JP5518746B2 - ボトルおよびシリンジ等の母乳容器を温めるのに特に有効な母乳取扱い装置 - Google Patents

ボトルおよびシリンジ等の母乳容器を温めるのに特に有効な母乳取扱い装置 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、母乳特に新生児のケアに有効なウォーミング並びに冷却システムおよび装置に関する。
新生児集中ケアユニット(neonatal intensive care unit:NICU)内の殆どの乳児は有効に授乳することができない。それどころか、乳児はボトル授乳されるか、母乳または処方乳が、経口通路または経鼻通路を介して乳児の胃に供給される。このような状況では、母乳は母親から絞り出されて、使用したいときまでフリーザまたは冷蔵庫内に貯蔵され、使用したいときに、しばしばボトルまたはシリンジ(注射器)に移されて乳児に与えられる。
NICU内の乳児は体温の維持が困難なため、母乳または処方乳は温められ、冷たさが乳児にストレスを与えないようにする。母乳または処方乳を温める現在のやり方は、看護師がボトルを温かい水浴中に入れる方法である。温かい水浴内の水は、一般に、洗面台の蛇口から供給される。加熱水温の設定、水ヒータからのNICUの距離および他の条件により、温水の温度は大きく変化する。また、温水の温度は、浴を満たす前に水がその最高温度に到達するのに看護師がどれほど長い時間を待機するかによっても変化する。実際の水温は測定されず、またボトル内のミルクの実際の温度も分かっていない。
一般に母乳は、幾つかの方法のうちの1つを用いて解凍される。すなわち、4℃の冷蔵庫内で24時間以上かけて解凍するか、液体を室温でカウンター上に不定時間置き、次にそれを冷蔵庫内に置いて解凍するか、或いは水を用いて解凍しおよび温めるのに使用されるプロトコルを、ミルクの冷凍に使用して解凍速度を加速する迅速解凍を行う。このプロトコルは、用いられる温度および微分時間(rate time)が分からないためミルクに潜在的にダメージが与えられてしまう、コントロールできない方法である。
また、NICU内の乳児は非常に虚弱で感染し易いため、微生物の拡散防止はこの環境では重要なことである。殺菌されておらず一定レベルのバクテリアが存在する水を用いてボトルまたはシリンジを温めることは危険である。この水は、ボトルまたはシリンジ内に漏れて中の液体を汚染し、水および容器の取扱いを介しての微生物の伝播を助け、かつ更なるバクテリア成長の媒体となる。これは、大多数の病院の院内感染の可能性として知られている。温度調節媒体として水を用いることは好ましくないと考えられている。
ボトルの加熱に水を使用し、次にボトルがベビーのベッドに頻繁に運ばれるという事実により、ベッドサイドのチャートおよびコンピュータが水により汚損されてしまう。
国際特許公開WO 2007/11267 A1号公報
乳児にストレスを与えることがなくかつ潜在的な汚染場所となる危険性をなくすため、母乳組成に悪影響を及ぼすことなく、母乳または処方乳を適温まで反復温めかつ解凍できる装置を得ることが望まれている。逆に、同じ装置で冷却(または冷蔵)も行えることも望まれている。
また、これらの仕事をできる限り迅速にでき、新生児看護師に賦課される時間的制限および仕事量を軽減できることも望まれている。看護師は、常々、母乳を温める全プロセスに約15分を要すると述べている。この仕事が1日に6-8回反復されることを考えると、施設にとってかなりの量の時間的および労働的コストに達するといえる。
また、シリンジ、ボトル、ジャー、バッグおよび他の容器のような、母乳の収容に使用される全ての器具を取扱うことができる装置を得ることが望まれている。
本発明は、母乳の解凍、ウォーミングおよび冷却も行うことができる改善された装置およびシステムである。より詳しくは、本発明の主目的は、ミルクを必要とする乳児等にNICU内で使用するための、母乳または処方乳を反復してかつ正確に温めるのに有効なボトル-シリンジウォーマシステムを提供することにある。本発明は、ボトルまたはシリンジ型容器およびNICU等の特定環境で使用することを全体的に論じているが、他の容器および用途に使用することも考えられかつ本発明の範囲内に含まれることは理解されよう。
一形態でのボトル-シリンジウォーマは、IVポールに取付けることができるベッドサイドユニットを有している。ベッドサイドIVポールにユニットを取付けことにより、看護師がミルクの準備のためにベビーから離れる時間の長さが大幅に短縮される。ミルクのウォーミングおよび準備が今やベッドサイドで行うことができるので、看護師は、より長い時間を患者のケアに充てることができる。また、ミルクが一領域から他領域に移されるたび毎に、二番目の看護師は、一般に、正しいミルクが正しい患者に移されたかを確認する必要がある。ベッドサイドでの準備ができることで、確認の必要性が低減される。上記必要性は、ポールマウント型ユニットではなく、デスクトップ型ユニットについていえることである。
これとは別にまたはこれに加えて、ボトルまたはシリンジウォーミング装置は、集中ミルク準備領域での多ポートユニットとして構成できる。この実施形態は、同時に多数の容器を温めおよび/または冷却できると同時に、個々の各ウォーミングポートを適正に識別する患者識別方法を提供できる。またこの実施形態は、単一のIV取付け型ユニットの全ての利益すなわち、コンシステンシー、性能、安全性および信頼性が得られると同時に、ミルクの解凍およびウォーミングを行う看護師、技術者または他のミルク準備スタッフが費やすサイクルタイムを短縮できる。
本発明のボトル-シリンジウォーミング装置は、NICUで一般的に使用される種々のサイズ、形状および容積の容器に適合できる好ましい形態にすることを意図している。
本発明の装置は、最も好ましくは、熱伝達手段として水を用いることに付随する感染の危険性をなくし並びに浄化をしなくて済む非液体ヒーティングシステムを使用する。また本発明の装置は、こぼれを捕捉しかつ汚染の可能性を低下させるべくライナ要素に適合できることが好ましい。ライナは 看護師シフトと患者との間で変えられ、頻繁に変えられることが保証される。ライナは、液体収容部分を形成する内部および周辺部により形成された開口を備えた第1材料を有している。開口の少なくとも一部をカバーする頂セクションは第2材料で作られ、頂セクションには、液体収容部分の内部へのアクセスポートを設けることができる。
本発明の装置は、その好ましい形態では、体積および初期温度等のユーザ入力パラメータに基づいた加熱アルゴリズムまたは同様な作動特徴を有利に有している。この場合、加熱プログラムは、カスタマイズされた熱プロファイルにしたがってミルクに与える有害なインパクトが最小になるようにして、ミルクの加熱に要する時間を最短にする入力パラメータに基づいて所定の解凍/ウォーミングサイクルを与える。本発明の装置は、母乳または処方乳の厳格な成分にダメージを与えないようにする研究に基づいて設計されたコントロール加熱/解凍サイクルを有利に使用している。看護師、母親または他のユーザにとって、必要とされる入力は最少となり、残りは自動化される。
ボトル-シリンジウォーミング装置は、本発明の最も好ましい形態では、 熱伝達の主要モードとして強制対流される暖気を使用する。空気温度は、看護師/医療従事者の入力パラメータに関連するウォーミングアルゴリズム(プログラムまたは他のコントローラ)にしたがって調整される。温度保持モードは、ユーザがボトルまたはシリンジ(または他の容器)を使用する準備が整うまで、所望温度を更に維持する。
他の変更形態では、本発明は、冷却態様を有利に採用している。本願で説明するように、例えばペルチェ加熱/冷却要素を使用して、解凍/ウォーミングと冷却との間を容易に切換えることができる。可能性として、別の冷蔵要素を考えることもできる。
結論として、本発明によれば比較的コンパクトな装置およびシステムが達成され、この装置およびシステムは、母乳を取扱う病院または他の研究機関で一般的に使用される広範囲の形式、サイズ、形状および体積の容器に使用できる。本発明は、複数の母親およびその早産乳児が治療を受けかつ本発明が最小の努力および熟練で容易に操作およびメインテナンスが行えるNICUセッティングにとって非常に有効な装置およびシステムであると考えられる。
本発明の上記および他の長所は、添付図面を参照して述べる本発明の或る実施形態についての以下の詳細な説明を考察することにより更に理解されよう。
本発明の一実施形態によるボトル-シリンジウォーマを示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるオープンリッドを備えたボトル-シリンジウォーマを示す平面図である。 本発明の一実施形態によるオープンカバーを備えたボトル-シリンジウォーマを示す平面図である。 ボトル-シリンジウォーマ内に空気流を発生させる他の機構を示す斜視図である。 図3の機構に使用するシリンジ受入れ要素を示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるライナを示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるライナを示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるライナを示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるライナを示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるライナを示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるライナを示す断面図である。 本発明の一実施形態のプロトタイプを示す、図1Aと同様な斜視図である。 本発明の一実施形態のプロトタイプを示す、図1Bと同様な図面である。 本発明の一実施形態のプロトタイプを示す、図2と同様な図面である。 本発明の一実施形態によるコントロールスクリーンの一例を示す図面である。 ライナが内部に取付けられたボトル-シリンジウォーマの他の実施形態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態によるライナの一例を示す斜視図である。 図13のライナを示す平面図である。 本発明の一実施形態によるボトル-シリンジウォーマの一例を示す斜視図である。 図15のボトル-シリンジウォーマを示す断面図である。
図1Aは、本発明の一実施形態によるボトル-シリンジウォーマ100が閉位置にあるところを示す斜視図である。ボトル-シリンジウォーマ100は種々の目的の任意の適当な液体を温めるのに使用できるが、早産乳児の栄養物を温めるのに特に有効である。同様に、前述のように、シリンジおよび小さいボトルはNICU環境で最も一般的に使用されるミルク容器であるが、本発明に他の容器を使用することも考えられる。同様に、本発明はNICU環境に特別な用途を見出しているが、本発明は、他の母乳および関連栄養物用途に使用しまたは適合させることができる。本明細書の全体を通して使用される用語「栄養物(feeding)」または「乳児栄養物(infant feed)」は、乳児のための或る量の母乳または他の適当な液体をいい、前者は、例えばボトル、シリンジまたは小瓶等の種々の容器内に入れたものでもよい。
健康および適正成長を確保するには、早産乳児にとって迅速な体重増加が重要である。早産乳児の迅速な体重増加を促す1つの方法は、正しい温度で乳児に母乳を与えることである。母乳は、重要な免疫グロブリン、栄養素およびビタミンを含んでいる。過熱すると、母乳中のこれらの要素が完全な状態で留まることがなく、したがって、母乳の過熱は避けるのが重要である。早産乳児に正しい温度で母乳または関連液状処方法物を与えることにより、乳児の体温と栄養物の温度との差の結果として乳児に生じる虞れがあるあらゆる不適当なストレスも回避される。また、早産乳児に栄養物を与える方法には高度な制限があり、例えばシリンジ型フィーダを用いて非常にゆっくりとミルクを与える必要がある。
図1Aに示すように、ボトル-シリンジウォーマ100は、ヒータ110と、第1通路112と、第2通路114と、ハウジング116とを有している。第1リッド(蓋)118が、第1通路112、第2通路114およびハウジング116の頂上に載置され、図1Aの閉位置を有効に形成する。第1リッド118が少なくとも1つの第1ヒンジ120の回りでピボット運動し、第1通路112、第2通路114およびチャンバ136をカバーしまたは大気に開放する。第1リッド118には第2リッド128が取付けられ、該第2リッド128は手動操作用ノブ129を有している。
図1Bに示すように、開リッド部分位置では、第1リッド118は、少なくとも1つの第1ヒンジ120と、第1隔室122と、第2隔室124とを有している。アクセスポート126は孔130を有している。第2リッド128は、第2ヒンジ121により第1リッド118に連結されている。第2リッド128は、閉位置にあるときに孔130をカバーするように配置されている。
第1隔室122および第2隔室124は、リッド118より高い位置にある。図2に示すように、1つの隔室につき2つの開口がある。各隔室内の第1開口132は、第1通路112または第2通路114のいずれかと流体連通するように配置されており、第1リッド118が図1Aの閉位置にあるときは、空気が第1通路112から第1隔壁122の第1開口132へと流れ、かつ第2隔室124の第1開口132から第2通路114へと流れるようになっている。各隔室内の第2開口134は、第1リッド118が閉じられているとき、空気がチャンバ136内に流入および流出することを可能にするように配置されている。図2には、ハウジング116内のチャンバ136を示している。
大きいシリンジが使用される状況では、第2リッド128が開かれ、この大きいシリンジが孔すなわちオリフィス130を通して押込まれ、シリンジのミルク収容部分がチャンバ136内に入るようにする。大きいシリンジのプランジャハンドルは、チャンバ136から外部に出る。アクセスポート126は、内部空気および外部空気が別々に流れることを維持するようにシリンジを保持する。孔すなわちオリフィス130は、種々のシリンジサイズに適合するように調節できる。これを行う1つの方法として、アクセスポート126に、シリコーンのような伸縮可能な材料を用いる方法がある。
第1通路112は、ヒータ110およびハウジング116の第1隔室122と流体連通している。第2通路114は、ヒータ110およびハウジング116の第2隔室124と流体連通している。第1隔室122および第2隔室124の第1開口132は、それぞれ、第1通路112および第2通路114の各々と流体連通しており、かつ第1隔室122および第2隔室124の第2開口134の各々は、チャンバ136内に空気を放出する。
ボトル-シリンジウォーマ100は、IVポールに取付けることができる。IVポールに取付ける場合には、ボトル-シリンジウォーマ100には、ポールに取付けてウォーマ100を直立位置に維持する機構が設けられる。これは、ウォーマ―100に固定されたクランプ(図示せず)で構成できる。ボトル-シリンジウォーマ100を、ベッドサイドにあるIVポールに取付けることにより、多くの長所が得られる。これによりミルクのウォーミングおよび準備をベッドサイドで行うことが可能になり、したがって、看護師が彼(または彼女)の時間の長い部分をベビーの近くで費やし、乳児のケアに充てることができる。また、ミルクが一領域から他領域に移されるたび毎に、一般に、別の看護師は、正しいミルクが、割り当てられた患者に移されたかを確認する必要がある。ボトル-シリンジウォーマ100を患者のベッドサイドのIVポールに取付けることにより、この煩わしい作業をなくすことができる。或いは、ボトル-シリンジウォーマ100は、カウンター頂上に置くこともできる。
図3には、導管構造を通してチャンバ136に空気の流入および流出を行わせる別の構成が示されている。チャンバ136の両側でハウジング116には底通路138が形成され、かつリッド118には頂通路140が形成されている。これにより、リッド118が閉じられて、ハウジング116と接触して横たわるときは、底通路138および頂通路140の各々が組合わされて、トンネルを形成する。第1通路112(図3には示されていない)はハウジング116内にありかつ頂通路および底通路により形成された第1トンネル(図示せず)と流体連通している。第2通路114もハウジング116内にありかつ頂通路および底通路により形成された第2トンネル(図示せず)と流体連通している。
図3Aには、チャンバ136を更に閉じる頂すなわちリッド139が示されており、該リッド139には、シリンジを受入れる孔すなわちオリフィス130を備えたフレキシブル面141が形成されている。
ヒータ110は、熱伝達の主要モードとして強制対流される暖気を使用する。ヒータ110の他の態様では、主要方法としての自然対流または強制対流、伝導または放射を用いてミルクを温めることができる。ボトル-シリンジウォーマ100は、熱伝達に水を使用することに付随する感染の危険性をなくすため、液体を用いない加熱システムを使用する。
ボトル-シリンジウォーマ100内の空気流は、コンディショニング(状態調節)できる。コンディショニングされる空気は、加熱された空気(加熱空気)とすることができる。或いは、コンディショニングされる空気を冷却された空気(冷却空気)とすることもできる。ボトル-シリンジウォーマ100内の空気流は、ヒータ110、冷却機構のいずれか一方または両方を用いたコンディショニングにより温度を変えることができる。
乳児栄養物を冷却する理由の例として、温度制御のため、および液体(貯蔵)を温める前および解凍後の冷蔵のためというものがある。コンディショニングされる空気流は、空気を所望温度に加熱または冷却しおよび維持するのに要する動力条件を最小にすべく、完全に循環させることができる。空気が循環されるようにシステムが設定されると、空気流は実質的に閉じたまたは殆ど閉じたシステムとなり、この場合には空気は、所望の加熱効果または冷却効果を生じるようにコンディショニングされる。システムを閉じることにより、空気温度を変更するための動力条件が軽減される。コンディショニングされる空気流は、一部が循環するシステムすなわちベンチング(通気)システムとなるように設定できる。一部が閉じたシステムまたは開システムでの空気流は、システム内に大気を導入するようにしてもよい。大気温度での大気は、システムを所望通りに迅速に加熱または冷却しかつ空気温度の変更のための動力条件の軽減を補助すべく戦略的に導入できる。
空気流温度は、空気流の温度が設定温度に到達するまで、加熱機構を用いて上昇させることができる。次に、空気流温度は、一定時間、設定温度に維持される。この一定時間の長さは、ユーザが決定してもよいし、プリセットしておくこともできる。設定温度を一定時間適正に維持するには、加熱機構とタンデムに機能するように冷却機構を使用することができる。冷却機構および加熱機構は、同時に作動させることができる。或いは、加熱機構および冷却機構は、一方のみの機構が一度に作動するように変更できる。指定時間の経過後に、冷却機構のみを用いて、空気流の温度を設定温度より低い温度に低下させることができる。他の実施形態では、空気流の温度がひとたび設定温度に到達すると、空気流は、冷却機構を用いて、設定温度より低い温度に直ちに冷却される。
ボトル-シリンジウォーマ100は、図11に示すようなコントロールパネル200に看護師が入力したパラメータに基づいた加熱アルゴリズムを用いて、チャンバ136内の空気温度が調整される。例えば、看護師は、容器内のミルク体積または初期ミルク温度等のミルクパラメータ168、170を、手で入力する。図11には示されていないが、他のミルクパラメータとして、容器の形式またはブランド、容器の重量および容器内のミルクの重量を含めることができる。他の態様として、これらの入力変数を与える1つ以上の自動化された方法またはセンサを用いることもできる。温度センサは、ミルク温度および/または容器温度の検出にも使用して、コンディショニングされた空気を調整しかつ自動化させることもできる。看護師は、所望パラメータを入力したならば、解凍ボタン172またはウォーミングボタン174のいずれかを押すことができる。加熱アルゴリズムは、カスタマイズされた熱プロファイルにより、処理ミルクの加熱に要する時間を最短にすることができる。加熱アルゴリズムは、完了時間176を決定し、コントロールパネル上に完了時間176を示すことができる。解凍またはウォーミングが開始されているので、経過時間バー178がコントロールパネル上に経過時間を示すことができる。また、解凍完了バー180およびウォーミング完了バー182をコントロールパネル200上に設けることもできる。ストップボタン184も設けられているので、看護師が解凍プロセスおよびウォーミングプロセスを手動で停止させることができる。
一例示実施形態では、ミルクのウォーミングフェーズまたは解凍フェーズと、固体フェーズまたは液体フェーズとの可能な組合せに基づいて、4つの加熱プロファイルを使用できる。第1プロファイルは冷蔵されたミルクを温めること、第2プロファイルは室温のミルクを温めること、第3プロファイルは冷凍されたミルクを解凍すること、および第4プロファイルは冷凍されたミルクを温めることである。冷蔵されたミルクを温める加熱論理アルゴリズムの一例が、下記の図表に示されている。この図表は、加熱空気についての3つの温度コントロールゾーンを示している。ゾーン1は、図表に60℃で示された高熱ゾーンである。ゾーン2は、40℃で示された低熱ゾーンである。ゾーン3は、空気が図表に37℃で示す設定温度に保持されている、保持準備が完了したゾーンである。液体を温めるべき所望温度は「目標温度」として説明するが、この目標温度は、図表では34℃である。加熱時間の計算は、ミルクの体積に基づいて行われる。
Figure 0005518746
温度保持モードは、看護師がミルクを使用する準備が整うまで、所望温度を維持する。最高温度は、母乳の成分にダメージを与えないように設定すべきである。ミルクを過熱しないでタンパク質および他のミルク成分の保護を確保するため、温度制限は、上記特許文献1に開示されているようなウェスタンオーストラリア大学(University Western Australia)の研究に基づいて行われる。このデータに基づいて、空気温度自体は安全であると決定された高い温度に保持され、循環空気流からの相互汚染の可能性を取り除く。
ボトル-シリンジウォーマ100はまたクリーニングサイクルを用いることができ、このクリーニングサイクルでは、装置を殺菌するため、温度制限が一定時間意図的に保持され、すなわち温度制限を超える。或いは、空気流中に、殺菌剤、抗微生物物質、フィルタまたはUV光を使用して、潜在的な汚染物質を死滅または除去する。
ヒータ110は、別のハウジングによりカバーすることができる。或いは、ハウジング116が、ヒータ110を含む全ウォーミング装置をカバーすることができる。
チャンバ136は、NICUで一般的に使用される種々のサイズ、形状および体積の容器を収容するのに充分な大きさを有している。チャンバ136は、コンディショニングされた空気流と流体連通しているチャンバ内部に通じる空気流入口を有している。この実施形態では、チャンバを製造するのに、赤外線透過ポリマーを使用できる。
ボトル-シリンジウォーマ100は、一般に、あらゆるこぼれを捕捉して汚染の可能性を低下させるライナ146を有している。ライナ146は、患者および看護師の交替の間に取外されかつ交換することを意図したものであるが、より頻繁に交換できるものである。ライナ146の一部は、空気流をボトルまたはシリンジの周囲に有効に導いて、熱伝達を最大化する。またライナ146は、有効かつ反復可能な熱伝達および空気流を確保すべく、シリンジまたはボトルのセンタリングを行う特徴を有している。
ライナ146は種々の形状にすることができる。図4には、ライナ146の一例が示されている。このライナは、ハウジング116のチャンバ136内に挿入できる順応性あるカップ状ボディ148を有している。ひとたばライナ146がチャンバ136の内部に配置されると、剛性リング150がライナ146上に取付けられ、ライナをチャンバ136内の所定位置に保持する。
図5には、ライナ形状の一例が示されている。ライナ146は、例えばチャンバ136の周囲で剛性リング内に配置される。スナップリング150は、下方に嵌合されて、ライナをリングに固定する。ライナには挿通体152が固定されており、該挿通体152はこれに挿入されるシリンジをシールする。挿通体152は、ライ角46のリッド(蓋)として機能する。
図6Aには、ライナ146の他の例が示されている。この実施形態では、ライナ146は、ハウジング116のチャンバ136内に嵌合される剛性または半剛性のカップ状ボディ154と、ヒンジ157を介してカップ状ボディ154に取付けられた取付け型頂156とを有している。取付け型頂156は孔158およびスロット160を有している。ライナ146をボトル-シリンジウォーマ100に機械的に取付けるように、ハウジング116のリッド128にはスロット160内に挿入可能なフックを設けることができる。ライナは図6Bに示すように積重ね可能に構成できる。孔158はシリンジ挿通体であり、シリンジをシールする特徴を有している。
図7Aおよび図7Bは、チャンバ136内に挿入される剛性ライナ164上に置かれる頂156を示す、それぞれ斜視図および側面図である。図7Bにはまた、別体のディスク166が示されている。該ディスク166はフレキシブルでありかつシリンジを挿通することができる孔130を有している。ディスク166は、挿通内に捕捉される。挿通リッド162は、好ましくは、空気流が図3に示すチャンバ内に流入できるようにする孔が頂にカットされる。別の実施形態として、剛性ライナ164は、挿通リッド162が組込まれたワンピース構造にすることができる。
ボトル-シリンジウォーマはまた、多チャンバユニットとして構成できる。この実施形態では、ハウジング116内に、単に1つのチャンバではなく、複数のチャンバが存在する。この実施形態では、1つのチャンバは加熱および解凍を行なう領域、他のチャンバは、ミルクの冷蔵および冷凍を行う貯蔵領域とすることができる。
作動に際し、ハウジング116のリッド118を開き、チャンバ136の内部を露出させる。ライナ146をチャンバ136に取付ける前述の任意の方法を用いて、ライナ146をチャンバ136の内部に置く。次に、ボトルをライナ146の内部に置く。ボトルがライナ146内に置かれた後、リッド118が閉位置に戻され、看護師が、加熱アルゴリズムに必要な前述のパラメータを記述する情報をボトル-シリンジウォーマ100に入力する。次に、ヒータ110が、強制対流を用いて加熱する。加熱された空気は、ヒータ110を出て、第1通路112内に流入する。次に、加熱された空気は、第1通路112を通って第1隔室122内に移動し、最後にチャンバ136内に流入する。コンディショニングされた空気がチャンバ136内にある間に、ボトル内の液体が有効に加熱される。空気は第2隔室124を通り、次に第2通路114を通ってチャンバ136から出ることができ、次に大気中に出るか、ヒータ110に戻されて再循環される。温度センサが空気温度の制御を行いかつ加熱プロファイルをモニタする。
ボトルではなくシリンジを加熱する場合には、アクセスポート126が使用される。ボトルではなくシリンジが使用されたか否かを検出するのにシリンジ検出センサが使用される。チャンバ136内にライナ146が固定されたならば、リッド118を閉位置に戻し、かつリッド128を開いてアクセスポート126および孔130を露出させる。リッド118が閉じられたことを判断するのに、センサを用いることができる。シリンジは、該シリンジの液体収容部分がチャンバ136内に入るようにして孔130内に挿入される。次に、ボトルを用いた例で説明したようにして、加熱プロセスを開始する。
図12は、シリンジおよびボトル用に特に適したウォーミング装置の更に別の実施形態であり、図3に関連して説明したものと非常に良く似ている。この実施形態では、ハウジング116が、チャンバすなわちウェル136を閉じるリッド118を有している。この実施形態は、図6Aに示したものと同様に、ディ154およびヒンジ157を介して取付けられた頂156を備えた変更型ライナを使用している。したがって、頂156は、少なくとも孔すなわちオリフィス158の領域がフレキシブルに作られ、シリンジの周囲をシールして閉じるようになっている。
ライナ頂156はハウジングリッド118上の所定位置に保持され、これにより、リッド118が開閉されるときに、ライナ頂156がライナボディ154を開閉するようになっている。リッド118と一緒に移動するように頂156の前縁部をグリップする1対の留め金161が示されている。リッド118の所定位置に頂156を保持する他の機構も容易に考えられる。リッド118にはオリフィス131(図12では破線で示されている)が形成されており、該オリフィス131は、リッド118を閉じたときに、孔158と整合してシリンジ用チャンバ136にアクセスできることに留意されたい。リッドは、赤外線不透過性基板で作ることができる。
図3のような空気マニホルドが使用される場合には、図3Aと同様に形成された切除部を頂156に設けることができることも理解されよう。しかしながら、このライナおよび本願に開示する他のライナには、空気流がライナを通るのではなくライナの周囲を流れるように設計できることに留意されたい。例えば、ライナのボディをチャンバの直径より非常に小さいサイズにして、空気がライナとチャンバ内壁との間を流れるように設計できる。この場合には、空気流のための開口をボディ/頂に設ける必要は全くない。熱伝達は比較的静的な空気を介して生じ、したがってライナ内部に維持されるべきであるので、本発明を構成する上でこれが最も好ましいものであると考えるものではない。
図13には、本発明の一形態によるライナ200の一例が示されている。ライナ200は、患者および看護師の移動の間に変えることを意図したものであるが、より頻繁に変えることもできる。ライナ200の一部は、熱伝達を最大化すべく、空気流を容器の周囲に導くのに使用される。ライナ200はまた、有効かつ反復可能な熱伝達および空気流を確保すべく、容器をセンタリングさせる特徴を有している。
一実施形態では、ライナ200は第1材料210で形成されたバッグすなわち受け容器を有している。第1材料は、フレキシブルポリエチレンで形成できる。バッグは、内部220と、開口230と、複数の圧力均等化孔231とを有している。圧力均等化孔231は、空気がバッグの内部と外部との間で流れることを可能にして、バッグ内部の圧力を均等化する。ライナ200は第1シートから形成され、該第1シートは、第1シーム、第2シームおよび第3シームにより第2シートに取付けられている。両シートは、ライナ200の両面を有効に形成する。
開口230は、周辺部232を有している。開口230は、第1シートを、第4シームに沿って第2シートに取付けることにより密封される。
ライナ200はまた、第2材料250で形成されたリム部分240と、セクション260とを有している。セクション260はポート262を有している。
内部220は液体を収容する目的を有している。リム部分240は、全周辺部232に沿って延びている。リム部分240は刻み線を有し、該刻み線は、リム部分がこの線で撓むことを可能にするリビングヒンジまたはヒンジ241を有効に形成する。ヒンジ241は、ライナの製造中または保管中は平坦であるが、ウォーマ―内に挿入しかつウォーマ内で使用する場合に必要に応じて撓むことを可能にする。セクション260も第2材料250から形成され、リム部分240と一体に形成できる。図13に示すように、頂セクションは、開口230の少なくとも一部をカバーする。リム部分240およびセクション260に使用される第2材料250は、剛性を有する高密度ポリエチレンで作ることができる。第2材料250は、第1材料210に融着できる。
ポート262は、ボトル、シリンジ等の挿通体として機能する。ポート262は、括約筋のような部材であり、種々のシリンジサイズに適合するようにフレキシブルである。これを達成する1つの方法は、ポート262に、シリコーンのようなフレキシブルな第3材料264を使用することである。第3材料は、該材料に圧力が加えられたときに変形する材料である。
ポート262を形成する第3材料264は、ポートを通る開口は存在せず、弱化セクションのみが存在するように成形される。この場合、ポート262は、シリンジのような容器が第3材料264に押付けられて弱化部分263が破壊されるまではシールされた状態にある。
図14は、ライナ200を示す平面図である。別の構成として、アクセスポート262は、図14に示すように孔266および複数のスリット268を有している。各スリットは第1端部267および第2端部269を有している。第1端部267は、孔266の周辺に位置している。図14に示すように、各スリットは、第2端部269がポート262内に位置するように、孔266から離れる方向に延びている。ポート262に圧力が加えられると、複数のスリット268の各々が破断され、容器を押し通すことができる大きい孔が有効に形成される。容器がこの孔に押し通されると、複数のスリット268が容器の側面に順応する。容器はボトルでもシリンジでもよい。容器は、乳児の栄養物が入れられた任意の容器でよい。広範囲の容器直径またはサイズに適合できるようにするため、スリット268同士の間に、大きい容器の場合には裂けるが小さい容器の場合には伸びる薄膜を設け、より良い保持が得られるようにすることもできる。
図15は、本発明の一実施形態によるボトル-シリンジウォーマ300内に置かれたライナ200の一例を示す斜視図であり、ボトル-シリンジウォーマが閉位置にあるところを示すものである。図15に示す乳児栄養物ウォーミング装置300は、乳児栄養物ウォーミング装置300をIVポールに取付けるのに使用される、ハウジング316に取付けられる取付け機構302を有している。ディスプレイ360は、乳児栄養物のユーザセッティングおよび現在の状態を示している。乳児栄養物ウォーミング装置300には、ライナが取付けられたときにのみ作動することを確保するライナ存在センサを設けることができる。
図16は、図15のボトル-シリンジウォーマ300のA-A線に沿う断面図である。乳児栄養物ウォーミング装置300は、少なくとも1つのヒータ310と、ファン312と、ベント機構314と、ハウジング316と、リッド318と、少なくとも1つのヒンジ320と、上方ダクト330と、下方ダクト340と、チャンバ350と、ディスプレイ360と、電源370とを有している。ハウジング316は更に、ハウジングリップ315を有している。
作動に際し、ハウジング316のリッド318を開いて、チャンバ350を露出させる。ライナ200は、図16に示すように、リム部分240をハウジングリップ315上に取付けることにより、チャンバ350内に置かれる。次に、容器が開口230を通ってライナ内部に挿入される。リッド318が閉位置(閉位置は図15および図16に示されている)に戻され、ライナ200の開口230がカバーされる。容器がライナ内に入れられていない場合には、図示のようにシリンジのような容器380が、該容器の液体収容部分がチャンバ350内に確実に入るようにして、ポート262を通して配置される。他の形態では、容器380がシリンジではなく、当該分野で使用される多数の他の容器を使用できる。一例として、容器380は小瓶でもよい。
容器は、1つ以上の側面、頂および底を有している。ライナ200はこの中に容器を受入れることができるサイズを有し、容器の側面(単一または複数)をライナ200の側面(単一または複数)から隔てることができ、このため、ライナ200を通る空気流が容器の側面(単一または複数)の周囲を通ることができ、容器の周囲の空気を移動させる。
図16には、空気流の経路が矢印390で示されている。ファン312がヒータ310を通して空気を移動させ、空気を有効に加熱する。或いは、ファン312により移動される空気を冷却する冷却装置を設けることができる。空気は、次に、導管構造すなわち、上方ダクト330および下方ダクト340を通って流れ、ライナ200内に流入する。空気は容器380の周囲に強制的に送られ、容器の周囲の空気を移動させる。次に、空気はファン312を通って上方に移動される。空気は、ベント機構314を通ってシステムを出入りする。
作動中にボトルまたはシリンジ内のミルクを振動または混合させる運動機構を設けることができる。この運動機構の利益は、ミルク成分を均質に維持し、熱伝達を補助し、かつウォーミングプロセスをピードアップすることである。この運動は、シェーカまたは軌道ミキサ等の機械的システムにより伝達される。また、この運動は、熱伝達に既に使用された容器上での空気循環によっても伝達される。
以上、本発明の種々の例示実施形態を説明したが、当業者ならば、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、これらの実施形態に変更を加えることができるであろう。また、上記実施形態は例示を意味し、限定するものではないことに留意すべきである。すなわち、本発明の幾つかの実施形態には他の特徴および/または異なる特徴が存在する。
100 ボトル-シリンジウォーマ
110 ヒータ
116 ハウジング
118 第1リッド
126 アクセスポート
128 第2リッド
130 孔(オリフィス)
136 チャンバ
143 切除部
146 ライナ
152 挿通体

Claims (21)

  1. ハウジングと、
    該ハウジングの一部としてのヒータと、
    ハウジング内に形成されたチャンバとを有し、該チャンバはチャンバ内部への開口を備え、
    ハウジングの一部としての導管構造を有し、該導管構造は、空気流を、ヒータにより加熱するためチャンバへの入口に運び、次にチャンバに通し、次に出口を通してチャンバから排出し、
    導管構造およびチャンバを通して空気流を移動させる装置と、
    使用時にチャンバを閉じ、かつチャンバ内部にアクセスして、チャンバ内部で温める容器を置くため開くことができるチャンバ用リッドと、
    着脱可能なライナと、を有し、
    このライナは前記チャンバ内に置くことができ、前記入口から空気流を受入れかつ前記出口と連通しており、前記容器は、ライナがチャンバ内に置かれたときに空気流がライナを通って移動するようにしてライナ内に配置され
    前記リッドは、更にリッドポートを備え、このリッドポートを介してチャンバ内部にアクセスでき、前記リッドは、閉位置において前記開口上に位置し、前記リッドポートは、このリッドポートを介して栄養物容器を受け入れることができることを特徴とする乳児栄養物ウォーミング装置。
  2. 前記容器は、乳児栄養物の容器を含み且つ1つ以上の側面、頂および底を備え、前記ライナは、このライナの垂直部分を形成する1つ以上の側面を備え、前記ライナは、容器の単一または複数の側面が前記ライナの単一または複数の側面から隔たるようにして容器を受入れることができるサイズを有し、これにより前記ライナを通る空気流が、容器の単一または複数の側面の周囲を通って容器の周囲に移動空気プレナムを形成することを特徴とする請求項1記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  3. 前記ライナは、リッドと協働して前記チャンバ開口を閉じるセクションを有していることを特徴とする請求項1記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  4. 前記ライナセクションはポートを形成し、該ポートを介してライナにアクセスでき、容器は、リッドが閉じているときでも挿入され、容器の少なくとも一部をライナ内に配置できることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  5. 前記乳児栄養物は乳児に与えられる液体であることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  6. 前記ハウジングをポールに取付けおよびポールから取外す機構を更に有していることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  7. 前記空気流は前記導管構造を通って循環し、前記ヒータに戻ることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  8. 前記リッドはヒンジによりハウジングに取付けられており、リッドは前記ヒンジの回りで回転し、閉位置で前記開口をカバーしかつ前記開口から離れて開位置で開口を大気に露出させることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  9. 前記ポートは押し通すことができるフレキシブルな蓋を有し、該蓋はフレキシブルな蓋内に配置された前記容器の側面に順応することを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  10. 前記容器は、該容器の液体収容部分が前記チャンバ内部に入るようにして、容器の一部がチャンバ内部に入った状態で前記フレキシブルな蓋により保持されることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  11. 前記ポートは括約筋のような部材であることを特徴とする請求項10記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  12. 前記ポートは、一定範囲の直径の容器に適合できることを特徴とする請求項11記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  13. 前記空気流は、チャンバ内部を通る曲がりくねった経路にしたがって流れることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  14. 前記ライナは使い捨て可能であることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  15. 前記ライナは再使用可能であることを特徴とする請求項記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  16. 前記ライナがチャンバ内に置かれているか否かを検出する装置を更に有していることを特徴とする請求項1記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  17. 前記検出装置は赤外線センサからなり、チャンバ内に置かれたときにセンサと整合するライナの一部がセンサと協働して、ライナが置かれていることを表示することを特徴とする請求項16記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  18. 前記ライナの前記一部は赤外線不透過性であることを特徴とする請求項17記載の乳児栄養物ウォーミング装置。
  19. 空気を加熱するウォーミング要素と、乳児栄養物が入れられた容器を受入れて温める内部を備えたチャンバとを有するウォーミング装置を用意する段階を有し、ウォーミング装置は温められた空気を前記チャンバ内部を通して運ぶ導管構造を備え、前記チャンバはチャンバ内部を開閉するリッドを備え、このリッドは、更にリッドポートを備え、このリッドポートを介してチャンバ内部にアクセスでき、前記リッドは、閉位置において前記開口上に位置し、前記リッドポートは、このリッドポートを介して栄養物容器を受け入れることができ、
    乳児用栄養物が入れられた容器をチャンバ内部に置く段階と、
    ウォーミングシーケンスに関するユーザの入力を受入れるコントローラを装置に設ける段階と、
    ウォーミングシーケンスのパラメータをコントローラに入力する段階と、
    前記液体栄養物を所望温度に温めるべく、空気を加熱しかつ加熱された空気をチャンバを通して循環させる段階とを更に有することを特徴とする乳児栄養物を加熱する方法。
  20. 前記ライナをチャンバ内に置きかつライナ内に容器を置く段階を更に有し、前記加熱された空気はライナを通って循環されることを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 前記リッドのポートを通して容器を置く段階を更に有し、前記ポートはチャンバに開かれ、容器がポートを通して置かれると、容器はその少なくとも一部がチャンバ内部に入ることを特徴とする請求項19記載の方法。
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