JP5471660B2 - 在庫引当シミュレーション装置および在庫引当シミュレーション方法 - Google Patents

在庫引当シミュレーション装置および在庫引当シミュレーション方法 Download PDF

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Description

本発明は、在庫引当を行うための在庫引当シミュレーション装置および在庫引当シミュレーション方法に関する。
いわゆる長尺製品の製造業等の分野においては、顧客からの注文を受けると、予め製造しておいた在庫品を用いて注文長に応じた在庫を引き当てることが行われている。例えば、ロール状製品の在庫引当に関する技術においては、同一商品または同一商品コードの複数の注文に対して、注文毎に注文長に応じた在庫引当を行い、引き当てが不可能な注文に対しては、残った注文長をまとめた後に、その総注文長に応じた在庫を引き当てることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2998750号公報
しかしながら、上記技術においては、注文長に応じた長さの在庫引当を行うにとどまり、在庫引当時に発生する作業コストまでをも考慮して在庫引当を行うものではない。
例えば、いわゆる長尺製品である産業用チェーンの在庫管理においては、予め一定長の製品を製造しておき、製造した製品を在庫品(例えば、リール在庫品。)として倉庫に保管している。そして、顧客からの注文を受けると、受注長を満たすことのできる在庫品を倉庫からいくつか探し出し、必要に応じてチェーンの切断作業や連結作業等を行うことにより、受注長に対応したチェーンに編成し直して出荷している。具体的にいえば、作業者は、在庫引当を行う在庫品対して、受注長よりも在庫品が長ければ在庫品を切断し、受注長よりも在庫品が短ければいくつかのチェーンを連結して、引き当てた在庫品が受注長に合うように調整している。
しかし、例えば、在庫引当時にどの在庫品をピッキングして使用するかによって、編成作業の回数やそれにともなう部品切断時の損耗数が異なってくる。言い換えれば、在庫引当の対象となる在庫品の長さの組合せによって作業コストが異なり、ひいては製造原価までも異なってくる。このように、在庫引当の対象となる在庫品の長さの組合せによって、各在庫引当時に発生する作業コストに差異が生じることは、管理上も望ましいとはいえない。このため、現状では、在庫引当時に発生する作業コストまでをも考慮して在庫引当を行うことができないという問題がある。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、在庫引当時に発生する作業コストを考慮して在庫引当を行うことのできる在庫引当シミュレーション装置および在庫引当シミュレーション方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、以下に開示する在庫引当シミュレーション装置は、形状の異なる2種類の部品を交互に連結してなり、前記各部品の切断および連結が可能な長尺製品のための在庫引当シミュレーション装置であって、前記長尺製品の在庫品にかかる情報を保持した在庫品データを取得し、複数の在庫品データを組合せた場合に、前記複数の在庫品データにかかる各在庫品の長さの合計が受注長を満たす在庫品データについて仮引当を行う、仮引当部と、前記仮引当部において仮引当を行った在庫品データにかかる在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかに基づいて、複数の在庫品データにかかる各在庫品の出荷時に要する切断および連結の作業コストを算出して、本引当を行うべき在庫品データを決定する、本引当部とを備える。
本願明細書の開示によれば、在庫引当時に発生する作業コストを考慮して在庫引当を行うことが可能となる。
在庫引当シミュレーション装置1における各機能部の関係の一例を示す図である。 組合せ在庫引当部13における各機能部の関係の一例を示す図である。 図1および図2に示した在庫引当シミュレーション装置1を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の例を示す図である。 在庫引当シミュレーション処理の概要を模式的に示す図である。 一般的なローラチェーンの構成の一例を示す図である。 在庫引当シミュレーション装置1のCPU32で実行される在庫引当シミュレーションプログラムに基づく処理におけるオペレーションチャートの一例を示す図である。 図5のOp413のサブルーチン処理におけるオペレーションチャートの一例を示す図である。 図5のOp413のサブルーチン処理におけるオペレーションチャートの一例を示す図である。 受注データ15の一例を示す図である。 在庫品データベース16の一例を示す図である。 抽出した在庫品データ群の一例を示す図である。 仮引当した在庫品データを抽出した在庫品データ群の一例を示す図である。 仮引当した在庫品データを抽出した在庫品データ群の一例を示す図である。 引当結果データ17の一例を示す図である。 引当結果画面の一例を示す図である。 作業工数データ18の一例を示す図である。 図5のOp413のサブルーチン処理におけるオペレーションチャートの一例を示す図である。 本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置1における各機能部の関係の一例を示す図である。 在庫品データ更新部19および端部形状判定部20において実行される端部形状判定・更新処理におけるオペレーションチャートの一例を示す図である。 サーバとしての在庫引当シミュレーション装置1が、ネットワークNを介して接続可能なクライアント端末から受注データを取得して、在庫の引当結果データを当該クライアント端末に送信(出力)する形態におけるシステム構成の一例を示す図である。
以下においては、本発明の実施形態について図面を用いて具体的に説明する。
[1.第1の実施形態]
以下、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置を、コンピュータ装置を用いて構成する場合の例について説明する。なお、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置を、例えばハンディターミナル、PDA(Personal Digital Assistance)または携帯電話等の装置を用いて構成してもよい。
また、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置は、形状の異なる2種類の部品を交互に連結してなり、各部品の切断および連結が可能な長尺製品であるチェーン製品のための在庫引当シミュレーション装置である。ここで、チェーン製品とは、形状の異なる2種類の部品としての内リンクと外リンクとを含んで構成されるものである。図4Bは、一般的なローラチェーン400の構成の一例を示す図である。特に、チェーン製品がローラチェーンである場合には、内リンク401は、2個のブッシュ402が2枚の内プレート403に圧入され、ブッシュ402の外側にローラ404が回転できるようにはめられて構成され、外リンク405は、2本のピン406が2枚の外プレート407に圧入されて構成される。
本実施形態においては、内リンク401と外リンク405が、形状の異なる2種類の部品にそれぞれ該当する。また、ローラチェーン400が、各部品の切断および連結が可能な長尺製品に該当する。
本実施形態においては、内リンク401と外リンク405とを連結する場合の作業コストは、内リンク401同士または外リンク405同士を連結する場合の作業コストに比べて小さくなるものとして説明する。また、内リンク401同士を連結する場合は、内リンク401同士のうちの一方のピン406を抜いて切断し、一方の端部の形状を外リンクにしてから他方の内リンクと連結するものとする。この場合、1リンクの損耗が発生する。さらに、外リンク405同士を連結する場合は、外リンク405同士のうちの一方のピン406を抜いて切断し、端部の形状を内リンクにしてから他方の外リンクと連結するものとする。この場合も、1リンクの損耗が発生する。
[1−1.システム構成]
図1は、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置における各機能部の関係の一例を示す図である。図1に示す在庫引当シミュレーション装置1は、現在庫引当部11、一部在庫引当部12、組合せ在庫引当部13、結果表示部14、受注データ15、在庫品データベース16、引当結果データ17および作業工数データ18を備える。
図2は、上記組合せ在庫引当部13における各機能部の関係の一例を示す図である。図2に示す組合せ在庫引当部13は、データ抽出部21、データソート部22、仮引当部23および本引当部26を備える。また、仮引当部23は、第1仮引当部24および第2仮引当部25を備える。
仮引当部23は、長尺製品の在庫品にかかる情報を保持した在庫品データを取得し、複数の在庫品データを組合せた場合に、複数の在庫品データにかかる各在庫品の長さの合計が受注長を満たす在庫品データについて仮引当を行う。
特に、仮引当部23の第1仮引当部24は、各在庫品の長さの降順に在庫品データが整列された在庫品データを有する在庫品データ群を取得し、各在庫品データにかかる在庫品の長さの合計が受注長に達するまで、前記整列された順に前記在庫品データ群から在庫品データの仮引当を行う。
また、仮引当部23の第2仮引当部25は、第1仮引当部24において仮引当を行った全ての在庫品データのうち、最後に仮引当を行った在庫品データを除く他の在庫品データに付加すると、各在庫品データにかかる在庫品の長さの合計が受注長に達するようになる在庫品データについて、在庫品データ群からさらに仮引当を行う。
本引当部26は、仮引当部23において仮引当を行った在庫品データにかかる在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかに基づいて、複数の在庫品データにかかる各在庫品の出荷時に要する切断および連結の作業コストを算出して、本引当を行うべき在庫品データを決定する。
このように、仮引当を行った在庫品データの中から、在庫品データにかかる在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかを判断して、受注長を満たし、かつ、作業コストが最小となる在庫品データを決定するように、在庫引当シミュレーション装置を構成することにより、在庫引当時に発生する作業コストを考慮して在庫引当を行うことが可能となる。
なお、図1および図2の在庫引当シミュレーション装置1において示した各機能部は、プログラムによって実現されるCPUの機能を含む概念である。ここで、プログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
[1−2.ハードウェア構成]
図3は、図1および図2に示した在庫引当シミュレーション装置1としてのコンピュータ装置を、CPUを用いて実現したハードウェア構成の例を示す図である。上記在庫引当シミュレーション装置1は、ディスプレイ31、CPU32、メモリ33,キーボード/マウス34、ハードディスク35、ディスクドライブ36および通信回路37を少なくとも備える。
ハードディスク35には、OS(オペレーティング・システム、図示せず。)の他、在庫引当シミュレーションプログラム35a、受注データ15、在庫品データベース16、引当結果データ17および作業工数データ18等が記録される。在庫引当シミュレーションプログラム35aは、ディスクドライブ36を介して、例えば、CD−ROM等の光学式ディスク36aに記録されたプログラムを読み出してインストールされたものである。なお、上記インストールは、通信回路37を用いてネットワークNを介してサーバ装置等に記録されたプログラムをダウンロードして行うものであってもよい。
CPU32は、OSおよび在庫引当シミュレーションプログラム35a等に基づいた処理を実行する。図1および図2に示した在庫引当シミュレーション装置1を構成する、現在庫引当部11、一部在庫引当部12、組合せ在庫引当部13、結果表示部14、データ抽出部21、データソート部22、仮引当部23、第1仮引当部24、第2仮引当部25および本引当部26、は、CPU32上において返信メール作成プログラム26aを実行することによって実現される。
[1−3.在庫引当シミュレーション処理の概要]
図4は、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション処理の概要を模式的に示す図である。図4の40に示すように、顧客からの注文を受けたローラチェーンの長さを示す受注長が「100リンク」である場合を考える。ここで、受注長とは、チェーンのリンクの数によって表される長さ(リンク長)を示す。例えば、内リンクまたは外リンクの個数を1リンクとし、1本のチェーンの長さをリンクの数で表現する。
本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置では、効率的な在庫引当を実現するため、受注データに対して、現在庫引当、一部在庫引当および組合せ在庫引当の順に、在庫引当シミュレーション処理を実行する。
まず、現在庫引当について説明する。チェーンのリール在庫として様々な長さのチェーンが在庫されているが、必ずしも受注長と合致するリール在庫が存在するとは限らない。このため、切断や連結などの作業コストが全く発生しない在庫品として、受注長と在庫長とが合致する在庫品を引き当てる。ここで、在庫長とは、リール在庫として在庫しているチェーンのリンクを示す。
よって、図4の41に示す現在庫引当の場合、「切断0回、連結0回」の作業コストが発生する(つまり、作業コストが発生しない)。
次に、一部在庫引当について説明する。受注長と合致するリール在庫が存在しない場合(つまり、現在庫引当ができない場合)、作業コストが最小限で済む在庫品、つまり切断のみの作業コストが発生する在庫品として、受注長よりも長く、かつ、受注長との差が最小である在庫品を引き当てる。
よって、図4の42に示す一部在庫引当の場合、「120リンク」の在庫品の「100リンク目」を切断することにより、在庫引当を行う。このため、「切断1回、連結0回」の作業コストが発生する。なお、上記においては、切断の作業コストは、連結の作業コストよりも小さいものとしている。
続いて、組合せ在庫引当について説明する。受注長よりも長いリール在庫が存在しない場合(つまり、現在庫引当も一部在庫引当もできない場合)、連結および切断の作業コストがなるべく小さくて済む在庫品として、受注長が最大の在庫品を含み、かつ、連結数が最小となる在庫品を複数個組合せて引き当てる。
よって、図4の43に示す組合せ在庫引当の場合、「50リンク」、「40リンク」および「30リンク」の3つの在庫品を連結し、「30リンク」の在庫品の「10リンク目」を切断することにより、在庫引当を行う。このため、「切断1回、連結2回」の作業コストが発生する。
一方、図4の44に示す組合せ在庫引当の場合、「50リンク」、「20リンク」、「20リンク」および「20リンク」の4つの在庫品を連結し、最後に連結した「20リンク」の在庫品の「10リンク目」を切断することにより、在庫引当を行う。このため、「切断1回、連結3回」の作業コストが発生する。この場合、44に示す作業コストは、43に示す作業コストよりも大きくなるため、44ではなく43に示す在庫引当を採用する。
以上により、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置によれば、各在庫引当時に発生し得る切断および連結の作業コストを考慮して在庫引当を行うことが可能となる。
なお、上述したように、在庫品がローラチェーンの場合、連結部分の部品形状が内リンクであるか、外リンクであるかによって、連結の作業コストが異なる。このため、図4においては示されていないが、組合せ在庫引当においては、ローラチェーンの端部の形状も考慮して作業コストを算出する。
[1−4.在庫引当シミュレーションプログラムの処理内容]
上述の図1〜4に加え、図5〜図12を用いて、上記在庫引当シミュレーション装置1における在庫引当シミュレーションプログラム35aの処理内容を説明する。在庫引当シミュレーション装置1は、図示しない受注サーバ装置と接続可能である。CPU32は、この受注サーバ装置からネットワークNを介して受注データ15を取得し、取得した受注データ15の各受注レコードに対して在庫しているリール在庫を引き当てるために、在庫引当シミュレーション処理を実行する。
図5は、在庫引当シミュレーション装置のCPU32で実行される在庫引当シミュレーションプログラムに基づく処理(在庫引当シミュレーション処理)を示すオペレーションチャートの一例を示す図である。上述したように、この在庫引当シミュレーション処理では、効率的な在庫引当を実現するため、取得した受注データに対して、現在庫引当、一部在庫引当および組合せ在庫引当の順に実行する。
[1−4−1.現在庫引当処理]
まず、現在庫引当について説明する。図5に示す在庫引当シミュレーション処理において、CPU32は、受注データ15に含まれる各受注レコードをソートする(Op401)。例えば、出荷予定日、受注品番および受注長(リンク)の順にソート(並び替え)する。なお、出荷予定日および受注品番のソート順序(昇順または降順)は任意であるが、受注長(リンク)のソート順序は降順とすることが好ましい。
CPU32は、ソートした受注データ15から受注レコードを1件読み込む(Op402)。図8は、受注データ15の一例を示す図である。例えば、図8の受注レコード81を読み込む。
CPU32は、読み込んだ受注レコードに基づいて、在庫品データベース16に保持された在庫品データを検索する(Op403)。図9Aは、在庫品データベース16の一例を示す図である。例えば、図8の受注レコード81の品番、受注長(リンク)、開始リンク形状および終端リンク形状に基づいて条件が合致する在庫品レコードを検索する。
CPU32は、在庫品データを検索した結果、受注長と在庫長とが合致するという条件を含むすべての条件(例えば、品番、開始リンク形状および終端リンク形状の形状が同一であるという条件等。)が合致する在庫品データが存在すると判断する場合には(Op404)、切断作業コストおよび連結作業コストをそれぞれ「0」とし、この在庫品データのロットを受注レコードに対して引き当てる(Op405)。例えば、図8の受注レコード81(注番「101」、出荷予定日「2010/4/17」)の品番「A1」、受注長(リンク)「100」、開始リンク形状「内リンク」および終端リンク形状「内リンク」は、図9Aの在庫品レコード91の品番「A1」、在庫長(リンク)「100」、開始リンク形状「内リンク」および終端リンク形状「内リンク」と合致しているので、在庫品データのロットが存在すると判断し、在庫品レコード91にかかる在庫品データのロット「L102」を受注レコード81に対して引き当てる。
図10は、引当結果データ17の一例を示す図である。在庫を引き当てる場合、CPU32は、引当結果データ17に引当結果レコードを追加する。これにより、例えば、CPU32は、後述するOp415において引当結果をディスプレイ31に表示させることができる。Op405の場合、引当結果データ17にレコード101が追加される。なお、現在庫引当の場合、在庫長と受注長とが合致するので、切断や連結による作業コストが全く発生しない。このため、引当結果データ17のレコードにおいて、切断回数および連結回数は、ともに「0回」として設定される。また、引当結果データ17の損耗リンク数には「0」が設定される。損耗リンク数については後述する。さらに、CPU32は、在庫の引当が完了した受注レコード(例えば、受注レコード81)に対しては、引当済みフラグとして、例えば「T」をセットする。また、図示しないが、引き当てた在庫品データベース16のレコードを更新しておくことが好ましい。例えば、現在庫引当処理の場合、レコード91の在庫長を「0」にするか、レコード91を削除することが好ましい。
CPU32は、上記Op402〜Op405を、受注データ15の全レコードに対して実行する(Op406)。これにより、受注データ15に対して、切断や連結等の作業コストが発生しない在庫品データを優先的に引き当てることができる。
[1−4−2.一部在庫引当処理]
次に、一部在庫引当について説明する。図5に示す在庫引当シミュレーション処理において、CPU32は、受注データ15の中から未引当の受注レコードを降順に1件読み込む(Op407)。例えば、図8の受注レコード82を読み込む。
CPU32は、読み込んだ受注レコードに基づいて、在庫品データベース16に保持された在庫品データを検索する(Op408)。
CPU32は、在庫品データを検索した結果、受注長より大きい在庫長が存在すると判断する場合には(Op409)、受注長より大きい在庫長を有する在庫品データのロットのうち在庫長が最小(つまり、受注長との差が最小)である在庫品データのロットを1つ抽出した後、切断作業コストを「1回」、連結作業コストを「0回」として、この在庫品データのロットを受注レコードに対して引き当てる(Op410)。例えば、図8の受注レコード82(注番「201」、出荷予定日「2010/4/17」)の品番「B2」、受注長(リンク)「100」、開始リンク形状「内リンク」および終端リンク形状「内リンク」に対して、図9Aの在庫品レコード92の品番「B1」、在庫長(リンク)「120」、開始リンク形状「内リンク」および終端リンク形状「内リンク」は、在庫長が受注長よりも大きい。また、在庫品レコード92は、他の該当レコードと比較して在庫長が最小である。このため、好ましい在庫品データのロットが存在すると判断して、在庫品レコード92にかかる在庫品データのロット「L202」を受注レコード82に対して引き当てる。
CPU32は、引当結果データ17に引当結果レコードを追加する。例えば、引当結果データ17にレコード102が追加される。なお、一部在庫引当の場合、在庫長が受注長よりも大きいので、切断作業コストが発生するが連結作業コストは全く発生しない。このため、引当結果データ17のレコードにおいて、切断回数は「1回」、連結回数は「0回」として設定される。また、引当結果データ17の損耗リンク数には「0」が設定される。損耗リンク数については後述する。さらに、現在庫引当処理と同様に、CPU32は、在庫の引当が完了した受注レコード(例えば、受注レコード82)に対しては、引当済みフラグとして、例えば「T」をセットする。また、図示しないが、引き当てた在庫品データベース16のレコードを更新しておくことが好ましい。例えば、一部在庫引当処理の場合、レコード92の在庫長を「20」にすることが好ましい。
CPU32は、上記Op407〜Op410を、現在庫引当処理において未引当となった受注データ15の全レコードに対して実行する(Op411)。これにより、受注データ15に対して、切断作業コストが発生するが連結作業コストは発生しない在庫品データを優先的に引き当てることができる。
[1−4−3.組合せ在庫引当処理]
次に、組合せ在庫引当について説明する。図5に示す在庫引当シミュレーション処理において、CPU32は、受注データ15の中から未引当の受注レコードを降順に1件読み込む(Op412)。例えば、図8の受注レコード83を読み込む。図6および図7は、図5のOp413のサブルーチン処理を示すオペレーションチャートの一例を示す図である。特に、図6は仮引当処理を示し、図7は本引当処理を示している。
[1−4−3−1.仮引当処理]
仮引当処理を示す図6のサブルーチン処理において、CPU32は、読み込んだ受注レコードに基づいて、在庫品データベース16に保持された在庫品データを検索し、該当する在庫品データのレコードを抽出する(Op501)。例えば、図8の受注レコード83(注番「301」、出荷予定日「2010/4/17」、品番「C3」、受注長(リンク)「320」、開始リンク形状「外リンク」および終端リンク形状「内リンク」)にかかる品番「C3」に基づいて、在庫品データベース16を検索し、条件に合致するデータレコードを在庫品データ群として抽出する。
CPU32は、抽出した在庫品データ群に含まれる各在庫品データレコードを、在庫長の降順にソート(並び替え)する(Op502)。なお、在庫長の降順にソートすることに代えて、在庫長の降順に各在庫品データレコードを任意の方法で整列させてもよい。例えば、各在庫データレコードに在庫長の順に順位を付して整列させてもよい。
図9Bは、抽出した在庫品データ群の一例を示す図である。図9Bにおいては、品番「C3」に基づいて抽出された在庫品データ群に含まれる各在庫品データレコードが、在庫長の降順にソートされている。また、抽出した在庫品データ群には、後述する仮引当を行ったレコードを判別するための仮引当フラグが設けられており、この仮引当フラグには仮引当時において「T」がセットされる。
CPU32は、変数である判定用合計長を「0」に初期化する(Op503)。ここで、判定用合計長とは、後述する仮引当を行った全ての在庫品データのうち、最後に仮引当を行った在庫品データを除く他の在庫品データにかかる在庫品の在庫長の総数を算出するための変数である。
CPU32は、在庫品データ群から未仮引当(つまり、仮引当フラグに「T」がセットされていないデータレコード)の在庫品データレコードを降順に1件読み込む(Op504)。例えば、図9Bの在庫品データレコード93(ロット番号「L301」、品番「C3」、在庫長(リンク)「200」、開始リンク形状「外リンク」および終端リンク形状「内リンク」)を読み込む。
CPU32は、読み込んだ在庫品データレコードについて仮引当を行う(Op505)。例えば、在庫品データレコード93の仮引当フラグに、仮引当済みであることを示すフラグ「T」をセットする。
CPU32は、仮引当合計長が受注長に達したか否かを判断する(Op506)。ここで、仮引当合計長とは、上記Op505において仮引当したすべての在庫品データにかかる在庫品の在庫長を加算した値である。例えば、仮引当合計長は、図9Bの在庫品データ群の中から、仮引当フラグが「T」となっているすべてのレコードの在庫長の合計値として求めることができる。
CPU32は、Op506において、仮引当合計長が受注長に達していなければ(Op506、No)、上述した判定用合計長に対して、上記において算出した仮引当合計長を加算した後(Op507)、上記Op504に戻って、仮引当合計長が受注長に達するまで(Op506、Yes)同様の処理を繰り返す。
例えば、在庫長が「200」である在庫品データレコード93を仮引当した後においては、仮引当合計長が「200」であるので、未だ仮引当合計長が受注長「320」に達していないと判断する。そして、変数である判定用合計長に仮引当合計長「200」を代入して、判定用合計長を「200」に更新する。
続いて、在庫長が「80」である在庫品データレコード94を仮引当した後においては、仮引当合計長が「280」であるので、未だ仮引当合計長が受注長「320」に達していないと判断する。そして、判定用合計長に、仮引当合計長「280」を代入して、判定用合計長を「280」に更新する。
続いて、在庫長が「70」である在庫品データレコード95を仮引当した後においては、仮引当合計長が「350」であるので、仮引当合計長が受注長「320」に達していると判断する。この場合、Op506からOp508に処理を移行する。よって、この場合、判定用合計長は更新されず、「280」リンクのままである。
Op508において、CPU32は、在庫品データ群から未仮引当の在庫品データレコードを降順にさらに1件読み込む(Op508)。例えば、図9Bの在庫品データレコード96(ロット番号「L304」、品番「C3」、在庫長(リンク)「60」、開始リンク形状「外リンク」および終端リンク形状「内リンク」)を読み込む。
CPU32は、上述した判定用合計長に、Op508において読み込んだ在庫品データレコードの在庫長を加算し、加算後の判定用合計長が受注長に達しているか否かを判断する(Op509)。このとき、CPU32は、加算後の判定用合計長が受注長に達していれば(Op509、Yes)、Op508において読み込んだ在庫品データレコードを仮引当の対象とする(Op510)。一方、CPU32は、加算後の判定用合計長が受注長に達していなければ(Op509、No)、Op510をスキップして、図6のOp601に処理を移行する。
例えば、上述した判定用合計長「280」リンクに、Op508において読み込んだ在庫品データレコード96の在庫長「60」を加算すると、加算後の仮引当合計長「340」リンクは受注長「320」リンクに達している。このため、在庫品データレコード96を仮引当の対象として、仮引当フラグに「T」をセットする。
続いてCPU32は、Op508に戻り、図9Bの在庫品データレコード97(ロット番号「L305」、品番「C3」、在庫長(リンク)「30」、開始リンク形状「外リンク」および終端リンク形状「内リンク」)を読み込む。そして、上述した判定用合計長「280」に、Op508において読み込んだ在庫品データレコード97の在庫長「30」を加算して、加算後の仮引当合計長「310」リンクを得る。ところが、加算後の仮引当合計長「310」リンクは受注長「320」リンクに達していないので、在庫品データレコード97を仮引当の対象とはしない。このため、CPU32は、Op510をスキップして、図6のOp601に処理を移行する。
このように、判定用合計長に在庫長を加算しても受注長に達しない在庫品データに対しては仮引当を行わないようにすることにより、仮引当の対象とする在庫品データを絞り込んで、在庫品の組合せを決定する処理を高速化することができる。
[1−4−3−2.本引当処理]
本引当処理を示す図7のサブルーチン処理において、CPU32は、変数である本引当合計長、連結数、切断数および損耗数をそれぞれ「0」に初期化する(Op601)。CPU32は、上記Op505およびOp510において仮引当した在庫品データを抽出し、抽出した在庫品データ群に含まれる各在庫品データレコードを、在庫長の降順にソートする(Op602)。例えば、図9Bにおいて仮引当フラグに「T」が設定されている在庫品データレコードをすべて抽出して在庫長の降順にソートする。図9Cは、仮引当した在庫品データを抽出した在庫品データ群の一例を示す図である。また、抽出した在庫品データ群には、後述する本引当を行ったレコードを判別するための本引当フラグが設けられており、この本引当フラグには本引当時において「T」がセットされる。
CPU32は、仮引当した在庫品データを抽出した在庫品データ群から、本引当が未だ行われていない未本引当の在庫品データレコード(つまり、本引当フラグに「T」がセットされていないデータレコード)を降順に1件読み込む(Op603)。例えば、図9Cの在庫品データレコード991(ロット番号「L301」、品番「C3」、在庫長(リンク)「200」、開始リンク形状「外リンク」および終端リンク形状「内リンク」)を読み込む。
CPU32は、上述した本引当合計長に、Op603において読み込んだ在庫品データレコードの在庫長を代入して本引当の対象とする(Op605)。例えば、図9Cの在庫品データレコード991にかかる在庫長「200」が、本引当合計長に代入される。つまり、この場合、仮引当した在庫品データのうち、在庫品データにかかる在庫品の在庫長が最長のものを本引当の対象とする。これにより、チェーン連結の回数をなるべく少なくすることができ、作業コストを全体として低減させることができる。
CPU32は、本引当の対象とした在庫品データにかかる在庫品について、連結対象とする端部の形状を決定する(Op605)。例えば、図8に示した受注レコード83の開始リンク形状が「外リンク」であるので、在庫品データレコード991において連結対象とする端部の形状を、終端リンク形状の「内リンク」に決定する。なぜなら、在庫品データレコード991にかかる税個品の開始リンク形状「外リンク」は、そのまま出荷時の開始リンク形状(受注レコード83の開始リンク形状)と一致するためである。
なお、連結対象とする端部の形状の決定方法は任意である。例えば、リール在庫において、リール巻きの中心部側に位置する終端リンク形状が必ず内リンクとなるように製造されている場合であって、出荷時には必ず片方の端部の形状を内リンクとして出荷することが定められているときには、リール巻きの外縁に位置する開始リンク形状を連結対象とする端部の形状として決定してもよい。
CPU32は、上記Op605において連結対象として決定した端部の形状と非同種の形状を有する在庫品の在庫品データレコードを検索する(Op606)。例えば、在庫品データレコード991の開始リンク形状「内リンク」を連結対象とする端部の形状として決定した場合には、「内リンク」と非同種(つまり、異なる形状)の「外リンク」を端部の形状とする在庫品データレコードを検索する。
CPU32は、連結対象として決定した端部の形状と非同種の形状を有する在庫品の在庫品データレコードが存在すると判断すれば(Op607、Yes)、条件に合致するレコードのうち、在庫長が最大のものを1件抽出する。そして、CPU32は、抽出した在庫品データレコードにかかる在庫長を、上述した本引当合計長に加算する(Op608)。例えば、図9Cの在庫品データレコード994(ロット番号「L304」、品番「C3」、在庫長(リンク)「60」、開始リンク形状「外リンク」および終端リンク形状「内リンク」)を抽出し、在庫長「60」を本引当合計長に加算する。これにより、本引当合計長は、「260」リンクとなる。
CPU32は、連結回数に「1」を加算する(Op609)。これは、在庫品データレコード991にかかる在庫品の終端リンク形状「内リンク」と在庫品データレコード994にかかる在庫品の開始リンク形状「外リンク」とが連結されるからである。
CPU32は、本引当合計数が受注長と一致せず(Op614)、かつ、本引当合計数が受注長に達していなければ(つまり、本引当合計数が受注長よりも小さければ)(Op615)、検索した在庫品データにかかる在庫品の他端を連結対象とする(Op616)。例えば、上記Op608において検索した在庫品データレコード994にかかる在庫品の端部の形状は開始リンク形状「外リンク」であったので、終端リンク形状「内リンク」を次の連結対象とする。
Op607に戻り、CPU32は、連結対象として決定した端部の形状と非同種の形状を有する在庫品の在庫品データレコードが存在しないと判断すれば(Op607、No)、同種の形状を有する在庫品の在庫品データレコードの中から、在庫長が最大のものを1件抽出する。そして、CPU32は、抽出した在庫品データレコードにかかる在庫長を、上述した本引当合計長に加算する(Op610)。例えば、在庫品データレコード994にかかる在庫品の終端リンク形状「内リンク」と非同種の形状である「外リンク」は、図9Cにおいて未本引当フラグ「T」が設定されていない在庫品データレコード992、993のいずれにも存在しないので、在庫長がより大きい方の在庫品データレコード992(ロット番号「L302」、品番「C3」、在庫長(リンク)「80」、開始リンク形状「内リンク」および終端リンク形状「内リンク」)を抽出し、在庫長「80」を本引当合計長に加算する。これにより、本引当合計長は「340」リンクとなる。
CPU32は、切断回数および連結回数にそれぞれ「1」を加算する(Op611)。これは、例えば、在庫品データレコード994にかかる在庫品の終端リンク形状「内リンク」と在庫品データレコード992にかかる在庫品の開始リンク形状「内リンク」または終端リンク形状「内リンク」とが連結されるからである。つまり、内リンク同士の場合は、図4Bに示したピン406を抜いて終端の内リンクと外リンクとを切断する必要があるからである。また、切断後においては、内リンクと外リンクとを連結する必要があるからである。
CPU32は、損耗数に「1」を加算する(Op612)。これは、内リンク同士または外リンク同士を連結する場合は、互いに連結するいずれかの在庫品において、図4Bに示したピン406を抜き端部の内リンクと外リンクとを切断するため、内リンクまたは外リンクの1つ分のみを損耗してしまうからである。例えば、本引当合計長が「340」リンクである場合には、損耗数を考慮して、本引当合計長は「339」リンクに変更される。
CPU32は、本引当合計数から「1」を減算する(Op613)。これは、内リンクまたは外リンクの1つ分のみを損耗してしまうことにより、1リンク分短くなるからである。
CPU32は、本引当合計数が受注長と一致した場合には、このサブルーチン処理を終了する(Op614、Yes)。CPU32は、本引当合計数が受注長に達していれば(つまり、本引当合計数が受注長よりも大きければ)(Op615、Yes)、切断回数に「1」を加算する(Op617)。例えば、本引当合計長が「339」リンクである場合には、受注長「320」リンクを満たすように切断する作業が発生するからである。なお、Op617の処理後、このサブルーチン処理を終了する。
図4のOp414に戻り、CPU32は、上記Op412〜Op413(図6および図7に示したサブルーチン処理)を、現在庫引当処理および一部在庫引当処理において未引当となった受注データ15の全レコードに対して実行する(Op414)。これにより、受注データ15に対して、切断作業コストおよび連結作業コストがなるべく小さくなるような在庫品データを優先的に引き当てることができる。
[1−4−4.引当結果の表示]
CPU32は、上記現在庫引当処理、一部在庫引当処理または組合せ在庫引当処理において作成した引当結果データ17および作業工数データ18に基づいて、引当結果をディスプレイ31に表示する(Op415)。図11は、引当結果画面の一例を示す図である。図12は、作業工数データ18の一例を示す図である。
図11に示す引当結果画面110において、111は、受注データ15に基づく受注情報を示している。112は、引当結果データ17に基づく在庫引当情報を示している。113は、引当結果データ17および作業工数データ18に基づく作業工数情報を示している。作業工数情報には、切断作業コスト、連結作業コストおよび損耗数が含まれる。
例えば、図10の引当結果データレコード103は、品番「C3」および切断回数「1」であるので、図12のレコード121から、品番「C3」のチェーンの1回当たりの切断作業コスト「1500円」を取得し、切断作業コスト「1500円」を算出して表示する。これと同時に、レコード121から、1回当たりの切断時間「10分」を取得して、作業時間「10分」を算出する。また、図10の引当結果データレコード103は、連結回数「2」であるので、図12のレコード121から、品番「C3」のチェーンの1回当たりの連結作業コスト「1500円」を取得し、連結作業コスト「3000円」を算出して表示する。また、同時に、レコード121から、1回当たりの連結時間「15分」を取得し、作業時間「30分」を算出して表示する。さらに、図10の引当結果データレコード103は、損耗数「1」であるので、損耗数「1リンク」を表示する。
[1−5.まとめ]
以上に説明したとおり、上記の在庫引当シミュレーション装置1によれば、在庫品がローラチェーンのように、連結部分の部品形状が内リンクであるか、外リンクであるかによって、連結の作業コストが異なる場合であっても、組合せ在庫引当において在庫品の端部の形状をも考慮して作業コストを算出することが可能となる。このため、在庫引当時に発生し得る作業コストを明確に把握することができ、在庫引当作業を有効に管理することができる。例えば、リール在庫のうち在庫長の大きいものから有効に在庫引当を行うことにより、在庫効率の向上や在庫の回転率の向上が見込める。
この実施形態において、データ抽出部21は、一例として、図6のOp501の処理機能を含む。データソート部22は、一例として、図6のOp502の処理機能を含む。第1仮引当部23は、一例として、図6のOp504〜Op507の処理機能を含む。第2仮引当部24は、一例として、図6のOp508〜Op510の処理機能を含む。本引当部25は、一例として、図7のOp601〜Op617の処理機能を含む。
[2.第2の実施形態]
本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置も、第1の実施形態と同様に、コンピュータ装置、ハンディターミナル、PDA(Personal Digital Assistance)または携帯電話等を用いて構成可能である。また、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置は、第1の実施形態と同様に、形状の異なる2種類の部品を交互に連結してなり、各部品の切断および連結が可能な長尺製品であるチェーン製品のための在庫引当シミュレーション装置である。そして、第1の実施形態と同様に、図4Bに示した内リンク401と外リンク405が、形状の異なる2種類の部品にそれぞれ該当する。また、ローラチェーン400が、各部品の切断および連結が可能な長尺製品に該当する。
但し、本実施形態においては、内リンク401同士を連結する場合の作業コストは、内リンク401と外リンク405とを連結する場合または外リンク405同士を連結する場合の作業コストに比べて小さくなるものとして説明する。また、内リンク401同士を連結する場合は、新たな外リンク405を追加して、両方の連結部分の内リンクのブッシュ402内にピン406をはめ込んで2つの内リンクを連結するものとする。この場合、チェーン長が1リンク分増加する。さらに、内リンク401と外リンク405とを連結する場合または外リンク405同士を連結する場合は、外リンク405側のピン406を抜いて切断し、端部の形状を内リンクにしてから他方の内リンクと、上記と同様の手順で連結するものとする。この場合は、1リンクの損耗が発生するが、新たな外リンク405を追加するため、チェーン長が1リンク分増加する。
[2−1.システム構成およびハードウェア構成]
本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置1のシステム構成およびハードウェア構成の一例は、図1〜図3を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。
[2−2.在庫引当シミュレーションプログラムの処理内容]
本実施形態の在庫引当シミュレーション装置1における在庫引当シミュレーションプログラム35aの処理内容は、図1〜図12を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。つまり、第1の実施形態と同様に、取得した受注データに対して、現在庫引当、一部在庫引当および組合せ在庫引当の順に実行する。但し、本実施形態では、図7に示した組合せ在庫引当処理の本引当処理が第1の実施形態と相違するため、この点について以下説明する。
[2−3.本引当処理]
図6および図13は、図5のOp413のサブルーチン処理を示すオペレーションチャートの一例を示す図である。特に、図13は本引当処理を示している。本引当処理を示す図13のサブルーチン処理において、Op601〜605は、第1の実施形態に示したものと同様である。図9Dは、本実施形態における、仮引当した在庫品データを抽出した在庫品データ群の一例を示す図である。
CPU32は、上記Op605において連結対象として決定した端部の形状と同種の形状を有する在庫品の在庫品データレコードを検索する(Op606a)。例えば、図9Dの在庫品データレコード901の開始リンク形状「内リンク」を連結対象とする端部の形状として決定した場合には、「内リンク」と同種(つまり、同じ形状)の「内リンク」を端部の形状とする在庫品データレコードを検索する。
CPU32は、端部が内リンク同士となる在庫品の在庫品データレコードが存在すると判断すれば(Op607a、Yes)、条件に合致するレコードのうち、在庫長が最大のものを1件抽出する。そして、CPU32は、抽出した在庫品データレコードにかかる在庫長を、上述した本引当合計長に加算する(Op608a)。例えば、図9Dの在庫品データレコード904(ロット番号「L304」、品番「C3」、在庫長(リンク)「60」、開始リンク形状「内リンク」および終端リンク形状「外リンク」)を抽出し、在庫長「60」を本引当合計長に加算する。これにより、本引当合計長は、「260」リンクとなる。
CPU32は、連結回数に「1」を加算する(Op609)。これは、在庫品データレコード901にかかる在庫品の終端リンク形状「内リンク」と在庫品データレコード994にかかる在庫品の開始リンク形状「内リンク」とが連結されるからである。同時に、CPU32は、本引当合計数に「1」を加算する(Op613a)。これは、上述したように、内リンク同士を連結する場合には、新たに外リンクを追加するためである。
Op614〜617の処理については、第1の実施形態に示したものと同様である。ここで、Op607aに戻ると、CPU32は、端部が内リンク同士となる在庫品データレコードが存在しないと判断すれば(すなわち、内リンクと外リンクの組合せまたは外リンク同士の組合せしか存在しない場合。)(Op607a、No)、非同種の形状を有する在庫品の在庫品データレコードの中から、在庫長が最大のものを1件抽出する。そして、CPU32は、抽出した在庫品データレコードにかかる在庫長を、上述した本引当合計長に加算する(Op610a)。例えば、在庫品データレコード904にかかる在庫品の終端リンク形状「外リンク」であり、在庫品データレコード992、993はいずれも「外リンク」であるので、在庫長がより大きい方の在庫品データレコード992(ロット番号「L302」、品番「C3」、在庫長(リンク)「80」、開始リンク形状「外リンク」および終端リンク形状「外リンク」)を抽出し、在庫長「80」を本引当合計長に加算する。これにより、本引当合計長は「340」リンクとなる。
CPU32は、端部が外リンク同士であるか否かを判断し(Op611a)、外リンク同士であれば(Op611a、Yes)、切断回数に「2」を加算するとともに連結回数に「1」を加算する(Op611b)。これは、例えば、在庫品データレコード904にかかる在庫品の終端リンク形状「外リンク」と在庫品データレコード902にかかる在庫品の開始リンク形状「外リンク」または終端リンク形状「外リンク」とが連結されるからである。つまり、外リンク同士の場合は、2つのチェーンの端部において図4Bに示したピン406を抜いて終端の内リンクと外リンクとを切断する必要があるからである。また、切断後においては、内リンクと内リンクとを連結する必要があるからである。
CPU32は、損耗数に「2」を加算する(Op612a)。これは、外リンク同士を連結する場合は、互いに連結する双方の在庫品において、図4Bに示したピン406を抜き端部の内リンクと外リンクとを切断するためである。すなわち、2つのチェーンの端部において外リンクのそれぞれ1つ分のみを損耗してしまうからである。例えば、本引当合計長が「340」リンクである場合には、損耗数を考慮して、本引当合計長は「338」リンクに変更される。
CPU32は、本引当合計数から「2」を減算する(Op613a)。これは、2つのチェーンのそれぞれの端部において外リンクの1つ分のみを損耗してしまうことにより、全体として2リンク分短くなるからである。
一方、内リンクと外リンクの組合せの場合には(Op611a、No)、切断回数に「1」を加算するとともに連結回数に「1」を加算する(Op611c)。これは、外リンクであるチェーンの端部のみにおいて図4Bに示したピン406を抜いて終端の内リンクと外リンクとを切断する必要があるからである。
CPU32は、損耗数に「1」を加算する(Op612b)。これは、外リンクと内外リンクとを連結する場合は、互いに連結するいずれかの在庫品において、図4Bに示したピン406を抜き端部の内リンクと外リンクとを切断するためである。つまり、1つのチェーンの端部において外リンクの1つ分を損耗してしまうからである。
CPU32は、本引当合計数から「1」を減算する(Op613b)。これは、チェーンの端部において外リンクの1つ分のみを損耗してしまうことにより、全体として1リンク分短くなるからである。
以上により、本実施形態の場合も、第1の実施形態の場合と同様に、受注データ15に対して、切断作業コストおよび連結作業コストがなるべく小さくなるような在庫品データを優先的に引き当てることができる。
この実施形態において、本引当部25は、一例として、図7のOp606a、Op607a、Op608a、Op613a、Op610a、Op611a〜Op611c、Op612a、Op612b、Op613a、Op613bを含むOp601〜Op617の処理機能を含む。
[3.第3の実施形態]
本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置も、第1の実施形態と同様に、コンピュータ装置、ハンディターミナル、PDA(Personal Digital Assistance)または携帯電話等を用いて構成可能である。また、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置は、第1の実施形態と同様に、形状の異なる2種類の部品を交互に連結してなり、各部品の切断および連結が可能な長尺製品であるチェーン製品のための在庫引当シミュレーション装置である。そして、第1の実施形態と同様に、図4Bに示した内リンク401と外リンク405が、形状の異なる2種類の部品にそれぞれ該当する。また、ローラチェーン400が、各部品の切断および連結が可能な長尺製品に該当する。
本実施形態においては、第1の実施形態において示した在庫引当シミュレーション装置1の在庫品データベース16に在庫品データを保存する際に、各在庫品についての開始リンク形状がいずれであるのかを判定する例について説明する。
[3−1.システム構成およびハードウェア構成]
図14は、本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置における各機能部の関係の一例を示す図である。図14に示す在庫引当シミュレーション装置1は、第1の実施形態において示した各機能部11〜18に加えて、さらに、在庫品データ更新部19および端部形状判定部20を含む。
在庫品データ更新部19は、長尺製品の在庫情報を記録した在庫品データベース16を更新する。端部形状判定部20は、長尺製品を計量した計量値を取得し、当該計量値と形状の異なる2種類の各部品の単位当たりの重量値とに基づいて、在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかを判定する。
このように、長尺製品を計量した計量値と、形状の異なる2種類の各部品の単位当たりの重量値とに基づいて在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかを判定することにより、在庫品の入庫時における端部形状のデータ入力を自動化することができる。これにより、第1及び第2の実施形態において説明した、在庫引当シミュレーション装置における在庫引当の精度を向上させることも可能となる。
その他の本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置1のシステム構成およびハードウェア構成の一例は、図2、図3を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。図14に示した在庫引当シミュレーション装置1を構成する在庫品データ更新部19および端部形状判定部20はそれぞれ、CPU23上において在庫引当シミュレーションプログラム35aを実行することによって実現される。
[3−2.端部形状判定・更新処理の内容]
図15は、在庫品データ更新部19および端部形状判定部20において実行される端部形状判定・更新処理のオペレーションチャートである。
CPU32は、在庫品として入庫してきたチェーン製品を計量する計量器151から、在庫品の計量値を取得する(Op1501)。同時に、CPU32は、在庫品として入庫してきたチェーン製品に付されたICタグを読み取ったICタグリーダ152から、チェーン製品を識別するための品番情報を取得する(Op1502)。
CPU32は、品番情報に基づいて商品マスタ10を検索し、品番情報に基づいて特定されるチェーン製品にかかる単位当たりの内リンク重量と、単位当たりの外リンク重量とを取得する。CPU32は、上記において取得した計量値を、ユニット重量で除算する(Op1504)。ここで、ユニット重量とは、単位当たりの内リンク重量と、単位当たりの外リンク重量との合計値である。
CPU32は、Op1504の除算の結果、余りが発生しているか否かを判断する(Op1505)。余りが発生していない場合、さらに、終端リンク形状が内リンクであるか否かを判断する(Op1506)。例えば、終端リンク形状の判断は、商品マスタ10に基づいて行えばよい。また、ICタグに付された情報を用いてもよい。
CPU32は、終端リンク形状が内リンクであると判断すると、開始リンク形状を外リンクと判定する(Op1507)。なぜなら、内リンクと外リンクの合計値であるユニット重量で計量値が割り切れるため、一方の端部形状が内リンクであれば、その他方の端部形状は必然と外リンクになるからである。一方、CPU32は、終端リンク形状が内リンクでない(すなわち、外リンクである)と判断すると、開始リンク形状を内リンクと判定する(Op1508)。
Op1505において、余りが発生している場合、CPU32は、さらに、その余りが内リンク重量と一致するか否かを判断する(Op1509)。その余りが内リンク重量と一致すると判断する場合(Op1509、Yes)、CPU32は、開始リンク形状を内リンク、終端リンク形状を内リンクと判定する(Op1510)。なぜなら、余りが内リンク重量と一致していれば、一方の端部形状が内リンクであり、他方の端部形状も内リンクとなると考えられるためである。
一方、余りが内リンク重量と一致しないと判断する場合(Op1509、No)、CPU32は、開始リンク形状を外リンク、終端リンク形状を外リンクと判定する(Op1511)。なぜなら、余りが内リンク重量と一致しなければ、余りが外リンクと一致しており、一方の端部形状が外リンクであり、他方の端部形状も外リンクとなると考えられるためである。
具体例をいえば、Op1501において、計量値「50.3kg」を取得し、Op1503において内リンク重量「0.2kg」、外リンク重量「0.3kg」を取得した場合、ユニット重量は「0.5kg」であるので、Op1504において計量値「50.3kg」をユニット重量「0.5kg」で除算した場合の余りは「0.3kg」となる。余り「0.3kg」は、外リンク重量「0.3kg」と一致するので、CPU32は、Op1511により、開始リンク形状を外リンク、終端リンク形状を外リンクと判定する。
CPU32は、判定した結果を在庫品データベースの開始リンク形状および終端リンク形状に書き込む(Op1512)。
これにより、本実施形態においては、在庫引当シミュレーション装置1の在庫品データベース16に在庫品データを保存する際に、各在庫品についての開始リンク形状がいずれであるのかを判定して更新することができる。このため、在庫引当シミュレーション装置1における在庫引当の精度を向上させることができる。
[4.第4の実施形態]
上記実施形態においては、在庫引当シミュレーション装置1が、単独で処理を行う例について説明したが、ネットワークを介した他のコンピュータ装置から在庫品データ、受注データおよび/または作業工数データ等を取得して、引当結果データを当該コンピュータ装置に送信するような形態であってもよい。このような形態としては、例えば、ASP(Application Service Provider)やSaaS(Software as a Service)等に代表されるように、ユーザーがコンピュータ処理をネットワーク経由でサービスとして利用するコンピュータ環境(例えば、クラウドコンピューティング環境等。)における処理形態が該当する。
[4−1.システム構成およびハードウェア構成]
本実施形態にかかる在庫引当シミュレーション装置1のシステム構成およびハードウェア構成の一例は、図1〜図3を用いて説明した第1の実施形態と基本的に同様である。
[4−2.在庫引当シミュレーションプログラムの処理内容]
本実施形態の在庫引当シミュレーション装置1における在庫引当シミュレーションプログラム35aの処理内容は、図1〜図15を用いて説明した第1〜第3のいずれかの実施形態と基本的に同様である。
図16は、サーバとしての在庫引当シミュレーション装置1が、ネットワークN(例えば、インターネット等。)を介して接続可能なクライアント端末160から受注データを取得して、在庫の引当結果データを当該クライアント端末160に送信する形態におけるシステム構成の一例を示す図である。
図16において、クライアント端末160は、受注データを在庫引当シミュレーション装置1に送信する。クライアント端末160からの送信を受けると、在庫引当シミュレーション装置1は、上記第1〜第3の実施形態に示した在庫引当シミュレーション処理と同様の処理を行う。ここで、例えば、在庫引当シミュレーション装置1は、在庫品データベース16や作業工数データ18を保持したデータベースサーバ161にネットワークNを介して接続可能であり、これらの在庫品データベース16や作業工数データ18を用いて、上記在庫引当シミュレーション処理を実行する。なお、クライアント端末160から在庫引当シミュレーション装置1に対して、在庫品データベース16や作業工数データ18を送信するようにしてもよい。
そして、処理結果として、図10に示したような在庫の引当結果データ(在庫引当シミュレーションの処理結果を示す出力データ)を生成して、クライアント端末160に送信(出力)する。在庫引当シミュレーション装置1からの送信を受けると、クライアント端末160は、引当結果データをハードディスク(HDD)やメモリ(VRAM)等の記憶媒体に格納する。なお、図11に示したような在庫の引当結果画面を、在庫引当シミュレーション装置1からクライアント端末160に送信するようにしてもよい。
これにより、クライアント端末においても、在庫引当時に発生する作業コストを考慮して在庫引当を行うことができる。
また、上記第3の実施形態で説明した在庫引当シミュレーション装置1の処理を、本実施形態で実現するために、データベースサーバ161、在庫引当シミュレーション装置1またはクライアント端末160のいずれかが、図14において説明した商品マスタ10、在庫品データ更新部19および端部形状判定部20を備えるように構成し、在庫品データベース16を更新するようしてもよい。なお、上述したように、端部形状判定部20は、長尺製品を計量した計量値を取得し、当該計量値と形状の異なる2種類の各部品の単位当たりの重量値(商品マスタ10より取得)とに基づいて、在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかを判定する。在庫品データ更新部19は、長尺製品の在庫情報を記録した在庫品データベース16を更新する。
このように、長尺製品を計量した計量値と、形状の異なる2種類の各部品の単位当たりの重量値とに基づいて在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかを判定することにより、在庫品の入庫時における端部形状のデータ入力を自動化することができる。このため、在庫引当シミュレーション装置1における在庫引当の精度を向上させることができる。
[5.その他の実施形態]
上記第1〜第4の実施形態において説明した構成の一部または全部を、2以上組合せた構成としてもよい。
上記第1〜第4の実施形態において、在庫品データベースから引当を行うことができない場合には、在庫品としての入庫が予定されている生産計画データベースに対して引当処理を行うようにしてもよい。また、出荷予定日に応じて在庫品データベースまたは生産計画デーベースを使い分けてもよい。
上記実施形態においては、図1、図2、図14に示す各機能ブロックを、ソフトウェアを実行するCPUの処理によって実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。なお、プログラムの一部の処理をさらに、オペレーティング・システム(OS)にさせるようにしてもよい。
21 データ抽出部
22 データソート部
23 第1仮引当部
24 第2仮引当部
25 本引当部

Claims (9)

  1. 形状の異なる2種類の部品を交互に連結してなり、前記各部品の切断および連結が可能な長尺製品のための在庫引当シミュレーション装置であって、
    前記長尺製品の在庫品にかかる情報を保持した在庫品データを取得し、複数の在庫品データを組合せた場合に、前記複数の在庫品データにかかる各在庫品の長さの合計が受注長を満たす在庫品データについて仮引当を行う、仮引当部と、
    前記仮引当部において仮引当を行った在庫品データにかかる在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかに基づいて、複数の在庫品データにかかる各在庫品の出荷時に要する切断および連結の作業コストを算出して、本引当を行うべき在庫品データを決定する、本引当部とを備える在庫引当シミュレーション装置。
  2. 前記仮引当部は、
    各在庫品の長さの降順に整列された在庫品データを有する在庫品データ群を取得し、各在庫品データにかかる在庫品の長さの合計が受注長に達するまで、前記整列された順に前記在庫品データ群から在庫品データの仮引当を行う第1仮引当部と、
    前記第1仮引当部において仮引当を行った全ての在庫品データのうち、最後に仮引当を行った在庫品データを除く他の在庫品データに付加すると、各在庫品データにかかる在庫品の長さの合計が前記受注長に達するようになる在庫品データについて、前記在庫品データ群からさらに仮引当を行う第2仮引当部とを備える、請求項1に記載の在庫引当シミュレーション装置。
  3. 前記長尺製品は、チェーン製品であり、
    前記形状の異なる2種類の部品は、前記チェーン製品を構成するための内リンクと外リンクとであり、
    前記本引当部は、前記在庫品の端部の部品が内リンクおよび外リンクのいずれであるかを判断して、前記在庫品に要する切断および連結のコストを算出する、請求項1または2に記載の在庫引当シミュレーション装置。
  4. 前記本引当部は、本引当を行うべき在庫品データを決定する場合に、長さが大きい在庫品の在庫品データを優先して選択する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の在庫引当シミュレーション装置。
  5. 前記本引当部は、本引当を行うべき在庫品データを決定する場合に、連結部分における各在庫品の端部の部品が同種の形状でない在庫品の在庫品データを優先して選択する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の在庫引当シミュレーション装置。
  6. 前記本引当部は、本引当を行うべき在庫品データを決定する場合に、連結部分における各在庫品の端部の部品が同種の形状である在庫品の在庫品データを優先して選択する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の在庫引当シミュレーション装置。
  7. 前記長尺製品を計量した計量値を取得し、当該計量値と前記形状の異なる2種類の各部品の単位当たりの重量値とに基づいて、前記在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかを判定する端部形状判定部をさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の在庫引当シミュレーション装置。
  8. 形状の異なる2種類の部品を交互に連結してなり、前記各部品の切断および連結が可能な長尺製品のための在庫引当シミュレーション装置をコンピュータを用いて実現するための在庫引当シミュレーションプログラムであって、
    前記長尺製品の在庫品にかかる情報を保持した在庫品データを取得し、複数の在庫品データを組合せた場合に、前記複数の在庫品データにかかる各在庫品の長さの合計が受注長を満たす在庫品データについて仮引当を行う、仮引当処理と、
    前記仮引当処理において仮引当を行った在庫品データにかかる在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかに基づいて、複数の在庫品データにかかる各在庫品の出荷時に要する切断および連結の作業コストを算出して、本引当を行うべき在庫品データを決定する、本引当処理とをコンピュータに実行させる、在庫引当シミュレーションプログラム。
  9. 形状の異なる2種類の部品を交互に連結してなり、前記各部品の切断および連結が可能な長尺製品に対する在庫引当シミュレーションの結果に基づいて生成される出力データを格納する記憶媒体の製造方法であって、
    前記長尺製品の在庫品にかかる情報を保持した在庫品データを取得し、複数の在庫品データを組合せた場合に、前記複数の在庫品データにかかる各在庫品の長さの合計が受注長を満たす在庫品データについて仮引当を行う、仮引当工程と、
    前記仮引当工程において仮引当を行った在庫品データにかかる在庫品の端部の部品がいずれの形状であるかに基づいて、複数の在庫品データにかかる各在庫品の出荷時に要する切断および連結の作業コストを算出して、本引当を行うべき在庫品データを決定する、本引当工程と、
    前記決定された在庫品データに基づいて在庫引当シミュレーションの処理結果を示す出力データを生成し、当該生成した出力データを記憶媒体に格納する、出力工程と、
    を含む記憶媒体の製造方法。
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