JP5511777B2 - 無線通信装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は無線通信装置、制御方法及びプログラムに関し、例えば、無線LANの端末間Peer to Peer通信であるアドホックネットワークにおいて、確実に無線接続を確立して通信可能にするために用いて好適な技術に関する。
無線LANには、インフラストラクチャネットワークとアドホックネットワークの2種類の接続形態が存在する。インフラストラクチャネットワークは、端末間で通信を行う際に必ずアクセスポイントを中継してデータの送受信を行い、アクセスポイントのパケット制御のもとで通信を行う。
この場合、端末はインフラストラクチャネットワークに接続するときにアクセスポイントとの間で、周辺に無線ネットワークの有無を問い合わせるプローブ要求(Probe Request)と、認証を行うためのAuthenticationとを実行する。また、接続要求を行うためのアソシエーション要求(Association Request)を実行し、アクセスポイントとの間で無線接続を確立する。
一方、アドホックネットワークは、アクセスポイントを中継せずに、各端末間で直接通信を行う無線ネットワークである。端末がアドホックネットワークに接続するときは、認証(Authentication)やアソシエーション要求(Association Request)は行わず、周辺の無線ネットワークの探索のみを行う。また、無線ネットワークの探索には、接続したい無線ネットワークの無線パラメータをプローブ要求(Probe Request)として送信する。
接続したい相手からのプローブ応答(Probe Response)を待つアクティブスキャン(Active Scan)方式と、接続したい無線ネットワークの無線パラメータを含むビーコン(Beacon)を一定期間モニタするパッシブスキャン(Passive Scan)方式が存在する。
周辺無線ネットワークの探索により、接続したいアドホックネットワークを発見できた場合は、そのネットワークに参加(Join)する。また、発見できなかった場合は自身がアドホックネットワークを形成(Create)することにより、アドホックネットワークを形成する例えば、特許文献1によれ提案されている「通信装置、通信システム、無線通信ネットワーク形成方法」には、ユーザに優しいアドホックネットワークを迅速かつ効果的に確立する装置と方法が提案されている。
特開2004−104788号公報
無線LANのネットワーク識別子にはESSID(Extended Service Set Identification)とBSSID(Basic Service Set Identification)とが存在する。前記ESSIDは、ユーザが無線ネットワークを識別するための識別子であり、実際に無線通信部が無線ネットワークを識別するのはBSSIDである。
以下に、図5を用いてアドホックネットワークを形成する手順を説明する。2台以上の無線通信装置(A、B)が同時に同一無線パラメータ(同一ESSID、同一チャネル)でアドホックネットワーク接続を開始(ステップ501、ステップ502)した場合について説明する。この場合、それぞれの無線通信装置は同時に周辺無線ネットワークの探索(Probe Request)を行う(ステップ503、ステップ504)。
この段階では、アドホックネットワークは存在しないため、互いの機器からの応答(Probe Response)は得られない。この場合、それぞれの無線通信装置が独自のアドホックネットワークを形成(Create)する(ステップ507、ステップ508)可能性がある。このとき、それぞれの無線通信装置は機器固有のBSSIDでアドホックネットワーク(A、B)を形成してしまうことになる。そのため、両機器が異なるアドホックネットワークに存在するため通信を行うことができないという問題があった。
また探索の結果、所望の無線ネットワークを発見できず、自身がアドホックネットワークを形成した場合、通信相手がいないにもかかわらず同期信号(beacon)を定期的に送信しなければならず、消費される電力が増大してしまうという問題もあった。
本発明は前述の問題点に鑑み、2台以上の無線通信装置が同時に同一無線パラメータでアドホックネットワーク接続を開始した場合でも、同一アドホックネットワークに接続して相互に確実に通信できるようにすることを目的とする。
本発明にかかる制御方法は、無線通信手段を有する複数の無線通信装置が、直接無線通信する無線通信システムにおける制御方法において、第1の無線通信装置は、無線通信開始する際に周辺を探索するステップと、同一無線設定の機器が存在しない場合は無線ネットワークを形成するステップとを有し、第1の無線通信装置以外の無線通信装置は、無線通信開始する際に接続相手の探索を行うステップと、接続相手が発見された場合は接続相手と無線ネットワークを形成するステップと、接続相手が発見されなかった場合は接続相手発見されるまで探索を繰り返すステップとを有することを特徴とする。
本発明にかかる無線通信装置は、他の無線通信装置と、直接無線通信を行う無線通信装置であって、無線通信を開始するに、周辺に自機が有する無線パラメータに対応する他の無線通信装置が存在するか否かを探索する探索手段と、前記探索手段による探索の結果、自機が有する無線パラメータに対応する他の無線通信装置が周辺に存在しない場合は無線ネットワークを形成するネットワーク形成手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の無線通信装置の他の特徴とするところは、他の無線通信装置と、直接無線通信を行う無線通信装置であって、無線通信を開始する接続相手の探索を行う探索手段と、前記探索手段による探索の結果、接続相手が発見された場合は発見された接続相手と無線ネットワークを形成するネットワーク形成手段とを有し、前記探索手段による探索の結果、接続相手発見されなかった場合は前記無線ネットワークを形成せず、前記探索手段による探索を繰り返し行うことを特徴とする。
本発明によれば、2台以上の無線通信装置が同時に同一無線パラメータでアドホックネットワーク接続を開始した場合でも、定められた1台の無線通信装置以外は接続したいアドホックネットワークを検出するまで探索を繰り返し、検出した場合のみアドホックネットワークに参加するようにしたので、確実に同一アドホックネットワークに接続し相互に通信可能となる。
また、本発明の他の特徴によれば、定められた1台の無線通信装置以外は、接続したいアドホックネットワークを検出するまで探索を繰り返し、自身でアドホックネットワークを形成しないので、同期信号(beacon)を定期的に送信する必要が無く、不必要な電力消費を回避することが可能である。
第1の実施形態の実施形態を示した図である。 第1の実施形態のデジタルカメラの構成を示した図である。 第1の実施形態の無線アダプタの構成を示した図である。 第1の実施形態のプリンタの構成を示した図である。 アドホックネットワーク形成時のシーケンスを示した図である。 第1の実施形態の動作フローを示した図である。 第2の実施形態の動作フローを示した図である。 第2の実施形態の実施形態を示した図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態における無線通信システムを示す図である。本実施形態における無線通信システムは、プリンタ130、無線通信機能を有する撮像装置であるデジタルカメラ110、無線アダプタ120から構成されている。無線アダプタ120は、プリンタ130とはUSB(Universal Serial Bus)で接続され、デジタルカメラ110とは無線LANで接続され、USBと無線LANのプロトコルを変換する。本実施形態では、IEEE 802.11a/b/g等に準拠した無線LANを用いることができる。プリンタ130はAC電源又はプリンタ130に装着されたバッテリから供給された電力により動作する。デジタルカメラ110はAC電源又はデジタルカメラ110に装着されたバッテリから供給された電力により動作する。無線アダプタ120はUSBから供給された電力(bus power)により動作する。つまり、無線アダプタ120は、バスパワードデバイス(bus powered device)である。
図2は、本実施形態におけるデジタルカメラ110の構成を示した図である。デジタルカメラ110は、制御部201、表示部202、無線通信部203、記憶部204、操作部205及び撮像部206等により構成されている。制御部201は機器全体の制御を行う。表示部202はメニューなどを表示する。無線通信部203は周辺の無線通信装置と無線通信を行う。記憶部204は無線パラメータ及び各種データを記憶する。操作部205はユーザのモード切り替えや決定、撮像操作など各種操作を行う。
図3は、本実施形態における無線アダプタ120の構成を示した図である。無線アダプタ120は、制御部301、プロトコル変換部302、無線通信部303、記憶部304、表示部305及びUSBインターフェース306等により構成されている。制御部301は機器全体の制御を行う。プロトコル変換部302はUSBと無線LANのプロトコルを変換する。プロトコル変換部302は周辺の無線通信装置と無線通信を行う。記憶部304は無線パラメータを含む各種パラメータを記憶する。表示部305は機器のステータスを表示する。無線アダプタ120をプリンタ130に接続した場合、無線アダプタ120はプリンタ130から電力を受け、USBデバイスとして動作する。一方、プリンタ130は、USBホストとして動作する。なお、無線アダプタ120は、無線通信機能を有するドングルにより構成してもよい。また、無線アダプタ120は、プリンタ130に内蔵させてもよい。この場合、本実施形態に係る無線通信システムは、デジタルカメラ110と、無線アダプタ120を内蔵したプリンタ130とで構成される。
図4は、本実施形態におけるプリンタ130の構成を示した図である。プリンタ130は、制御部401、表示部402、USBインターフェース403、記憶部404、電源バッテリ部405及び印刷部406等により構成されている。制御部401は機器全体の制御を行う。表示部402はプリンタ130のステータスなどを表示する。記憶部404は各種パラメータや印刷データを保持する。電源バッテリ部405はAC電源及びバッテリを管理する。印刷部406はプリント処理を実行する。
図6は、本実施形態における処理シーケンスを示した図である。
本実施形態は、デジタルカメラ110と無線アダプタ120がアドホックネットワークでネットワークを構成している。そして、無線アダプタ120を介したデジタルカメラ110とプリンタ130との間において、ダイレクトプリントを行う際の無線接続、特にアドホックネットワークを構築する際のシーケンスに関するものである。
また、本システムにおける各機器は、アドホックネットワーク構築機能を備えているか、備えていないかが特徴付けられている。本実施形態では、アドホックネットワーク構築機能を備えている機器を、Creator機能を有する無線通信装置と呼ぶことにする。
Creator機能を有する無線通信装置がアドホックネットワークを形成し、自機器のみがそのネットワークに存在する場合、後からネットワークに参加する機器のために同期信号であるbeacon信号を定期的に送信しつづけなければならない。このため、無線データ通信を行っていないのにもかかわらず電力を消費してしまう。
本システムでは各機器の電力供給方法を考慮して、無線パラメータ設定時にユーザが無線システム内の1台の無線通信装置を、Creator機能を有する機器と設定し、それ以外の無線通信装置をCreator機能を備えない機器と設定する。
本実施形態の無線システムでは、プリンタ130より常時電力を供給されている無線アダプタ120を、Creator機能を備えている機器として設定している。また、バッテリ駆動のデジタルカメラ110はCreator機能を備えていない機器として、無線パラメータ設定時に属性を決定する。
以下に、本実施形態の具体的な動作について、図6を用いて説明する。図6では、デジタルカメラ110及びプリンタ130において、無線接続の開始(ステップ601、ステップ602)が同時に起きたときについて説明する。
無線アダプタ120は、無線アダプタ120をプリンタ130にUSBで接続したときに無線接続を開始してもよいし、ユーザからの指示があった後に無線接続を開始してもよい。デジタルカメラ110は、ユーザがデジタルカメラ110の操作部205を操作して無線接続の開始(ステップ601)を指示した後に無線接続を開始する。
無線接続が開始されると、デジタルカメラ110の無線通信部203も、無線アダプタ120の無線通信部303も、周辺の無線ネットワークを探索するためにProbe Requestパケットを送信し(ステップ603、ステップ604)、応答待ち状態(ステップ605、ステップ606)となる。
応答待ち状態(ステップ605、ステップ606)の間に周辺の無線通信装置からProbe Requestに対する応答(Probe Response)を待つ。デジタルカメラ110及び無線アダプタ120は応答待ち状態(ステップ605、ステップ606)の間にProbe Responseを受信すると、Probe Responseを送信してきた端末が属するアドホックネットワークへ接続する(Joinする)。なお、応答待ち状態(ステップ605、ステップ606)の間にProbe Responseが受信できなかった場合はそれぞれ次のように動作する。
無線アダプタ120はCreator機能を有するので、応答待ち状態(ステップ605、ステップ606)の間にProbe Responseを受信できなかった場合は、自身がアドホックネットワークを形成(ステップ607)し、beacon信号の送信を開始する。
デジタルカメラ110はCreator機能を備えていないので、自身でアドホックネットワークは形成せず、前回のProbe Request送信から探索間隔時間だけ待った後、再度Probe Requestを送信する。この送信は、周辺の無線ネットワークの探索を接続先のアドホックネットワークが発見できるまで繰り返し行う。
Probe Requestを送信(ステップ608)した後、応答待ち状態(ステップ609)の間に無線アダプタ120からのProbe Response(ステップ610)を受信すると、デジタルカメラ110は無線アダプタ120がCreateしたアドホックネットワークへ参加する(Joinする)形で無線接続を確立する(ステップ611)。
なお、前記探索間隔時間は応答待ち時間(ステップ605、ステップ606)より長いものとする。デジタルカメラ110は応答待ち時間(ステップ605、ステップ606)以外のとき、省電力モードに移行するなどして消費電力を抑えることが可能である。
以降、デジタルカメラ110と無線アダプタ120の無線接続が確立すると、デジタルカメラ110は無線アダプタ120を介してプリンタ130と接続され、ダイレクトプリントを実行することが可能となる。
ここで、仮に無線システム内にCreator機能が有効となっている無線通信装置が複数存在した場合は、無線ネットワーク確立後も定期的に周辺のネットワークの探索を行う。この探索により、同一無線パラメータのネットワークを検出した場合に、一度確立した無線ネットワークを破棄し、探索により検出したネットワークに再接続することにより、確実に同一のアドホックネットワークに接続し相互に通信可能となる。
このように従来、2台以上の無線通信装置が同時に同一無線パラメータ(同一ESSID、同一チャネル)でアドホックネットワーク接続を開始した場合、それぞれの無線通信装置は同時に周辺無線ネットワークの探索(Probe Request)を行う。この段階では、アドホックネットワークは存在しないため、互いの機器からの応答(Probe Response)は得られない。このため、それぞれの無線通信装置が独自のアドホックネットワークを形成(Create)してしまい、通信を行うことができない可能性があった。
また、自身がアドホックネットワークを形成した場合、通信相手がいないにもかかわらず同期信号(beacon)を定期的に送信しなければならず、消費される電力が増大してしまう。これは、バッテリで動作する機器にとっては、無駄にバッテリを消費してしまうというので大きな問題である。
しかし、本実施形態によれば、無線システム内の1台の無線通信装置がアドホックネットワーク構築機能を備えており、その他の無線通信装置はアドホックネットワーク構築機能を備えていない。これにより、Creator機能を有する機器がネットワークを必ず形成(Create)し、その他の無線通信装置はすでに構築されているアドホックネットワークに参加する(Joinする)ことで無線接続を行うことになる。
したがって、複数の機器が同時に無線接続を開始してもそれぞれの無線通信装置が独自のアドホックネットワークを形成してしまい、無線通信を行うことができないといった問題は発生せず、確実に同一のアドホックネットワークに接続し相互に通信可能となる。
また、どの無線通信装置がCreator機能を有するかは、無線パラメータ設定時にそれぞれの無線通信装置の電源構成により決めることが可能であり、AC電源で動作する機器や電力を豊富に供給される機器がCreator機能を有する。
バッテリで動作する機器は、Creator機能を持たないように設定することが可能である。これにより、電力が豊富な機器がネットワークを形成して、後から接続してくる機器のために定期的にbeacon信号を送信し続けるようにすることができる。これにより、バッテリで動作する機器は、接続相手がまだアドホックネットワークに存在しないのにbeacon信号を送信し続けて、バッテリを消費してしまうという問題が発生しないようにすることができる。
なお、本実施形態では無線パラメータ設定時に行う、Creator機能を備える/備えないの設定を各機器がバッテリ駆動かAC電源駆動かなどの電源構成により判断するようにした。しかし、バッテリ駆動の機器同士を接続する場合には、バッテリ残量から前記判断を行うようにすることも可能である。
また、Creator機能の属性設定は、無線パラメータ設定時以外にも機器の特性に応じてあらかじめ工場出荷時に設定しておくことも可能である。さらには、本実施形態はデジタルカメラ110、無線アダプタ120以外にもあらゆる無線LAN機能を有する無線通信装置に適用することが可能である。
(第2の実施形態)
第1の実施形態の変形例である第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例であるので、第1の実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。例えば、本実施形態におけるデジタルカメラ110、無線アダプタ120、プリンタ830の構成は、第1の実施形態に示したものと同様であるのでその説明を省略する。
図8は、本発明の第2の実施形態を示したものである。無線通信機能を有するデジタルカメラ110、無線アダプタ120及びプリンタ830によりネットワークが構成されている。無線アダプタ120は、無線通信機能を有しプリンタ830とはUSBで接続され、デジタルカメラ110とは無線LANで接続され、USBと無線LANのプロトコルを変換する。なお、プリンタ830及びデジタルカメラ110はバッテリで動作し、無線アダプタ120はプリンタ830からUSB経由で電力を供給されて動作するものとする。
本実施形態におけるデジタルカメラ110、無線アダプタ120、プリンタ830の構成図は、第1の実施形態に示したものと同様であり、それぞれ図2、図3、図4に示した通りである。
図7は本実施形態における処理シーケンスを示した図である。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、アドホックネットワークに無線接続した後に、機器間でどの無線通信装置がCreator機能を有効にするかネゴシエーションする点である。
まず、第1の実施形態と同様の手順でアドホックネットワーク接続を行った後(ステップS701〜ステップ710)、次回接続時のCreator機能をどの機器が有効にするかを、電力供給方法やバッテリ残量から機器間で自動的に決めるところにある。
本実施形態はデジタルカメラ110と無線アダプタ120がアドホックネットワークでネットワークを構成する。そして、無線アダプタ120を介したデジタルカメラ110とプリンタ830間のダイレクトプリントを行う際の無線接続、特にアドホックネットワークを構築する際のシーケンスに関するものである。
本システムにおける各機器は、アドホックネットワーク構築機能を備えているか、備えていないかが特徴付けられており、本実施形態ではアドホックネットワーク構築機能を備えている機器を、Creator機能を有する無線通信装置と呼ぶことにする。
Creator機能を有する無線通信装置がアドホックネットワークを形成し、自機器のみがそのネットワークに存在する場合、後からネットワークに参加する機器のために同期信号であるbeacon信号を定期的に送信しつづけなければならない。
これにより、無線データ通信を行っていないのにもかかわらず電力を消費してしまう。そのため、本システムでは各機器の電力供給方法を考慮して、まず無線パラメータ設定時にユーザが無線システム内の1台の無線通信装置をCreator機能を有する機器と設定し、それ以外の無線通信装置はCreator機能を備えない機器と設定する。
本実施形態の無線システムでは、無線アダプタ120をCreator機能を備えている機器として設定し、デジタルカメラ110はCreator機能を備えていない機器として、無線パラメータ設定時に属性を決定する。
以下に、本実施形態の具体的な動作について、図7を用いて説明する。
無線パラメータ設定後、1回目の無線接続シーケンスは第1の実施形態と同様である。
デジタルカメラ110は第1の実施形態のシーケンスに従ってアドホックネットワークに参加(ステップ711)し、無線アダプタ120との間で、データ通信(ステップ712)を開始する。
その後、Creator機能が無効となっている機器であるデジタルカメラ110から、Creator機能が有効になっている無線アダプタ120へ対して、デジタルカメラ110のバッテリ残量の通知(ステップ713)を行う。
無線アダプタ120は、受信したデジタルカメラ110のバッテリ残量と自機器のバッテリ残量を比較し、次回接続時にどちらの機器がCreator機能を有効にするか判定(ステップ714)し、判定結果をデジタルカメラ110へ通知(ステップ715)する。
デジタルカメラ110は、判定結果を受信すると確認通知を無線アダプタ120へ通知(ステップ716)し、自機器のCreator設定を前記判定結果通知(ステップ715)の設定に変更する(ステップ718)。
無線アダプタ120は確認通知(ステップ716)を受信すると自機器のCreator設定を、(ステップ714)で判定した結果に基づいて設定する(ステップ717)。デジタルカメラ110は無線アダプタ120を介してプリンタ830との間でダイレクトプリントを実行する。
次回からの無線接続は、ステップ(ステップ717、ステップ718)でCreatorと設定された機器がCreator機能として無線接続を開始し、データ通信が開始(ステップ712)された後、再度前記(ステップ713)〜(ステップ718)のステップを実行する。そして、その次の接続時においてCreator機能をどの機器が有効にするのかを決定する。
仮に、無線システム内にCreator機能が有効となっている無線通信装置が複数存在した場合は、無線ネットワーク確立後も定期的に周辺のネットワークの探索を行う。探索により同一無線パラメータのネットワークを検出した場合に、一度確立した無線ネットワークを破棄する。そして、探索により検出したネットワークに再接続することにより、確実に同一のアドホックネットワークに接続し相互に通信可能となる。
このように従来、2台以上の無線通信装置が同時に同一無線パラメータ(同一ESSID、同一チャネル)でアドホックネットワーク接続を開始した場合、それぞれの無線通信装置は同時に周辺無線ネットワークの探索(Probe Request)を行う。
この段階ではアドホックネットワークは存在しないため、互いの機器からの応答(Probe Response)は得られない。このため、それぞれの無線通信装置が独自のアドホックネットワークを形成(Create)してしまい、通信を行うことができない可能性があった。
また、自身がアドホックネットワークを形成した場合、通信相手がいないにもかかわらず同期信号(beacon)を定期的に送信しなければならない。これにより、消費される電力が増大し、バッテリで動作する機器にとっては、無駄にバッテリを消費してしまうという問題もあった。
しかし本実施形態によれば、無線システム内の1台の無線通信装置がアドホックネットワーク構築機能を備えており、その他の無線通信装置はアドホックネットワーク構築機能を備えていない。
本実施形態においては、Creator機能を有する機器がネットワークを必ず形成(Create)し、その他の無線通信装置はすでに構築されているアドホックネットワークに参加する(Joinする)ことで無線接続を行う。
したがって、複数の機器が同時に無線接続を開始してもそれぞれの無線通信装置が独自のアドホックネットワークを形成してしまい、無線通信を行うことができないといった問題は発生せず、確実に同一のアドホックネットワークに接続し相互に通信可能となる。
また、どの無線通信装置がCreator機能を有するかは、無線パラメータ設定時にそれぞれの無線通信装置の電源構成により決めることが可能であり、さらに無線接続が確立した後で両機器のバッテリ残量を比較する。
また、次回接続時にどの無線通信装置がCreator機能を有効にするのかを動的に決定することができ、各無線通信装置それぞれのバッテリ残量にあわせて適切なCreator機能の設定が可能となる。これにより、バッテリ残量の多い機器がネットワークを形成して後から接続してくる機器のために定期的にbeacon信号を送信し続け、バッテリ残量の少ない機器は、接続相手がまだアドホックネットワークに存在しないのにbeacon信号を送信し続けて、バッテリを消費してしまうという問題も発生しない。
なお、本実施形態では、次回接続時のCreator機能ON/OFF判定を、バッテリ残量から判断したが、それ以外にもバッテリ駆動かAC電源駆動かなどの電源構成により判断することも可能であし、(ステップ713)〜(ステップ718)の判定シーケンスはCreator機能ONの機器が主導で行ってもよいし、Creator機能OFFの機器が主導で行ってもよい。
さらに、本実施形態における撮像装置は、デジタルカメラに限るものではなく、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ付き携帯電話などのデジタルカメラとして動作する装置であってよい。
(他の実施形態)
前述した本発明の実施形態における無線通信装置を構成する各手段、並びに無線通信装置の制御方法、無線通信システムにおける制御方法の各ステップは、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたコンピュータプログラムに従って実現することも可能である。この場合、上記コンピュータプログラム及び上記コンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明を構成する。
なお、本発明は、システムあるいは装置内のコンピュータ(CPU、MPU等であってもよい)が前述した実施形態の機能を実現するコンピュータプログラムを、に直接、あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが前記供給されたコンピュータプログラムを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるコンピュータプログラム自体も本発明を実現するものである。
その場合、コンピュータプログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明におけるコンピュータプログラムを構成するコンピュータプログラムを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明におけるコンピュータプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより復号化されたコンピュータプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが記憶媒体から読み出したコンピュータプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたコンピュータプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのコンピュータプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
110 デジタルカメラ
120 無線アダプタ
130 プリンタ
201 制御部
202 表示部
203 無線通信部
204 記憶部
205 操作部
206 撮像部
301 制御部
302 プロトコル変換部
303 無線通信部
304 記憶部
305 表示部
306 USBインターフェース
401 制御部
402 表示部
403 USBインターフェース
404 記憶部
405 電源バッテリ部
406 印刷部

Claims (18)

  1. 無線通信手段を有する複数の無線通信装置が、直接無線通信する無線通信システムにおける制御方法において、
    第1の無線通信装置は、無線通信開始する際に周辺を探索するステップと、同一無線設定の機器が存在しない場合は無線ネットワークを形成するステップとを有し、
    第1の無線通信装置以外の無線通信装置は、無線通信開始する際に接続相手の探索を行うステップと、接続相手が発見された場合は接続相手と無線ネットワークを形成するステップと、接続相手が発見されなかった場合は接続相手発見されるまで探索を繰り返すステップとを有することを特徴とする制御方法。
  2. 前記第1の無線通信装置、及び前記第1の無線通信装置以外の無線通信装置の役割を、無線パラメータ設定時、もしくは無線パラメータ設定後に各無線通信装置のユーザインターフェースから設定可能としたことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記第1の無線通信装置及び前記第1の無線通信装置以外の無線通信装置における次回接続時の役割を、機器属性情報に基づいて、各機器間で動的に決定可能としたことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  4. 前記機器属性情報とは、バッテリ残量であることを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  5. 前記機器属性情報とは、機器への電力供給方法を含むことを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  6. 他の無線通信装置と、直接無線通信を行う無線通信装置であって、
    無線通信を開始するに、周辺に自機が有する無線パラメータに対応する他の無線通信装置が存在するか否かを探索する探索手段と、
    記探索手段による探索の結果、自機が有する無線パラメータに対応する他の無線通信装置が周辺に存在しない場合は無線ネットワークを形成するネットワーク形成手段とを有することを特徴とする無線通信装置。
  7. 前記探索手段による探索の結果、自機が有する無線パラメータに対応する他の無線通信装置が周辺に存在する場合は、当該他の無線通信装置が形成したネットワークに参加するネットワーク参加手段をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 撮像装置と直接無線通信することを特徴とする請求項6又は7に記載の無線通信装置。
  9. 前記通信手段は、前記撮像装置からプリントの対象となるデータを受信することを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  10. 前記無線ネットワークは、無線LANネットワークであることを特徴とする請求項6乃至9何れか1項に記載の無線通信装置。
  11. 他の無線通信装置と、直接無線通信を行う無線通信装置であって、
    無線通信を開始する接続相手の探索を行う探索手段と、
    記探索手段による探索の結果、接続相手が発見された場合は発見された接続相手と無線ネットワークを形成するネットワーク形成手段とを有し、
    記探索手段による探索の結果、接続相手発見されなかった場合は前記無線ネットワークを形成せず、前記探索手段による探索を繰り返し行うことを特徴とする無線通信装置。
  12. 撮像装置と直接無線通信することを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
  13. 前記通信手段は、前記撮像装置からプリントの対象となるデータを受信することを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  14. 前記無線ネットワークは、無線LANネットワークであることを特徴とする請求項11乃至13何れか1項に記載の無線通信装置。
  15. 他の無線通信装置と、直接無線通信を行う無線通信装置が実行する制御方法であって、
    無線通信を開始する際に、周辺に自機が有する無線パラメータに対応する他の無線通信装置が存在するか否かを探索する探索ステップと、
    前記探索ステップにおける探索の結果、自機が有する無線パラメータに対応する他の無線通信装置が周辺に存在しない場合は、無線ネットワークを形成するネットワーク形成ステップと
    を含むことを特徴とする制御方法。
  16. 他の無線通信装置と、直接無線通信を行う無線通信装置が実行する制御方法であって、
    無線通信を開始する際に、接続相手の探索を行う探索ステップと、
    前記探索手段による探索の結果、接続相手が発見された場合は発見された接続相手と無線ネットワークを形成するネットワーク形成ステップと、
    前記探索ステップにおける探索の結果、接続相手が発見されなかった場合は前記無線ネットワークを形成せず、前記探索ステップにおける探索を繰り返し行う繰り返しステップと
    を含むことを特徴とする制御方法。
  17. 無線通信装置を、請求項6乃至10何れか1項に記載の無線通信装置の各手段として機能させるコンピュータが読み取り可能なプログラム。
  18. 無線通信装置を、請求項11乃至14何れか1項に記載の無線通信装置の各手段として機能させるコンピュータが読み取り可能なプログラム。
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