JP5498888B2 - 無線端末及び伝送速度計算方法 - Google Patents

無線端末及び伝送速度計算方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信によって提供される伝送速度を計算する無線端末及び伝送速度計算方法に関する。
無線通信システムにおいて無線基地局との無線通信を行う無線端末は、当該無線基地局を介して、サーバ等の通信先装置との通信を行う。
無線端末と通信先装置との通信の効率を向上させるために、無線端末と通信先装置との間の通信経路によって提供される伝送速度に合わせて、通信先装置におけるデータ送信レートを調整する手法が提案されている(特許文献1参照)。
無線端末と通信先装置との間の通信経路においては、無線端末と無線基地局とが行う無線通信が伝送速度のボトルネックになることが一般的であるため、当該無線通信によって提供される伝送速度を計算することが望ましい。
特許文献1に記載の手法では、無線通信によって提供される伝送速度の指標として、無線端末が無線基地局から受信した無線信号の品質(以下、無線品質)から求められる伝送速度を示すDRC情報が使用される。
一方で、近年、LTE(Long Term Evolution)やWiMAX等の次世代無線通信システムが注目されている。このような無線通信システムでは、無線リソースの割り当てを動的に変更可能なスケジューリング技術と、データ復号に成功するまで繰り返し送信を行う自動再送制御とを無線通信に使用することが前提となっている。
特開2007−252005号公報
特許文献1で使用されるDRC情報は、無線品質に対応する伝送速度を示すものであるが、実際には、無線通信によって提供される伝送速度は、無線品質だけでなくスケジューリング技術や自動再送制御の影響を受ける。特許文献1に記載の手法では、スケジューリング技術や自動再送制御の影響が考慮されておらず、無線通信によって提供される伝送速度を精度良く計算できない問題があった。
そこで、本発明は、スケジューリング技術と自動再送制御とを使用した無線通信によって提供される伝送速度を精度良く計算できる無線端末及び伝送速度計算方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明に係る無線端末の特徴は、無線リソースの割り当てを動的に変更可能なスケジューリング技術と、データ復号に成功するまで繰り返し送信を行う自動再送制御とを使用した無線通信を無線基地局(無線基地局200)と行う無線端末(無線端末100)であって、前記無線基地局によって自端末に割り当てられた無線リソースの量である割り当てリソース量(割り当てRB数)と、前記自動再送制御においてデータ復号に成功するまでに要した送信回数である所要送信回数とを取得する取得部(取得部142)と、前記取得部によって取得される前記割り当てリソース量と前記所要送信回数とを用いて、前記無線通信によって提供される実効的な伝送速度を計算する計算部(計算部143)とを備えることを要旨とする。
このような特徴によれば、計算部は、取得部によって取得される割り当てリソース量と所要送信回数とを用いて、無線通信によって提供される実効的な伝送速度を計算する。
割り当てリソース量が多いほど理論的な伝送速度は高くなり、割り当てリソース量が少ないほど理論的な伝送速度は低くなるため、割り当てリソース量を考慮することによって、伝送速度を精度良く計算できる。
また、自動再送制御における所要送信回数が多いほど実効的な伝送速度は低くなり、所要送信回数が少ないほど実効的な伝送速度は高くなるため、所要送信回数を考慮することによって、伝送速度を精度良く計算できる。
したがって、上記の特徴に係る無線端末は、スケジューリング技術と自動再送制御とを使用した無線通信によって提供される伝送速度を精度良く計算できる。
本発明に係る無線端末の他の特徴は、上記の特徴に係る無線端末において、前記取得部は、前記自動再送制御における繰り返し送信の時間間隔をさらに取得し、前記計算部は、前記取得部によって取得される前記割り当てリソース量と前記所要送信回数と前記繰り返し送信の時間間隔とを用いて、前記実効的な伝送速度を計算することを要旨とする。
本発明に係る無線端末の他の特徴は、上記の特徴に係る無線端末において、前記取得部は、前記無線通信で使用される変調符号化方式に対応する、1無線リソース当たりの伝送速度をさらに取得し、前記計算部は、前記取得部によって取得される前記割り当てリソース量と前記1無線リソース当たりの伝送速度とを用いて、前記無線通信によって提供される理論的な伝送速度を計算する理論伝送速度計算部(理論伝送速度計算部143a)を備え、計算された前記理論的な伝送速度を用いて、前記実効的な伝送速度を計算することを要旨とする。
本発明に係る無線端末の他の特徴は、上記の特徴に係る無線端末において、前記計算部は、前記取得部によって取得される前記所要送信回数と前記繰り返し送信の時間間隔とを用いて、前記自動再送制御の影響による伝送速度の減少率を計算する減少率計算部(減少率計算部143b)と、前記理論伝送速度計算部によって計算された前記理論的な伝送速度と、前記減少率計算部によって計算された前記伝送速度の減少率とを用いて、前記実効的な伝送速度を計算する実効伝送速度計算部(実効伝送速度計算部143c)とをさらに備えることを要旨とする。
本発明に係る無線端末の他の特徴は、上記の特徴に係る無線端末において、前記減少率計算部は、前記取得部によって取得される前記所要送信回数を統計処理することによって、送信回数毎の復号成功確率を計算し、計算した前記送信回数毎の復号成功確率と、前記取得部によって取得される前記繰り返し送信の時間間隔とを用いて、前記伝送速度の減少率を計算することを要旨とする。
本発明に係る伝送速度計算方法の特徴は、無線リソースの割り当てを動的に変更可能なスケジューリング技術と、データ復号に成功するまで繰り返し送信を行う自動再送制御とを使用した無線通信を無線基地局と無線端末とが行う無線通信システムにおいて、前記無線通信によって提供される実効的な伝送速度を計算する伝送速度計算方法であって、前記無線基地局によって前記無線端末に割り当てられた無線リソースの量である割り当てリソース量と、前記自動再送制御においてデータ復号に成功するまでに要した送信回数である所要送信回数とを取得するステップと、前記取得するステップによって取得される前記割り当てリソース量と前記所要送信回数とを用いて、前記実効的な伝送速度を計算するステップとを有することを要旨とする。
本発明によれば、スケジューリング技術と自動再送制御とを使用した無線通信によって提供される伝送速度を精度良く計算できる無線端末及び伝送速度計算方法を提供できる。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体構成を示す概略構成図である。 スケジューリング技術を説明するための図である。 HARQでの繰り返し送信を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る無線端末の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システムの下りリンクに関する動作例を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係る無線通信システムの上りリンクに関する動作例を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態に係る伝送速度計算処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る伝送速度減少率の計算処理を示すフローチャートである。 その他の実施形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
また、以下の実施形態では、LTE(3GPP Release8又は9)に基づく無線通信システムを例に説明を行うが、WiMAXなどの他の無線通信システムにも本発明を適用できる。
(1)無線通信システムの概要
まず、本実施形態に係る無線通信システムの概要について、(1.1)全体概略構成、(1.2)スケジューリング技術、(1.3)HARQの順に説明する。
(1.1)全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム1の全体構成を示す概略構成図である。
図1に示すように、無線通信システム1は、無線端末100、無線基地局200、及びサーバ装置400を有する。なお、図1においては、無線基地局200との無線通信を行う無線端末100が1つであるが、複数の無線端末100が無線基地局200との無線通信を行っていてもよい。
無線端末100は、上りリンク及び下りリンクのそれぞれの無線通信を無線基地局200と行う。上りリンクとは、無線端末100から無線基地局200にユーザデータを送信する無線通信であり、下りリンクとは、無線基地局200から無線端末100にユーザデータを送信する無線通信である。
無線端末100と無線基地局200との間の上りリンク及び下りリンクのそれぞれの無線通信には、自動再送制御の一種であるHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)が使用される。
HARQでは、受信側は、受信したユーザデータを復号し、復号に成功すれば肯定応答(ACK)を、復号に失敗すれば否定応答(NACK)を生成する。送信側は、NACKを受信すると、初回送信データに対応する再送データを送信する。受信側は、復号に失敗した場合には、復号に失敗したデータを破棄せずに保持しておき、保持しているデータと再送データとを合成することで、復号に成功する確率を高めることができる。
無線端末100と無線基地局200との間の上りリンク及び下りリンクのそれぞれの無線通信には、適応変調が使用される。無線基地局200は、上りリンクの無線品質に応じて上りリンクのMCS(Modulation and Coding Scheme)を決定するとともに、下りリンクの無線品質に応じて下りリンクのMCSを決定する。MCSとは、変調方式(QPSK, 16QAM, 64QAMなど)と符号化率との組み合わせを意味し、トランスポート・フォーマットとも称される。無線品質は、例えばSINR(signal to noise interference ratio)である。
無線端末100と無線基地局200との無線通信においては、下りリンクの多重方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式が、上りリンクの多重方式としてSC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)方式がそれぞれ適用される。また、複信方式としてFDD(Frequency Division Duplex)方式又はTDD(Time Division Duplex)方式が適用される。
無線端末100と無線基地局200との間の上りリンクには、制御情報が伝送される上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control CHannel)と、ユーザデータが伝送される上りリンク共有チャネル(PUSCH: Physical Uplink Shared CHannel)とが設定される。
無線端末100と無線基地局200との間の下りリンクには、制御情報が伝送される下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control CHannel)及びHARQインジケータチャネル(PHICH: Physical Hybrid Automatic Repeat Request Indicator Channel)と、ユーザデータが伝送される下りリンク共有チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared CHannel)が設定されている。
無線基地局200は、スケジューリング技術を用いて、上りリンクの無線品質に応じてPUSCHリソースを無線端末100に割り当てるとともに、下りリンクの無線品質に応じてPDSCHリソースを無線端末100に割り当てる。スケジューリング技術により、無線リソースの利用効率を高めることができる。
LTEでは、下り上り共に、時間方向及び周波数方向のそれぞれでリソース割り当てを行う。時間方向は、サブフレーム単位で割り当てが行われ、周波数方向では、リソースブロック(RB)単位で割り当てが行われる。
無線端末100は、電子メールや、Web閲覧、インターネットラジオ、ビデオストリーミングといったアプリケーションを実行しており、当該アプリケーションを用いて、無線基地局200及びネットワーク300を介してサーバ装置400との通信を行う。
(1.2)スケジューリング技術
図2は、スケジューリング技術を説明するための図である。図2において、斜線で示される無線リソースは無線基地局200が無線端末100に割り当てた無線リソースであり、それ以外の無線リソースは無線基地局200が他の無線端末に割り当てた無線リソース又は何れの無線端末にも割り当てられていない無線リソースである。
図2に示すように、1つの無線リソースは、1つのサブフレームと1つのRBとによって構成される。1つのサブフレームは1ミリ秒の時間長を有し、7個のOFDMシンボルによって構成される。1つのRBは、180kHzの周波数帯域幅を有し、12個のサブキャリアによって構成される。
無線基地局200は、プロポーショナルフェアネス(PF)等のスケジューリング方式により、1サブフレーム毎に、無線端末に対するRBの割り当てを行う。プロポーショナルフェアネスは、あるRBについて、無線品質の平均値に対する無線品質の瞬時値の比が高い無線端末に当該RBを優先的に割り当てるスケジューリング方式である。
1サブフレームにおいて1つの無線端末に割り当てられるRBは複数でもよい。図2では、無線基地局200は、最初のサブフレームにおいて3個のRBを無線端末100に割り当て、2番目のサブフレームにおいて1個のRBを無線端末100に割り当て、3番目のサブフレームにおいて0個のRBを無線端末100に割り当て、4番目のサブフレームにおいて2個のRBを無線端末100に割り当て、5番目のサブフレームにおいて1個のRBを無線端末100に割り当てている。
また、無線基地局200は、1サブフレーム毎に、各無線端末に割り当てたRBの無線品質を示すCQI(Channel Quality Indicator)の平均値からMCSを決定する。具体的には、無線品質が高いほど変調多値数が多く符号化率の低いMCSの値を決定し、無線品質が低いほど変調多値数が少なく符号化率の高いMCSの値を決定する。
個々の無線端末において、1サブフレーム内に複数のRBが割り当てられた場合でも、当該複数のRBで同じMCSを使用する。図2では、無線基地局200は、最初のサブフレームにおいて無線端末100に割り当てた3個のRBに対してMCS“5”を使用し、2番目のサブフレームにおいて無線端末100に割り当てた1個のRBに対してMCS“7”を使用し、4番目のサブフレームにおいて無線端末100に割り当てた2個のRBに対してMCS“11”を使用し、5番目のサブフレームにおいて無線端末100に割り当てた1個のRBに対してMCS“4”を使用している。
(1.3)HARQ
HARQでは、送信側は、送信すべきユーザデータをターボ符号化等により符号化し、誤り訂正のための冗長ビットをユーザデータに付加する。ユーザデータ及び冗長ビットからなる送信単位をデータパケットと称する。送信側は、データパケットを送信した後にNACKを受信すると、当該データパケットに対応する再送データパケットを受信側に送信する。繰り返し送信される一連のデータパケットは、1つのHARQプロセスを構成し、同一のHARQプロセス番号により識別される。
図3は、HARQでの繰り返し送信を説明するための図である。図3は、下りリンクにおいて無線端末100が無線基地局200から受信するデータパケットのHARQプロセス番号を時系列で示している。
図3に示すように、HARQプロセス番号“1”のデータパケットは、1回目の送信で復号に成功しており、HARQによる再送が発生していない。一方、HARQプロセス番号“2”のデータパケットは、3回目の送信で復号に成功しており、HARQによる再送が2回発生している。
LTEの下りリンクでは、非同期型の再送を行うため、スケジューリング技術でのリソース割り当て状況によって、再送の時間間隔が変化する。HARQプロセス番号“2”の初回送信と2回目の送信(すなわち1回目の再送)との間には、時間間隔I1が存在する。HARQプロセス番号“2”の2回目の送信と3回目の送信(すなわち2回目の再送)との間には、時間間隔I1よりも広い時間間隔I2が存在する。
一方、LTEの上りリンクでは、同期型の再送を行うため、再送の時間間隔は常に同じであり、仕様上8ミリ秒となる。
(2)無線通信システムの詳細構成
次に、無線通信システム1の詳細構成について、(2.1)無線端末の構成、(2.2)無線基地局の構成の順に説明する。
(2.1)無線端末の構成
図4は、無線端末100の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、無線端末100は、アンテナ101、無線通信部110、制御部140、記憶部150、音声入出力部160、映像入出力部170、操作受付部180、及びバッテリ190を有する。無線通信部110は、無線部120及び信号処理部130を有する。
アンテナ101は無線信号の送受信に用いられる。
無線部120は、アンテナ101を介して無線信号を無線基地局200と送受信する。また、無線部120は、当該無線信号とベースバンド信号との変換を行い、ベースバンド信号を信号処理部130に入出力する。
信号処理部130は、適応変調に従った信号処理及びHARQに従った信号処理を行う。具体的には、信号処理部130は、受信信号(受信ベースバンド信号)の復調及び復号や、送信信号(送信ベースバンド信号)の変調及び符号化を行う。
なお、無線通信部110を別体の構成としてもよい。この場合、無線通信部110はカード型の形状であってもよい。
制御部140は、例えばCPUを用いて構成され、無線端末100が具備する各種機能を制御する。
記憶部150は、例えばメモリを用いて構成され、制御部140における制御等に用いられる各種情報を記憶する。また、記憶部150は、MCSと、その伝送速度(以下、MCS伝送速度)とを対応付けたMCS伝送速度テーブルを予め記憶する。ここで、MCS伝送速度は、1無線リソース(1サブフレーム及び1RB)当たりの伝送速度である。
音声入出力部160は、例えば、集音した音声に基づいて音声信号を制御部140に入力するマイクと、制御部140からの音声信号に基づいて音声を出力するスピーカとを有する。
映像入出力部170は、例えば、文字や映像を出力するディスプレイと、被写体を撮影して得られた映像信号を制御部140に入力するカメラとを有する。
操作受付部180は、例えば、テンキー、ファンクションキー又はタッチパネルなどを用いて構成され、ユーザからの操作を受け付ける。
バッテリ190は、無線部120、信号処理部130、制御部140、記憶部150、音声入出力部160、映像入出力部170、及び操作受付部180に供給するための電力を蓄える。
制御部140は、無線通信制御部141、取得部142、計算部143、TCP処理部144、及びアプリケーション処理部145を有する。計算部143は、理論伝送速度計算部143a、減少率計算部143b、及び実効伝送速度計算部143cを有する。
無線通信制御部141は、レイヤ2(データリンク層)プロトコルに従って無線通信部110を制御する。
取得部142は、予め定められた時間長の計測時間において、無線通信制御部141から無線通信情報をサブフレーム毎に取得する。本実施形態では、取得部142は、無線通信情報として、割り当てRB数、MCS、及びHARQプロセス番号を取得する。取得部142は、取得した無線通信情報を記憶部150に記憶させる。
取得部142は、計測時間の経過後において、記憶部150に記憶されているサブフレーム毎のHARQプロセス番号を用いて、HARQにおいてデータ復号に成功するまでに要した送信回数である所要送信回数を取得する。
取得部142は、計測時間の経過後において、記憶部150に記憶されているサブフレーム毎の割り当てMCSと、MCS伝送速度テーブルとを用いて、サブフレーム毎のMCS伝送速度を取得する。
取得部142は、計測時間の経過後において、記憶部150に記憶されているサブフレーム毎のHARQプロセス番号を用いて、HARQにおける繰り返し送信の時間間隔を取得する。
理論伝送速度計算部143aは、取得部142によって取得されたサブフレーム毎の割り当てRB数と、サブフレーム毎のMCS伝送速度とを用いて、無線通信によって提供される理論的な伝送速度(以下、理論伝送速度)を計算する。理論伝送速度は、サブフレーム毎の割り当てRB数及びMCS伝送速度の積を計測時間内の全サブフレームについて合計したものを、計測時間で割ることによって計算される。
減少率計算部143bは、取得部142によって取得された所要送信回数を統計処理することによって、n回目の送信で復号に成功する確率pn、すなわち送信回数毎の復号成功確率pnを計算する。具体的には、減少率計算部143bは、個々のデータパケットについて、同一のHARQプロセス番号がいくつ存在するのかをカウントし、各送信回数の割合を統計処理により求めることで、送信回数毎の復号成功確率pnを計算する。
減少率計算部143bは、計算した送信回数毎の復号成功確率pnと、取得部142によって取得された繰り返し送信の時間間隔とを用いて、HARQの影響による伝送速度の減少率(以下、伝送速度減少率HARQfactor)を計算する。伝送速度減少率HARQfactorは1以下の値であって、少ない送信回数nでの復号成功確率pが高いほど、伝送速度減少率HARQfactorの値は大きくなる。また、繰り返し送信の時間間隔が大きいほど、伝送速度減少率HARQfactorの値は小さくなる。
実効伝送速度計算部143cは、理論伝送速度計算部143aによって計算された理論伝送速度と、減少率計算部143bによって計算された伝送速度減少率HARQfactorとを用いて、無線通信によって提供される実効的な伝送速度(以下、実効伝送速度)を計算する。具体的には、理論伝送速度と伝送速度減少率HARQfactorとの積が実効伝送速度として計算される。
TCP処理部144は、TCP(Transmission Control Protocol)に従った処理を行う。本実施形態では、TCP処理部144は、実効伝送速度計算部143cによって計算された実効伝送速度を用いて、サーバ装置400のデータ送信量を決定する。
アプリケーション処理部145は、例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)アプリケーション又は映像ストリーミングアプリケーション等のアプリケーションを処理する。アプリケーション処理部145は、実効伝送速度計算部143cによって計算された実効伝送速度を用いて、サーバ装置400へのデータ送信量を決定する。アプリケーションは、その種類によって、要求される通信特性が大きく異なる。例えば、電子メールのデータパケットは、遅延が生じても問題ないが、データが欠落すると大きな問題となる。一方、ビデオストリーミングは、多少のデータパケットの損失は問題にならないが、遅延の変動が大きいと、ビデオ再生に影響が出てしまう。このように、アプリケーションの種類によって通信特性の要求は大きく異なるため、アプリケーション処理部145は、実行するアプリケーションの種類に応じて、サーバ装置400へのデータ送信量を制御する。
(2.2)無線基地局の構成
図5は、無線基地局200の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、無線基地局200は、アンテナ201、無線通信部210、制御部240、記憶部250、ネットワーク通信部260を有する。無線通信部210は、無線部220及び信号処理部230を有する。
アンテナ201は無線信号の送受信に用いられる。無線部220は、アンテナ201を介して無線信号を無線端末100と送受信する。また、無線部220は、当該無線信号とベースバンド信号との変換を行い、ベースバンド信号を信号処理部230に入出力する。
信号処理部230は、適応変調に従った信号処理及びHARQに従った信号処理を行う。具体的には、信号処理部230は、受信信号(受信ベースバンド信号)の復調及び復号や、送信信号(送信ベースバンド信号)の変調及び符号化を行う。
制御部240は、例えばCPUを用いて構成され、無線基地局200が具備する各種機能を制御する。
記憶部250は、例えばメモリを用いて構成され、制御部240における制御等に用いられる各種情報を記憶する。
ネットワーク通信部260は、ネットワーク300に接続され、ネットワーク300を介してサーバ装置400との通信を行う。
制御部140は、無線通信制御部241及びスケジューラ部242を有する。
無線通信制御部241は、レイヤ2(データリンク層)プロトコルに従って無線通信部210を制御する。
スケジューラ部242は、プロポーショナルフェアネス(PF)等のスケジューリング方式により、1サブフレーム毎に、無線端末に対するRBの割り当てを行う。また、スケジューラ部242は、1サブフレーム毎に、各無線端末に割り当てたRBの無線品質に応じてMCSを決定する。
(3)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム1の動作について、(3.1)全体動作、(3.2)伝送速度計算処理、(3.3)減少率計算処理の順に説明する。
(3.1)全体動作
無線通信システム1の全体動作を、(3.1.1)下りリンク動作、(3.1.2)上りリンク動作の順に説明する。
(3.1.1)下りリンク動作
図6は、無線通信システム1の下りリンクに関する動作例を示すシーケンス図である。ステップS101D〜S107Dの処理は、あるサブフレームについて行われる。
ステップS101Dにおいて、無線基地局200のスケジューラ部242は、前サブフレームにおいて無線端末100から受信した、下りリンクの無線品質を示すCQIに基づいて、当該サブフレームにおいて無線端末100に割り当てる下りリンクのRB及びMCSを決定する。
ステップS102Dにおいて、無線基地局200の無線通信制御部241は、スケジューラ部242によって決定された下りリンクのMCSに応じて、下りリンクのユーザデータを符号化及び変調する。
ステップS103Dにおいて、無線基地局200の無線通信制御部241は、スケジューラ部242によって決定された下りリンクのRB及びMCSのそれぞれを示す制御情報と、符号化及び変調されたユーザデータとを無線端末100に送信するよう無線通信部210を制御する。当該ユーザデータには、HARQプロセス番号が付されている。無線通信部210は、制御情報及びユーザデータを無線端末100に送信する。無線端末100の無線通信部110は、無線基地局200から制御情報及びユーザデータを受信する。
ステップS104Dにおいて、無線端末100の無線通信制御部141は、無線基地局200から無線通信部110が受信する無線信号の品質、すなわち下りリンクの無線品質を計測し、計測した下りリンクの無線品質を示すCQIを生成する。
ステップS105Dにおいて、無線端末100の無線通信制御部141は、無線通信部110が受信した制御情報に基づいて下りリンクのRB及びMCSを判別し、無線通信部110が受信したユーザデータを復調及び復号する。無線通信制御部141は、ユーザデータの復号成否に応じてACK(又はNACK)を生成する。
ステップS106Dにおいて、無線端末100の無線通信制御部141は、生成したCQI及びACK(又はNACK)のそれぞれを示す制御情報を無線基地局200に送信するよう無線通信部110を制御する。無線通信部110は、当該制御情報を無線基地局200に送信する。
ステップS107Dにおいて、無線端末100の取得部142は、下りリンクの無線通信情報を取得する。無線通信情報は、無線通信制御部141から取得可能な情報であり、計算部143による伝送速度の計算に使用される。本実施形態では、LTEに適した計算を行うために、下りリンクの無線通信情報として、下りリンクの割り当てRB数、下りリンクのMCS、及び下りリンクのHARQプロセス番号を取得する。取得部142は、取得した無線通信情報を記憶部150に記憶させる。
ステップS101D〜S107Dの処理は、予め定められた時間長の計測時間内のサブフレームのそれぞれについて行われる。その結果、記憶部150は、計測時間内のサブフレームのそれぞれについての下りリンクの無線通信情報を記憶することになる。
ステップS200Dにおいて、計算部143は、記憶部150に記憶されている無線通信情報を用いて、下りリンクの実効伝送速度を計算する。
ステップS301Dにおいて、無線端末100のTCP処理部144は、計算部143によって計算された下りリンクの実効伝送速度を用いて、サーバ装置400のデータ送信量を受信ウィンドウサイズとして決定する。例えば、受信ウィンドウサイズは、下りリンクの実効伝送速度と、無線端末100とサーバ装置400との間のRTT(Round Trip Time)との積により決定される。
TCP処理部144によって決定された受信ウィンドウサイズは、TCPのACKの一部として、無線端末100から無線基地局200を介してサーバ装置400に送信される。
(3.1.2)上りリンク動作
図7は、無線通信システム1の上りリンクに関する動作例を示すシーケンス図である。ステップS101U〜S106Uの処理は、あるサブフレームについて行われる。
ステップS101Uにおいて、無線基地局200の無線通信制御部241は、無線端末100から無線通信部210が受信する無線信号の品質、すなわち上りリンクの無線品質を計測する。
ステップS102Uにおいて、無線基地局200のスケジューラ部242は、無線通信制御部241によって計測された上りリンクの無線品質に基づいて、当該サブフレームにおいて無線端末100に割り当てる上りリンクのRB及びMCSを決定する。
ステップS103Uにおいて、無線基地局200の無線通信制御部241は、スケジューラ部242によって割り当てられた上りリンクのRB及びMCSのRB及びMCSのそれぞれを示す制御情報を無線端末100に送信するよう無線通信部210を制御する。無線通信部210は、当該制御情報を無線端末100に送信する。無線端末100の無線通信部110は、無線基地局200から制御情報を受信する。
ステップS104Uにおいて、無線端末100の無線通信制御部141は、無線通信部110が受信した制御情報に基づいて上りリンクのRB及びMCSを判別し、ユーザデータを符号化及び変調する。
ステップS105Uにおいて、無線端末100の無線通信制御部141は、符号化及び変調したユーザデータを無線基地局200に送信するよう無線通信部110を制御する。当該ユーザデータには、HARQプロセス番号が付されている。無線通信部110は、当該ユーザデータを無線基地局200に送信する。無線基地局200の無線通信部210はユーザデータを受信する。
ステップS106Uにおいて、無線基地局200の無線通信制御部241は、スケジューラ部242によって割り当てられた上りリンクのRB及びMCSに応じて、無線通信部210が受信したユーザデータを復調及び復号する。無線通信制御部241は、ユーザデータの復号成否に応じてACK(又はNACK)を生成する。
ステップS107Uにおいて、無線基地局200の無線通信制御部241は、生成したACK(又はNACK)を示す制御情報を無線端末100に送信するよう無線通信部210を制御する。無線通信部210は、当該制御情報を無線端末100に送信する。
ステップS108Uにおいて、無線端末100の取得部142は、上りリンクの無線通信情報を取得する。無線通信情報は、無線通信制御部141から取得可能な情報であり、計算部143による伝送速度の計算に使用される。本実施形態では、LTEに適した計算を行うために、上りリンクの無線通信情報として、上りリンクの割り当てRB数、上りリンクのMCS、及び上りリンクのHARQプロセス番号を使用する。取得部142は、取得した上りリンクの無線通信情報を記憶部150に記憶させる。
ステップS101U〜S108Uの処理は、予め定められた時間長の計測時間内のサブフレームのそれぞれについて行われる。その結果、記憶部150は、計測時間内のサブフレームのそれぞれについての上りリンクの無線通信情報を記憶することになる。
ステップS200Uにおいて、計算部143は、記憶部150に記憶されている無線通信情報を用いて、上りリンクの実効伝送速度を計算する。
ステップS301Uにおいて、無線端末100のアプリケーション処理部145は、計算部143によって計算された上りリンクの実効伝送速度を用いて、サーバ装置400へのデータ送信量を決定する。
(3.2)伝送速度計算処理
図8は、無線端末100による伝送速度計算処理を示すフローチャートである。ここでは、下りリンクの伝送速度計算処理(すなわち、図6のステップS200Dの詳細)を説明するが、上りリンクの伝送速度計算処理(すなわち、図7のステップS200Uの詳細)は下りリンクの伝送速度計算処理と概ね同じ内容である。
ステップS210において、取得部142は、記憶部150に記憶されている、計測時間におけるサブフレーム毎の割り当てRB数と、計測時間におけるサブフレーム毎のMCSとを取得する。また、取得部142は、記憶部150に記憶されているMCS伝送速度テーブルを用いてサブフレーム毎のMCSをMCS伝送速度に変換し、計測時間におけるサブフレーム毎のMCS伝送速度を取得する。ここで、MCS伝送速度は、1無線リソース(1サブフレーム及び1RB)当たりの伝送速度である。
理論伝送速度計算部143aは、取得部142によって取得された、計測時間におけるサブフレーム毎の割り当てRB数と、計測時間におけるサブフレーム毎のMCS伝送速度とを用いて、式(1)に従って理論伝送速度を計算する。
Figure 0005498888
式(1)に示すように、理論伝送速度は、サブフレーム毎の割り当てRB数及びMCS伝送速度の積を計測時間内の全サブフレームについて合計したものを、計測時間で割ることによって計算される。つまり、理論伝送速度は、計測時間内の各サブフレームでの理論伝送速度を平均化したものであり、計測時間内で無線端末100が受信したすべてのユーザデータが誤りなく復号された場合の伝送速度である。実際の無線通信では、伝送誤り(すなわち復号失敗)を補うための再送がHARQによって行われるため、実効伝送速度は、理論伝送速度よりも低くなる。
ステップS220において、減少率計算部143bは、理論伝送速度を補正するための伝送速度減少率HARQfactorを計算する。伝送速度減少率HARQfactorの計算方法の詳細については後述する。
なお、ステップS220の処理はステップS210の前に行ってもよい。
ステップS230において、実効伝送速度計算部143cは、理論伝送速度計算部143aによって計算された理論伝送速度と、減少率計算部143bによって計算された伝送速度減少率HARQfactorとを用いて、式(2)に従って実効伝送速度を計算する。
Figure 0005498888
式(2)に示すように、実効伝送速度は、理論伝送速度と伝送速度減少率HARQfactorとの積により計算される。
(3.3)減少率計算処理
次に、伝送速度減少率HARQfactorの計算処理について説明する。図9は、伝送速度減少率HARQfactorの計算処理を示すフローチャートである。
ステップS221において、取得部142は、記憶部150に記憶されている、計測時間内で受信した各データパケットのHARQプロセス番号を取得する。また、取得部142は、データパケットの復号に成功するまでに要した送信回数である所要送信回数をHARQプロセス番号毎に取得する。HARQプロセス番号が1つしか存在しないデータパケットは、1回目の送信で復号に成功したことを示しており、HARQプロセス番号が2つ存在するデータパケットは、2回目の送信で復号に成功したことになる。
減少率計算部143bは、取得部142によって取得された所要送信回数を統計処理することによって、n回目の送信で復号に成功する確率pn、すなわち送信回数毎の復号成功確率pnを計算する。具体的には、減少率計算部143bは、個々のデータパケットについて、同一のHARQプロセス番号がいくつ存在するのかをカウントし、各送信回数の割合を統計処理により求めることで、送信回数毎の復号成功確率pnを計算する。
ステップS222において、取得部142は、記憶部150に記憶されているHARQプロセス番号に基づき、計測時間内でのHARQプロセス番号毎の時間間隔I(図3参照)を取得する。ここで、時間間隔Iは、下りリンクにおいては受信時間間隔であり、上りリンクにおいては送信時間間隔である。また、取得部142は、記憶部150に予め記憶されている最小時間間隔RTdelayを取得する。最小時間間隔RTdelayは、システムで規定される最小の再送時間間隔であり、LTEの場合、8ミリ秒である。
減少率計算部143bは、取得部142によって取得されたHARQプロセス番号毎の時間間隔Iを平均化することによって、実測平均時間間隔Iaveを計算する。LTEでは、下りリンクのHARQは非同期型の再送を行うため、再送の時間間隔が一定でない。そのため、伝送速度減少率HARQfactorを補正するための実測平均時間間隔Iaveを計算する。一方、上りリンクのHARQでは同期型の再送を行うため、実測平均時間間隔Iaveは常に8ミリ秒である。よって、上りリンクにおいては、実測平均時間間隔Iaveの計算を省略してもよい。
そして、減少率計算部143bは、取得部142によって取得された最小時間間隔RTdelayと、計算した実測平均時間間隔Iaveとを用いて、式(3)に従って再送遅延率Daveを計算する。
Figure 0005498888
式(3)に示すように、再送遅延率Daveは、最小時間間隔RTdelayに対する実測平均時間間隔Iaveの比を示す。なお、上述したように、上りリンクにおいては、実測平均時間間隔Iaveは常に8ミリ秒であり、再送遅延率Dave=1となるため、再送遅延率Daveの計算を省略してもよい。
なお、ステップS222の処理はステップS221の前に行ってもよい。
ステップS223において、減少率計算部143bは、ステップS221において計算された送信回数毎の復号成功確率pnと、ステップS222において計算された再送遅延率Daveとを用いて、式(4)に従って伝送速度減少率HARQfactorを計算する。
Figure 0005498888
式(4)の分母において、1+(n-1)Daveとなっているのは、再送の時間間隔が関係するのは再送が発生した時点からであり、2回目の送信(すなわちn=2)以降でのみ考慮すべきだからである。
式(4)に示すように、少ない送信回数nでの復号成功確率pが高いほど、伝送速度減少率HARQfactorの値は1に近づき、その結果、実効伝送速度は理論伝送速度に近い値になる。一方、多い送信回数nでの復号成功確率pが高いほど、伝送速度減少率HARQfactorの値は0に近づき、その結果、理論伝送速度に対する実効伝送速度の落差が大きくなる。
また、式(4)に示すように、再送遅延率Daveが1よりも大きくなるほど、伝送速度減少率HARQfactorの値は0に近づき、その結果、理論伝送速度に対する実効伝送速度の落差が大きくなる。一方、再送遅延率Daveが1に近いほど、伝送速度減少率HARQfactorは余り変化しないことになる。
(4)実施形態の効果
以上説明したように、本実施形態によれば、無線端末100の計算部143は、取得部142によって取得される割り当てRB数と所要送信回数と繰り返し送信の時間間隔とを用いて実効伝送速度を計算する。
割り当てRB数が多いほど理論伝送速度は高くなり、割り当てRB数が少ないほど理論伝送速度は低くなるため、割り当てRB数を考慮することによって、伝送速度を精度良く計算できる。
また、HARQにおける所要送信回数が多いほど、理論伝送速度に対する実効伝送速度の落差が大きくなり、当該所要送信回数が少ないほど、実効伝送速度は理論伝送速度に近い値になるため、所要送信回数を考慮することによって、伝送速度を精度良く計算できる。
さらに、HARQにおける送信時間間隔が長いほど、理論伝送速度に対する実効伝送速度の落差が大きくなるため、HARQにおける送信時間間隔を考慮することによって、伝送速度を精度良く計算できる。
したがって、無線端末100は、スケジューリング技術とHARQとを使用した無線通信によって提供される伝送速度を精度良く計算できる。
このように、本実施形態によれば、無線品質だけでなく、スケジューラによる割り当て状況やHARQの再送の影響も考慮することができ、より精度の高い伝送速度の計算を行うことができる。
(5)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、自動再送制御の一例としてのHARQを使用する無線通信システムについて説明したが、HARQに代えてARQを使用する無線通信システムについても本発明を適用可能である。
上述した実施形態では、上りリンク及び下りリンクのそれぞれの実効伝送速度を無線端末100で計算する一例を説明したが、上りリンク及び下りリンクのそれぞれの実効伝送速度を無線基地局200で計算してもよい。図10は、その他の実施形態に係る無線基地局200の構成を示すブロック図である。図10に示すように、無線基地局200は、取得部243及び計算部244をさらに具備する点で、上述した実施形態とは異なる。取得部243及び計算部244は、上述した実施形態に係る取得部142及び計算部143とそれぞれ同様の機能を有する。
さらに、上述した実施形態では、上りリンク及び下りリンクのそれぞれの実効伝送速度を計算する一例を説明したが、上りリンク及び下りリンクの何れか一方のみの実効伝送速度を計算してもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
1…無線通信システム、100…無線端末、101…アンテナ、110…無線通信部、120…無線部、130…信号処理部、140…制御部、141…無線通信制御部、142…取得部、143…計算部、143a…理論伝送速度計算部、143b…減少率計算部、143c…実効伝送速度計算部、144…TCP処理部、145…アプリケーション処理部、150…記憶部、160…音声入出力部、170…映像入出力部、180…操作受付部、190…バッテリ、200…無線基地局、201…アンテナ、210…無線通信部、220…無線部、230…信号処理部、240…制御部、241…無線通信制御部、242…スケジューラ部、243…取得部、244…計算部、250…記憶部、260…ネットワーク通信部、300…ネットワーク、400…サーバ装置

Claims (6)

  1. 無線リソースの割り当てを動的に変更可能なスケジューリング技術と、データ復号に成功するまで繰り返し送信を行う自動再送制御とを使用した無線通信を無線基地局と行う無線端末であって、
    前記無線基地局によって自端末に割り当てられた無線リソースの量である割り当てリソース量と、前記自動再送制御においてデータ復号に成功するまでに要した送信回数である所要送信回数とを取得する取得部と、
    前記取得部によって取得される前記割り当てリソース量と前記所要送信回数とを用いて、前記無線通信によって提供される実効的な伝送速度を計算する計算部と
    を備える無線端末。
  2. 前記取得部は、前記自動再送制御における繰り返し送信の時間間隔をさらに取得し、
    前記計算部は、前記取得部によって取得される前記割り当てリソース量と前記所要送信回数と前記繰り返し送信の時間間隔とを用いて、前記実効的な伝送速度を計算する請求項1に記載の無線端末。
  3. 前記取得部は、前記無線通信で使用される変調符号化方式に対応する、1無線リソース当たりの伝送速度をさらに取得し、
    前記計算部は、前記取得部によって取得される前記割り当てリソース量と前記1無線リソース当たりの伝送速度とを用いて、前記無線通信によって提供される理論的な伝送速度を計算する理論伝送速度計算部を備え、
    計算された前記理論的な伝送速度を用いて、前記実効的な伝送速度を計算する請求項2に記載の無線端末。
  4. 前記計算部は、
    前記取得部によって取得される前記所要送信回数と前記繰り返し送信の時間間隔とを用いて、前記自動再送制御の影響による伝送速度の減少率を計算する減少率計算部と、
    前記理論伝送速度計算部によって計算された前記理論的な伝送速度と、前記減少率計算部によって計算された前記伝送速度の減少率とを用いて、前記実効的な伝送速度を計算する実効伝送速度計算部と
    をさらに備える請求項3に記載の無線端末。
  5. 前記減少率計算部は、
    前記取得部によって取得される前記所要送信回数を統計処理することによって、送信回数毎の復号成功確率を計算し、
    計算した前記送信回数毎の復号成功確率と、前記取得部によって取得される前記繰り返し送信の時間間隔とを用いて、前記伝送速度の減少率を計算する請求項4に記載の無線端末。
  6. 無線リソースの割り当てを動的に変更可能なスケジューリング技術と、データ復号に成功するまで繰り返し送信を行う自動再送制御とを使用した無線通信を無線基地局と無線端末とが行う無線通信システムにおいて、前記無線通信によって提供される実効的な伝送速度を計算する伝送速度計算方法であって、
    前記無線基地局によって前記無線端末に割り当てられた無線リソースの量である割り当てリソース量と、前記自動再送制御においてデータ復号に成功するまでに要した送信回数である所要送信回数とを取得するステップと、
    前記取得するステップによって取得される前記割り当てリソース量と前記所要送信回数とを用いて、前記実効的な伝送速度を計算するステップと
    を有する伝送速度計算方法。
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