JP5493070B2 - 導電性織物 - Google Patents

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この発明は導電性織物に関する。さらに詳しくは、タッチ位置を正確に検出するために工夫された織り構造を有する導電性織物であり、該導電性織物をタッチセンサに使用することで、該導電性織物の構造に適した信号検出回路を備えたフレキシブルなタッチパネル装置を実現させる導電性織物に関する。
従来技術であるフレキシブル性のあるタッチパネルは、タッチセンサが、特許文献1に記載のセンサのように樹脂基板上に構成されたものが多く、変化が緩やかな曲面には追随することはできるが、球面や自由曲面に追随することは困難である。
そこで、球面や自由曲面に追随できるタッチパネルとして、布製のタッチセンサを用いたタッチパネルが提案されている。特許文献2及び特許文献3には、導電性繊維を絶縁体で覆った導電糸を縦横に織り込んだ布をタッチセンサとして使用することが報告されている。特許文献2及び特許文献3に記載された導電性繊維を織り込んだ布は、物体が布に接触した時の導電性繊維の間の距離変化による静電容量の変化を検出することにより、タッチセンサとして作動させることができるものである。
国際公開番号WO2002/073148号公報 特開2006−234716号公報 特開2008−170425号公報
しかしながら、上記のタッチセンサの織り構造では、隣り合った導電糸同士の静電容量の結合が無視できず、布全体としてはタッチセンサとして機能するが、タッチした場所を特定できるタッチパネルとして機能させることは難しい。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、タッチ位置を正確に検出するために工夫された織り構造を有する導電性織物を提供することである。そして、該導電性織物の構造に適した信号検出回路を備え、該導電性織物をタッチパネルとして用いたフレキシブルなタッチパネル装置を提供することである。
従来の導電性織物では、全ての糸に導電性繊維が入っており、導電糸同士の静電容量の結合が無視できなかった。そこで、本願の発明者は鋭意検討の結果、導電糸同士の静電容量の結合を小さくするために、絶縁性の糸により導電糸同士を分離する、導電糸の間引き織り構造を有する導電性織物を発明した。
そこで、本発明の第1の発明は、導体の繊維を絶縁体で覆った構造の導電糸を絶縁糸とともに縦糸および横糸とし、この横糸と縦糸とを互いに織り合わせて織物とした導電性織物であって、
縦糸は、縦方向に延びる複数本の導電糸を横方向に並べた導電縦糸域と、縦方向に延びる複数本の絶縁糸を横方向に並べた絶縁縦糸域とが、横方向に交互に並べられて形成され
横糸は、横方向に延びる複数本の導電糸を縦方向に並べた導電横糸域と、横方向に延びる複数本の絶縁糸を縦方向に並べた絶縁横糸域とが、縦方向に交互に並べられて形成され
導電縦糸域と導電横糸域との交差位置となる複数箇所で、それぞれ縦方向の導電糸と横方向の導電糸とが織り合わされて形成されるセルを、このセルにおける縦方向の導電糸と横方向の導電糸との距離の変化に応じた静電容量の変化特性を利用してタッチの検出を行うタッチセンサとして機能させることができる導電性織物である。
この第1の発明によれば、導電性織物は、縦糸の導電糸についても、横糸の導電糸についても絶縁糸により分離されて、間引き織り構造とされているので、導電糸同士の静電容量の結合を小さくすることができる。そのため、タッチ位置から離れた部分では静電容量の変化が少なくなる。そして、縦糸の導電糸と横糸の導電糸が織り合わされたセルでは2方向の導電糸が近接しているので、セルにタッチした場合は他の部位にタッチした場合に比べて静電容量の変化が大きい。この、導電性織物の間引き織り構造による縦方向の導電糸と横方向の導電糸との距離の変化に応じた静電容量の変化特性を利用することにより、導電性織物のセルをタッチセンサとして機能させることが可能となる。
次に、本願の発明者は、上記の導電性織物をタッチパネルとして機能させるための回路構成について検討した。静電容量の変化を検出する手法としては、例えばCR発振の周波数変化を見る方法があるが、間引き織り構造の場合、隣り合うセル同士が電気的につながっているため混線してしまい正確な測定ができない。そこで、本願の発明者は、鋭意検討の結果、導電性織物の電気的につながった複数のセルの静電容量の変化を得るために、縦糸または横糸のうち一方の導電糸に周期信号を印加し、周期信号を印加しなかった導電糸から得られた信号との信号差を検出する方式を使用する信号検出回路を発明した。
そこで、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る導電性織物に形成されたセルをタッチセンサとして使用するタッチパネル装置であって、
導電縦糸域または導電横糸域のいずれか一方の導電糸域の導電糸に導電糸域毎に相互に区別が可能な周期信号を印加し、周期信号を印加した導電糸域毎の導電糸との間の静電容量を介して周期信号を印加しなかった導電糸域の導電糸から出力される信号を取出し、
取出した信号と印加信号との信号差を検出することにより、タッチされたセルを検出することのできる信号検出回路を備えた、タッチパネル装置である。
この第2の発明によれば、一方の導電糸域の導電糸に導電糸域毎に相互に区別が可能な周期信号を印加し、周期信号を印加した導電糸域毎の導電糸との間の静電容量を介して周期信号を印加しなかった導電糸域の導電糸から出力される信号を取出す。そして、区別が可能な周期信号毎に、取出した信号と印加信号との信号差を検出する。これにより、回路上の混線なく、各セルにおける正確な静電容量の変化の信号が得られる。よって、導電性織物の各セルについてタッチされたか否かを検出することが可能となり、導電性織物をタッチパネルとして使用するタッチパネル装置を提供することができる。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係るタッチパネル装置であって、
導電縦糸域または導電横糸域のいずれか一方の導電糸域の導電糸に印加される周期信号は、導電糸域毎に周波数が異なっていることを特徴とする。
この第3の発明によれば、導電糸域の導電糸に印加される周期信号は、導電糸域毎に周波数が異なっている。よって、周期信号を印加しなかった導電糸域の導電糸から出力される信号を取出し、周波数毎に信号差を検出することで、縦横の導電糸域が交差する各セルにおける正確な静電容量の変化の信号を得ることができ、各セルへのタッチの有無を検出することができる。
次に、本発明の第4の発明は、上記第2の発明に係るタッチパネル装置であって、
導電縦糸域または導電横糸域のいずれか一方の導電糸域の導電糸に印加される周期信号は、各導電糸域に対して時分割で印加されることを特徴とする。
この第4の発明によれば、導電糸域の導電糸に印加される周期信号は、各導電糸域に対して時分割で印加される。よって、周期信号を印加しなかった導電糸域の導電糸から出力される信号を取出し、時分割で信号差を検出することで、縦横の導電糸域が交差する各セルにおける正確な静電容量の変化の信号を得ることができ、各セルへのタッチの有無を検出することができる。
上述の本発明の各発明によれば、次の効果が得られる。
まず、上述の第1の発明によれば、導電性織物は、導電糸について間引き織り構造とされているので、導電糸同士の静電容量の結合を小さくすることができる。そして、縦糸の導電糸と横糸の導電糸が織り合わされたセルでは2方向の導電糸が近接しているので、セルにタッチした場合は他の部位にタッチした場合に比べて静電容量の変化が大きい。この、導電性織物の間引き織り構造による縦方向の導電糸と横方向の導電糸との距離の変化に応じた静電容量の変化特性を利用することにより、導電性織物のセルをタッチセンサとして機能させることが可能となる。
次に、上述の第2の発明によれば、縦糸または横糸のいずれか一方の導電糸に相互に区別が可能な周期信号を印加し、周期信号を印加しなかった導電糸から出力される信号を取出す。そして、区別が可能な周期信号毎に、取出した信号と印加信号との信号差を検出することで、回路上の混線なく各セルにおける正確な静電容量の変化の信号が得られる。よって、導電性織物の各セルについてタッチされたか否かを検出することが可能であり、導電性織物をタッチパネルとして使用するタッチパネル装置を提供することができる。
次に、上述の第3の発明によれば、縦糸または横糸のいずれか一方の導電糸に印加される周期信号は、導電糸域毎に周波数が異なっている。よって、周期信号を印加しなかった導電糸から出力される信号を取出し、周波数毎に信号差を検出することで、各セルにおける正確な静電容量の変化の信号が得ることができ、各セルへのタッチの有無を検出することができる。
次に、上述の第4の発明によれば、縦糸または横糸のいずれか一方の導電糸に印加される周期信号は、各導電糸域に対して時分割で印加される。よって、周期信号を印加しなかった導電糸から出力される信号を取出し、時分割で信号差を検出することで、各セルにおける正確な静電容量の変化の信号が得ることができ、各セルへのタッチの有無を検出することができる。
実施例1における導電性織物を写真で示す図である。 実施例1において、導電糸域の間隔と混線率の関係について計測した結果を示す図である。 混線率について説明する図である。 実施例1におけるタッチパネル装置の構成を示す図である。 実施例1のタッチパネル装置を用いて導電性織物のセル位置に対応したLEDがタッチ信号により消灯するタッチパネルを実現した図である。 実施例2におけるタッチパネル装置の構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。
[導電性織物の構成]
図1に実施例1におけるタッチパネル装置30(図4参照)で使用する導電性織物10の写真を示す。
始めに、導電性織物10の構成について説明する。導電性織物10の縦糸は、縦方向に延びる複数本の導電糸12を横方向に並べた導電縦糸域16と、縦方向に延びる複数本の絶縁糸14を横方向に並べた絶縁縦糸域18とが、横方向に交互に並べられた構成とされている。そして、導電性織物10の横糸は、横方向に延びる複数本の導電糸12を縦方向に並べた導電横糸域20と、横方向に延びる複数本の絶縁糸14を縦方向に並べた絶縁横糸域22とが、縦方向に交互に並べられた構成とされている。
そして、導電糸12が絶縁糸14により分離された縦糸と、導電糸12が絶縁糸14により分離された横糸とが織り合わされて織物に形成されており、導電性織物10は、導電糸12同士が絶縁糸14により分離された間引き織り構造を有している。そして、導電縦糸域16と導電横糸域20の交差位置で、縦糸の導電糸12と横糸の導電糸12が織り合わされたセル24が形成されている。
なお、実施例1では、図1に白色で表された縦横双方の導電糸12、12には、芯糸にポリエステル銀めっき糸150D、鞘糸にポリエステル糸150D及びポリエステル糸20/1を使用したダブルカバリング糸を使用している。そして、図1に黒色で表された絶縁糸14には、綿糸20/2を使用している。
[間引き織り構造の特性]
導電性織物10は、図1に示すように、導電糸12が絶縁糸14により分離された間引き織り構造とされているので、導電線同士の静電容量の結合が小さく、タッチ位置から離れた部分では静電容量の変化が少ない。そして、縦糸の導電糸12と横糸の導電糸12が織り合わされたセル24では2方向の導電糸12が近接しているので、セル24にタッチした場合は他の部位にタッチした場合に比べて静電容量の変化が大きい。
そこで、間引き織り構造の特性を確認するため、縦横の両方向について、導電糸12の本数を4本、導電糸域の幅を3.5mmに固定し、導電糸域を縦横それぞれ3箇所として、導電糸域を隔てる絶縁糸域の幅を20mmから65mmまで変化させた間引き織り構造の導電性織物を作製した。そして、比較用に、全て導電糸12で作製した導電性織物を作製した。図1に示した導電性織物10は、縦横の絶縁糸域の幅を20mmとした時のものである。
そして、混線の影響を調べるために、これらの導電性織物に形成される9個のセル24のうち、中央のセル24の静電容量を検出するようにLCRメータを接続し、各セル24にタッチ信号を与えた時の中央のセル24の静電容量の変化の計測を行った。なお、タッチ信号は指先でセル24に触れることにより与えている。
この計測を導電糸域の間隔(絶縁糸域の幅)が異なる導電性織物で行い、解析した結果を図2に示す。図中、横軸は導電糸域の間隔、縦軸は混線率を表す。
ここで、混線率は、他のセルにタッチ信号を与えた時の中央のセルの静電容量の変化の平均値を中央のセルにタッチ信号を与えた時の静電容量の変化で割ったものとして定義しており、混線率が100%に近づくほど、セル間の混線が多いことを示している。
混線率は、図3に示すようにセルの番号を定めると、図3に示した混線率の式で表現することができる。
そして、図2に示すとおり、導電糸域の間隔が大きくなるにつれて、混線率が大幅に減少することがわかる。導電糸域の間隔がゼロの時は混線率が90%程度となるため、タッチしたセルの検出が困難である。これは、従来技術による織物の全体が導電糸で構成されている導電性織物に相当する。これに対して、図1で示した導電糸域の間隔が縦横それぞれ20mmの導電性織物10では、混線率は60%程度に減少するので、タッチされたセルの検出が容易になる。
よって、実施例1の導電性織物10では、間引き織り構造による静電容量の変化特性を利用することにより、セル24をタッチセンサとして機能させることが可能となる。
なお、セル24を押す強さに応じて導電糸の距離が変化し、セル24の静電容量が変化するので、導電性織物10のセル24を圧力検知センサとして機能させることもできる。
[タッチパネル装置の構成]
次に、実施例1におけるタッチパネル装置について説明する。図4に、実施例1における導電性織物10を使用したタッチパネル装置30の構成を示す。
図4に示すように、タッチパネル装置30を構成する導電性織物10の3箇所の導電縦糸域16a、導電縦糸域16b、導電縦糸域16cには、それぞれ、各導電縦糸域の導電糸12に周期信号を印加する第1発振器40、第2発振器42、第3発振器44が接続されている。そして、導電性織物10の3箇所の導電横糸域20a、導電横糸域20b、導電横糸域20cには、各導電横糸域の導電糸12から出力される信号を取出すマルチプレクサ32が接続されている。
そして、マルチプレクサ32には、導電糸12から取出した信号と印加した周期信号の信号差を検出する信号差検出回路34が接続されている。そして信号差検出回路34は、周期信号を基準信号として取り込むために、第1発振器40、第2発振器42および第3発振器44に接続されるとともに、タッチパネル装置30の動作を制御する動作処理回路36に接続されている。
[タッチされたセルの検出方法]
次に、タッチされたセルの検出方法を説明する。第1発振器40からは、図4にf1で示した1メガヘルツのサイン波が導電縦糸域16aの導電糸12に対して印加されると共に、信号差検出回路34に1メガヘルツのサイン波が基準信号として送られる。第2発振器42からは、図4にf2で示した1.5メガヘルツのサイン波が導電縦糸域16bの導電糸12に対して印加されると共に、信号差検出回路34に1.5メガヘルツのサイン波が基準信号として送られる。そして、第3発振器44からは、図4にf3で示した3.9メガヘルツのサイン波が導電縦糸域16cの導電糸12に対して印加されると共に、信号差検出回路34に3.9メガヘルツのサイン波が基準信号として送られる。なお、各導電縦糸域の導電糸12に印加される周波数f1、f2、f3は、互いに干渉しない周波数が選択されている。
そして、マルチプレクサ32は、導電横糸域20a、導電横糸域20b及び導電横糸域20cから取出した信号を、導電横糸域毎に3系列に分離した状態で、信号差検出回路34に送り出す。
セル24にタッチして、セル24の静電容量が変化すると、セル24に印加されている周期信号の位相及び振幅が変化する。そこで、セル24から取出した周期信号の位相あるいは振幅の、印加信号との差を調べることで静電容量の変化を生じたセルを知ることができる。
実施例1では、信号差検出回路34は、導電横糸域から取込んだ3系列の信号について、サイン波の周波数毎に各発振器から取込んだ基準信号との信号差から、位相差の検出を行う。そして、検出した位相差から、回路上の混線なく、各セル24毎の正確な静電容量の変化を検出し、タッチされたセル24を特定する。
例えば、導電横糸域から取込んだ3系列の信号について、サイン波の周波数毎に基準信号との位相差の検出を行った結果、導電横糸域20bから取得した1.5メガヘルツのサイン波での位相差の変化に対応する静電容量の変化が最大であれば、タッチ信号が与えられたセル24は、導電横糸域20b上のセル24であり、かつ、1.5メガヘルツのサイン波が印加された導電縦糸域16b上のセルであることがわかるので、タッチ信号が与えられたセル24は、図4の中央のセル24であることが特定できる。
図5は、タッチパネル装置30を用いて導電性織物10のセル24の位置に対応したLEDがタッチ信号により消灯するタッチ位置表示器48を実現した例である。図5(a)は、導電性織物10にタッチしておらず、9個のセル24に対応するLEDが全て点灯した状態を示す。図5(b)は、中央のセル24に触れたために、中央のLEDが消灯した状態を示す。
[変形例]
実施例1では、信号差検出回路34により、導電糸域から取込んだ信号と基準信号の信号差のうち、位相差を検出することで各セル24の静電容量の変化を検出したが、信号差検出回路34により、信号差のうちの振幅差を検出して、各セル24の静電容量の変化を検出しても良い。また、信号差検出回路34により、位相差と振幅差の双方を検出することで各セル24の静電容量の変化を検出しても良い。
また、実施例1では、周期信号としてサイン波を使用しているが、周期信号として矩形波を使用しても良い。
[効果]
実施例1で用いた導電性織物10によれば、導電糸の間引き織り構造により混線が減少して、高精度なタッチ位置検知が可能であるため、タッチパネルとしての使用が可能である。また、導電性繊維の使用量が減らせるため、コスト低減にもつながる。
そして、実施例1のタッチパネル装置30によれば、各導電縦糸域の導電糸12に周波数が異なり互いに干渉しない周期信号を印加し、導電縦糸域毎の導電糸12との間の静電容量を介して導電横糸域の導電糸12から出力される信号を取出す。そして、周波数毎に、取出した信号と印加信号との信号差のうち位相差または振幅差、あるいは位相差と振幅差の双方を検出する。これにより、回路上の混線なく、各セル24における正確な静電容量の変化の信号が得られる。
よって、導電性織物10の各セル24についてタッチされたか否かを検出することが可能となり、導電性織物10をタッチパネルとして使用するフレキシブルなタッチパネル装置を提供することができる。
次に実施例2について説明する。図6に、実施例2におけるタッチパネル装置30Aの構成を示す。実施例2の実施例1との違いは、周期信号として、発振器58が発生する単一の周波数の信号を、分配マルチプレクサ56により、時分割して、導電縦糸域16a、導電縦糸域16b、導電縦糸域16cに印加している点である。
そして、マルチプレクサ50は、導電横糸域20a、導電横糸域20b及び導電横糸域20cから取出した信号を、導電横糸域毎に3系列に分離した状態で、信号差検出回路52に送り出す。そして、信号差検出回路52では、導電横糸域毎に取込んだ信号について、時分割された時間帯毎に発振器58から取込んだ基準信号との信号差から、位相差の検出を行い、回路上の混線なく、各セル24毎の正確な静電容量の変化を検出し、タッチされたセル24を特定する。
なお、信号差検出回路52に接続された動作処理回路54は、実施例1と同様に、タッチパネル装置30Aの動作を制御する。
なお、信号差から振幅差を検出しても良い点、周期信号が矩形波でも良い点は実施例1と同様である。
実施例2によれば、実施例1と同様に、導電性織物10を用いたフレキシブルなタッチパネル装置を提供することができる。また、発振器を1台で済ますことができるため、タッチパネル装置のコストを低減することができる。
上記の各実施例では、絶縁糸に綿を用いたが、絶縁糸については、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン等の合成繊維を用いても良く、天然繊維のウールを用いても良い。
そして、導電糸については、銅、アルミ、鉄、ステンレス、ニクロム、金、銀、チタンニッケル合金等の金属繊維、PAN系、ピッチ系の炭素繊維を用いても良い。また、導電糸として、絶縁糸に使用するポリエステル、ナイロン、レーヨン等の樹脂に導電成分としてカーボン、グラファイト、カーボナノチューブ等を混練後に紡糸した糸を用いることもできる。また、導電糸として、絶縁糸の表面に導電成分として銅、アルミ、銀、金等を金属メッキ手法により被覆した糸を用いることもできる。そして、導電糸として、導電糸に絶縁糸を撚糸した構造の導電糸や導電糸に絶縁性の樹脂をコーティングした構造の導電糸を用いることもできる。特に樹脂をコーティングした構造のものは、耐湿性・耐水性を向上することができるため、センサ性能の安定性向上や誤作動を防ぐことができる。
上記の各実施例では、導電縦糸域の導電糸に周期信号を印加し、導電横糸域の導電糸から出力される信号を取出す構成としたが、導電横糸域の導電糸に周期信号を印加し、導電縦糸域から出力される信号を取出す構成としても良い。
そして、上記の各実施例では、導電性織物は、導電縦糸域が3箇所、導電横糸域が3箇所の構成としているが、導電縦糸域及び導電横糸域の数はこれに限定されない。また、上記の各実施例では、導電性織物10は縦横の双方について導電糸が間引かれた間引き織り構造としているが、センサが一列に並んだタッチパネルとして機能させるのであれば、縦糸と横糸のうち一方のみを導電糸の間引き構成とし、他方は全て導電糸で構成しても良い。
その他、本発明に係る導電性織物及び導電性織物を使用したタッチパネル装置は、その発明の思想の範囲で、各種の形態で実施できるものである。
10 導電性織物
12 導電糸
14 絶縁糸
16、16a、16b、16c 導電縦糸域
18 絶縁縦糸域
20、20a、20b、20c 導電横糸域
22 絶縁横糸域
24 セル
30、30A タッチパネル装置
32 マルチプレクサ
34 信号差検出回路
36 動作処理回路
40 第1発振器
42 第2発振器
44 第3発振器
48 タッチ位置表示器
50 マルチプレクサ
52 信号差検出回路
54 動作処理回路
56 分配マルチプレクサ
58 発振器

Claims (1)

  1. 導体の繊維を絶縁体で覆った構造の導電糸を絶縁糸とともに縦糸および横糸とし、当該横糸と前記縦糸とを互いに織り合わせて織物とした導電性織物であって、
    前記縦糸は、縦方向に延びる複数本の導電糸を横方向に並べた導電縦糸域と、縦方向に延びる複数本の絶縁糸を横方向に並べた絶縁縦糸域とが、横方向に交互に並べられて形成され
    前記横糸は、横方向に延びる複数本の導電糸を縦方向に並べた導電横糸域と、横方向に延びる複数本の絶縁糸を縦方向に並べた絶縁横糸域とが、縦方向に交互に並べられて形成され
    導電縦糸域と導電横糸域との交差位置となる複数箇所で、それぞれ縦方向の導電糸と横方向の導電糸とが織り合わされて形成されるセルを、このセルにおける縦方向の導電糸と横方向の導電糸との距離の変化に応じた静電容量の変化特性を利用してタッチの検出を行うタッチセンサとして機能させることができる導電性織物
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