JP5517352B2 - ポリ酸担持触媒の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリ酸を無機担体に担持したリサイクル可能な触媒、及びその製造方法に関する。
ポリ酸はポリマー、界面活性剤、医薬品などの原料となるエポキシ、ビシナルジオール、アルデヒド、カルボン酸、カルボン酸エステルなどを生成する種々の反応において触媒活性を有し、触媒成分として有効なものである。例えば、非特許文献1および非特許文献2には、タングステン酸を用いて過酸化水素による液相反応の例が示されており、温度や溶媒を変えることで、オレフィンに対応するビシナルジオールやアルデヒド、カルボン酸が高収率で得られる。しかし、ポリ酸は一般に水に不溶であるが、過酸化水素やアンモニア水などに可溶であり、これらの公知例では、酸化剤である過酸化水素によって高価な触媒活性成分が溶解し、回収することが出来ないため、リサイクルできず、工業的には利用することが出来ないという問題を有していた。
ポリ酸を担持した触媒を用いた液相反応においては、アルミナ担持タングステン触媒により60℃でアリルアルコールの過酸化水素によるエポキシ化反応を行ったことが知
られている(例えば、特許文献1参照。)。この担持触媒においては、触媒活性成分の溶出が防止できない。また、触媒を焼成することにより触媒成分の溶出が抑制されることが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
一方、ポリ酸に対して、水に易溶なヘテロポリ酸では、液相反応における溶出を抑えるための試みがなされている。例えば、特許文献3では、ヘテロポリ酸塩の分散液に対してテトラエトキシシランを用いてゾル-ゲル反応を行い、得られたゲルを乾燥、焼成することで液相反応における溶出を抑えた、エステル交換反応用触媒の製造に成功したことが開示されている。しかしながら、この触媒は、分散液を固定化するため均一性が悪い、触媒活性成分であるヘテロポリ酸塩の触媒あたりの担持量が多いため高価になってしまうという問題があった。また、この触媒はヘテロポリ酸塩のみに限定されているため、ポリ酸への応用及び効果に関しては不明である。
オグチ(T.Oguchi)、他3名、ケミストリーレターズ(Chemistry Letters)、1989年、p.857−860 ヤンファ(D.Jingfa)、他3名、テトラドロン(Tetrahedron)、1992年、48巻、p.3503−3514
米国特許第2870171号明細書(第2−3、5、8−9欄) 国際公開第93/00338号パンフレット(第16−23、24頁) 特許公報4386675号 特許公報4271994号
したがって、本発明の目的は、ポリ酸が活性成分となる液相反応において、溶媒や酸化剤に不溶で使用後に回収可能かつリサイクル可能な触媒とその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、溶解したポリ酸塩を、有機金属化合物を使用して担体に担持させ固定化した後、酸処理によりイオン交換を行うことにより、種々の液相反応に有効かつリサイクル可能な酸化触媒及び酸触媒であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は
(1)
ポリ酸塩を担体に担持させた前駆体に対し、酸処理を行うことを特徴とするポリ酸担持触媒の製造方法
(2)
担体が無機酸化物であることを特徴とする上記(1)に記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(3)
ポリ酸塩溶液とアルコキシ基を有する有機金属化合物とのゾル-ゲル反応によって担体に担持し、得られるゲルを乾燥後あるいは同時に、100〜500℃で焼成する工程を含むことを特徴とする上記(1)〜(2)のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(4)
有機金属化合物がケイ素原子を有する金属アルコキサイドである上記(3)に記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(5)
酸処理に使用する酸が無機酸、有機酸または固体酸からなる群より選ばれる1種以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(6)
酸処理によって触媒に存在するカチオンがイオン交換されることを特徴とする上記(5)に記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(7)
酸処理によるカチオンのイオン交換の割合が蛍光X線分析による結果で70%以上であることを特徴とする上記(6)に記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(8)
ポリ酸が活性成分となる液相反応に有効な触媒である上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(9)
ポリ酸が活性成分となる液相反応が過酸化水素を用いる液相酸化反応である上記(8)に記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(10)
過酸化水素を用いる液相酸化反応がエポキシ化反応、ジオール化反応、酸化開裂反応、アルデヒド酸化反応である上記(8)〜(9)のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(11)
ポリ酸が活性成分となる液相反応が、ブレンステッド酸が有効である液相反応である上記(8)〜(10)のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法
(12)
ブレンステッド酸が有効である液相反応が脂肪族アルコールとのエステル交換反応及びアセタール化反応である上記(8)〜(11)のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法
に関する。
本発明の方法によれば、溶解させたポリ酸塩を担体に担持させた後、酸処理によりイオン交換を行うことで、ポリ酸が活性成分となる液相反応において、回収可能かつリサイクル可能な酸化触媒及び酸触媒を製造できる。
本発明の製造方法は、ポリ酸塩を担体に担持させた前駆体に対し、酸処理を行うことを特徴とする。
ポリ酸(イソポリ酸を含む。)とは、遷移金属4〜7元素の酸素酸イオンを持つ金属酸化物であり、一般には化学式がM(M:金属元素、O:酸素)で表される単一金属の酸化物クラスターである。ポリ酸は、例えば、周期表5族又は6族元素、V(バナジン酸)、Mo(モリブデン酸)およびW(タングステン酸)の少なくとも一種である場合が多く、中心原子は特に制限されず、Cu、Be、B、Al、Si、Ge、Sn、Ti、Th、N、P、As、Sb、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、S、Se、Te、Mn、I、Fe、Co、Ni、Rh、Os、Ir、Pt、Cuなどであってもよく、上記の化学式中でx=5〜15、y=30〜50の範囲のものが好ましい。好ましいポリ酸の例としては、周期表5族又は6族元素のポリ酸が挙げられ、さらに好ましくはタングステンのポリ酸(タングステン酸)が挙げられる。
ポリ酸塩を構成するカウンターカチオンとしては、プロトン、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン)、アルカリ土類金属カチオン(ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン)、ランタニドイオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、錫イオン、鉛イオンや、第四級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリブチルメチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、トリラウリルメチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、セチルピリジニウム塩、アンモニウム塩)、第四級フォスフォニウム塩(テトラメチルフォスフォニウム塩、テトラエチルフォスフォニウム塩、テトラプロピルフォスフォニウム塩、テトラブチルフォスフォニウム塩、テトラフェニルフォスフォニウム塩、エチルトリフェニルフォスフォニウム塩、ベンジルトリフェニルフォスフォニウム塩)、第四級アルセン塩等の有機カチオンを含むカチオンが挙げられる。カチオンは、1種類又は2種類以上用いることができる。これらの中でも、好ましくは、プロトン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオンが挙げられる。
上記の好ましい例として挙げたタングステン酸やその塩の具体例としては、HWO、NaWO、NaHWO、(NHWO、(NH)HWO、(NH10[W1241]や[WO(O(HO)]、K[WO(O(HO)O、Na[WO(O(HO)O等が挙げられる。
担体として用いられる無機酸化物としては、公知の化合物を制限なく採用することができ、特に、触媒の担体として使用される金属酸化物が好ましい。このような金属酸化物としては、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ、チタニア、マグネシア、ジルコニア、セリア、セリア-ジルコニア、ニオビア、酸化バナジウム、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化スズ、リン酸亜鉛、リン酸鉛、リン酸ランタン、ゼオライト(たとえば、ベータゼオライト、MCM-22、MCM-36、モルデナイト、X-ゼオライト、並びにH-Y-ゼオライトおよびUSY-ゼオライトを包含するY-ゼオライト)、粘土類(たとえば、ハイドロタルサイト、ハイドロキシアパタイト、モンモリロナイト、ステアタイト、ベントナイト)、混合酸化物(たとえばジルコニウム、ビスマス、モリブデン、タングステン、リンなど)、塩素化アルミニウム酸化物、塩素化粘土などが挙げられ、1種又は2種以上を用いることが出来る。これらの金属酸化物は、高温乾燥、真空乾燥、酸処理など種々の前処理を行っても良い。これらの中でも、シリカ、アルミナ、シリカ-アルミナ、チタニア、マグネシア、ジルコニア、セリア、セリア-ジルコニア、ニオビアが好ましい。
担体として用いられる無機酸化物の形状には特に制限はない。適用される反応形式に応じて粉末状、球状、ペレット状、その他任意の形状のものを使用することができる。
本発明における、ポリ酸の担体への担持方法としては、ポリ酸塩を有機金属化合物を使用して担体と化学結合により担持を行う方法であり、その化学結合としてはゾル-ゲル反応(加水分解反応)が採用される。有機金属化合物のゾル-ゲル反応は公知であり、有機金属化合物を水の存在下で加水分解したゾルと、結合の対象となる成分の溶液や分散液との反応による一般的な方法で製造することが出来る。
有機金属化合物のゾルは公知の方法で製造することが出来る。例えば、加水分解可能な有機金属化合物を水の存在下で加水分解することによって製造することが出来る。このような有機金属化合物として、アルコキシ基を有する有機金属化合物が挙げられ、例えば有機ケイ素化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタニウム化合物等が挙げられる。有機ケイ素化合物としてはテトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、有機アルミニウム化合物としてはトリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、有機チタニウム化合物としてはテトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、有機ジルコニウム化合物としてはテトライソプロポキシジルコニウム等が挙げられる。これらのうち好ましくは有機ケイ素化合物であり、さらに好ましくはテトラエトキシシランである。
本発明で行うゾル-ゲル反応は、ポリ酸塩溶液、有機金属化合物、担体が同一系内に一定時間存在する状況が実現できれば、特に制限なく製造することが出来る。例えば、溶剤に溶解させた有機金属化合物をポリ酸塩溶液中へ攪拌下に滴下し、20〜90℃の温度で0分〜6時間反応させた後、担体の分散液中へさらに滴下して、20〜90℃の温度で0分〜12時間反応させて行う方法等を挙げることができる。本反応に必要に応じて酸や塩基を加え、pHを調整することも可能である。
上記ゾルーゲル反応において、反応活性と耐久性、経済性の観点よりポリ酸塩の重量は有機金属化合物の重量に対して1〜300重量%であり、好ましくは5〜100重量%であり、さらに好ましくは20〜50重量%である。
上記ゾルーゲル反応において用いることのできる溶剤としてはアルコール類、高沸点溶剤類等が挙げられる。アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられ、高沸点溶剤類としてはジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらのうち好ましくはアルコール類であり、さらに好ましくはエタノール、プロパノールである。
本発明で用いることのできる分散媒としては、ゾルーゲル反応が阻害されなければ、特に制限なく使用でき、水、アルコール類が好ましい。
前記のようにして得られたポリ酸塩担持触媒は、上記のポリ酸塩と有機金属化合物と担体の混合物となっている。これらの混合比は触媒調製時、原料の仕込量を調整することにより任意に調整することが可能である。反応活性と耐久性、経済性の観点より、ポリ酸塩の重量が有機金属化合物と担体との合計の重量に対して通常1〜300重量%、好ましくは5〜100重量%、さらに好ましくは10〜50重量%である。1重量%未満であると触媒活性が極端に低くなり、300重量%を越えると未担持のポリ酸塩が反応液に脱離してしまう。
ポリ酸塩の溶液は公知の方法により製造することができるが、例えば水攪拌下にポリ酸塩を投入し溶解する方法が挙げられる。溶液の濃度は通常5〜70重量%、好ましくは20〜60重量%である。
担体の分散液は公知の方法により製造することができるが、例えば水攪拌下に担体を投入し分散する方法が挙げられる。分散液の固形分濃度は通常5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%である。
上記ゾル-ゲル反応によって得られたゲル混合物は蒸発乾固、ろ過、遠心分離等の公知の方法で反応液から分離される。このゲル混合物を必要により40〜150℃で乾燥させることで固体混合物を得ることができる。また、乾燥時間は特に制限されないが、30分〜48時間が好適である。より好ましくは、40分〜24時間である。乾燥中の気相雰囲気は、空気、窒素、アルゴン、酸素等特に限定されるものではないが、より好ましくは、空気中である。
本発明の製造方法では耐久性を向上させるため上記固体混合物を焼成することが好ましい。焼成の温度は特に制限されないが、ポリ酸塩の触媒能を損なわずに脱離量を少なくするために、通常100〜700℃、好ましくは200〜500℃の範囲で行われる。また焼成時間も特に制限されないが、30分〜48時間が好適である。より好ましくは、40分〜24時間である。乾燥中の気相雰囲気は、空気、窒素、アルゴン、酸素等特に限定されるものではないが、より好ましくは、空気中である。また、上記のゲル混合物の乾燥工程と焼成工程とを同時に行っても良い。
本発明では、上記ゲル混合物の乾燥工程と焼成工程を経て得られた触媒前駆体を酸処理する。
上記酸処理の方法としては、例えば水攪拌下にゲル混合物を投入し分散した分散液に、酸を加えてさらに撹拌する。撹拌時間は特に制限はないが、通常5分〜12時間、好ましくは10分〜3時間である。
酸処理に使用する酸としては、無機酸、有機酸、固体酸などが挙げられる。無機酸の例としては、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウ酸、フッ化水素酸などが挙げられる。有機酸の例としてはギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、フルオロスルホン酸などが挙げられる。固体酸の例としては、ゼオライト(たとえば、ベータゼオライト、MCM-22、MCM-36、モルデナイト、X-ゼオライト、並びにH-Y-ゼオライトおよびUSY-ゼオライトを包含するY-ゼオライト)、シリカ-アルミナ、硫酸化酸化物(たとえば、ジルコニウム、チタン、スズなどを硫酸処理した酸化物)、陽イオン交換樹脂(たとえば、アンバーライト、ダウエックス)、酸点を持つよう調製された炭素(たとえば、活性炭、グラファイト、ナノダイヤモンドなど)が挙げられる。利用の簡便性の観点からは無機酸、有機酸が好ましく、安価であることを考え合わせると、特に塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸が好ましい。一方で、使用する製品の性質上カウンターアニオンが問題となる場合には、塩化物イオンや硫酸イオンなどが残存しない酢酸やパラトルエンスルホン酸などの有機酸が好ましい。
酸処理に用いられる酸の量は、置換するカチオンの量に合わせて任意に選べるが、触媒に存在するカチオン量に対して10〜100000モル%が好適であり、好ましくは30〜50000モル%であり、より好ましくは50〜30000モル%である。また置換するカチオン量の調製時、原料の仕込量、濃度を調整することで任意に調整することができる。
上記酸処理によって得られた粉末は蒸発乾固、ろ過、遠心分離等の公知の方法で反応液から分離される。この粉末を必要により室温〜150℃で乾燥させることでポリ酸担持触媒を得ることができる。また、乾燥時間は特に制限されないが、通常30分〜48時間、好ましくは、40分〜24時間である。乾燥中の気相雰囲気は、空気、窒素、アルゴン、酸素等特に限定されるものではないが、より好ましくは、空気中である。上記処理によって得られた粉末を分析することで置換されたカチオン量を定量的に評価することが出来る。粉末の分析方法としては、種々の分析が考えられるが、簡便性、定量性の観点から蛍光X線分析が好ましい。蛍光X線分析の分析用試料の作製方法としては、種々の作製方法が考えられるが、得られた粉末を微粉砕し、必要に応じてバインダーや希釈剤を加え、加圧成形し、分析用成形体試料を得るプレス成形法が好ましい。上記分析により、上記粉末のカチオン量と原料のカチオン量とを比較することで、置換されたカチオン量を決定できる。
上記触媒の製造方法で得られたポリ酸担持触媒は、一般にポリ酸が活性成分となる液相反応に対して有効であり、そのような液相反応としては、ポリ酸が酸化触媒として働く反応と酸触媒として働く反応とが挙げられる。
ポリ酸が活性成分となる液相反応としては、(1)不飽和結合の酸化(アルケンやアルキンの不飽和二重結合や不飽和三重結合の酸化)、(2)水酸基の酸化、(3)酸触媒が有効な反応、(4)これら(1)〜(3)以外の酸化触媒および酸触媒が有効な反応等が挙げられる。
上記(1)不飽和結合の酸化(アルケンやアルキンの不飽和二重結合や不飽和三重結合の酸化)において、アルケンの不飽和二重結合の酸化としては、例えば、エポキシ化、ジオール化、アルケンからケトンが生成する反応(Wacker酸化)、アルケンからα−ヒドロキシケトンが生成する反応、アルケンの酸化開裂反応、アリル位酸化、アンモ酸化等が挙げられる。またアルキンの不飽和三重結合の酸化としては、例えば、アルキンからα,β−エポキシケトンが生成する反応、アルキンからジケトンが生成する反応等が挙げられる。
上記(2)水酸基の酸化としては、例えば、カルボニル化合物が生成する反応が挙げられ、具体的には、第一級アルコールからアルデヒドが生成する反応、アルデヒドからカルボン酸が生成する反応、第二級アルコールからケトンが生成する反応、ビシナルジオールからアルデヒドが生成する酸化開裂反応等が挙げられる。
上記(3)酸触媒が有効な反応としては、例えば、エステル交換反応、アセタール化反応、脱水反応、異性化反応、水和反応、ディールス・アルダー反応などが挙げられる。
以下では、本発明の好ましい実施形態として上記触媒を用い、(1)エチレン性二重結合を少なくとも1つ有する化合物の過酸化水素による不飽和結合の酸化(2)ビシナルジオールの過酸化水素による水酸基の酸化を行う場合における反応基質、製造条件等について説明する。
上記液相反応における酸化剤としては、例えば、酸素イオンや酸素ラジカル、ペルオキシドやスーパーペルオキシドを生成しうるものを用いることができ、例えば、分子状酸素や過酸化水素、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド、過酢酸等の有機過酸化物、水、アルコール、酸素と水素の混合ガス、一酸化二窒素、ヨードシルベンゼン等が挙げられるが、経済性、安全性の点で、過酸化水素や水、アルコールが好ましい。反応性の観点から、過酸化水素がさらに好ましい。
上記過酸化水素の使用形態としては、実用的には、0.01〜70重量%の水溶液、アルコール類の溶液が好適であるが、100%の過酸化水素も使用可能である。より好ましい使用形態としては、5〜60重量%の水溶液が挙げられ、さらに好ましくは10〜50重量%の水溶液が挙げられる。
上記過酸化水素の使用量としては、使用する反応によって酸化に必要な酸素の量が異なるため、一義的には定められないが、反応基質が持つエチレン性二重結合の二重結合のモル数もしくはビシナルジオールのジヒドロキシル基のモル数に対し0.1〜20倍の過酸化水素の量が好適である。反応性、経済性の点で、0.5〜10倍の量が好ましい。
上記触媒の使用量としては、触媒中の活性成分に対する使用する過酸化水素のモル比(使用する過酸化水素のモル数/触媒中の活性成分のモル数)が、1/10〜1000/1の範囲であることが好適であり、反応性、経済性の点でより好ましくは1/2〜200/1の範囲である。
上記反応基質であるエチレン性二重結合を少なくとも1個有する化合物としては、非環式であっても環式有機化合物であってもよく、例えば、炭化水素、エステル、アルコール、エーテル、ハロゲン置換炭化水素等の1種又は2種以上用いることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、ブタジエン類、1−ヘキセン、1−ペンテン、イソプレン、ジイソブチレン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、プロピレンのトリマー及びテトラマー類、1,3−ブタジエン等の末端にエチレン性二重結合を有する直鎖アルケン;2−ブテン、2−オクテン、2−メチル−2−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテン等の分子内部にエチレン性二重結合を有するアルケンや分岐アルケン;シクロペンテン、シクロヘキセン、1−フェニル−1−シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロヘキセン、シクロへプテン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロペンタジエン、シクロデカトリエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、メチレンシクロプロパン、メチレンシクロペンタン、メチレンシクロヘキサン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロオクテン、ノルボルネン等の脂環式オレフィン性炭化水素等が挙げられる。
上記エチレン性二重結合を少なくとも1個有する化合物はまた、例えば、−COOH、−CN、COOR、−OR(Rは、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアリルアルキル置換基を表す)等の基や、アリール、アリルアルキル、ハロゲン、ニトロ、スルホン酸、カルボニル(例えばケトン、アルデヒド)、ヒドロキシル、エーテル基を有していてもよい。これらのうち好ましいのは不飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸エステルである。不飽和脂肪酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ミード酸、ジホモ-γ-リノレン酸、エイコサトリエン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸、ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ニシン酸、リシノール酸が挙げられ、不飽和脂肪酸エステルの具体例としては、上記の不飽和脂肪酸をエステル交換したものが挙げられ、さらに交換するアルコールとしては炭素数1〜8程度のアルコールが挙げられ、直鎖中に置換基を有したものでも良い。
より好ましい不飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸エステルとしてはパルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸及びそれらのアルコールエステルが挙げられる。
上記ビシナルジオールの例としては、上記エチレン性二重結合をジオール化したものが好適である。好ましいビシナルジオールの具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオールなどの末端にエチレン性二重結合を有する直鎖アルケン由来のビシナルジオール;2,3−ブタンジオール、2,3−オクタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−2,3−ヘキサンジオールなどの分子内部にエチレン性二重結合を有するアルケンや分岐アルケン由来のビシナルジオール;1,2−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロオクタンジオールなどの脂環式オレフィン性炭化水素由来のビシナルジオール;9,10−ジヒドロキシパルミチン酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸、9,10、12,13−テトラヒドロキシステアリン酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸メチルなどの不飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸エステル由来のビシナルジオールが挙げられる。より好ましくは不飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸エステル由来のビシナルジオールが挙げられる。
上記反応溶液における溶媒としては、水及び/又は有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、1種又は2種以上を用いることができ、反応基質であるエチレン性二重結合を少なくとも1個有する化合物や、過酸化水素等の酸化剤、生成したエポキシ化合物とは反応しないものが好ましい。このような有機溶媒としては、メタノール、エタノール、ノルマル又はイソプロパノール、ターシャリーブタノール等の炭素数1〜6の第1、2、3級の一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のエチレンオキシド、プロピレンオキシドが開環したオリゴマー類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、多価アルコールの蟻酸エステル又は酢酸エステル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、ニトロメタン、ニトリル類等の窒素化合物;リン酸トリエチル、リン酸ジエチルヘキシル等のリン酸エステル等のリン化合物;クロロホルム、ジクロロメタン、二塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素;ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環式炭化水素等が好適である。上記溶媒の中でも、水、炭素数1〜4のアルコール類、ヘプタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルスルホオキシド、ジメチルホルムアミド等や、これらの混合物を用いることが好ましい。より好ましくは、水もしくは水とメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノールより選ばれる有機溶媒との混合溶媒である。
上記液相反応における反応条件としては、反応温度は、0℃以上が好ましく、より好ましくは、室温以上である。また、250℃以下が好ましく、より好ましくは、180℃以下である。反応時間は、数分以上が好ましく、また、150時間以内が好ましい。より好ましくは、48時間以内である。反応圧力は、常圧以上が好ましく、また、2×107Pa以下が好ましい。より好ましくは、5×106Pa以下である。また、減圧下で反応を行うこともできる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<触媒1>
触媒成分の担持:
タングステン酸ナトリウム10gを蒸留水20gに溶解させた。(A)エタノール26.25gにテトラエトキシシラン26.25gを溶解させた。タングステン酸ナトリウム水溶液に対して(A)を30分で滴下し、得られた溶液を(B)とする。別途、担体としてシリカ(フジシリシアQ−30)10gを蒸留水50gに分散させた分散液を用意し、それに(B)を加え4時間攪拌した。撹拌後、得られたゲルをマッフル炉にて120℃で8時間乾燥させた後、300℃で12時間乾燥させ、触媒前駆体を得た。
酸処理:
上記触媒前駆体10gを蒸留水200gに分散させた。分散液に6%の塩酸70gを加え、30分撹拌した後、ろ過を行った。得られた粉末を120℃で1晩乾燥させ、ポリ酸担持触媒(触媒1)を得た。
<触媒2>
タングステン酸10gを蒸留水20gに分散させた。タングステン酸分散液に対して(A)を30分で滴下し、得られた溶液を(C)とする。別途、担体としてシリカ(フジシリシアQ−30)10gを蒸留水50gに分散させた分散液を用意し、それに(C)を加え4時間攪拌した。撹拌後、得られたゲルをマッフル炉にて120℃で8時間乾燥させた後、300℃で12時間乾燥させ、ポリ酸担持触媒(触媒2)を得た。
<触媒3>
リンタングステン酸10gを蒸留水20gに溶解させた。(A)エタノール26.25gにテトラエトキシシラン26.25gを溶解させた。リンタングステン酸水溶液に対して(A)を30分で滴下し、得られた溶液を(D)とする。別途、担体としてシリカ(フジシリシアQ−30)10gを蒸留水50gに分散させた分散液を用意し、それに(E)を加え4時間攪拌した。撹拌後、得られたゲルをマッフル炉にて120℃で8時間乾燥させた後、300℃で12時間乾燥させ、ヘテロポリ酸担持触媒(触媒3)を得た。得られた触媒は粉末状の部分と硬く固化した部分とに分かれた。
<触媒4>
担体としてシリカの代わりにニオビアを用いた以外は、触媒1と同様にし、ポリ酸担持触媒(触媒4)を得た。
<触媒5>
担体としてシリカの代わりにセリアジルコニア(Z1114:触媒学会参照触媒)を用いた以外は、触媒1と同様にし、ポリ酸担持触媒(触媒5)を得た。
<触媒6>
担体としてシリカの代わりにセリアジルコニア(Z1006:触媒学会参照触媒)を用いた以外は、触媒1と同様にし、ポリ酸担持触媒(触媒6)を得た。
<触媒7>
担体としてシリカの代わりにジルコニア(RC−100:触媒学会参照触媒)を用いた以外は、触媒1と同様にし、ポリ酸担持触媒(触媒7)を得た。
<実施例1及び比較例1〜3>
触媒1および触媒2を70℃の過酸化水素100ml中で、3時間撹拌した。撹拌後にろ過を行い、回収した触媒を120℃で1晩乾燥させた。乾燥後得られる粉末を蛍光X線分析により定量し、撹拌前後を比較した。結果を表1に示す。
触媒3に関しては粉末状の部分と硬く固化した部分とに分け過酸化水素の代わりに水を用いた以外は同様にして行い、比較例2,3として表1に示した。
蛍光X線分析による定量は試薬のタングステン酸およびリンタングステン酸を用いて検量線法によって行った。
上記のサンプルでナトリウムに由来するピークは観察されなかった。
<実施例2〜3及び比較例4〜6>
触媒1を用いて、以下の条件で、オレイン酸メチルの過酸化水素による酸化開裂反応およびジオール化反応を行った。結果を表2に示す。比較例4として触媒前駆体を用いた場合、比較例5として触媒2を用いた場合も表2に併記した。触媒1および2に関しては回収後にリサイクルした場合をそれぞれ実施例3、比較例6として併記した。
オレイン酸メチル:12.5mmol
過酸化水素:50mmol
ターシャリーブタノール:30ml
内部標準(オクタデカン):0.1g
反応温度:70℃
反応時間:17時間
触媒:3g
実施例及び比較例における転化率、収率は以下のようにして求めた。サンプリングした反応液を適当な溶媒で希釈し、遠心分離をした後、ガスクロマトグラフィーを用いて内部標準法により各成分の転化率、収率について求める。
反応の転化率、生成物の収率に関しては以下の式より算出した。
転化率(モル%)
=100−(残存する原料のモル数/仕込んだ原料のモル数)×100
収率(モル%)(:酸化開裂物に関しては開裂後に等モル生成すると近似した)
=(生成物のモル数/仕込んだ原料のモル数)×100
<実施例4〜8>
以下の条件で、オレイン酸メチルの過酸化水素による酸化開裂反応およびジオール化反応を行った。結果を表2に示す。
オレイン酸メチル:12.5mmol
過酸化水素:50mmol
ターシャリーブタノール:30ml
内部標準(オクタデカン):0.1g
反応温度:70℃
反応時間:表中に記載
触媒:3g
<実施例9〜10>
上記の触媒を用い、以下の条件で、オレイン酸メチル及びそのジオール化物(9,10−ジヒドロキシステアリン酸メチル)の過酸化水素による酸化開裂反応、アルデヒド酸化反応及びメチルエステル化反応を行った。結果を表4に示す。
原料:12.5mmol
過酸化水素:50mmol
メタノール:30ml
内部標準(オクタデカン):0.1g
反応温度:70℃
反応時間:20時間
触媒:3g
本発明で得られる触媒は、ポリマー、界面活性剤、医薬品などの原料となるエポキシ、ビシナルジオール、アルデヒド、カルボン酸、カルボン酸エステルを環境に負担の少ない過酸化水素を用いて製造する液相反応に活性があり、回収可能かつ繰り返し使用しても活性を失わないことから、工業化において有用であるといえる。

Claims (13)

  1. ポリ酸塩をポリ酸塩溶液とアルコキシ基を有する有機金属化合物とのゾル−ゲル反応によって担体に担持させた前駆体に対し、酸処理を行うことを特徴とするポリ酸担持触媒の製造方法。
  2. 担体が無機酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  3. ポリ酸塩溶液とアルコキシ基を有する有機金属化合物とのゾルーゲル反応によって担体に担持し、得られるゲルを乾燥後あるいは同時に、100〜500℃の温度で焼成するという担持方法を用いることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  4. 有機金属化合物がケイ素原子を有する金属アルコキサイドである請求項3に記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  5. 酸処理に使用する酸が無機酸、有機酸または固体酸からなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜4のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  6. 酸処理によって触媒に存在するカチオンがイオン交換されることを特徴とする請求項5に記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  7. 酸処理によるカチオンのイオン交換の割合が蛍光X線分析による結果で70%以上であることを特徴とする請求項6に記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  8. 酸処理によるカチオンのイオン交換の割合が蛍光X線分析による結果で95%以上であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  9. ポリ酸が活性成分となる液相反応に有効な触媒である請求項1〜8のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  10. ポリ酸が活性成分となる液相反応が過酸化水素を用いる液相酸化反応である請求項9に記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  11. 過酸化水素を用いる液相酸化反応がエポキシ化反応、ジオール化反応、酸化開裂反応、アルデヒド酸化反応である請求項9〜10のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  12. ポリ酸が活性成分となる液相反応が、ブレンステッド酸が有効である液相反応である請求項9〜11のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
  13. ブレンステッド酸が有効である液相反応が脂肪族アルコールとのエステル交換反応及びアセタール化反応である請求項9〜12のいずれかに記載のポリ酸担持触媒の製造方法。
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