JP5498960B2 - エレクトロスプレーにより薬剤を生体内へ注入する方法及び装置 - Google Patents

エレクトロスプレーにより薬剤を生体内へ注入する方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は生体に非接触な装置から、生体内に薬剤を注入する方法及び装置に関する。本発明は、エレクトロスプレーを使用して生体内に薬剤を注入する方法及び装置である。特にペプチドやタンパク質性の薬剤のような経口投与が困難な薬剤を生体内に注入する方法及び装置に関するものである。
注射は、薬剤を生体内に注入する方法として汎用されている。しかし、注射は針を皮膚に刺すため、適用される患者に痛みや皮膚の変性などの負荷を与え、特に長期間にわたって注射の必要な糖尿病などの慢性疾患では深刻な問題である。また、注射による薬剤の投与に際して針が血液に触れるため、誤って医療従事者に刺してしまう誤操作によるウイルス性疾患等への感染が問題になっている。さらに、針を刺すことに対する恐怖心も大きな問題であり、特に患者が幼児や小児の場合、精神的なショックを与えることが多い。また、アナフィラキシーショック発症時の対応などの様に迅速な薬剤の投与が必要であり、患者自身または患者の肉親が注射を要求される場合、自身の注射に対する恐怖心のため躊躇することで対応の遅れを生じる可能性が高い。また、予防接種のように非常に多人数に薬剤を注入しなければならない環境では針を交換したりする手間がかかることを考えると、効率的な面から針を使用しない方法が求められる。このような点を考慮し、高圧により小穴から薬物を押し出す無針注射器が開発されてきた。しかし、無針注射器も皮膚に穴を開けて注入するため注射器と同様の痛みや皮膚の変性等の問題を残している。
薬剤の投与方法としては経口投与が最も簡便であるが、ペプチドやタンパク質性の薬剤では消化管を通過する際に胃酸と分解酵素の働きによって分解、変性するために効果がなくなる。たとえば、糖尿病治療薬として広く用いられているペプチド性の薬剤であるインスリンでは、現在注射の代替として経口投与を採用することは困難である。近年、抗体などのタンパク質やペプチド性の医薬品は増加する傾向にあり、注射に替わるそれらの投与法の開発は治療効率のみならず患者のquality of life (QOL)のためにも重要である。
そこで、患者の肉体的苦痛や連続投与による注射部位での硬結、細菌汚染などの問題を解決すべく、薬剤を吸入し、肺から体内へ取り込むことを目的にインスリンを含む微粒子を使用する方法が提案されている。さらに、肺への送達効率を上げるために固体微粒子に帯電させることも提案されている(特許文献1、2)。しかし、微粒子を製造することはその分工程を増やすことになり費用がかかる。また、固体の微粒子を取り扱うことは溶液を取り扱うことに比べて難しく、そのための装置も複雑である。
そこで、溶液を口腔内にスプレーして生体に注入する方法も提案されている(特許文献3)。しかし、その効果は必ずしも十分とは言えず、さらにフロン等のガスを使用することから消耗品が特殊であるためコストや入手性の問題がある。また、フロンは温室効果ガスの1つであるため環境的な見地からも好ましくない。
エレクトロスプレーはスプレー用のノズルに高電圧を印加することでノズル先端に電荷を集め、その電荷が集まったノズル先端部分に液体を通すことにより、液体を帯電した微細な液滴とし、対向電極に向かって高速でスプレーする方法である。エレクトロスプレーは質量分析のイオン化法等として広く知られている。通常は分析する試料を液体に溶解し、エレクトロスプレーを行うことでイオン化する。また、最近では脱離エレクトロスプレーイオン化というエレクトロスプレーにより生じた帯電液滴を表面に当てることで表面分子を質量分析する方法も開発されている。(例えば、非特許文献1,2)。さらに、このエレクトロスプレーを使用してファンデーションを塗布する方法や農薬を散布する方法も開発されている(特許文献4,5)。しかし、塗布や散布はあくまでも表面に付着するレベルである。
また、このエレクトロスプレーを利用して細胞内にDNAを導入する方法が報告されている。遺伝子導入法の一つであるこの方法は、キャピラリーの先端を通過させる際にパーティクルを含む懸濁液に高電圧を印加し、細胞にスプレーする方法である。(特許文献6)。また、細胞内導入物質との接触下で細胞に細胞内導入物質を含まない液体をエレクトロスプレーする方法も開発されている(特許文献7)。しかし上記の方法は細胞に薬剤を導入する方法であり、胚レベルの組織の細胞に導入が可能であることは示されているが、実際の動物の生体において血液や皮下、リンパ等に粘膜や皮膚を通過して薬剤を導入する方法は知られていない。
特表平10−501519号公報 米国特許第6696090号明細書 米国特許第7255102号明細書 特表2003−506472号公報 特開平8−275709号公報 米国特許6093557号明細書 国際公開第07/132891号パンフレット J. B. Fenn, M. Mann, C. K. Meng, S. F. Wong, C. M. Whitehouse, Science, 286, p64-71, (1989). Z. Takats, J. M. Wiseman, B. Cologen, R. G. Cooks, Science, 306, p471-473, (2004).
本発明の課題は、薬剤を、生体に非接触な装置から、針を刺さずに該生体に簡便に注入できる方法及び装置を提供することにある。特にインスリンのようなペプチド性の薬剤を注入する方法及び装置の提供である。また、薬剤の溶液または懸濁液以外に特殊な消耗品を必要としないことも課題とした。
本発明では、薬剤の溶液または懸濁液をエレクトロスプレーすることで薬剤を生体内に注入することが可能である。すなわち、本発明は以下に示す方法によって達成される。
(1)薬剤の溶液または懸濁液を生体にエレクトロスプレーするノズルを備え、エレクトロスプレーされた薬剤が生体内へ注入されるに十分高い電位差がノズルと生体との間に形成されるように上記ノズルに電圧が印加されることを特徴とする、生体内へ薬剤を注入する装置。
(2)上記ノズルに電圧を印加するための高電圧電源を備えている、前記(1)に記載の装置。
(3)薬剤の溶液または懸濁液を収容する容器と、該容器から薬剤の溶液または懸濁液を上記ノズルに送るためのポンプとを備えてなる、前記(2)に記載の装置。
(4)上記ノズルを、口腔内または鼻腔内で、その内壁と非接触に配置するための手段を備えている、前記(1)に記載の装置。
(5)上記ノズルの先端の内径が0.02〜3mmであり、該ノズルに生体との電位差が1〜30kVになるように電圧を印加し、該電圧を印加する高電圧電源の最大電流を200μAに制限したことを特徴とする前記(1)〜(4)の何れか1項に記載の装置。
(6)薬剤がペプチドまたはタンパク性の成分を含む薬剤である前記(1)に記載の装置。
(7)薬剤の溶液または懸濁液は、界面活性剤、水溶性ポリマー、糖、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び亜鉛塩からなる群より選ばれる1種以上を含む、前記(6)に記載の装置。
(8)薬剤がインスリンである前記(6)に記載の装置。
(9)薬剤が生体内へ注入されるに十分高い電位差が生体との間に形成されるように電圧を印加されたノズルから、薬剤の溶液または懸濁液を生体にエレクトロスプレーすることを特徴とする、生体内へ薬剤を注入する方法。
(10)薬剤が口粘膜又は鼻粘膜を介して生体内へ注入されるように、薬剤の溶液または懸濁液を、口腔内または鼻腔内にエレクトロスプレーする前記(9)に記載の方法。
(11)上記ノズルの先端の内径が0.02〜3mmであり、該ノズルに生体との電位差が1〜30kVになるように電圧を印加し、該電圧を印加する高電圧電源の最大電流を200μAに制限することを特徴とする前記(7)または(8)に記載の方法。
(12)注入する薬剤がペプチドまたはタンパク性の成分を含む薬剤である前記(9)に記載の方法。
(13)薬剤の溶液または懸濁液は、界面活性剤、水溶性ポリマー、糖、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び亜鉛塩から成る群より選ばれる1種以上を含む、前記(12)に記載の方法。
(14)注入する薬剤がデオキシコール酸又はその塩を含む前記(12)記載の方法
(15)注入する薬剤がインスリンである前記(12)に記載の方法。
(16)ペプチドまたはタンパク性の成分を含む薬剤を溶媒または分散媒中に溶解または懸濁させてなる、エレクトロスプレーにより生体内へ注入するために調製された薬剤組成物。
(17)上記溶媒が、水、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド及び油脂類からなる群より選ばれる1種以上を含む、前記(16)に記載の薬剤組成物。
(18)界面活性剤、水溶性ポリマー、糖、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び亜鉛塩から成る群より選ばれる1種以上を含む、前記(17)に記載の薬剤組成物。
(19)デオキシコール酸又はその塩を含む前記(17)に記載の薬剤組成物。
経口投与の困難な薬剤の生体内への投与の際に注射器の代替として本発明を用いれば、針で皮膚を刺す必要がない。このため、注射に伴う恐怖心が解消されるとともに、針による感染の危険性や皮膚の変性の危険性が大幅に減少する。また、ボンベのような特殊な消耗品が不要である。さらに、本発明によって特に経口投与が難しいペプチド性薬剤の投与が可能である。
本発明の装置およびその使用方法の模式図 ノズル 本発明の装置の構成例 本発明の装置の接続図 実験に使用した装置の模式図 蛍光標識インスリン注入実験に供した豚皮の蛍光顕微鏡写真
本発明はエレクトロスプレーにより薬剤を生体に注入する方法及び装置であり、ノズルに高電圧を印加することでノズルから液体が静電気的に微細化されてスプレーが起こり、液体が、これと電位差のある生体に噴霧されることを利用して生体内に薬剤を注入する方法及び装置である。具体的には、薬剤の溶液または懸濁液を、生体に非接触でありかつ高電圧を印加したノズルからエレクトロスプレーすることにより、生体内に薬剤を注入する方法及び装置である。本発明により生体に薬剤を注入することができる生物としてはヒト等の哺乳類または鳥類等の動物が例示される。
図1に本発明およびその使用方法の模式図を示す。ノズル1に薬剤の溶液または懸濁液2が供給される。高電圧電源3によりノズルは生体4と電位差を生じるようにする。薬剤の溶液または懸濁液はノズルで高電圧を印加されるため、ノズル先端で帯電し微細な液滴となって噴霧され、電位差のある生体に選択的に注入される。薬剤を注入する箇所としては、生体の皮膚、口腔、目、または外鼻孔などの鼻腔が挙げられる。特に有効な薬剤の注入箇所は口腔または鼻腔である。
使用するノズル先端の内径は小さ過ぎると液詰まりを生じやすく、大き過ぎると電解集中がおきにくいため、0.02〜3mmであることが好ましく、特に0.05〜1mmが好ましい。ノズルの材料はプラスチック、金属、ガラスが使用可能である。中でもプラスチックと金属が好ましく、具体的にはポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)、ポリカーボネート、ポリスチレン、シリコン樹脂、合成ゴム、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ナイロン、ABS、メチルペンテン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ステンレス、アルミニウム、チタン等があげられる。
ノズルの電圧が印加される部分と生体との電位差は、1〜30kVであることが望ましい。電位差が1kV以上であればエレクトロスプレーが容易に生じる。30kV以下であれば、絶縁が容易であるため装置が安価となり、また、放電が発生しにくく火花放電の起こる可能性は極めて低くなる。なお、本発明でノズルに印加する電圧の極性は正負のいずれでもかまわない。
高電圧電源の最大電流は200μAに制限されることが望ましい。高電圧電源の最大電流を200μAに制限すれば生体に200μAを超える電流が流れることがなく、生体に痛みや電気ショック様の刺激を感じさせない。
薬剤の溶液または懸濁液へ電圧を印加する方法は、導電性ノズルを使用してノズル全体に印加する方法や絶縁性のノズルを使用し、内部に電極を配置して印加する方法、さらにノズル先端は絶縁材料として電圧を印加する場所は先端から離す方法等が挙げられる。図2に具体的なノズルの形状を示す。
図2のAはノズル全体が金属のような導電性材料であり、そこに薬剤の溶液または懸濁液が接触することで電圧印加が行われる。また、このノズル外部を絶縁材料で被覆することも可能である。図2のBはノズル内部に電圧を印加する電極が挿入されている場合の模式図である。ノズル自身を絶縁材料で作製する場合の薬剤の溶液または懸濁液への電圧印加方法の一つである。図2のCはノズル先端が絶縁材料、高電圧電源と接続している部分が導電性物質であり、導電性部分を薬剤の溶液または懸濁液が通過することで帯電する。この方法は薬剤の溶液または懸濁液が絶縁性である場合は使用できない。しかし、ほとんどの薬剤は構成成分に水を含むため問題なく使用できる。
本発明では上記のいずれの方法も使用可能である。また、ノズルの形状は電界集中を起こしてエレクトロスプレーが可能でありさえすればとくに制限はないが、チューブ状が使用しやすく好ましい。
ノズル先端と生体の距離は1〜80mmが好ましく、2〜30mmが特に好ましい。ノズル先端と生体との距離が1mm未満であると火花放電を起こしやすいため電圧を下げなければならず、80mm以上であると空気抵抗で液滴の速度が落ち注入される薬剤の量が著しく減少する。
本発明の装置の構成例を図3に示す。図3のAは外観、Bは内部の部品の配置を示す。図3Aにおいてノズル1が筐体6に接続しており、筐体6にはスイッチ5が付属している。この内部構造を記したのが図3Bである。筐体内部には高電圧電源3、容器9、電池7、ポンプ8が存在している。電池7が高電圧電源3とポンプ8に電力を供給する。高電圧がノズル1に印加されるように高電圧電源3の出力とノズル1は筐体内部で接続している。容器9にはエレクトロスプレーを行う液体または懸濁液が入っている。容器9にはポンプ8が接続し、容器内部の薬剤の溶液または懸濁液をノズルに押し出す。容器とポンプの接続の順番はポンプの形式によって異なる。例えば、容器がシリンダー形状でポンプがそのプランジャーを押す形式であれば、ノズルに容器が接続する。反対にポンプがチューブポンプで容器内の液体または懸濁液を吸い込む場合はノズルにポンプが接続する。
本発明の装置の接続を図4に示す。この図4は模式的な図であり、実際に使用する部品にはリレーや抵抗、コンデンサー、半導体部品等が必要になる可能性があるが、これらは記していない。図4では、電池7の電力がスイッチ5を経由して高電圧電源3およびポンプ8に供給されるように接続されており、高電圧電源3およびポンプ8は連動する配線となっている。高電圧電源3は電池からの電力を増幅し、高電圧をノズル1に供給する。ノズル1はポンプ8により供給される容器9内の薬剤の溶液または懸濁液を高電圧に印加して生体4にエレクトロスプレーする。生体4は高電圧電源3との電位差を生じさせるためにグランド電位になっている必要があり、簡単な方法としては生体4を高電圧電源3のアースと接続すればよい。接続にはケーブル等を使用することもできる。また、エレクトロスプレーを行う人自身がそれによる薬剤の注入を受ける場合、筐体の一部を導電性にして高電圧電源のアースと接続し、該筐体の導電性の部分に接触することで生体をグランド電位にすることができる。
生体をアースと接続せずにエレクトロスプレーを行うことも可能であるが、アースと接続することが好ましい。生体を高電圧電源のアースと接続することで、生体に電荷がたまることがなく、生体の電位の変化により生じる可能性のある問題、例えばエレクトロスプレーが生じなくなったり生体に静電気ショックを受けたりする等の問題が発生しない。
口腔内にエレクトロスプレーを行う場合はマウスピースを付属し、その内部にノズルを配置することが好ましい。
本発明の装置は、薬剤が低分子と高分子のいずれであっても注入が可能である。特に本発明の装置により経口投与の難しいペプチドまたはタンパク性の薬剤を注入することが可能である。ペプチドやタンパク質性の薬剤の一例としてはペプチドホルモン、抗体、ワクチン等があり、より具体的にはインスリン、インスリン様成長因子、エリスロポエチン、インターフェロン、インターロイキン、インターロイキン−1受容体、カルシトニン、上皮小体ホルモン(PTH−34)、α−1抗トリプシン、成長ホルモン放出因子、ヘパリン、インフルエンザウイルスワクチン、デオキシヌクレアーゼ、アミリン等が挙げられる。ペプチドやタンパク質性以外の薬剤としてはアドレナリンが挙げられる。この中でも特に患者数の多い糖尿病の治療薬であるインスリンの投与で、本発明の装置が注射器の代替として好適に使用されることが期待される。
本発明の装置に使用する薬剤の溶液または懸濁液は、薬剤ならびに溶媒もしくは分散媒のみからなるものであってもよいし、他の成分を含んでもよい。
また、かかる薬剤の溶液または懸濁液は、ペプチドまたはタンパク性の成分を含む薬剤を溶媒または分散媒中に溶解または懸濁させて、所望により適当な容器に収容して、本発明の方法に従ってエレクトロスプレーして生体内へ注入するのに適した形態に調製された薬剤組成物として提供してもよい。
溶液または懸濁液を調製するための溶媒または分散媒は特に制限されず、水やエタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、油脂類等を必要に応じて使用すればよい。特に水が好ましい。水を使用する場合、pH等は薬剤の安定性が確保されれば特に制限はない。
薬剤の生体への注入の効率および安定性を向上するために、薬剤の溶液または懸濁液を、薬剤ならびに溶媒もしくは分散媒以外の成分を含むものとすることは有効である。特に注入の効率を上げるために界面活性剤、水溶性ポリマー、糖、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、亜鉛塩のいずれかを使用することができる。界面活性剤としてはタウロコール酸塩、グリココール酸塩およびデオキシコール酸塩などの胆汁酸塩類、タウロデヒドロフシジン酸塩などのフシジン酸塩類、さらにTween(登録商標)類やLaureth−9などの生体適合性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類)が挙げられる。水溶性ポリマーとしてはポリエチレングリコールやアルギン酸、アガロース、ポリビニルアルコールなどが、糖類としてはガラクトース、D−マンノース、ソルボース、ラクトース、トレハロース、シクロデキストリン、ラフィノース、マルトデキストリン類、デキストラン類、マンニトール、キシリトールおよびラクトースなどが挙げられる。また、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、亜鉛塩としては塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、ナトリウムリン酸塩、カリウムリン酸塩、塩化亜鉛、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウムなどが挙げられる。より好ましくはデオキシコール酸又はその塩である。これらの添加量は、薬剤の溶液または懸濁液全体の0.1mg/mLから300mg/mLとすることが好ましく、より好ましくは1mg/mLから200mg/mLである。デオキシコール酸又はその塩とポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類の組み合わせは効果的で、添加量を単独よりも低くできる。この添加量はそれぞれ0.05mg/mLから100mg/mLとすることが好ましく、よりこのましくは0.5mg/mLから50mg/mLである。
薬剤の溶液または懸濁液中の薬剤の量は、全体の約0.01mg/mL〜約500mg/mLとすることができる。好ましくは、0.1〜100mg/mLである。薬剤がインスリンの場合、薬剤の溶液または懸濁液全体の0.1mg/mLから10mg/mLが好ましい。より好ましくは1mg/mLから5mg/mLである。
本発明の装置による薬剤の注入における生体への取り込み機構は以下のように推定している。まず、高電圧に印加されたノズルを通過することで薬剤を含んだ液体もしくは懸濁液が帯電して微細に分裂し、帯電液滴となる。さらに、この帯電液滴が電位差のある生体表面に向かって高速でスプレーされる。この時、液滴の溶媒成分は表面積が増えることで蒸発が進み、薬剤は濃縮される。生体の表面(粘膜、皮膚、肺)は帯電しているため、帯電液滴は通常の液滴よりも高効率で付着する。また、生体との電気的な引力により生体表面に高速でぶつかる。このため、通常の液滴よりも生体に取り込まれやすいと考えられる。口や鼻へのエレクトロスプレーの場合、対応する場所の粘膜だけでなく肺から吸収される経路が存在する可能性がある。また、スプレーによって生じた液滴は帯電しているため、電気的に取り込みを促進する可能性が高い。また、この際に薬剤が高濃度になっている場合、浸透圧差が皮膚、粘膜等の通過を容易にする効果も期待できる。また、取り込みを促進する薬剤を共存させることにより、さらに取り込みを促進する効果が期待できる。
本発明の装置の特徴として、形成される液滴が小さく、刺激性が小さいと考えられ、炎症や火傷、凍傷で傷ついた表面組織に薬剤を注入、すなわち投与するのに対しても有効である。本発明の装置を使用することで組織内部にまで薬剤が浸透し、通常の塗布に比較し薬剤が効果的に作用することが期待できる。火傷に本発明の方法で成長因子やステロイドを投与することで、回復時間の短縮や使用量の削減が期待できる。さらに、本発明の装置は、開腹した場合の組織に薬剤を注入する場合も有効である。
以下の実施例は例示として提供するものであり本発明を限定するものではない。
実施例1
1)実験装置
実験に使用した装置の模式図を図5に示す。筐体内部に高電圧電源3を有する小型装置で、ノズル先端は内径0.18mm、外径0.36mmのステンレスを使用し、これは高電圧電源3と電気的に接続している。電力の供給は電池7から高電圧電源3とポンプ8に行われる。この装置の容器9からは液体が120μl/minで供給される。ノズル1には感電防止とマウスピースの役目を果たすポリエチレン製カバー10が配置されている。また、筐体の一部がアースになっており、この装置を使用する人はグランド電位になる。
2)スプレー用溶液の調製
純水にインスリン(シグマ)を加え、デオキシコール酸ナトリウム(和光純薬)の水溶液に混和した。最終的な混和量はインスリン3.4mg/ml、デオキシコール酸ナトリウム100mg/mlに調製し、スプレー用の溶液とした。
3)インスリンのエレクトロスプレー
実験動物として8週齢のWistar系メスラットを用いた。1ml/kgのネンブタール(大日本製薬)を腹腔内に投与して麻酔し、アルミ製のバットにラットを乗せた。ラットを左手で保定してノズルに+10kVの電圧を印加して口腔内に上記の薬剤溶液を30秒間エレクトロスプレーした。この際、高電圧電源に流れる電流は約100μAであった。
エレクトロスプレー終了後、ラット尾静脈から経時的に採血を行い、血糖値測定装置メディセーフミニGR−102(テルモ)を用いて血糖値を測定した。
上記インスリン注入実験を3頭のラットに対して行い、その血糖値の変化を表1に示す。値は血糖値の初期値(約160mg/dl)を100%とした際の相対値である。
エレクトロスプレー終了後1時間後の血糖値は初期値の62〜71%にまで低下した。
Figure 0005498960
比較例1
インスリン無添加の100mg/ml デオキシコール酸ナトリウム水溶液を調製し、これを上記のスプレー用の溶液のかわりに用いて実施例1と同様の実験を行った。その結果を相対値として表2に示す。血糖値の低下は認められなかった。
比較例2
ノズルに電圧を印加しなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。エレクトロスプレーは起きず薬剤溶液は口腔内に滴下された。結果を相対値として表2に示す。エレクトロスプレー終了後1時間後の血糖値は初期値の88%であり、実施例1に比較し血糖値の低下は小さかった。
Figure 0005498960
実施例2
1)蛍光標識インスリン溶液の調製
インスリン(シグマ)100mgを1.7% 炭酸ナトリウム(和光純薬)、2.8% 炭酸水素ナトリウム(和光純薬)水溶液50mlに溶解した。さらに、7.8mg/mlのフルオレセイン−4−イソチオシアネート(FICT)(同仁化学)のジメチルスルホキシド溶液1mlと混合した。これを37℃で1時間反応させ、凍結乾燥し、蛍光標識インスリンを合成した。
続いてインスリン相当として4mg/mlの上記蛍光標識インスリンと100mg/mlのデオキシコール酸ナトリウムを含有するように混合した水溶液を調製した。
2)エレクトロスプレー実験
ノズルには内径0.18mm、外径0.36mmのステンレス製のチューブを使用した。これに高電圧電源を接続し、+10kVの電圧を印加した。毛刈り済みの豚皮(厚み約4mm)(フナコシ)をグランド電位にした電極上に置き、グランド電極とノズルとの距離を2cm、流量100μl/minで上記の溶液を15秒間エレクトロスプレーした。この時、高電圧電源に流れた電流は10μA以下であった。その後、豚皮を生理食塩水で3回以上洗い、TE−2000S蛍光顕微鏡(ニコン)を使用し、光源は高圧水銀ランプに蛍光フィルターGFPブロック(ニコン)を取り付け、4倍の対物レンズで観察した。
この蛍光顕微鏡写真を図6Aに示す。エレクトロスプレー後の豚皮は皮膚全体が蛍光を発しており、強い蛍光を発する部分が点在する。この蛍光は生理食塩水でさらに3回以上洗いを行っても消失しなかった。
比較例3
実施例2と同様の操作を、ノズルに電圧を印加せずに行った。未処理および操作を行った後の豚皮の蛍光顕微鏡写真をそれぞれ図6Bおよび図6Cに示す。
未処理の豚皮では毛の一部が自家蛍光をわずかに示すのみであった。また、電圧を印加しない豚皮はわずかな付着物が蛍光を発しているのみで実施例2と比較するとその蛍光強度も弱かった。
実施例3
スプレー用溶液として、インスリン2.5mg/ml、デオキシコール酸ナトリウム10mg/ml、ポリオキシエチレンラウリルエーテル10mg/mlを含有する水溶液を使用した以外、実施例1と同様に実験を行った。血糖値は、初期値を100とした時、1.5時間後に43、2時間後に29になった。ポリオキシエチレンラウリルエーテルと併用することで少量のデオキシコール酸ナトリウムでインスリンを効率的に生体内へ入れることができた。
実施例4
スプレー用溶液として、インスリン2.5mg/ml、デオキシコール酸ナトリウム100mg/mlを含有する水溶液を使用した以外、実施例1と同様に実験を行った。血糖値は、初期値を100とした時、1.5時間後に46、2時間後57になった。インスリン濃度を下げることで溶液の均一性が上がっていた。
比較例4
スプレー用溶液として、インスリン3.4mg/ml、ジメチルスルホキシド50vol%を含有する水溶液を使用した以外、実施例1と同様に実験を行った。血糖値の低下は見られなかった。
比較例5
スプレー用溶液として、インスリン3.4mg/ml、ナトリウムドデシルサルフェート140mg/mlを含有する水溶液を使用した以外、実施例1と同様に実験を行った。血糖値の低下は見られなかった。
比較例6
スプレー用溶液として、インスリン2.5mg/ml、ポリオキシエチレンラウリルエーテル10mg/mlを含有する水溶液を使用した以外、実施例1と同様に実験を行った。血糖値の低下は見られなかった。
本発明は、薬剤をヒト等の生体内へ投与するために使用することができ、医療及び医療機器の分野で有用である。
1 ノズル
2 薬剤の溶液または懸濁液
3 高電圧電源
4 生体
5 スイッチ
6 筐体
7 電池
8 ポンプ
9 容器
10 ポリエチレン製カバー

Claims (8)

  1. 薬剤の溶液または懸濁液を生体にエレクトロスプレーするノズルを備え、エレクトロスプレーされた薬剤が生体内へ注入されるに十分高い電位差がノズルと生体との間に形成されるように上記ノズルに電圧が印加されることを特徴とする、生体内へ薬剤を注入する装置。
  2. 上記ノズルに電圧を印加するための高電圧電源を備えている、請求項1に記載の装置。
  3. 薬剤の溶液または懸濁液を収容する容器と、該容器から薬剤の溶液または懸濁液を上記ノズルに送るためのポンプとを備えてなる、請求項2に記載の装置。
  4. 上記ノズルを、口腔内または鼻腔内で、その内壁と非接触に配置するための手段を備えている、請求項1に記載の装置。
  5. 上記ノズルの先端の内径が0.02〜3mmであり、該ノズルに生体との電位差が1〜30kVになるように電圧を印加し、該電圧を印加する高電圧電源の最大電流を200μAに制限したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の装置。
  6. 薬剤がペプチドまたはタンパク性の成分を含む薬剤である請求項1に記載の装置。
  7. 薬剤の溶液または懸濁液は、界面活性剤、水溶性ポリマー、糖、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び亜鉛塩からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項6に記載の装置。
  8. 薬剤がインスリンである請求項6に記載の装置。
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