JP5476108B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表示装置に関し、より詳細には、放送信号などが持つ色域よりも広い色域で画像を表示可能な表示装置に関する。
近年、液晶テレビのような表示装置の光源として、LED(Light Emitting Diode)等の半導体光源を用いる動きが本格化している。また、半導体光源を用いる大きなメリットとして、広い色再現域を持つディスプレイを実現できることがあげられる。これは、半導体光源が鋭いスペクトルを持つことによるもので、例えば、赤・緑・青の三原色に半導体光源を用いた表示装置は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや、冷陰極管を用いた液晶ディスプレイなどの従来の画像表示装置に比べて、広い色再現域を持つことが可能である。
また、例えば、デジタル放送(HDTV)の映像信号で表示できる色域は、ITU-R BT.709規格などで規定されている。そして、このITU-R BT.709規格で規定された輝度信号と色差信号とで表現される色域の範囲を超えた色域を表現するための規格の一例として、xvYCC規格が国際標準規格(IEC61966−2−4)によって提案されている。xvYCC規格の特徴は、ITU-R BT.709規格との互換性を確保しながら、広色域の色を表現するため色空間を広げた点にある。
図7は、広色域に対応した表示装置の色域と映像信号の色域とを示す色度図である。図中、100は表示装置の色域、101は映像信号の色域、Wは白の座標を示し、DはW(白)〜R(赤)の距離であり、色相“R(赤)”の彩度に相当する。この色度図は、u′v′色度図(CIE1976UCS色度図)であり、表示装置で表示可能な色域100と、映像信号の色域として、sRGB標準色空間をu′v′色度図上に投影した色域101とを示している。なお、本例の映像信号は、sRGB標準色空間内の色を、下記の表1に表される色度座標を持つ赤・緑・青の標準原色成分に分解し、赤・緑・青の各成分の数値で表す標準RGB信号であるものとする。
Figure 0005476108
ここで、色度座標と三刺激値との関係について簡単に説明する。表1におけるx及びyの値は、xy色度図(CIE1931色度図)上の座標であり、CIE1931XYZ表色系における三刺激値X,Y,Zとは次の関係がある。
Figure 0005476108
u′v′色度図(CIE1976UCS色度図)での色度座標u′,v′と、CIE1931XYZ表色系における三刺激値X,Y,Zとは次の関係がある。
Figure 0005476108
従って、式(1)と式(2)により、sRGB標準色空間の標準原色と白色のu′v′色度座標を算出することができる。また、標準RGB信号のRGB値とCIE1931XYZ表色系の三刺激値には次の関係がある。但し、式(3)及び式(4)でのRGB信号値の範囲は0−255ではなく、0−100となるように各RGB値に100/255を乗算しておく。
Figure 0005476108
ここで、映像信号によって定まり、映像信号が表すことができる色全体を表した色空間は例えばsRGB標準色空間であり、図7に示すu′v′色度図において色域101内の色を表すことができる。また、表示装置によって再現可能な色空間は広色域ディスプレイの色空間であり、図7に示すu′v′色度図において色域100を持つ。
図8は、色相Red(赤)における放送信号の色域、広色域ディスプレイの色域、及び物体色/発光色の境界ラインを示す図である。図中、102は広色域ディスプレイの色域、103は物体色/発光色の境界ライン、104は放送信号の色域を示し、縦軸をL(輝度)、横軸をCu′v′(彩度)とする。このCu′v′(彩度)は、前述の図7に示したW(白)とR(赤)との距離Dに相当する。なお、広色域ディスプレイの色域102及び放送信号の色域104の各R(赤)は、色相“赤”における最大彩度の赤であることを示す。
境界ライン103は、主観評価試験に基づいて定めた物体色と発光色の境界となるもので、本明細書ではこの境界ライン103をCMI(Color Mode Index)=100と定義するものとする。簡単に説明すると、CMI=100の境界ラインは、複数人の被験者がある色について物体色に見えるか、あるいは、発光色に見えるかを判定し、主観的に決定したものである。ここでいう物体色とは、光が反射又は透過する物体の色で、光を反射する反射物体と、光を透過する透過物体とが含まれる。また、発光色とは、光源から出る光の色のことをいう。なお、このCMIについては、「M.Okui et al., “Relationship Between Upper-limit Luminance for Surface-color Mode Appearance and Preferred Gamut on Wide Gamut Display”, SID 09 DIGEST, pp.1018-1021」に記載されており、具体的な説明は省略する。
ここで、放送信号の色域104は、前述のITU-R BT.709規格で規定されているように狭色域となるが、この狭色域の放送信号を広色域ディスプレイに表示しようとすると、高彩度な物体色(特に赤)がぎらついて不自然に見えてしまうという問題がある。
これについて図8の例に基づいて説明する。狭色域の放送信号を広色域ディスプレイに表示させる際に、広色域ディスプレイの全色域を使用しようとすると、放送信号の色域104のR(赤)が、境界ライン103を超えて、広色域ディスプレイの色域102のR(赤)にマッピングされてしまう。人間の目には、境界ライン103を超える色は発光色として見えるため、本来物体色であったR(赤)が発光色のように見えてしまい、視聴者に違和感を与えることになる。
このような問題に対して、例えば、特許文献1には、入力信号を広色再現範囲のディスプレイに表示する際に、色相を調整することで自然な色表現を行う技術が記載されている。また、特許文献2には、入力信号を広色域の出力にマッピングする際に、最明色(物体色の理論限界となる色)を最大彩度とすることで自然な色表現を行う技術が記載されている。
特開2009−117951号公報 特開2008−271001号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、色相を変化させながら彩度を強調して再現するものであり、輝度方向への不自然さを解消するものではなく、また、特許文献2に記載の技術は、最明色を最大彩度にしているために、広色域ディスプレイの色域を有効に利用することができない。
このように、特許文献1,2に記載の技術では、放送信号などが持つ色域よりも広い色域で画像を表示する際に、ディスプレイの広色域を有効に利用しつつ、高彩度な物体色のぎらつき感を抑えることはできない。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、放送信号などが持つ色域よりも広い色域で画像を表示する際に、ディスプレイの広色域を有効に利用しつつ、高彩度な物体色のぎらつき感を抑え、違和感のない自然な色表現を行うことができる表示装置を提供すること、を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、ITU-R BT.709規格空間に対応した入力映像信号を該ITU-R BT.709規格空間よりも広色域の色空間にマッピングし、該マッピング後の出力映像信号の輝度を調整する輝度調整部を備えた表示装置であって、該表示装置で表示可能な色空間の範囲を示すディスプレイラインと、前記ITU-R BT.709規格空間に対応した入力映像信号に含まれる物体色と発光色の境界を示すターゲットラインと、前記広色域の色空間に対応した出力映像信号に含まれる仮想的な物体色と発光色の境界示し且つ前記ターゲットラインとは異なる判別ラインとを設定するライン設定部を備え、前記ディスプレイライン、前記ターゲットライン、及び前記判別ラインは、色相毎に輝度と彩度の関数として設定され、前記輝度調整部は、前記出力映像信号を構成する輝度調整前の画素の色相、彩度、及び輝度を検出し、L′を前記出力映像信号の輝度調整後の画素の輝度、Lを前記出力映像信号の輝度調整前の画素の輝度、L0を任意の彩度のときの前記ディスプレイラインの輝度、L1を任意の彩度のときの前記判別ラインの輝度、L2を任意の彩度のときの前記ターゲットラインの輝度としたときに、L<L1である場合、
L′=L×L2/L1
に基づいて、L′L2よりも低くなるように調整
また、L≧L1である場合、
L′={(L−L1)×(L0−L2)/(L0−L1)}+L2
に基づいて、L′よりも低く且つL2よりも高くなるように調整することを特徴としたものである。
の技術手段は、第1の技術手段において、前記輝度調整部は、前記ディスプレイライン及び前記ターゲットラインをルックアップテーブルとして保持することを特徴としたものである。
の技術手段は、第の技術手段において、前記ディスプレイライン及び前記ターゲットラインは、所定の色相毎に設定されることを特徴としたものである。
の技術手段は、第の技術手段において、前記輝度調整部は、前記画素の色相が前記所定の色相以外であった場合、前記画素の色相に隣接し且つ前記ディスプレイライン及び前記ターゲットラインが設定された2つの色相の輝度を、前記ディスプレイライン、前記ターゲットライン、及び前記判別ラインに基づいて調整し、該調整した前記2つの色相の輝度に基づいて、前記画素の色相の輝度を補間することを特徴としたものである。
の技術手段は、第〜第のいずれか1の技術手段において、前記ライン設定部は、前記ディスプレイラインに基づいて該ディスプレイラインと前記ターゲットラインとの間に前記判別ラインを設定し、前記輝度調整部は、前記ライン設定部により設定された判別ラインをルックアップテーブルとして保持することを特徴としたものである。
の技術手段は、第〜第のいずれか1の技術手段において、前記入力映像信号の輝度ヒストグラムを検出する輝度ヒストグラム検出部を備え、前記ライン設定部は、前記輝度ヒストグラム検出部により検出された輝度ヒストグラムに基づいて前記判別ラインを設定することを特徴としたものである。
本発明によれば、放送信号などが持つ色域よりも広い色域で画像を表示する際に、ディスプレイの広色域を有効に利用しつつ、高彩度な物体色のぎらつき感を抑え、違和感のない自然な色表現を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る表示装置の構成例を示すブロック図である。 ライン設定部により設定されるディスプレイライン、ターゲットライン、及び判別ラインの一例について説明するための図である。 輝度調整部による物体色/発光色の輝度調整方法の一例を説明するための図である。 中間色相の場合における物体色/発光色の輝度調整方法の一例を説明するための図である。 ライン設定部による判別ライン5の設定方法の一例を説明するための図である。 ライン設定部による判別ラインの設定方法の他の例を説明するための図である。 広色域に対応した表示装置の色域と映像信号の色域とを示す色度図である。 色相Red(赤)における放送信号の色域、広色域ディスプレイの色域、及び物体色/発光色の境界ラインを示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の表示装置に係る好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置の構成例を示すブロック図で、図中、1は表示装置を示す。この表示装置1は、放送信号2をデコードして所定の色空間に対応した入力映像信号を抽出するデコード部11と、デコード部11で抽出された入力映像信号を所定の色空間よりも広色域の色空間にマッピングし、マッピング後の出力映像信号の輝度を調整する輝度調整部12と、輝度調整部12から出力された出力映像信号に対して各種の映像処理を行う映像処理部13と、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示部14と、入力映像信号から輝度(Y)ヒストグラムを検出するYヒストグラム検出部15と、後述するディスプレイライン,ターゲットライン,及び判別ラインを設定するライン設定部16と、ユーザが表示装置1を操作するための操作部17とを備える。本発明による表示装置1は、入力映像信号が持つ所定の色空間よりも広色域の色空間による表示を行う広色域ディスプレイである。
輝度調整部12は、ライン設定部16で設定されたディスプレイライン、ターゲットライン、及び判別ラインをLUT(ルックアップテーブル)12aとして保持するメモリを備える。
上記において、入力映像信号が持つ色空間は例えばITU-R BT.709規格の狭色域空間であり、表示装置1で再現可能な色空間はこの狭色域空間よりも広い広色域空間である。輝度調整部12は、狭色域の入力映像信号を広色域の色空間にマッピングして出力映像信号として出力する。また、放送信号2からはYCbCr(Y:輝度、CbCr:色差)信号が取得されるが、このYCbCr信号とRGB信号とは周知の変換式により相互に変換することができる。
図2は、ライン設定部16により設定されるディスプレイライン、ターゲットライン、及び判別ラインの一例について説明するための図である。図中、縦軸をL(輝度)、横軸をCu′v′(彩度)とする。ライン設定部16は、表示装置1で表示可能な色空間の範囲を示すディスプレイライン3と、入力映像信号に含まれる物体色と発光色の境界を示すターゲットライン4と、出力映像信号に含まれる物体色と発光色を判別するための判別ライン5とを設定する。なお、本明細書におけるディスプレイライン3、ターゲットライン4、及び判別ライン5は、それぞれ境界を区切るためのものであり、その形状について特に限定されるものではない。
図2に示すように、ディスプレイライン3、ターゲットライン4、及び判別ライン5は、色相毎に輝度と彩度の関数として設定される。ディスプレイライン3は、前述の図8における色域102に相当し、表示装置1がLUT12aとして予め保持している。また、ターゲットライン4は、例えば、前述の図8における境界ライン103(CMI=100)に相当し、ディスプレイライン3と同様に表示装置1がLUT12aとして予め保持している。
そして、本発明では判別ライン5を新たに設定するようにしている。この判別ライン5は、出力映像信号(すなわち、広色域の色空間にマッピングされた映像信号)に対して仮想的に物体色と発光色とを区別するために設けられたものであり、入力映像信号に含まれる物体色と発光色の境界を示すターゲットライン4とは別に設定される。これにより、出力映像信号の各画素の輝度が判別ライン5より下のものはターゲットライン4より下になるように輝度を調整する。
輝度調整部12は、狭色域(例えばITU-R BT709規格)に対応した入力映像信号を広色域の色空間にマッピングした後に、このマッピング後の出力映像信号を構成する画素の色相、彩度、及び輝度を検出し、その画素の輝度と判別ライン5とを比較する処理を行う。この処理は各画素について行う。出力映像信号を構成する各画素の色相、彩度、及び輝度は、例えば、出力映像信号のYCbCr信号が持つ値(0〜255)をRGB信号に変換し、さらに、変換後のRGB信号を周知の変換式を用いてu′v′色度座標に変換することで求めることができる。
図2の例では、画素P1の輝度は判別ライン5よりも高いため発光色と判別され、画素P2の輝度は判別ライン5よりも低いため物体色と判別される。ここで、前述したように人間の目にはターゲットライン4より下が物体色、また、ターゲットライン4より上が発光色と認識される。そして、ターゲットライン4と判別ライン5との間に輝度を持つ画素は、広色域表示によりターゲットライン4を超えて発光色の領域にマッピングされた物体色の画素であるため、人間の目にはぎらつき感のある不自然な色表示となる。
これを防止するために、輝度調整部12は、上記画素の輝度が判別ライン5よりも低い物体色の場合、ターゲットライン4及び判別ライン5に基づいて、画素の輝度がターゲットライン4よりも低くなるように調整する。
また、判別ライン5以上の輝度を持つ発光色の画素については輝度調整せずに高輝度のまま維持してもよいが、物体色の画素の輝度をターゲットライン4よりも下げているため、ターゲットライン4と判別ライン5の間で輝度が欠落し、高輝度と低輝度に輝度の分布が偏ってしまうことが考えられる。
このため、上記画素の輝度が判別ライン5以上となる発光色の場合、ディスプレイライン3、ターゲットライン4、及び判別ライン5に基づいて、画素の輝度がその輝度よりも低く且つターゲットライン4よりも高くなるように調整してもよい。これにより、ターゲットライン4と判別ライン5の間での輝度の欠落を防止すると共に、ダイナミックレンジを広げるように調整することができる。具体的には下記の図3で説明するような方法により輝度を調整する。
図3は、輝度調整部12による物体色/発光色の輝度調整方法の一例を説明するための図である。図中、縦軸をL(輝度)、横軸をCu′v′(彩度)とし、Lは出力映像信号の輝度調整前の画素の輝度、L′は出力映像信号の輝度調整後の画素の輝度、L0はある彩度のときのディスプレイライン3の輝度、L1はある彩度のときの判別ライン5の輝度、L2はある彩度のときのターゲットライン4の輝度を示す。
1.判別ライン5により物体色(L<L1)と判別された画素P2の場合、下記の式(5)に基づいてL′を計算する。
L′=L×L2/L1 …式(5)
2.判別ライン5により発光色(L≧L1)と判別された画素P1の場合、下記の式(6)に基づいてL′を計算する。
L′={(L−L1)×(L0−L2)/(L0−L1)}+L2 …式(6)
なお、上記1.の物体色の中には、元々ターゲットライン4よりも低い輝度を持つものもあるが、輝度のバランスを考慮して、これらの物体色についても式(5)により輝度を下げることが好ましい。
このようにして、狭色域の映像信号を広色域表示する際に、高彩度の物体色の輝度についてはターゲットライン4よりも下げるように調整し、また、発光色の輝度についてはそのまま、あるいは、現在の輝度よりも下げ且つターゲットライン4よりも上げるように調整する。これにより、広色域ディスプレイの色域を有効に利用しつつ、人間の目にとってぎらつき感のない自然な色表示を行うことができる。
図4は、中間色相の場合における物体色/発光色の輝度調整方法の一例を説明するための図である。ディスプレイライン3及びターゲットライン4を各色相に設定するのは、演算処理の負荷が大きいなどの観点から適当とはいえない。このため、これらのディスプレイライン3及びターゲットライン4を、例えば、R,G,B、あるいは、R,G,B,C,M,Yなどの所定の色相毎に設定し、中間色相の輝度調整については、これらの色相から補間処理により行うようにしてもよい。
この場合、輝度調整部12は、出力映像信号を構成する画素の色相が所定の色相以外であった場合、画素の色相に隣接し且つディスプレイライン3及びターゲットライン4が設定された2つの色相の輝度を、ディスプレイライン3、ターゲットライン4、及び判別ライン5に基づいて調整し、調整した2つの色相の輝度に基づいて、画素の色相の輝度を補間する。
上記補間処理について図4の例に基づき具体的に説明する。本例では、補間したい画素(補間対象画素)が持つ色相の階調を(r,g,b)とし、この画素の隣接色相を色相Rと色相Y(r>g>b)とする。色相R上の点(r,b,b)、色相Y上の点(r,r,b)のそれぞれについて、前述の図3で説明した方法により輝度L′を計算する。そして、計算で求めた色相Rの輝度L′と、色相Yの輝度L′とに基づいて、補間対象画素の色相の輝度を補間する。例えば、色相Rの輝度L′と、色相Yの輝度L′との間で線形補間することが考えられる。
図5は、ライン設定部16による判別ライン5の設定方法の一例を説明するための図である。判別ライン5は、ディスプレイライン3に基づいてディスプレイライン3とターゲットライン4との間に設定される。輝度調整部12は、ライン設定部16により設定された判別ライン5をLUT12aとして保持する。具体的には、下記の式に基づいて算出する。ここでは色相“赤”を例示して説明する。
L1=L0−ΔL …式(7)
ΔL=L0×α×C1/C0(αは定数) …式(8)
但し、C0は色相“赤”の最大彩度、L0は彩度C1のときのディスプレイライン3の輝度、L1は彩度C1のときの判別ライン5の輝度である。
ユーザが操作部17を操作して、Cu′v′の値に応じてL値を変化させる。そして、色相によりターゲットライン4の傾きが異なるため、判別ライン5も色相によって傾きを変える。具体的には、判別ライン5がディスプレイライン3とターゲットライン4との間に位置するように式(8)の定数αを変化させる。これにより適当な定数αを決定する。この際、画面上で変化の様子を確認しながら設定処理を行うことが好ましい。そして、ある彩度C1についてΔLを算出し、式(7)により判別ライン5の輝度L1を求めることができる。
このようにして、判別ライン5を、例えば、R,G,B、あるいは、R,G,B,C,M,Yなどの所定の色相毎に設定し、ディスプレイライン3及びターゲットライン4と共にLUT12aとして保持しておく。
図6は、ライン設定部16による判別ラインの設定方法の他の例を説明するための図である。図6(A)は入力映像信号の輝度(Y)ヒストグラムを示す図であり、縦軸に頻度、横軸に階調(輝度:0〜255)を示す。また、図6(B)はYヒストグラムにより判別ラインを設定した状態を説明するための図で、図中、5′は判別ラインを示す。本例の場合、表示装置1が備えるYヒストグラム検出部15により入力映像信号のYヒストグラムを検出し、ライン設定部16は、Yヒストグラム検出部15により検出されたYヒストグラムに基づいて判別ライン5′を設定する。
図6(A)において、Yヒストグラムにおける高輝度領域の任意の箇所に判別ライン5′を設定し、広色域化された出力映像信号に対して、判別ライン5′よりも階調の低い領域を物体色、また、判別ライン5′よりも階調の高い領域を発光色と判別する。この判別ライン5′をL−Cu′v′色度図上に表すと、図6(B)に示すように、直線状に判別ライン5′が設定される。
なお、ディスプレイライン3及びターゲットライン4は、LUT12aとして保持しておけばよい。以下、物体色/発光色の輝度調整方法は前述の図3で説明した方法と同様であるが、ここでは、高彩度の物体色の輝度(画素P2,P3)については式(5)を用いてターゲットライン4よりも下げるように調整し、また、発光色の輝度(画素P4)については元々高輝度であるためそのままにしている。
1…表示装置、2…放送信号、3…ディスプレイライン、4…ターゲットライン、5,5′…判別ライン、11…デコード部、12…輝度調整部、12a…LUT、13…映像処理部、14…表示部、15…Yヒストグラム検出部、16…ライン設定部、17…操作部。

Claims (6)

  1. ITU-R BT.709規格空間に対応した入力映像信号を該ITU-R BT.709規格空間よりも広色域の色空間にマッピングし、該マッピング後の出力映像信号の輝度を調整する輝度調整部を備えた表示装置であって、
    該表示装置で表示可能な色空間の範囲を示すディスプレイラインと、前記ITU-R BT.709規格空間に対応した入力映像信号に含まれる物体色と発光色の境界を示すターゲットラインと、前記広色域の色空間に対応した出力映像信号に含まれる仮想的な物体色と発光色の境界示し且つ前記ターゲットラインとは異なる判別ラインとを設定するライン設定部を備え、
    前記ディスプレイライン、前記ターゲットライン、及び前記判別ラインは、色相毎に輝度と彩度の関数として設定され、
    前記輝度調整部は、前記出力映像信号を構成する輝度調整前の画素の色相、彩度、及び輝度を検出し、L′を前記出力映像信号の輝度調整後の画素の輝度、Lを前記出力映像信号の輝度調整前の画素の輝度、L0を任意の彩度のときの前記ディスプレイラインの輝度、L1を任意の彩度のときの前記判別ラインの輝度、L2を任意の彩度のときの前記ターゲットラインの輝度としたときに、L<L1である場合、
    L′=L×L2/L1
    に基づいて、L′L2よりも低くなるように調整
    また、L≧L1である場合、
    L′={(L−L1)×(L0−L2)/(L0−L1)}+L2
    に基づいて、L′よりも低く且つL2よりも高くなるように調整することを特徴とする表示装置。
  2. 請求項1に記載の表示装置において、前記輝度調整部は、前記ディスプレイライン及び前記ターゲットラインをルックアップテーブルとして保持することを特徴とする表示装置。
  3. 請求項に記載の表示装置において、前記ディスプレイライン及び前記ターゲットラインは、所定の色相毎に設定されることを特徴とする表示装置。
  4. 請求項に記載の表示装置において、前記輝度調整部は、前記画素の色相が前記所定の色相以外であった場合、前記画素の色相に隣接し且つ前記ディスプレイライン及び前記ターゲットラインが設定された2つの色相の輝度を、前記ディスプレイライン、前記ターゲットライン、及び前記判別ラインに基づいて調整し、該調整した前記2つの色相の輝度に基づいて、前記画素の色相の輝度を補間することを特徴とする表示装置。
  5. 請求項のいずれか1項に記載の表示装置において、前記ライン設定部は、前記ディスプレイラインに基づいて該ディスプレイラインと前記ターゲットラインとの間に前記判別ラインを設定し、前記輝度調整部は、前記ライン設定部により設定された判別ラインをルックアップテーブルとして保持することを特徴とする表示装置。
  6. 請求項のいずれか1項に記載の表示装置において、前記入力映像信号の輝度ヒストグラムを検出する輝度ヒストグラム検出部を備え、前記ライン設定部は、前記輝度ヒストグラム検出部により検出された輝度ヒストグラムに基づいて前記判別ラインを設定することを特徴とする表示装置。
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