JP5477271B2 - ポンプ及び流体システム - Google Patents
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また、略回転体形状で容積が変更可能なポンプ室と、前記ポンプ室へ動作流体を流入させる入口流路と、前記ポンプ室と前記入口流路との間に配設された入口側流体抵抗要素と、前記ポンプ室から動作流体を流出させる出口流路と、前記出口流路内に形成された管路要素と、を備え、前記入口流路の合成イナータンス値が前記出口流路の合成イナータンス値よりも小さいポンプにおいて、旋回流発生構造は、前記ポンプ室内に備えられるとともに、前記出口流路は、前記ポンプ室の略回転体形状の回転軸に配設されていることを特徴とする。
また、本発明においては、必ずしも旋回流発生構造がポンプ室内に備えられている必要はない。
また、本発明においては、必ずしもポンプ室が略回転体形状で、出口流路がポンプ室の略回転体形状の回転軸と重ねて配設されている必要はない。出口流路は、旋回流発生構造によって発生される、動作流体の旋回流の回転中央部に隣接して配設されていれば良い。
このような構成を有する本発明のポンプによれば、旋回流発生手段によって、ポンプ室内に動作流体の旋回流が生成されるため、遠心力によりポンプ室内に流入した気泡はポンプ室の中心付近(回転中央部)に集まり、旋回流の回転中央部に隣接して配設される出口流路から速やかに排出される。その結果、ポンプ室内の気泡が増加することは無くポンプの性能劣化を防ぐことができる。
すなわち、前記旋回流発生構造は、前記ポンプ室の略回転体形状の周方向へ向く流路であれば良い。
このような構成によれば、動作流体が略回転形状の周方向へ向いて流入されるため、動作流体の旋回流を発生させることが可能となる。
まず、本発明の第1の実施形態に係わるポンプ構造について図1で説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係わるポンプの縦断面を示している。図2は、図1に示すポンプ上面に取付けられているフィルム保護カバー401および環状樹脂フィルム412をポンプより取り外した状態の上面図であり、図1のA−A線断面図である。円筒形状のケース301の底部に底板321が固着され、さらに底板321の上面には積層型圧電素子311が固着されている。積層型圧電素子311の上面には補強板312が固着され、その補強板312の上面とケース301の縁部の双方に、ダイアフラム313が固着されている。
また、複数の流路の並列接続や、複数の形状が異なる流路の直列接続に関する合成イナータンス値は、個々の流路のイナータンス値を、電気回路におけるインダクタンスの並列接続、直列接続と同様に合成して算出すれば良い。具体的には、複数の流路を並列接続した場合の合成イナータンス値は、電気回路におけるインダクタンスの並列接続と同様に合成して求められる。また、複数の形状が異なる流路の直列接続した場合の合成イナータンス値は、電気回路におけるインダクタンスの直列接続と同様に合成して求められる。
また、図4において、ポンプ室125内の圧力が最大で絶対圧約3MPaまで上昇しているように、本構造のポンプは、ポンプ室内に高い圧力を生じさせて高出力を得ている。そのため、特にポンプ室125の内部に気泡が滞留した場合には、積層型圧電素子311が最も縮んだ状態から最も伸びた状態となるまでの間にダイアフラム313の変形によって生じるポンプ室体積の変化量(以降、排除体積と呼ぶ)は、気泡を圧縮するのに使われ、ポンプ室内の圧力上昇に寄与しなくなり、ポンプ動作が不能になる。そのため、滞留した気泡は速やかに排除することが重要である。
図7は図5と同様に(a)が弁閉鎖時、(b)が弁開放時の状態を示している。なお、図7(a)は図5(a)と直交する平面による断面図である。これらの図に示すように、動作流体の流れに沿う弁部211の側部211aがプレス加工等によって直角に折り曲げられている。この側部211aは、動作流体の流れに沿って形成されているため、図7(b)に示すように弁開放時の状態では、流れ出る動作流体の流れ方向を、折り曲げがない弁に比べより強く、旋回流方向に規制することができる。このため、ポンプ室125の一方の周方向により強い流れを形成することができ、これによってより強い旋回流を発生させることが可能となる。このようなより強い旋回流が発生することによって、より高い気泡除去効果を得ることができる。
次に、第2の実施形態について説明する。
このような水平流路231であっても、ポンプ室125の周方向に向けて接続されることによって動作流体をポンプ室125の周方向に流入することができるため、旋回流を発生させることができる。
また、このように水平流路231のみによって旋回流が発生可能であるため、逆止弁の形態に制約が生じず、逆止弁の選択性が高まる。このため、例えば、図9に示すように、フロート弁233を用いることもできる。なお、フロート弁233を用いる場合には、弁穴234を丸孔とせず複数の長孔にすることによって、ポンプ室125に流入させる動作流体の流量を多くすることができる。これによって、より強い旋回流を容易に発生させることが可能となる。
なお、水平流路をポンプ室125の側壁と接続させる場合には、水平流路を側壁に対して傾斜させ図9と同様に、水平流路内に逆止弁を設けても良いが、図11に示すように、水平流路の接続箇所と当接する位置に逆止弁242が形成されたリング状の板材243を環状部材331に嵌合させることによって、逆止弁を設置しても良い。この場合は、水平流路がポンプ室側壁に直交していても、逆止弁の作用で旋回流が発生できる。
次に、第3の実施形態について説明する。
図13に示すように、本第3の実施形態に係わるポンプは、上記第1の実施形態に係わるポンプが備える環状部材331の替わりに、ポンプ室125を囲う外室342を有する環状部材341を備えている。ポンプ室125と外室342との間には、中間壁343が形成されている。この中間壁343には、ポンプ室125の一方の周方向に向けて形成される流路344が複数形成されている。
そして、このような強制流動部351の第2のポンプ室352と、上述の外室342とが、ケース301及び底板321を貫通して形成される接続流路355を介して接続されている。
より詳細には、ダイアフラム353が紙面下方に移動した場合には、第2のポンプ室352に動作流体が流れ込み、ダイアフラム353が紙面上方に移動した場合には、第2のポンプ室352から動作流体が排出される。そして、第2のポンプ室352に動作流体が流れ込む場合にはポンプ室125内の動作流体が中間壁343に形成された流路344を介して外室342側に排出される。また、第2のポンプ室352から動作流体が流れ込む場合には中間壁343に形成された流路344を介してポンプ室125内に動作流体が流れ込む。
すなわち、本第3の実施形態に係わるポンプにおいては、強制流動部351のダイアフラム353が駆動されることによって、中間壁343に形成された流路344を介して動作流体がポンプ室125に出入りする。
したがって、強制流動部351のダイアフラム353を繰り返し駆動することによって、ポンプ室125内における動作流体の旋回流を速めることが可能となる。そして、このように動作流体の旋回流が速められることによって、ポンプ室125内の気泡がよりポンプ室125の中央部に集められやすくなる。よって、より確実に気泡を排出することが可能となる。
Claims (8)
- 容積が変更可能なポンプ室と、
前記ポンプ室へ流体を流入させる入口流路と、
前記ポンプ室と前記入口流路との間に配設された逆止弁と、
前記入口流路と前記ポンプ室との間に配設され、容積が変更可能なバッファ室と、
前記ポンプ室から流体を流出させる出口流路と、
前記入口流路から前記出口流路までの一部において、旋回流が発生される旋回流発生構造と、
前記逆止弁に形成された折曲部と、
前記ポンプ室に前記折曲部を収納する収納溝と、
を備えることを特徴とするポンプ。 - 請求項1に記載のポンプにおいて、
前記バッファ室は、前記入口流路とはフィルムで隔てられることを特徴とするポンプ。 - 請求項1または請求項2に記載のポンプにおいて、
前記バッファ室は、大気開放可能な穴を有することを特徴とするポンプ。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のポンプにおいて、
前記ポンプ室が略回転体形状を有し、
前記逆止弁は、前記ポンプ室の略回転体形状の一方の周方向に開口することを特徴とするポンプ。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のポンプにおいて、
前記逆止弁は、複数の弁を備えていることを特徴とするポンプ。 - 請求項5に記載のポンプにおいて、
前記複数の弁は、単一部材から形成されていることを特徴とするポンプ。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のポンプにおいて、
前記ポンプ室内における前記流体の流速を速める流速増加手段を備えることを特徴とするポンプ。 - 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のポンプを用いた流体システム。
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