JP5504694B2 - レンズ機構および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリマーアクチュエータ素子を有するレンズ機構、およびそれを備えた撮像装置に関する。
近年、例えば携帯電話や、パーソナルコンピュータ、あるいはPDAなどの携帯型電子機器の高機能化が著しく進んでおり、レンズユニットを含むレンズ機構を搭載することにより撮像機能を備えたものが一般的となっている。このような携帯型電子機器においては、レンズ機構におけるレンズユニットを可動部として光軸方向へ移動させることにより、フォーカシングやズーミングが行われる。
従来、レンズユニットの移動はボイスコイルモータやステッピングモータなどを駆動部として行う方法が一般的であったが、最近では、コンパクト化の観点から、ポリマーアクチュエータ素子を駆動部として利用したものが開発されている(例えば特許文献1,2参照)。ポリマーアクチュエータ素子とは、例えば一対の電極間にイオン交換樹脂膜を挟むようにしたものである。このポリマーアクチュエータ素子は、一対の電極間に電位差が生じることによりイオン交換樹脂膜が膜面に対して直交する方向へ変位する。
特開2006−293007号公報 特開2007−151221号公報
しかしながら、特許文献1,2のレンズ機構では、レンズユニットとポリマーアクチュエータ素子とが光軸に沿って並ぶように配置され、ポリマーアクチュエータ素子がレンズユニットに対し、光軸方向の駆動力を加えるようになっている。このため、レンズ機構の姿勢により、レンズユニットの重量によるポリマーアクチュエータ素子に対する負荷に差異が生じることとなる。例えば、光軸が鉛直方向となる姿勢(ポリマーアクチュエータ素子とレンズユニットとが鉛直方向に並ぶ姿勢)の場合、レンズユニットを下方へ移動させるには比較的小さな駆動力が必要とされる一方、レンズユニットを上方へ移動させるにはレンズユニットの重量分だけ大きな駆動力が必要とされる。これに対し、光軸が水平方向となる姿勢(ポリマーアクチュエータ素子とレンズユニットとが水平方向に並ぶ姿勢)の場合、レンズユニットを光軸に沿ってどちらの方向へ移動させるにしてもレンズユニットの重量による差異は影響しない。
こうした理由から、どのような姿勢においても同じ移動量を得るために、姿勢に応じてポリマーアクチュエータ素子による駆動力を制御する必要があるものの、そのような制御機構を設けることはコンパクト化を妨げる原因となり、現実的ではない。ところが、姿勢に応じた駆動力制御を行わない場合には、ある大きさの駆動力を加えた場合であっても姿勢によってレンズユニットの移動量にずれが生じてしまう。そうした場合、正確なフォーカシングやズーミングなどを行うことが困難となり、十分な光学性能が得られないこととなる。したがって、簡素な構成でありながら、姿勢によらず、高精度にレンズユニットの移動を行うことのできるレンズ機構が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、簡素な構成でありながら、自らの姿勢によらず、高精度にレンズの移動を行うことのできるレンズ機構を提供することにある。さらに、本発明の第2の目的は、上記のようなレンズ機構を備え、良好な撮像性能を発揮することのできる撮像装置を提供することにある。
本発明のレンズ機構は、下記の(A)から(E)の各構成要素を有するものである。
(A)基体。
(B)基体に固定された案内部材。
(C)レンズを保持すると共に、案内部材によってレンズの光軸に沿って直進移動可能に保持されたレンズ保持部材。
(D)レンズ保持部材の一部と係合しつつ回転することによりレンズ保持部材を光軸に沿って直進移動させる、光軸を中心として回転する筒状部分を含む回転部材。
(E)一端が基体または案内部材に固定され、かつ、他端が筒状部分の光軸に沿った端部に設けられた切り欠きと係合することにより回転部材を光軸と直交する面内において回転させるポリマーアクチュエータ素子。
ここで、ポリマーアクチュエータ素子は、自らの長手方向が光軸と平行となるように固定されている。
本発明の撮像装置は、筐体とレンズ機構とを備える。ここで、レンズ機構は下記の(F)から(J)の各構成要素を有する。
(F)筐体に固定された案内部材。
(G)レンズの外縁を保持すると共に、案内部材によって前記レンズの光軸に沿って直進移動可能に保持されたレンズ保持部材。
(H)レンズ保持部材の一部と係合しつつ回転することによレンズ保持部材を光軸に沿って直進移動させる、光軸を中心として回転する筒状部分を含む回転部材。
(J)一端が基体または案内部材に固定され、かつ、他端が筒状部分の光軸に沿った端部に設けられた切り欠きと係合することにより回転部材を光軸と直交する面内において回転させるポリマーアクチュエータ素子。
ここでポリマーアクチュエータ素子は、自らの長手方向が光軸と平行となるように固定されている。
本発明のレンズ機構および撮像装置では、ポリマーアクチュエータ素子が、レンズ保持部材を光軸に沿って直進移動させる回転部材を、光軸と直交する面内において回転させるようにしたので、回転部材を回転駆動する際に受ける負荷が自らの姿勢によって変化しにくくなる。
本発明のレンズ機構によれば、光軸と直交する方向の駆動力をポリマーアクチュエータ素子によって回転部材へ付与するようにしたので、自らの姿勢によらず、レンズ保持部材を光軸上の所定位置へ高精度に移動させることができる。
本発明の撮像装置によれば、上記のレンズ機構を備えるようにしたので、より高精度なフォーカシングやズーミングを行うことができ、良好な光学性能を発揮することができる。
本発明の一実施の形態としての撮像装置の全体構成を表す概略図である。 図1に示したレンズ機構の全体構成を表す斜視図である。 図1に示したレンズ機構を各部材ごとに分解して表した分解斜視図である。 図1に示したレンズ機構におけるポリマーアクチュエータ素子の詳細な構成を表す要部拡大断面図である。 ポリマーアクチュエータ素子の動作を説明するための断面模式図である。 図1に示したレンズ機構の動作を説明するための斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という。)について、図面を参照して詳細に説明する。
[撮像装置の構成]
まず、図1を参照して、本発明における一実施の形態としてのレンズ機構を備えた撮像装置について説明する。
図1は、本実施の形態の撮像装置の全体構成を表す概略図である。この撮像装置は、例えばコンパクトスチルカメラのほか、撮像機能付き携帯電話などの携帯用電子機器に該当するものである。なお、本明細書では、ある対象物から見て物体側(図1の紙面左側)を前方と呼び、像側(図1の紙面右側)を後方と呼ぶこととする。この撮像装置は、光軸Z1上において、筐体1の内部に、物体側から順に配置されたレンズ機構2と撮像素子3とを備えたものである。
レンズ機構2および撮像素子3は、それらの間に設けられた支持基板4に固定されている。さらに、撮像素子3は、支持基板4と反対側において回路基板5に固定されている。また、光軸Z1上におけるレンズ機構2の物体側には、カバーガラスCGが筐体1に嵌め込まれている。撮像素子3としては、例えば電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を搭載したイメージセンサを用いることができる。
図2は、レンズ機構2の全体構成を表す斜視図である。また、図3は、レンズ機構2を各部材ごとに分解して表した分解斜視図である。図2および図3に示したように、レンズ機構2は、レンズ保持部材11,案内部材12,回転部材13およびポリマーアクチュエータ素子14を備えている。これらレンズ保持部材11,案内部材12および回転部材13は、内側からこの順序で重ね合わさるように配置されている。
レンズ保持部材11は、1または複数のレンズLを保持しており、例えば、円筒状の本体部111の外周面に立設する例えば円柱状の突起部112が設けられたものである。レンズ保持部材11は、撮像操作の際にレンズLの光軸Z1に沿った直進運動を行うものである。突起部112は複数設けられ、本体部111の円周方向(光軸Z1を中心として周回する方向)に沿って均等配置されていることが望ましい。レンズ保持部材11が直進運動する際、光軸Z1に対する傾きがより低減され、その直進運動がより安定化するからである。なお、図1〜図3などでは、互いに120°の中心角をなすように3つの突起部112が均等配置された状態を示している。
案内部材12は、支持基板4などを介して筐体1に固定されており、かつ、レンズ保持部材11をレンズの光軸Z1に沿って直進移動可能に保持するものである。案内部材12は、円筒状の本体部121を有し、その内周面がレンズ保持部材11の本体部111の外周面と対向するように配置される。本体部121には、光軸Z1に沿って延在する1または複数の切り欠き122が、レンズ保持部材11の突起部112と対応する位置に設けられている。切り欠き122は、レンズ保持部材11の突起部112と同数設けられており、互いに係合するようになっている。すなわち、レンズ保持部材11は、突起部112の側面が切り欠き122の内壁面と当接しながら切り欠き122の延在方向にスライドすることにより、光軸Z1に沿って直進移動可能となっている。
回転部材13は、光軸Z1を中心として回転する筒状の本体部131に、カム面132Sを含む開口132が1または複数設けられたものである。各開口132のカム面132Sは、突起部112の側面112Sと当接するようになっている。開口132を複数有する場合、それらは本体部131の円周方向(光軸Z1を中心として周回する方向)に沿って均等配置されている。開口132は、本体部131の円周方向に沿って延在すると共に、光軸Z1の方向においても位置が変化するようになっている。したがって、開口132と係合する突起部112は、回転部材13の回転により光軸Z1の方向へ移動する一方、案内部材12の切り欠き122と係合することにより、光軸Z1と異なる方向への移動は制限される。さらに、回転部材13の本体部131には、1または複数の切り欠き133が設けられている。切り欠き133は、例えば本体部131を径方向に横断すると共に、本体部131の下端(後方側端縁)から上端(前方側端縁)へ向けて光軸Z1に沿って延在している。
ポリマーアクチュエータ素子14は、図4に示したように、イオン導電性高分子化合物膜141(以下、単に高分子化合物膜141という。)の両面に一対の電極膜142A,142Bが接着された構造を有する。図4は、ポリマーアクチュエータ素子14の詳細な要部断面構成を表すものである。ポリマーアクチュエータ素子14は、高分子化合物膜141の変形(湾曲)により、回転部材13を光軸Z1と直交する面内において回転させるように機能する。ポリマーアクチュエータ素子14は、例えば短冊状であり、その長手方向の一端が、支持基板4に立設する一対の電極41A,41Bによって挟まれることにより、支持基板4に固定されている。一方、ポリマーアクチュエータ素子14の長手方向の他端は、回転部材13の本体部131に形成された切り欠き133と係合するようになっている。電極41A,41Bは、例えば銅の薄板からなり、例えば電極41Aが電極膜142Aと接着されると共に電極41Bが電極膜142Bと接着されている。また、電極41A,41Bは、それぞれ図示しない配線によって回路基板5に形成された駆動回路(図示せず)と接続されており、一対の電極膜142A,142Bの間に所定の電圧が印加されるようになっている。高分子化合物膜141は、電極142A,142Bの間に所定の電位差が生じることにより湾曲を生じる。ポリマーアクチュエータ素子14および電極41A,41Bは、その周囲が、高弾性を有する材料(例えばポリウレタンなど)からなる絶縁性の保護膜によって覆われていてもよい。
高分子化合物膜141には陽イオン物質が含浸されている。ここでの「陽イオン物質」とは、陽イオンと極性溶媒とを含むもの、あるいは液状の陽イオンを含むものを意味する。陽イオンと極性溶媒とを含むものとしては、例えば、陽イオンに極性溶媒が溶媒和したものが挙げられる。また、液状の陽イオンとしては、例えば、イオン液体を構成する陽イオンが挙げられ、液状の陽イオンを含むものとしては、例えばイオン液体が挙げられる。
高分子化合物膜141を構成する材料としては、例えばフッ素樹脂あるいは炭化水素系などを骨格としたイオン交換樹脂が挙げられる。このイオン交換樹脂としては、例えば、陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂あるいは両イオン交換樹脂が挙げられ、中でも、陽イオン交換樹脂が好ましい。
陽イオン交換樹脂としては、例えば、スルホン酸基あるいはカルボキシル基などの酸性基が導入されたものが挙げられる。具体的には、酸性基を有するポリエチレン、酸性基を有するポリスチレンあるいは酸性基を有するフッ素樹脂などである。中でも、陽イオン交換樹脂としては、スルホン酸基あるいはカルボン酸基を有するフッ素樹脂が好ましく、特にナフィオン(デュポン株式会社製)が好ましい。
高分子化合物膜141に含浸されている陽イオン物質は、金属イオンと水とを含むもの、有機陽イオンと水とを含むもの、あるいはイオン液体であることが好ましい。金属イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン(Na+ )、カリウムイオン(K+ )、リチウムイオン(Li+ )あるいはマグネシウムイオン(Mg2+)などの軽金属イオンが挙げられる。また、有機陽イオンとしては、例えば、アルキルアンモニウムイオンなどが挙げられる。これらの陽イオンは、高分子化合物膜141中において水和物として存在している。よって、陽イオンと水とを含む陽イオン物質が高分子化合物膜141中に含浸されている場合には、ポリマーアクチュエータ素子14では、水の揮発を抑制するために全体として封止されていることが好ましい。
イオン液体とは、常温溶融塩とも言われるものであり、燃性および揮発性が低い陽イオンと陰イオンとを含んでいる。イオン液体では、それを構成する陽イオンにおいて、陰イオンよりもイオン半径が大きくなっている。イオン液体としては、例えば、イミダゾリウム環系化合物、ピリジニウム環系化合物あるいは脂肪族系化合物などが挙げられる。
中でも、陽イオン物質は、イオン液体であることが好ましい。揮発性が低いため、高温雰囲気中あるいは真空中においてもポリマーアクチュエータ素子14が良好に動作するからである。
高分子化合物膜141を挟んで互いに対向する電極膜142A,142Bは、それぞれ1種あるいは2種以上の導電性材料を含んでいる。電極膜142A,142Bは、導電性材料粉末同士が導電性高分子により結着されたものが好ましい。電極膜142A,142Bの柔軟性が高まるからである。導電性材料粉末としてはカーボン粉末が好ましい。導電性が高く、比表面積が大きいため、より大きい変形量が得られるからである。カーボン粉末としては、ケッチェンブラックが好ましい。導電性高分子としては、上記した高分子化合物膜141の構成材料と同様のものが好ましい。
電極膜142A,142Bは、例えば、以下のようにして形成される。分散媒に導電性材料粉末と導電性高分子とを分散させた塗料を高分子化合物膜141の両面に塗布したのち乾燥させる。また、導電性材料粉末と導電性高分子とを含むフィルム状のものを高分子化合物膜141の両面に圧着するようにしてもよい。
電極膜142A,142Bは、多層構造になっていてもよく、その場合、高分子化合物膜141の側から順に、導電性材料粉末同士が導電性高分子により結着された層と金属層とが積層された構造を有していることが好ましい。これにより、電極膜142A,142Bの面内方向において電位がより均一な値に近づき、より優れた変形性能を得られるからである。金属層を構成する材料としては、金あるいは白金などの貴金属が挙げられる。金属層の厚さは任意であるが、電極膜142A,142Bに電位が均一になるように連続膜となっていることが好ましい。金属層を形成する方法としては、めっき法、蒸着法あるいはスパッタ法などが挙げられる。
なお、ポリマーアクチュエータ素子14では、陽イオン物質として陽イオンと極性溶媒を含むものを用いる場合には、高分子化合物膜141中に陰イオンがほとんど含まれないようになっている。
高分子化合物膜141の大きさ(幅および長さ)は、例えば回転部材13の大きさ(外径および内径など)や重量、あるいは必要な高分子化合物膜141の変位量に応じて任意に設定可能である。高分子化合物膜141の変位量は、要求されるレンズ保持部材11の光軸Z1に沿った移動量、すなわち、回転部材13の可動範囲(回転角の大きさ)に応じて設定される。
[ポリマーアクチュエータ素子の動作]
ここで、ポリマーアクチュエータ素子14の動作原理について図5を参照して説明する。図5(A)は、電極膜142Aと電極膜142Bとの間に駆動電圧を印加しない状態(電圧無印加状態)におけるポリマーアクチュエータ素子14の断面構成を表している。一方、図5(B)は、所定の駆動電圧を電極膜142Aと電極膜142Bとの間に印加した状態(電圧印加状態)におけるポリマーアクチュエータ素子14の断面構成を表している。
まず、陽イオン物質として、陽イオンと極性溶媒とを含むものを用いた場合について説明する。
この場合、電圧無印加状態におけるポリマーアクチュエータ素子14は、陽イオン物質が高分子化合物膜141中にほぼ均一に分散することから、湾曲することなく平面状となる(図5(A))。ここで、電圧印加手段6を用いて電圧印加状態とすると、ポリマーアクチュエータ素子14は以下のような挙動を示す。すなわち、例えば電極膜142Aがマイナスの電位、電極膜142Bがプラスの電位となるように電極膜142A,142Bの間に所定の駆動電圧を印加すると、陽イオンが極性溶媒と溶媒和した状態で電極膜142A側に移動する。この際、高分子化合物膜141中には陰イオンがほとんど含まれないようになっているので、高分子化合物膜141では、電極膜142A側が膨潤し、電極膜142B側が収縮する。これにより、ポリマーアクチュエータ素子14は全体として図5(B)に示したように電極膜142B側に湾曲する。こののち、電極膜142A,142Bの間の電位差を無くし、電圧無印加状態とすると、高分子化合物膜141中において電極膜142A側に偏っていた陽イオン物質(陽イオンおよび極性溶媒)が拡散し、図5(A)に示した状態に戻る。また、図5(A)に示した電圧無印加状態から、電極膜142Aがプラスの電位、電極膜142Bがマイナスの電位となるように、電極膜142A,142Bの間に所定の駆動電圧を印加すると、陽イオンが極性溶媒と溶媒和した状態で電極膜142B側に移動する。この場合、高分子化合物膜141では、電極膜142A側が収縮し電極膜142B側が膨潤するので、ポリマーアクチュエータ素子14は全体として電極膜142A側に湾曲する。
次に、陽イオン物質として、液状の陽イオンを含むものであるイオン液体を用いた場合について説明する。この場合においても、電圧無印加状態では、イオン液体が高分子化合物膜141中にほぼ均一に分散しているので、ポリマーアクチュエータ素子14が図5(A)に示した平面状となる。ここで、電圧印加手段6を用いて電圧印加状態とすると、ポリマーアクチュエータ素子14は以下のような挙動を示す。すなわち、例えば電極膜142Aがマイナスの電位、電極膜142Bがプラスの電位となるように電極膜142A,142Bの間に所定の駆動電圧を印加すると、イオン液体のうちの陽イオンが電極膜142A側に移動し、陰イオンが電極膜142B側に移動する。ここでイオン液体を構成する陽イオンは、陰イオンよりもそのイオン半径が大きいので、高分子化合物膜141では、その電極膜142A側が膨潤し、電極膜142B側が収縮する。これにより、ポリマーアクチュエータ素子14は全体として図5(B)に示したように電極膜142B側に湾曲する。こののち、電極膜142A,142Bの間の電位差を無くし、電圧無印加状態とすると、高分子化合物膜141中において電極膜142A側に偏っていた陽イオンが拡散し、図5(A)に示した状態に戻る。また、図5(A)に示した電圧無印加状態から、電極膜142Aがプラスの電位、電極膜142Bがマイナスの電位となるように、電極膜142A,142Bの間に所定の駆動電圧を印加すると、イオン液体のうちの陽イオンが電極膜142B側に移動し、陰イオンが電極膜142A側に移動する。この場合、高分子化合物膜141では、電極膜142A側が収縮し電極膜142B側が膨潤するので、ポリマーアクチュエータ素子14は全体として電極膜142A側に湾曲する。
[撮像装置の動作]
この撮像装置では、回路基板5に形成された駆動回路を用いてポリマーアクチュエータ素子14を駆動させ、回転部材13に対し、光軸Z1と直交する方向の駆動力を付与する。この駆動力によって回転部材13を、光軸Z1を中心として回転させることによりレンズLと撮像素子3との間隔を変化させる。例えば、図6(A)に示したように、ポリマーアクチュエータ素子14を、電極41Bの側(電極膜142Bの側)に湾曲させ、回転部材13を物体側から眺めて左回転させると、開口132の形状に合わせて突起部112が光軸Z1上を像側へ移動する。突起部112は、レンズLを保持する本体部111と一体となってレンズ保持部材11を構成しているので、当然ながらレンズ保持部材11は、案内部材12および回転部材13に対して相対的に像側へ移動する。案内部材12および回転部材13は支持基板4に固定された撮像素子3と光軸Z1方向において相対的に不変であるから、レンズ保持部材11は、撮像素子3に対して相対的に像側へ移動することとなる。この際、突起部112の側面が切り欠き122の内壁面と当接するので、レンズ保持部材11は回転することなく光軸Z1上を直進する。
反対に、図6(B)に示したように、高分子化合物膜141を、電極41Aの側(電極膜142Aの側)に湾曲させ、回転部材13を物体側から眺めて右回転させると、開口132の形状に合わせて突起部112が光軸Z1上を物体側へ移動する。よって、レンズ保持部材11は、撮像素子3に対して相対的に物体側へ移動することとなる。この場合も、レンズ保持部材11は回転することなく光軸Z1上を直進する。
このように、本実施の形態の撮像装置によれば、レンズ機構2において光軸Z1と直交する方向の駆動力をポリマーアクチュエータ素子14によって回転部材13へ付与するようにしたので、自らの姿勢によらず、レンズ保持部材11を光軸Z1上の所定位置へ高精度に移動させることができる。これにより、より高精度なフォーカシングやズーミングを行うことができ、良好な光学性能を発揮することができる。また、レンズ保持部材11は、案内部材12によって保持されることにより、回転することなく光軸Z1上を直進することができる。よって、レンズLの回転に伴う収差変動を防止し、収差補正を比較的容易に行うことができる。
また、案内部材12および回転部材13は、光軸Z1を中心とした筒状の本体部121,131をそれぞれ有し、本体部121がレンズ保持部材11の周囲を取り囲み、本体部131が本体部121の周囲を取り囲むように配置されている。こうすることにより、光軸Z1と直交する面内におけるレンズ機構2の広がり(占有面積の増大)を防ぎ、レンズ機構2の全体構成のコンパクト化を実現している。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、レンズ保持部材の外面に突起部を設け、その外側に、突起部と係合する切り欠きを有する案内部材と、突起部と当接するカム面を有する回転部材とを順に配置するようにしたが、本発明は他の形態をも取り得るものである。
また、上記実施の形態では、ポリマーアクチュエータ素子として矩形状のものを用いた場合について説明したが、ポリマーアクチュエータ素子の形状は、それに限定されない。例えば、楕円形のものや、三角形のものや、多角形のものであってもよい。さらに、ポリマーアクチュエータ素子の回転部材に対する位置や向きについても、適宜変更可能である。その場合、ポリマーアクチュエータ素子を、その長手方向が回転部材の回転方向と直交するように配置すれば、回転部材の回転可能な範囲をより大きくすることができる。また、上記実施の形態では、ポリマーアクチュエータ素子を複数設けるようにしたが、少なくとも1つ設ければよい。
また、回転部材におけるカム面を有する開口の形状や位置、個数などについても、上記実施の形態に記載したものに限定されず、適宜変更可能である。
1…筐体、2…レンズ機構、3…撮像素子、4…支持基板、5…回路基板、6…電圧印加手段、11…レンズ保持部材、111…本体部、112…突起部、112S…、12…案内部材、121…本体部、122…切り欠き、13…回転部材、131…本体部、132…開口、132S…カム面、14…ポリマーアクチュエータ素子、141…高分子化合物膜、142A,142B…電極膜、Z1…光軸。

Claims (5)

  1. 基体と、
    前記基体に固定された案内部材と、
    レンズを保持すると共に、前記案内部材によって前記レンズの光軸に沿って直進移動可能に保持されたレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材の一部と係合しつつ回転することにより前記レンズ保持部材を前記光軸に沿って直進移動させる、前記光軸を中心として回転する筒状部分を含む回転部材と、
    一端が前記基体または前記案内部材に固定され、かつ、他端が前記筒状部分の光軸に沿った端部に設けられた切り欠きと係合することにより前記回転部材を前記光軸と直交する面内において回転させるポリマーアクチュエータ素子と
    を有し、
    前記ポリマーアクチュエータ素子は、自らの長手方向が前記光軸と平行となるように固定されている
    レンズ機構。
  2. 前記ポリマーアクチュエータ素子は、一対の電極間に、陽イオン物質を含むイオン導電性高分子化合物膜が挿入されたものである
    請求項1記載のレンズ機構。
  3. 前記レンズ保持部材は、その外面に突起部を有し、
    前記回転部材は、前記突起部と当接するカム面を有する
    請求項1記載のレンズ機構。
  4. 前記案内部材は、前記レンズ保持部材の突起部と係合すると共に前記光軸に沿って延在する切り欠きを有する
    請求項3記載のレンズ機構。
  5. 筐体と、レンズ機構とを備え、
    前記レンズ機構は、
    前記筐体に固定された案内部材と、
    レンズの外縁を保持すると共に、前記案内部材によって前記レンズの光軸に沿って直進移動可能に保持されたレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材の一部と係合しつつ回転することにより前記レンズ保持部材を前記光軸に沿って直進移動させる、前記光軸を中心として回転する筒状部分を含む回転部材と、
    一端が前記基体または前記案内部材に固定され、かつ、他端が前記筒状部分の光軸に沿った端部に設けられた切り欠きと係合することにより前記回転部材を前記光軸と直交する面内において回転させるポリマーアクチュエータ素子と
    を有し、
    前記ポリマーアクチュエータ素子は、自らの長手方向が前記光軸と平行となるように固定されている
    撮像装置。
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