JP5475388B2 - 髄内釘の取付装置 - Google Patents

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Description

本発明は髄内釘の取付装置に係り、特に、髄内釘に接続される接続端部の構造に関する。
一般に、整形外科用インプラントとして、骨折等を治療するために患者の骨の内腔に導入される髄内釘がある。この髄内釘は、通常、取付装置やガイド器具などと呼ばれる補助的な器具を用いて患者の骨に装着される。このような補助的な器具である取付装置は、プレートや髄内釘に対してボルト等の固定手段を用いて接続固定される。髄内釘が取付装置に接続固定された状態で体内に導入配置された後、取付装置に設けられた案内構造によってガイドピン、ドリルやリーマなどの穿孔具、骨ねじ等が案内され、最終的に骨ねじが髄内釘及び骨に係合される。
上記取付装置は髄内釘に予め接続固定され、髄内釘を骨の髄腔内に挿入する際のハンドルとして使用されるとともに、髄内釘に接続固定された状態で髄内釘を骨に固定するための骨ねじの案内に使用される。この種の手術では骨ねじの導入位置及び深さを精密に制御することが必要であるため、一般に取付装置の性能は骨ねじに対する案内精度に依存する。この髄内釘の取付装置は、骨頭頸部付近の骨折を治療するために、髄内釘と交差係合するラグスクリューを骨頭部内に螺入する際の案内手段をも備えるときがある。このラグスクリューの案内精度は、ラグスクリューの位置不良によりカットアウト(骨頭穿刺)等の重大事故が発生する虞があるために極めて重要である。取付装置の案内手段を用いてラグスクリュー等の骨ねじやこれらの骨ねじを案内するためのガイドピンなどを骨内に導入する際には、X線撮影装置等により正面像(患者の正面側から見た透視像)と軸射像(患者の側面側から見た透視像)を観察して導入方向と導入深さを確認しながら作業が行われる。一般に正面像による導入方向及び位置の確認は容易であるが、軸射像による導入方向及び位置の確認は取付装置自体の影になることで困難とされている。
髄内釘の取付装置としては、以下の特許文献1乃至3に記載されたものが知られている。この種の取付装置の多くは、接続端部に貫通孔が形成され、この貫通孔に接続ボルトを挿入して髄内釘の端部開口内に形成された雌ネジと螺合させることによって、髄内釘と接続固定される。特許文献1に記載された取付装置では、図8に示すように、髄内釘に接続固定される接続端部31を低く形成するとともに当該接続端部から伸びる延在部32の傾斜角を低減することによって、髄内釘の骨内への導入作業を容易にするとともに大腿骨の骨頭部付近のX線等による視認性を高めるようにしている。また、特許文献2に記載された取付装置では、髄内釘に接続固定される接続端部にボルトを装着するとともに当該ボルトの回転を規制するラチェット機構を組み込む構造を採用することにより、上記ボルトの弛みを防止している。さらに、特許文献3に記載された取付装置では、髄内釘に接続固定される接続端部に、ボルトを挿入する貫通孔(ファスナー孔)を形成するとともに、当該貫通孔内に連通する工具操作用の開口(第2開口)を設けている。
特許第3046822号公報 特許第3249611号公報 特表2002−524128号公報
しかしながら、上記従来の髄内釘の取付装置においては、特許文献2や3に記載されているように接続端部が高い構造の場合、軸射像による観察が高い接続端部で遮られるので、骨ねじ等の導入作業が困難になるという問題があるとともに、髄内釘を導入するための体表面の開口範囲(切開部)Dを大きく形成する必要があり、これによって近年要求の高い手術の低侵襲性を得ることができないため、手術による患者の負担が大きくなるという問題点がある。また、特許文献1に記載されている取付装置30では、図8に示すように、接続端部31を低く構成し、この接続端部31から延在する延在部32を低角度で直線状に形成することで軸射像の観察を容易にしているが、上記延在部32が低角度で延在するために上記開口範囲Dを充分に小さくすることは難しい。
そこで、図7に示すように、接続端部21から延在部22に亘る範囲を円弧状に形成し、体表面の開口範囲Dを小さくすることが可能な取付装置20も提案されている。しかしながら、この取付装置20では、上記の特許文献1乃至3に記載された取付装置と同様に、接続端部21を接続部材(接続ボルト)25で髄内釘1に固定するために、当該接続端部21に接続部材25を挿入するための貫通孔21aを形成する必要がある。この貫通穴21aは髄内釘1の軸線と一致する軸線21xを有し、接続端部21から案内構造23に向けて曲折した形状で延在する延在部22の外面21bに形成される開口部もまた当該軸線21xに沿った位置に形成されることから、図7において示す接続ボルト25を除く部分の平面図を見ると理解できるように、貫通孔21a及びその開口部の周囲部分が薄肉に構成される。
ところが、この薄肉に構成される周囲部分は髄内釘1との接続部位である接続端部21に近く大きな応力が加わる部位であるので、接続端部21とともに剛性を高めるために金属などのX線不透過性の材料で構成する必要がある。したがって、X線などの放射線による透視画像装置によって接続端部21の近傍のガイドピンやスクリュー等の骨接合具(髄内釘1に交差係合されるもの)の位置や姿勢を確認しにくくなるという問題点がある。特に、水平方向F0に対して傾斜した軸射方向F45、F30に沿った方向に見る透視画像では、接続端部21に隣接する延在部12の境界部分が視認性を大きく阻害するので、補助的にガイドピン27を延在部12の上部に係合、挿通させることで位置関係を把握する補助とするなどの面倒な作業が必要とされていた。
上記問題点を解決するには、上記接続端部21を放射線透過性の材料で形成すればよいが、この場合には接続端部21の剛性不足を補うために当該接続端部21を大幅に肉厚に形成する必要があり、そのために髄内釘1の体内への導入作業が困難になるとともに、上述のように近年の手術の低侵襲化に反して患者の体表面の開口範囲Dを増大させなければならないので、患者の負担が増加するという問題点がある。特に、貫通孔21aの開口部21bの開口縁が薄肉であると、接続端部21に応力が加わったときに当該開口縁から亀裂が発生しやすくなるため、肉厚化することなしに炭素繊維強化樹脂等といった合成樹脂で構成することは事実上不可能であり、また、肉厚化した場合でも剛性不足となる危険性を回避するには極めて高い製造コストをかける必要がある。
また、接続端部及び延在部の剛性不足は取付装置の軽量化にも影響を与える。上述のように取付装置に接続した髄内釘を骨の内腔に導入した状態では、上記軸射像を観察しながら取付装置を髄内釘の軸線を中心として回動させて案内手段の案内方向を骨に整合させる作業を要するが、手術時において患者は仰向けに寝た姿勢となっているため髄内釘の軸線はほぼ水平方向とされるから、案内方向を整合させたときには取付装置の延在部及び案内手段が患者の側方に配置された状態となる。この場合、上記作業後には手術者は延在部及び案内手段の整合角度を患者の側方において厳密に維持する必要があるが、上記の剛性不足を回避するために金属などの比重の大きい素材を用いたり肉厚を増大させたりすることで取付装置の重量が大きくなると、当該重量を支えながら髄内釘の軸線周りの回動角度が変わらないように留意しなければならないので、取付装置の整合角度の維持のために多大な労力や注意力が必要とされる。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、髄内釘の取付装置において、髄内釘に接続固定される接続端部周辺の構成材料如何に拘わらず剛性を確保できるとともに肉厚の増大を抑制することを可能にすることで、髄内釘の導入作業の容易化、透視像の視認性の向上、取付装置の整合角度の維持の容易化、体表面の開口範囲(切開部)の低減などといった、各種要因による手術作業の容易化、或いは、患者の負担の軽減を図ることのできる構造を実現することにある。
斯かる実情に鑑み、第1発明の髄内釘の取付装置は、髄内釘に接続固定される際に該髄内釘の基端に当接する末端縁を備えた接続端部と、該接続端部の基端側部分から片側へ曲折して伸びる延在部とを具備し、前記接続端部は、前記末端縁に先端開口を備えた部材収容穴と、該部材収容穴に対して基端側から連通するとともに前記部材収容穴の軸線に対して前記延在部の曲折側に傾斜する方向に貫通して前記延在部の外面に開口する工具操作孔とを有し、前記部材収容穴の基端側は前記工具操作孔を除いて閉鎖され、前記部材収容穴の内部において前記先端開口を通して前記髄内釘に接続される先端部及び工具に係合する工具係合構造を備えた基端部を有する接続部材が接続動作可能に収容されることを特徴とする。
この発明によれば、工具操作孔を通して工具を接続部材の工具係合構造に係合させて操作することで接続部材を部材収容穴の先端開口を通して髄内釘に接続させたり既に接続されている髄内釘を取外したりすることができる。この場合に、部材収容穴の基端側は工具操作孔を除いて閉鎖されているとともに、当該工具操作孔は部材収容孔の軸線より延在部の曲折側に傾斜する方向に貫通していることから、接続端部の基端側部分、並びに、該基端側部分に隣接して延在部の曲折側とは反対側にある延在部の境界部分の剛性を高めることができる。したがって、接続端部周辺の肉厚の増加を抑制することで体内への導入容易性を高めることができる。また、接続端部の基端側部分及びこれに隣接する延在部の境界部分を放射線透過性の素材で構成しても十分な剛性を確保できるので、手術時の透視画像の視認性を向上させることができる。さらに、延在部を樹脂素材などの軽量素材で構成しても十分な剛性を確保できるので、手術時の取付装置の整合角度を維持することが容易になる。
本発明の一の態様においては、前記接続部材が通過できないように前記工具操作孔における前記部材収容穴に対する開口断面が前記部材収容穴の収容断面よりも小さく構成される。工具操作孔はレンチやドライバー等の工具を挿入して接続部材を操作できればよいので、当該操作に必要な断面積を確保できればその開口断面を部材収容穴の収容断面より小さくでき、これによって接続端部の基端側部分及びこれに隣接する延在部の境界部位の剛性をさらに向上できる。
また、第2発明の髄内釘の取付装置は、髄内釘に接続固定される際に該髄内釘の基端に当接する末端縁を備えた接続端部と、該接続端部の基端側部分から片側へ曲折して伸びる延在部とを具備し、前記接続端部は、前記末端縁に先端開口を備えた部材収容穴と、該部材収容穴に対して基端側から連通するとともに該基端側に貫通する工具操作孔とを有し、前記部材収容穴の基端側は前記工具操作孔を除いて閉鎖され、前記部材収容穴の内部において前記先端開口を通して前記髄内釘に接続される先端部及び工具に係合する工具係合構造を備えた基端部を有する接続部材が接続動作可能に収容されるとともに、該接続部材が通過できないように前記工具操作孔における前記部材収容穴に対する開口断面が前記部材収容穴の収容断面より小さく構成されることを特徴とする。
この発明によれば、工具操作孔を通して工具を接続部材の工具係合構造に係合させて操作することで接続部材を部材収容穴の先端開口を通して髄内釘に接続させたり既に接続されている髄内釘を取外したりすることができる。この場合に、部材収容穴の基端側は工具操作孔を除いて閉鎖されているとともに、当該工具操作孔は接続部材が通過できないように部材収容孔の開口断面より小さな開口断面を有することから、接続端部の基端側部分に隣接する工具操作孔の周囲にある延在部の境界部分の剛性を高めることができる。したがって、接続端部周辺の肉厚の増加を抑制することで体内への導入容易性を高めることができる。また、接続端部の基端側部分及びこれに隣接する延在部の境界部分を放射線透過性の素材で構成しても十分な剛性を確保できるので、手術時の透視画像の視認性を向上させることができる。さらに、延在部を樹脂素材などの軽量素材で構成しても十分な剛性を確保できるので、手術時の取付装置の整合角度を維持することが容易になる。
本発明の他の態様においては、前記接続部材は前記部材収容穴の内部において軸線方向に移動可能かつ軸線周りに回転可能に収容され、前記先端部には前記先端開口より突出可能なネジが形成され、該ネジが前記先端開口より突出した状態で前記接続部材が前記部材収容穴の内部にて前記接続端部に対し軸線方向に係合可能に構成される。これによって、接続部材のネジを先端開口より突出させて髄内釘に螺合させることで、接続部材によって部材収容穴の内部の係合部位と髄内釘とを軸線方向に締め付けることが可能になる。
この場合においては、前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、該筒状部材に前記接続端部に対する軸線方向の係合部位が設けられていることが好ましい。これによれば、筒状部材が髄内釘に接続固定される末端縁を備えた末端側部分を構成し、また、接続部材が部材収容穴の内部で筒状部材に係合するとともに先端開口を通して髄内釘に螺合されることで、接続部材による軸線方向の締付固定力が筒状部材のみに加わるので、接続端部の基端側部分に加わる応力負荷を軽減することができるから、結果として接続端部の実質的な剛性を向上させることができる。この場合に、上記係合部位は前記筒状部材の基端側開口縁であることが望ましい。これによれば、接続部材を筒状部材の基端側開口縁に係合させることで、筒状部材の開口縁以外の内面部分に係合部位を設けるために厚み方向に突出した段差等を形成する必要がなくなるので、接続端部をコンパクトに構成することが可能になる。
本発明の異なる態様においては、前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、前記基端側部分に前記部材収容穴の一部を構成する端部穴及びその周壁が前記延在部と一体に設けられ、前記筒状部材の基端部が前記周壁に重ねて接合される。これによれば、筒状部材によって接続端部の末端側部分を構成し、基端側部分において筒状部材を延在部と一体に構成された端部穴の周壁に重ねて接合することにより、髄内釘に直接当接する末端側部分を延在部とは別部材で構成できるため、構成素材の選択により髄内釘に対する接続強度を確保しやすくなるとともに、接続端部と延在部とを強固に固定することが可能になる。
これらの場合に、前記筒状部材及び前記接続部材が放射線不透過性素材(例えば金属)で構成され、前記筒状部材の接合される前記基端側部分及び前記延在部が放射線透過性素材で一体に構成される。これによれば、接続端部のうち髄内釘に直接当接する末端側部分と、この末端側部分を髄内釘に固定するための接続部材とが放射線不透過性素材で構成されることで、接続構造の剛性を容易に高めることができる。
また、前記筒状部材は前記周壁の内側に重ねて接合されるとともに、前記周壁の外側に補強枠材が装着されることが好ましい。この補強枠材を装着することで、接続端部の基端側部分及びこれに隣接する延在部の境界部分における筒状部材から受ける応力に対する剛性を高めることができる。この場合に、補強枠材は剛性の向上効果を高めるために周壁の外周を取り囲むように環状に構成されることが好ましく、特に円環状に構成されることが望ましい。この構成は、接続端部の基端側部分及びこれに隣接する延在部の境界部分が樹脂材料、特にカーボン繊維強化樹脂などで構成される場合に、これらの素材の割れを防止する上で高い効果を有する。
本発明の別の態様においては、前記接続端部は前記軸線を中心とし内部を前記部材収容穴とする円筒形状を有する。これによれば、接続端部の剛性をさらに高めることができるとともに、接続部材を髄内釘に螺合するねじ構造とする場合に好適である。
本発明のさらに別の態様においては、前記延在部は、前記接続端部の前記基端側部分から前記片側へ弧状に湾曲した形状を有する。これによれば、接続端部に髄内釘を接続固定した状態で患者の体内へ容易に導入することが可能になる。
本発明によれば、接続端部の剛性を向上させることができ、また、これによりその肉厚の増加を抑制することができるため、髄内釘の体内への導入作業を容易化することができる。特に、接続端部の少なくとも基端側部分の一部及びこれに隣接する延在部の部分を放射線透過性材料で構成した場合でも十分な剛性を確保できるため、接続端部近傍の放射線透視性を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。また、接続端部の少なくとも基端側部分の一部及びこれに隣接する延在部の部分の構成素材の選択範囲を広げることができるため、取付装置の軽量化を図ることでさらに手術の容易性を高めることが可能になる。
本発明に係る髄内釘の取付装置の実施形態における平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)を使用状態とともに示す複合図。 同実施形態の組立前状態を示す分解部分縦断面図。 同実施形態の組立状態を使用時の様子とともに示す部分縦断面図。 同実施形態の45度斜め方向から見た軸射方向の透視画像(b)を非透視状態(a)及び比較例の透視画像(c)とともに示す図。 同実施形態の30度斜め方向から見た軸射方向の透視画像(b)を非透視状態(a)及び比較例の透視画像(c)とともに示す図。 別の取付装置の実施形態における接続端部近傍の構造を示す部分断面図及び部分正面図。 比較例の取付装置の使用状態を当該取付装置から接続部材(接続ボルト)を取り外した状態の平面図とともに示す図。 特許文献1に記載の取付装置の使用状態を示す正面図。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態の髄内釘の取付装置の平面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)、図2は本実施形態の取付装置の接続端部の分解斜視図、図3は上記取付装置の接続端部の近傍を断面で示す部分断面図である。なお、本明細書において正面とは、髄内釘及び取付装置を患者の体内に装着した状態で、患者の正面側に向く面を言うこととする。また、水平方向とは、患者が起立したときに水平面に沿うこととなる方向を、患者の姿勢を基準として言うものとする。
本実施形態の取付装置10は、全体として筒状に構成され、当該筒状の軸線11xの方向に伸びる接続端部11と、この接続端部11の基端側部分11bから円弧状に湾曲して延在する延在部12とを有する。延在部12の先端側には上記接続端部11の軸線とほぼ平行に延在する案内構造13が設けられている。図示例では、接続端部11は円柱状に構成され、延在部12は角部が面取りされた角柱状に構成されている。接続端部11と延在部12の境界部分の外面は円柱外面から角柱外面へとスムーズに移行する傾斜状の接続面を有している。
接続端部11の末端縁は髄内釘1の基端部1aに接続固定される。髄内釘1は、基端部1aから先端部1bまでほぼ軸状に伸びるが、挿入される骨A(図示例では大腿骨)の髄腔に応じて適宜に曲折した形状を備えうる。図示例の髄内釘1は骨Aの近位端から髄腔内に導入された状態で用いられる。この髄内釘1は、近位端に配置される基端部1aに開口し、軸線に沿って伸びる軸孔1cと、この軸孔1cと交差し、軸線に対して交差する方向に貫通する横断孔1d、1eとを備える。
横断孔1dは骨Aの骨頭部B内に向かう斜めの軸線を有し、典型的には骨幹部Cの外側面より挿入されたラグスクリュー(図示せず)が横断孔1dを挿通し、このラグスクリューの先端が骨頭部Bの皮質に内側より係合することで、骨頭部Bが骨幹部Cに対して固定される。横断孔1eは髄内釘1の軸線と直交する軸線を有し、コーティカルスクリュー(図示せず)が横断孔1eを挿通して先端が皮質に達することで髄内釘1の先端部が骨Aの骨幹部Cに固定される。いずれのスクリュー(骨ねじ)も上記案内構造13によって直接若しくは案内スリーブ(図示せず)を介して案内され、方向付けられる。
図示例では、案内構造13には、接続端部11が髄内釘1に接続された状態で髄内釘1の上記横断孔1d、1eの軸線と一致する軸線を有する複数の案内孔13aが設けられるとともに、これらの複数の案内孔13aを縦断するスリット13bが設けられる。スリット13bが縦断する領域は、案内構造13の端部に螺合する締付ナット13cによってスリット13bの間隙を増減させる方向に変形可能に構成される。これにより、締付ナット13cを緩めた状態で案内孔13aに図示しない円筒状の案内スリーブを挿通し、その後、締付ナット13cを回転させることで、スリット13bの間隙を低減させて当該案内スリーブを案内構造13に締付固定することができる。このように締付固定された案内スリーブは髄内釘1の上記横断孔1d、1eに整合させることができ、これによって当該案内スリーブに沿ってガイドピン、ドリルやリーマなどの穿孔器具、ラグスクリューやコーティカルスクリュー等の骨接合具などを導入することが可能になる。
接続端部11は、髄内釘1に固定される末端側部分11aと、この末端側部分11bよりも延在部12側に設けられた基端側部分11bとを有している。末端側部分11aは、髄内釘1の基端部1aに直接当接する末端縁を備えた部分である。末端側部分11aは、図示例ではステンレス鋼やチタン合金などの金属材料(X線不透過性素材)で構成される筒状(図示例では円筒状)の筒状部材14の一部(後述する鍔部14c及びこれよりも先端側の部分)で構成される。筒状部材14は髄内釘1の基端部1aと実質的に同じ外径を有し、基端部1aの上記軸孔1cの開口縁(上縁)と当接した状態で後述する接続手段により固定される。基端部1aの上記軸孔1cの開口縁の一部には切り欠き部が設けられ、この切り欠き部には、筒状部材14の先端開口14aの周囲にある開口縁に突設された突片部14bが嵌合し、これによって髄内釘1と接続端部11とが軸線周りに位置決め(軸線周りの回転方向に固定)される。
筒状部材14は、軸線方向中間部の外周面上に半径方向外側へ突出した環状の鍔部14cを有し、この鍔部14cのさらに基端側にも基部側筒状部14dを備えている。筒状部材14の基端側は、延在部12と一体に構成されるとともに基端側部分11bに設けられる端部穴11c内に挿入され、この端部穴11cの開口縁に上記鍔部14cを当接させた状態で接続固定される。すなわち、筒状部材14は基端側部分11bの一部を構成する端部穴11cの周壁11eに接合される。もっとも、筒状部材14は基端側部分11bにおいて接合されている構成であればよく、例えば、筒状部材14が基端側部分をも構成し、延在部12に対して直接に接合されていても構わない。周壁11eは延在部12とともにX線透過性素材、例えば、カーボン繊維強化樹脂(ドライカーボン)などの合成樹脂で形成することができる。基端側部分11bの端部穴11c内では当該端部穴11cの周壁11eと筒状部材14の上記基部側筒状部14dが一体に接合される。すなわち、端部穴11cの周壁11eと基部側筒状部14dは内外に重ねられ、接着剤を用いて、或いは、加熱による融着等により、接合固定される。図示例では周壁11eの内側に基部側筒状部14dが重ねられた状態とされている。この接合状態において、筒状部材14の内部は端部穴11cの内部と一体化され、これによって部材収容穴11dが構成される。
部材収容穴11dは、接続端部11の軸線11xに沿って同一の開口断面を保って伸びる円柱空間となっている。この部材収容穴11dの基端側は端部穴11cで構成され、従って、部材収容穴11dの内部には、軸線11x方向の途中において筒状部材14の基端側開口縁14eが段差状に配置される。部材収容穴11dは基端側部分11bと延在部12の境界位置で終端し、当該位置において工具操作孔12aに連通している。ここで、工具操作孔12aの開口断面は、部材収容穴11dの軸線11xと直交する面に沿った収容断面よりも小さく形成されている。これによって、部材収容穴11dは上記境界位置で縮径して工具操作孔12aに接続された構造とされる。
工具操作孔12aは部材収容穴11dの軸線11xに対して延在部12の曲折側(図示右側)に傾斜した軸線を有し、延在部12の外面12bに開口している。ここで、外面12bとは、延在部12の湾曲形状の外側に臨む表面を言う。また、部材収容穴11dの基端側は、工具操作孔12aに連通する部分を除いて閉鎖されている。したがって、接続端部11に隣接する延在部12の外面12bにおいては、工具操作孔12aの開口が軸線11xよりも延在部12の曲折側に偏った位置に開口し、部材収容穴11dに基端側から連通する開口は、この工具操作孔12a以外には存在しない。
部材収容穴11d内には接続部材(接続ねじ、或いは、接続ボルト)15が軸線11x周りに回転可能、かつ、軸線11x方向に移動可能に収容されている。接続部材15は、先端部の外周面上に髄内釘1の軸孔1aの内面に形成された雌ネジと螺合する雄ネジ15aを有する。この雄ネジ15aは、接続端部11の先端開口14aから突出して髄内釘1の軸孔1cに螺合可能に構成される。接続部材15を構成する素材は特に限定されないが、髄内釘1と取付装置10の接続強度を高めるためには、ステンレス鋼やチタン合金等といった金属素材(X線不透過性素材)を用いることが好ましい。なお、接続部材15は内部を軸線方向に貫通する軸孔を有し、当該軸孔を通して髄内釘1の内部に図示しない工具を適用できるように構成される。
また、接続部材15の基端部は、レンチやドライバー等の周知の回転工具T(図3参照)の先端係合部Taと回転方向に係合する、図示例では六角穴として構成された工具係合部15bを備えている。ただし、工具係合部15bは工具Tの先端係合部Taの構造に応じて十字溝、マイナス溝等の適宜の構造を採用しうる。この工具係合部15bには、工具操作孔12aを通して挿入された工具Tの先端係合部Taが係合し、かつ、当該工具Tの回転操作に従って接続部材15が支障なく回転駆動できるように、軸線11xに対して工具操作孔12aの傾斜角度分傾斜した方向からの操作を許容する係合構造を有している。図示例の場合、工具Tの先端係合部Taは軸線方向に球状に湾曲した角柱形状を有し、当該角柱形状の工具係合部15bに対する挿入角度が或る角度範囲内で許容されるように構成される。
接続部材15は基端部に周囲に張り出した頭部15cを有し、この頭部15cは部材収容穴11dの内部において筒状部材14の基端側筒状部14dに設けられた基端側開口縁14eに係合可能とされている。そして、接続部材15の雄ネジ15aを髄内釘1の軸孔1cの内面に設けられた雌ネジ(図示せず)に螺合させて締め付けていくと、接続部材15の頭部15cは筒状部材14の上記基端側開口縁14eに当接するので、接続部材15により筒状部材14と髄内釘1とを強固に締付固定することができる。このように構成すると、取付装置10の接続端部11を接続部材15により髄内釘1に接続固定したとき、接続部材15による軸線11xに沿った方向の締付固定力は直接的には筒状部材14にのみ加わるので、接続端部11の端部穴11cの周壁11eには大きな応力が加わることがなく、したがって、当該端部穴11cの周壁11eが割れるなどの不具合を防止できる。
取付装置10における接続端部11の基端側部分11bから伸びる延在部12は弧状に湾曲し、延在部12の延在方向は接続端部11から離れるに従って軸線11xに対して徐々に角度を増大させる。そして、延在部12は最上部12cを越えてから図示下方へ向かい、やがて軸線11xと平行な案内構造13と接続される。接続端部11に接続される延在部12の隣接部分の曲折形状は図示例のような円弧形状或いは湾曲形状に限定されるものではなく、鋭く折れ曲がった形状でもよいが、接続端部11に対する延在部12の境界部分近傍の強度を高める観点からは湾曲形状であることが好ましく、特に、髄内釘1の体内(骨Aの髄腔内)への導入を容易にするために、図示のように弧状(円弧状)に構成されることが好ましい。特に、基端側部分11bとの境界位置から最上部12cまでの曲率が接続端部11から離れるに従って徐々に増加する形状を有していることが最も好ましい。
上記の工具操作孔12aは図示例のように部材収容穴11dと連通する側が小径で、延在部12の外面12b上の開口側が大径とされたテーパ状の孔構造を有している。このようにすると、外面12b上の開口面積が大きくなるので工具Tを挿入しやすくなるとともに、工具操作孔12aは奥部に進むに従って小径となっていくので、工具Tの先端係合部Taを部材収容穴11dの工具係合部15bに正確に導くことができる。また、工具操作孔12aのテーパ状の孔構造は、図3に示すように工具Tを用いて操作を行う際の工具Tの操作角度範囲に或る程度の自由度を与えるという点でも有利である。
工具操作孔12aにおける部材収容穴11dに対する開口断面は部材収容穴11dの収容断面(接続部材15を収容する部分の断面)よりも小さく構成され、これによって接続部材15は工具操作孔12aを通過できないように構成される。従来構成では、特許文献1及び3並びに図7及び図8に示すように接続端部において接続ボルトを挿通可能な貫通孔が設けられていたり、或いは、特許文献2に示すように接続ボルトが接続端部を貫通する構造となっていたりするので、接続端部をコンパクトに構成しつつその肉厚を確保することは困難であった。しかし、本実施形態では、工具操作孔12aが延在部12の曲折側に傾斜した軸線を有していたり、或いは、上述のように開口断面が小さく構成されたりすることにより、接続部材15を部材収容穴11dの基端側に抜き取ることができない構造となっている分、接続端部をコンパクトに構成してもその肉厚を確保することが可能になる。
また、本実施形態では、接続部材15は部材収容穴11dの内部の係合部位である筒状部材14の基部側開口縁14eに対して頭部15cが軸線方向末端側に向けて係合する構造となっているので、部材収容穴11d内から接続部材15を抜き取ることができないように構成される。このため、接続部材15は常に接続端部11内に保持されるので、取付装置10の取り扱いが容易になる。
以上のように構成された本実施形態では、部材収容穴11dの基端側が、軸線11xに対して延在部12の延在側(曲折側)に傾斜した工具操作孔12aを除いて閉鎖されていることにより、また、工具操作孔12aの開口断面が部材収容穴の収容断面より小さく構成されていることにより、接続端部11に隣接する延在部12の境界部位、特に、延在部12の延在側(図示右側)とは逆側(図示左側)の境界部位12sの肉厚を十分に確保することができるため、接続端部11の基端側部分11bに設けられた端部穴11cの周壁11eと延在部12をX線透過性の素材、例えば、炭素繊維強化樹脂などの合成樹脂で形成しても、十分な剛性を確保することができ、また、剛性確保が容易になることにより製造コストを低減することも可能になる。さらに、剛性確保が容易になることで接続端部11及びこれに隣接する延在部12の境界部位の薄肉化が可能になるので、髄内釘1を体内導入する際の作業を容易に行うことが可能になるという利点もある。さらに、上記のように接続端部11近傍の剛性が確保しやすくなることから樹脂材料等の軽量素材で接続端部11の基端側部分11bや延在部12を構成できるため取付装置10を軽量化できる。したがって、手術中に髄内釘1及び取付装置10の軸線11x周りの角度姿勢を保持するために要する労力や注意力を大幅に軽減できる。例えば、X線撮像装置等による軸射透視像を見ながら上記角度姿勢を調整し骨に整合させた(整合角度に設定した)後においては、当該整合角度を厳密に維持しつつ穿孔器具や骨ねじ等の導入作業を行う必要があるため、手術者は整合角度を維持するために神経を使いながら取付装置10の重量を支持しなければならないので、当該重量の軽減は極めて有効である。
特に、本実施形態では、接続端部11の末端側部分11aを金属材料(X線不透過性素材)からなる筒状部材14で構成し、この筒状部材14の基端側の基部側筒状部14dと樹脂材料(X線透過性素材)よりなる端部穴11cの周壁とを内外に重ねて接合することで上記基端側部分11bを構成しているので、X線透過特性を良好に保ちつつ、接続端部11の機械的剛性を高めることに成功している。
本実施形態では、上述のように接続端部11の基端側部分11bを構成する端部穴11cの周壁11eと、これに続く延在部12を一体のX線透過性材料で構成しているので、X線の軸射方向F45、F30の画像を撮影したときの視認性を向上させることができる。ここで、図1に示すように、軸射方向F45は水平方向F0に対して斜め上方からX線を照射したときの傾斜角度が45度である方向を言い、軸射方向F30は水平方向F0に対して斜め方向からX線を照射したときの傾斜角度が30度である方向を言う。
図4は、軸射方向F45に沿った透視画像について、本実施形態の延在部12をX線不透過性素材で構成したときの画像例(a)、本実施形態の構成を採用したときの画像例(b)及び図6に示す比較例の取付装置20を用いたときの画像例(c)、図5は、軸射方向F30の透視画像について、本実施形態の延在部12をX線不透過性素材で構成したときの画像例(a)、本実施形態の構成を採用したときの画像例(b)及び図6に示す比較例の取付装置20を用いたときの画像例(c)を示す。なお、図示例は患者の外側側方から見た場合の画像例を示すものであるが、これとは反対側から見た画像も基本的には同等の態様となる。
これらを比較するとわかるように、本実施形態の透視画像(b)では、筒状部材14及び接続部材15がX線不透過性素材で構成されているが、それよりも上方にある接続端部11の基端側部分11bの一部及び延在部12がX線透過性素材で構成されることで、骨Aの近位端周辺、特に図示例では骨頭部B及びその近辺を明瞭に視認することができる。この透視画像(b)では、案内構造13によって案内されるガイドピン、ラグスクリュー、穿孔具等の先端(図示せず、骨頭部Bの内部に導入される)の方向、深さ等を容易に確認することが可能になるので、取付装置10を用いて行う髄内釘1の適用手術をきわめて容易かつ短時間に実施することが可能になる。
図6は別の実施形態における接続端部11′の近傍を示す部分断面図及び部分正面図である。この実施形態では、基本的に上記の実施形態と同様の筒状部材14、接続部材15、部材収容穴11d、端部穴11c、工具操作穴12aを備え、周壁11e′と筒状部材14の基部側筒状部14dの接合構造も同様である。しかし、周壁11e′の外面上には補強枠材16が装着されている。この補強枠材16は、筒状部材14の基部側筒状部14dが内側に嵌合する態様で接合された周壁11e′近傍の剛性を高めるためのものであり、周壁11e′の近傍が筒状部材14から受ける応力により割れることを防止するものである。
特に、ドライカーボン等の炭素繊維強化樹脂で接続端部11′の基端側部分と延在部12を一体に構成する場合には、製造上の理由により当該樹脂が図6の紙面と平行な複数の繊維層が当該紙面と直交する方向に積層された構造とされるときがある。このときには、周壁11e′に強い応力、特に図6の紙面と交差する方向の応力が加わると、上記繊維層が剥離する態様で亀裂が生ずる虞があるが、周壁11e′を外側から補強枠材16により支持することで、当該亀裂を防止できる。
ここで、補強枠材16による補強効果を高めるには、周壁11e′と補強枠材16は、接着剤を用いて、或いは、熱融着等により相互に接合されていることが好ましい。また、同様の理由により、補強枠材16は図示例のように環状(筒状)、特に円環状(円筒状)とされることが好ましく、特に周壁11e′の外面と補強部材16の内面が相互に密接する円筒面となっていることが望ましい。さらに、金属等の高い剛性を有する素材で構成されることが好ましい。
尚、本発明の髄内釘の取付装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、骨Aの図示例としての大腿骨の近位端に適用される髄内釘1に用いる取付装置10を例示したが、本発明は大腿骨用の髄内釘に限らず、種々の骨の髄腔に導入される髄内釘に適用される取付装置として構成できる。また、上記実施形態では、体内透視画像を形成するためにX線撮像装置を用いる場合について説明したが、X線以外の放射線(電子線、ミリ波、超音波)等を用いた各種の透視手段を用いる場合でも、実際に用いる放射線に適合した素材を上記と同様に用いることができる。さらに、上記実施形態では筒状部材14及び接続部材15を放射線不透過性素材で構成したが、各部材に要求される剛性が担保されるのであれば、これらの部材を放射線透過性素材で構成しても構わない。
さらに、上記接続部材15はねじ構造を備えた先端部15aを有する構成としたが、これに限らず、例えば、基端部を軸線方向に押圧操作することで髄内釘の基端部内に係脱可能に嵌合固定される出没自在のロック構造を備えた先端部を有するロッド部材、或いは、基端部を回転操作することでカム構造等により髄内釘の基端部内に係脱可能に係止される出没自在のロック構造を備えた先端部を有するロッド部材などで構成することも可能である。
10…取付装置、11…接続端部、11x…軸線、11a…末端側部分、11b…基端側部分、11c…端部穴、11d…部材収容穴、11e…周壁、12…延在部、12a…工具操作孔、12b…外面、12c…最上部、13…案内構造、14…筒状部材、14a…先端開口、14b…突片部、14c…鍔部、14d…基部側筒状部、15…接続部材、15a…雄ネジ(先端部)、15b…工具係合部、15c…頭部(基端部)、F45、F30…軸射方向、F0…水平方向

Claims (10)

  1. 髄内釘に接続固定される際に該髄内釘の基端に当接する末端縁を備えた接続端部と、該接続端部の基端側部分から片側へ曲折して伸びる延在部とを具備する髄内釘の取付装置であって、
    前記接続端部は、前記末端縁に先端開口を備えた部材収容穴と、該部材収容穴に対して基端側から連通するとともに前記部材収容穴の軸線に対して前記延在部の曲折側に傾斜する方向に貫通して前記延在部の外面に開口する工具操作孔とを有し、
    前記部材収容穴の基端側は前記工具操作孔を除いて閉鎖され、
    前記部材収容穴の内部において前記先端開口を通して前記髄内釘に接続される先端部及び工具に係合する工具係合構造を備えた基端部を有する接続部材が接続動作可能に収容されるとともに、該接続部材が通過できないように前記工具操作孔における前記部材収容穴に対する開口断面が前記部材収容穴の収容断面よりも小さく構成されることを特徴とする髄内釘の取付装置。
  2. 髄内釘に接続固定される際に該髄内釘の基端に当接する末端縁を備えた接続端部と、該接続端部の基端側部分から片側へ曲折して伸びる延在部とを具備する髄内釘の取付装置であって、
    前記接続端部は、前記末端縁に先端開口を備えた部材収容穴と、該部材収容穴に対して基端側から連通するとともに該基端側に貫通する工具操作孔とを有し、
    前記部材収容穴の基端側は前記工具操作孔を除いて閉鎖され、
    前記部材収容穴の内部において前記先端開口を通して前記髄内釘に接続される先端部及び工具に係合する工具係合構造を備えた基端部を有する接続部材が接続動作可能に収容されるとともに、該接続部材が通過できないように前記工具操作孔における前記部材収容穴に対する開口断面が前記部材収容穴の収容断面より小さく構成されることを特徴とする髄内釘の取付装置。
  3. 髄内釘に接続固定される際に該髄内釘の基端に当接する末端縁を備えた接続端部と、該接続端部の基端側部分から片側へ曲折して伸びる延在部とを具備する髄内釘の取付装置であって、
    前記接続端部は、前記末端縁に先端開口を備えた部材収容穴と、該部材収容穴に対して基端側から連通するとともに前記部材収容穴の軸線に対して前記延在部の曲折側に傾斜する方向に貫通して前記延在部の外面に開口する工具操作孔とを有し、
    前記部材収容穴の基端側は前記工具操作孔を除いて閉鎖され、
    前記部材収容穴の内部において前記先端開口を通して前記髄内釘に接続される先端部及び工具に係合する工具係合構造を備えた基端部を有する接続部材が接続動作可能に収容され
    前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、前記基端側部分に前記部材収容穴の一部を構成する端部穴及びその周壁が前記延在部と一体に設けられ、前記筒状部材の基端部が前記周壁に重ねて接合されることを特徴とする髄内釘の取付装置。
  4. 髄内釘に接続固定される際に該髄内釘の基端に当接する末端縁を備えた接続端部と、該接続端部の基端側部分から片側へ曲折して伸びる延在部とを具備する髄内釘の取付装置であって、
    前記接続端部は、前記末端縁に先端開口を備えた部材収容穴と、該部材収容穴に対して基端側から連通するとともに前記部材収容穴の軸線に対して前記延在部の曲折側に傾斜する方向に貫通して前記延在部の外面に開口する工具操作孔とを有し、
    前記部材収容穴の基端側は前記工具操作孔を除いて閉鎖され、
    前記部材収容穴の内部において前記先端開口を通して前記髄内釘に接続される先端部及び工具に係合する工具係合構造を備えた基端部を有する接続部材が接続動作可能に収容され
    前記接続部材は前記部材収容穴の内部において軸線方向に移動可能かつ軸線周りに回転可能に収容され、前記先端部には前記先端開口より突出可能なネジが形成され、該ネジが前記先端開口より突出した状態で前記接続部材が前記部材収容穴の内部にて前記接続端部に対し軸線方向に係合可能に構成され
    前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、該筒状部材に前記接続端部に対する軸線方向の係合部位が設けられていることを特徴とする髄内釘の取付装置。
  5. 前記接続部材は前記部材収容穴の内部において軸線方向に移動可能かつ軸線周りに回転可能に収容され、前記先端部には前記先端開口より突出可能なネジが形成され、該ネジが前記先端開口より突出した状態で前記接続部材が前記部材収容穴の内部にて前記接続端部に対し軸線方向に係合可能に構成され
    前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、該筒状部材に前記接続端部に対する軸線方向の係合部位が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の髄内釘の取付装置。
  6. 前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、前記基端側部分に前記部材収容穴の一部を構成する端部穴及びその周壁が前記延在部と一体に設けられ、前記筒状部材の基端部が前記周壁に重ねて接合されることを特徴とする請求項1又は2に記載の髄内釘の取付装置。
  7. 前記筒状部材及び前記接続部材が放射線不透過性素材で構成され、前記筒状部材の接合される前記基端側部分及び前記延在部が放射線透過性素材で一体に構成されることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の髄内釘の取付装置。
  8. 前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、前記基端側部分に前記部材収容穴の一部を構成する端部穴及びその周壁が前記延在部と一体に設けられ、前記筒状部材は前記周壁の内側に重ねて接合されるとともに、前記周壁の外側に補強枠材が装着されることを特徴とする請求項1又は2に記載の髄内釘の取付装置。
  9. 前記筒状部材は前記周壁の内側に重ねて接合されるとともに、前記周壁の外側に補強枠材が装着されることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか一項に記載の髄内釘の取付装置。
  10. 髄内釘に接続固定される際に該髄内釘の基端に当接する末端縁を備えた接続端部と、該接続端部の基端側部分から片側へ曲折して伸びる延在部とを具備する髄内釘の取付装置であって、
    前記接続端部は、前記末端縁に先端開口を備えた部材収容穴と、該部材収容穴に対して基端側から連通するとともに前記部材収容穴の軸線に対して前記延在部の曲折側に傾斜する方向に貫通して前記延在部の外面に開口する工具操作孔とを有し、
    前記部材収容穴の基端側は前記工具操作孔を除いて閉鎖され、
    前記部材収容穴の内部において前記先端開口を通して前記髄内釘に接続される先端部及び工具に係合する工具係合構造を備えた基端部を有する接続部材が接続動作可能に収容され
    前記接続端部は前記末端縁を備えた末端側部分を構成するとともに前記基端側部分において接合される筒状部材を含み、前記基端側部分に前記部材収容穴の一部を構成する端部穴及びその周壁が前記延在部と一体に設けられ、前記筒状部材は前記周壁の内側に重ねて接合されるとともに、前記周壁の外側に補強枠材が装着されることを特徴とする髄内釘の取付装置。
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