JP5481471B2 - リン酸カルシウム粒子およびそれをベースとする水硬性セメント - Google Patents

リン酸カルシウム粒子およびそれをベースとする水硬性セメント Download PDF

Info

Publication number
JP5481471B2
JP5481471B2 JP2011506544A JP2011506544A JP5481471B2 JP 5481471 B2 JP5481471 B2 JP 5481471B2 JP 2011506544 A JP2011506544 A JP 2011506544A JP 2011506544 A JP2011506544 A JP 2011506544A JP 5481471 B2 JP5481471 B2 JP 5481471B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium phosphate
particles
powder
phosphate particles
tcp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011506544A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011520747A (ja
Inventor
ボーナー,マルク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dr HC Robert Mathys Stiftung
Original Assignee
Dr HC Robert Mathys Stiftung
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dr HC Robert Mathys Stiftung filed Critical Dr HC Robert Mathys Stiftung
Publication of JP2011520747A publication Critical patent/JP2011520747A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5481471B2 publication Critical patent/JP5481471B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/34Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing cold phosphate binders
    • C04B28/346Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing cold phosphate binders the phosphate binder being present in the starting composition as a mixture of free acid and one or more phosphates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/26Phosphates
    • C01B25/32Phosphates of magnesium, calcium, strontium, or barium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/26Phosphates
    • C01B25/32Phosphates of magnesium, calcium, strontium, or barium
    • C01B25/327After-treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B12/00Cements not provided for in groups C04B7/00 - C04B11/00
    • C04B12/02Phosphate cements
    • C04B12/025Phosphates of ammonium or of the alkali or alkaline earth metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/60Particles characterised by their size
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/12Surface area
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/29Coated or structually defined flake, particle, cell, strand, strand portion, rod, filament, macroscopic fiber or mass thereof
    • Y10T428/2982Particulate matter [e.g., sphere, flake, etc.]

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Geology (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

本発明は、請求項1に記載のリン酸カルシウム粒子、請求項29に記載の前記リン酸カルシウムの調製方法、請求項31に記載のリン酸カルシウム粒子を含んでなる混合物、および請求項33に記載の前記リン酸カルシウム粒子をベースとする水硬性セメント、に関する。
市販のリン酸カルシウムセメントの多くは、混合を開始すると直ちに反応するため、混合後数分以内に使用されなければならない。それ故、外科医が想定外の理由により20分注射を延期することは不可能である。
本発明の目的は、従来のものよりもずっと低い反応性を有するリン酸カルシウム粉末または顆粒を提供することである。
本発明は、請求項1に記載のリン酸カルシウム粒子、請求項29に記載の前記リン酸カルシウム粒子の調製方法、請求項31に記載のリン酸カルシウム粒子を含んでなる混合物、および請求項33に記載の前記リン酸カルシウム粒子をベースとする水硬性セメントを用い、提起した課題を解決する。
特別な実施形態において、前記比表面積(SSA)の減少は2%以下である。
更なる実施形態において、前記粒子は、最大深さが10nmの最上表層において、80%を超える結晶化度、好ましくは90%を超える結晶化度を有する。
別の実施形態において、前記最大深さは5nm、好ましくは2nmである。
更に別の実施形態において、前記粒子は、リートベルト解析のXRDデータによって決定されるとおり、80%を超える結晶化度、好ましくは90%を超える結晶化度を有する。
別の実施形態において、前記熱処理による前記結晶化度の増加は20%以下である。
更なる実施形態において、前記粒子の10重量パーセント未満の位相が、前記加熱処理によって改変される。
更に別の実施形態において、前記粒子の水硬反応性は、前記加熱処理後に遅延作用を示す。
更なる実施形態において、前記粒子と水との反応が10%正規化積算熱比率に達するのに必要な時間は、前記加熱処理によって少なくとも30分延ばされる。
別の実施形態において、前記加熱処理は450℃を超える温度、好ましくは500℃を超える温度で行われる。
また更なる実施形態において、前記加熱処理は900℃未満、好ましくは800℃未満で行われる。
更に別の実施形態において、前記加熱処理は650℃未満、好ましくは600℃未満で行われる。
更なる実施形態において、前記加熱処理は少なくとも15分間、好ましくは少なくとも1時間行われる。
別の実施形態において、前記加熱処理は少なくとも5時間、好ましくは少なくとも24時間行われる。
また更なる実施形態において、前記粒子は20μm未満の平均粒径を有する。
更に別の実施形態において、前記粒子は15μm未満、好ましくは10μm未満の平均粒径を有する。
更なる実施形態において、前記平均粒径は5μm未満、好ましくは2μm未満である。
別の実施形態において、前記粒子は0.2m/gより大きい、好ましくは1.0m/gより大きい比表面積(SSA)を有する。
また更なる実施形態において、前記粒子はヒドロキシアパタイト種結晶と混合されている。
更に別の実施形態において、前記ヒドロキシアパタイト種結晶は、リン酸カルシウム粒子の量に対して1〜20重量パーセント、好ましくは2〜10重量パーセントの量で存在する。
更なる実施形態において、前記粒子はα−リン酸三カルシウム[α−TCP;α−Ca(PO]から成る。
別の実施形態において、前記粒子2gと0.2MのNaHPO溶液1mLの混合物は、37℃において、混合後1時間以内に10J未満を放出する。
また更なる実施形態において、前記粒子はβ−リン酸三カルシウム[β−TCP;β−Ca(PO]から成る。
更に別の実施形態において、前記粒子1.9gとヒドロキシアパタイト種結晶0.1gとpH6.0、37℃に調整した0.2MのNaHPO溶液1mLとの混合物は、混合後1時間以内に1J未満を放出する。
更なる実施形態において、前記粒子はリン酸四カルシウム[CaO(PO]から成る。
また更なる実施形態において、前記粒子は次の物質:
a)α−リン酸三カルシウム[α−TCP;α−Ca(PO
b)β−リン酸三カルシウム[β−TCP;β−Ca(PO
c)リン酸四カルシウム[CaO(PO
の少なくとも2つの混合物から成る。
別の実施形態において、前記Ca/Pモル比は2.1未満である。
更に別の実施形態において、前記Ca/Pモル比は1.4〜1.55の範囲、好ましくは1.47〜1.52の範囲である。
前記リン酸カルシウム粒子の調製方法は、
a)700℃を超える温度にて、粉末を焼結、または所要のモル比でカルシウムとリン酸イオンを含有する粉末の混合物を反応焼結する工程と、
b)該焼結リン酸カルシウムを、平均粒径が5mm未満になるように研磨または粉砕する工程と、
c)該研磨または粉砕したリン酸カルシウム粒子を、400℃〜700℃の範囲の温度にて、前記粒子の相転換を引き起こさない時間をかけて焼成する工程と、
を本質的に含んでなるものである。
本発明の方法の特別な実施形態において、前記粒子の10重量パーセント未満の位相が前記加熱処理により改変される。
本発明の混合物により、二モード様式(bimodal mode)に従って硬化するセメントを得ることができる。この粉末は、混合中はとても液状で、応用の際(例えば、非不動態化リン酸カルシウムから成る全粉末の10%が反応した後)は粘性で、且つその数分後(例えば、不動態化リン酸カルシウムから成る粉末の残り90%が反応した後)に硬化する水硬性セメントの製造に使用できる。
該混合物の特別な実施形態において、加熱処理していない粒子の量は、加熱処理した粒子の量に対して25%未満、好ましくは10%未満である。
該水硬性セメントは、成分AおよびBの2つの成分を含んでなり、ここで、
− 成分Aは、請求項1〜28のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子、アパタイトの結晶成長に対する遅延剤、および水または7を超えるpH値の水溶液を含んでなり;そして、
− 成分Bは、水またはpH値が7未満の水溶液を含んでなり;さらにここで、
混合後の成分AおよびBは、カルシウム欠乏ヒドロキシアパタイトを形成する。
特別な実施形態において、前記pH値は9を超え、好ましくは10を超える。
更なる実施形態において、前記成分AおよびBの重量比A/Bは、2:1〜10:1の範囲、好ましくは3:1〜8:1の範囲である。
別の実施形態において、前記遅延剤は、少なくとも2つのカルボキシル基を有する化合物を含んでなる。該カルボキシル基は、例えばクエン酸イオンのように、リン酸表面におけるカルシウムイオンのリガンドとして機能する。
また更なる実施形態において、前記成分Bは、好ましくはpH値が4〜5の範囲である酸性水溶液を含んでなる。
更に別の実施形態において、前記成分Bは、希釈リン酸、またはリン酸水素ナトリウム、リン酸一カルシウムもしくはリン酸一カルシウム一水和物の溶液を含んでなる。
更なる実施形態において、前記水硬性セメントは、成分A、BおよびCの3つの成分を含んでなり、ここで、
− 成分Aは、請求項1〜21のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子を含んでなり;
− 成分Bは、水または水溶液を含んで成り;そして、
− 成分Cは、水またはpH値が7未満の水溶液を含んでなり;さらにここで、
混合後の成分A、BおよびCは、カルシウム欠乏ヒドロキシアパタイトを形成する。
2成分セメントに対する3成分セメントの利点は、貯蔵期間中、粉末の安定性に関連する如何なる問題をも回避することにある。さらに、幾つかの「活性化剤」溶液(成分C)を提供し、非常に急速に硬化する混合物またはゆっくりと硬化する混合物を得ることができる。これにより外科医は、カニューレ(=スタティックミキサー)を変更するだけで、最初の注射から1時間後であってもセメントを注射することが可能となる。
驚くべき事に、400℃を超える温度、好ましくは400〜700℃の範囲の温度での活性リン酸カルシウム粉末(例えば、α−TCP、α−Ca(PO)の焼成は、相転換(例えば、α−TCPからβ−TCPへ)または焼成、故に粒子の凝集を引き起こすことなく、その反応性を著しく低下させることが分かっている。この事は、粉末の反応性を制御する従来の方法は(粒子の)大きさ(粒子の大きさが小さいほど、より反応性が高くなる)または化学添加剤(促進剤または遅延剤)のいずれかに基づいて粉末の反応性を制御することから、特に興味深い。
粉末の反応性の制御は、500℃〜600℃の範囲で理想的に達成することができる。例えば、水溶液に入れたα−TCP粉末の反応を開始する時間は、500℃で1時間の焼成工程を適用することにより、数秒から数時間へと増加させることができる。この現象の機構は、粉末の溶解が進行するには表面欠陥が必要であるため、恐らく表面欠陥の減少と関連がある。
興味深いことに、反応性(または、むしろ反応性の欠如)は、水溶液の組成の作用である:純水または比較的塩基性の水溶液の使用が非焼成粉末と焼成粉末の反応性における大きな相違の原因となる一方で、(典型的には、数分から数時間)酸性溶液の使用はこの効果をほぼ除去するものである。
粉末の反応性を決定するには、幾つかの方法を使用することができる。本発明の目的のためには、熱的方法を使用する:リン酸カルシウム粉末の水硬反応中の熱交換を測定および解析し、粉末の反応性を決定する。より具体的には、8つの別個の測定セルを有する等温熱量計(TAM Air Cement:Thermometric AB社、スウェーデン)が、リン酸カルシウム粉末混合物と1.0mLの水溶液を混合する間および混合した後の熱交換を研究するのに使用されてきている。測定については、α−TCP粒子2.0gと0.2MのNaHPO溶液1.0mLを、37℃にて混合セル(「20mL混合アンプル」)の2つの密閉されたコンパートメントに入れ、この混合セルを熱量計中に降ろした。一定の(ゼロ)信号に達したら、溶液をリン酸カルシウム粉末に注入し、混合棒を使用して混合した。一定の熱信号に達したら(典型的には1〜7日後)、測定を終了した。各粉末につき、少なくとも3回測定を行った。
β−TCPについては、試験溶液は意図的に、pH値をpH6.0に設定した0.2MのNaHPO溶液とすべきである。TetCPについては、α−TCPについての条件と同じ条件とすべきである。
リン酸カルシウムセメント(CPC)の反応性を評価するために、反応度は部分発熱量と比例すると仮定する。その結果、積算発熱量の上昇は、反応度の上昇を表すものと考慮される。セメントの硬化は通常粉末の約10%が反応した時に起こるため、ここでは粉末の反応性を全熱量の10%が放出された点として定義する。
一般的に、α−TCP粉末は、炭酸カルシウム(CaCO)と無水リン酸二カルシウム(CaHPO)のモル比が1:2の混合物を1350℃(式1)にて焼結し、空気中で急冷して粉砕することにより得る。
CaCO+2CaHPO=α−Ca(PO (1)
TCPをベースとする水硬性CPCの硬化反応中、2つの主要な反応:[1]TCPの発熱溶解および[2]カルシウム欠乏ヒドロキシアパタイト(CDHA;Ca(HPO)(POOH)の発熱沈澱が起こり、これら反応が、[3]全体として、発熱量がα−TCP1g当たり−143Jの発熱量に相当する発熱反応(α−TCPについては、発熱量は−133kJ付近)をもたらす:
3Ca(PO=9Ca2++6PO 3− [1]
9Ca2++6PO 3−+HO=Ca(HPO)(POOH [2]
3Ca(PO+HO=Ca(HPO)(POOH [3]
TetCPを水溶液中に入れると、TetCPは溶解し、ヒドロキシアパタイト(HA)と水酸化カルシウムの混合物として沈澱する:
3Ca(POO+2HO=Ca10(PO(OH)+2CaOH
この反応中の発熱量は、−555kJである。
α−TCP粉末または顆粒については、水硬反応性を著しく低下させるのに十分長く、且つ焼結を阻止するのに十分短い時間(比表面積の減少が10%未満)、400℃〜700℃にて加熱処理をするのが最適と思われる。粉末/顆粒2gと0.2MのNaHPO溶液1mLを37℃にて混合する場合、10%発熱量に達する時間は、焼成により1時間を超える時間長くなる。
上記値−133と−555kJは、反応のエンタルピーを表す。負の符号は、反応中に発熱することを意味する。
以下、図を参照して反応性について説明する。
図1は、α−TCP(α−Ca(PO)顆粒2g(大きさは0.125〜0.180mm)と0.2MのNaHPO溶液1.0mLを用いた等温熱量測定により得た、典型的な発熱曲線を示すグラフである。 図2aは、図1の発熱曲線から得た積算発熱量の典型的な発熱曲線を示すグラフである。 図2bは、図2aの発熱曲線から得た、正規化した積算発熱量の典型的な発熱曲線を示すグラフである。 図3は、α−TCP(α−Ca(PO)粉末2gと0.2MのNaHPO溶液1mLを用いた等温熱量測定により得た、典型的な発熱曲線を示すグラフである。 図4は、図3の発熱曲線から得た、積算発熱量の発熱曲線を示すグラフである。 図5は、図4の発熱曲線から得た、正規化した積算発熱量を示すグラフである。 図6は、図5の拡大図であり、α−TCP(α−Ca(PO)粉末2gと0.2MのNaHPO溶液1.0mLの反応中における積算発熱量を示す正規化曲線のグラフである。 図7は、図1のα−TCP(α−Ca(PO)顆粒を使用した場合のX線回折データを図示するグラフであり、(i)500℃、24時間の焼成後におけるスペクトル変化の欠如および(ii)900℃、24時間の焼成後における組成の変化を示している。 図8は、6μmの平均体積を有するα−TCP(α−Ca(PO)の粉末を用いた等温熱量測定により得た、積算発熱量の発熱曲線を示すグラフである。 図9は、図8の発熱曲線から得た、正規化した積算発熱量を示すグラフである。 図10は、β−TCP粉末1.9gと、ヒドロキシアパタイト種結晶0.1gと、NaHPOの0.2M溶液1mLとの混合物の反応中に得た、積算発熱量の発熱曲線を示すグラフである。
図1は、α−TCP(α−Ca(PO)顆粒2g(大きさは0.125〜0.180mm)と0.2MのNaHPO溶液1.0mLを用いた等温熱量測定により得た、典型的な発熱曲線を図示している。ここで、正値は発熱反応(反応のエンタルピーは負値である)に相当する。ここでは2本の曲線が存在する:500℃、24時間の焼成前(=非焼成)および焼成後(=焼成)のα−TCP顆粒。
図2aおよび2bは、図1に示したα−TCP(α−Ca(PO)顆粒2g(大きさは0.125〜0.180mm)と0.2MのNaHPO溶液1.0mLを用いた等温熱量測定により得た、典型的な発熱曲線を図示している。ここでは、積算発熱量(図2a)と正規化した積算発熱量(図2b)が示されている。ここで、正値は発熱反応(反応のエンタルピーは負値である)に相当する。ここでは2本の曲線が存在する:500℃、24時間の焼成前および焼成後のα−TCP顆粒。
図3は、α−TCP(α−Ca(PO)粉末2gと0.2MのNaHPO溶液1.0mLを用いた等温熱量測定により得た、典型的な発熱曲線を図示している。ここで、正値は発熱反応(反応のエンタルピーは負値である)に相当する。ここでは5つの異なる粉末/粉末混合物に対応する5本の曲線が存在する:(i)炭酸カルシウム(CaCO)と無水リン酸二カルシウム(CaHPO)のモル比が1:2の混合物を1350℃にて焼結し(式1)、空気中で急冷して粉砕することにより得たα−TCP粉末;(ii)500℃、1時間の焼成後の同一の粉末;(iii)500℃、24時間の焼成後の(i)と同一の粉末;(iv)(i)に記載のα−TCP粉末と(ii)に記載の粉末が1:1の混合物;および、最後に(v)(i)に記載のα−TCP粉末と(ii)に記載の粉末が1:9の混合物。
図4では、後者の曲線を積分して表示した。
図4は、図3に示した5つの異なるα−TCP粉末/粉末混合物と0.2MのNaHPO溶液1.0mLとの反応中における、積算発熱量を図示している。図4に示す曲線は、図3に示す曲線を積分したものである。反応終了時の異なる値は、反応中の発熱量が異なることを意味する。ここで示されるとおり、粉末を焼成すると反応中の全発熱量が減少する。
最後に該積分曲線を100%に正規化し、反応中に10%の熱量が放出された点として定義される反応性を決定した(図5)。
図5は、図3および4に示した5つの異なるα−TCP粉末/粉末混合物と0.2MのNaHPO溶液1.0mLとの反応中における、正規化した積算発熱量を図示している。図5中に表す曲線は、図4に表す曲線を正規化したものである。5本の各曲線と点線の交点が粉末の反応性に相当する。ここでは、非焼成粉末の反応性は0.2時間を僅かに上回ったのに対し、24時間500℃にて焼結した同一の粉末の反応性は約2.2時間であった。
図6は、α−TCP(α−Ca(PO)粉末2gと0.2MのNaHPO溶液1.0mLの反応中における正規化した積算発熱量を示す曲線を図示している。ここでは6本の曲線が表わされている:(i)炭酸カルシウム(CaCO)と無水リン酸二カルシウム(CaHPO)のモル比が1:2の混合物を1350℃にて焼結し(式1)、空気中で急冷して粉砕することにより得たα−TCP粉末;(ii)500℃、1時間の焼成後の同一の粉末;(iii)(i)に記載のα−TCP粉末と(ii)に記載の粉末が1:1の混合物;(iv)(i)に記載のα−TCP粉末と(ii)に記載の粉末が1:9の混合物;ならびに、最後に、焼成粉末と非焼成粉末の反応が付加的なものと仮定し、焼成粉末と非焼成粉末について得た曲線に基づき算出した該1:1および1:9混合物に対応する2本の点線。
驚くべき事に、焼成粉末の反応性は、非焼成粉末の存在に殆ど影響されなかった。このことは、非焼成粉末と焼成粉末が1:1および1:9の混合物の熱出力が、焼成粉末と非焼成粉末の熱化学反応が付加的なものと仮定することにより十分予測可能であったという事実によって示された(図6)。その結果、1つのみならず2つの主要な反応ピークが存在するようにセメント混合物を設計することができた(図6)。このことは、特定の時間中に反応の一部のみが達成されるべきである用途(例えば、混合中に反応せず流体性を有し、故に混合が容易であるセメントや、適用の際に部分的に反応して適正な粘性を有し、硬化をもたらす反応の10〜20分以内に最終反応をするセメント)において、興味深いものとなり得る。
図7は、図1に示したα−TCP顆粒を使用した場合のX線回折データを、焼成前ならびに500℃および900℃での24時間の焼成後(それぞれ、下から上の曲線)について図示している。500℃にて24時間焼成したα−TCP顆粒のスペクトルは、元の顆粒のそれと同一である(i:焼成後におけるスペクトル変化は無い)。900℃にて24時間焼成したα−TCP顆粒は、もはやα−TCPのいずれのピークをも呈しておらず、純粋なβ−TCPから成るものである(ii:焼成後における組成の変化)。
図8および9は、6μmの平均体積を有するα−TCP粉末の不動態化における、焼成温度の影響を示すデータのグラフを図示している。「粗原料」と指定したα−TCP粉末は、350℃、400℃、450℃、500℃、550℃、600℃および700℃にて24時間焼成したものである。10%積算発熱量に達するのに必要な時間は、約0.2時間(「粗原料粉末」、350℃、400℃)から0.9時間(450℃)に増加し、その後2.3時間(500℃、550℃;図4)へと増加した。反応性の変化と、粉末内の物理的な歪の減少による積算発熱量の小さな減少には、相関関係があった(図3)。600℃およびそれを超える温度での焼成は、反応性の更なる減少(図3〜4)と全発熱量における重要な減少の両方をもたらした(図3)。本データから、24時間の焼成については、焼成温度は400℃を超え、且つ800℃未満(実質的に熱交換無し−データは示さず)であるべきだと思われる。好ましい範囲は、非常に広範囲の相転換が600℃および700℃で起こることから(粉末の約半分がβ−TCPに転換する)、450℃を超えて600℃未満の範囲であろう。
図10は、β−TCP粉末1.9gと、ヒドロキシアパタイト種結晶0.1gと、37℃、pH6.0に調整したNaHPOの0.2M溶液1mLとの混合物の反応中における積算発熱量を示す曲線を図示している。β−TCP粉末(平均粒子体積:8μm;比表面積(SSA):0.9m/g)は、5時間かけて600℃にて焼成した。結果は、焼成したβ−TCP粉末を用いた場合、非焼成β−TCPの場合と比較して、反応中の全発熱量が著しく低いことを示している(図10):非焼成粉末を使用した場合はこの値が1g当たり9J付近であったのに対し、焼成したβ−TCP粉末を使用した場合、全発熱量は1g当たり約2Jまで低下した。下の曲線(a)は、焼成した(または不動態化した)β−TCP粉末を用いて得た。上の曲線(b)は、非焼成β−TCP粉末を用いて得た。ここでは、各組成物について1本の曲線のみが示されている(測定は、各組成物につき4回行った)。
以下、更に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
実施例1
この実施例では、(A)10gのα−リン酸三カルシウム粉末(α−TCP、α−Ca(PO)と3.5mLの0.05Mクエン酸ナトリウム溶液との混合物および(B)0.5mLで0.1MのNaHPO溶液の2つの成分から成るセメントの使用について説明する。
炭酸カルシウム(CC;CaCO)とリン酸二カルシウム(DCP;CaHPO)のモル比が1:2の混合物を1350℃にて4時間焼結し(反応[1])、その後空気中で急冷することにより、α−TCP粉末を得た。次いで、この焼結固体を粉砕し、平均粒子サイズ(体積)が7.6μmの粉末を得た。最後にこの粉末を500℃にて24時間焼成した結果、粒子の比表面積が1.5m/gとなった。
焼成中、SSA、結晶化度(95%)および結晶組成(>99%α−TCP)の有意な変化は認められなかった。
CaCO+2CaHPO=α−Ca(PO+CO+HO [1]
α−TCPは水と反応してカルシウム欠乏ヒドロキシアパタイト(CDHA;Ca(PO(HPO)OH;反応[2])を形成することが公知であるにもかかわらず、この反応は次の2つの要因により成分A中では起こらない:(i)α−TCP粉末を500℃にて24時間焼成した。この熱処理が該粉末を不動態化し、故にその反応を阻害する、および(ii)混合溶液がCDHA結晶成長に対する阻害剤を含有している。長期に亘る保存中に安定なペーストを得るためには、これら両特徴の組み合わせが不可欠である。
3α−Ca(PO+HO=Ca(PO(HPO)OH [2]
セメント反応、すなわち硬化を惹起するには、成分AおよびBを混合すべきである。混合には、ボウルやスパチュラを使用するなどの幾つかの方法を使用することができる。しかしながら、スタティックミキサーを使用するのが最も便利な方法である。注入中に混合が行われる。
実施例2
この実施例では、(A)10gのα−リン酸三カルシウム粉末(α−TCP、α−Ca(PO)、(B)4mLの脱イオン水、および(C)0.5mLで0.1MのNaHPO溶液の3つの成分から成るセメントの使用について説明する。
炭酸カルシウム(CC;CaCO)とリン酸二カルシウム(DCP;CaHPO)のモル比が1:2の混合物を1350℃にて4時間焼結し(反応[1])、その後空気中で急冷することにより、α−TCP粉末を得た。次いで、この焼結固体を遊星ミル中で激しく粉砕し、平均粒子サイズ(体積)が2.5μmの粉末を得た。この粉末の比表面積は2.4m/gであった。最後にこの粉末を560℃にて10時間焼成した。
焼成中、SSA、結晶化度(95%)および結晶組成(>99%α−TCP)の有意な変化は認められなかった。
CaCO+2CaHPO=α−Ca(PO+CO+HO [1]
このセメントを使用するには、第一工程としてボウルおよびスパチュラを使用して60秒間、成分Aと成分Bを混合する。ここでは、機械的ミキサーを使用することもできる。次いで、生じるペーストを注射器に入れる。この混合物は長時間安定であり、これはa−TCPからカルシウム欠乏ヒドロキシアパタイト(CDHA;Ca(PO(HPO)OH;反応[2])への水硬反応が起こらないか、あるいは非常にゆっくりと起こることを意味する。
3α−Ca(PO+HO=Ca(PO(HPO)OH [2]
第二工程では、AとBを混合して得たペーストを、スタティックミキサーを使用して成分Cと混合する。反応[2]は、ペーストと成分Cの混合後急速に起こるが、これは成分Cが微酸性であり、リン酸イオンが存在することによるもので、両要因は水硬反応を誘発させることが公知である。
実施例3
CaHPOとCaCOのモル比が2:1の混合物を1100℃にて10時間反応焼結し、β−TCP粉末を得た。その後、この粉末をすり鉢中で乳棒を使用し手で、次いで遊星ミルで4×15分間かけて研磨した(400RPM、ZrO粉末100gの100ビーズ)。生じた粉末(平均粒子体積:2μm;比表面積(SSA):4.1m/g)を600℃にて5時間焼成した。焼成中、平均粒子サイズ、結晶化度(65%)、結晶組成およびSSAの変化は認めることができなかった。β−TCP粉末とヒドロキシアパタイト種結晶を、等温熱量計中で以下の条件を使用して試験した:
− 1.9gのβ−TCP粉末
− 0.1gのヒドロキシアパタイト(メルク社、No.2196)
− 1mLで0.2MのNaHPO溶液(1MのHCl溶液を使用してpH値をpH6.0に調節)
これらの2つの粉末成分を前もって混合した。この粉末混合物と液体をいわゆる「混合セル」の2つのコンパートメントに入れた。この「混合セル」自体は、一定の信号を得るまで(両成分の温度が試験温度である37℃に達したことを示す)約1時間半、熱量計内に置いた。その後、該液体を粉末に注入し、2つの成分を「混合セル」中の混合棒で混合した。一定のヌル値を得るまで(通常は2日間より長い反応)熱量計の信号を測定した。
結果は、焼成したβ−TCP粉末を用いた場合、非焼成β−TCPの場合と比較して、反応中の全発熱量が著しく低いことを示した。
実施例4(2つの成分からなるリン酸カルシウムセメント)
A:0.1MのNa溶液6.5mL中のリン酸四カルシウム粉末14.6g(Ca/P=2.00;平均体積:15ミクロン、比表面積:0.6m/g、98%結晶;窒素下にて4時間、500℃で焼成−TetCPが湿性条件中でヒドロキシアパタイトとCaOに分解する)
B:0.02MのHPO溶液3mL中のリン酸二カルシウム5.4g(CaHPO;平均体積:2.3ミクロン、SSA:5.8m/g、>95%結晶)。
2つの成分はそれぞれ別個の注射器中に保存する。2本の注射器をスタティックミキサーに固定し、2本の注射器のプランジャーに加圧することでセメントの混合と硬化を惹起する。反応の最終産物はヒドロキシアパタイトである。
本発明の種々の説明を上に記載したが、種々の特徴を単独で、またはそれらの如何なる組み合わせで使用できることが理解されるべきである。本発明の範囲は、従って、付随する請求項で規定するとおりに定義される。

Claims (16)

  1. A)0.1m/gより大きい比表面積(SSA);
    B)5mm未満の平均粒径;および
    C)0.95を超えるCa/Pモル比
    を有するリン酸カルシウム粒子であって、ここで、
    D)前記粒子は、加熱処理後の前記粒子の比表面積(SSA)の減少が前記加熱処理前のSSAと比較して10%以下となる期間400℃を超える温度にて、最終的な処理工程としての加熱処理がなされており、前記粒子が、リートベルト解析のXRDデータによって決定されるとおり、80%を超える結晶化度を有し、且つ、前記加熱処理による前記結晶化度の増加が20%以下である、リン酸カルシウム粒子。
  2. 前記SSAの減少が2%以下である、請求項1に記載のリン酸カルシウム粒子。
  3. 前記粒子が、最大深さが10nmの最上表層において、80%を超える結晶化度を有する、請求項1または2に記載のリン酸カルシウム粒子。
  4. 前記粒子が、最大深さが10nmの最上表層において、90%を超える結晶化度を有する、請求項1または2に記載のリン酸カルシウム粒子。
  5. 前記粒子が、リートベルト解析のXRDデータによって決定されるとおり、90%を超える結晶化度を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子。
  6. 前記粒子の10重量パーセント未満の位相が前記加熱処理によって改変される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子。
  7. 前記加熱処理が少なくとも15分間行われる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子。
  8. 前記加熱処理が少なくとも1時間行われる、請求項7に記載のリン酸カルシウム粒子。
  9. 前記粒子がヒドロキシアパタイト種結晶と混合されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子。
  10. 前記粒子がα−リン酸三カルシウム[α−TCP;α−Ca(P ]から成る、請求項1〜のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子。
  11. 前記粒子がβ−リン酸三カルシウム[β−TCP;β−Ca(PO]から成る、請求項1〜10のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子。
  12. 前記粒子がリン酸四カルシウム[CaO(PO]から成る、請求項1〜11のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の前記リン酸カルシウム粒子の調製方法であって、
    a)700℃を超える温度にて、粉末を焼結、または所要のモル比でカルシウムとリン酸イオンを含有する粉末の混合物を反応焼結する工程と、
    b)前記焼結リン酸カルシウムを、平均粒径が5mm未満になるように研磨または粉砕する工程と、
    c)前記の研磨または粉砕したリン酸カルシウム粒子を、400℃〜700℃の範囲の温度にて、前記粒子の相転換を引き起こさない時間をかけて焼成する工程と、
    を含んでなる、調製方法。
  14. 請求項1の工程Dに記載の前記加熱処理を行っていないリン酸カルシウム粒子と混合された請求項1〜12のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子を含んでなる、混合物。
  15. 成分AおよびBの2つの成分を含んでなる水硬性セメントであって、ここで、
    − 成分Aは、請求項1〜12のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子、アパタイトの結晶成長に対する遅延剤、および水または7を超えるpH値の水溶液を含んでなり;そして、
    − 成分Bは、水またはpH値が7未満の水溶液を含んでなり;さらにここで、
    混合後の成分AおよびBがカルシウム欠乏ヒドロキシアパタイトを形成する、
    水硬性セメント。
  16. 成分A、BおよびCの3つの成分を含んでなる水硬性セメントであって、ここで、
    − 成分Aは、請求項1〜12のいずれか1項に記載のリン酸カルシウム粒子を含んでなり;
    − 成分Bは、水または水溶液を含んで成り;そして、
    − 成分Cは、水またはpH値が7未満の水溶液を含んでなり;さらにここで、
    混合後の成分A、BおよびCは、カルシウム欠乏ヒドロキシアパタイトを形成する、
    水硬性セメント。
JP2011506544A 2008-05-02 2008-05-02 リン酸カルシウム粒子およびそれをベースとする水硬性セメント Active JP5481471B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/CH2008/000200 WO2009132466A1 (en) 2008-05-02 2008-05-02 Calcium phosphate particles and hydraulic cements based thereon

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011520747A JP2011520747A (ja) 2011-07-21
JP5481471B2 true JP5481471B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=40303628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011506544A Active JP5481471B2 (ja) 2008-05-02 2008-05-02 リン酸カルシウム粒子およびそれをベースとする水硬性セメント

Country Status (7)

Country Link
US (1) US8287641B2 (ja)
EP (1) EP2271585B1 (ja)
JP (1) JP5481471B2 (ja)
AU (1) AU2008355685B2 (ja)
CA (1) CA2723128C (ja)
ES (1) ES2667020T3 (ja)
WO (1) WO2009132466A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10294107B2 (en) 2013-02-20 2019-05-21 Bone Support Ab Setting of hardenable bone substitute
CN107847638A (zh) 2014-12-29 2018-03-27 佰欧维恩图斯有限责任公司 用于骨修复中改善骨诱导性分子递送的系统和方法
EP4169608A1 (de) 2021-10-25 2023-04-26 Heraeus Medical GmbH Vorrichtung zum bereitstellen einer flüssigkeitskomponente eines knochenzementteigs, system und verfahren zum bereitstellen eines knochenzementteigs
EP4197494A1 (de) 2021-12-17 2023-06-21 Heraeus Medical GmbH Augmentationsvorrichtung, komposit und verfahren zur herstellung eines komposits
EP4226897B1 (de) 2022-02-11 2024-07-03 Heraeus Medical GmbH Augmentationsvorrichtung

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000169199A (ja) * 1998-12-07 2000-06-20 Ngk Spark Plug Co Ltd 速硬性リン酸カルシウムセメント
EP1235599B1 (en) 1999-12-09 2003-07-23 Dr.h.c. Robert Mathys Stiftung Brushite hydraulic cement stabilized with a magnesium salt
JP4569946B2 (ja) * 2003-10-21 2010-10-27 セルメディシン株式会社 リン酸カルシウム微粒子
CN1942396B (zh) * 2004-03-15 2010-09-01 苏黎世联合高等工业学校 金属盐纳米颗粒,特别是包含钙和磷酸根的纳米颗粒的火焰合成
JP5236900B2 (ja) * 2007-06-08 2013-07-17 Hoya株式会社 第三リン酸カルシウムの製造方法およびリン酸カルシウム硬化性組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20110041735A1 (en) 2011-02-24
US8287641B2 (en) 2012-10-16
CA2723128C (en) 2014-09-30
JP2011520747A (ja) 2011-07-21
EP2271585B1 (en) 2018-03-07
WO2009132466A1 (en) 2009-11-05
ES2667020T3 (es) 2018-05-09
AU2008355685A1 (en) 2009-11-05
CA2723128A1 (en) 2009-11-05
EP2271585A1 (en) 2011-01-12
AU2008355685B2 (en) 2013-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4135990B2 (ja) 新規なミネラル類とその製造及び使用方法
CA2438742C (en) A new calcium phosphate cement composition and a method for the preparation thereof
JP5481471B2 (ja) リン酸カルシウム粒子およびそれをベースとする水硬性セメント
Hurle et al. Effect of amorphous phases during the hydraulic conversion of α-TCP into calcium-deficient hydroxyapatite
Fernández et al. Common ion effect on some calcium phosphate cements
Laurence et al. Formation of hydroxyapatite in cement systems
AU2005294835A1 (en) Resorbable ceramic compositions
US20130066324A1 (en) Hydraulic cements, methods and products
JP2007527753A (ja) 外科用のリン酸カルシウムをベースとする水硬セメント
Greish et al. Phase evolution during the formation of stoichiometric hydroxyapatite at 37.4° C
Bohner et al. Combining particle size distribution and isothermal calorimetry data to determine the reaction kinetics of α-tricalcium phosphate–water mixtures
Volkmer et al. Novel method for the obtainment of nanostructured calcium phosphate cements: Synthesis, mechanical strength and cytotoxicity
JP5518745B2 (ja) リン酸マグネシウムアンモニウムセメントのための調合物
RU2391316C1 (ru) Способ получения керамического биодеградируемого материала, состоящего из пирофосфата кальция и трикальцийфосфата
Medri et al. Doped calcium–aluminium–phosphate cements for biomedical applications
Mejdoubi et al. An hydraulic cement for biological uses
JP2000169200A (ja) 速硬性リン酸カルシウムセメント
JPH02311340A (ja) 水硬セメント組成物
JPH01301543A (ja) 硬化性組成物
Fadeeva et al. Apatite formation in the reaction‐setting mixture of Ca (OH) 2 KH2PO4 system
EP1394132B1 (en) A new calcium phosphate cement composition and a method for the preparation thereof
JPH06172007A (ja) 高強度リン酸カルシウムセメント
JP3216324B2 (ja) 第4リン酸カルシウムの製造方法
JP2776049B2 (ja) 第3リン酸カルシウムの製造方法及び水硬性リン酸カルシウムセメント
JPS63176347A (ja) アパタイト多孔体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130717

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131016

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131023

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131115

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131122

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131216

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5481471

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250