JP5510980B1 - 飛翔体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】砲弾100は、前側環状凹部70に収容されるアンテナ基板41と、アンテナ基板41を覆うアンテナカバー42と、を備える。前側環状凹部70は、内部前方に設けられる前側面200Aに形成される第1切り欠き部201を有する。アンテナカバー42は、第1切り欠き部201に挿入されるアンテナカバーの凸部42aを有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、アンテナが損傷を受けることを抑制可能な飛翔体を提供することを目的とする。
本発明の第2の態様に係る飛翔体によれば、アンテナカバーの凸部を本体に強固に固定することができるので、アンテナカバーが脱落することをより抑制することができる。
本発明の第3の態様に係る飛翔体によれば、アンテナ基板を本体に強固に固定することによって、アンテナ基板が遠心力によって外側に膨らむことを抑制できる。そのため、アンテナカバーが脱落することをより抑制することができる。
本発明の第4の態様に係る飛翔体によれば、アンテナカバー及びアンテナカバーの凸部のそれぞれが環状ではなく、本体の外周の一部のみに嵌め込まれている場合に比べて、アンテナカバーを本体に強固に取り付けることができる。
本発明の第5の態様に係る飛翔体によれば、アンテナが弾帯の後方に配置されている場合であっても、砲身内を飛翔体が移動するときに、アンテナカバーと本体の隙間から高圧の燃焼ガスが侵入することを抑制できる。
本発明の第6の態様に係る飛翔体によれば、例えば、緊塞バンドとカバー部とが別々に形成され、緊塞バンドの内側にカバー部の前端部が差し込まれる場合に比べて、高圧の燃焼ガスの侵入をより抑制することができる。
実施形態に係る砲弾100(飛翔体の一例)の全体構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、軸心Pを通る平面によって切断された砲弾100の断面図である。なお、本実施形態において、「前」「後」とは、砲弾100の飛行方向を基準とする用語であり、砲弾100の飛行方向が前方に対応し、前方の反対が後方である。
弾体10は、軸心Pに沿った柱状の外形を有し、前方に向かってテーパー状に形成されている。弾体10は、外周面10Sと、前部11と、後部12と、を有する。外周面10Sは、弾体10の柱面である。前部11と後部12とは、弾帯30を基準に分けられている。すなわち、前部11は、弾体10のうち弾帯30より前方の部分であり、後部12は、弾体10のうち弾帯30より後方の部分である。前部11は、図示しない炸薬を収容する。前部11の前端には、前端開口11aが形成されている。前部11には前側環状凹部70が形成され、後部12には後側環状凹部80が形成されている。前側環状凹部70および後側環状凹部80それぞれは、軸心Pを中心として環状に形成されている。前側環状凹部70および後側環状凹部80の構成については後述する。
弾帯30は、弾体10の外周面10Sに取付けられている。弾帯30は、例えば銅などの軟質材料によって構成される環状部材である。弾帯30は、図示しない砲身のライフリングに噛み合う突起部30aを有する。突起部30aがライフリングに噛み合うことによって、砲身内を移動する砲弾100に軸心Pを中心とする回転力が生じる。
後側アンテナアッセンブリ50は、環状に形成されており、後側環状凹部80に嵌め込まれている。後側アンテナアッセンブリ50の構成については後述する。
後端カバー60は、コップ形状の外形を有し、弾体10の後部12を覆っている。具体的に、後端カバー60は、弾体10の後端面から後側アンテナアッセンブリ50までを覆っている。この後端カバー60は、砲弾100が砲身から外に発射された時点で、弾体10から脱落することが好ましい。これにより、理想的な空力係数を保つことによって、砲弾100の飛翔性能を維持することができる。後端カバー60の詳細な構成については後述する。
次に、図面を参照しながら、前側環状凹部70および後側環状凹部80の構成について説明する。図2は、前側環状凹部70の構成を示す断面図である。なお、前側環状凹部70と後側環状凹部80とは同じ構成を有しているため、以下においては前側環状凹部70の構成についてのみ説明する。
前側面200Aは、前側環状凹部70の内部前方に設けられる面である。前側面200Aは、軸心P(図1参照)を中心として環状に形成されている。本実施形態において、前側面200Aには、第1切り欠き部201と第2切り欠き部202とが形成されている。後側面200Bは、前側環状凹部70の内部後方に設けられ、前側面200Aと対向する面である。後側面200Bは、前側面200Aと同様に、軸心Pを中心として環状に形成されている。本実施形態において、後側面200Bには、第3切り欠き部203が形成されている。底面200Cは、前側面200Aと後側面200Bとに繋がる面である。
なお、上述の通り、後側環状凹部80の構成は前側環状凹部70と同様であるので説明を省略する。
次に、図面を参照しながら、前側アンテナアッセンブリ40の構成について説明する。図3は、図1の部分拡大図であり、前側アンテナアッセンブリ40の構成を示している。
アンテナ基板41は、前側環状凹部70内に嵌合されている。アンテナ基板41は、第1層状接着剤301を介して底面200C上に固定されている。アンテナ基板41は、円環状の誘電体基板と、誘電体基板の表面に形成されるアンテナパターンとを有し、例えばGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。なお、誘電体基板はテフロン(登録商標)(デュポン社)などによって構成され、アンテナパターンは金属薄膜によって構成される。
さらに、後側面200Bとアンテナカバー42との隙間には、第4塊状接着剤404が充填されている。第4塊状接着剤404は、アンテナカバー42の後端部を弾体10に固定する。
次に、図面を参照しながら、後側アンテナアッセンブリ50周辺の構成について説明する。図4は、図1の部分拡大図であり、後側アンテナアッセンブリ50周辺の構成を示している。
カバー部61は、コップ形状を有している。カバー部61は、弾体10の後端面から後側アンテナアッセンブリ50の全体を覆っている。カバー部61は、例えばナイロン材料によって構成されている。
(1)本実施形態に係る砲弾100は、前側環状凹部70に収容されるアンテナ基板41と、アンテナ基板41を覆うアンテナカバー42と、を備える。前側環状凹部70は、内部前方に設けられる前側面200Aに形成される第1切り欠き部201を有する。アンテナカバー42は、第1切り欠き部201に挿入されるアンテナカバーの凸部42aを有する。
また、アンテナカバーの凸部42aが前側環状凹部70の第1切り欠き部201に嵌め込まれているため、飛行中の空気抗力や砲弾100の回転力(遠心力)によってアンテナカバー42が脱落することを抑制できる。
なお、以上の効果は、後側アンテナアッセンブリ50においても同様に得ることができる。
従って、アンテナカバーの凸部42aを弾体10に強固に固定することができるので、アンテナカバー42が脱落することをより抑制することができる。
従って、アンテナ基板41を弾体10に強固に固定することによって、アンテナ基板41が遠心力によって外側に膨らむことを抑制できる。そのため、アンテナカバー42が脱落することをより抑制することができる。
従って、アンテナカバー42及びカバー凸部42aのそれぞれが環状ではなく、弾体10の外周の一部のみに嵌め込まれている場合に比べて、アンテナカバー42を弾体10に強固に取り付けることができる。
従って、アンテナアッセンブリが弾帯30の後方に配置されている場合であっても、砲身内を砲弾100が移動するときに、アンテナカバー52と弾体10の隙間から高圧の燃焼ガスが侵入することを抑制できる。
本発明は上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
(A)上記実施形態において、飛翔体の一例として砲弾100を挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、飛翔体としては、榴弾やカーゴ弾などの無誘導弾やセミアクティブ弾などの誘導弾のほか、小型の飛行機や飛行船などが挙げられる。
(D)上記実施形態において、前側環状凹部70は、第2切り欠き部202および第3切り欠き部203を有することとしたが、これに限られるものではない。前側環状凹部70は、第2切り欠き部202および第3切り欠き部203の両方又は一方を有していなくてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
Claims (5)
- 所定の軸心に沿って柱状に形成され、外周面と、前記外周面において前記軸心を中心として環状に形成される環状凹部と、を有する本体と、
前記環状凹部内に収容されるアンテナ基板と、
前記環状凹部に嵌合され、前記アンテナ基板を覆うアンテナカバーと、
を備え、
前記環状凹部は、前記環状凹部内の前方に設けられる前側面に形成される第1切り欠き部を有し、
前記アンテナカバーは、前記第1切り欠き部に挿入されるアンテナカバーの凸部を有し、
前記第1切り欠き部は、前記軸心の半径方向において前記アンテナカバーの凸部の内側に設けられ、接着剤が充填される接着剤溜まりを含む、
飛翔体。 - 前記環状凹部は、前記アンテナ基板の前方において前記前側面に形成され、接着剤が充填される第2切り欠き部を有する、
請求項1に記載の飛翔体。 - 前記アンテナカバー及び前記アンテナカバーの凸部のそれぞれは、前記軸心を中心として環状に形成される、
請求項1又は2に記載の飛翔体。 - 前記アンテナカバーの前方において前記本体に取り付けられる環状の緊塞バンドと、
前記緊塞バンドの前方において前記本体に取り付けられる環状の弾帯と、
前記本体の後端面から前記アンテナカバーまでを覆うコップ形状のカバー部と、
を備える請求項1乃至3のいずれかに記載の飛翔体。 - 前記緊塞バンドと前記カバー部とは、一体形成されている、
請求項4に記載の飛翔体。
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