JP5490178B2 - タービン翼列エンドウォール - Google Patents
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Description
タービン性能の向上を図るには、このクロスフローを低減させるとともに、このクロスフローに伴って発生する二次流れ損失を低減させる必要がある。
しかしながら、背側後縁側に形成された凸部では、そこで静圧が低下し、翼出口の流出角度が増大してしまい、凹凸を有する対象翼列の下流に位置する翼列における性能を悪化させ、複数の翼列を有するタービン全体の性能を却って低下させてしまう恐れがある。
本発明に係るタービン翼列エンドウォールは、環状に配列された複数のタービン静翼またはタービン動翼の、チップ側またはハブ側に位置するタービン翼列エンドウォールであって、0%Caxを軸方向におけるタービン静翼またはタービン動翼の前縁位置、100%Caxを軸方向におけるタービン静翼またはタービン動翼の後縁位置とし、0%ピッチをタービン静翼またはタービン動翼の腹面における位置、100%ピッチを前記タービン静翼またはタービン動翼の腹面と対向するタービン静翼またはタービン動翼の背面における位置とした場合に、一のタービン静翼またはタービン動翼と、このタービン静翼またはタービン動翼に隣接配置された他のタービン静翼またはタービン動翼との間に、5〜25%Caxの位置において70〜90%ピッチの位置に底点を有し、この底点から下流側に向かって緩やかに傾斜し、前記底点から隣接配置されたタービン静翼またはタービン動翼の腹面にわたって緩やかに傾斜するとともに、前記底点から上流側に向かってやや急に傾斜する、全体的になだらかに陥没した凹部を備えている。
図1に示すように、本実施形態に係るタービン翼列エンドウォール(以下、「第3段静翼チップエンドウォール」という。)10は、一のタービン第3段静翼(以下、「第3段静翼」という。)B1と、この第3段静翼B1に隣接配置された第3段静翼B1との間に、第1の凸部11をそれぞれ有するものである。
なお、図1中の第3段静翼チップエンドウォール10上に描いた実線は、第1の凸部11の等高線、後述する第2の凸部12の等高線、および後述する第3の凸部13の等高線を示している。
ここで、0%Caxとは、軸方向における第3段静翼B1の前縁位置のことを指し、100%Caxとは、軸方向における第3段静翼B1の後縁位置のことを指している。また、−(マイナス)は第3段静翼B1の前縁位置から軸方向に沿って上流側に遡った位置のことを指し、+(プラス)は第3段静翼B1の前縁位置から軸方向に沿って下流側に下った位置のことを指している。さらに、0%ピッチとは、第3段静翼B1の腹面における位置のことを指し、100%ピッチとは、第3段静翼B1の背面における位置のことを指している。
そして、この第1の凸部11の頂点P1の高さ(凸量)は、第3段静翼B1の軸コード長(第3段静翼B1の軸方向長さ)の5%〜20%(本実施形態では約13%)とされている。
図2に示すように、本実施形態に係るタービン翼列エンドウォール(以下、「第3段静翼ハブエンドウォール」という。)20は、一のタービン第3段静翼(以下、「第3段静翼」という。)B1と、この第3段静翼B1に隣接配置された第3段静翼B1との間に、第4の凸部21をそれぞれ有するものである。なお、図2中の第3段静翼ハブエンドウォール20上に描いた実線は、第4の凸部21の等高線、および後述する第5の凸部22の等高線を示している。
そして、この第4の凸部21の頂点P2の高さ(凸量)は、第3段静翼B1の軸コード長(第3段静翼B1の軸方向長さ)の5%〜20%(本実施形態では約12.5%)とされている。
図3に示すように、本実施形態に係るタービン翼列エンドウォール(以下、「第4段静翼チップエンドウォール」という。)30は、一のタービン第4段静翼(以下、「第4段静翼」という。)B2と、この第4段静翼B2に隣接配置された第4段静翼B2との間に、第1の凹部31をそれぞれ有するものである。なお、図3中の第4段静翼チップエンドウォール30上に描いた実線は、第1の凹部31の等深線、および後述する第6の凸部32の等深線を示している。
そして、この第1の凹部31の底点P3の深さ(凹量)は、第4段静翼B2の軸コード長(第4段静翼B2の軸方向長さ)の5%〜15%(本実施形態では約6%)とされている。
図4に示すように、本実施形態に係るタービン翼列エンドウォール(以下、「第4段静翼ハブエンドウォール」という。)40は、一のタービン第4段静翼(以下、「第4段静翼」という。)B2と、この第4段静翼B2に隣接配置された第4段静翼B2との間に、第2の凹部41をそれぞれ有するものである。なお、図4中の第4段静翼ハブエンドウォール40上に描いた実線は、第2の凹部41の等深線を示している。
そして、この第2の凹部41の底点P5の深さ(凹量)は、第4段静翼B2の軸コード長(第4段静翼B2の軸方向長さ)の5%〜15%(本実施形態では約9.4%)とされている。
このような第7の凸部51をスロート近傍のタービン翼列エンドウォール10,20,30,40上に設けることにより、スロート近傍を通過する作動流体の流速が増加し、その静圧が低下するとともに、第3段静翼B1,第4段静翼B2の背面において翼高さ方向(図6において上下方向)に発生する圧力勾配が、図6中の翼面内に実線で示す等圧線のごとく緩和されることとなるので、第3段静翼B1,第4段静翼B2の背面に発生する巻き上がりを抑制することができて、この巻き上がりに伴う二次流れ損失を低減させることができる。
11 第1の凸部(凸部)
20 第3段静翼ハブエンドウォール(タービン翼列エンドウォール)
21 第4の凸部(凸部)
30 第4段静翼チップエンドウォール(タービン翼列エンドウォール)
31 第1の凹部(凹部)
40 第4段静翼ハブエンドウォール(タービン翼列エンドウォール)
41 第2の凹部(凸部)
51 第7の凸部(第2の凸部または凸部)
B1 第3段静翼(タービン静翼)
B2 第4段静翼(タービン静翼)
P1 頂点
P2 頂点
P3 底点
P4 頂点
P5 底点
Claims (3)
- 環状に配列された複数のタービン静翼またはタービン動翼の、チップ側またはハブ側に位置するタービン翼列エンドウォールであって、
0%Caxを軸方向におけるタービン静翼またはタービン動翼の前縁位置、100%Caxを軸方向におけるタービン静翼またはタービン動翼の後縁位置とし、0%ピッチをタービン静翼またはタービン動翼の腹面における位置、100%ピッチを前記タービン静翼またはタービン動翼の腹面と対向するタービン静翼またはタービン動翼の背面における位置とした場合に、
一のタービン静翼またはタービン動翼と、このタービン静翼またはタービン動翼に隣接配置された他のタービン静翼またはタービン動翼との間に、5〜25%Caxの位置において70〜90%ピッチの位置に底点を有し、この底点から下流側に向かって緩やかに傾斜し、前記底点から隣接配置されたタービン静翼またはタービン動翼の腹面にわたって緩やかに傾斜するとともに、前記底点から上流側に向かってやや急に傾斜する、全体的になだらかに陥没した凹部を備えていることを特徴とするタービン翼列エンドウォール。 - スロート近傍に、全体的になだらかに隆起する凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタービン翼列エンドウォール。
- 請求項1または2に記載のタービン翼列エンドウォールを備えてなることを特徴とするタービン。
Priority Applications (1)
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JP2012120778A JP5490178B2 (ja) | 2012-05-28 | 2012-05-28 | タービン翼列エンドウォール |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008030937A Division JP5291355B2 (ja) | 2008-02-12 | 2008-02-12 | タービン翼列エンドウォール |
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JP2012120778A Active JP5490178B2 (ja) | 2012-05-28 | 2012-05-28 | タービン翼列エンドウォール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP5490178B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11441428B2 (en) | 2018-12-18 | 2022-09-13 | Mitsubishi Power, Ltd. | Turbine blade and steam turbine including the same |
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2012
- 2012-05-28 JP JP2012120778A patent/JP5490178B2/ja active Active
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US11441428B2 (en) | 2018-12-18 | 2022-09-13 | Mitsubishi Power, Ltd. | Turbine blade and steam turbine including the same |
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