JP5476829B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路装置に関する。
近年の半導体集積回路装置では、回路の微細化及び複雑化に対応するため、半導体集積回路層及びその表面に形成されたメタル配線層からなる複数の半導体集積回路素子を積層し、これら半導体集積回路素子間で信号を伝達することが行われている(特許文献1参照)。
特許文献1の半導体集積回路装置は、第1の半導体集積回路素子に備えられた差動信号送信素子と第2の半導体集積回路素子に備えられた差動信号受信素子との間の信号の伝送を、差動信号送信素子に接続された一対の第1の差動伝送線路と、この一対の第1の差動伝送線路との間にシリコン等からなる誘電体又は空間を挟んで平行に対向配置された一対の第2の差動伝送線路とを介して行うように構成されている。
特開2008−277521号公報
本発明の目的は、一対の第1の差動伝送線路と一対の第2の差動伝送線路との間に、一対の第1の差動伝送線路の間又は一対の第2の差動伝送線路の間に介在する絶縁材料を配置した場合よりも信号伝送効率の高い半導体集積回路装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の半導体集積回路装置を提供する。
[1]第1の差動信号通信素子及び前記第1の差動信号通信素子に接続されると共に同一平面上に配設された一対の第1の差動伝送線路を備えた第1の半導体集積回路素子と、
前記一対の第1の差動伝送線路と互いに容量性結合および誘導性結合による結合線路系をなすように前記一対の第1の差動伝送線路に対向配置された一対の第2の差動伝送線路、及び前記一対の第2の差動伝送線路に接続された第2の差動信号通信素子を備えると共に前記第1の半導体集積回路素子に積層された第2の半導体集積回路素子と、
前記一対の第1の差動伝送線路と前記一対の第2の差動伝送線路との対向面間に配置され、前記一対の第1の差動伝送線路間又は前記一対の第2の差動伝送線路間に介在する絶縁材料よりも高い誘電率を有する誘電体とを備え
前記誘電体は、
前記信号の伝送の周波数領域で誘電率が負で透磁率が正である第1の誘電体部と、
前記第1の誘電体部と前記第1の差動伝送線路との間に配置され、前記信号の伝送の周
波数領域で誘電率が正でかつ透磁率が正の第2の誘電体部と、
前記第1の誘電体部と前記第2の差動伝送線路との間に配置され、前記信号の伝送の周
波数領域で誘電率が正でかつ透磁率が正の第3の誘電体部とを有する半導体集積回路装置。
請求項1に記載の発明によれば、一対の第1の差動伝送線路と一対の第2の差動伝送線路との間に、一対の第1の差動伝送線路の間又は一対の第2の差動伝送線路の間に介在する絶縁材料を配置した場合よりも信号伝送効率を高くすることができる。また、誘電率が負の誘電体により一対の第1の差動伝送線路の間及び一対の第2の差動伝送線路の間に介在する絶縁材料よりも高い誘電率を得ながら第1の差動伝送線路と第2の差動伝送線路との短絡を防ぐことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す斜視図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す断面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体の周波数特性及び使用周波数領域を示し、(a)は誘電率の周波数特性図、(b)は透磁率の周波数特性図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る誘電体の構成を示す斜視図である。 図5は、本発明の本発明の第2の実施の形態に係る誘電体の周波数特性及び使用周波数領域を示し、(a)は誘電率の周波数特性図、(b)は透磁率の周波数特性図である。 図6は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す断面図である。 図7A(a)は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す斜視図である。 図7B(b),(c)は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す断面図である。 図8A(a)は、本発明の第5の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す斜視図である。 図8B(b),(c)は、本発明の第5の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す断面図である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す斜視図である。同図においては、内部に配置する各部材の配置をわかり易くするため、内部に配置する各部材を実線で示している。
(半導体集積回路装置の構成)
この半導体集積回路装置100は、データを送出する差動信号通信素子11を搭載した第1の半導体集積回路素子1と、データを受信する差動信号通信素子21を搭載すると共に誘電体4を介して第1の半導体集積回路素子1に積層された第2の半導体集積回路素子2とを備えて構成されている。この誘電体4の詳細については後述する。
第1の半導体集積回路素子1は、誘電体4に面して差動信号通信素子11の差動出力端子に接続されると共に平行に配置された所定長の一対の第1の差動伝送線路12A,12Bと、第1の差動伝送線路12A,12Bの終端間に接続された終端抵抗13とを備えて構成されている。
終端抵抗13は、第1の差動伝送線路12A,12Bの特性インピーダンスに等しい値の抵抗である。これにより、第1の半導体集積回路素子1の差動伝送線路12A,12Bは、擬似空中線のダミーロードと同様の原理で整合終端され、第1の差動伝送線路を伝播した信号の反射による伝送品質の劣化を防ぎ、また電磁界は近傍界で閉じられ、放射電磁界をほとんど生じさせない構成にできる。
第2の半導体集積回路素子2は、第1の差動伝送線路12A,12Bと同一の長さを有して第1の差動伝送線路12A,12Bに平行に重なる状態で誘電体4に面して配置され、かつ第1の差動伝送線路12A,12Bの終端側に差動信号通信素子21の差動入力端子が接続された一対の第2の差動伝送線路22A,22Bと、差動信号通信素子21の差動入力端子間に接続された終端抵抗23とを備えて構成されている。
終端抵抗23は、第2の差動伝送線路22A,22Bの特性インピーダンスに等しい値の抵抗である。これにより、第2の半導体集積回路素子2の差動伝送線路22A,22Bは、擬似空中線のダミーロードと同様の原理で整合終端され、第2の差動伝送線路を伝播した信号の反射による伝送品質の劣化を防ぎ、また電磁界は近傍界で閉じられ、放射電磁界をほとんど生じさせない構成にできる。
図2は、半導体集積回路装置100の断面を示す。第1の半導体集積回路素子1は、第1の差動伝送線路12A,12B、及び接続用電極17A〜17Dが設けられたメタル配線層15と、差動信号通信素子11及び終端抵抗13が設けられた半導体集積回路層16とから構成されている。
第2の半導体集積回路素子2は、第2の差動伝送線路22A,22B、及び接続用電極27A,27Bが設けられたメタル配線層25と、差動信号通信素子21及び終端抵抗23が設けられた半導体集積回路層26とから構成されている。
第1の差動伝送線路12A,12Bの図2の紙面に垂直な方向の一端部は、接続用電極17A,17Bを介して差動信号通信素子11に接続されている。また、第1の差動伝送線路12A,12Bの図2の紙面に垂直な方向の他端部は、接続用電極17C,17Dを介して終端抵抗13に接続されている。
第2の差動伝送線路22A,22Bの図2の紙面に垂直な方向の一端部は、接続用電極27A,27Bを介して差動信号通信素子21に接続されている。
第2の半導体集積回路素子2は、第2の差動伝送線路22A,22Bが第1の差動伝送線路12A,12Bに対向して配置されるように、誘電体4を介して第1の半導体集積回路素子1に積層されている。
メタル配線層15及びメタル配線層25における第1の差動伝送線路12A,12B、第2の差動伝送線路22A,22B、及び接続用電極17A〜17D以外の部分はSiOからなる絶縁材料で構成されている。第1の差動伝送線路12Aと第1の差動伝送線路12Bは、一定の間隔をおいて平行に配置されており、これら第1の差動伝送線路12A,12Bの間の領域15aにもメタル配線層15の絶縁材料が介在している。同様に、第2の差動伝送線路22Aと第2の差動伝送線路22Bは、一定の間隔をおいて平行に配置されており、これら第2の差動伝送線路22A,22Bの間の領域25aにもメタル配線層25の絶縁材料が介在している。なお、第1の差動伝送線路12A,12Bの間の領域又は第2の差動伝送線路22A,22Bの間に介在する絶縁材料は、SiO等の絶縁体の他、空間に導入された空気としてもよい。
(誘電体4の構成)
誘電体4は、誘電体中にナノサイズの金属又は半導体の微粒子を分散させて構成された微粒子分散誘電体である。
この誘電体4は、例えば、SiO2等の絶縁物に金属または半導体の微粒子を分散させたものである。この微粒子として、電磁波との相互作用でマグノン(magnon)として振る舞う領域では正の透磁率を持つ金属または半導体、例えば、Fe、Al、Ni、Ag,Mg、Cu、Si、Cの中から選ばれた少なくとも1つからなる合金、共析物を推奨することができる。特に、Alは、3p軌道に不対電子を持ち、電磁波との相互作用でマグノン(magnon)として振る舞う領域では正の透磁率を持つことから適している。なお、微粒子の粒径、密度等は、伝送する信号の周波数域に応じて適宜選択する。
更に、微粒子は、バルクで常磁性を持たない金属であっても、ナノサイズの粒子にすることにより、表面における不対電子の密度を激増させることができ、これによってマグノン共鳴周波数を高くすることができる。同時に、上記各微粒子は、電気的には金属であるため、プラズマとして振舞う自由電子を表面に持ち、所定の周波数より上で高周波のフォトンと相互作用してプラズモン共鳴を生じる。
(誘電体4の特性)
図3は、誘電体4の周波数特性を示し、(a)は誘電率の周波数特性図、(b)は透磁率の周波数特性図である。図3(a)に示すように、誘電体4の誘電率εは、プラズモン共鳴が生じる周波数ωp(例えば、100GHz)を境にして、ωpより低い周波数域では誘電率εが負になり、ωpより高い周波数域では誘電率εが正になる。
プラズモン共鳴は、誘電体4に含まれる微粒子が電気的に金属または導電体であるため、プラズマとして振る舞う自由電子を表面に持ち、微粒子数から求められる周波数より上で高周波のフォトンと相互作用することにより生じる。
また、図3(b)に示すように、誘電体4の透磁率μは、マグノン共振が生じる周波数ωm(例えば、数M〜100MHz)を境にして、ωmより低い周波数域では透磁率μが負になり、ωmより高い周波数域では透磁率μが正になる。これは、ωmより高い周波数域では誘電体4が磁性体として機能し、ωm〜ωpの領域では金属として振る舞うことを示している。
図3(a),(b)から明らかなように、誘電体4は、超短波(VHF)より上の周波数領域では、透磁率μが正であり、超短波からマイクロ波の領域では金属として振る舞って電磁界を反射する。また、光の領域では、表面に電流は流れるが、誘電体的に振る舞うので電磁界を透過する。逆に、超短波より低い周波数の領域では、透磁率μが負になってメタマテリアル(誘電率と透磁率が同時に負になる媒質をいう。)として振る舞い、DCでは導電性を持たない。
誘電体4はまた、プラズモン共鳴が生じる周波数ωpよりも低い周波数域で使用することにより、絶対値が大きな負の誘電率を示す特性がある。本実施の形態では、この特性を利用し、差動信号通信素子11から差動信号通信素子21への信号伝送を周波数ωpよりも低い周波数領域で行うことにより、信号伝送時における誘電体4の誘電率をメタル配線層15及びメタル配線層25を構成する絶縁材料よりも高くしている。また、信号伝送の周波数領域を、誘電体4の誘電率の絶対値が大きくなる領域に設定することにより、例えば絶対値が10以上の誘電率を誘電体4にもたせることができる。誘電体4の誘電率を10以上とすることにより、さらに信号の伝送効率が高くなる。
本実施の形態ではさらに、マグノン共振が生じる周波数ωmよりも低い周波数領域で信号の伝送を行う。従って、信号伝送が行われる周波数領域では、誘電体4の誘電率が負で、かつ透磁率が負となる。誘電率と透磁率が共に負の状態では導電体として働かないので、第1の差動伝送線路12A,12B及び第2の差動伝送線路22A,22Bに誘電体4を接触させて配置することができる。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る誘電体の構成を示す図である。本実施の形態は、第1の実施の形態において誘電体の構成を変更したものであり、半導体集積回路装置の構成については第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態に係る誘電体40は、誘電体中にナノサイズの金属又は半導体の微粒子を分散させて構成された微粒子分散誘電体からなる第1の誘電体部40aと、第1の誘電体部40aの第1の差動伝送線路12A,12B側に形成され、信号の伝送の周波数領域で誘電率及び透磁率が共に正の第2の誘電体部40bと、第1の誘電体部40aの第2の差動伝送線路22A,22B側に形成され、前記信号の伝送の周波数領域で誘電率及び透磁率が共に正の第3の誘電体部40cとから構成される。
図5に示すように、本実施の形態では、第1の誘電体部40aにプラズモン共鳴が生じる周波数ωpよりも低く、かつマグノン共振が生じる周波数ωmよりも高い周波数領域で信号の伝送を行う。この周波数領域では、第1の誘電体部40aの誘電率が負で透磁率が正となる。
この周波数領域では、第1の誘電体部40aが金属として振る舞い、導電性を有するので、第1の誘電体部40aを直接第1の差動伝送線路12A,12Bと第2の差動伝送線路22A,22Bとの間に配置することができない。そのため、第1の誘電体部40aを第2の誘電体部40bと第3の誘電体部40cとで挟んで誘電体40を構成し、第1の差動伝送線路12A,12Bと第2の差動伝送線路22A,22Bとの短絡を防いでいる。このとき第1の誘電体部を通る電界は前記導電性にかかわらず誘電率が決めるため、これと第2の誘電体と合成した誘電率で決まる。
本実施の形態でも、信号伝送の周波数領域を、誘電体40の誘電率の絶対値が大きくなる領域に設定することにより、例えば絶対値が10以上の誘電率を誘電体40にもたせることができる。
[第3の実施の形態]
図6(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体集積回路装置の第1及び第2の差動伝送線路付近を拡大して示す断面図である。本実施の形態は、第1の実施の形態において誘電体の配置を変更したものであり、半導体集積回路装置の構成については第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、第1の差動伝送線路12Aと第2の差動伝送線路22Aとの対向面間に位置する誘電体4aと、第1の差動伝送線路12Bと第2の差動伝送線路22Bとの対向面間に位置する誘電体4bとの間の領域に、空気が導入された空間部50が形成されている。なお、空間部50は、第1の半導体集積回路素子1と第2の半導体集積回路素子2との対向面のいずれか一方の表面に一様に誘電体を形成した後、その誘電体の一部を削り取ること等により形成することができる。
図6(b)は、図6(a)のA−A断面図である。空間部50は、第1の差動伝送線路12A,12Bと第2の差動伝送線路22A,22Bが対向する領域の長さ方向の全体に亘って形成されている。
空間部50を形成することにより、第1の差動伝送線路12A,12Bと向かい合わない側の第2の差動伝送線路22A又は第2の差動伝送線路22Bが容量性結合又は誘導性結合してしまうことを抑制する。つまり、第1の差動伝送線路12Aと第2の差動伝送線路22Bが、又は第1の差動伝送線路12Bと第2の差動伝送線路22Aが結合することを抑制する。なお、誘電体4aと誘電体4bとの間には、誘電体4a及び誘電体4bよりも誘電率が低い、空気以外の絶縁材料からなる絶縁体を配置してもよい。
[第4の実施の形態]
図7A(a)は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す斜視図である。同図においては、図1と同様、内部に配置する各部材の配置をわかり易くするため、内部に配置する各部材を実線で示している。
この半導体集積回路装置101は、第1の半導体集積回路1Aと、第2の半導体集積回路2Aとを積層して構成されている。半導体集積回路装置101は、差動信号を送受信して信号の伝送を行う差動信号通信素子を2組備えている点等で第1の実施の形態に係る半導体集積回路装置100と異なっている。
第1の半導体集積回路1Aは、差動信号通信素子111,211と、差動信号通信素子111に接続された一対の第1の差動伝送線路112A,112Bと、差動信号通信素子211に接続された一対の第1の差動伝送線路212A,212Bとを備えている。一対の第1の差動伝送線路112A,112Bの一端には終端抵抗113が接続されている。また、一対の第1の差動伝送線路212A,212Bの一端には終端抵抗213が接続されている。
第2の半導体集積回路2Aは、差動信号通信素子121,221と、差動信号通信素子121に接続された一対の第2の差動伝送線路122A,122Bと、差動信号通信素子221に接続された一対の第2の差動伝送線路222A,222Bとを備えている。一対の第2の差動伝送線路122A,122Bの一端には終端抵抗123が接続されている。また、一対の第2の差動伝送線路222A,222Bの一端には終端抵抗223が接続されている。第1の差動伝送線路112A,112B,212A,212B、及び第2の差動伝送線路122A,122B,222A,222Bの各差動伝送線路は、その延伸方向に沿って平行に配置されている。
一対の第1の差動伝送線路112A,112Bと、これに離間して対向配置された一対の第2の差動伝送線路122A,122Bとは、容量性結合及び誘導性結合による結合線路系をなす。差動信号通信素子111と差動信号通信素子121は、第1の差動伝送線路112A,112B及び第2の差動伝送線路122A,122Bを介して信号の伝送を行う。
また、一対の第1の差動伝送線路212A,212Bと、これに離間して対向配置された一対の第2の差動伝送線路222A,222Bとは、容量性結合及び誘導性結合による結合線路系をなす。差動信号通信素子211と差動信号通信素子221は、第1の差動伝送線路212A,212B及び第2の差動伝送線路222A,222Bを介して信号の伝送を行う。
なお、図7A(a)では、差動信号通信素子111,211から差動信号通信素子121,221へ信号の伝送に適した位置に終端抵抗113,213が接続されているが、信号の伝送方向に特に制限はなく、終端抵抗の位置や数を適宜変更すること等により双方向の通信を行うことが可能である。
図7B(b)は、各差動伝送線路の延伸方向に直交する断面で半導体集積回路装置101を切断した断面の拡大図である。第1の差動伝送線路112Aは第2の差動伝送線路122Aと対向配置され、第1の差動伝送線路112Bは第2の差動伝送線路122Bと対向配置されている。また、第1の差動伝送線路212Aは第2の差動伝送線路222Aと対向配置され、第1の差動伝送線路212Bは第2の差動伝送線路222Bと対向配置されている。
一対の第1の差動伝送線路112A,112Bと一対の第2の差動伝送線路122A,122Bとの対向面間には、誘電体41が配置されている。また、一対の第1の差動伝送線路212A,212Bと一対の第2の差動伝送線路222A,222Bとの対向面間には、誘電体42が配置されている。誘電体41と誘電体42の間の領域には、空気が導入された空間部51が形成されている。
図7B(c)は、図7B(b)のB−B断面である。この図に示すように、誘電体41と誘電体42は、空間部51によって分離されている。
誘電体41としては、空間部51の誘電率(空気の誘電率)よりも誘電率が高く、かつ、第1の差動伝送線路112A,112Bの間の領域15b又は第2の差動伝送線路122A,122Bの間の領域25bよりも誘電率が高い誘電体が採用される。また、誘電体42としては、空間部51の誘電率(空気の誘電率)よりも誘電率が高く、かつ、第1の差動伝送線路212A,212Bの間の領域15c、又は第2の差動伝送線路222A,222Bの間の領域25cよりも誘電率が高い誘電体が採用される。誘電体41及び誘電体42には、第1の実施の形態に係る誘電体4、又は第2の実施の形態に係る誘電体40を用いることができる。
誘電体41と誘電体42との間に空間部51を形成することにより、誘電体41と誘電体42とを連続して同じ厚みで形成した場合、すなわち空間部51が存在しない場合に比べ、差動信号通信素子111と差動信号通信素子121との間の信号伝送と、差動信号通信素子211と差動信号通信素子221との間の信号伝送との間のクロストークが抑制される。
なお、空間部51は、誘電体41と誘電体42とを完全に分離するものに限らず、誘電体41と誘電体42が一部で連続していてもよい。また、空間部51に、誘電体41と誘電体42よりも誘電率が低い絶縁体を配置してもよい。
[第5の実施の形態]
図8A(a)は、本発明の第5の実施の形態に係る半導体集積回路装置を示す斜視図である。同図においては、図1及び図7A(a)と同様、内部に配置する各部材の配置をわかり易くするため、内部に配置する各部材を実線で示している。
本実施の形態は、第4の実施の形態において誘電体の構成を変更したものであり、その他の半導体集積回路装置の構成については第4の実施の形態と同様である。
本実施の形態に係る半導体集積回路装置102は、第1の差動伝送線路112Aと第2の差動伝送線路122Aとの対向面間に誘電体43が配置されており、第1の差動伝送線路112Bと第2の差動伝送線路122Bとの対向面間には誘電体44が配置されている。また、第1の差動伝送線路212Aと第2の差動伝送線路222Aとの対向面間には誘電体45が配置されており、第1の差動伝送線路212Bと第2の差動伝送線路222Bとの対向面間には誘電体46が配置されている。
図8B(b)は、各差動伝送線路の延伸方向に直交する断面で半導体集積回路装置102を切断した断面の拡大図である。誘電体43と誘電体44の間の領域には、空気が導入された空間部52が形成されている。また、誘電体45と誘電体46の間の領域には、空気が導入された空間部53が形成されている。さらに、誘電体43と誘電体46の間の領域には、空気が導入された空間部54が形成されている。なお、空間部52,53,54は、第1の半導体集積回路素子1Aと第2の半導体集積回路素子2Aとの対向面のいずれか一方の表面に一様に誘電体を形成した後に誘電体の一部を削り取ること等により形成することができる。
図8B(c)は、図8B(b)のC−C断面である。一対の第1の差動伝送線路112A,112Bと一対の第2の差動伝送線路122A,122Bとのそれぞれの対向面間に配置された誘電体43と誘電体44は、空間部52によって分離されている。同様に、一対の第1の差動伝送線路212A,212Bと一対の第2の差動伝送線路222A,222Bとのそれぞれの対向面間に配置された誘電体45と誘電体46は、空間部53によって分離されている。
誘電体43,44,45,46としては、空間部52,53,54の誘電率(空気の誘電率)よりも誘電率が高く、かつ、第1の差動伝送線路112A,112Bの間の領域15b、第1の差動伝送線路212A,212Bの間の領域15c、第2の差動伝送線路122A,122Bの間の領域25b、又は第2の差動伝送線路222A,222Bの間の領域25cよりも誘電率が高い誘電体が採用される。誘電体43,44,45,46には、第1の実施の形態に係る誘電体4、又は第2の実施の形態に係る誘電体40を用いることができる。
上記のように本実施の形態では、第1の差動伝送線路と第2の差動伝送線路の間に配置された誘電体と他の線路間に配置された誘電体との間にそれぞれ空間部を形成した。本実施の形態の構成によれば、対向配置された第1の差動伝送線路と第2の差動伝送線路とが容量性結合又は誘導性結合することが抑制される。
なお、空間部52,53,54は、各誘電体間を完全に分離するものに限らず、各誘電体間が一部で連続していてもよい。また、空間部52,53,54に、誘電体43,44,45,46よりも誘電率が低い絶縁体を配置してもよい。
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲内で種々が変形が可能である。例えば、各実施の形態間の構成要素の組み合わせは任意に行うことができる。
例えば、誘電体は誘電体中にナノサイズの金属又は半導体の微粒子を分散させて構成された微粒子分散誘電体ではなく、チタン酸バリウム等の高誘電率材料であってもよい。
また、多数の差動信号通信素子を備えた半導体集積回路装置の一部のみに上記各実施の形態の構成を適用してもよい。
1・・・半導体集積回路素子、1A・・・半導体集積回路、17A-17D・・・接続用電極、2・・・半導体集積回路素子、2A・・・半導体集積回路、4,4a,4b・・・誘電体、11・・・差動信号通信素子、12A・・・差動伝送線路、12B・・・差動伝送線路、13・・・終端抵抗、15・・・メタル配線層、15a,15b,15c・・・領域、16・・・半導体集積回路層、17A,17B,17C,17D・・・接続用電極、21・・・差動信号通信受信素子、22A,22B・・・差動伝送線路、22B・・・差動伝送線路、23・・・終端抵抗、25・・・メタル配線層、25a,25b,25c・・・領域、26・・・半導体集積回路層、27A,27B・・・接続用電極、40・・・誘電体、40a・・・第1の誘電体部、40b・・・第2の誘電体部、40c・・・第3の誘電体部、41,42,43,44,45,46・・・誘電体、50,51,52,53,54・・・空間部、100・・・半導体集積回路装置、101・・・半導体集積回路装置、102・・・半導体集積回路装置、111,211・・・差動信号通信素子、112A,112B,212A,212B・・・差動伝送線路、113・・・終端抵抗、121,221・・・差動信号通信素子、122A,122B,222A,222B・・・差動伝送線路、123・・・終端抵抗、211・・・差動信号通信素子、212A,212B・・・差動伝送線路、213・・・終端抵抗、221・・・差動信号通信素子、223・・・終端抵抗

Claims (1)

  1. 第1の差動信号通信素子及び前記第1の差動信号通信素子に接続されると共に同一平面上に配設された一対の第1の差動伝送線路を備えた第1の半導体集積回路素子と、
    前記一対の第1の差動伝送線路と互いに容量性結合および誘導性結合による結合線路系をなすように前記一対の第1の差動伝送線路に対向配置された一対の第2の差動伝送線路、及び前記一対の第2の差動伝送線路に接続された第2の差動信号通信素子を備えると共に前記第1の半導体集積回路素子に積層された第2の半導体集積回路素子と、
    前記一対の第1の差動伝送線路と前記一対の第2の差動伝送線路との対向面間に配置され、前記一対の第1の差動伝送線路間又は前記一対の第2の差動伝送線路間に介在する絶縁材料よりも高い誘電率を有する誘電体とを備え
    前記誘電体は、
    前記信号の伝送の周波数領域で誘電率が負で透磁率が正である第1の誘電体部と、
    前記第1の誘電体部と前記第1の差動伝送線路との間に配置され、前記信号の伝送の周
    波数領域で誘電率が正でかつ透磁率が正の第2の誘電体部と、
    前記第1の誘電体部と前記第2の差動伝送線路との間に配置され、前記信号の伝送の周
    波数領域で誘電率が正でかつ透磁率が正の第3の誘電体部とを有する半導体集積回路装置。
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