる。
次に、図9(a)は、埋設物10が図面左右方向に埋設されていることが予め分かっている場所において、地中レーダ9を埋設物10と平行する方向に移動させ、埋設物10を探知する状況を表している。図9(b)は、図9(a)の状況において、図8(b)で説明した方法で各位置における受信波を表示した結果であり、破線で示すようにアンテナと埋設物10の距離が一定の関係で、埋設物10が埋設されていることを示している。しかし、埋設物10の真上を移動させたかどうかについては分からないため、埋設物10の埋設深さは不明であり正確な埋設位置を特定することはできない。したがって、埋設物10の正確な埋設位置を特定したい場合は、埋設物10を横切るように地中レーダ9を移動させて探知することが望ましい。
次に、本実施形態における地中レーダ9の探知動作について、図10(a),(b)に基づいて説明する。なお、図10(a)に示すような、歩道と車道の間に縁石が設置されている様な場所においては、一般的に、歩道側の地中内に縁石と平行に配管等の埋設物10が埋設されていることが知られているため、地中レーダ9を縁石と直交する方向に移動させて埋設物10を探知する場合について説明する。また、本説明において、埋設物10は、図10(a)に示すように、縁石の近くの地中に埋設されているものとして説明する。
まず、地中レーダ9を縁石から離れたところに縁石と直交する方向(図10(a)の左右方向)に向けて配置し、送信アンテナ14によって、電磁波を地中に向けて送出する。そして、送信波は埋設物10に到達して反射し、受信アンテナ15は、反射波を受信し、電磁波受信部13の信号処理部は、受信信号を処理し、図10(b)に示すように、受信アンテナ部が受信した受信波の波形を送信波の送信時刻を時間の始まりとして表示する。次に、地中レーダ9を縁石と直交する方向に所定の距離だけ近づけ、上記と同様に電磁波を送受信して、受信波を表示させ、例えば、同じ動作を筐体11の前面が縁石の側面に接するまで繰り返し、図10(b)に示す様に、地中レーダ9の各位置での受信波の波形を得る。そして、距離が一番近くなったところが、埋設物10の真上であり、この時の距離により、埋設物10の埋設深さが分かり正確な埋設位置を特定する。
このような構成により、本実施形態に係る地中レーダ9は、小型化された例えば、第1実施形態に係るアンテナ1を適用して、地中レーダ9自体を小型化し地中に埋設された埋設物10を探知することができる。このようにして、小型化された地中レーダ9を提供することができる。また、本実施形態に係る地中レーダ9は、送信アンテナ14及び受信アンテナ15を、開放端8が地中に向くように配置する構成であるため、筐体11の移動方向の寸法を、図11(a)に示す平面型の送受信アンテナを筐体の下面に配置する従来の地中レーダと比べて小さくすることができる。したがって、本実施形態に係る地中レーダ9は、図11(a)に示すように従来の地中レーダでは、縁石近くに埋設されている埋設物10の真上を横切ることができない場所においても、図10(a)に示すように埋設物10の真上を横切って探知することができる。したがって、従来の地中レーダでは埋設物10の真上を横切ることができないため、図11(b)に示すようにアンテナと埋設物10の距離が一番近いところが分からず、埋設物10の埋設深さが不明であり正確な埋設位置を特定できなかった場所においても、本実施形態における地中レーダ9は、埋設物10の正確な埋設位置を特定することができる。
なお、上記において、縁石が設置されている場合の効果について説明したが、図10(a)の縁石の場所に、例えば、壁が施工されている場合や、電柱が敷設されている場合においても、壁や電柱の近くに埋設されている埋設物10の真上を横切って探知することができる。
また、上記においては、埋設物10を探知する場合について説明したが、従来の地中レーダと同様に、探知する対象は埋設物10に限らず、地中内の空間や、水の塊等を探知することもできる。
そして、上記においては、電磁波の送受信完了後に、地中レーダ9を移動させる場合で説明したが、従来の様に、移動しながら送受信を繰り返す構成であってもよい。
また、アンテナ1は、第1実施形態を適用する場合で説明したが、第1実施形態のアンテナ1に限らず、上記に説明した全実施形態のアンテナ1を適用することができる。特に、前述した開放端8側にも誘電体を設けて構成されるアンテナ1(図4参照)を、送信アンテナ14及び受信アンテナ15に適用すると、地中レーダ9を移動させる時に、開放端8側が地面に接触することがないため、開放端8を保護することができる。
1・・・アンテナ
2・・・アンテナ基板
3・・・導電体
4・・・付加誘電体
5・・・スロット部
6・・・開放部
8・・・開放端
9・・・地中レーダ
10・・埋設物
12・・電磁波送信部
13・・電磁波受信部
14・・送信アンテナ
15・・受信アンテナ
20・・アンテナ本体

Claims (8)

  1. 誘電体から成るアンテナ基板と、該アンテナ基板上に設けられ該アンテナ基板の一端に向かって広がる開放部を有し該開放部において電磁波を送受信可能な導電体から成るアンテナ部と、少なくとも上記開放部を覆って上記アンテナ部上に設けられる付加誘電体とを備えるアンテナであって、
    上記付加誘電体は、上記開放部を覆う部分が上記一端側に向かうに従って厚く形成される、アンテナ。
  2. 上記アンテナ部は、上記アンテナ基板の一方の面に設けられ、上記アンテナ基板の一端に向かって一定の幅で開口するスロット部を有し、前記開放部は、該スロット部の終端から上記アンテナ基板の一端の方向に向かって広がる様に形成されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  3. 上記付加誘電体は、上記アンテナ基板及び上記アンテナ部から成るアンテナ本体の上記アンテナ部側全面に設ける構成にすることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ。
  4. 上記付加誘電体は、上記アンテナ基板の上記アンテナ部が設けられた面とは反対側にも設ける構成にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のアンテナ。
  5. 上記付加誘電体は、四角形状の上記アンテナ基板及び上記アンテナ部から成るアンテナ本体の周縁部の少なくとも一端面にも誘電体をさらに設ける構成にすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のアンテナ。
  6. 上記一端面は、上記開放部の上記開放端側の面であることを特徴とする請求項に記載のアンテナ。
  7. 地中に向けて電磁波を送出する電磁波送信部と、送出された該電磁波に基づいて反射された電磁波を受信する電磁波受信部とを備え、上記電磁波受信部によって受信された電磁波に基づき地中に埋設された埋設物を探知する地中レーダにおいて、
    上記電磁波送信部の送信アンテナと、上記電磁波受信部の受信アンテナを、上記請求項1〜6のいずれか1つに記載のアンテナで構成して、該アンテナの上記一端側が地中に向く様に配置したことを特徴とする地中レーダ。
  8. 送信アンテナから地中に向けて送出された電磁波に基づいて反射された電磁波を受信アンテナによって受信して地中内の埋設物を探知する地中レーダにおいて、
    上記各アンテナは、誘電体から成るアンテナ基板と、該アンテナ基板上に設けられ該アンテナ基板の一端側に向かって広がる開放部を有し導電体から成るアンテナ部と、付加誘電体とを備え、上記一端側を地中に向けると共に、上記埋設物に対する移動方向について互いに離間させて配置される、地中レーダ。
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