JP5509934B2 - 電池パック - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池を外装ケースに収納してなる電池パックに関する。
急速に普及しているノート型PC、モバイルコンピュータ、携帯電話機等の携帯電子機器の電源としては、電池パックが用いられている。
近年の電子機器の小型化、薄型化に伴い電池パック自体の小型化、薄型化が求められている。
一方、電池パックには、同一仕様の電池パックで共通する型番、サイズ、定格容量等の情報がラベルに印字され、電池パックの外壁面に貼り付けられて表示されている。
例えば特許文献1の電池パックにおいては、外装ケースに素電池群を入れた状態で、ラベル等の絶縁シートからなる外装シートを付着して、第1表面プレートの開口部を閉塞している。外装シートは、素電池の第1の平坦面と第1表面プレートに接着される。外装シートは、可撓性のあるプラスチックシートやラベルからなる絶縁シートである。この外装シートは、接着材又は接着層を介して素電池と外装ケースとに接着されている。
また、特許文献2には、外装ケースのラベル貼り付け部に複数の透孔を設け、複数の透孔より検査用の測定端子を挿入し、内蔵される保護回路基板を検査した後に前記透孔の上にラベルを貼り付けて前記透孔を隠蔽する電池パックが開示されている。
特開2008−192447号公報 特開平10−40885号公報
上述の特許文献1及び特許文献2の電池パックにおいては、外装ケースがラベル貼付け部を有しており、このラベル貼付け部にラベルが貼り付けられているが、電池パックを電子機器本体から着脱する際に、ラベル端部が電子機器本体と接触することによるラベル端部の破損、ラベル端部からの剥れ等を確実に防止することができないという欠点があった。
本発明は、上記問題点を解決するために成されたものであり、外装ケースに貼り付けられたラベルの端部の保護を確実におこなえる電池パックを提供することを目的とする。
本発明の電池パック1は、外装ケースの内部空間に収納される複数の円筒形素電池41、42、43、44、45、46を備える電池パックであって、前記円筒形素電池41、42、43、44、45、46の筒軸方向に平行な前記外装ケースの外壁面のうちの少なくとも一面にラベルLの厚みよりも大きな深さのラベル凹部3を有しており、前記ラベル凹部3の底面30において、前記ラベル凹部3を有している前記外壁面からの深さが最も深く形成された前記底面30の端部の最深部30Sと、前記ラベル凹部3を有している前記外壁面から深さが最も浅く形成された最浅部30Aとを備え、前記ラベル凹部3の底面30に前記ラベルLが貼り付けられ、前記ラベル凹部(3)の底面(30)において、前記円筒形素電池(41、42、43、44、45、46)の側面が最も接近し、前記外装ケースの厚みが最も薄く形成された最薄部(30T)が、前記最浅部(30A)であることを特徴とする。
また、本発明の電池パック1は、前記最薄部(30T)が、開口する孔形状であることが好ましい。
更に、本発明の電池パック1は、ラベル凹部3の底面30は、最浅部30Aから底面30の端部の最深部30Sに向かって、湾曲した形状であることが好ましい。
また、本発明の電池パック1は、前記ラベル凹部(3)が平面視において少なくとも一辺を備える形状であり、この一辺の端部が前記最深部(30S)であることが好ましい。
本発明に係る電池パックでは、外装ケースの内部空間に収納される複数の素電池とを備える電池パックであって、外装ケースの外壁面のうちの少なくとも一面にラベル凹部を有しており、ラベル凹部の底面において、ラベル凹部を有している外壁面からの深さが最も深く形成された底面の端部の最深部と、ラベル凹部を有している外壁面から深さが最も浅く形成された最浅部とを備え、ラベル凹部の底面にラベルが貼り付けられている。電子機器本体との着脱時において、ラベル凹部の端部の最深部にラベル端部が位置することになることより、ラベル凹部に貼り付けられたラベル端部と電子機器本体との接触によるラベル端部からの剥れや、ラベル端部の摩耗を防止することができる。
また、本発明に係る電池パックにおいて、前記最薄部が、開口する孔形状であるため、電池パックの厚さを小さくすることができる。
更に、本発明に係る電池パックにおいて、ラベル凹部の底面は、最浅部から底面の端部の最深部に向かって、湾曲した形状である。底面が最浅部から最深部に向かって直線的な平面状の傾斜面であれば、最浅部と傾斜面との境界にエッジが生じるが、上記構成により、このようなエッジの発生を抑えることができる。従って、ラベル凹部にラベルが貼り付けられた際に、ラベルが底面に生じたエッジの表出を防ぐことができるので、外観形状が良好である。
また、本発明に係る電池パックにおいて、ラベル凹部が平面視において少なくとも一辺を備える形状であり、この一辺の端部が最深部である構成によって、ラベル凹部は、このラベル凹部の一辺の端部に位置するラベル端部が電子機器本体と接触し、ラベル端部からの剥れや、ラベル端部が摩耗することを防止することができる。
本発明の電池パックの分解斜視図である。 本発明の電池パックを示す上面図である。 本発明の電池パックがPC本体機器に装着されている状態を示し、図2におけるA−A線の断面図の位置に相当する。 図3におけるラベル凹部の底面を拡大した断面図である。 従来例における電池パックのラベル凹部の底面を拡大した断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電池パックを例示するものであって、本発明は電池パックを以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
本発明の電池パックは、主として電子機器に装着されて、電子機器本体に電力を供給する。とくに、本発明は、携帯できるノート型パーソナルコンピュータ(PC)のPC本体に装着され、安全に使用できる電池パックとして最適な構造を備えている。以下、PC本体に使用される電池パックを実施例として詳述するが、本発明は電池パックの用途を特定するものではない。また、図5に示す従来例では、本発明と共通する部材及び部材の名称等については本発明と同一の用語及び符号を用いて、説明を省略している。
図において、方向を明確にするために、直交するX、Y、Z軸の方向を示している。
1.電池パック1の外観構成 図2に示すように、電池パック1は、Y軸方向に長い略直方体状の外観形状を有する。図1より、電池パック1における外観は、第一のケース部材11と第二のケース部材12との組み合わせを以って構成されている。第一のケース部材11と第二のケース部材12とは、1平面2と4側壁2Sからなる有底箱状の形状である。第一のケース部材11および第二のケース部材12は、ともに一定以上の厚みを有し、樹脂材料から構成されており、互いの開口端辺同士が接合されて、電池パック1の外装体を構成している。
第一のケース部材11と第二のケース部材12の一部領域からは、装着機器との電気的接続に供されるコネクタ51が外部露出されている。電池パック1の第一のケース部材11の外壁面のうち平面2には、電池パック1で共通する型番、サイズ、定格容量等の情報が印字されたラベルLが平面2の深さを備える凹形状であるラベル凹部3に貼り付けられている。ラベルLは、上面視(平面視においてY軸方向に長い長方形であり、これに対応してラベル凹部3も、上面視(平面視)においてY軸方向に長い長方形である。図1、図2、図3、図4では、ラベルLの長辺端部をL1、L3とし、短辺端部をL2、L4とした。実施例ではラベルLの厚みは、0.126mmである。
ラベルLの長辺端部L1、L3、短辺端部L2、L4に対応して、ラベル凹部3は、ラベル凹部3の長辺端部(一辺の端部)を3L1、3L3、ラベル凹部3の短辺端部を3L2、3L4としている。
2.電池パック1の内部構成
図1に示すように、電池パック1では、第一のケース部材11および第二のケース部材12が組み合わされてなる外装ケース内に、6つの素電池41、42、43、44、45、46が収納されている。6つの素電池41、42、43、44、45、46は、それぞれが円筒形の外観形状を有するリチウムイオン二次電池であって、互いにサイズが同一である。6つの素電池41、42、43、44、45、46は、4つのリード板T1、T2、T3、T4を以って2並3直に接続されている。また、6つの素電池41、42、43、44、45、46は、X軸方向に2列、Y軸方向に3行の形態で配されている。
素電池41、43、45の外周面と第二のケース部材12におけるX軸方向手前側の壁との間には、保護回路基板50が挿設されている。保護回路基板50におけるX軸方向手前側主面には、コネクタ51が実装されており、その一部が第一のケース部材11と第二のケース部材12から外方に露出するようになっている。電池パック1では、素電池41と素電池42、素電池43と素電池44、素電池45と素電池46、との間に各々平板状をしたスペーサ54が介挿されている。素電池41と素電池42とは、負極同士がリード板T1に接続され、正極はリード板T2によって接続されている。素電池43と素電池44は負極同士がリード板T2によって接続され、正極はT3によって接続されている。素電池45と素電池46は負極同士がリード板T3によって接続され、正極はリード板T4によって接続されている。リード板T1は、リード線TSに電気接続され、保護回路基板50と接続される。リード板T4は、Y軸方向に延在する接続部を有しており、この接続部が保護回路基板50と電気接続される。
また、素電池41と素電池42、素電池43と素電池44、素電池45と素電池46、との間の谷間に絶縁紙52を配して、その上にサーミスタ53を設置する。サーミスタ53を各素電池側面に密着させて、サーミスタ53は保護回路基板50に電気接続され、6本の素電池41、42、43、44、45、46の温度管理を行っている。また、サーミスタ53は素電池毎に設ける他、代表的な位置にある素電池のみを監視してもよい。コネクタ51は、保護回路基板50の端子部と電気接続され、第一のケース部材11と第二のケース部材12の図1のX軸方向手前の側壁2Sに狭持されて外部に露出している。
3、ラベル凹部の構造
図3は、図2におけるA−A線の断面図である。また図3では、電池パック1がPC本体6の電池パック収納部60に収納され、電池パック1がPC本体6と電気接続された状態を示している。図3が示すように、第一のケース部材11のラベルLが貼り付けられるラベル凹部3を有する面は、PC本体6の電池パック収納部60の上面61と対向しており、図3に示す収納時においては、電池パック1に貼り付けられたラベルLが表出することがなく、PC本体6の外観上好ましい。図1に示すように、第一のケース部材11の外壁面のうち平面2にラベル凹部3が設けられている。このラベル凹部3は、平面2よりZ軸方向の深さを備える平面視長方形状の凹部であり、平面2の大半の面積を占めるように設けられている。図3の断面図に示されるラベル凹部3の形状は、Y軸方向において同一である。即ち、X軸Z軸平面にて切断されるラベル凹部3の断面形状は、Y軸方向いおいて同一である。図3より、ラベル凹部3の深さは、平面2を基準として最も深さが浅い部分で約0.2mmとなっている。この最も深さが浅い部分である最浅部30Aとは、言い換えればラベル凹部3の底面30において、Z軸方向の高さが最も高い部分である。
図4に示すように、この最浅部30Aは、第一のケース部材11の平面2のうち最もZ軸方向における厚みが薄い箇所である最薄部30Tを含んでいる。最薄部30Tとは、Z軸方向の厚みが最も薄い部分であり、底面30の一部である。実施例では、この最薄部30Tの厚みは0.3mmである。この最薄部30Tに対応する外装ケースの内側部分は、図3に示されるように、パック電池1の厚さを小さくするために、円筒形素電池41、42の頂部が位置して、収納するように、頂部の形状に対応して形成されている。他の実施例を図では記載しないが、この最薄部30Tが厚みを有さず、すなわちラベル凹部3の底面30において、最薄部30Tに相当する部分を開口する孔形状とすることもできる。ただし、その場合の最薄部30Tとは、孔の端縁を形成する底面30とする。また、実施例において、電池パック1の外壁面のうち第一のケース部材11の平面2にラベル凹部3が設けられているが、第一のケース部材11の側壁2Sであっても良い。
図4は、ラベル凹部3の底面30にラベルLが貼り付けられた状態を示す断面図である。ラベル凹部3の底面30は、この最浅部30AよりX軸正方向に向かって、Z軸負方向へ緩やかに湾曲した形状で形成されている。この底面30の端部(ラベル凹部3の長辺端部3L1)に位置する最深部30Sは、平面2を基準として最も深さが深い部分である。深さは、約0.4mmとなっている。実施例では、この底面30のうち湾曲した形状である部分は、直径10cmの円弧で形成されている。従って、実施例では、この湾曲した形状の底面以外の凹部底面30は、最浅部30Aとなっている。
図4に示すように、X軸正方向側の底面30の端部の最深部30Sに、ラベルLの長辺端部L3が収納されている。本実施例では、底面30を湾曲形状としたが、最浅部30Aより底面30の端部の最深部30Sに向かってZ軸負方向へ傾斜する平面状の傾斜面とすることも可能である。ただし、傾斜とした場合は、底面30の最浅部30Aと傾斜面との境界において、ラベルLを貼り付けた際に、エッジ部(境界線)が生じることとなる。このエッジ部(境界線)は、外観上好ましくない。そのため、湾曲形状が最も好ましい。
さらに図3では、PC本体6の電池パック収納部60のX軸正方向端部にZ軸負方向に突出した突出部62が示されている。この突出部62は、断面視矩形状である。
図5に示す従来例では、平面2において、均一の深さを備えるラベル凹部3´を備え、ここに、ラベルLが貼られている。そして、電池パック1を電池パック収納部60に着脱する際、突出部62と電池パック1に貼り付けられたラベル長辺端部L1とが接触し、ラベル長辺端部L1の破損、剥れ等を引き起こしていた。また、電池パック1は厳格な安全規格等により強度保持するため、素電池を被覆するケース部材は、一定の厚み以上を保持しなければならない。上記のラベル長辺端部L1の破損、剥れ等を防止するために、ラベル凹部3´を深くすることが望ましい。ケース部材は一定の厚み以上を保持しなければならないので、ラベルLを貼り付けるラベル凹部3を深く設けて、ラベル端部L1を保護することは、ケース部材のZ軸方向の厚みとラベル凹部3´の深さを加えた寸法が大きくなり、電池パック1全体の厚さが厚くなってしまう欠点があった。
そこで、本発明は、図3及び図4が示すように、電池パック1を電池パック収納部60に着脱する際、電池パック収納部60の突出部62とラベル長辺端部L1とが接触し、ラベル長辺端部L1の破損、剥れ等が従来例よりも軽減されている。それは、本発明が、従来例よりもラベル凹部3の底面30の端部の最深部30Sの深さが深いため、ラベル長辺端部L1は、突出部62との接触を避けることができる。本発明は、突出部62と接触して、破損、剥れ等を引き起こすラベル長辺端部L1付近のみを保護しているため、第一のケース部材11のZ軸方向の厚みを増すことが無いため、電池パックの厚さを厚くすることなく、課題を解決することができる。
本実施例では、ラベル凹部3の底面30において、X軸正方向側の端部にのみ最深部30Sが形成されているが、X軸負方向側にも最深部を設けても良く、この場合、X軸負方向側端部に対しても、最浅部30Aより、X軸負方向に向かって、Z軸方向負側へ緩やかに湾曲した形状で形成される。
さらに、図1よりラベル短辺端部L2、L4が貼り付けられるラベル凹部底面30の端部に最深部が設けられても良い。
1…電池パック
11…第一のケース部材
12…第二のケース部材
2…平面
2S…側壁
3…ラベル凹部
3´…ラベル凹部
30…底面
30T…最薄部
30A…最浅部
30S…最深部
41、42、43、44、45、46…素電池
50…保護回路基板
51…コネクタ
52…絶縁紙
53…サーミスタ
54…スペーサー
6…PC本体
60…電池パック収納部
61…上面
62…突出部
L…ラベル
L1、L3…ラベル長辺端部
L2、L4…ラベル短辺端部
T1、T2、T3、T4…リード板
TS…リード線




Claims (4)

  1. 外装ケースの内部空間に収納される複数の円筒形素電池(41、42、43、44、45、46)を備える電池パックであって、
    前記円筒形素電池(41、42、43、44、45、46)の筒軸方向に平行な前記外装ケースの外壁面のうちの少なくとも一面にラベル(L)の厚みよりも大きな深さのラベル凹部(3)を有しており、
    前記ラベル凹部(3)の底面(30)において、前記ラベル凹部(3)を有している前記外壁面からの深さが最も深く形成された前記底面(30)の端部の最深部(30S)と、前記ラベル凹部(3)を有している前記外壁面から深さが最も浅く形成された最浅部(30A)とを備え、
    前記ラベル凹部(3)の底面(30)に前記ラベル(L)が貼り付けられ
    前記ラベル凹部(3)の底面(30)において、前記円筒形素電池(41、42、43、44、45、46)の側面が最も接近し、前記外装ケースの厚みが最も薄く形成された最薄部(30T)が、前記最浅部(30A)であることを特徴とする電池パック。
  2. 前記最薄部(30T)が、開口する孔形状であることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記ラベル凹部(3)の前記底面(30)は、前記最浅部(30A)から前記底面(30)の端部の最深部(30S)に向かって、湾曲した形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池パック。
  4. 前記ラベル凹部(3)が平面視において少なくとも一辺を備える形状であり、この一辺の端部が前記最深部(30S)である請求項1に記載の電池パック。
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