JP5509018B2 - スリップリング装置 - Google Patents

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Description

一実施形態はスリップリング装置に関する。
例えばレーダ装置等のアンテナ指向装置は上下垂直方向に延びる回転軸を持つ縦型のスリップリング装置を有する。この種のスリップリング装置においては、回転側に電極リングを設け、固定側にブラシを設け、このブラシが電極リングのリング外周面に摺接可能になっている。回転側の電極リングが回転駆動されると、固定側のブラシがリング外周面に摺接し、回転側と固定側との間で電気的結合が行われる。スリップリングには、潤滑用グリースが塗布され、ブラシの摺接に伴う摩擦の低減が図られている。
特開2006−107925号公報 特開平04−259712号公報
しかしながら、従来の技術では、摩耗粉が発生すると、摩耗粉がブラシの根元側に付着して、電気ノイズや絶縁不良を招きやすい。摩耗粉がスリップリングから落ちて周囲に巻き散らかり、絶縁不良を招く。このため、摩耗粉の発生の度に保守点検が必要となるという問題がある。
このような課題を解決するため、一実施形態によれば、軸周りに回転可能に支持される軸体と、それぞれこの軸体に空隙を介して回転可能に積層配置され、各外周壁又は各内周壁の上に金パターンが周回形成された複数の電極リングと、これらの電極リングごとに設けられ、それぞれが複数本の金ワイヤを有し、前記複数本の金ワイヤの途中部が前記金パターンと接触し金接点スリップリングを構成する複数段の金ワイヤブラシと、予熱を供給しておくことが可能な熱源、又は熱を蓄積しておくことが可能な蓄熱素子と、を備え、前記熱源又は前記蓄熱素子からの熱により、前記電極リングのリング表面に塗布される潤滑油の硬化を防ぐスリップリング装置が提供される。
また、別の一実施形態によれば、軸周りに回転可能に支持される軸体と、それぞれこの軸体に空隙を介して回転可能に積層配置され、各外周壁又は各内周壁の上に金パターンが周回形成された複数の電極リングと、これらの電極リングごとに設けられ、それぞれ同じ第1の曲げ半径を持つ複数本の金ワイヤを有し、各金ワイヤの途中部が前記金パターンと接触し金接点スリップリングを構成する第1の金ワイヤブラシと、前記複数の電極リングごとに設けられ、それぞれ前記第1の曲げ半径と異なる同じ第2の曲げ半径を持つ複数本の金ワイヤを有し、各金ワイヤの途中部が前記金パターンと接触し金接点スリップリングを構成する第2の金ワイヤブラシと、を備え、前記第1の金ワイヤブラシの固有振動数と、前記第2の金ワイヤブラシの固有振動数とを変えることにより、前記複数の電極リングの回転による共振の発生を防止するスリップリング装置が提供される。
第1の実施形態に係るスリップリング装置の正面図である。 (a)は第1の実施形態に係るスリップリング装置の下面図であり、(b)は第1の実施形態に係るスリップリング装置の上面図である。 第1の実施形態に係るスリップリング装置の電極リングの外周壁の要部を示す拡大正面図である。 第1の実施形態に係るスリップリング装置の電極リングの外周壁を拡大した縦断面図である。 第1の実施形態に係るスリップリング装置の複数段の金ワイヤブラシの斜視図である。 比較例に係るスリップリング装置を示す図である。 (a)は第2の実施形態に係るスリップリング装置の下面図であり、(b)は第2の実施形態に係るスリップリング装置の上面図である。 第3の実施形態に係るスリップリング装置に用いられる金ワイヤブラシを説明するための上面図である。 (a)、(b)はいずれも第4の実施形態に係るスリップリング装置の接触部位を示す水平断面図である。
以下、実施の形態に係るスリップリング装置について、図1乃至図9を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
実施の形態の説明に先立って、実施の形態に係るスリップリング装置に至る過程で本発明者が検討した内容について述べる。従来例のスリップリング装置は銀黒鉛を用いたブラシを用いている。銀黒鉛ブラシは酸化により粉体が剥離するという性質を有する。スリップリング装置の電極リングが停止している間、銀黒鉛ブラシはさびる。ブラシはスプリング等によって強いブラシ圧を与えられた状態でリング外周面に押し当てられる。スリップリング装置の運転再開時、銀黒鉛ブラシの表面が削り落とされる。粉や片が落下する。回転、停止を繰返す運転パターンでスリップリング装置が運転される状況では、このスリップリング装置の運転再開時、電極リングの外周面の一部に生じるさびを除去する必要がある。運転再開前には、ならし回転を行って、接触面を覆うさびを除去し電極リング及びブラシ間の接触面を確保し、電流を導通させる。銀黒鉛ブラシの表面から削り落とされた粉や片が発生する。
摩耗粉の量を減らすために、銀黒鉛ブラシのチップサイズを小さくすることは、伝達可能な電力量が小さくなる。スパークが発生しやすくなる。一方、銀黒鉛ブラシのチップサイズを大きくすることは、摩耗粉の増大を招く。摩耗粉の量に対して、チップサイズを小さくすること、及びチップサイズを大きくすることといった方法は悪循環に陥り解決策にはならない。
上述した従来技術に対して、剥離した部分が互いにくっ付きやすいという金Auの性質を使い、金のチップブラシをスリップリングに用いることにより、摩耗粉をほとんど発生させないようにすることが可能である。金ブラシ又は金めっきされたブラシがリング外周面に摺接しても、金の粉体は固形分から剥離しにくく、摩耗粉が発生しにくい。
ところが、チップ状の金の価格は高いため、金の細線状の金ワイヤブラシを使うということで代替可能である。本発明者は金ワイヤブラシを用意し、銀黒鉛ブラシの際に用いた電極リングと同じサイズを持つ電極リングのスリップリング装置を準備した。このスリップリング装置のリング外周面に金ワイヤブラシを接触させる実験を行った。ブラシ、電極リング間での電気的結合をスリップリング装置に行わせた後、スリップリング装置を停止させた。目視により観察したところ、金ワイヤブラシは黒こげになっていた。複数本の金ワイヤの表面にはこげた跡が存在していたことを確認した。
本発明者はこの実験結果について銀黒鉛ブラシと金ワイヤブラシとを比較し検討を加えた。銀黒鉛ブラシは直方体状であり、この銀黒鉛ブラシの一面全体がリング外周面上に当たっていた。一方、金ワイヤブラシは複数本の細い金ワイヤがリング外周面上で上下一列にサワサワと当たりながら接触摺動していた。鋭意検討した結果、本発明者は、銀黒鉛ブラシ及びリング外周面間の接触面積に比べて、金ワイヤブラシ及びリング外周面間の接触面積が小さいということを見出した。専用装置により接触部分を拡大して詳細に解析したところ、金ワイヤブラシがリング外周面上で当たっている部分は点接触であること、及びそれぞれ細線である金ワイヤの先端を拡大してみると、リング外周面に丸い球状の先端部が接触していた。本発明者は金ワイヤブラシによる接触面積は非常に小さい値であることを知見した。
金ワイヤブラシは点接触となるため、接触電圧降下が大きいと考えられる。金ワイヤブラシはこの金ワイヤブラシにより電位差を生じさせていたため、電源から金ワイヤブラシへ供給された全エネルギのうち、失われたエネルギが熱となって発生し、熱がリング外周面及び周辺温度を上昇させる。また、温度上昇により潤滑用グリースが塗布された場合、このグリースが蒸発する。潤滑不足により接触部分が劣化する。このため、金ワイヤブラシに焼けこげた跡が付いていたと考えられる。
実験結果によって金接点スリップリングを用いたスリップリング装置が大電力を伝達することは困難であるという問題がわかった。
そこで本発明者は、金ワイヤブラシ及びリング外周面間の接触面積を大きくし、接触電圧を降下させないようにした実施の形態に係るスリップリング装置を提案するに至った。以下、実施の形態に係るスリップリング装置について説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るスリップリング装置の正面図である。図2(a)は電極リング、ブラシ及びブラシホルダの配置構造を示すスリップリング装置の下面図である。これらの図ではカバーを取り払った状態の同じスリップリング装置の構造例が示されている。
スリップリング装置1は、金ワイヤブラシを用いた金接点スリップリングを有する縦型の回転体装置である。スリップリング装置1は、例えば固定側の電源と、回転側の負荷との間に接続され、これらの電源から負荷に対して電力を伝送するものである。スリップリング装置1は、駆動機構から駆動力を受け上下軸線方向に沿って回転する軸体(回転軸)2と、この軸体2の回転とともに回転する中空円筒状の電源段リング3と、軸方向から見て左右一対で「ハ」の字状に配置され且つ上下複数段設けられ、それぞれ電源段リング3の導電部位に接触してこの電源段リング3と電気的に結合する複数段の金ワイヤブラシ4と、電源段リング3の外周部を覆うカバー20とを備えている。
スリップリング装置1は、積層配置された複数の電極リングのうち上半分の各電極リングを全てグラウンド電位用のスリップリングとして使用し、高さ方向中央部に設けた絶縁インシュレータを介して下半分の各電極リングを全てプラス電位用のスリップリングとして使用している。全ての金ワイヤブラシ4のうちの上半分の金ワイヤブラシ4はリング内部に設けられており、残りの下半分の金ワイヤブラシ4はリング外部に設けられている。これらの全ての金ワイヤブラシ4がそれぞれ複数本の細線状の金ワイヤから成る。複数本の金ワイヤの両端を除く湾曲部の一部には、上側電極リング外周面の曲率半径や下側電極リング内周面の曲率半径とほぼ同じ曲げ半径を有する湾曲が予め形成されている。曲げ半径とは湾曲の度合いを指す。この湾曲の度合いは、金ブラシの上面視「ハ」の字の開き具合の大きさにより示される。各金ワイヤの湾曲部がリング外周面及びリング内周面と線接触し、接触面積を大きくして接触電圧降下が小さくなるように配置されている。
軸体2はロータシャフトである。軸体2は軸受5を介して固定体6に回転駆動自在に支持されている。電源段リング3は、電源からの直流電力をアンテナ指向装置などの負荷に給電する。電源段リング3は、それぞれ回転体でありグラウンド電位が印加される複数段の接地電極リング7と、それぞれ回転体でありプラス電位が印加される複数段のプラス電極リング8と、下側接地電極リング7及び上側プラス電極リング8間を電気的に絶縁する絶縁板9(絶縁体)とを備えている。
これらの接地電極リング7及びプラス電極リング8はいずれも円筒状であり、縦軸周りに互いに同軸的に積層状に配置されている。一例として、上半分の各接地電極リング7は全てグラウンド電位用のスリップリングとされ、高さ方向中央部に設けた絶縁板9を介して下半分の各プラス電極リング8は全てプラス電位用のスリップリングとされている。接地電極リング7どうしは空隙を介して分離されており、プラス電極リング8どうしも空隙を介して分離されている。駆動機構や伝達機構を介して軸体2に回転力を加えられると、各接地電極リング7、絶縁板9及びプラス電極リング8は固定体6に対して回転する。フランジ部10は固定体6に対して静止している。
絶縁板9には例えばエポキシ樹脂の成型物が用いられる。絶縁板9は軸周りに中空部を有しドーナツ形状を有する。中空部を通って接地電極リング7からの摩耗粉や、糸状の金属片、切りくずなどが固定体6上へ落とされるようになっている。絶縁板9の外径寸法は、接地電極リング7の外径寸法及びプラス電極リング8の外径寸法のいずれよりも大きい。絶縁板9は接地電極リング7及びプラス電極リング8間を絶縁するために高さ方向に十分な板厚を有する。
上下各段のうち下側各段のプラス電極リング8について述べると、プラス電極リング8は真鍮などの金属筒体から成り、内側の内周壁面と外側の外周壁面とを有する。各プラス電極リング8の外周壁には上下平行に数列の金めっきが施されている。プラス電極リング8の外周外方には金ワイヤブラシ4が設けられている。各金ワイヤブラシ4は例えば10本程度(以下、「10本」という)の金ワイヤから成る。金ワイヤの一端が線接触し他端がブラシホルダ11によって保持されている。これらの金ワイヤの湾曲部はリング外周壁の曲率曲率とほぼ同じ曲げ半径を有する。湾曲は予め与えられる。各金ワイヤの湾曲部がリング外周壁の溝に嵌挿して線接触するようになっている。ブラシホルダ11は板状の静止物であり絶縁材料からなる。ブラシホルダ11はカバー20と接しないようにして図示しないピラーに固定される。
図3はプラス電極リング8の外周壁の要部を示す拡大正面図である。図4は図3中のAと付した部分を拡大した縦断面図である。図5は複数段の金ワイヤブラシ4の斜視図である。これらの図中、既述の符号は上述した要素と同じ要素を表す。
プラス電極リング8のリング外周面は、金めっき部12(金パターン)と、非金めっき部13とを有する。金めっき部12は金属基体の外壁面上で周回形成されそれぞれ上下方向に沿って帯状の幅を有する。各金めっき部12は間隙を空けて分離されて設けられている。非金めっき部13は金属基体上に形成されており例えば絶縁材である。帯状の一つの金めっき部12は回転軸芯から見て外方の面と、内方の面とを有し、この外方の面に複数の溝14が形成されている。溝14は例えばU字溝であり、一本の溝14は2つの傾斜溝壁を有する。金ワイヤブラシ4の一本の金ワイヤ15はこれらの傾斜溝壁と2箇所以上で接するようにしてこの溝14に接触摺動する。金ワイヤ15が溝14と2箇所以上で接触することにより、接触電圧降下が小さくなるようにされている。接触電圧降下とは、接触側と被接触側との間の電位差を電圧により表した値を指す。接触電圧降下を減らすことにより、金ワイヤ15からの熱が装置や外気へ放熱される熱量が小さくされている。各金ワイヤ15の根元は一列に束ねられており、一つの金ワイヤブラシ4は薄厚ないしは一片状のブラシ体を呈する。複数段の金ワイヤブラシ4どうしの上下間隔はリング側の金めっき部12どうしの上下間隔とほぼ等しくされている。
下側各段の接地電極リング7も真鍮などの金属筒体から成り、内側の内周壁面と外側の外周壁面とを有する。各接地電極リング7の内周壁には上下平行に数列の金めっきが施されている。
図2(b)は電極リング、ブラシ及びブラシホルダの配置構造を示すスリップリング装置1の上面図である。既述の符号はそれらと同じである。各接地電極リング7の内部には別のブラシホルダ16が設けられており、このブラシホルダ16に複数段の金ワイヤブラシ19は保持されている。各金ワイヤブラシ19は10本の金ワイヤから成る。これらの金ワイヤの湾曲部はリング内周壁の曲率曲率とほぼ同じ曲げ半径を有する。湾曲は予め与えられる。各金ワイヤの湾曲部がリング内周壁の溝に嵌挿して線接触する。また、ブラシホルダ16は板状の静止物であり絶縁材料から成る。接地電極リング7のリング内周面は、リング内周面上で帯状に周回形成された金めっき部17(金パターン)と、図示しない非金めっき部とを有する。各金めっき部17の回転軸芯に向く側の面には例えばU字状の複数の溝18が形成されている。各溝18の上下方向の位置は金めっき部17の上下方向の位置と同じである。各溝18の上下幅は金めっき部17の上下幅と同じである。金ワイヤは溝18に嵌挿し、一本の金ワイヤは対向する2つの傾斜溝壁と2箇所で接するようにされている。
このような構成のスリップリング装置1は、直流電源との間に、ホット用のプラス配線、及びリターン用のグラウンド配線が接続される。軸体2への回転駆動が開始し、直流電源から電流がスリップリング装置1に加えられる。各ブラシ群は接触摺動する。各接地電極リング7のリング内周面上において、各金ワイヤブラシ4と金めっき部17とがスリップリングを構成し、これらの金ワイヤブラシ4、金めっき部17が電気的に結合する。各プラス電極リング8のリング外周面上において、各金ワイヤブラシ4と金めっき部12とがスリップリングを構成し、ブラシ、金めっきは電気的に結合する。スリップリング装置1は電源電力を伝達する。
スリップリング装置1は、複数段の金ワイヤブラシ4をリング外周面及びリング内周面と接触させている。上側の接地電極リング7では、各10本の金ワイヤ15の湾曲部がリング外周面において溝14の溝壁と線接触する。下側のプラス電極リング8では、各10本の金ワイヤ15の湾曲部がリング内周面において溝18の溝壁と線接触する。各金ワイヤ15を各溝壁に摺接させたときの接触面積は、各金ワイヤ15が溝無しの電極リング周壁面に点接触する場合の接触面積よりも大きい。接触面積を増大させるように接触させることにより、スリップリング装置1における接触電圧降下を、点接触方式の金ワイヤブラシを用いたスリップリング装置における接触電圧降下よりも低減させることができる。スリップリング装置1の温度上昇が抑圧されるようになり、スリップリング装置1の寿命延伸を図ることができるようになる。
金ワイヤの点接触方式を用いた比較例について図6を参照して述べる。
図6(a)は比較例に係るスリップリング装置の下面図である。図6(b)は同図中、Bと付した部分を拡大した金ワイヤ及びリング間の接触部位を示す水平断面図である。既述の符号を付した要素はそれらと同じ要素を表す。スリップリング装置100は、電極リング101と、この電極リング101の外周面に点接触する金ワイヤブラシ102とを備えている。1つの金ワイヤブラシ102は複数本の金ワイヤ103から成る。図6(b)のように、円筒状の電極リング101は厚みを持つ外周壁を有し、この外周壁面上で金ワイヤ103の先端部が一点で接触している。接触面積は非常に小さい。金ワイヤブラシ102及びリング間での接触電圧降下が大きい。点接触により、エネルギが失われ、失われたエネルギによって熱が発生する。点接触は、金ワイヤ103の先端部が異常に摩耗することにつながる恐れがある。
これに対して、本実施形態に係るスリップリング装置1は、図2(a)のように、金ワイヤブラシ4の金ワイヤ15の腹の部分をリング外周面に接触させることにより線接触が確保される。腹とは、金ワイヤ15の線材の先端部と異なる線材の途中の湾曲部を指す。金ワイヤ15が溝14、18内に嵌挿し、金ワイヤ15のワイヤ表面と、各傾斜面が対向する2つの溝壁とが上下2箇所で線接触する。一本の金ワイヤ15について2箇所でそれぞれ線接触が確保できるようになる。接触電圧降下が大きくならない。金ワイヤ102の点接触により起こる点接触部位で温度の上昇が起こりにくく異常な発熱が起きない。
このように、金接点スリップリングを用いてスリップリング装置1は大電力を伝達することができる。ブラシ部分を大きくすることなく、金の使用量を増大させずに、大電力を伝達することができる。温度が過剰に上昇することがなくなり、潤滑用グリースの蒸発が起こらず、金ワイヤブラシ4とリングとの潤滑状態を保てる。
スリップリング装置1により、金接点スリップリングを用いても接触電圧降下を低減させることができ、摩耗粉を発生させず、絶縁不良を防止できる。摩耗粉が発生する度に要する保守点検が不要となる。
図6の比較例に係るスリップリング装置100の電極リング101のリング外周面には潤滑グリースが塗布される場合、この潤滑グリースは低温環境下では硬化する。スリップリング装置100が回転を開始するときに、このスリップリング装置100による電力の伝送が瞬断するという問題が起きる。
第1の実施形態に係るスリップリング装置は、上記スリップリング装置1に更に熱源28を内蔵し、グリースの硬化を起こさせないようにする。熱源28は例えば予熱を供給しておくことが可能なヒータである。熱源28には熱を蓄積しておくことが可能な蓄熱素子を用いてもよい。
のスリップリング装置は、接地電極リング7及びプラス電極リング8の各リング表面にグリースを塗布し、金ワイヤブラシ4と溝14、18との摺動抵抗を減らす。低温環境下においては、熱源を加熱することにより、加温されるため、潤滑グリースが低温で硬化して生じるスリップリング装置の電力瞬断がなくなる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、各段のプラス電極リング8の間で、各金ワイヤブラシ4は同じ機械的構成を有し、これらの金ワイヤブラシ4はほぼ同じ固有振動数を有する。各段の接地電極リング7の間で、各金ワイヤブラシ19は同じ機械的構成を有し、これらの金ワイヤブラシ19はほぼ同じ固有振動数を有する。10本の金ワイヤ15はいずれも同じ形状を有する。電源段リング3は、回転駆動機構や回転力の伝達機構を介して回転力を受けて回転する。絶縁板9から下半分側では、回転により生じる振動の固有振動数と、金ワイヤ15の固有振動数が同じである場合、10本の金ワイヤが回転による振動に共振してこれらの金ワイヤは大きく振れる。リング外周面側の複数段の金ワイヤブラシ4どうしが回転による振動に共振し、これらの金ワイヤブラシ4は大きく振れる。上半分のリング内周面上のスリップリングの例も同様である。回転により生じる振動の固有振動数と、図示しない金ワイヤの固有振動数が同じである場合、この振動に共振してこれらの金ワイヤは大きく振れ、あるいは、複数段の金ワイヤブラシ19どうしが共振し、これらの金ワイヤブラシ4は大きく振れる。このため、リング外周面側のスリップリングに対する接触圧と、リング内周面側のスリップリングに対する接触圧とが同時に低下する可能性が存在する。いずれかのスリップリングにおいて良好な電気的結合状態を維持することができない。いずれかのスリップリングにおいて接触圧が不足するなど摺接の異常が生じ、摩耗粉が発生する可能性がある。
図7(a)は第2の実施形態に係るスリップリング装置の下面図であり、図7(b)は同スリップリング装置の上面図である。これらの図では既述の符号はそれらと同じである。スリップリング装置1Aは、第1の実施形態に係るスリップリング装置1の機能を有し、回転の振動に起因する共振に対してスリップリングの接触状態を安定させる機能を有する。本実施形態では、金ワイヤが湾曲形状に予め形成されている
スリップリング装置1Aは電源段リング21を備え、この電源段リング21は、上側複数段の接地電極リング7Aと、下側複数段のプラス電極リング8Aとを備える。接地電極リング7Aはリング外周面にスリップリングを構成し、プラス電極リング8Aはリング内周面にスリップリングを構成する。
下側のプラス電極リング8Aは、図7(a)に示すように、外周外方に複数段の金ワイヤブラシ4を左右一対且つ上下多段に設けている。プラス電極リング8Aはブラシホルダ11と、このブラシホルダ11と軸体2に関して対称な位置に設けられ、板状の別のブラシホルダ22とを備えている。このブラシホルダ22は複数段の金ワイヤブラシ23を保持している。金ワイヤブラシ23の固有振動数は金ワイヤブラシ4の固有振動数と異なる。金ワイヤブラシ23は10本の金ワイヤからなる。複数段の金ワイヤブラシ23は左右一対且つ上下多段に設けられている。これらの金ワイヤの湾曲部は対向配置された金ワイヤブラシ4側の金ワイヤ15の曲率半径とは異なる曲率半径を持ち、各金ワイヤの湾曲部がリング外周壁の溝14に嵌挿して線接触するようになっている。湾曲は予め与えられる。ブラシホルダ22も静止物であり絶縁材料から成り、カバー20と接しないようにピラーに固定されている。
また、図7(b)に示すように、各接地電極リング7A内にも別のブラシホルダ24が設けられており、このブラシホルダ24に複数段の金ワイヤブラシ25が保持されている。各金ワイヤブラシ25はリング内周面の内方に左右一対且つ上下多段に設けられている。金ワイヤブラシ25の固有振動数は金ワイヤブラシ19の固有振動数と異なる。各金ワイヤブラシ25の10本の金ワイヤの湾曲部はリング内周壁の曲率半径とほぼ同じ曲げ半径を有する。湾曲は予め与えられる。各金ワイヤの湾曲部がリング内周壁の溝18に嵌挿して線接触する。これらの金ワイヤは、軸体2を挟んで対向配置された金ワイヤブラシ19の金ワイヤの曲率と異なる曲率を有する。ブラシホルダ24は板状の静止物であり絶縁材料から成る。
このような構成のスリップリング装置1Aは電源段リング21を回転させ始める。接地電極リング7Aのリング内側において、それぞれ金ワイヤが小さな度合いで湾曲する複数段の金ワイヤブラシ25と、それぞれ金ワイヤが大きな度合いで湾曲する複数段の金ワイヤブラシ19とがそれぞれスリップリングを構成し電気的結合を行う。金ワイヤブラシ25は急な接触角度で溝18等の溝部に線接触し、金ワイヤブラシ19は緩い接触角度で溝部に線接触する。金ワイヤブラシ19の固有振動数と、金ワイヤブラシ25の固有振動数とは異なるため、回転中の電源段リング21が固有振動数で共振することが防止される。金ワイヤブラシ25によるスリップリングと、金ワイヤブラシ19によるスリップリングとにおいてそれぞれ同時に接触不良を起こすことを防止できる。
また、プラス電極リング8Aのリング外側でも、金ワイヤブラシ23は急な接触角度で溝14等の溝部に線接触し、金ワイヤブラシ4は緩い接触角度で溝部に線接触する。金ワイヤブラシ23の固有振動数と、金ワイヤブラシ4の固有振動数とは異なる。回転中の電源段リング21が固有振動数で共振しない。金ワイヤブラシ23によるスリップリングと、金ワイヤブラシ4によるスリップリングとにおいてそれぞれ同時に接触不良を起こすことがなくなる。
これにより、リング内側で、金ワイヤブラシ25及び金ワイヤブラシ19の各複数本の金ワイヤが同時に接触不良を起こすことをなくすことができる。リング外側で、金ワイヤブラシ23及び金ワイヤブラシ4の各複数本の金ワイヤが同時に接触不良を起こさないようにできる。瞬断といった接触不良事故を未然に防止できる。
また、共振が発生した際に起きるブラシ、リング間の接触抵抗が増加することの発生を防止できるようになる。
図7(a)、図7(b)では、金ワイヤブラシ4、23どうしをこれらのブラシ側で電気的に接続して全ての金ワイヤは同電位にされている。リング周面と線接触するブラシの数が増えるため、トータルの接触面積を増やすことができる。且つブラシがリング周面に接する場所が、回転軸を通る垂直面について非対称にすることによって共振を抑えることができるようになる。また、共振を抑えるために金ワイヤの曲げ半径を変えて複数の接触点を確保することができる。
(第3の実施形態)
上記の第1の実施形態及び第2の実施形態では、金ワイヤブラシのブラシ形状を変えて曲げ半径を変えることができる。
図8は第3の実施形態に係るスリップリング装置に用いられる金ワイヤブラシを説明するための上面図である。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。各金ワイヤブラシ26は、ブラシ形状をリング外周面の曲率半径とほぼ同じ曲げ半径を予め形成されてある。リング外周面の曲面に合う曲線形状を有する。複数段の金ワイヤブラシ26は左右一対且つ上下多段に設けられている。これにより、金ワイヤブラシ26の金ワイヤが溝部と線接触し、接触面積を増加させることができるようになる。
(第4の実施形態)
上記の第1の実施形態から第3の実施形態では、ブラシ側と、リング側とのうちの一方の形状を変えることができる。
図9(a)は第4の実施形態に係るスリップリング装置に用いられる金ワイヤ及びリング間の接触部位を示す水平断面図である。既述の符号はそれらと同じものを表す。金ワイヤ15Aの先端部のうち、プラス電極リング8のリング外周壁と面する部分が凹状又は半円状に予め加工されている。この凹状又は半円状の部分はプラス電極リング8のリング表面の丸みに合う曲率を持つ曲面部である。ブラシ側に接触断面形状が予め与えられている。一方の金ワイヤブラシのブラシ水平断面形状が接触相手となる他方の被接触部分の形状である丸みに合わせられている。金ワイヤブラシとリング外周面との間の接触面積を増大させることができる。
図9(b)は第4の実施形態に係るスリップリング装置に用いられる金ワイヤ及びリング間の別の接触部位を示す水平断面図である。既述の符号はそれらと同じものを表す。プラス電極リング8のリング外周壁27には、金ワイヤ15のワイヤ表面の曲面の曲率とほぼ同じ曲率の窪み面部を有する窪みが予め加工されている。例えば図4のように一つの溝14は2つの傾斜溝壁を介して両岸部に連続している。窪み面部は各両岸部に形成される。複数の両岸部が溝長さ方向に沿って形成される。これらの両岸部は回転径外方で最外に位置し、径外方で最も突き出ている。各金ワイヤが両岸部に形成した窪み面部に線接触する。
一方のリング外周壁27の水平断面形状が接触相手となる他方の被接触部分の形状(曲率)に合わせられているため、金ワイヤブラシとリング外周面との間の接触面積を増大させることができる。リング内周壁に窪み面部を加工してブラシを接触させてもよい。
(第5の実施形態)
電源段リングの代わりに信号段リングについて金接点スリップリングを用いても良い。
第5の実施形態に係るスリップリング装置は、信号伝送用の図示しない信号段リングのリング外周面に溝13を形成するとともにリング内周面に溝18を形成しておき、金ワイヤブラシ4を信号段リングの内外にそれぞれ設けて溝13、18と線接触させてもよい。信号段リングは軸体2の外周面に固定されて使用されるものである。電源段リング3の内周面がこの信号段リングの外周面に対して接触しないようにこれらの信号段リング及び電源段リング3を内外互いに嵌挿させて本実施形態に係るスリップリング装置は構成される。更に金ワイヤブラシ4と、信号段リングのリング内周面又はリング外周面との接触角を複数組合わせてこのスリップリング装置は構成される。
これにより、金ワイヤブラシ4と、リング外周壁又は内周壁の溝とが線接触した状態でスリップリングが形成される。回転開始/停止時の共振を抑えることができる。電源段リングのスパークを防止でき、信号段リングでの瞬断を防止することができるようになる。電気ノイズを発生させずに金接点スリップリングを用いることができる。
本実施形態に係るスリップリング装置も、熱源28などの予熱機構を内蔵することができる。このようにすれば、潤滑用のグリースを金ワイヤブラシ4の接点部位に塗布した後、外気温度が低下したとしても、低温における潤滑油の摺動抵抗値の増加に起因して起こる瞬断が発生しない。熱源28を備えることによって信号段リングにおける瞬断対策をとることができる。スリップリング装置に予熱機構を付加することにより信頼性の向上を図ることができる。
このような構成の本実施形態に係るスリップリング装置を、レーダ装置のアンテナ指向装置に設ける場合の例について述べる。アンテナ指向装置は、車両のルーフなどに固定された固定部と、この固定部に縦軸周り回転自在に設けられたアンテナ台と、このアンテナ台に俯仰自在に設けられたアンテナ部と、アンテナ台を縦軸周りに回す駆動機構と、アンテナ部との間で高周波信号を送受信する送受信部とを備えている。これらのアンテナ部と送受信部との間に、複数台のスリップリング装置、あるいは複数の信号段リングを備えた1台のスリップリング装置を設ける。信号段リングのスリップリングには上記各実施形態で説明した金接点方式を用いる。信号の伝送線路が単系統だけであるとき、万一、瞬断などの事態が起きたときに対策をとることができる。伝送線路を多重化することにより、現用系、予備系の伝送線路を構築するというという使い方もできる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、金パターンとして、接地電極リング7及びプラス電極リング8の金めっき部12、17の例を説明したが、金パターンには金膜や金層でもよい。各内周面又は各外周面に多層の金属層を形成し最外層に金を露出させてもよい。例えば真鍮プレートの上にニッケルなどの層を形成し、このニッケル層の上に金を周回形成してもよい。
複数の溝14の溝形状は、溝壁の傾斜を変えたり、丸溝にしたりするなど種々変更可能である。金ワイヤ15の本数や曲率、長さ、溝14、18の溝形状等は種々変更可能である。
上記実施形態では、1段の接地電極リング7又はプラス電極リング8に対して1段の金ワイヤブラシ4を接触させていたが、1段の接地電極リング7又はプラス電極リング8について複数段の金ワイヤブラシ4を接触させてもよい。
上記実施の形態では、プラス電極リング8の上に接地電極リング7を積重した例であったが、接地電極リング7の上にプラス電極リング8を積重してもよい。接地電極リング7、プラス電極リング8に、それぞれ例えば1段あるいは3段以上のスリップリングを設けるように構成してもよい。接地電極リング7の外周壁に金ワイヤブラシ4を対向させ、プラス電極リング8の内周壁に金ワイヤブラシ4を対向させてもよい。
上記実施の形態では、接地電極リング7をグラウンド電位に用いてプラス電極リング8をプラス電位に用いていたが、これらの2つの電極リングの電位や極性の組合せは、マイナス電位及びグラウンド電位や、グラウンド電位及びマイナス電位としてもよく、あるいはマイナス電位及びプラス電位、プラス電位及びマイナス電位、マイナス電位及びマイナス電位としてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…スリップリング装置、2…軸体、3,21…電源段リング、4,19,25,26…金ワイヤブラシ、5…軸受、6…固定体、7…接地電極リング(電極リング)、8…プラス電極リング(電極リング)、9…絶縁板、10…フランジ部、11,16,21,23,24…ブラシホルダ、12,17…金めっき部(金パターン)、13…非金めっき部、14,18…溝、15…金ワイヤ、20…カバー、27…リング外周壁、28…熱源。

Claims (7)

  1. 軸周りに回転可能に支持される軸体と、
    それぞれこの軸体に空隙を介して回転可能に積層配置され、各外周壁又は各内周壁の上に金パターンが周回形成された複数の電極リングと、
    これらの電極リングごとに設けられ、それぞれが複数本の金ワイヤを有し、前記複数本の金ワイヤの途中部が前記金パターンと接触し金接点スリップリングを構成する複数段の金ワイヤブラシと、
    予熱を供給しておくことが可能な熱源、又は熱を蓄積しておくことが可能な蓄熱素子と、を備え、
    前記熱源又は前記蓄熱素子からの熱により、前記電極リングのリング表面に塗布される潤滑油の硬化を防ぐスリップリング装置。
  2. 軸周りに回転可能に支持される軸体と、
    それぞれこの軸体に空隙を介して回転可能に積層配置され、各外周壁又は各内周壁の上に金パターンが周回形成された複数の電極リングと、
    これらの電極リングごとに設けられ、それぞれ同じ第1の曲げ半径を持つ複数本の金ワイヤを有し、前記複数本の金ワイヤの途中部が前記金パターンと接触し金接点スリップリングを構成する第1の金ワイヤブラシと、
    前記複数の電極リングごとに設けられ、それぞれ前記第1の曲げ半径と異なる同じ第2の曲げ半径を持つ複数本の金ワイヤを有し、これらの金ワイヤの途中部が前記金パターンと接触し金接点スリップリングを構成する第2の金ワイヤブラシと、を備え、
    前記第1の金ワイヤブラシの固有振動数と、前記第2の金ワイヤブラシの固有振動数とを変えることにより、前記複数の電極リングの回転による共振の発生を防止するスリップリング装置。
  3. 前記金ワイヤは、この金ワイヤおよび前記電極リングの表面との間の接触面積を増加させて接触電圧降下を減らすことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスリップリング装置。
  4. 前記電極リングの前記金パターンに凹状の溝が形成され、この溝の断面形状を前記金ワイヤの断面形状に合わせたことを特徴とする請求項1請求項3の何れかに記載のスリップリング装置。
  5. 前記金ワイヤは端部および湾曲部を有し、前記湾曲部が、前記電極リングの外周壁又は内周壁の曲面に沿った曲率で予め曲げられたことを特徴とする請求項記載のスリップリング装置。
  6. 前記金ワイヤは端部および湾曲部を有し、前記端部が、前記電極リングのリング表面の丸みに合わせて凹状に予め加工されたことを特徴とする請求項記載のスリップリング装置。
  7. 前記電極リングが信号段リングに用いられ、前記スリップリング装置が、信号伝送線路が多重化された信号伝送線路のうちの一信号伝送線路であることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載のスリップリング装置。
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