JP5518807B2 - 基地局装置およびスリープ制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線アクセスシステムを構成する基地局において、消費電力を低減するための基地局装置およびスリープ制御方法に関する。
近年のインターネットの普及と共に、光回線やADSL等の有線回線に加え、スマートフォンを中心とするモバイル環境でのインターネット利用が増大している。モバイル環境では、第3世代携帯電話(3G)や次世代携帯電話と位置づけられるLTE(Long Term Evolution )などの回線を利用する。これらのシステムは、無線アクセスに利用される様々な周波数帯の中でも、比較的使い勝手のよいマイクロ波帯を利用するものであり、この周波数帯の性質を利用して、ひとつの基地局で広範囲のエリアを一括してサービスエリアにすることが可能である。
しかし、このような使い勝手のよいマイクロ波帯はその他のシステムにおいても利用が期待されており、既に周波数資源の枯渇の問題に直面している。特に、動画などを含むブロードバンドのアプリケーションの増加やスマートフォンの普及によって、通信トラフィックが急速に増加する中で、LTEなどではより広い周波数帯域の割り当てが必要になる。一方で、全体の帯域を複数の事業者が分け合うことになり、1事業者に割り当てられる帯域は非常に限定されたものとなっているのが現状である。
この問題を解決するために、これらの3GおよびLTE等の回線を迂回させる無線システムが必要となる。最も現実的なシステムは 2.4GHz帯および5GHz帯を利用するWiFiである。IEEE802.11系の規格(802.11a,b,g,n等の全ての規格を含む)に準拠するWiFiでは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance )と呼ばれるアクセス技術を用いることにより、同一の周波数チャネルを用いて非計画的に乱立する無線局が混在する中でも、効率的かつ安定的に無線アクセスを利用可能である。さらに、各家庭内のホームネットワーク、携帯型ゲーム機、ノートPCや携帯電話等への実装など、これらのシステムは爆発的に普及しており、既に基地局装置(AP:アクセスポイントとも呼ぶ)および端末装置の双方の価格が非常に安価になっている。
このWiFiにおけるCSMA/CA技術では、基地局の置局設計を特に意識しなくても破綻することなく運用可能である。特に、送信電力を抑えることにより、サービスエリア半径を小さくしたマイクロセル化を行うと、個々のマイクロセル毎に所定のスループットを実現可能になり、結果的に単位面積当たりの伝送容量は増大する。このようにして、3GおよびLTE等の回線から溢れたトラフィックを効率的にWiFiネットワークを介して収容することが可能になる。
しかし、通信エリアが広範な3G回線などからの迂回を想定するならば、少なくとも人口の密集する市街地、住宅地などの大部分を広範囲にカバーするためには、膨大な数の基地局を設置する必要がある。もともとWiFiは、屋内での利用を前提に設計された無線規格であることから、ひとつの基地局で広範囲をカバーすることは困難な上、システム全体の伝送容量増大のためにはマイクロセル化も必要になり、その結果、設置が必要な基地局の台数は膨大となる。これにより、基地局の消費電力はそれほど大きくなくても、システム全体の消費電力量は膨大となり、環境問題の観点からは環境に対する負荷の低減が必要である。
これらの課題を解決するために再生可能エネルギーの利用が期待されている。太陽光発電では発電可能な電力量も他の発電技術よりも比較的大きいため、最も有力な方法として期待される。
さらに、再生可能エネルギーによる給電のみによって基地局が安定的に動作することができれば、基地局と商用電源との接続が不要となり、置局自由度を向上することができる。置局自由度が向上すれば、地震などの災害対策としての活用が可能となる。たとえば、災害を受けたエリア内で通信網や電力網が被害を受けることがあり、通信網や電力網の復旧には数日から1カ月程度に及ぶことがある。その時に太陽電池により給電される基地局装置の導入によって、従来の通信システムの代替として通信サービスを提供することが可能である。
以上のように、環境に考慮した社会的な取り組みとして様々な電子機器の消費電力削減が広く進められているが、上述のような太陽電池給電の基地局装置を想定すると更に、基地局装置の省電力化が重要な課題となる。以下では従来技術における基地局装置の省電力化技術を紹介する。
例えば、非特許文献1に記載された基地局のスリープ制御技術はそのひとつである。通常、基地局装置は商用電源に接続されるので本来であればスリープの必要はないが、消費電力の削減のため、ないしはバッテリーを搭載した特殊な基地局などにおいて、基地局装置側も所定の周期で自らの回路を停止させ、スリープ状態に入ることで消費電力を削減する。ただし、自らがスリープ状態にある場合には、配下の端末局(場合によっては、基地局のスリープ開始時には電源がOFFになっていた端末が、基地局のスリープ動作中に電源ON状態になることもあり、このような可能性を秘めた端末局も含む)が無線回線でアクセスすることを禁止するメカニズムを必要とする。
図16は、従来技術における基地局のスリープ制御の概要を示す。
図16において、201および202はビーコン信号、203および204はスリープ制御パケットであり、基地局および端末局の状態をそれぞれ示す。また、説明の都合上、タイミングA,B,…,Gを図中に示す。
WiFiでは、基地局がブロードキャストの制御情報であるビーコン信号201,202を所定の周期で送信する。端末局のスリープ制御においては、このビーコン信号の周期に基づいて端末局は通常動作に戻る(スリープ解除)が、端末局は全てのビーコン信号を受信するわけではない。ビーコン信号201,202内には、DTIM(Delivery Traffic Indication MAP )カウント、およびDTIM周期等を含む情報が収容されており、このDTIMカウント値がゼロとなるビーコンだけを受信する。そこで、基地局はこのDTIM周期を1に設定し、全てのビーコン信号201,202のDTIMカウント値を0に設定し、その中で当該基地局がスリープ動作を行うためのスリープ制御パケット203,204を送信する。すなわち、すべての端末局が基地局の送信するパケットを受信できるタイミングを構成するために、ビーコン信号のDTIMカウンタ値およびDTIM周期を上記の値に設定し、当該タイミングにおいてスリープ制御パケットを送信する。
一般に、WiFiで用いられる無線パケットには、ある無線リンク(相互に無線通信を行う、1つの基地局と1つ端末局の組合せ)で所定の時間だけ帯域を確保するために、NAV(Network Allocation Vector )と呼ばれる時間を設定し、当該リンク以外の無線端末の送信を禁止する。スリープ制御用パケット203,204ではこのNAVを設定し、端末が信号を送信することをブロックし、その間、自らの電源を落として消費電力削減を図る。
例えば、スリープ制御パケット203の設定するNAVは時刻C〜Dであり、この間のうち信号を送信していない区間、時刻C〜Dが基地局のスリープ時間となる。なお、一度のスリープ制御パケット203,204で設定可能なNAVの最大時間には限りがあるため、更なるスリープを行うためにはスリープ制御パケット203に続けてスリープ制御パケット204を送信することになり、これにより時刻Eから時刻Fまでもスリープすることができ、この状況が基地局の状態として示されている。ちなみに、端末局の状態は、端末局としては、時刻C〜Eおよび時刻E〜FをそれぞれNAVと認識し、この時間に無線パケットを送信することはない。このスリープ制御パケット203,204としては、NAVを設定できるものであれば何でもよく、典型的なものとしてはCTS(Clear to Send )パケットを用いるが、ブロードキャスト、マルチキャストなどのパケットを用いてもよい。この際の設定次第では、端末局もスリープに移行することもできる。
なお、スリープ制御パケットの送信回数は、予め基地局に設定されている総スリープ期間によって定まる。総スリープ期間が大きければ、スリープ制御パケットの送信回数も大きくなる。
同様のスリープ制御は、その他の制御メッセージを用いても実現可能である。例えば、WiFiにおける制御信号のひとつであるビーコン信号内には、Quietと呼ばれるフィールドが設定してあり、このフィールドを用いてビーコン周期内に無線アクセス禁止期間を設定可能である。
図17は、Quietフィールドを用いたスリープ制御の一例について概要を示す。
図17において、201および202はビーコン信号であり、基地局および端末局の状態をそれぞれ示す。また、説明の都合上、タイミングA,B,Cを図中に示す。
WiFiでは、利用可能な周波数帯域の中に、様々なレーダーの使用する周波数帯と共通の帯域が含まれている。そのような帯域では、例えば基地局が周辺にレーダー波を送信する局が存在しないかを定期的に検出する必要がある。これはDFS(Dynamic Frequency Selection )と呼ばれる制御であるが、このレーダー波の検出作業中は配下の端末局からの無線アクセスを禁止しなければならない。そこで、所定の時間を端末からの送信禁止期間(図中では時刻A〜B)を用いてレーダー波の検出を行う。これを利用して、基地局は、時刻A〜Bにスリープ状態になり、時刻B〜Cにアウェイク状態となる。一般の端末局は、送信禁止期間中の動作が規定されていないために、時刻A〜Bについてはスリープできるか否かは端末次第であるが、この間は少なくとも有意なデータを送受信する可能性がないため、スリープ同様の動作とすることも可能である。
小川 他、「無線LANアクセスポイントにおける省電力モードの性能評価」, 電子情報通信学会 信学技報 MoMuC2009−13
非特許文献1に記載のスリープ制御技術では、ビーコン送信時に基地局のバッファにデータが存在する場合や、一定時間内に端末局とトラフィックの送受信が行われた履歴があった場合は、ビーコン間で基地局がスリープモードに移行しないように制御される。そのビーコンインターバル内では、トラフィック送受信が発生する可能性が高いので、そのデータの遅延等の通信品質を劣化させないために、基地局がスリープモードに移行することを防止しているからである。
ここで、基地局がスリープモードに移行するかどうかはビーコン送信時点でのみ判断される。したがって、ビーコンインターバル内で、基地局がバッファに蓄積したデータの送受信を完了した後、送受信するトラフィックがない場合でも、基地局は不必要なアウェイク状態を維持する。すなわち、この従来技術は基地局に接続している端末局がいない状態、または端末局がいたとしてもトラフィックが発生していないときのみにスリープモードに移行できる手段であり、一定以上のトラフィックが送受信される場合では、基地局はスリープモードに移行できなくなるので、大きな省電力化効果を期待できない。
この問題を解消するために、基地局が不必要なアウェイク状態を削減し、一定以上のトラフィックがある場合でも基地局をスリープモードへ移行させる手段として、短周期でスリープモードへの移行を判断する手段が考えられる。例えば、ビーコン周期を短く設定し、ビーコン送信タイミングでスリープモードへの移行を判断する方法である。短い周期でスリープ移行判断が可能となるので、蓄積トラフィックの送信を完了した後の不要なアウェイク状態を維持する時間は短くなる。このように、ビーコン周期を短くすることによって、一定のトラフィックがある場合でも基地局がスリープモードに移行することが可能となる。
しかし、ビーコン周期を短くすることには、以下の3つの問題点が考えられる。第1は、ビーコン送信頻度が高くなるため、ビーコン送信に要する消費電力が大きくなる。第2は、基地局が頻繁にアウェイク期間に復旧するため、スリープモードに移行している時間の総和が短くなる。第3は、スリープ時に電源供給を停止する基地局装置では、一旦回路を停止すると再起動するのに時間がかかる回路が多い。例えば、ベースバンド信号処理回路に供給するクロックや、無線周波数とベースバンド間の周波数変換のためのローカル発振器などは、電源投入後に所望の周波数誤差に安定させるのに要する時間が比較的長い。このような安定的に機能するまでに時間がかかる回路は、短期間のスリープモードでは電源供給を停止することができず、スリープモード時の消費電力を効率的に削減することができない。
本発明は、スリープ制御技術によって省電力化効果を向上させるために基地局が長時間のスリープモードへの移行手段を有する場合に、トラフィックがある場合でも基地局をスリープモードへ移行させることで不必要なアウェイク状態を削減し、省電力効果を向上させることができる基地局装置およびスリープ制御方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、端末局と相互に無線通信を行う基地局装置において、端末局宛ての送信パケットを蓄積する送信バッファと、送信バッファに蓄積された送信パケットを送信する送信手段と、端末局から送信されたパケットを受信する受信手段と、端末局との間で送信パケットの送受信を示す通信履歴を記録する記録手段と、所定の期間に渡ってスリープ状態とする第1スリープ制御手段と、アウェイク状態と、端末局からパケットを受信しないときに第1スリープ制御手段よりも短い期間でスリープ状態となることを繰り返す第2スリープ制御手段と、送信バッファに送信パケットがなく、かつ記録手段に所定期間の通信履歴がない場合に第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合に第2スリープ制御手段を選択する制御手段とを備える。
第1の発明の基地局装置において、第2スリープ制御手段は、送信バッファに送信パケットがないときに、端末局からパケットを受信しない状態が、当該端末局がパケットを送信するために待機する期間を超えて継続していることを検出した場合に、端末局の送信を禁止して、当該基地局をスリープ状態に設定する。
第1の発明の基地局装置において、第1スリープ制御手段がスリープ状態にする当該基地局装置の構成要素の数が、第2スリープ制御手段がスリープ状態にする当該基地局装置の構成要素の数よりも多いこととする。
第1の発明の基地局装置において、当該基地局が発電手段の発電電力を蓄電するバッテリーによる電力で駆動されるときに、バッテリーの蓄電残量および発電手段の発電量が当該基地局を安定的に動作させるために十分か否かの安定運用条件を判断する安定運用条件判断手段と、第1スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも短く、かつ第2スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも長い期間に渡ってスリープ状態とした後に、アウェイク状態と、端末局からパケットを受信しないときに第2スリープ制御手段のスリープ状態と同等の期間でスリープ状態となることを繰り返す第3スリープ制御手段とを備え、制御手段は、送信バッファに送信パケットがなく、かつ記録手段に所定期間の通信履歴がない場合に第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合で安全運用条件が十分なときに第2スリープ制御手段を選択し、安全運用条件が十分でないときに第3スリープ制御手段を選択する。
第1の発明の基地局装置において、第2スリープ制御手段および第3スリープ制御手段は、送信バッファに送信パケットがないときに、端末局からパケットを受信しない状態が、当該端末局がパケットを送信するために待機する期間を超えて継続していることを検出した場合に、端末局の送信を禁止して、当該基地局をスリープ状態に設定する。
第1の発明の基地局装置において、アウェイク状態とスリープ状態の繰り返しは、端末局に対して無線アクセス禁止期間を通知することなくアウェイク状態からスリープ状態に移行し、スリープ状態の終了後にアウェイク状態に移行してキャリアセンスを実施し、無線チャネルがビジーでないときに再びスリープ状態に移行し、無線チャネルがビジーのときにアウェイク状態を維持して端末局が送信するパケットを受信する処理であり、アウェイク状態の時間は、キャリアセンスによって無線チャネルがビジーか否かの判定が可能な短い時間に設定し、スリープ状態の時間は、キャリアセンスで無線チャネルがビジーになった後のアウェイク状態で端末局からの再送パケットの受信が可能な時間に設定する。
第2の発明は、端末局と相互に無線通信を行う基地局のスリープ制御方法において、基地局は、端末局宛ての送信パケットを蓄積する送信バッファと、送信バッファに蓄積された送信パケットを送信する送信手段と、端末局から送信されたパケットを受信する受信手段と、端末局との間で送信パケットの送受信を示す通信履歴を記録する記録手段と、所定の期間に渡ってスリープ状態とする第1スリープ制御手段と、アウェイク状態と、端末局からパケットを受信しないときに第1スリープ制御手段よりも短い期間でスリープ状態となることを繰り返す第2スリープ制御手段とを備え、送信バッファに送信パケットがなく、かつ記録手段に所定期間の通信履歴がない場合に第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合に第2スリープ制御手段を選択する。
第2の発明のスリープ制御方法において、基地局は、当該基地局が発電手段の発電電力を蓄電するバッテリーによる電力で駆動されるときに、バッテリーの蓄電残量および発電手段の発電量が当該基地局を安定的に動作させるために十分か否かの安定運用条件を判断する安定運用条件判断手段と、第1スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも短く、かつ第2スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも長い期間に渡ってスリープ状態とした後に、アウェイク状態と、端末局からパケットを受信しないときに第2スリープ制御手段のスリープ状態と同等の期間でスリープ状態となることを繰り返す第3スリープ制御手段とを備え、送信バッファに送信パケットがなく、かつ記録手段に所定期間の通信履歴がない場合に第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合で安全運用条件が十分なときに第2スリープ制御手段を選択し、安全運用条件が十分でないときに第3スリープ制御手段を選択する。
本発明は、基地局と端末局との間のトラフィック状態に応じて2つ、さらにトラフィック状態とバッテリ蓄電残量等に応じて3つのスリープ制御を切り替えることができる。
第1スリープ制御手段は、基地局と接続する端末局がない場合、または基地局と接続する端末局が存在するが、トラフィックが発生していない場合に適用する制御方法であり、基地局は長時間の連続的なスリープモードに移行することができるので、省電力効果を高めることができる。
第2スリープ制御手段は、基地局と接続する端末局が存在し、かつ直近にトラフィックが発生していたようなときで、ビーコンインターバルでトラフィックの発生が予想される場合に適用される制御方法であり、端末局からのパケット受信を行いながら基地局は断続的にスリープモードに移行することができるので、省電力効果を高めることができる。
第3スリープ制御手段は、ビーコン間でトラフィックの発生が見込まれる場合でも、バッテリ蓄電残量や発電量が所定の安定運用条件を満たさないときは、基地局が長時間のスリープモードに移行する制御方法であり、基地局の省電力化を優先してスリープ動作を行うことができる。
本発明の実施例1における基地局のスリープ制御の概要を示すタイムチャートである。 本発明の実施例1における基地局装置の構成例を示す図である。 スリーププロファイルの例を示す図である。 本発明の実施例1におけるスリープ制御処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1におけるスリープ制御1の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1におけるスリープ制御2の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2における基地局のスリープ制御の概要を示すタイムチャートである。 本発明の実施例2における基地局装置の構成例を示す図である。 本発明の実施例2におけるスリープ制御処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2におけるスリープ制御3の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例3における基地局のスリープ制御の概要を示すタイムチャートである。 本発明の実施例4における基地局のスリープ制御の概要を示すタイムチャートである。 本発明の実施例5における基地局のスリープ制御の概要を示すタイムチャートである。 本発明の実施例5におけるスリープ制御6の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例6における基地局のスリープ制御の概要を示すタイムチャートである。 従来技術における基地局のスリープ制御例(NAV利用)を示すタイムチャートである。 従来技術における基地局のスリープ制御例(Quiet IE利用)を示すタイムチャートである。
図1は、本発明の実施例1における基地局のスリープ制御の概要を示す。
実施例1は、2つのスリープ制御方法をトラフィック状態に応じて使い分けることで、省電力化効果の改善を図る。まず、それぞれのスリープ制御方法について説明する。
スリープ制御1は、基地局と接続する端末局がない場合、または基地局と接続する端末局が存在するが、トラフィックが発生していない場合に適用する制御方法であり、基地局は長時間の連続的なスリープモードに移行することが可能である。
スリープ制御1を行うための具体的な手段としては、例えば基地局はビーコンの QuietフィールドのQuiet Durationによって端末局に無線アクセス禁止期間を通知し、その期間で基地局はスリープモードへ移行する。標準規格ではQuiet Durationに18bit が割り当てられており、TU(タイムユニット:1024μs)で表記される。最大 33.55sのスリープ時間を設定可能であり、長時間連続してスリープモードに移行できるため、大きな省電力化効果を期待できる。また、他の方法によっても、長時間の無線アクセス禁止期間を通知可能である。例えば、PCF(Point Coordination Function :ポーリングに基づく集中制御によるアクセス制御)を利用する方法も考えられる。PCFによって制御される時間帯はCFP(Contention Free Period:非競合期間)とよばれ、この期間は基地局のポーリングによって指定された端末局のみしかトラフィックの送信が許されない。すなわち、基地局によって指定されていない端末局にとってはこの期間は無線アクセス禁止期間になる。このCFPのパラメータはビーコン内の情報要素として設定可能である。
なお、この長時間のスリープモードの際に、端末局に送信トラフィックが発生した場合は大きな遅延が生じる可能性がある。しかし、このスリープ制御1は、基地局と接続する端末局が存在しないか、接続している端末局は存在するがトラフィックが発生していない場合に適用されるスリープモードなので、初期接続のトラフィックで遅延が大きくてもユーザが体感する通信品質への影響は少ないと考えられる。
スリープ制御2は、基地局と接続する端末局が存在し、かつ直近にトラフィックが発生していたようなときで、ビーコンインターバルでトラフィックの発生が予想される場合に適用される制御方法である。この場合には通信品質への影響を考慮して、スリープ制御1のような長時間の連続したスリープモードには移行しない。ただし、基地局と端末局との通信が完了した場合等で、基地局のバッファに送信パケットが存在せず、端末局がパケットを送信しないときは、ビーコン間でも基地局が短時間のスリープモードに随時移行できるように制御する。
スリープ制御2を行うための具体的な手段としては、例えばCTS等のスリープ制御パケットを送信して端末局にNAVを通知した後に、基地局がスリープモードに移行する手法により実現できる。なお、CTSのDurationでは16bit が割り当てられているが、1μs単位で表記されるため、最大のNAV期間は32.77 msとなる。
図2は、本発明の実施例1における基地局装置の構成例を示す。
図2において、基地局装置1は、アンテナ2、送受信部3、通信制御部4、バッファ部5、インタフェース部6、通信履歴記憶部7、端末情報記憶部8、スリーププロファイル記憶部9、第1スリープ制御部10、第2スリープ制御部11から構成される。
基地局装置1は、無線回線を介した信号をアンテナ2で受信し、送受信部3にて帯域外信号のフィルタリング、ローノイズアンプによる信号増幅、RF周波数からベースバンド帯への周波数変換、アナログ信号からデジタル信号へのA/D変換等の処理を行う。さらに、デジタル化されたベースバンド信号は、タイミング検出、物理レイヤに関するヘッダ情報の終端、復調処理、誤り訂正などの一連の信号処理が施される。送受信部2から出力される復調処理等がされた信号は通信制御部4に入力される。受信した信号がデータパケットである場合は、バッファ部5を介してインタフェース部6にそのデータパケットを出力する。インタフェース部6は基地局装置と外部とのデータパケットの入出力を行うインタフェースである。一方、インタフェース部6からパケットが出力されたときは、このデータパケットはバッファ部5に蓄積される。このデータパケットが、通信制御部4の制御によって送信されるときは、通信制御部4は無線パケットを送受信部3に出力し、送受信部3で各種変調処理を施されてベースバンド信号が生成され、デジタル信号からアナログ信号に変換するD/A変換、周波数変換、帯域外信号のフィルタリング、信号増幅などを行い、アンテナ2より送信される。
第1スリープ制御部10は、図1のスリープ制御1によって基地局をスリープモードに移行させ、第2スリープ制御部11は図1のスリープ制御2によって基地局をスリープモードに移行させる。通信制御部4は、通信履歴記憶部7、端末情報記憶部8、バッファ部5の情報を参照して、基地局が何れのスリープ制御方法を採用するかを判断する。バッファ部5には基地局が送信すべきパケットが蓄積されており、通信制御部4はバッファ部5に問い合わせることにより、送信パケットの有無を判断することができる。通信履歴記憶部7には、過去の通信履歴が保存されており、通信制御部4はその通信履歴を参照して所定時間内にパケットの送受信があったかどうかを判断することができる。端末情報記憶部8には基地局と接続している(アソシエーションしている)端末局の情報が記憶されており、通信制御部4はその情報を参照して、接続中の端末局の有無を取得できる。
スリーププロファイル記憶部9では、スリーププロファイルとして、各スリープ制御方法に従って基地局がスリープモードに移行するとき、電源供給を停止する基地局回路の情報が示されている。スリーププロファイルの一例を図3に示す。スリープ制御1によって基地局がスリープモードに移行するときは、第1スリープ制御部10はスリーププロファイル記憶部9を参照してスリープ制御1の際に電源供給を停止する回路を判断する。同様にスリープ制御2によって基地局がスリープモードに移行するときは、第2スリープ制御部11はスリーププロファイル記憶部9を参照してスリープ制御2の際に電源供給を停止する回路を判断する。
スリープ制御1では、基地局の多くの回路(CLK以外)の電源供給を停止し、スリープ時の消費電力を小さく設定している。電源供給後に回路機能が安定するまでに時間を要する回路についても電源供給を停止しているが、スリープ制御1でのスリープ時間は上記安定時間に対して大きい値に設定できるので、省電力化効果に与える影響は少ないと考えられる。一方、スリープ制御2では、通信品質への影響を考慮して、スリープ制御1よりも短い時間でスリープモードに移行する。最大のスリープ時間は32ms程度である。したがって、スリープ制御2では、電源供給後に回路機能が安定するまでに長時間を要する周波数同期回路等の電源を停止することができないため、早期に安定的動作するMAC部やRFパワーアンプに限って電源供給を停止させる。なお、スリープ制御2ではスリープ制御1よりも電源供給を停止する回路が少ないため、スリープモード中の消費電力はスリープ制御1よりも大きくなる。なお、図3に示したスリーププロファイルは一例にすぎず、各回路の電源供給開始からの安定時間等やスリープ時間を考慮して、他のプロファイルを選択しても構わない。
また、通信履歴記憶部7、端末情報記憶部8、スリーププロファイル記憶部9、第1スリープ制御部10、第2スリープ制御部11について、通信制御部4から切り離して説明を行ったが、これら全てをひとつの制御部全体と捉えることも可能である。
図4は、本発明の実施例1におけるスリープ制御処理手順を示す。
図4において、通信制御部4のスリープ制御処理手順は、ビーコンインターバルごとに行われる。通信制御部4は、ビーコンインターバルごとに次のビーコンインターバルにおいて、スリープ制御1またはスリープ制御2のどちらを行うかについて判定を開始する(S101)。すなわち、ビーコン送信時点で基地局のバッファに送信パケットがなく、かつ、所定期間内に基地局と端末局との通信履歴がないか否かを判断する(S102)。所定期間としては前記ビーコンインターバルでの端末のアウェイク期間に設定してもよいし、その他の時間に設定してもよい。すなわち、ここでの所定期間は、基地局と接続している端末局の有無、および接続している端末局がいた場合の通信トラフィックの有無を判断することを目的として設定される時間であれば如何なるものであってもよい。
バッファに送信パケットがなく、所定期間内の通信履歴がない場合(S102でYes)は、スリープ制御1の動作を実施する(S103)。バッファに送信パケットがある場合、または所定期間内の通信履歴がある場合(S102でNo)は、スリープ制御2の動作を実施する(S104)。このスリープ制御1またはスリープ制御2の動作は、ビーコンインターバルが終了まで継続し(S105)、ビーコン送信時に再びS102〜S105を繰り返す。
図5は、本発明の実施例1におけるスリープ制御1の処理手順を示す。
図5において、スリープ制御1を開始すると(S201)、スリープ期間長を設定し(S202)、スリープ期間長を無線アクセス禁止期間として設定したビーコンを送信する(S203)。ビーコンの送信と共に基地局はスリープ期間にスリープモードに移行する(S204)。スリープ期間が経過すると、基地局はアウェイクモードに移行する(S205)。ビーコンインターバルの終了(S206)と共にスリープ制御1の動作を終了する(S207)。
なお、スリープ制御1では、ビーコンインターバルのほとんどをスリープ期間に設定することが可能である。例えば、あるビーコンインターバルで端末局に送信トラフィックが発生したときに、当該端末局が当該ビーコンインターバルでそのトラフィックを送信できるように2〜3msのアウェイク期間を設定し、それ以外の時間を全てスリープ期間に割り当てることが可能である。なお、この場合、端末局の送信トラフィックの遅延が問題となることが考えられるが、スリープ制御1は基地局に接続している端末局がいないか、またはいたとしても通信履歴がないときのスリープモードであるので、スリープ制御1のアウェイク期間で送信されるトラフィックは初期接続用のトラフィックである。したがって、このトラフィックで大きな遅延が発生したとしてもユーザ体感品質に与える悪影響は少ないと考えられる。
図6は、本発明の実施例1におけるスリープ制御2の処理手順を示す。
図6において、スリープ制御2を開始すると(S301)、無線アクセス禁止期間を設定しないビーコンを送信する(S302)。続いて、基地局のバッファに送信パケットがあるか否かを判断する(S303)。バッファに送信パケットがある場合は(S303でYes)、キャリアセンスを実施し(S304)、所定時間で無線チャネルが未使用であれば(S305でYes)、ダウンリンクのパケットを送信する(S306)。無線チャネルが使用中であれば(S305でNo)、その無線チャネルを使用して送信されているアップリンクのパケットを受信し(S307)、再び基地局のバッファにおける送信パケットの有無を判断する(S303)。ここでのS304〜S307の動作は一般的な無線LANの動作と同じであり、キャリアセンスによってチャネル使用状況を判断する時間(S305の所定時間)は、DIFS時間とバックオフ時間の合計である(図1にDIFS、CWと表記)。バックオフ時間は、コンテンションウィンドウ範囲内からランダムに選択した値によって定まり、その値とスロット時間を乗算した時間に設定される。
一方で、基地局のバッファに送信パケットがない場合は(S303でNo)、キャリアセンスを実施し(S308)、所定時間で無線チャネルが未使用であれば(S309でYes)、スリープモードへ移行するためにCTSを送信し、CTSのDurationによって端末局にNAVを通知する(S310)。同時に基地局はスリープモードへ移行し(S311)、Duration経過後にアウェイクモードへ移行する(S312)。このケースは、ビーコン送信時に基地局のバッファに送信パケットがないが、所定期間内に基地局と端末局との通信履歴がある場合を想定し、このときに端末局がパケットを送信しない場合に、基地局がスリープ制御2に基づいてスリープに入るときの動作に相当する。
また、無線チャネルが使用中であれば(S309でNo)、その無線チャネルを使用して送信されている無線パケットを受信し(S313)、再び基地局のバッファにおける送信パケットの有無を判断する(S303)。
このS303〜S313の動作をビーコンインターバルの終了まで繰り返し(S314)、ビーコンインターバルと共にスリープ制御2の処理を終了する(S315)。なお、CTSで設定できるNAVは最大 32.77msであるため、スリープ制御2でのスリープ期間は、スリープ制御1よりも短い値となる。
ここで、端末局が送信パケットを有しているときは、基地局からのパケット送信より端末局からのパケット送信を優先させるために、S305,S309における基地局の所定時間(DIFS+CW)は端末局のそれよりも長く設定する。例えば、再送回数毎のコンテンションウィンドウ最大値(IEEE802.11aの初回送信では15スロット)に設定することも可能である。端末局はコンテンションウィンドウ値をゼロから最大値までのランダムな値に選択することになるので、基地局のコンテンションウィンドウ値の方が大きくなるからである。これにより、端末局によるパケット送信を優先させ、基地局は端末局が送信パケットを有していないときのみに、送信パケットがあれば送信し(S306)、送信パケットがなけれはスリープモードに移行させる(S310〜S311)ことが可能となる。
実施例2は、太陽電池等による給電手段とバッテリを備える基地局を無線通信インフラとして運用する場合を考慮したスリープ制御方法である。従来技術におけるスリープ制御はあくまでも漠然とした省電力化を目指すものであり、バッテリ蓄電残量などを反映した制御にはなっていない。無線通信インフラとしての太陽電池で給電可能な基地局は、バッテリ蓄電残量の枯渇によって不稼働になることは最も回避すべき事態である。したがって、その場合には強制的に長時間のスリープ期間を確保して、バッテリ持続時間を長延化する必要がある。
実施例1のスリープ制御2では、基地局と端末局との通信が見込まれるビーコンインターバルにおいて、基地局のバッファに送信パケットがなく、所定時間に端末局からの送信パケットがないことを検出すると、短期的にスリープモードに移行することが可能である。しかし、基地局や端末局のトラフィックが多い場合は、それらのトラフィックの送受信が優先されるため、基地局はスリープモードに移行することができず、基地局の消費電力をセーブすることはできない。
ここで、無線通信インフラとして、太陽電池で給電可能な基地局を考えた場合、バッテリの蓄電残量が著しく少ない場合には、例えば基地局や端末局のトラフィックが多い場合でも、基地局の消費電力をセーブしてバッテリー枯渇による不稼働を回避するために、基地局はトラフィックの有無に関わらず強制的に長時間のスリープモードに移行する手段が有効である。
図7は、本発明の実施例2における基地局のスリープ制御の概要を示す。
実施例2は、実施例1に示すスリープ制御1とスリープ制御2に加えて、新たにスリープ制御3の選択を可能にする方法である。実施例1では、ビーコンインターバルでトラフィックの発生が見込まれる場合はスリープ制御2を選択するが、実施例2ではスリープ制御2またはスリープ制御3を選択する。
スリープ制御3は、ビーコン間でトラフィックの発生が見込まれる場合でも、バッテリ蓄電残量や発電量が所定の安定運用条件を満たさないときは、長時間の無線アクセス禁止時間を設定したビーコンを送信し、基地局が長時間のスリープモードに移行する。すなわち、基地局が長時間のスリープモードに移行することにより、端末局における送信の遅延量が増大するが、基地局の省電力化を優先してスリープ動作を行う。また、スリープ期間が完了した後は、スリープ制御2と同様に端末局との間での通信を可能にする。すなわち、スリープ制御3は、前半はスリープ制御1、後半はスリープ制御2で制御する形態である。
なお、ここでバッテリ蓄電残量や発電量における安定運用条件とは、基地局のバッテリ残量が著しく低下せずに基地局が安定的に動作し続けられる条件である。例えば、バッテリ蓄電残量に閾値を設け、その閾値以上となることを条件とすることも可能である。また、発電量の予測値と消費電力の計画値から、安定運用のための必要条件を導出してもよい。具体的には以下の通りである。
(発電量の予測値について)
太陽電池の発電量(太陽電池からバッテリーへの給電量)の予測について説明する。
太陽電池の発電量は、24時間周期で増減する。また、季節に依存して太陽の高度や日照時間が変化したり、さらには梅雨時などの晴天率の低さなども考慮すれば、太陽電池による24時間以上の長時間平均でみた平均発電量は1年を通じて変化する。このような太陽電池による発電量の変動のデータベースを参照すれば、未来の発電量の予測値を取得することは可能である。また、天気予報などの外部情報をネットワーク経由で取得すれば、さらに高い精度で予測することが可能である。このようにして予測される発電量の予測値が意味を持ち、そこで現在から時間t経過後の発電量の設計上の予測値をCdes(t)として議論する。なお、この発電量の設計上の予測値Cdes(t)は、時間と共に変動する量であるが、ある程度の時間周期での制御を前提とするため、ここでの時刻に関する引数tは連続的な時間を表すものではなく、例えば10分間隔、30分間隔、1時間間隔など、ある程度の時間間隔Δt毎の離散的な値をとる関数として扱われる。
(消費電力の計画値について)
消費電力の予測について説明する。消費電力は、ネットワークを流れるダウンリンク、アップリンクのそれぞれのトラフィック量、基地局のスリープ時間や各種運用パラメータ値により定まる。
これらの中で、ネットワークを流れるトラフィック量の時間変動は統計的なデータから予測することが可能である。もちろん、駅等の公共施設、商店街、住宅街などの場所の条件、さらには曜日や祭日、夏休みなどの条件で時間変動の仕方は変るが、装置上の初期設定で与える予測値に加えて、逐次、学習データを加味して予測値を更新するなどの工夫を行えば、条件毎に精度の高いトラフィック量の時間変動予測値が得られるようになる。トラフィック量の時間変動予測値が得られれば、実施例1を適用した場合のスリープ時間を含め、次の時間率を推定することが可能である。
(a) 信号送信時:ベースバンド信号処理回路に加え、クロック、シンセサイザ、送信ハイパワーアンプが動作(消費電力の最大値)
(b) 信号受信時:ベースバンド信号処理回路に加え、クロック、シンセサイザ、受信ローノイズアンプが動作(ローノイズアンプの消費電力はハイパワーアンプの消費電力よりも若干小さい)
(c) 受信待機時:実際には有意な信号を受信していないが、信号受信の有無を監視している状況であるため、近似的には(b) とほぼ同じ消費電力である
(d) 完全スリープ時:(インタフェース回路やスリープ管理用の一部の回路を除き)ベースバンド信号処理回路の大部分、送受信アンプ系を全て停止、クロック、シンセサイザ等も停止する(消費電力の最小値)
(e) 不完全スリープ時:(インタフェース回路やスリープ管理用の一部の回路を除き)ベースバンド信号処理回路の大部分、送受信アンプ系は全て停止しているが、クロック、シンセサイザ等は停止していない
(f) スリープ起床準備時:完全スリープではクロック、シンセサイザ等も停止しているが、これらの回路は周波数安定性を担保するため、実際の起床の50〜 100ms程度前から電源再投入をする必要があり、実効的には(e) とほぼ同じ消費電力となる
以上の状態に対し、消費電力としては以下の電力値の状態間を遷移することになる。
1 :上記(a) に該当する最大消費電力
2 :上記(b),(c) に該当する消費電力
3 :上記(e),(f) に該当する消費電力
min :上記(d) に該当する最低消費電力
なお、基地局の各種運用パラメータを用いてこれらの消費電力の時刻tの時間率をそれぞれR1(t)、R2(t)、R3(t)、R4(t)とすれば、その際の時刻tの総消費電力Pdes(t)は以下の式(1) で求まる。ここで、R1(t)+R2(t)+R3(t)+R4(t)=1である。
Pdes(t)=P11(t)+P22(t)+P33(t)+Pmin4(t) …(1)
(安定運用のための必要条件)
このようにして得られる消費電力の設計上の予測値Pdes(t)と、給電量の設計上の予測値Cdes(t)の間には、安定運用のための条件が存在する。これは、運用中にバッテリー残量がゼロとならないことを保証するための条件である。この安定運用条件の管理はある長時間周期で行う必要があるが、一般に24時間毎の時間変動の差分は、1日の24時間以内の時間変動に比べて小さいので、管理を行う周期は24時間の整数倍が理想的である。この制御周期をTcont(例えば24時間、3日間等)とする。そして、この制御周期Tcontの時間経過後に、バッテリーの残量が現在時点のバッテリー残量よりも減ることがないとすることで、定常的な放電状態を回避することを考えることによって、以下の安定運用のための条件式を設定する。
t t+Tcont{Cdes(t')−Pdes(t')}dt' ≧0 …(2)
また、以上の式では積分形式で表現しているが、実際には離散時間Δt間隔で制御を行うので、その時間毎の加算・総和の形式で表記するのが適切かも知れないが、簡単のため積分形式で説明する。
以上の条件の式(2) を満足するように、消費電力の計画値Pdes(t)を制御する。上記の安定運用の条件を満たさなければ、スリープ時間R4(t)をより長く設定する。すなわち、スリープ制御2の代わりにスリープ制御3を適用することになる。
図8は、本発明の実施例2における基地局装置の構成例を示す。
実施例1の構成に加えて、スリープ制御3を実施する第3スリープ制御部12、バッテリー14を介して発電手段15に接続される安定運用条件判断部13が設けられる。第3スリープ制御部12は、図7に示すスリープ制御3によって基地局をスリープモードに移行させる制御を実行する。発電手段15は、太陽光や風力等の再生可能エネルギーを利用した発電手段である。ここで発電したエネルギーはバッテリー14に出力され、バッテリー14は入力されたエネルギーを蓄電する。安定運用条件判断部13は、消費電力計画値取得手段、発電量予測値取得手段、蓄電残量取得手段から構成され、基地局が不稼働にならずに安定的に運用するためのバッテリ蓄電残量や発電量が所定の条件を満たすかどうかについて判断する。通信制御部4は、バッファ部5、通信履歴記憶部7、端末情報記憶部8、スリーププロファイル記憶部9に加えて、安定運用条件判断部13を参照して、スリープ制御1からスリープ制御3のうち何れのスリープ制御を実施させるかを判断する。
図9は、本発明の実施例2におけるスリープ制御処理手順を示す。
図9において、通信制御部4のスリープ制御処理手順は、ビーコンインターバルごとに行われる。通信制御部4は、ビーコンインターバルごとに次のビーコンインターバルにおいて、スリープ制御1,2,3のいずれを行うかについて判定を開始する(S401)。すなわち、ビーコン送信時点で基地局のバッファに送信パケットがなく、かつ所定期間内に基地局と端末局との通信履歴がないか否かを判断する(S402)。所定期間としては前記ビーコンインターバルでの端末のアウェイク期間に設定してもよいし、その他の時間に設定してもよい。すなわち、ここでの所定期間は、基地局と接続している端末局の有無、および接続している端末局がいた場合の通信トラフィックの有無を判断することを目的として設定される時間であれば如何なるものであってもよい。
バッファに送信パケットがなく、所定期間内に通信履歴がない場合(S402でYes)は、スリープ制御1の動作を実施する(S403)。バッファに送信パケットがある場合、または所定期間内に通信履歴がある場合(S402でNo)は、バッテリ蓄電残量や発電量が基地局の安定運用のための条件を満たすかどうかについて判断する(S403)。S403でYesの場合は、スリープ制御2の動作を実施する(S404)。S405でNoの場合は、スリープ制御3の動作を実施する(S406)。このスリープ制御1,2,3の動作は、ビーコンインターバルが終了まで継続し(S407)、ビーコン送信時に再びS402〜S407を繰り返す。
スリープ制御1とスリープ制御2の処理手順は実施例1と同一であるので、以下ではスリープ制御3の処理手順について説明する。
図10は、本発明の実施例2におけるスリープ制御3の処理手順を示す。
図10において、スリープ制御3を開始する(S501)と、スリープ期間長を設定し(S502)、そのスリープ期間を無線アクセス禁止期間として設定したビーコンを送信する(S503)。ビーコンの送信と共に基地局はスリープ期間にスリープモードに移行し(S504)、スリープ期間経過後にアウェイクモードへ移行する(S505)。ここまでの処理は、図5に示す実施例1のスリープ制御1のS201〜S205の処理と同様である。次に、基地局のバッファに送信パケットがあるか否かを判断する(S506)。このS506および以下の処理は、図6に示す実施例1のスリープ制御2のS303〜S313の処理と同様であり、この処理をビーコンインターバルの終了まで繰り返し(S314)、ビーコンインターバルと共にスリープ制御3の処理を終了する。
図11は、本発明の実施例3における基地局のスリープ制御の概要を示す。
実施例3は、図1に示す実施例1のスリープ制御2をスリープ制御4に置き換えた制御技術である。スリープ制御2では、基地局の送信パケットがなく、かつ端末局の送信パケットがないと判断したときに、基地局はスリープモードに移行するが、スリープモード中に端末局のパケット送信を禁止するために、基地局はCTS等によってNAVを通知して、アクセス禁止期間を設定する。実施例3のスリープ制御4では、基地局の送信パケットがなく、かつ端末局の送信パケットがないと判断したときに、CTSによるNAVを通知することなく基地局がスリープモードに移行する方法である。
基地局の構成は、図2に示す第2スリープ制御部11がスリープ制御4を行う第4スリープ制御部に置き換わる。スリープ制御4の処理手順は、図6に示す実施例1のスリープ制御2の処理手順におけるCTS送信(S310)を省き、スリープモードからアウェイクモードへ移行する時間は基地局で独自に設定する(S312)。
このように、実施例3は、スリープモードに移行する際のCTSの送信に要する消費電力が不要であるため、実施例1に比べて高い省電力化効果を実現可能である。なお、基地局がスリープモードに移行する前には端末局によるトラフィックの送信有無を判断しているため、スリープモードが短時間であれば、その間に端末局にトラフィックが発生し、それを基地局に送信する可能性は低いと考えられる。なお、万が一、そのスリープモード中に端末局がパケットを送信した場合、端末局は再送を繰返すだけである。
図12は、本発明の実施例4における基地局のスリープ制御の概要を示す。
実施例4は、図7に示す実施例2のスリープ制御2をスリープ制御4に置き換え、スリープ制御3をスリープ制御5に置き換えた制御技術である。実施例4のスリープ制御4は実施例3のスリープ制御4と同じであり、スリープ制御5の後半はスリープ制御4と同様に、CTSによるNAVを通知することなく基地局がスリープモードに移行する方法である。
基地局の構成は、図8に示す第2スリープ制御部11がスリープ制御4を行う第4スリープ制御部に置き換わり、第3スリープ制御部12がスリープ制御5を行う第5スリープ制御部に置き換わる。スリープ制御5の処理手順は、図10に示す実施例2のスリープ制御3の処理手順におけるCTS送信(S310)を省き、スリープモードからアウェイクモードへ移行する時間は基地局で独自に設定する(S312)。このスリープ制御4およびスリープ制御5による作用は、実施例3と同様である。
図13は、本発明の実施例5における基地局のスリープ制御の概要を示す。
実施例5は、図1に示す実施例1のスリープ制御2あるいは図11に示す実施例3のスリープ制御4を、スリープ制御6に置き換えた制御技術である。スリープ制御6は、スリープ制御4のように基地局の送信パケットがなく、かつ端末局の送信パケットがないと判断したときに、CTSによるNAVを通知することなく基地局がスリープモードに移行する点では共通しているが、スリープモードとアウェイクモードを短周期で繰り返し、アウェイクモードで短時間のキャリアセンスを行うところに違いがある。
キャリアセンスにより、無線チャネルがビジーか否かによって、スリープモードへの移行判断を行う。キャリアセンスの実施結果がアイドルであれば、基地局は再びスリープモードに移行する。キャリアセンスの実施結果がビジーであれば、アウェイクモードを維持する。端末局がアップリンクのパケットを送信している場合は、無線チャネルがビジーとなるため、基地局は端末局がパケットの送信を試みていることを把握し、アウェイクモードを維持して再送されるパケットを受信する。
このように、基地局が短周期でアウェイクモードを繰り返すことにより端末局のパケット送信を把握できるので、端末局におけるパケットの再送回数を低減し、廃棄となる確率を低減することができる。一方、基地局は、ビーコンやCTS等により、無線アクセス禁止期間を端末局に通知せずに、周期的にスリープモードになって消費電力を低減することができる。
なお、基地局は短周期でアウェイクモードに復旧することになるが、スリープ制御6におけるアウェイクモードのキャリアセンスはパケットの受信が目的ではなく、キャリアセンスによる無線チャネルのビジー判断のみである。したがって、ここでのアウェイク時間は、スリープ制御4のアウェイク時間(DIFS+CW)より大幅に短くすることができる。例えば、アウェイク時間は、IEEE802.16標準規格で定められる1スロットタイム(IEEE802.11bでは20μsec )に設定することが可能である。または、アウェイク時間を、キャリアセンスによる信号検出のために最低限必要な最小時間に設定することも可能である。そのため、総アウェイク時間をスリープ制御4に比べて大幅に削減できる。
また、通信品質における遅延の観点からは、端末局の再送回数が小さいうちにパケットを受信できることが望ましい。これを考慮して、スリープ時間を設定する。例えば、IEEE802.11bのデータパケットの大きさは最低でも 218μsec(伝送レート11Mbps 、ペイロード0 bit)である。したがって、スリープ時間を 200μsec にすれば、端末局によるパケットの初回送信で、基地局が最初のスリープモード後のキャリアセンスでそれを検出してスリープモードを停止するので、1回目の再送パケットを基地局が受信することが可能となる。
基地局の構成は、図2に示す第2スリープ制御部11がスリープ制御6を行う第6スリープ制御部に置き換わる。スリープ制御6の処理手順は、図6に示す実施例1のスリープ制御2の処理手順におけるCTS送信(S310)からアウェイクモードへの移行(S312)の処理を、図14に示す処理に置き換える。
図14において、スリープ制御6を開始すると(S601)、スリープ時間を設定する(S602)。続いて、設定したスリープ時間で所定回路の電源をオフにする(S603)。ここではスリーププロファイル記憶部を参照し、設定したスリープ時間から電源をオフにする回路を把握することができる。スリープ時間中に基地局のバッファに送信パケットが発生した場合は(S604でYes)、直ちにスリープモードを終了する(S608、S111)。すなわら、スリープモードから直ちにアウェイクモードへ復旧する。送信パケットが発生せずに(S603でNo)スリープ時間を経過すると、回路の電源をオンにし、キャリアセンスを実施する(S606)。キャリアセンスによって無線チャネルがビジーか否かを判断し、ビジーでない場合(S607でNo)、再びスリープモードに移行する(S602〜S605)。ビジーと判断した場合(S607でYes)、直ちにスリープモードを終了する(S608)。
図15は、本発明の実施例6における基地局のスリープ制御の概要を示す。
実施例6は、図12に示す実施例4のスリープ制御4をスリープ制御6に置き換え、スリープ制御5をスリープ制御7に置き換えた制御技術である。実施例6のスリープ制御6は実施例5のスリープ制御6と同じであり、スリープ制御7の後半はスリープ制御6と同様に、CTSによるNAVを通知することなく基地局がスリープモードに移行する方法である。
基地局の構成は、図8に示す第2スリープ制御部11がスリープ制御6を行う第6スリープ制御部に置き換わり、第3スリープ制御部12がスリープ制御7を行う第7スリープ制御部に置き換わる。スリープ制御7の処理手順は、図10に示す実施例2のスリープ制御3の処理手順におけるCTS送信(S310)からアウェイクモードへの移行(S312)の処理を、図14に示す処理に置き換える。
1 基地局装置
2 アンテナ
3 送受信部
4 通信制御部
5 バッファ部
6 インタフェース部
7 通信履歴記憶部
8 端末情報記憶部
9 スリーププロファイル記憶部
10 第1スリープ制御部
11 第2スリープ制御部
12 第3スリープ制御部
13 安定運用条件判断部
14 バッテリー
15 発電手段

Claims (8)

  1. 端末局と相互に無線通信を行う基地局装置において、
    前記端末局宛ての送信パケットを蓄積する送信バッファと、
    前記送信バッファに蓄積された送信パケットを送信する送信手段と、
    前記端末局から送信されたパケットを受信する受信手段と、
    前記端末局との間で前記送信パケットの送受信を示す通信履歴を記録する記録手段と、
    所定の期間に渡ってスリープ状態とする第1スリープ制御手段と、
    アウェイク状態と、前記端末局からパケットを受信しないときに前記第1スリープ制御手段よりも短い期間でスリープ状態となることを繰り返す第2スリープ制御手段と、
    前記送信バッファに前記送信パケットがなく、かつ前記記録手段に所定期間の前記通信履歴がない場合に前記第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合に第2スリープ制御手段を選択する制御手段と
    を備えたことを特徴とする基地局装置。
  2. 請求項1に記載の基地局装置において、
    前記第2スリープ制御手段は、前記送信バッファに前記送信パケットがないときに、前記端末局からパケットを受信しない状態が、当該端末局がパケットを送信するために待機する期間を超えて継続していることを検出した場合に、前記端末局の送信を禁止して、当該基地局を前記スリープ状態に設定する
    ことを特徴とする基地局装置。
  3. 請求項1に記載の基地局装置において、
    前記第1スリープ制御手段が前記スリープ状態にする当該基地局装置の構成要素の数が、前記第2スリープ制御手段が前記スリープ状態にする当該基地局装置の構成要素の数よりも多い
    ことを特徴とする基地局装置。
  4. 請求項1に記載の基地局装置において、
    当該基地局が発電手段の発電電力を蓄電するバッテリーによる電力で駆動されるときに、バッテリーの蓄電残量および発電手段の発電量が当該基地局を安定的に動作させるために十分か否かの安定運用条件を判断する安定運用条件判断手段と、
    前記第1スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも短く、かつ前記第2スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも長い期間に渡ってスリープ状態とした後に、アウェイク状態と、前記端末局からパケットを受信しないときに前記第2スリープ制御手段のスリープ状態と同等の期間でスリープ状態となることを繰り返す第3スリープ制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記送信バッファに前記送信パケットがなく、かつ前記記録手段に所定期間の前記通信履歴がない場合に前記第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合で前記安全運用条件が十分なときに前記第2スリープ制御手段を選択し、前記安全運用条件が十分でないときに前記第3スリープ制御手段を選択する
    ことを特徴とする基地局装置。
  5. 請求項4に記載の基地局装置において、
    前記第2スリープ制御手段および前記第3スリープ制御手段は、前記送信バッファに前記送信パケットがないときに、前記端末局からパケットを受信しない状態が、当該端末局がパケットを送信するために待機する期間を超えて継続していることを検出した場合に、前記端末局の送信を禁止して、当該基地局を前記スリープ状態に設定する
    ことを特徴とする基地局装置。
  6. 請求項1または請求項4に記載の基地局装置において、
    前記アウェイク状態と前記スリープ状態の繰り返しは、前記端末局に対して無線アクセス禁止期間を通知することなく前記アウェイク状態から前記スリープ状態に移行し、前記スリープ状態の終了後に前記アウェイク状態に移行してキャリアセンスを実施し、無線チャネルがビジーでないときに再び前記スリープ状態に移行し、無線チャネルがビジーのときに前記アウェイク状態を維持して前記端末局が送信するパケットを受信する処理であり、
    前記アウェイク状態の時間は、前記キャリアセンスによって無線チャネルがビジーか否かの判定が可能な短い時間に設定し、
    前記スリープ状態の時間は、前記キャリアセンスで無線チャネルがビジーになった後の前記アウェイク状態で前記端末局からの再送パケットの受信が可能な時間に設定する
    ことを特徴とする基地局装置。
  7. 端末局と相互に無線通信を行う基地局のスリープ制御方法において、
    前記基地局は、
    前記端末局宛ての送信パケットを蓄積する送信バッファと、
    前記送信バッファに蓄積された送信パケットを送信する送信手段と、
    前記端末局から送信されたパケットを受信する受信手段と、
    前記端末局との間で前記送信パケットの送受信を示す通信履歴を記録する記録手段と、
    所定の期間に渡ってスリープ状態とする第1スリープ制御手段と、
    アウェイク状態と、前記端末局からパケットを受信しないときに前記第1スリープ制御手段よりも短い期間でスリープ状態となることを繰り返す第2スリープ制御手段と
    を備え、
    前記送信バッファに前記送信パケットがなく、かつ前記記録手段に所定期間の前記通信履歴がない場合に前記第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合に第2スリープ制御手段を選択する
    を備えたことを特徴とするスリープ制御方法。
  8. 請求項7に記載のスリープ制御方法において、
    前記基地局は、
    当該基地局が発電手段の発電電力を蓄電するバッテリーによる電力で駆動されるときに、バッテリーの蓄電残量および発電手段の発電量が当該基地局を安定的に動作させるために十分か否かの安定運用条件を判断する安定運用条件判断手段と、
    前記第1スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも短く、かつ前記第2スリープ制御手段のスリープ状態の期間よりも長い期間に渡ってスリープ状態とした後に、アウェイク状態と、前記端末局からパケットを受信しないときに前記第2スリープ制御手段のスリープ状態と同等の期間でスリープ状態となることを繰り返す第3スリープ制御手段と
    を備え、
    前記送信バッファに前記送信パケットがなく、かつ前記記録手段に所定期間の前記通信履歴がない場合に前記第1スリープ制御手段を選択し、それ以外の場合で前記安全運用条件が十分なときに前記第2スリープ制御手段を選択し、前記安全運用条件が十分でないときに前記第3スリープ制御手段を選択する
    ことを特徴とするスリープ制御方法。
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