JP5504035B2 - 充電制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば燃料電池車両に設けられた燃料電池の発電電力を蓄電し、走行時のアシストを行う蓄電装置の充電制御方法に関するものである。
従来から、燃料電池と高電圧のバッテリとを併用した燃料電池システムにより、車両走行用の電動機を駆動する燃料電池車両が知られている。この種の燃料電池システムは、例えば、登坂路を走行することにより燃料電池の負荷が大きくなり、この燃料電池の出力が不足してしまうような場合、出力の不足分をバッテリからの出力でアシストすることができるようになっている。
また、燃料電池は発電に伴い発熱し、この発熱を放置すると劣化が進行する。このため、燃料電池を所定の許容温度以下に冷却するために、冷却ポンプによって冷却水を循環させ、この冷却水を介して熱交換器(ラジエータ)により燃料電池の熱量を大気側に放出している。
このようなことから、燃料電池の冷却を適切に行いつつ、必要なときにバッテリが十分な出力を発揮できるように、バッテリの充電量(SOC;State Of Charge)を制御するさまざまな技術が提案されている。
例えば、車両がこれから走行する走行路の走行条件に関する情報をナビゲーションシステムから取得し、取得した情報に基づいて冷却水の温度が許容上限温度を超えないように燃料電池の発電量を補正すると共に、補正された燃料電池の発電量と予測される出力を得るために必要な燃料電池の発電量の差異に応じて、バッテリの目標SOC値を設定しようとする技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−53051号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、誘導経路情報に基づいて、バッテリの目標SOC値を設定することになるので、ナビゲーションシステムからの情報だけでは得にくい車両による運転状況の差を考慮できない。このため、適切にバッテリの目標SOC値を設定しにくいという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、より適正にバッテリのSOCを制御することができる充電制御方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、少なくとも1つの蓄電装置(例えば、第一実施形態における高圧バッテリ15)を有する電動車両(例えば、第一実施形態における燃料電池車1)に備えられ、閾値(例えば、第一実施形態における所定値B1)以上のSOCを保つように制御される蓄電装置の充電制御方法であって、前記電動車両の走行経路を記憶する走行経路記憶工程と、前記走行経路記憶工程による前記走行経路の記憶時に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方における蓄電装置のSOCを記憶するSOC記憶工程と、前記走行経路と前記SOCを記憶したよりも後に、記憶された前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行することが予測された場合、予め設定された基準値と記憶されている前記SOCとに基づいて、SOC余裕度(例えば、第一実施形態におけるSOC余裕度A1)を算出するSOC余裕度算出工程(例えば、第一実施形態におけるステップS21)と、前記SOC余裕度算出工程において算出された余裕度が、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行後に基準値以下となる場合には、この基準値以下となる前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行するよりも前に、前記蓄電装置の充電を促進する充電促進工程(例えば、第一実施形態におけるステップS40)と、前記充電促進工程により、事前に充電を促進した後、記憶された前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行した際、今回記憶されたSOC余裕度の値が、以前に記憶されたSOC余裕度の値よりも小さい場合、記憶する値を今回のSOC余裕度の値に更新する記憶値更新工程(例えば、第一実施形態におけるステップS54)と、からなることを特徴とする。
このような方法とすることで、実際に電動車両が走行した走行経路上の区間、および地点の何れか一方における蓄電装置のSOCに基づいて、蓄電装置の充電制御を行うことができる。また、車両による運転状況の差を考慮して必要な場合のみ蓄電装置への充電を促進することができる。
ここで、事前に充電を促進したにも関わらず、前回のSOC余裕度以下になった場合は、以前に記憶されたSOC余裕度の値を使用することが充電制御の精度を悪化させる虞があると考えられえるので、記憶値更新工程により記憶値を更新することで、充電制御の精度を高めることが可能になる。
請求項に記載した発明は、請求項に記載の充電制御方法であって、前記電動車両は、燃料電池を備えた燃料電池車両(例えば、第一実施形態における燃料電池車1)であることを特徴とする。
このような方法とすることで、蓄電装置のアシストが不足なく行われ、高負荷運転時の出力制限を防止することが可能になる。
請求項に記載した発明は、請求項に記載の充電制御方法であって、前記記憶値更新工程に、前記燃料電池の最低セル電圧を記憶するセル電圧記憶工程を含み、前記記憶値更新工程よりも後に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行することが予測された場合、現在の最低セル電圧を検出するセル電圧検出工程と、以前に前記セル電圧記憶工程で記憶された最低セル電圧と、現在の最低セル電圧とに基づいて、前記SOC余裕度を補正する余裕度補正工程と、を有することを特徴とする。
このような方法とすることで、最低セル電圧による燃料電池の劣化度合いを判別でき、この劣化度合いに応じてSOC余裕度を補正することができる。
請求項に記載した発明は、電源装置(例えば、第一実施形態における電源システム60)として少なくとも蓄電装置(例えば、第一実施形態における高圧バッテリ15)を有する電動車両(例えば、第二実施形態における燃料電池車1)に備えられ、閾値(例えば、第二実施形態における所定値B2)以上のSOCを保つように制御される蓄電装置の充電制御方法であって、前記電動車両は少なくとも一つの駆動装置を備え、前記電動車両の走行経路を記憶する走行経路記憶工程と、前記走行経路記憶工程による前記走行経路の記憶時に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方における前記電源装置、および駆動装置の少なくとも何れか一方の目標出力を記憶する目標出力記憶工程と、前記走行経路記憶工程による前記走行経路の記憶時に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方における前記電源装置、および駆動装置の少なくとも何れか一方の実測出力を記憶する実測出力記憶工程と、前記走行経路と出力を記憶したよりも後に、記憶された走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行することが予測された場合、記憶された前記目標出力と前記実測出力とに基づいて、出力余裕度を算出する出力余裕度算出工程(例えば、第二実施形態におけるステップS210)と、前記出力余裕度算出工程により算出された出力余裕度が閾値以下の場合には、予測されている走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行するよりも前に、前記蓄電装置の充電を促進する充電促進工程(例えば、第一実施形態におけるステップS40)と、前記充電促進工程により、事前に充電を促進した後、記憶された前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行した際、今回記憶された出力余裕度の値が、以前に記憶された出力余裕度の値よりも小さい場合、記憶する値を今回の出力余裕度の値に更新する記憶値更新工程(例えば、第二実施形態におけるステップS540)と、からなることを特徴とする。
このような方法とすることで、実際に電動車両が走行した走行経路上の区間、および地点の何れか一方における電源装置、および駆動装置の少なくとも何れか一方に基づいて、蓄電装置の充電制御を行うことができる。また、車両による運転状況の差を考慮して必要な場合のみ蓄電装置への充電を促進することができる。
ここで、事前に充電を促進したにも関わらず、前回の出力余裕度以下になった場合は、以前に記憶された出力余裕度の値を使用することが充電制御の精度を悪化させる虞があると考えられえるので、記憶値更新工程により出力余裕度の値を更新することで、充電制御の精度を高めることが可能になる。
請求項に記載した発明は、請求項に記載の充電制御方法であって、前記電動車両は、燃料電池(例えば、第二実施形態における燃料電池13)を備えた燃料電池車両(例えば、第二実施形態における燃料電池車1)であることを特徴とする。
このような方法とすることで、蓄電装置のアシストが不足なく行われ、高負荷運転時の出力制限を防止することが可能になる。
請求項1に記載した発明によれば、実際に電動車両が走行した走行経路上の区間、および地点の何れか一方における蓄電装置のSOCに基づいて、蓄電装置の充電制御を行うことができる。このため、蓄電装置によるアシストがより必要であると考えられる地点に近づいたとき、この地点に到着するよりも前に通常より多く充電し、アシスト不足を防止することができる。また、車両による運転状況の差を考慮して必要な場合のみ蓄電装置への充電を促進することができるので、適正なバッテリのSOC制御を行うことができる。
また、記憶値更新工程によりSOC余裕度を更新することで、充電制御の精度を高めることが可能になる。
請求項に記載した発明によれば、蓄電装置のアシストが不足なく行われ、高負荷運転時の出力制限を防止することが可能になる。
請求項に記載した発明によれば、最低セル電圧による燃料電池の劣化度合いを判別でき、この劣化度合いに応じてSOC余裕度を補正することができる。
ここで、燃料電池の劣化がある場合、より蓄電装置のアシストが必要になると考えられるため、最低セル電圧から算出した劣化度合いでSOC余裕度を補正することで、アシスト不足をより確実に防ぐことができる。
請求項に記載した発明によれば、実際に電動車両が走行した走行経路上の区間、および地点の何れか一方における電源装置、および駆動装置の少なくとも何れか一方に基づいて、蓄電装置の充電制御を行うことができる。このため、蓄電装置によるアシストがより必要であると考えられる地点に近づいたとき、この地点に到着するよりも前に通常より多く充電し、アシスト不足を防止することができる。また、車両による運転状況の差を考慮して必要な場合のみ蓄電装置への充電を促進することができるので、適正なバッテリのSOC制御を行うことができる。
また、記憶値更新工程により出力余裕度を更新することで、充電制御の精度を高めることが可能になる。
請求項に記載した発明によれば、蓄電装置のアシストが不足なく行われ、高負荷運転時の出力制限を防止することが可能になる。
本発明の第一実施形態における燃料電池車に搭載されている燃料電池システムのブロック図である。 本発明の第一実施形態におけるコントローラ全体の充電制御方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態における冷却制御方法の流れを示す説明図であって、(a)〜(c)は、燃料電池車が道路を走行している状態を示す。 本発明の第一実施形態における余裕度判断部での処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態におけるSOC余裕度の変化を示すグラフである。 本発明の第一実施形態における走行履歴記憶部での処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態における駆動モータの出力、および高圧バッテリのSOCの変化を示すグラフである。 本発明の第二実施形態における燃料電池車に搭載されている燃料電池システムのブロック図である。 本発明の第二実施形態における余裕度判断部での処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態における出力余裕度の変化を示すグラフである。 本発明の第二実施形態における正常運転時の燃料電池、駆動システム、および高圧バッテリの出力変化を示すグラフである。 本発明の第二実施形態における出力制限がかかる場合の燃料電池、駆動システム、および高圧バッテリの出力変化を示すグラフである。 本発明の第二実施形態における走行履歴記憶部での処理の流れを示すフローチャートである。
(第一実施形態)
(燃料電池車)
次に、この発明の第一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1は、燃料電池車1に搭載されている燃料電池システム2のブロック図である。
同図に示すように、燃料電池システム2は、動力源となる駆動システム50と、この駆動システム3の電源となる電源システム60とを備えている。
駆動システム50は、駆動モータ4と、駆動モータ4の駆動を制御するPDU(パワードライブトレインユニット)5と、燃料電池システム2から駆動モータ4に供給される電力を調整するVCU(ボルテージコントロールユニット)6とを備えている。
駆動モータ4は、不図示のギヤを介して燃料電池車1の車輪に接続されている。駆動モータ4が回転することにより、燃料電池車1が走行するようになっている。
(燃料電池システム)
電源システム60は、燃料電池13と、燃料電池13にVCU6を介して接続されている高圧バッテリ15とを備えている。
燃料電池13は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陽極)およびカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。通常、両電極は、固体高分子電解質膜に接して酸化・還元反応を行う触媒層と、この触媒層に接するガス拡散層とから形成される。
このような燃料電池13には、アノード電極(陽極)側に水素ガスが供給され、カソード電極(陰極)側に酸素を含む空気が供給されると、これらの電気化学反応により発電する。この燃料電池13の各セパレータの間には、冷却水が流れる冷却水循環路(不図示)が形成されており、これにより電気化学反応により発熱した燃料電池13が冷却されるようになっている。
また、燃料電池13で発電された電力は、VCU6、およびPDU5を介して駆動モータ4に供給されると共に、VCU6を介して高圧バッテリ15に供給される。
高圧バッテリ15は、例えば、リチウムイオン電池等の二次電池や、キャパシタ等により構成されたものであって、燃料電池13で発電した電力を蓄電するようになっている。また、必要に応じて駆動モータ4に電力を供給し、駆動モータ4の駆動を補助する。
すなわち、駆動システム50、および電源システム60には、コントローラ30が接続されており、このコントローラ30によって、燃料電池13の電力を駆動モータ4に供給したり高圧バッテリ15に供給したりするようになっている。
コントローラ30は、走行履歴記憶部31と、余裕度判断部32と、充電促進制御部33と、FCセル電圧安定性判断部34とを有している。
走行履歴記憶部31は、GPS衛星等から受信したGPS信号等に基づいて、コントローラ30に接続されているGPS装置25によって求められた燃料電池車1の走行位置を記憶すると共に、記憶された走行位置における高圧バッテリ15のSOCを記憶するためのものである。
余裕度判断部32は、走行履歴記憶部31に記憶された高圧バッテリ15のSOCと、SOCの目標値との差に基づいて、高圧バッテリ15に余裕があるか否かを判断するためのものである。
充電促進制御部33は、余裕度判断部32の判断結果に基づいて、高圧バッテリ15への充電を促進させるためのものである。
FCセル電圧安定性判断部34は、燃料電池13の電圧センサ35に接続されており、燃料電池13のセル電圧を検出している。そして、この検出結果に基づいて、燃料電池13の発電力が安定しているか否かを判断している。すなわち、燃料電池13の最低セル電圧や平均セル電圧(セルVレベル)を検出している(セル電圧検出工程)。これら最低セル電圧や平均セル電圧の値は、走行履歴記憶部31に記憶されるようになっている。
(高圧バッテリの充電制御方法)
より詳しく、高圧バッテリ15の充電制御方法について説明する。
図2は、コントローラ30全体の充電制御方法の流れを示すフローチャート、図3は、充電制御方法の流れを示す説明図であって、(a)〜(c)は、燃料電池車1が道路Rを走行している状態を示す。
図2、図3(a)に示すように、まず、燃料電池車1のイグニションスイッチをオンにすると、コントローラ30が起動して燃料電池13の冷却制御が開始する。そして、燃料電池車1が道路R上の走行を始めると、GPS装置25によって求められた燃料電池車1の走行位置が以前走行したことのある地点P1,P2,P3に近づいているか否かの判断を行う(ステップS10)。
ここで、以前走行したことのある地点P1,P2,P3に近づいているか否かの判断方法としては、燃料電池車1の現在位置を中心とした任意の範囲を余裕度判断範囲H1として設定し、この余裕度判断範囲H1内に以前走行したことのある地点P1,P2,P3が入った場合、燃料電池車1の現在位置が以前走行したことのある地点P1,P2,P3に近づいていると判断する。
余裕度判断範囲H1は、現在の燃料電池車1の走行速度に基づいて決定される。すなわち、燃料電池車1が以前走行したことのある地点(例えば、図3(a)における地点P1,P2,P3)に到達するまでに、事前に高圧バッテリ15を十分充電しておくことが可能な範囲を余裕度判断範囲H1として決定する。これにより、例えば燃料電池車1が高速道路を走行している場合よりも一般道路を走行している場合の余裕度判断範囲H1の半径Xが短くなる。
図2、図3(b)に示すように、ステップS20における判断が「Yes」、つまり、余裕度判断範囲H1内に以前走行したことのある地点(例えば、図3(b)における地点P1)が存在する場合、余裕度判断部32における処理を開始する(ステップS20)。
そして、事前に高圧バッテリ15を充電しておく必要があるか否かの判断を行う(ステップS30)。
ステップS30における判断が「Yes」、つまり、事前に高圧バッテリ15を充電しておく必要がある場合、充電促進制御部33からの出力信号に基づいて高圧バッテリ15の充電が促進される(ステップS40、充電促進工程)。そして、以前走行したことのある地点P1を通過するまでに高圧バッテリ15の事前充電を完了させる(図3(c)参照)。
続いて、ステップS50における処理が完了した後、走行履歴記憶部31における処理を開始する(ステップS50)。そして、イグニションスイッチがオフか否かの判断を行う(ステップS60)。
ステップS60における判断が「No」、つまり、イグニションスイッチがオフされていない場合、再びステップS10に戻り、燃料電池車1の走行位置が以前走行したことのある地点に近づいているか否かの判断を行う。
一方、ステップS10における判断が「No」、つまり、燃料電池車1の走行位置が以前走行したことのある地点P1,P2,P3に近づいていない場合、ステップS50に進み、走行履歴記憶部31における処理を開始する。
また、ステップS30における判断が「No」、つまり、事前に高圧バッテリ15を充電しておく必要がない場合もステップS50に進み、走行履歴記憶部31における処理を開始する。
ステップS60における判断が「Yes」、つまり、イグニションスイッチがオフである場合、これまでに走行した履歴の全てのデータを記憶する(ステップS70)。そして、コントローラ30が停止して高圧バッテリ15の充電制御が終了する。
ここで、ステップS70における走行履歴の記憶作業は、全てコントローラ30に設けられている不図示のROM(Read Only Memory)に記憶される。一方、走行履歴記憶部31において記憶される走行履歴の記憶作業は、全て不図示のRAM(Random Access Memory)に記憶される。すなわち、再度イグニションスイッチをオンにしたとき、走行履歴記憶部31は、ROMから記憶されたデータを呼出し、処理を開始することになる。
(余裕度判断部)
次に、図4、図5に基づいて、余裕度判断部32における処理について説明する。
図4は、余裕度判断部32における処理の流れを示すフローチャートである。
同図に示すように、余裕度判断部32では、まず、以前に記憶された高圧バッテリ15のSOCの実測値、つまり、走行履歴記憶部31に記憶されている高圧バッテリ15のSOCの値からSOCの基準値を減算し、SOC余裕度A1を算出する(ステップS21、SOC余裕度算出工程)。
ここで、SOCの基準値は、SOCの目標値、許容上限値、許容下限値、および変化量の何れかの値を用いることができる。これらSOCの目標値、許容上限値、および許容下限値は、高圧バッテリ15のスペック(仕様)に基づいて設定される。
例えばSOCの目標値は、高圧バッテリ15の満充電に対して約50%程度に設定されている。SOCの変化量は、任意の2地点間で消費された高圧バッテリ15の電力消費量に基づいて設定される。すなわち、任意の2地点間の高圧バッテリ15の充電量における変化量の許容値がSOCの変化量として設定される。
なお、以下の説明においては、SOCの基準値として、SOCの目標値を用いた場合について説明し、その他、SOCの基準値として許容上限値、許容下限値、および変化量の何れかの値を用いた場合についての説明を省略する。
また、ステップS21において算出されたSOC余裕度A1を、走行履歴記憶部31に記憶されている最低セル電圧や平均セル電圧の値に基づいて補正してもよい(余裕度補正工程)。例えば、最低セル電圧が低くなれば燃料電池13の劣化が進んでいると判断し、SOC余裕度A1の値を小さく補正する。
続いて、SOC余裕度A1と所定値B1とを比較し、SOC余裕度A1が所定値B1以下であるか否かの判断を行う(ステップS22)。
ここで、所定値B1とは、算出されたSOC余裕度A1の値が高圧バッテリ15を事前に充電を促進する必要があるか否かを判断するための指標となる値である。
具体的に、図5に基づいて説明する。
図5は、縦軸をSOC余裕度A1とし、横軸を以前に記憶された高圧バッテリ15のSOCの実測値からSOCの目標値を減算した値とした場合のSOC余裕度A1の変化を示すグラフである。同図に示すように、SOCの目標値に対してSOCの実測値が小さければ小さいほど、高圧バッテリ15のSOCに余裕がないということになる。
すなわち、例えば、図3における地点P1において、以前に地点P1を通過した際のSOC余裕度A1の値が所定値B1以下であれば、高圧バッテリ15の出力が不足し、燃料電池13を十分にアシストできなかったということになる。このため、事前に高圧バッテリ15の充電を促進しておくことにより、運転者の要求トルクを満たすことが可能になる。
このようなことから、所定値B1の値は、高圧バッテリ15のスペック、および燃料電池13のスペックに応じて設定される値となる。
また、所定値B1の値は、走行履歴記憶部31により記憶されている地点ごとに予め設定されている。例えば、コントローラ30に予め地図情報等を記憶しておき、登坂路等の高負荷走行となる地点では、高圧バッテリ15の電力消費量が大きくなるので、この分所定値B1を大きく設定しておく。
ステップS22における判断が「Yes」、つまり、SOC余裕度A1が所定値B1以下である場合、事前に高圧バッテリ15の充電を促進させておく必要があると判断する(ステップS23)。そして、余裕度判断部32における処理が完了し、ステップS30(図2参照)に進む。
一方、ステップS22における判断が「No」、つまり、SOC余裕度A1が所定値B1よりも大きい場合、事前に高圧バッテリ15の充電を促進させておく必要がないと判断する(ステップS24)。そして、余裕度判断部32における処理が完了し、ステップS30(図2参照)に進む。
(走行履歴記憶部)
次に、図6に基づいて、走行履歴記憶部31における処理について説明する。
図6は、走行履歴記憶部31における処理の流れを示すフローチャートである。
同図に示すように、走行履歴記憶部31では、まず、GPS装置25によって求められた燃料電池車1の走行位置を位置データとして記憶すると共に、記憶された走行位置での
高圧バッテリ15のSOCをSOCデータとして記憶する(走行経路記憶工程、SOC記憶工程)。これら位置データとSOCデータは、互いに対応付けされて保存される。
そして、以前走行した地点を再び走行する際、以前に同じ地点を走行したときのSOC余裕度A1の値よりも今回余裕度判断部32によって算出されたSOC余裕度A1の値が小さいか否かの判断を行う(ステップS51)。
ステップS51における判断が「No」、つまり、以前に同じ地点を走行したときのSOC余裕度A1の値よりも今回余裕度判断部32によって算出されたSOC余裕度A1の値が大きい場合、SOC余裕度A1の値を更新せず(ステップS52)、走行履歴記憶部31における処理が終了する。
一方、ステップS11における判断が「Yes」、つまり、以前に同じ地点を走行したときのSOC余裕度A1の値よりも今回余裕度判断部32によって算出されたSOC余裕度A1の値が小さい場合、位置データを記憶すると共に(ステップS53)、SOC余裕度A1の値を更新する(ステップS54、記憶値更新工程)。そして、走行履歴記憶部31における処理が完了し、ステップS20(図2参照)に進む。
ここで、ステップS54において、SOC余裕度A1の値を更新する他、このSOC余裕度A1の値を更新するタイミングでFCセル電圧安定性判断部34によって検出された燃料電池13の最低セル電圧や平均セル電圧を記憶する(セル電圧記憶工程)。
これら最低セル電圧や平均セル電圧の値を、前述の余裕度判断部32により算出されたSOC余裕度A1を補正するための値として用いる。
このような高圧バッテリ15の充電制御方法のもと、以前に燃料電池車1により走行したことのある地点で、かつ以前に走行した際、高負荷運転等により高圧バッテリ15のSOCが十分でなかった地点に近づくと、つまり、燃料電池車1の走行中、余裕度判断範囲H1内(図3参照)に、以前高負荷運転した地点(例えば図3(a)における地点P1)が入ると、事前に高圧バッテリ15の充電が促進される(図3(b)参照)。
このため、その地点を走行する際、高圧バッテリ15のSOCが不足して燃料電池13を十分にアシストできなくなる虞を防止できる(図3(c)参照)。
より具体的に、図7に基づいて説明する。
図7は、縦軸を駆動システム50の駆動モータ4の出力、高圧バッテリ15のSOC、および高圧バッテリ15の充電促進(ON)、停止(OFF)とし、横軸を燃料電池車1の走行距離とした場合の、駆動モータ4の出力、および高圧バッテリ15のSOCの変化を示すグラフである。なお、図7中、本第一実施形態の充電制御を行った場合の駆動モータ4の出力、および高圧バッテリ15のSOCの変化を破線で示し、従来の駆動モータ4の出力、および高圧バッテリ15のSOCの変化を実線で示している。
同図に示すように、従来は、高負荷運転地点に近づくに従い、高圧バッテリ15のSOCが減少し、SOCが許容下限値を下回らないよう駆動モータ4の出力制限がかかる(図7におけるK1部、K2部参照)。
一方、本第一実施形態の充電制御を行う場合、高負荷運転地点に近づくと、事前に高圧バッテリ15の充電が促進され、高負荷運転地点に近づく前に、高圧バッテリ15のSOCが十分確保される。このため、高負荷運転地点付近において、高圧バッテリ15の燃料電池13に対するアシストが十分行われ、駆動モータ4に出力制限がかからず、所望の出力を発揮できる。
(効果)
したがって、上述の第一実施形態によれば、燃料電池車1による運転状況の差を考慮して必要に応じて事前に高圧バッテリ15の充電を促進することができるので、駆動モータ4の出力が制限される可能性を低減できる。よって、適正な制御を行うことにより、運転者が要求する走行性能を確実に維持することが可能になる。
また、図4に示す余裕度判断部32での処理におけるステップS21では、燃料電池13の発電安定性に基づいてSOC余裕度A1を補正するので、より精度よくSOC余裕度A1を算出することが可能になる。
さらに、所定値B1の値は、走行履歴記憶部31により記憶されている地点ごとに予め設定されているので、必要以上に所定値B1を設定する必要がなく、余裕度判断部32でのデータ量を必要最低限に抑えることができる。このため、制御の簡素化を図ることが可能になる。そして、例えば、コントローラ30に予め地図情報等を記憶しておき、登坂路等の高負荷走行となる地点では、高圧バッテリ15の消費量が大きくなるので、この分所定値B1を大きく設定しておくことで、余裕度判断部32での判断結果の精度を高めることができる。
また、図6に示す走行履歴記憶部31での処理において、SOC余裕度A1を更新する記憶値更新工程(ステップS54)を設けることによって、充電制御の精度を高めることが可能になる。すなわち、事前に高圧バッテリ15の充電を促進したにも関わらず、前回のSOC余裕度以下になってしまった場合には、以前に記憶されたSOC余裕度A1の値を使用することが充電制御の精度を悪化させる虞があると考えられる。このため、記憶値更新工程により記憶値を更新することで、充電制御の精度を高めることが可能になる。
なお、上述の第一実施形態では、GPS装置25によって求められた燃料電池車1の走行位置を位置データとして記憶すると共に、記憶された走行位置での高圧バッテリ15のSOCを検出する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、所定の走行区間ごとのSOCの変化量を検出し、この変化量に基づいて所定の走行区間に近づいたとき、事前に高圧バッテリ15の充電を促進するか否かの判断を行うようにしてもよい。
この場合、走行履歴記憶部31には、高圧バッテリ15のSOCの変化量が記憶される一方、余裕度判断部32での処理におけるステップS21では、以前に記憶された高圧バッテリ15のSOCの変化量からSOCの変化量の許容値を減算し、SOC余裕度A1を算出することになる。
(第二実施形態)
次に、この発明の第二実施形態を図2を援用し、図8〜図13に基づいて説明する。なお、第一実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する。
図8は、燃料電池車1に搭載されている燃料電池システム200のブロック図である。
この第二実施形態において、燃料電池システム2は、動力源となる駆動システム50と、この駆動システム3の電源となる電源システム60とを備えている点、駆動システム50は、駆動モータ4と、駆動モータ4の駆動を制御するPDU5と、燃料電池システム2から駆動モータ4に供給される電力を調整するVCU6とを備えている点、電源システム60は、燃料電池13と、燃料電池13にVCU6を介して接続されている高圧バッテリ15とを備えている点、駆動システム50、および電源システム60には、コントローラ300が接続されており、このコントローラ300によって、燃料電池13の電力を駆動モータ4に供給したり高圧バッテリ15に供給したりするようになっている点等の基本的構成は、前述した第一実施形態と同様である。
ここで、この第二実施形態と第一実施形態との相違点は、第一実施形態では、走行履歴記憶部31に記憶されている高圧バッテリ15のSOCの値からSOCの基準値を減算し、余裕度判断部32によってSOC余裕度A1を算出し、このSOC余裕度A1に基づいて事前に高圧バッテリ15の充電を促進するか否かの判断を行うのに対し、第二実施形態では、駆動モータ4、燃料電池13、および高圧バッテリ15の少なくとも何れかの出力に基づいて、事前に高圧バッテリ15の充電を促進するか否かの判断を行う点にある。
すなわち、コントローラ300は、駆動システム50の出力、燃料電池13の出力、および高圧バッテリ15の出力を検出可能に構成されている。コントローラ300は、走行履歴記憶部310と、余裕度判断部320と、充電促進制御部33と、FCセル電圧安定性判断部34を有している。
走行履歴記憶部310は、GPS衛星等から受信したGPS信号等に基づいてGPS装置25によって求められた燃料電池車1の走行位置を記憶すると共に、記憶された走行位置における駆動システム50の出力、燃料電池13の出力、高圧バッテリ15の出力、および外気温等を記憶するためのものである。
余裕度判断部320は、走行履歴記憶部310に記憶された駆動システム50の出力と、その地点での駆動システム50の目標出力との差、燃料電池13の出力と、その地点での燃料電池13の目標出力との差、および高圧バッテリ15の出力と、その地点での高圧バッテリ15の目標出力との差に基づいて、高圧バッテリ15に余裕があるか否かを判断するためのものである。
このような構成のもと、コントローラ300全体の冷却制御方法の流れは、図2に示すように、前述の第一実施形態と同様になるが、走行履歴記憶部310における処理と、余裕度判断部320における処理が前述の第一実施形態と異なってくる。
なお、高圧バッテリ15の充電制御を行うにあたり、駆動モータ4、燃料電池13、および高圧バッテリ15の何れかの出力を用いても基本的な制御方法は同様であるので、以下の説明においては、高圧バッテリ15の出力を用いて高圧バッテリ15の充電制御を行う場合についてのみ説明する。
ここで、図8に示すように、高圧バッテリ15の出力を検出する場合、例えば高圧バッテリ15とVCU6との間に電流センサ21、および電圧センサ22を取り付け、高圧バッテリ15の出力を検出できるようになっている。
(余裕度判断部)
図9は、第二実施形態における余裕度判断部320での処理の流れを示すフローチャートである。
同図に示すように、余裕度判断部320における処理では、走行履歴記憶部31で記憶された高圧バッテリ15の実測出力データから目標出力データを減算し、出力余裕度A2を算出する(ステップS210、出力余裕度算出工程)。
なお、前述の第一実施形態と同様に、出力余裕度A2を、燃料電池13の最低セル電圧等に基づいて補正してもよい(出力余裕度補正工程)。
続いて、出力余裕度A2と所定値B2とを比較し、出力余裕度A2が所定値B2以下であるか否かの判断を行う(ステップS220)。
ここで、所定値B2とは、出力余裕度A2の値が、事前に高圧バッテリ15を充電する必要があるか否かの判断を行うための指標となる値である。
より詳しく、図10〜図12に基づいて説明する。
図10は、縦軸を出力余裕度A2とし、横軸を実測出力データから目標出力データを減算した値とした場合の出力余裕度A2の変化を示すグラフ、図11は、正常運転時の燃料電池13、駆動システム50、および高圧バッテリ15の出力変化を示すグラフ、図12は、出力制限がかかる場合の燃料電池13、駆動システム50、および高圧バッテリ15の出力変化を示すグラフである。
図10〜図12に示すように、目標出力データに対して実測出力データが小さければ小さいほど、出力に余裕がないということになる。
つまり、正常運転時には、実測出力J1(図11における実線参照)が目標出力M1(図11における点線参照)を満たす。また、燃料電池13、駆動システム50、および高圧バッテリ15の上限出力U1(図11における破線参照)が目標出力M1’を下回ることがない。
一方、出力制限がかかる場合、燃料電池13、駆動システム50、および高圧バッテリ15の上限出力U2,U2’(図12における破線参照)が目標出力M2,M2’(図12における点線参照)を下回ってしまい、この結果、目標出力M2,M2’(図12における点線参照)に対して実測出力J2,J2’(図12における実線参照)が小さくなる。
ここで、所定値B2よりも出力余裕度A2が下回った場合、高圧バッテリ15のSOCが不足していると判断する。
このようなことから、所定値B2の値は、燃料電池13のスペックに応じて設定される値となる。
また、所定値B2の値は、走行履歴記憶部310により記憶されている地点ごとに予め設定されている。例えば、コントローラ300に予め地図情報等を記憶しておき、登坂路等の高負荷走行となる地点では、高圧バッテリ15の消費量が大きくなるので、この分所定値B2を大きく設定しておく。
ステップS220における判断が「Yes」、つまり、出力余裕度A2が所定値B2以下である場合、事前に高圧バッテリ15の充電を促進する必要があると判断する(ステップS230)。そして、余裕度判断部320における処理が完了し、ステップS30(図2参照)に進む。
一方、ステップS220における判断が「No」、つまり、出力余裕度A2が所定値B2よりも大きい場合、事前に高圧バッテリ15の充電を促進する必要がないと判断する(ステップS240)。そして、余裕度判断部320における処理が完了し、ステップS30(図2参照)に進む。
この後、充電促進制御部33によって、高圧バッテリ15の充電が促進される(図2におけるステップS40、充電促進工程)。そして、走行履歴記憶部310における処理が開始される。
(走行履歴記憶部)
図13は、第二実施形態における走行履歴記憶部310での処理の流れを示すフローチャートである。
同図に示すように、走行履歴記憶部310の処理は、前述の第一実施形態の走行履歴記憶部31の処理と基本的には同様である。ここで、走行履歴記憶部310における記憶値更新工程が前述の第一実施形態と異なってくる。
すなわち、走行履歴記憶部310では、まず、GPS装置25によって求められた燃料電池車1の走行位置を位置データとして記憶すると共に、記憶された走行位置での高圧バッテリ15の目標出力を目標出力データとして、また実測出力を実測出力データとして記憶する(走行経路記憶工程、目標出力記憶工程、実測出力記憶工程)。これら位置データ、目標出力データ、および実測出力データは、互いに対応付けされて保存される。
なお、目標出力とは、例えば運転者の操作によるアクセル開度に基づいて決定する。すなわち、例えば燃料電池車1への要求出力トルクが大きい場合、アクセル開度が大きくなるので、目標出力が大きくなる。
また、走行履歴記憶部310での処理におけるステップS540では、SOC余裕度A1に代わって出力余裕度A2の値を更新する(記憶値更新工程)。
したがって、上述の第二実施形態によれば、前述の第一実施形態と同様の効果に加え、実際に燃料電池車1が走行した走行経路上の地点における高圧バッテリ15に対する目標出力、および実際の高圧バッテリ15の出力(実測出力)に基づいて、高圧バッテリ15の充電制御を行うことができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の第二実施形態では、GPS装置25によって求められた位置データと各出力データとを対応付け、各出力データに基づいて高圧バッテリ15の充電制御を行う場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、所定の走行区間と各出力データとを対応付け、所定の走行区間に近づいたとき、事前に高圧バッテリ15の充電を促進するか否かを判断してもよい。
また、上述の第二実施形態では、コントローラ300は、駆動システム50の出力、燃料電池13の出力、および高圧バッテリ15の出力を検出可能に構成され、これらの出力に基づいて高圧バッテリ15の充電制御を行う場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、コントローラ300を、駆動システム50の出力、燃料電池13の出力、および高圧バッテリ15の出力の少なくとも何れかを検出可能に構成し、検出された出力に基づいて高圧バッテリ15の充電制御を行うように構成してもよい。
さらに、上述の実施形態では、燃料電池車1に搭載されている燃料電池システム2,200の高圧バッテリ15の充電制御方法について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ハイブリッド車に用いられる高圧バッテリにも上述の実施形態を適用することが可能である。
1…燃料電池車 2,200…燃料電池システム 4…駆動モータ 5…PDU 13…燃料電池 14…燃料電池冷却システム 15…高圧バッテリ 21…電流センサ 22,35…電圧センサ 25…GPS装置 30,300…コントローラ 31,310…走行履歴記憶部 32,320…余裕度判断部 33…充電促進制御部 50…駆動システム 60…電源システム A1…SOC余裕度 A2…出力余裕度、B1,B2…所定値 P1,P2,P3…地点 S54,S540…記憶値更新工程 S21…SOC余裕度算出工程 S40…充電促進工程 S210…出力余裕度算出工程

Claims (5)

  1. 少なくとも1つの蓄電装置を有する電動車両に備えられ、閾値以上のSOCを保つように制御される蓄電装置の充電制御方法であって、
    前記電動車両の走行経路を記憶する走行経路記憶工程と、
    前記走行経路記憶工程による前記走行経路の記憶時に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方における蓄電装置のSOCを記憶するSOC記憶工程と、
    前記走行経路と前記SOCを記憶したよりも後に、記憶された前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行することが予測された場合、予め設定された基準値と記憶されている前記SOCとに基づいて、SOC余裕度を算出するSOC余裕度算出工程と、
    前記SOC余裕度算出工程において算出された余裕度が、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行後に基準値以下となる場合には、この基準値以下となる前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行するよりも前に、前記蓄電装置の充電を促進する充電促進工程と、
    前記充電促進工程により、事前に充電を促進した後、記憶された前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行した際、今回記憶されたSOC余裕度の値が、以前に記憶されたSOC余裕度の値よりも小さい場合、記憶する値を今回のSOC余裕度の値に更新する記憶値更新工程と、
    からなることを特徴とする充電制御方法。
  2. 請求項に記載の充電制御方法であって、
    前記電動車両は、燃料電池を備えた燃料電池車両であることを特徴とする充電制御方法。
  3. 請求項に記載の充電制御方法であって、
    前記記憶値更新工程に、前記燃料電池の最低セル電圧を記憶するセル電圧記憶工程を含み、
    前記記憶値更新工程よりも後に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行することが予測された場合、現在の最低セル電圧を検出するセル電圧検出工程と、
    以前に前記セル電圧記憶工程で記憶された最低セル電圧と、現在の最低セル電圧とに基づいて、前記SOC余裕度を補正する余裕度補正工程と、
    を有することを特徴とする充電制御方法。
  4. 電源装置として少なくとも蓄電装置を有する電動車両に備えられ、閾値以上のSOCを保つように制御される蓄電装置の充電制御方法であって、
    前記電動車両は少なくとも一つの駆動装置を備え、
    前記電動車両の走行経路を記憶する走行経路記憶工程と、
    前記走行経路記憶工程による前記走行経路の記憶時に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方における前記電源装置、および駆動装置の少なくとも何れか一方の目標出力を記憶する目標出力記憶工程と、
    前記走行経路記憶工程による前記走行経路の記憶時に、前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方における前記電源装置、および駆動装置の少なくとも何れか一方の実測出力を記憶する実測出力記憶工程と、
    前記走行経路と出力を記憶したよりも後に、記憶された走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行することが予測された場合、記憶された前記目標出力と前記実測出力とに基づいて、出力余裕度を算出する出力余裕度算出工程と、
    前記出力余裕度算出工程により算出された出力余裕度が閾値以下の場合には、予測されている走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行するよりも前に、前記蓄電装置の充電を促進する充電促進工程と、
    前記充電促進工程により、事前に充電を促進した後、記憶された前記走行経路上の区間、および地点の何れか一方を走行した際、今回記憶された出力余裕度の値が、以前に記憶された出力余裕度の値よりも小さい場合、記憶する値を今回の出力余裕度の値に更新する記憶値更新工程と、
    からなることを特徴とする充電制御方法。
  5. 請求項に記載の充電制御方法であって、
    前記電動車両は、燃料電池を備えた燃料電池車両であることを特徴とする充電制御方法。
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