JP5473049B2 - 無線センサ端末を用いた無線センサネットワークシステム - Google Patents

無線センサ端末を用いた無線センサネットワークシステム Download PDF

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Description

本発明は、無線センサ端末を用いたマルチホップによる無線センサネットワークシステムに関する。
従来より、遠隔地の情報を人の手を借りずに取得したいという要望がある。例えば所有する店舗やビルの様子、旅行中の自宅、菜園の温度、地盤の緩みなどの情報取得の要望である。このような要望に対し、これまではインターネットが利用されてきた。すなわち、パソコンに上記情報取得のためのセンサを接続し、常時インターネットに接続しておけば、今日でもこのような情報取得は可能である。
しかしながらパソコンは大きく、観測点を増やす場合に限界がある。また、観測点が移動する場合、例えば人の健康状況を遠隔から監視するような場合、大型のパソコンは携帯性に問題がある。更にインターネット接続は設定が必要であるとか、無線LANのカバーエリアが狭いといった問題があり、これも観測点の増加や移動に対する対応を困難にしている。このような状況下で最近開発された技術の一つが、例えば「MOTE(モート)」(登録商標)として知られる小型で自律型の無線センサ端末を用いた無線センサネットワークシステムである(特許文献1)。
この無線センサネットワークにおいては、情報を収集すべき箇所に中継ノードと呼ばれる無線センサ端末が設置される。無線センサ端末は、情報を収集するためのセンサの他に、そのデータを送信する無線送信機能、及び他の無線センサ端末から受信したデータを中継する無線中継機能を備えている。
なかでも特徴的なのは無線中継機能であり、これの機能実現のために、ハードウエアとして、データの送受信を行う無線チップ、及びその無線チップの動作を制御する制御部などを具備しており、自らの無線センサ端末に搭載されたセンサからの情報を送信するのみならず、他の無線センサ端末に搭載されたセンサからの情報を受信して送信する。このような無線中継機能による情報のマルチホップにより、複数の無線センサ端末により、大規模の無線メッシュネットワークが構築される。
すなわち、個々の無線センサ端末は、処理能力、無線能力が低くても、前述の無線中継機能、これによるマルチホップにより、個々の能力を遥かに超える能力のシステムを構築するのである。このため、個々の無線センサ端末は非常に小型かつ安価で低消費電力であり、観測点の増加や移動にも簡単に対応できることになる。この特徴のため、複数の無線センサ端末を用いた無線ネットワークシステムは、海鳥の生態研究などにも用いられ始めている。
そして個々の端末情報は、基地局である無線センサ端末に集められ、これに接続されたパソコンなどのホストコンピュータにより一元管理される。また、そのホストコンピュータがLANやインターネットに接続されることにより、この無線センサネットワークシステムにおける端末情報は事実上、世界中どこでも入手することができる。
ところで、このような無線センサネットワークシステムを構築する複数個の無線センサ端末は、基本的には、情報を得ようとすべき特定の各箇所に固定設置される。その一方で研究者、動物、自動車などの移動体に無線センサ端末が、携帯、搭載されることもある。特定箇所に固定設置された無線センサ端末(中継ノード)は固定ノードと呼ばれ、移動体に携帯、搭載された無線センサ端末(中継ノード)は移動ノードと呼ばれている。
固定ノード群の中に移動ノードが混在した無線センサネットワークシステムの二次的機能として、移動ノードが現在存在するエリアを検出するエリア検出機能がある。これは、固定ノード群中を移動ノードが移動する場合、移動ノードが送信する信号を受信した固定ノードが受信電波強度の情報を基地局へ送信し、基地局に接続されたコンピュータが、固定ノードが受信した信号の電波強度の強弱から、移動ノードの存在エリアを検出するというものである。
この移動ノードに対するエリア検出機能の原理を図10により説明する。現存位置の検出対象である移動ノードが、ターゲットノードTである。設置位置が既知である複数の固定ノードA〜Dに対しては、自身を中心とする円形のエリアが設定されている。ターゲットノードTは無指向性のアンテナにより周囲に均等な電波強度で信号を送信する。ターゲットノードTを中心とする複数の同心円は電波強度分布を表している。
図10の場合、ターゲットノードTから送信された信号は、周囲の固定ノードA〜Dに受信される。固定ノードA〜Dは、受信された信号の電波強度を基地局へ送信する。基地局に接続されたホストコンピュータで電波強度が比較され、最も電波強度が大きい固定ノードのエリアが、ターゲットノードTの現存エリアであると判定される。ここでは、ターゲットノードTは左上の固定ノードAに最も近く、固定ノードAにおける受信電波強度が最も大きいことから、固定ノードAのエリア内にターゲットノードTが存在していることが検出される。
このような無線センサネットワークシステムにおけるエリア検出機能の問題点の一つとして、固定ノードの分布密度の相違によるエリア検出精度の低下がある。この問題点を図11(a)(b)により説明する。
図11(a)はターゲットノードである移動ノードTの周囲に存在する固定ノードA〜Dの分布状態が「密」の場合を模式的に表している。移動ノードTの周囲に多くの固定ノードA〜Dが接近して存在しているため、多くの固定ノードA〜Dが、移動ノードTからの信号を受信し、しかも、受信強度の差が小さくなる。その結果、基地局でのターゲットノードTの現存エリアの正確な検出が不可能となる。
一方、図11(b)はターゲットノードである移動ノードTの周囲に存在する固定ノードA〜Cの分布状態が「疎」の場合を模式的に示している。いずれの固定ノードA〜Cのエリア内にもターゲットノードTが存在せず、ターゲットノードTからの送信信号が、いずれの固定ノードA〜Cにも受信されない。このため、基地局でのターゲットノードTの現存エリアの検出が不可能となる。
特開2007−14471号公報
(削除)
本発明の目的は、移動ノードの周囲に存在する固定ノードの分布密度の影響を受けることなく、移動ノードの現存エリアを高精度に検出することができる無線センサネットワークシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の無線センサネットワークシステムは、複数個の無線中継機能付きの無線センサ端末を用いたマルチホップによる無線センサネットワークシステムにおいて、
複数の無線センサ端末が所定エリア内に固定ノードとして設置固定されると共に、前記エリア内を移動し、且つ前記固定ノードと通信可能で送信出力が可変の無線センサ端末が移動ノードとして前記エリア内に配置され、更に前記固定ノード及び前記移動ノードを統括する基地局に、当該基地局を介して収集される前記固定ノード及び前記移動ノードからの諸情報を解析するコンピュータが接続されることにより構築されており、
前記移動ノードとして使用される送信出力が可変の無線センサ端末は、前記固定ノードに対して送信した信号に対して当該固定ノードから返送される受信確認信号の数を検出するカウント手段と、前記受信確認信号の数が予め設定された所定数を超えたか否かを判断する判断手段と、前記受信確認信号の数が所定数を超えた場合に当該受信確認信号が所定数となるまで前記信号の出力を変化させる制御手段とを具備しており、
前記移動ノードが送信する信号を受信した前記固定ノードが受信電波強度の情報を前記基地局へ送信し、当該基地局に接続された前記コンピュータが、前記固定ノードが受信した信号の最大電波強度に基づいて前記移動ノードの現存エリアを検出する際に、前記制御手段は前記移動ノードの送信出力を変化させて、前記移動ノードからの信号を受信する前記固定ノードの数を前記所定数とするものである。
すなわち、ここにおいて所定数を超えるとは、所定数の大きい側へ超える場合と所定数の小さい側へ超える場合の両方を含むものである。
本発明の無線センサネットワークシステムにおいては、移動ノードの周囲に複数の固定ノードが存在する場合、各固定ノードは移動ノードからの信号を受信した後に受信確認信号を送信する。移動ノードは固定ノードが送信した受信確認信号の数を検出する。検出された受信確認信号の数は、移動ノードとの通信が可能な範囲内に存在する固定ノードの個数であるので、この個数から、移動ノード周辺に存在する固定ノードの分布密度が検出される。
本発明の無線ネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、検出された受信確認信号の数が予め設定された所定数を超えたか否かを判断し、検出された受信確認信号の数が所定数を超えた場合に当該受信確認信号が所定数となるまで送信信号の出力を変化させることにより、検出される受信確認信号の数が所定数となる状態を維持する。これにより、移動ノード周辺に存在する通信可能な固定ノード個数が所定数を超える事態が回避される。
ここにおける所定数は、移動ノードの現存エリアの検出が不正確とならない通信可能な固定ノードの個数で、例えば2である。所定数が2の場合、本発明の無線ネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、通信可能な固定ノードの個数として、2より小さい数及び/又は2より大きい数を排除し、常に2を維持することにより、過疎及び過密によるエリア検出精度の低下を回避し、移動ノードの現存エリアの正確な検出を可能とする。
ここにおける所定数は又、移動ノードの現存エリアの検出が不正確とならない通信可能な固定ノード個数の最小値から最大値までの個数範囲であり、例えば1〜3である。所定数が1〜3の場合、本発明の無線センサ端末は、通信可能な固定ノードの個数として、1より小さい数及び3より大きい数を排除し、常に1〜3を維持することにより、過疎及び過密によるエリア検出精度の低下を回避し、移動ノードの現存エリアの正確な検出を可能とする。
本発明の無線センサネットワークシステムは又、複数個の無線中継機能付きの無線センサ端末を用いたマルチホップによる無線センサネットワークシステムにおいて、
複数の無線センサ端末が所定エリア内に固定ノードとして設置固定されると共に、前記エリア内を移動し、且つ前記固定ノードと通信可能で送信出力が可変の無線センサ端末が移動ノードとして前記エリア内に配置され、更に前記固定ノード及び前記移動ノードを統括する基地局に、当該基地局を介して収集される前記固定ノード及び前記移動ノードからの諸情報を解析するコンピュータが接続されることにより構築されており、
前記移動ノードとして使用される送信出力が可変の無線センサ端末は、前記固定ノードに対して送信した信号に対して当該固定ノードから返送される受信確認信号の数を検出するカウント手段と、前記受信確認信号の数が予め設定された所定数より大きいか否かを判断する判断手段と、前記受信確認信号の数が所定数より大きい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで前記信号の出力を小さくする制御手段とを具備しており、
前記移動ノードが送信する信号を受信した前記固定ノードが受信電波強度の情報を前記基地局へ送信し、当該基地局に接続された前記コンピュータが、前記固定ノードが受信した信号の最大電波強度に基づいて前記移動ノードの現存エリアを検出する際に、前記制御手段は前記移動ノードの送信出力を小さくして、前記移動ノードからの信号を受信する前記固定ノードの数を前記所定数と同じかこれより小さくするものである。
本発明の無線センサネットワークシステムにおいては、移動ノードの周囲に複数の固定ノードが存在する場合、各固定ノードは移動ノードからの信号を受信した後に受信確認信号を送信する。移動ノードは固定ノードが送信した受信確認信号の数を検出する。検出された受信確認信号の数は、移動ノードとの通信が可能な範囲内に存在する固定ノードの個数であるので、この個数から、移動ノード周辺に存在する固定ノードの分布密度が検出される。
本発明の無線ネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、検出された受信確認信号の数が予め設定された所定数より大きいか否かを判断し、検出された受信確認信号の数が所定数より大きい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで送信信号の出力を小さくすることにより、検出される受信確認信号の数が所定数より大きくなる状態を回避する。
ここにおける所定数は、移動ノードの現存エリアの検出が不正確とならない通信可能な固定ノード個数を判定するための最大側の閾値で、例えば3であり、言うならば過密判定基準値である。所定数が3の場合、本発明の無線ネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、通信可能な固定ノードの個数として、3より大きい数を排除し、常に3かこれより小さい数、すなわち3以下の数を維持することにより、過密によるエリア検出精度の低下を回避し、移動ノードの現存エリアの正確な検出を可能とする。
本発明の無線センサネットワークシステムは又、複数個の無線中継機能付きの無線センサ端末を用いたマルチホップによる無線センサネットワークシステムにおいて、
複数の無線センサ端末が所定エリア内に固定ノードとして設置固定されると共に、前記エリア内を移動し、且つ前記固定ノードと通信可能で送信出力が可変の無線センサ端末が移動ノードとして前記エリア内に配置され、更に前記固定ノード及び前記移動ノードを統括する基地局に、当該基地局を介して収集される前記固定ノード及び前記移動ノードからの諸情報を解析するコンピュータが接続されることにより構築されており、
前記移動ノードとして使用される送信出力が可変の無線センサ端末は、前記固定ノードに対して送信した信号に対して当該固定ノードから返送される受信確認信号の数を検出するカウント手段と、前記受信確認信号の数が予め設定された所定数より小さいか否かを判断する判断手段と、前記受信確認信号の数が所定数より小さい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで前記信号の出力を大きくする制御手段とを具備しており、
前記移動ノードが送信する信号を受信した前記固定ノードが受信電波強度の情報を前記基地局へ送信し、当該基地局に接続された前記コンピュータが、前記固定ノードが受信した信号の最大電波強度に基づいて前記移動ノードの現存エリアを検出する際に、前記制御手段は前記移動ノードの送信出力を大きくして、前記移動ノードからの信号を受信する前記固定ノードの数を前記所定値と同じかこれより大きくなるようにするものである。
本発明の無線センサネットワークシステムにおいては、移動ノードの周囲に複数の固定ノードが存在する場合、各固定ノードは移動ノードからの信号を受信した後に受信確認信号を送信する。移動ノードは固定ノードが送信した受信確認信号の数を検出する。検出された受信確認信号の数は、移動ノードとの通信が可能な範囲内に存在する固定ノードの個数であるので、この個数から、移動ノード周辺に存在する固定ノードの分布密度が検出される。
本発明の無線センサネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、検出された受信確認信号の数が予め設定された所定数より小さいか否かを判断し、検出された受信確認信号の数が所定数より小さい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで送信信号の出力を大きくすることにより、検出される受信確認信号の数が所定数より小さい状態を回避する。
ここにおける所定数は、移動ノードの現存エリアの検出が不正確とならない通信可能な固定ノード個数を判定するための最小側の閾値で、例えば1であり、言うならば過疎判定基準値である。この所定数が1の場合、本発明の無線センサネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、通信可能な固定ノードの個数として、1より小さい数を排除し、常に1かこれより大きい数、すなわち1以上の数を維持することにより、過疎によるエリア検出精度の低下を回避し、移動ノードの現存エリアの正確な検出を可能とする。
本発明の無線センサネットワークシステムは又、複数個の無線中継機能付きの無線センサ端末を用いたマルチホップによる無線センサネットワークシステムにおいて、
複数の無線センサ端末が所定エリア内に固定ノードとして設置固定されると共に、前記エリア内を移動し、且つ前記固定ノードと通信可能で送信出力が可変の無線センサ端末が移動ノードとして前記エリア内に配置され、更に前記固定ノード及び前記移動ノードを統括する基地局に、当該基地局を介して収集される前記固定ノード及び前記移動ノードからの諸情報を解析するコンピュータが接続されることにより構築されており、
前記移動ノードとして使用される送信出力が可変の無線センサ端末は、前記固定ノードに対して送信した信号に対して当該固定ノードから返送される受信確認信号の数を検出するカウント手段と、前記受信確認信号の数が予め設定された所定数より大きいか小さいか否かを判断する判断手段と、前記受信確認信号の数が所定数より小さい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで前記信号の出力を大きくし、前記受信確認信号の数が所定数より大きい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで前記信号の出力を小さくする制御手段とを具備しており、
前記移動ノードが送信する信号を受信した前記固定ノードが受信電波強度の情報を前記基地局へ送信し、当該基地局に接続された前記コンピュータが、前記固定ノードが受信した信号の最大電波強度に基づいて前記移動ノードの現存エリアを検出する際に、前記制御手段は前記移動ノードの送信出力を大きい側か小さい側へ変化させて、前記移動ノードからの信号を受信する前記固定ノードの数を前記所定数と同じとするものである。
本発明の無線センサネットワークシステムにおいては、移動ノードの周囲に複数の固定ノードが存在する場合、各固定ノードは移動ノードからの信号を受信した後に受信確認信号を送信する。移動ノードは固定ノードが送信した受信確認信号の数を検出する。検出された受信確認信号の数は、移動ノードとの通信が可能な範囲内に存在する固定ノードの個数であるので、この個数から、移動ノード周辺に存在する固定ノードの分布密度が検出される。
本発明の無線センサネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、検出された受信確認信号の数が予め設定された所定数より大きいか小さいかを判断し、検出された受信確認信号の数が所定数より小さい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで前記信号の出力を大きくし、検出された受信確認信号の数が所定数より大きい場合に当該受信確認信号が所定数となるまで前記信号の出力を小さくすることにより、検出された受信確認信号の数が所定数より小さくなる状態及び大きくなる状態を回避する。これにより、移動ノード周辺に存在する通信可能な固定ノードの個数が所定数より小さい状態及び移動ノード周辺に存在する数間可能な固定ノードの個数が所定数より大きい状態が回避される。
ここにおける所定数は、移動ノードの現存エリアの検出が不正確とならない通信可能な固定ノード個数で、例えば2であり、言うならば過疎・過密判定基準値である。所定数が2の場合、本発明の無線センサネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、通信可能な固定ノードの個数として、2より小さい数及び2より大きい数を排除し、常に2を維持することにより、過疎及び過密によるエリア検出精度の低下を回避し、移動ノードの現存エリアの正確な検出を可能とする。
ここにおける所定数は又、移動ノードの現存エリアの検出が不正確とならない通信可能な固定ノード個数の最小値から最大値までの個数範囲であってもよく、例えば1〜3でああり、言うならば過疎判定基準値から過密判定基準値までの数、すなわち過疎判定基準値以上で且つ過密判定基準値以下の数である。所定数が1〜3の場合、本発明の無線センサネットワークシステムに移動ノードとして使用される無線センサ端末は、通信可能な固定ノードの個数として、1より小さい数及び3より大きい数を排除し、常に1〜3を維持することにより、過疎及び過密によるエリア検出精度の低下を回避し、移動ノードの現存エリアの正確な検出を可能とする。
(削除)
このように、本発明の無線センサネットワークシステムにおいては、移動ノードの周囲に複数の固定ノードが存在する場合、各固定ノードは移動ノードからの信号を受信した後に受信確認信号を送信する。移動ノードは固定ノードが送信した受信確認信号の数を検出する。検出された受信確認信号の数は、移動ノードとの通信が可能な範囲内に存在する固定ノードの個数であるので、この個数から、移動ノード周辺に存在する固定ノードの分布密度が検出される。そして、その分布密度が適正か否か、すなわち過疎でないか否か、又は過密でないか否か、或いはその両者が判断され、固定ノードの分布密度が適正でない場合は移動ノードからの送信信号の出力調整により、固定ノードの分布密度が適正化される。
したがって、移動ノード周辺の固定ノードの過疎状態又は過密状態、若しくはそれらの両方によって移動ノードの現存エリアの検出精度が低下する事態が回避される。
(削除)
本発明の無線センサネットワークは、移動ノードの周辺に存在する固定ノードからの受信確認信号の数を移動ノードが検出することにより、周辺に存在する通信可能な固定ノードの分布密度を当該移動ノードが把握し、その分布密度に応じて過疎状態や過密状態を回避するように当該移動ノードが送信出力を調整する。これにより、移動ノードの周辺に存在する通信可能な固定ノード個数が適正化され、移動ノードの周囲に存在する固定ノードの分布密度の影響を受けることなく、移動ノードの現存エリアを高精度に検出することが可能となる。
本発明の一実施形態を示す無線センサネットワークの概略システム図である。 同無線センサネットワークに使用される無線センサ端末の概略構成図である。 同無線センサネットワークシステムにおける移動ノード及び固定ノードの基本動作を、信号の送信受信タイミングについて示すタイムチャートである。 同無線センサネットワークシステムにおける移動ノードの動作の詳細を示すフローチャートである。 同無線センサネットワークシステムにおける移動ノードの動作の詳細を示すフローチャートである。 同無線センサネットワークシステムにおける固定ノードの動作の詳細を示すフローチャートである。 同無線センサネットワークシステムにおける基地局の動作の詳細を示すフローチャートである。 同無線センサネットワークシステムにおけるコンピュータ側の動作の詳細を示すフローチャートである。 同無線センサネットワークの効果を示す模式図であり、(a)は移動ノード周囲に存在する固定ノードの分布密度が密の場合、(b)は移動ノード周囲に存在する固定ノードの分布密度が疎の場合をそれぞれ示している。 無線センサネットワークにおけるエリア検出原理を示す模式図である。 無線センサネットワークにおけるエリア検出機能の問題点を示す模式図であり、(a)は移動ノード周囲に存在する固定ノードの分布密度が密の場合、(b)は移動ノード周囲に存在する固定ノードの分布密度が疎の場合をそれぞれ示している。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の無線センサネットワークは、図1に示すように、多数の地点における気温、湿度、その他の各種データを収集するために、多数個の固定ノード1、移動ノード2及び基地局3を使用している。固定ノード1、移動ノード2及び基地局3は、いずれも無線による送受信機能及び中継機能を備えた端末であり、固定ノード1、移動ノード2及び基地局3の間でハードウエア上の違いは殆どなく、ソフトウエアの相違により固有の機能を有している。
具体的に説明すると、固定ノード1は多数の地点における気温、湿度、その他の各種データを収集するために、既知の地点に固定設置される。移動ノード2は人、動物、車両などの移動体に装着され、この点では固定ノード1と相違するものの、前記各種データの収集を行う点では固定ノード1と同じである。基地局3は固定ノード1及び移動ノード2を統括するもので、基本的にシステム毎に1個であり、コンピュータ4と接続されている。このコンピュータ4は基地局3を介して収集される固定ノード1及び移動ノード2からの諸情報を解析する。情報解析の一つが、移動ノード2の現存エリアの検出である。
無線センサ端末のハードウエアは、図2に示すように、温度、湿度等の各種情報を収集するためのセンサ5と、収集されたデータを処理して各種の演算処理を行う制御部としてのMPU6と、MPU6での演算処理のために時間データを与えるタイマー7と、MPU6からの指示に従って無線による送受信を行う無線チップ8と、MPU6における演算処理手順を格納するROM9と、MPU6における演算処理ためにデータの授受を行うRAM10などを備えた構成である。
無線センサ端末のハードウエアで重要なのは、移動ノード2として使用される無線センサ端末の無線チップ8が、MPU6からの指示に従って送信時の電波強度(送信出力)を制御できるようになっている点である。これを実現するために、該移動ノード2は、上述以外に、固定ノード1からの受信確認信号(Ack)の数をカウント可能なカウント手段と、該カウント手段がカウントした受信確認信号(Ack)の数が所定数を超えたか否かを判断する判断手段と、該判断手段の判断に基づいて送信時の電波強度(送信出力)を制御可能な制御手段とを具備している。また、無線センサ端末の電源は交換式の乾電池であるので、その交換頻度を低下させるために、消費電力の低減も重要である。
本実施形態の無線センサネットワークにおける基本機能を図3により説明する。図3は固定ノード1及び移動ノート2における無線チップ8の基本動作、すなわち送信受信動作を示している。無線チップ8の送信受信動作がROM9に格納された処理手順に基づきMPU6が実行することは前述したとおりである。
移動ノード2は、固定ノード1(A〜C)に対して所定時間T1毎に規則的な電波送信(ビーコン送信)を行う。このビーコン送信を行った後、移動ノード2は所定時間T2、受信待機状態となる。一方、固定ノード1(A〜C)は、基地局3へ所定時間T3毎にパケット送信を行う。このパケットは、移動ノード2からのビーコン送信に関する情報、具体的には送信先である移動ノード2のID情報、受信した電波の強度情報等を含む移動ノード情報パケットであり、センサ5により収集された諸情報、すなわち本来のセンサ情報も含む。この移動ノード情報パケット送信時以外は、固定ノード1(A〜C)は受信待機状態にある。そして、この受信待機状態中に移動ノード2からビーコンパケットを受信したときに受信確認信号(Ack)を送信する。
これにより、移動ノード2は、ビーコン送信後の受信待機状態中に、周囲の通信可能な領域に存在する固定ノード1(A〜C)から、受信確認信号(Ack)を受信することになる。そして移動ノード2は、受信確認信号(Ack)の受信数から、周囲の通信可能な領域に存在する固定ノード1(A〜C)の個数を前記カウント手段が認識し、その個数が所定数を超えたか否かを前記判断手段が判断し、この判断に基づいて前記制御手段が、無線チップ8の送信時の電波強度(送信出力)を調節する。
具体的には、移動ノード2は、周囲の通信可能な領域に存在する固定ノード1(A〜C)の個数が、過密判定基準値より大きい場合は、ビーコン送信時、若しくはビーコン送信時及び移動ノード情報パケット送信時の送信出力を下げ、周囲の通信可能な領域に存在する固定ノード1の個数が、過疎基準値より小さい場合は、ビーコン送信時、若しくはビーコン送信時及び移動ノード情報パケット送信時の送信出力を上げる。これにより、移動ノード2の周囲の通信可能な領域に存在する固定ノード1(A〜C)の個数が、過疎判定基準値から過密判定基準値までの数に管理され、移動ノード2の周囲の通信可能な領域に存在する固定ノード1の分布密度が適正化される結果、移動ノード2の現存エリアの検出が高精度に行われる。
また、移動ノード2の送信電波強度を不必要に強くする事態が回避されるので、移動ノード2の消費電力を削減する点からも、移動ノード2の電波強度の調整は有効である。
以下に、これらの一連の動作の詳細を図4〜図7のフローチャートにより移動ノード2、固定ノード1、基地局3、コンピュータ4の順に説明する。
まず、移動ノード2においては、図4及び図5に示すように、ステップS1で移動ノード2の電源がオン状態とされると、ステップS2で無線チップ8はスリープ状態になる。これと共に、ステップS3でビーコン送信用のタイマー7−1がスタートする。そして、ステップS4でタイマー7−1で計測される時間が設定時間(図3中のT1)に到達するか否かが判定される。計測時間が設定時間T1に到達しないときはステップS4に戻る。計測時間が設定時間T1に到達するとステップS5でビーコンパケットか送信される(図3中のビーコン送信)。これと共に、ステップS6で受信確認信号(Ack)を受信するために、その受信期間設定用のタイマー7−2がスタートし、ステップS7で無線チップ8は受信待機状態(図3参照)へ移行する。
ステップS7に続くステップS8で、タイマー7−2による計測時間が設定時間(図3中のT2)に到達するか否かが判定される。計測時間が設定時間T2に送達しないときは、受信待機状態が続けられ、この間、ステップS9で、ビーコンパケットを受信した固定ノード1からの受信確認信号(Ack)が受信され、ステップS10で、受信した受信確認信号(Ack)の数がインクリメントされる。この一連の動作は、ステップS8でタイマー7−2による計測時間が設定時間(図3中のT2)に到達したと判定されるまで継続する。
ステップS8でタイマー2による計測時間が設定時間(図3中のT2)に到達したと判定されると、ステップS11でタイマー7−2が停止され、次のステップS12で無線チップ8はスリープ状態に戻る。
ステップS12で無線チップ8がスリープ状態に戻ると、ステップS13に移行する。ステップS13では、受信待機状態中に受信した受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が、固定ノード1の過密判定基準値と比較される。より具体的には、受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が、固定ノード1の過密判定基準値より大きいか否かが判断される。受信確認信号(Ack)のインクリメント個数は、移動ノード2が送信したビーコンパケットを受信した固定ノード1の個数で、移動ノード2の周辺に存在し且つ移動ノード2との通信が可能な固定ノード1の個数であり、例えば数個である。また、固定ノード1の過密判定基準値とは、移動ノード2の周囲に存在し且つ移動ノード2との通信が可能な固定ノード1の個数の許容上限値であり、これより大きくなると移動ノード2の正確なエリア検出が困難になる。
受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が、固定ノード1の過密判定基準値より大きい場合は、ステップS14で移動ノード2の送信出力が1段階下げられ、ステップS4に戻る。受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が、固定ノード1の過密判定基準値より大きくない場合、すなわち、受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が、固定ノード1の過密判定基準値と同じかこれより小さい場合はステップS15に移行する。
ステップS15では、受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が、過疎判定基準値である1より小さいか否かが判断される。受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が1より小さい場合、すなわち0の場合はステップS16に移行し、ここで、移動ノード2の送信出力が1段階上げられ、ステップS4に戻る。受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が1より小さくない場合、すなわち1の場合はステップS17で、移動ノード2の送信出力が現状維持され、ステップS4に戻る。固定ノード1の過疎判定基準値とは、移動ノード2の周囲に存在し且つ移動ノード2との通信が可能な固定ノード1の個数の許容下限値であり、これより小さくなると移動ノード2の正確なエリア検出が困難になる。
以上の処理を繰り返すことにより、受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が固定ノード1の過密判定基準値より大きい場合は、該インクリメント個数が固定ノード1の過密判定基準値と同じになるまで、移動ノード2の送信出力が上げられる。反対に、受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が固定ノード1の過疎判定基準値より小さい場合は、該インクリメント個数が過疎判定基準値となるまで、移動ノード2の送信出力が上げられる。これらの結果、移動ノード2での受信確認信号(Ack)のインクリメント個数が、過疎判定基準値と同じかこれより大きい数に維持されると共に、過密判定基準値と同じかこれより小さい数に維持される。すなわち、移動ノード2での受信確認信号(Ack)のインクリメント個数は、過疎判定基準値から過密判定基準値までの数に維持される。
このように、移動ノード2では、その制御動作により、移動ノード2が所定の時間間隔T1でビーコンパケットを送信すると共に、送信後に所定時間T2、受信待機状態となり(図3参照)、受信待機状態のときに受信した受信確認信号(Ack)の個数から、周囲に存在する通信可能な固定ノード1の個数が認識される。そして、その固定ノード1の個数が過疎判定基準値と同じかこれより大きくなり、かつ固定ノード1の過密判定基準値と同じかこれより小さくなるように、無線チップ8の送信出力が調整されることにより、周囲に存在する通信可能な固定ノード1の個数が過疎判定基準値から過密判定基準値までの適正数に管理される。
過疎判定基準値は本実施形態では1としたが、これに限定されず目的に応じて適宜変更することができる。また、過密判定基準値は目的に応じて適宜設定され、通常はこの過密判定基準値と異なる値とされるが、同じ値であってもよい。
次に、固定ノード1における制御動作を図6により説明する。
ステップS21で固定ノード1の電源がオン状態とされると、ステップS22で無線チップ8は受信待機状態となる。次にステップS23で、基地局3へのパケット送信用のタイマー7−3が計時動作を開始する。ステップS24で、計測時間が設定時間(図3中のT3)に到達したか否かが判定される。計測時間が設定時間T3に到達しないときはステップS24に戻る。計測時間が設定時間T3に到達したならば、ステップS25に移行し、基地局3へ移動ノード情報パケットが送信される。移動ノード情報パケットは、前述したとおり、移動ノード2から受信したビーコンパケットに関する情報、具体的には移動ノード2のID情報、電波強度情報であり、本来のセンサ情報も含む。基地局3への送信後はステップS24に戻る。
これにより、固定ノード1は所定の時間間隔T3で基地局3へパケット送信を行う(図3参照)。
固定ノード1では又、次の2つの割り込み処理が行われる。第1の割り込み処理は、移動ノード2からビーコンパケットを受信したときの処理である。この処理では、ステップS31で移動ノード2からビーコンパケットを受信すると、ステップS32に移行し、その移動ノード2のID情報、受信電波強度情報を一旦、基地局3への送信パケットへ格納する。そうしておいて、ステップS33で移動ノード2へ受信確認信号(Ack)を送信する。基地局3への送信パケットに格納された移動ノード情報が、センサ情報等と共に所定時間T3ごとに基地局3へ送信されることは、前述したとおりである。
第2の割り込み処理は中継処理であり、より詳しくは、他の固定ノード1(自分の子ノード)から更に別の固定ノード1(自分の親ノード)への移動ノード情報パケットの中継処理である。この処理では、ステップS35で他の固定ノード1(自分の子ノード)から基地局3へ送信するべき移動ノード情報、センサ情報等のパケットを受信したとき、ステップS36に移行し、受信した移動ノード情報パケットを自分の親ノードへ送信する。この中継処理は随時、実行される。子ノード、親ノードは個々の固定ノード1に規定されている中継対象ノードのことであり、個々の固定ノード1は子ノードとして規定されている固定ノード1からの移動ノード情報パケットのみを、親ノードとして規定されている固定ノード1へのみ中継する。
次に、基地局3における制御動作を図7により説明する。
ステップS41で基地局3の電源がオン状態とされると、ステップS42で無線チップ8が受信待機状態となる。そしてステップS43で、固定ノード1からの移動ノード情報パケットが受信された否かが判定される。固定ノード1からの移動ノード情報パケットが受信されないときはステップS43に戻る。固定ノード1からの移動ノード情報パケットが受信されると、ステップS44に移行し、受信した移動ノード情報パケット内の情報がコンピュータ4へ有線で送信される。コンピュータ4へ情報送信が終わるとステップS43に戻る。
コンピュータ4へ送信される移動ノード情報は、前述したとおり、ビーコンパケットを受信した移動ノード2のID情報、受信電波強度情報等である。移動ノード情報を受信したコンピュータ4は、その受信情報に基づいて、移動ノード2のエリア検出を行う。
最後に、コンピュータ4における処理動作、特に移動ノード2のエリア検出についての処理動作を図8により説明する。
ステップS51でエリア検出処理が開始されると、ステップS52で検出エリア判定用のタイマー4がスタートする。ステップS53で、基地局3から移動ノード情報パケットが受信されると、ステップS54に移行する。ステップS54では、移動ノード2からのビーコンパケットを受信した固定ノード1のそれぞれにつき、固定ノード1が移動ノード2から受信した電波の強度を、移動ノード2ごとに分類する。
次に、ステップS55で、タイマー7−4による計測時間が、固定ノード1から基地局3への移動ノード情報の送信間隔として設定された所定時間T3(図3)に到達したか否かが判定され、所定時間T3(図3)に到達していないときはステップS53に戻る。所定時間T3(図3)に到達したときはステップS56に移行する。ステップS56では、各移動ノード2ごとに、各固定ノード1での受信電波強度を分類する。そして、ステップS57で、各移動ノード2ごとに、最も強い電波強度を観測した固定ノード1を選出し、その固定ノード1が存在するエリアを検出エリアと判定して、ステップS53に戻る。
かくして、個々の移動ノード2について、移動ノード2からのビーコンパケットを受信した固定ノード1の中から受信電波強度が最大のものが選出され、その固定ノード1のエリアが、移動ノード2が属するエリアとして検出される。
このエリア検出で問題なのは、移動ノード2からのビーコンパケットを受信する固定ノード1が多数存在する場合と、移動ノード2からのビーコンパケットを受信する固定ノード1が全く存在しない場合である。図11(a)に示す前者の場合、ビーコンパケットを受信する固定ノード1、すなわち固定ノードA〜Dが多く、受信強度に明確な差が生じないため、直近の固定ノードCを検出することができず、結果としてエリア検出も困難になる。しかるに、本実施形態の無線センサネットワークシステムの場合、ターゲットノードTである移動ノード2が、ビーコンパケットを受信した固定ノードA〜Dから受信確認信号(Ack)を受信することにより、現状でのビーコンパケットの受信が可能な固定ノードA〜Dの個数を検出し、その個数が過密判定基準値と同じかこれより小さくなるように、移動ノード2内の無線チップ8からの送信時の電波強度(送信出力)が弱く調整される。その結果、図9(a)に示すように、固定ノードCのみ、或いは固定ノードA,C,Dが、ビーコンパケットの受信が可能となり、ビーコンパケットの受信が可能な固定ノード1の個数が適性化される結果、ターゲットノードTである移動ノード2が属するエリアの検出が正確に行われる。
反対に、図10(b)のように、ターゲットノードTである移動ノード2の周囲に存在する固定ノード1、すなわち固定ノードA〜Cのうち、移動ノード2からのビーコンパケットを受信する固定ノード1が存在しない場合は、図9(b)に示すように、移動ノード2内の無線チップ8からの送信電波強度が強く調整され、固定ノードBが、移動ノード2からのビーコンパケットの受信が可能となる。すなわち、移動ノード2からのビーコンバケットの受信が可能となる固定ノード1が最小でも、ここにおける過疎判定基準値である1個は確保される。したがってターゲットノードTである移動ノード2が属するエリアの検出が可能となる。
このように、本実施形態の無線センサネットワークシステムは、移動ノード2が送信したビーコンパケットを受信する固定ノード1の個数を検出し、検出個数に基づいて送信出力を可変とすることにより、ビーコン受信固定ノード数を適性化するので、移動ノード2の周囲に存在する固定ノード1の分布密度に関係なく、移動ノード2の現存エリアを正確かつ安定的に検出することができる。
1 固定ノード
2 移動ノード
3 基地局
4 コンピュータ
5 センサ
6 MPU
7 タイマー
8 無線チップ
9 ROM
10 RAM

Claims (3)

  1. 複数個の無線中継機能付きの無線センサ端末を用いたマルチホップによる無線センサネットワークシステムにおいて、
    複数の無線センサ端末が所定エリア内に固定ノードとして設置固定されると共に、前記エリア内を移動し、且つ前記固定ノードと通信可能で送信出力が可変の無線センサ端末が移動ノードとして前記エリア内に配置され、更に前記固定ノード及び前記移動ノードを統括する基地局に、当該基地局を介して収集される前記固定ノード及び前記移動ノードからの諸情報を解析するコンピュータが接続されることにより構築されており、
    前記移動ノードとして使用される送信出力が可変の無線センサ端末は、前記固定ノードに対して送信した信号に対して当該固定ノードから返送される受信確認信号の数を検出するカウント手段と、前記受信確認信号の数が予め設定された過疎判定基準値より小さいか否かを判断すると共に、前記受信確認信号の数が予め設定された過密判定基準値より大きいか否かを判断する判断手段と、前記受信確認信号の数が前記過疎判定基準値より小さい場合に前記送信出力を大きくすると共に、前記受信確認信号の数が前記過密判定基準値より大きい場合に前記送信出力を小さくする制御手段とを具備しており、
    前記移動ノードが送信する信号を受信した前記固定ノードが受信電波強度の情報を前記基地局へ送信し、当該基地局に接続された前記コンピュータが、前記固定ノードが受信した信号の最大電波強度に基づいて前記移動ノードの現存エリアを検出する際に、前記制御手段は前記移動ノードの送信出力を大きい側か小さい側へ変化させて、前記移動ノードからの信号を受信する前記固定ノードの数を前記過疎判定基準値以上で且つ前記過密判定基準値以下の数とする無線センサネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載の無線センサネットワークシステムにおいて、前記過疎判定基準値と前記過密判定基準値とは同じ数である無線センサネットワークシステム。
  3. 請求項1に記載の無線センサネットワークシステムにおいて、前記過疎判定基準値と前記過密判定基準値とは異なる数である無線センサネットワークシステム。
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