JP5518694B2 - 既設埋設管破砕用カッターヘッド - Google Patents
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Description
この場合、既設埋設管が埋設されている個所の地盤を地表面から開削してこの既設埋設管を掘り出した後に新たな管(更新管)を吊り込んで埋設し直す方法、あるいは図4に示したように地表面に掘設した立坑から水平方向に掘進し、既設埋設管を順次撤去しつつ更新管に交換する方法が用いられる。
そして、推進機4の駆動モータおよび減速機5によってスクリュコンベア6およびその先端に設けられているカッターヘッド7を一体に回転駆動し、カッターヘッド7の前面に突設されている掘削ビット8により既設埋設管1を破砕しつつその周囲の地盤を掘削する。
また、破砕した既設埋設管1の破片および掘削した周囲の地盤の土砂は、スクリュコンベア6およびケーシング9によって搬送し、発進坑3側に取り出してから地表面G側に除去する。
これと同時に、推進機4によってスクリュコンベア6,カッターヘッド7および更新管2を前方に一体に推進し、既設埋設管1を更新管2に順次交換する。
非金属製の管状本体を接続する部分に金属製のカラーが外嵌されている既設埋設管を破砕するためのカッターヘッドであって、
推進方向に延びる軸線の回りに推進機によって回転駆動される本体部分と、
前記軸線に対し半径方向外側に延びる回転軸の回りに回転するように前記本体部分の前側に支持された、その断面形状が歯車状のローラーカッタと、
前記ローラーカッタと隣接するように前記本体部分の前側に支持された、前記軸線に対し半径方向外側に延びる前端部分を有した押圧変形部材と、
を備え、
前記ローラーカッタは、前記本体部分が前記推進機によって回転駆動されつつ前方に推進されると、前記管状本体の後端部分にその複数の歯先が順次切れ込んで前記管状本体を破砕するともに、前記カラーの後端部分にその歯先が順次切れ込んで前方に延びる亀裂を生じさせるように構成され、
前記押圧変形部材は、前記カラーの後端部分のうち前記亀裂が生じている部分をそれぞれ押圧して半径方向外側に変形させるように構成されている、ことを特徴とする。
また、押圧変形部材の前端部分は、推進機の推進力によって金属製カラーの後端部分を前方に押圧し、亀裂が生じて円周方向に互いに分断されている後端部分の各部分をそれぞれ推進方向前方に変形させる。
これにより、この押圧変形部材の後に続くローラーカッタにおける複数の歯先は、金属製カラーの後端部分に更に切れ込んで更なる亀裂を順次形成するので、金属製カラーの後端部分を更に破砕することができる。
したがって、ローラーカッタと押圧変形部材との組み合わせにより、非金属製の管状本体ばかりでなく、金属製カラーをも効率よく破砕することができる。
これにより、ローラーカッタは、推進機の推進力によって金属製カラーを半径方向外側あるいは内側に押動することがないから、金属製カラーの後端部分に前方に延びる亀裂を効率よく形成することができる。
前記押圧変形部材は、前記カッターヘッドを推進方向側方から見たときに、前記ローラーカッタのうち推進方向の最も前側に位置する歯先と歯底の間にその前端部分が位置するように、前記ローラーカッタに対し前後方向に位置決めされていることを特徴とする。
これにより、推進機の推進力がローラーカッタの歯先に集中することとなり、鋼製カラーの後端部分に確実に亀裂を生じさせることができる。
したがって、請求項4に記載した既設埋設管破砕用カッターヘッドによれば、ローラーカッタと押圧変形部材との組み合わせにより、金属製カラーを効率よく破砕することができる。
なお「板状の部材」には、半径方向や推進方向にその厚みが変化する形状や、補強用のリブをその側面に有する形状等が含まれる。
これにより、ローラーカッタが非金属製の管状本体および金属製のカラーを破砕することによって生じた破片を、この隙間を介して容易に後方に取り出すことができる。
また、このローラーカッタ12は、図2に拡大して示したように、その推進方向の最も前側に位置する歯先12aが軸線Cに対して半径方向に垂直に延びるように、回転軸Rによって本体部分11に支持されている。
具体的に説明すると、押圧変形部材13の前端部分13aのうち半径方向内側の部分13bは、ローラーカッタ12のうち推進方向の最も前側に位置する歯先12aに対して寸法L1だけ推進方向の後側に位置している。
また、前端部分13aのうち半径方向外側の部分13cは、半径方向内側の部分13bに対し寸法L2だけ推進方向の後側に位置している。
しかしながら、ローラーカッタ12の歯先12aと歯底12bとの間の距離Dに対し、寸法L1,L2は、D>L1+L2なる関係となっている。
これにより、ローラーカッタ12の歯先12aは、推進機4の推進力によって鋼製カラー9を半径方向外側にあるいは内側に押動することがないから、鋼製カラー9の後端部分9aに凹部9bおよび亀裂9cを効率よく形成することができる。
これにより、ローラーカッタ12の歯先12aが鋼製カラー9の後端部分9aに切れ込んでも、鋼製カラーの後端部分9aがローラーカッタ12の歯底12bに当接することはないから、推進機4の推進力がローラーカッタ12の歯先12aに集中することとなり、鋼製カラー9の後端部分9aに確実に亀裂9cを形成することができる。
これにより、推進機4がこのカッターヘッド10を前方に推進する推進力の一部が、押圧変形部材13の傾斜している前端部分13aを介して、鋼製カラー9の後端部分9aを半径方向外側に押し広げるために用いられる。
すると、この押圧変形部材13に続いて鋼製カラー9の後端部分9aに切れ込むローラーカッタ12は、このフランジ9dに切れ込んで更なる凹部9bおよび9cを形成する。
そして、このローラーカッタ12の後に続く押圧変形部材13は、亀裂9cが生じたフランジ9dをさらに半径方向外側に拡径しつつ推進方向前側に変形させる。
したがって、ローラーカッタ12と押圧変形部材13との組み合わせという簡単な鋼製により、既設埋設管1のコンクリート部分ばかりでなく、鋼製カラー9をも効率よく破砕することができることとなる。
これにより、ローラーカッタ12の歯先12aが既設埋設管1のコンクリート部分に切れ込むときに、このコンクリート部分が過剰に破砕されることを防止し、鉄筋をコンクリート部分によって保持できるようにするから、ローラーカッタ12の歯先12aによって鉄筋を効率よく破砕することができる。
例えば、上述した実施形態においては、押圧変形部材13は、図1(a)に示したように推進方向前側から見たときに、軸線Cを含む平面内で半径方向外側に延びる板状の部材となっている。
しかしながら、押圧変形部材13は、鋼製カラー9の後端部分9aのうち亀裂が生じている部分をそれぞれ押圧して、推進方向前方にあるいは半径方向外側に変形させる機能を有するのであれば、その強度や剛性を向上させるために他の様々な形状とすることができる。
2 更新管
3 発進坑
4 推進機
6 スクリュコンベア
7 カッターヘッド
8 カッタ
9 ケーシング
10 カッターヘッド
11 本体部分
12 ローラーカッタ
12a 歯先
12b 歯底
13 押圧変形部材
13a 前端部分
14 カッタービット
15 開口
Claims (6)
- 非金属製の管状本体を接続する部分に金属製のカラーが外嵌されている既設埋設管を破砕するためのカッターヘッドであって、
推進方向に延びる軸線の回りに推進機によって回転駆動される本体部分と、
前記軸線に対し半径方向外側に延びる回転軸の回りに回転するように前記本体部分の前側に支持された、その断面形状が歯車状のローラーカッタと、
前記ローラーカッタと隣接するように前記本体部分の前側に支持された、前記軸線に対し半径方向外側に延びる前端部分を有した押圧変形部材と、
を備え、
前記ローラーカッタは、前記本体部分が前記推進機によって回転駆動されつつ前方に推進されると、前記管状本体の後端部分にその複数の歯先が順次切れ込んで前記管状本体を破砕するともに、前記カラーの後端部分にその歯先が順次切れ込んで前方に延びる亀裂を生じさせるように構成され、
前記押圧変形部材は、前記カラーの後端部分のうち前記亀裂が生じている部分をそれぞれ押圧して推進方向前方に変形させるように構成されている、
ことを特徴とする既設埋設管破砕用カッターヘッド。 - 前記ローラーカッタは、前記カッターヘッドを推進方向側方から見たときに、その推進方向の最も前側に位置する歯先が、前記軸線に対して半径方向に垂直に延びるように前記本体部分に支持されていることを特徴とする請求項1に記載した既設埋設管破砕用カッターヘッド。
- 前記押圧変形部材は、前記カッターヘッドを推進方向側方から見たときに、前記ローラーカッタのうち推進方向の最も前側に位置する歯先と歯底の間にその前端部分が位置するように、前記ローラーカッタに対し前後方向に位置決めされていることを特徴とする請求項2に記載した既設埋設管破砕用カッターヘッド。
- 前記押圧変形部材の前端部分は、前記カッターヘッドを推進方向側方から見たときに、その半径方向外側の部分ほど推進方向後側に位置するように前後方向に傾斜して延びていることを特徴とする請求項1乃至3のいずかれか一項に記載した既設埋設管破砕用カッターヘッド。
- 前記押圧変形部材は、前記推進方向の前側から見たときに、前記軸線に対して半径方向外側に延びる板状の部材であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載した既設埋設管破砕用カッターヘッド。
- 前記推進機は、前記ローラーカッタが前記管状本体を破砕するときの推進力を、前記ローラーカッタが前記カラーに亀裂を生じさせるときの推進力より低下させるように制御されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載した既設埋設管破砕用カッターヘッド。
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