JP5504749B2 - 生体情報測定装置 - Google Patents

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本発明は、脈拍数計、脈波計或いはパルスオキシメータなどとして実現される生体情報測定装置に関する。
前記脈拍数計、脈波計或いはパルスオキシメータなどのように、発光素子から生体組織に光を照射し、その透過または反射光を受光回路で受光して、得られた生体組織での光の吸光特性から、生体情報演算部が予め定める生体情報を得るようにした生体情報測定装置では、外光がノイズとなって、受光回路からの出力信号の内、前記生体情報の演算に用いられる点灯期間の信号成分のS/Nが低下し、前記生体情報の演算結果に誤差を生じる。また、誘導ノイズや回路系の低周波のノイズによっても、同様にS/Nが低下する。
このため、このような生体情報測定装置において、発光素子が点灯している期間の信号成分から、消灯している期間の信号成分を差し引くことで、前記のノイズを抑えることができる信号処理回路や信号処理方法が知られ、従来から利用されている。その中で、商用電源の誘導ノイズを除くために、特許文献1では、発光素子が点灯している期間の前後の消灯期間のダーク時の信号のサンプリングデータの平均値を、点灯期間のサンプリングデータから差し引く方法および装置が提案されている。その様子を図5に簡単に示す。
図5は、典型的な従来技術のパルスオキシメータの動作タイミングを説明するための図である。パルスオキシメータにつき、発光素子として、赤色光と赤外光とをそれぞれ発する2つの発光ダイオードが、時分割で交互に点灯している。そして、それぞれの点灯期間W1において、所定の立ち上がり期間W2を除いて、残余の期間W3の間だけ、受光回路によって信号レベルが積算され、その積算値に対して、消灯期間W4内で、所定の期間W5だけ、ダーク信号レベルとして信号レベルが積算され、測定対象期間W2の積算値から、前後の期間W5の積算値の平均値を減算することで、前記ノイズ成分の除去が行われている。そのノイズ成分の除去が行われた信号成分を用いて、生体組織での2つの波長の光の吸光特性の差から、血中酸素飽和度(SpO値)が求められている。
米国特許第7190985号公報
上述のように構成される生体情報測定装置において、生体情報の精度を高めるには、信号処理でのS/Nを向上する必要がある。それには、発光光量を高めることが簡易な対策である。しかしながら、前記のような生体情報測定装置は、小型化が進み、被験者が日常生活を営みながら装着して、長時間に亘るデータを収集することも可能となっている。このため、電源の電池寿命の観点から、前記発光光量の増加は困難である。
本発明の目的は、発光光量の増加を招くことなく、S/Nを向上し、より高い精度で生体情報を得ることができる生体情報測定装置を提供することである。
本発明の生体情報測定装置は、生体組織に光を照射する発光素子と、前記生体組織での前記光の透過または反射光を受光する受光回路と、前記受光回路からの出力信号の内、前記発光素子の点灯期間における信号成分を、消灯期間における信号成分に基づき予め定める信号処理を施すことでノイズ成分を除去する信号処理部と、前記信号処理部からの出力を利用して、前記生体組織での光の吸光特性から予め定める生体情報を得る生体情報演算部と、前記発光素子の点滅を制御するとともに、前記受光回路からの出力信号の前記信号処理部での前記点灯期間と消灯期間とにおける信号成分の取込みタイミングを規定するにあたって、前記発光素子を点灯駆動して前記受光回路からの出力信号がピークレベルまで立上がったタイミングから前記発光素子の消灯タイミングまでを少なくとも含んだ期間、および前記発光素子の消灯タイミングから、前記受光回路からの出力信号のレベルが予め定める第1のレベルに低下するまでの期間、該出力信号を前記点灯期間における信号成分として取込ませるタイミング制御部とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、脈拍数計、脈波計或いはパルスオキシメータなどとして実現され、発光素子から生体組織に光を照射し、その透過または反射光を受光回路で受光して、得られた生体組織での光の吸光特性から、生体情報演算部が予め定める生体情報を得るようにした生体情報測定装置において、前記受光回路からの出力信号に予め定める信号処理を施す信号処理部における前記信号成分の取込みタイミング(期間を)、タイミング制御部で制御する。前記信号処理は、前記受光回路からの出力信号の内、前記発光素子の点灯期間における信号成分を、消灯期間における信号成分に基づき予め定める信号処理を施すことでノイズ成分を除去するもので、たとえば前記点灯期間の信号成分から消灯期間の信号成分を差し引くことによって、外光、誘導、回路系のノイズを抑え、前記生体情報に高い精度を得られるようにするものである。
そして、前記タイミング制御部の具体的な制御としては、従来では、発光素子を点灯駆動すると同時に、或いは、点灯駆動して受光回路が充分立ち上がってから、信号処理部に、該受光回路からの出力信号を点灯期間の信号成分として取込ませ、消灯駆動すると同時に、その取込みを終了させる。これに対して、本願発明では、タイミング制御部は、先ず消灯時は、受光回路からの出力信号のレベルが予め定める第1のレベルに低下するまでの期間、前記信号処理部に、前記点灯期間における信号成分として取込みを継続させる。
したがって、前記受光回路による波形鈍りで、従来は放棄していた立ち下がり(テール)、すなわち信号減衰期間の信号成分で、所定の第1のレベルを有する部分は、点灯期間の信号成分に繰り入れることができ、発光光量の増加を招くことなく、S/Nを向上し、前記生体情報をより高い精度で得ることができる。
また、本発明の生体情報測定装置では、前記第1のレベルは、前記信号レベルが予め定める第1のレベルに低下するまでの期間が、受光回路の回路時定数の0.7〜2倍となるレベルであることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記S/Nの向上に寄与する部分の信号成分を前記点灯期間における信号成分として取込ませることができる。
さらにまた、本発明の生体情報測定装置では、前記タイミング制御部は、前記発光素子の点灯タイミングから、信号レベルが予め定める第2のレベルに上昇するまでの期間待機した後、前記受光回路からの出力信号を前記点灯期間における信号成分として取込ませることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記のような立ち下がり部分だけでなく、同様に、前記受光回路による波形鈍りで、従来はマスクして放棄していた点灯開始から所定期間の立ち上がり部分の信号成分で、所定の第2のレベルを有する部分は、点灯期間の信号成分に繰り入れることができ、S/Nを向上することができる。
また、本発明の生体情報測定装置では、前記第2のレベルは、前記信号レベルが予め定める第2のレベルに上昇するまでの期間が、受光回路の回路時定数の0.1〜0.5倍となるレベルであることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記S/Nの向上に寄与する部分の信号成分を前記点灯期間における信号成分として取込ませることができる。
さらにまた、本発明の生体情報測定装置では、前記タイミング制御部は、前記信号処理部に対して、前記受光回路からの出力信号を、前記点灯期間における信号成分として取込ませる期間の前後において、同じ期間だけ前記消灯期間の信号成分として取込みを行わせ、前記信号処理部は、前記点灯期間における信号成分の積分値から、前記前後の期間における信号成分の積分値の1/2を減算することで、前記ノイズ成分を除去することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記信号処理部での前記ノイズ成分の除去処理を、前記点灯期間における信号成分の積分値から、前記消灯(ダーク)期間における信号成分の積分値を減算することで実現し、前記外光、誘導、回路系のノイズを抑えることができる。そして、その消灯(ダーク)期間における信号成分の積分値を求めるにあたって、前記点灯期間とする期間に直近の前後の期間を積分期間とし、事前ダーク積分および事後ダーク積分を行い、その1/2を前記消灯(ダーク)期間における信号成分の積分値とする。
したがって、前記生体情報演算部が生体情報を得るのに使用する信号成分、すなわち点灯期間の信号成分に対して、ノイズの状況が最も近いと思われる直近前後の期間の平均値で補正を行うので、生体情報の精度を高めることができる。なお、上記の積分処理は、アナログ回路によるものが望ましいが、上記の積分期間の信号成分を多点でアナログ/デジタル変換(マルチサンプル)してそれを平均化したものを積分値としてもよい。また、事前ダーク積分の開始時点では、前記受光回路からの出力信号におけるその前の発光素子の点灯に起因する成分が残っている可能性があるが、前記脈拍数計や脈波計のように、単一波長、すなわち1つの発光素子しか用いない場合には、クロストークが生じないので、前記事前ダーク積分の開始時点で、前記その前の発光素子の点灯に起因する成分が或る程度残っていても問題はないが、前記パルスオキシメータのように、複数の波長、すなわち複数の発光素子を時分割(マルチプレクックス)して用いる場合には、前記事前ダーク積分の開始時点で、前記その前の発光素子の点灯に起因する成分によるクロストークの生じる可能性があり、該その前の発光素子の点灯に起因する成分が実質的に完全に減衰しているように受光回路の応答と発光素子の点灯周期を設定する必要がある。
また、本発明の生体情報測定装置では、前記発光素子は、血流のある生体組織に、赤色光と赤外光との2つの波長の光を照射し、前記生体情報演算部は、前記信号処理部からの出力を利用して、前記生体組織での2つの波長の光の吸光特性の差から血中酸素飽和度を演算することを特徴とする。
上記の構成によれば、受光回路からの出力信号のS/Nを向上し、前記血中酸素飽和度をより高い精度で得ることができるパルスオキシメータを実現することができる。
本発明の生体情報測定装置は、以上のように、脈拍数計、脈波計或いはパルスオキシメータなどとして実現され、発光素子から生体組織に光を照射し、その透過または反射光を受光回路で受光して、得られた生体組織での光の吸光特性から、生体情報演算部が予め定める生体情報を得るようにした生体情報測定装置において、前記受光回路からの出力信号の内、前記発光素子の点灯期間における信号成分を、消灯期間における信号成分に基づき予め定める信号処理を施すことでノイズ成分を除去する信号処理部における前記信号成分の取込みタイミング(期間を)、タイミング制御部が、受光回路による波形鈍りで、従来は放棄していた立ち下がり(テール)部分で、所定の第1のレベルを有する部分にまで延長し、その部分を点灯期間の信号成分に繰り入れる。
それゆえ、発光光量の増加を招くことなく、S/Nを向上し、前記生体情報をより高い精度で得ることができる。
本発明の実施の一形態に係るパルスオキシメータの電気的構成を示すブロック図である。 図1で示すパルスオキシメータにおけるタイミング制御回路による制御動作を説明するためのタイミングチャートである。 図2における1パルス発光期間を拡大して示す波形図である。 本願発明者のシミュレーション結果を示すグラフである。 典型的な従来技術のパルスオキシメータの動作タイミングを説明するための図である。
図1は、本発明の実施の一形態に係るパルスオキシメータ1の電気的構成を示すブロック図である。このパルスオキシメータ1は、大略的に、血流のある生体組織としての被験者の指2に、発光素子である発光ダイオード3,4から赤色光と赤外光との2つの波長の光をそれぞれ照射し、それら2つの波長の光それぞれの前記指2における透過または反射(図1の例では透過)光を受光素子5で受光し、その受光結果を利用して、生体情報演算部となるCPU6が、前記指2での2つの波長の光の吸光特性の差から、生体情報となる血中酸素飽和度(SpO値)を演算するものである。その演算結果は、表示装置7に表示されるとともに、記憶部8に順次記憶され、インタフェイス9を介して、外部の解析装置などに適宜吸い出しが可能となっている。
前記発光ダイオード3,4は、タイミング制御回路10からのタイミング信号に応答して、駆動回路11によって交互に点灯駆動される。一方、前記受光素子5では、受光光量に対応した電流信号が得られ、その電流信号は、電流電圧変換回路12によって電圧信号に変換され、増幅回路13によって反転増幅されて積分回路14に入力される。
前記電流電圧変換回路12は、前記受光素子5が反転入力端と非反転入力端との間に接続されるアンプA1と、そのアンプA1の出力を負帰還するコンデンサC1および抵抗R1の並列回路を備えて構成され、上述のように受光素子5からの電流信号が電圧信号に変換されるとともに、増幅されて増幅回路13に与えられる。
前記増幅回路13は、入力抵抗R2と、アンプA2と、その帰還抵抗R3とを備えて構成され、上述のように電流電圧変換回路12からの出力信号を反転増幅して積分回路14に与える。
前記積分回路14は、前記増幅回路13からの入力ラインに介在される入力抵抗R4と、その入力を導通/遮断する入力スイッチS1と、前記入力スイッチS1からの信号を反転増幅するアンプA3と、その入出力間に介在される積分コンデンサC2と、前記積分コンデンサC2の端子間を短絡することができる短絡スイッチS2とを備えて構成され、上述のように増幅回路13からの出力信号を反転増幅、かつ積分して出力する。その積分動作は、前記入力スイッチS1が導通されている期間だけ行われ、コンデンサC2に保持される積分値は、短絡スイッチS2が導通されることでリセットされる。
前記積分回路14からの出力信号は、アナログ/デジタル変換器15を介して前記CPU6に取込まれ、そのアナログ/デジタル変換器15のサンプリングタイミングおよび前記スイッチS1,S2の導通/遮断は、前記発光ダイオード3,4の点滅と共に、前記タイミング制御回路10によって制御される。
前記CPU6は、前記積分回路14からの出力信号の内、前記発光ダイオード3,4の点灯期間における信号成分の積算値から、消灯期間における信号成分の積算値を差し引くことによって、外光、誘導、回路系のノイズを抑え、前記SpO値に高い精度を得られるようにする。こうして得られた信号成分の積算値から、前記CPU6は、さらに前記指2での2つの波長の光の吸光特性の差から、前記SpO値を演算する。
したがって、フォトダイオードなどから成る前記受光素子5に、電流電圧変換回路12および増幅回路13を加えて、受光回路が構成され、前記積分回路14、アナログ/デジタル変換器15およびCPU6は、ノイズ成分を除去する信号処理部となる。
図2は、上述のように構成されるパルスオキシメータ1における前記タイミング制御回路10による制御動作を説明するためのタイミングチャートである。前記図5と同様に、赤色光と赤外光とをそれぞれ発する2つの発光ダイオード3,4が、点灯期間W1および消灯期間W4で、前記タイミング制御回路10によって、時分割で交互に点灯される。
注目すべきは、本実施の形態では、前記タイミング制御回路10は、上述のように発光ダイオード3,4の点滅を制御するとともに、前記積分回路14からの出力信号をCPU6に取込むタイミングを規定するにあたって、先ず、発光ダイオード3,4の点灯期間における信号積分の期間、すなわち前記入力スイッチS1の導通期間W11が、前記点灯期間W1を含み、立ち下がりが遅く設定されることである。詳しくは、前記タイミング制御回路10は、図3で拡大して示すように、図3(a)で示す増幅回路13からの出力信号に対して、図3(b)で示すように、前記発光ダイオード3,4の消灯タイミングt1から、信号レベルが予め定める第1のレベルV1に低下するまでの期間W12だけ低下したタイミングt2まで、前記増幅回路13からの出力信号を前記点灯期間W1における信号成分として取込ませる。
前記第1のレベルV1は、前記期間W12が、受光回路の回路時定数の0.7〜2倍となるレベルに選ばれる。前記回路時定数は、前記増幅回路13からの出力信号が、ピークレベルV0の1/eとなるレベルに立ち上がるまたは立ち下がるまでの期間である。
このように構成することで、タイミング制御部11は、従来では、タイミングt3で発光ダイオード3,4を点灯駆動すると同時に、或いは、点灯駆動して受光回路が充分立上がったタイミングt4から、信号処理部に、該受光回路からの出力信号を点灯期間の信号成分として取込ませ、前記タイミングt1で消灯駆動すると同時に、その取込みを終了させているのに対して、本実施の形態では、消灯時は、信号レベルが予め定める第1のレベルV1に低下するまでの期間W12だけ、前記信号処理部に、前記点灯期間W1における信号成分として取込みを継続させる。
したがって、図3(a)においてハッチングを施して示すように、前記受光回路による波形鈍りで、従来は放棄していた立ち下がり(テール)、すなわち信号減衰期間の信号成分で、所定の前記第1のレベルV1を有し、S/Nの向上に寄与する部分は、点灯期間W1の信号成分に繰り入れることができ、発光光量の増加を招くことなく、S/Nを向上し、前記SpO値をより高い精度で得ることができる。
また、注目すべきは、本実施の形態では、前記タイミング制御回路10は、前記発光ダイオード3,4の点灯タイミングt3から、受光回路の出力信号レベルが予め定める第2のレベルV2に上昇するまでの期間W13だけ待機したタイミングt5で、信号処理部に、前記受光回路からの出力信号を前記点灯期間W1における信号成分として取込ませることである。すなわち、前述のような立ち下がり部分だけでなく、同様に、前記受光回路による波形鈍りで、図3(a)においてハッチングを施して示すように、従来はマスクして放棄していた点灯開始タイミングt3から、充分に立ち上がるタイミングt4までの期間W14の内、期間W13の所期の部分を除き、前記S/Nの向上に寄与する所定の第2のレベルV2を有する部分は、点灯期間W1の信号成分に繰り入れる。
前記第2のレベルV2は、前記期間W13が、受光回路の回路時定数の0.1〜0.5倍となるレベルに選ばれる。これによって、よりS/Nを向上することができる。
図4は、本願発明者のシミュレーション結果を示すグラフである。参照符号α1は前記立ち下がりの期間に信号成分の取込みを延長する期間W12を0secの固定として、立上がりの期間に信号成分の取込みを禁止する期間W13を変化させた場合のS/Nの変化を示すグラフであり、参照符号α2は前記期間W13を2.4μsecの固定として、前記期間W12を変化させた場合のS/Nの変化を示すグラフである。共に、発光ダイオード3,4の点灯期間W1は50μsecであり、受光回路の時定数は7.5μsecである。
参照符号α1のグラフから、立ち上がりの取込み禁止期間W13が、短い場合には、立ち上がる前のダーク成分の取込みがS/Nの劣化原因となり、長い場合には、信号成分の減少がS/Nの劣化原因となり、前記7.5μsecの時定数に対して、前述のように0.1〜0.5倍が好適であることが理解される。
一方、参照符号α2のグラフから、立ち下がりの取込み延長期間W12が、短い場合には、信号成分の減少がS/Nの劣化原因となり、長くても、信号成分は、前記第1のレベルV1を下回っていても或る程度のレベルがあり、S/Nは急激には劣化しないものの、サンプリング間隔が延びることもあり、前記7.5μsecの時定数に対して、高いS/Nが得られている前述の0.7〜2倍程度が好適であることが理解される。
さらにまた、注目すべきは、本実施の形態では、図2および図3(c)で示すように、前記タイミング制御回路10は、前記信号処理部に対して、前記受光回路からの出力信号を、前記点灯期間における信号成分として取込ませる期間W11の前後において、同じ期間W11だけ前記消灯期間の信号成分として取込みを行わせ、前記信号処理部は、前記点灯期間における信号成分の積分値から、前記前後の期間における信号成分の積分値の1/2を減算することで、前記ノイズ成分を除去することである。
具体的には、前記積分回路14が前記増幅回路13からの出力信号の取込みを開始するタイミングt5より前記期間W11だけ以前のタイミングt6から、消灯(ダーク)期間における信号成分の積分値を求める事前ダーク積分を行い、出力信号の取込みを終了するタイミングt2から前記期間W11だけ以後のタイミングt7まで、同様に信号成分の積分値を求める事後ダーク積分を行い、CPU6が、それらの積分値の加算値の1/2を前記消灯(ダーク)期間における信号成分の積分値とする。
そのため、図2で示すように、先ず前記タイミング制御回路10は、アナログ/デジタル変換器15に、タイミングt5で事前ダーク値の取込みを行わせ、次のタイミングt2で信号成分の取込みを行わせ、タイミングt7で事後ダーク値の取込みを行わせる。それらの取込みの度に、前記タイミング制御回路10は、積分用のアンプA2の入力スイッチS1を導通/遮断してもよいが、積分期間のタイミングt6〜t7間は導通したままとし、前記タイミングt5,t2,t7でアナログ/デジタル変換器15にサンプリングを行わせた後、直ちに積分コンデンサC2の短絡スイッチS2を導通させ、その蓄積電荷を放電させるようにしてもよい。前記タイミング制御回路10は、このような動作を、所定周期で、赤色光と赤外光とに対して、交互に行う。
このように構成することで、前述のように信号処理部での前記ノイズ成分の除去処理を、前記点灯期間における信号成分の積分値から、前記消灯(ダーク)期間における信号成分の積分値を減算することで実現し、前記外光、誘導、回路系のノイズを抑えることができる。特に、CPU6が、SpO値を得るのに使用する信号成分、すなわち点灯期間の信号成分に対して、ノイズの状況が最も近いと思われる直近前後の期間の平均値で補正を行うので、SpO値の精度を高めることができる。
なお、上記の積分処理は、上述のような積分回路14を使用したアナログ回路によるものが望ましいが、前記積分回路14を増幅回路に代えて、或いは増幅回路13で充分なゲインが得られる場合には該増幅回路13の出力を直接アナログ/デジタル変換器15に取込むようにし、その取込みを上記の積分期間の多点で行うように(マルチサンプル)して、それを平均化したものを積分値としてもよい。
また、事前ダーク積分の開始タイミングt6では、前記受光回路からの出力信号におけるその前の発光素子の点灯に起因する成分が残っている可能性があるが、前記脈拍数計や脈波計のように、単一波長、すなわち1つの発光素子しか用いない場合には、クロストークが生じないので、前記事前ダーク積分の開始タイミングt6で、前記その前の発光素子の点灯に起因する成分が或る程度残っていても問題はない。しかしながら、このパルスオキシメータ1のように、複数の波長、すなわち複数の発光素子を時分割(マルチプレクックス)して用いる場合には、前記事前ダーク積分の開始タイミングt6で、前記その前の発光素子の点灯に起因する成分によるクロストークの生じる可能性があり、該その前の発光素子の点灯に起因する成分が実質的に完全に減衰しているように受光回路の応答と発光素子の点灯周期とを設定する必要がある。
1 パルスオキシメータ
2 指
3,4 発光ダイオード
5 受光素子
6 CPU
7 表示装置
8 記憶部
9 インタフェイス
10 タイミング制御回路
11 駆動回路
12 電流電圧変換回路
13 増幅回路
14 積分回路
15 アナログ/デジタル変換器
A1,A2,A3 アンプ
C1 コンデンサ
C2 積分コンデンサ
R1 抵抗
R2,R4 入力抵抗
R3 帰還抵抗
S1 入力スイッチ
S2 短絡スイッチ

Claims (6)

  1. 生体組織に光を照射する発光素子と、
    前記生体組織での前記光の透過または反射光を受光する受光回路と、
    前記受光回路からの出力信号の内、前記発光素子の点灯期間における信号成分を、消灯期間における信号成分に基づき予め定める信号処理を施すことでノイズ成分を除去する信号処理部と、
    前記信号処理部からの出力を利用して、前記生体組織での光の吸光特性から予め定める生体情報を得る生体情報演算部と、
    前記発光素子の点滅を制御するとともに、前記受光回路からの出力信号の前記信号処理部での前記点灯期間と消灯期間とにおける信号成分の取込みタイミングを規定するにあたって、前記発光素子を点灯駆動して前記受光回路からの出力信号がピークレベルまで立上がったタイミングから前記発光素子の消灯タイミングまでを少なくとも含んだ期間、および前記発光素子の消灯タイミングから、前記受光回路からの出力信号のレベルが予め定める第1のレベルに低下するまでの期間、該出力信号を前記点灯期間における信号成分として取込ませるタイミング制御部とを含むことを特徴とする生体情報測定装置。
  2. 前記第1のレベルは、前記信号レベルが予め定める第1のレベルに低下するまでの期間が、受光回路の回路時定数の0.7〜2倍となるレベルであることを特徴とする請求項1記載の生体情報測定装置。
  3. 前記タイミング制御部は、前記発光素子の点灯タイミングから、信号レベルが予め定める第2のレベルに上昇するまでの期間待機した後、前記受光回路からの出力信号を前記点灯期間における信号成分として取込ませることを特徴とする請求項1または2記載の生体情報測定装置。
  4. 前記第2のレベルは、前記信号レベルが予め定める第2のレベルに上昇するまでの期間が、受光回路の回路時定数の0.1〜0.5倍となるレベルであることを特徴とする請求項3記載の生体情報測定装置。
  5. 前記タイミング制御部は、前記信号処理部に対して、前記受光回路からの出力信号を、前記点灯期間における信号成分として取込ませる期間の前後において、同じ期間だけ前記消灯期間の信号成分として取込みを行わせ、
    前記信号処理部は、前記点灯期間における信号成分の積分値から、前記前後の期間における信号成分の積分値の1/2を減算することで、前記ノイズ成分を除去することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置。
  6. 前記発光素子は、血流のある生体組織に、赤色光と赤外光との2つの波長の光を照射し、
    前記生体情報演算部は、前記信号処理部からの出力を利用して、前記生体組織での2つの波長の光の吸光特性の差から血中酸素飽和度を演算することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体情報測定装置。
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