JP5468206B2 - 蒸発光散乱検出器 - Google Patents

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Description

本出願は、2005年1月18日に出願された米国仮特許出願第60/644746号および2005年4月19日に出願された米国仮特許出願第60/672939号の優先権を請求するものである。これらの出願の内容は、その全部が参照によって本明細書に組み込まれている。
本発明は、改善された蒸発光散乱検出器とその動作方法に関する。
蒸発光散乱検出器(ELSD)は、多くの他の形式のクロマトグラフィー検出器よりも広範で様々な検体を検出することができるので、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)または超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)に通常使用されている。従来のELSDは、クロマトグラフから溶離液を受け入れて移動相の液滴を含むエーロゾルを発生させる噴霧器を備えている。検体がクロマトグラフから溶離すると、これらの液滴もまた検体の溶解または浮遊した粒子を含む。噴霧器によって発生したエーロゾルは加熱された脱溶媒領域の中に移され、ここで移動相は蒸発して検体の乾燥粒子を残す。次に粒子は光ビームを通過し、ビームからの散乱光を測定することによって粒子の存在が検出される。
最も簡単な従来のELSDは、噴霧器と、脱溶媒領域と、光散乱領域とを含む。このような従来のELSDの一例は米国特許6229605B1に開示されている。一般的に、噴霧器は同軸流空気噴霧器または直交流空気噴霧器のいずれかであって、不活性ガスの流れを使用して液体クロマトグラフからの溶離液からエーロゾルを生成する。このエーロゾルは脱溶媒領域において直接発生し、脱溶媒領域は加熱されたドリフトチューブを含み、ドリフトチューブにおいて溶媒がエーロゾルから蒸発する。ドリフトチューブの出口において、エーロゾルからの脱溶媒された検体粒子は、通常脱溶媒された粒子の移動方向に直角に配置された光ビームを通過する。粒子によってビームから散乱された光が、粒子自体もレーザビームも当らないように配置された1つまたは複数の検出器(通常は光電子倍増管)によって検出される。(1つまたは複数の)検出器からの信号は増幅され、さらに処理するためにチャート式記録計またはコンピュータなどの表示装置に送られる。
(1つまたは複数の)検出器からの信号は、レーザビームに入る検体粒子の量およびサイズの測定値であり、したがって、クロマトグラフ溶離液中の検体濃度の測定値である。説明したように、ELSDは、ドリフトチューブにおける蒸発による損失を回避するために十分に不揮発性であることを条件として、ほとんどすべての検体から信号を生成する。しかし、検体粒子のサイズと形状、その化学的および物理的特性、移動相の性質と流量、および噴霧器とドリフトチューブのパラメータ、例えば噴霧ガス流およびドリフトチューブ温度などの、多くの要素がELSDの応答に影響する。最適の性能を得るためには後者のパラメータを入念に調整することが必要であり、最適値はしばしば、勾配溶離を使用するときに問題をひき起こす可能性がある移動相の流量と組成に依存する。
噴霧器が比較的均一な液滴サイズのエーロゾルを発生させるときに、最良の結果が得られることがわかっている。そうでない場合は、大きな液滴がドリフトチューブの中で完全に蒸発しないことがあり、レーザビームの中に入ることがあり、検体が液滴の中に存在しないときでも信号を発生する。ドリフトチューブの温度を上げることによってこれらの大きな液滴の蒸発を助長することができるが、いったん溶媒が完全に蒸発すると検体粒子の温度が急速に上昇することもあるので、比較的揮発性の検体が蒸発するというリスクがある。
液滴サイズの問題を緩和するために、多くのELSDは、噴霧器自体と加熱されたドリフトチューブの間に個別の噴霧室を備えている。
噴霧室は通常は加熱されず、したがってエーロゾル中のより大きな液滴は壁の上で凝縮によって分離する。凝縮液体を除去するためにドレーンが備えられる。ある場合には、インパクタが備えられ、エーロゾル中の大きな液滴はインパクタに衝突して失われ、一方より小さな液滴は噴霧室を通るガス流によってインパクタの周りに運ばれる。
したがって、加熱されたドリフトチューブに入る液滴の平均サイズは、検体粒子をさらに完全に脱溶媒しつつも、より低いドリフトチューブ温度を使用できるようにする噴霧室を備えない場合のサイズよりも小さい。このことはまた蒸発による検体の損失を減少させる。個別の噴霧室の使用はまた、超臨界流体クロマトグラフ、例えば移動相として圧縮二酸化炭素を使用する超臨界流体クロマトグラフによる動作を容易にする。
しかし、追加室の欠点は、その中で凝縮するより大きな液滴の中に存在することもある検体の損失であり、感度を低下させる。それでも、現在市販されているELSDの大部分は個別の噴霧室を内蔵している。このような市販のELSDの一例は、Waters(登録商標)モデル2420(Waters Corporation,34 Maple Street,Milford,MA 01757,USA)である。個別の噴霧室を含む別の従来のELSDは、特許文献WO2004/077047、US6362880、およびUS2003/0086092A1に記載されている。
ELSDのための典型的な用途は、天然物の複雑な混合物のHPLC分析にある。これらの用途では、クロマトグラフィー分離には通常20〜120分間を要し、多数の未知の化合物が存在することがある。このような用途では、UV吸収検出器の使用はリスクがある。そのわけは、未知の化合物のいくつががUV発色団を有していないために高い濃度で存在していても検出されないことがあるからである。ELSDはより普遍的な応答を有し、したがってこの用途にはより適当である。最近、ELSDは、組合せ化学による新薬候補の合成に携わる化学者によって使用され始めた。この用途では、HPLC分析はしばしば、僅か2分間または3分間続く。あいにく従来のELSDでは通常、分析の開始において安定化するために15〜20分間も必要であり、このことが分析時間全体を10倍にまで増加させ、ELSDの使用を、別の利点があるにもかかわらず他の検出器と比較して費用効果の低いものにする。
本発明の目的は、従来の形式よりも使用時にさらに安定したELSDを提供することである。別の目的は、従来の形式よりも短い安定化時間を有するELSDを提供することである。本発明のさらに別の目的は、結果として従来の方法よりもさらに安定化した動作とより短い安定化時間となるELSDの動作方法を提供することである。
これらの目的によって、液体クロマトグラフまたは超臨界流体クロマトグラフから溶離液を受け入れるための検出器であって、前記溶離液中の検体の存在を示す信号が前記検体の脱溶媒された粒子による光の散乱によって発生し、前記検出器は、第1ヒートシンクとの良好な熱接触状態にある壁を有する室の中の前記溶離液からエーロゾルを発生させるための噴霧器を備え、前記第1ヒートシンクは、前記溶離液の分析中に前記壁の温度の変化が最小限に抑えられるように高い熱容量を有する、検出器が提供される。
第1ヒートシンクが高い熱伝導度を有し、アルミニウムなどの金属から構成してもよいことは便利である。噴霧器の壁および第1ヒートシンクを高い熱伝導度の材料の単一片で構成してもよいが、壁はステンレス鋼などの化学的に不活性の材料で構成することが好ましい。好ましい実施形態では、このような壁の熱容量は、その熱伝導度が普通は比較的低いので最低限に保たれる。壁を第1ヒートシンクと密接に熱接触させて配置し、エーロゾルに露出する壁の温度を確実に第1ヒートシンクの温度にできるだけ近くすることもできる。
特に好ましい実施形態では、噴霧室は、ステンレス鋼の薄いライニングを有する中空円筒状内腔を有する、高い熱容量を有するアルミニウムハウジングを含んでもよい。このような構成では、アルミニウムハウジングは第1ヒートシンクとして役立つこともでき、ステンレス鋼のライニングは室の壁として役立つこともできる。
別の実施形態では、第1ヒートシンクをヒートポンプ(例えば、1つまたは複数のペルチエ効果素子)に嵌め合わせて、熱をこれから第2ヒートシンクに伝達させてもよい。第2ヒートシンクをファンによって冷却してもよい。この構成を使用して、溶離液を検出器に受け入れる前に噴霧室を室温以下の温度(例えば約15℃)に冷却することができ、ならびに分析中に室の温度を維持する助けとなることもできる。
さらに別の実施形態では、加熱器を第1ヒートシンクに追加的または代りに備えてもよい。これを使用して、溶離液の霧状化が高い冷却負荷を負わせるとき、一般的には高い溶離液の流量の下で実施される分析の遅い各段階中に、噴霧室温度の維持に役立つこともできる。
別の好ましい実施形態では、温度制御装置を備えて、噴霧室の温度を特定の限界内に維持することもできる。温度制御装置は、備えられている場合にはヒートポンプとファンと加熱器との任意の組合せに対する電力供給を制御することもできる。
さらに別の好ましい実施形態によれば、本発明は、上記のような噴霧室と、噴霧室から溶離液の液滴を受け入れて脱溶媒する、出口を有するドリフトチューブと、検体の乾燥粒子がドリフトチューブから移って入ってくることができる光散乱室と、前記出口の周りに環状空間を画定する前記出口を取り囲むマニホルドとを含み、前記空間の中にシースガスを導入して、前記検体粒子を、これらの粒子が前記光散乱室に入るときに前記シースガスの環状流の中に閉じ込めることもできる。本発明者達は、これが検体粒子によって散乱した光によって生成された信号のノイズを減少させることを見いだした。本発明はまた、液体クロマトグラフまたは超臨界流体クロマトグラフからの溶離液の中における検体の存在を検出する方法を提供することもでき、前記溶離液における検体の存在は前記検体の脱溶媒された粒子による光の散乱によって示され、前記方法は、前記溶離液を霧状にして壁を有する室の中でエーロゾルを生成することと、前記壁と良好な熱接触状態にある第1ヒートシンクを備えることによって前記溶離液の分析中に前記壁の温度の変化を最小限に抑えることを含み、前記第1ヒートシンクは高い熱伝導度を有する。
本発明はさらに、液体クロマトグラフまたは超臨界流体クロマトグラフからの溶離液における検体の存在を検出する方法であって、前記の存在は前記検体の脱溶媒された粒子による光の散乱によって示され、前記溶離液を霧状にして壁を有する室の中でエーロゾルを発生させることと、少なくとも前記溶離液の分析と前記エーロゾルの発生の前に、前記壁の温度を下げることを含む方法を提供することもできる。
噴霧室の温度が、検出器への溶離液の流入が開始される前に、室温未満の温度に下げられることは好ましい。さらに、温度が20℃未満に下げられることが好ましく、15℃またはそれ以下に下げられることは最も好ましい。選択される温度は溶離液の流量と組成によって異なり、実験によって選択することもできる。有利なことに、第1ヒートシンクを壁と良好な熱接触条件にして、噴霧室の温度を安定化することもでき、ヒートシンクが高い熱容量と高い熱伝導度を有することはさらに好ましい。上述のように、熱を第1ヒートシンクから第2ヒートシンクに除去することもできる。
本発明者達は、噴霧室の壁と接触しているヒートシンクを備えることにより室の温度を安定化させ、分析を開始できる前に検出器が安定化するために要する時間を短縮することを見いだした。溶離液の流れが始まる前に上述のようなヒートシンクの事前冷却を実施することもでき、安定化時間をさらに短縮し、検出器の安定性を向上させることもできる。安定化時間が短縮されることによって、従来の検出器の特性であった、分析開始のいくらか前にクロマトグラフおよび検出器を通る溶離液の流れを開始する必要性は、減少または排除される。これは溶媒のむだを少なくする。
本発明によるELSDの好ましい実施形態の主要構成部分を図1および2に示す。液体クロマトグラフィーコラムまたは超臨界流体クロマトグラフィーコラムからの溶離液は入口管2を通じて噴霧器1に入り、霧状化されて噴霧室4の内部でエーロゾル3(図3)を生成する。噴霧器1は、Waters(登録商標) 2420などの従来のELSDにおいて使用される形式の同軸流空気噴霧器であり、詳細に説明する必要はない。通常、約3l/分の噴霧ガス流量の窒素を、水を高い比率で含む移動相の1ml/分の流れを霧状化するために使用することができる。
噴霧器1によって生成された溶離液の液滴は、噴霧ガスの流れとして噴霧室4からドリフトチューブ5へ運ばれ、ドリフトチューブ5は薄壁ステンレス鋼チュービングのコイルを含む。ドリフトチューブ5は、この周りに巻きつけられた電気加熱テープ(6において部分的に示されている)によって加熱される。遮熱材を詰め込んだオーブン囲い7が、ドリフトチューブ5と加熱テープ6を囲う。ドリフトチューブ5の温度は、通常使用者によって選択される30〜50℃の範囲内にある温度に維持される。適当な温度制御システムを下に説明する。従来のELSDにおけるように、ドリフトチューブ5の中に入る液滴は脱溶媒を受けるので、この中にある検体はいずれも、ドリフトチューブ5の出口8から光学台10に含まれる光散乱室9の中への乾燥粒子の流れとして出現する。
本発明による検出器において使用するために適した光学台10は、従来のWaters(登録商標) 2420 ELSDにおいて使用される台を含んでもよい。図2は、このような台の動作原理を示す概略図である。石英/ハロゲンランプ11が光ビーム44を生成し、光ビーム44は2枚の集光レンズ46および47によってスリット45の上に集束される。結果として得られるビームは、リレーレンズ48によって散乱室9の中心に集束され、散乱室9の中に検出しようとする検体粒子がドリフトチューブ5の出口8から導入される。粒子は、図2の平面に直角な方向に導入される。迷光バッフル49も備えられている。散乱室9を離れる非散乱光は、フォトダイオード(図示せず)も組み込んだ光トラップ51によって吸収される。フォトダイオードからの信号を使用して、散乱室9に入る光の強度をモニタし、ランプ11を確実に使えるようにすることができる。
入口管2を通じて検出器に入る溶離液の中に不揮発性検体が存在するときにはいつでも、検体の乾燥粒子はドリフトチューブ5から散乱室9の中に掃引され、粒子の性質とサイズに依存する角度範囲で光を入射ビームから散乱させる。こうして散乱した光の少なくとも一部はビーム52の中を通り、レンズ53によって、調節可能なミラー55を介して光電子倍増管54の上に集束される。軸56に沿った反対方向に散乱する光は、光トラップ57によって吸収される。
光電子倍増管54からの信号を、ディジタルコンピュータまたはマイクロプロセッサによるさらなる処理のために増幅およびデジタル化して、散乱室9に入る検体粒子の量とサイズを示す信号を発生させることもできる。この目的のために使用される電子装置およびソフトウェアは、Waters(登録商標) 2420などの従来のELSDにおいて使用されるものと類似のものでもよい。
図3は、本発明による検出器で使用するのに適した噴霧室4の断面図である。これは、円筒状チューブに形成されたステンレス鋼の薄壁58を含み、エーロゾルが内部で形成される室を画定する。壁58は第1ヒートシンク59と良好な熱接触状態にあり、第1ヒートシンク59は、薄壁58を取り囲む高い熱容量を有するアルミニウムの長方形区画ブロックを含む。アルミニウムは、壁58に沿った、およびその周りの温度勾配を確実に最小限に抑える高い熱伝導度を有するので、第1ヒートシンク59のためには特に適した材料である。本発明者達は、これらの勾配を最小限に抑えることは検出器の性能を向上させることを見いだした。その他の材料、例えば銅、真ちゅう、または高い熱伝導度を有するその他の合金も第1ヒートシンク59のために使用できる。壁58は、その長さのかなりの部分にわたって第1ヒートシンク59と良好な熱接触状態にあることが好ましい。本発明者達は、エーロゾル3に「見える」壁の部分に沿った軸方向温度勾配を最小限に抑えることも検出器の性能を向上させることを見いだした。同様に、壁58が比較的低い熱伝導度を有する材料、例えばステンレス鋼で構成されている場合には、壁58は、その長さに沿った温度分布が第1ヒートシンク59によって実質的に決定されることを保証するために、比較的低い熱容量を持たなければならない。壁58が、0.035インチ(0.89mm)の壁厚を有する長さ3インチ(7.6cm)のステンレス鋼の円筒状チューブを含むことができることは都合がよい。第1ヒートシンク59は、図3に示すように壁58を受け入れるように繰り抜かれた1.5インチ(3.8cm)平方断面のアルミニウムブロックを含んでもよい。ヒートシンク59は、噴霧室4と連結される他の構成部分、例えば噴霧器1があることを条件として、壁58の長さに沿ってできるだけ遠くへ延びなければならない。
壁58はまたガラス、石英、またはセラミックで構成することもできるが、これらの材料と第1ヒートシンク59との間の良好な熱接触を保証することがより困難になることもあり、これらの材料は一般的にさらに壊れ易い。
同じ材料から、例えば高い熱伝導度を有する真ちゅうまたはセラミックから、またはある形式の重合体またはプラスチックからでも、壁58と第1ヒートシンク59を製造することも、本発明の範囲内に入る。この場合には、2つの構成部分は単一片の材料を含んでもよい。材料は、これに沿った温度勾配が最小になるようにできるだけ高い熱伝導度を有すべきであり、論述したように、高い熱容量を有すべきである。これらの特性は、化学的に不活性の環境を準備してエーロゾル3を取り囲むという必要性と矛盾することもあるが、多くの用途のために、容認可能な折衷案を見つけることもできる。
2つのペルチエ効果素子60、61が第1ヒートシンク59に取り付けられている。約2インチ(約5cm)平方のアルミニウムブロックであることが便利である第2ヒートシンク62が、ペルチエ効果素子60および61の他の面に取り付けられている。第2ヒートシンク62を冷却するためにファン63が備えられている。ペルチエ効果素子は、熱を第1ヒートシンク59から除去して第2ヒートシンク62へ移送するヒートポンプ64を含む。また第1ヒートシンク59に加熱器65を嵌め合わせてもよい。
完全な検出器組立体では、噴霧室4は、図1に示すように水平に対して僅かな角度で方向配置してもよい。これによって、壁58に凝縮する溶離液の液滴は室の最も低い個所に蓄積する。Waters(登録商標) 2420などの従来のELSDにおけるように、サイフォンとして構成されたドレーン66が、図1に示すようにこの個所に備えられている。この配置は、凝縮された溶離液の同じレベルが動作中に室内でほぼ維持され、これによって安定性が向上することを確実にする。最良の結果を確実にするために、検出器の操作の前にドレーン66を溶離液で満たすことが必要になることもある。
図10は、説明したような検出器で使用するために適した温度制御システムの概略図である。図10に示すシステムは本発明の本質的な特色ではないが、性能をさらに強化するために使用することもできる。第1温度制御装置72が、ドリフトチューブ5の上に取り付けられた温度センサ71から、接続線69を介して信号を受信する。制御装置72は、接続線73を介して加熱テープ6へ送られる電力を調節することによって、ドリフトチューブ5の温度を(オペレータによって選択された)所定の値に維持する働きをする。コンピュータまたはマイクロプロセッサ74は、選ばれた温度を指定する使用者から入力を受信し、接続線75上の信号を制御装置72に送り、所望の温度を設定することもできる。代替案として、オペレータは選択した温度を制御装置72に直接設定することもできる。通常、ドリフトチューブ温度は、溶離液の性質とその流量にしたがって30〜50℃の範囲で設定されることができる。下に論述する実施例では、48℃の温度を使用した。
第2温度制御装置67が、第1ヒートシンク59の上に取り付けられた温度センサ70から接続線68を介して信号を受信することもできる。制御装置67は、ペルチエ効果素子60および61に接続線76を介して送られる電力を制御して、これらのペルチエ効果素子が熱を第1ヒートシンク59から第2ヒートシンク62へ移送する割合を調節することもできる。追加的または代りに、ファン63の速度を制御装置67によって接続線77を介して制御し、第2ヒートシンク62の冷却速度を変え、したがって第1ヒートシンク59の温度を制御することもできる。別の実施形態では、追加の温度センサ(図示せず)を第2ヒートシンク62の上に備えて、信号を制御装置67に送り、次いでこの制御装置67はファン63の速度を制御して、第2ヒートシンク62の温度をほぼ一定に維持することもできる。
温度制御装置67は、接続線78を介して出力を第1ヒートシンク59の上に取り付けられた加熱器65に送ることもできる。説明したように、本発明の好ましい方法は、検出器への溶離液の流れが開始される前に噴霧室4を室温未満に冷却することを必然的に伴う。溶離液の霧状化は室4の温度をさらに低下させる傾向があり(下に論述する実施例を参照)、ある情況では、室4を冷却するのではなく加熱することが望ましいこともある。温度センサ70からの信号が、第1ヒートシンク59の温度が所望の最低値より下に落ち、ペルチエ効果素子60、61および/またはファン63に供給される電力がすでに低いかゼロであることを示す場合には、制御装置67はペルチエ効果素子60、61の代りに加熱器65に電力を送ってもよい。制御装置67がペルチエ効果素子60および61に供給される電力の極性を反転させ、こうして第1ヒートシンク59の温度を上げるために第2ヒートシンク62から第1ヒートシンク59に熱を移転させることは、本発明の範囲内である。しかし、この動作様式はペルチエ効果素子の寿命を短くする傾向があり、追加の熱入力が必要となるときには個別の加熱器に電力を送り、ペルチエ効果素子をオフに切り替えることが好ましい。
コンピュータ74が、噴霧室4の所望の温度を決定するオペレータから入力を受け取り、接続線79を介してこれを制御装置67に伝送してもよい。
本発明の好ましい方法では、液体クロマトグラフィーコラムまたは超臨界流体クロマトグラフィーコラムからの溶離液は、入口管2を通じて噴霧器1の中に流れる。霧状化ガスの同軸流(例えば3l/分の窒素)が従来の方法で導入され、噴霧室4の中でエーロゾル3(図3)を発生させる。室4の温度は上に説明したように維持される。エーロゾル3からの液滴は加熱されたドリフトチューブ5の中に移されることができ、ここで溶媒は蒸発する。溶離液の中に存在する何らかの検体の乾燥粒子が、ドリフトチューブ5から光散乱室9の中に掃引されることができ、ここで、先に説明したように乾燥粒子はビーム44からの光を散乱させ、散乱光は光電子倍増管54によって受け入れられることができる。さらに別の好ましい方法では、噴霧室4の温度は、その壁58と第1ヒートシンク59の間に良好な熱接触をもたらすことによって安定化される。ヒートシンク59は高い熱伝導度と、クロマトグラフィー分析中の温度の変動を最小にするために十分な熱容量を有する。さらに別の好ましい方法では、熱は第1ヒートシンク59から第2ヒートシンク62へ、1つまたは複数のペルチエ効果素子60、61を含むことがあるヒートポンプ64によってポンプ輸送することもできる。
別の好ましい方法では、噴霧室4の温度は、分析が開始される前に、好ましくは検出器への溶離液の流れが始まる前に室温未満に下げられる。これは、1つまたは複数のペルチエ効果素子60、61を含むことができるヒートポンプ64の動作によって達成されることができる。温度を20℃未満に下げることが都合がよいことがあり、15℃またはそれ未満であれば極めて好ましい。本発明による別の好ましい方法は、分析を開始する前に、例えば、分析に使用しようとするものと類似の勾配溶離が、検体が存在せずに検出器の中に入るときに、噴霧室4の温度の変化をモニタすることによって、噴霧室4のために最も適した動作温度を実験的に決定することを必然的に含み得る。
さらに別の好ましい方法は、温度制御装置67によって噴霧室4の温度を制御することを含んでよい。この方法は、噴霧室4の温度をほぼ一定に維持するために、ペルチエ効果素子60、61、第2ヒートシンク62上のファン63、および/または第1ヒートシンク59上の加熱器65に送られる電力を制御することを含むことができる。
次に図11を参照すると、本発明のさらに別の好ましい実施形態では、ドリフトチューブ5の出口8はマニホルド80によって取り囲まれ、マニホルド80はチューブの端部の周りに環状空間81を画定し、この空間においてチューブ5は光散乱室9に入る。シースガス(好都合には、窒素または乾燥空気)が入口82を通ってマニホルド80の中に導入され、したがってシースガスはドリフトチューブの周りの環状空間81を通って流れ、矢印83で示すように光散乱室9の中に流れる。ドリフトチューブから出る検体粒子はこの方法で、検体粒子が散乱室に入るときに環状ガス流の中に閉じ込められる。本発明者達は、これが散乱室9の中への粒子の流れを安定化し、粒子によって散乱される光から結果として生じる光電子倍増管54からの信号のノイズを減少させることを見いだした。
図4、5、および6は、2つの従来のELSDと本発明によるELSDについて、噴霧室の温度の時間による変化を比較している。先ず図4を参照すると、曲線12、13、および14はそれぞれ、従来のWaters(登録商標) 2420検出器と、従来のSedex 75検出器(Sedere Inc,1206,River Road,Cranbury,NJ 08512−9900,USA)と、元々供給されている室の代りに上記の噴霧室を嵌め合わせたWaters(登録商標) 2420検出器の場合に測定された温度変化を示す。それぞれの場合において、時刻=0において溶離液の流れ(1.8ml/分)を開始し、噴霧室の温度を3分間の時限だけモニタした。ドリフトチューブの温度を48℃に維持した。溶離液の組成(水約90%、アセトニトリル5%、およびトリフルオロ酢酸1%の水溶液5%)はこれらの実験全体にわたって一定であった。
修正されたWaters(登録商標) 2420検出器の場合(曲線14)には、上述のように溶離液を入れる前に室を冷却した。図4は、溶離液霧状化の最初の3分間における室の温度が本発明による検出器を使用すると実質的に一定のままである(曲線14)が、従来の検出器の場合には著しく低下している(曲線12および13)ことを、明らかに示している。
図4に示す3分間の時限が経過した後に、勾配溶離を開始することによって実験を続け、この間、溶離液の組成は3.5分間の時限にわたって、水90%、アセトニトリル5%、およびトリフルオロ酢酸溶液5%から、水0%、アセトニトリル95%、およびトリフルオロ酢酸溶液5%に変化した。この勾配溶離時限の後に1.5分間の時限が続き、この間、組成は一定のままであった。次に移動相の組成を極めて急速にその開始時の組成(水90%)に戻し、さらに1分間一定に保持した。3つの検出器の各々における噴霧室の温度を記録し、図5に示すが、ここで曲線15は従来のWaters(登録商標) 2420検出器に関し、曲線16はSedex検出器に関し、および曲線17は本発明による噴霧室を含む修正されたWaters(登録商標) 2420検出器に関するものである。組成が変化する溶離液の霧状化によって噴霧室にかかる変化する熱負荷の結果として、3つの噴霧器すべての室温度が低下することになるが、本発明による検出器の温度変化(曲線17)は、2つの従来の検出器のいずれの場合の温度変化(曲線15および16)よりも小さな量だけ低下する。
図5に示す時限が終った1分後、図5について説明した勾配溶離実験を繰り返した。図6は測定された温度変化を示す。溶離液の変化する組成によって変化する熱負荷は、やはり結果として3つの検出器すべての噴霧室温度の変化となるが、先の実験におけるように、変化は、本発明による検出器(曲線18)の場合には、Sedex検出器(曲線19)および修正されていないWaters(登録商標)検出器(曲線20)におけるよりも小さかった。これは、溶離液の流れが存在しない状態で事前冷却された本発明による検出器は、約15分間の安定化時間を必要とし、この間に溶離液を検出器の中に通さなければならない従来の検出器よりもはるかに迅速に使用準備ができることを意味する。
図7A〜7Dはさらに、上に説明したような検出器では、従来の検出器のために必要な安定化時間よりも短い安定化時間の後に使用準備ができることを示す。これらの図は、元々の噴霧室の代りに上に説明したような噴霧室を嵌め合わせたWaters(登録商標) 2420 ELSDを使用して得られた4つのクロマトグラム21〜24(それぞれ図7A〜7D)を示す。ジメチルスルホキサン(DMSO)の中に溶解した0.5mg/mlのフラボンを含む試料を、続けて4回注入した。最初の注入(クロマトグラム21)はELSDへの溶離液流開始の3分後に行い、続く注入すなわちクロマトグラム22〜24は、それぞれ先の注入の分析が終った後に直ちに(その注入の約3.5分後に)行った。最初の移動相の組成は、水90%、アセトニトリル5%、およびトリフルオロ酢酸1%の水溶液5%であり、組成を図5および6に関して上に説明した勾配にしたがって変化した。図7A〜7Dでは、クロマトグラム21〜24それぞれのピーク29〜32は、フラボンの試料である。ピーク25〜28はDMSO溶媒によるものである。DMSOは揮発性であるから、これはELSDの噴霧器とドリフトチューブにおける蒸発によって失われるはずである。したがって、どの残留DMSOピークも不完全な脱溶媒を示すものであり、大きな場合には検出器が使用準備されていないことを示すものである。図7A〜7Dにおけるクロマトグラム21〜24は、非常に小さなDMSOピークのみを示し、第1クロマトグラム24の場合においても脱溶媒が実質的に完全であることを示唆している。これは、検出器が僅か3分間の安定化時間の後に使用準備ができることを確実にする。
説明したような検出器の安定性をさらに図8A〜8Eに示す。これらの図は、DMSOの中に溶解したフラボン0.5mg/mlからなる試料の5回の異なる注入について得られた5つのクロマトグラム33〜37(それぞれ図8A〜8E)を示す。注入された容積は、クロマトグラム33〜37についてそれぞれ2、4、6、8、および10μlであった。DMSOピークはどの事例においてもほとんど検出できず、脱溶媒は、高容積の溶媒が注入されたにもかかわらず完全で安定性を保っていることを示していることがわかる。
図9A〜9Cは、上記のような噴霧室を有する検出器によって、安定した動作と実質的に完全な脱溶媒がさまざまな溶媒について得られることを示す。クロマトグラム38(図9A)は、より高い検出器感度によるが、その他の点では図7A〜7Dに示す実験と同一のクロマトグラフィー条件を用いて記録された純DMSO(すなわち検体を含まない)の注入の結果である。DMSOピークによるただ1つの小さなピーク41だけが見える。クロマトグラム39(図9B)は、同じ量のイソプロピルアルコールが注入された同様な実験の結果であり、同様な小さなピーク42を示す。クロマトグラム40(図9C)は、アセトニトリルの同様な注入の結果であり、小さなピーク43を示す。すべての事例において、溶媒ピークの小さなサイズは、実質的に完全な脱溶媒を伴う検出器の安定した動作を示すものである。
本発明による好ましい実施形態の図である。 本発明の特徴を有する検出器において使用するために適した光学台の主要構成部分の概略図である。 図1に示す検出器の噴霧室の断面図である。 本明細書で説明したような従来の2つのELSDおよび1つのELSDにおいて実施された分析中の、時間の経過による噴霧室の温度の変化を示す図である。 図4の分析の後の段階における噴霧室の温度の変化を示す図である。 図4の分析のさらに後の段階における噴霧室の温度の変化を示す図である。 試料の連続的注入に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 試料の連続的注入に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 試料の連続的注入に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 試料の連続的注入に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 同じ試料の異なる注入容積に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 同じ試料の異なる注入容積に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 同じ試料の異なる注入容積に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 同じ試料の異なる注入容積に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 同じ試料の異なる注入容積に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 異なる純粋溶媒の注入に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 異なる純粋溶媒の注入に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 異なる純粋溶媒の注入に関する、本明細書で説明したようなELSDを使用して得られたクロマトグラムを示す図である。 本明細書で説明したような検出器と共に使用するために適した温度制御システムの概略図である。 本明細書で説明したような検出器のある好ましい実施形態において使用するために適した、図1の装置の一部分の断面図である。

Claims (39)

  1. 溶離液中の検体の存在を示す信号が前記検体の脱溶媒された粒子による光の散乱によって発生する、液体クロマトグラフまたは超臨界流体クロマトグラフから前記溶離液を受け入れるための検出器であって、第1ヒートシンクと熱伝達する壁を有する室の中で前記溶離液からエーロゾルを発生させるための噴霧器と、前記室から前記エーロゾルを受け入れて脱溶媒するドリフトチューブとを備え、前記溶離液の分析中に前記壁の温度の変化が、第1ヒートシンクの熱容量が大きいことによって低減される、検出器。
  2. 前記壁と前記第1ヒートシンクが熱伝導性の単一材料片を含む、請求項1に記載の検出器。
  3. 前記第1ヒートシンクが熱伝導性である、請求項1に記載の検出器。
  4. 前記壁が、少なくともその表面積のかなりの部分にわたって前記第1ヒートシンクと熱接触状態にある不活性材料を含み、不活性材料は第1ヒートシンクより熱容量が低い、請求項3に記載の検出器。
  5. 前記壁がステンレス鋼を含み、前記第1ヒートシンクがアルミニウムを含む、請求項4に記載の検出器。
  6. 前記第1ヒートシンクから熱を除去するためのヒートポンプをさらに含む、請求項1に記載の検出器。
  7. 前記ヒートポンプが、熱を前記第1ヒートシンクから第2ヒートシンクへ移す1つまたは複数のペルチエ効果素子を含む、請求項6に記載の検出器。
  8. 前記第2ヒートシンクを冷却するためのファンをさらに含む、請求項7に記載の検出器。
  9. 前記第1ヒートシンクを加熱するための加熱器をさらに含む、請求項6に記載の検出器。
  10. 前記ヒートポンプに供給される電力を制御して前記第1ヒートシンクの温度を制御する温度制御装置をさらに含む、請求項6に記載の検出器。
  11. 前記ヒートポンプが熱を前記第1ヒートシンクから第2ヒートシンクへ移す、請求項10に記載の検出器であって、
    a)前記第2ヒートシンクを冷却するためのファンと、
    b)前記第1ヒートシンクを加熱するための加熱器と
    の1つまたは両方をさらに含み、
    前記温度制御装置が、前記ヒートポンプ、前記ファン、または前記加熱器の少なくとも1つに供給される電力を制御する、
    検出器。
  12. 前記ヒートポンプが1つまたは複数のペルチエ効果素子を含む、請求項11に記載の検出器。
  13. 少なくとも前記エーロゾルが存在しない状態で、使用中に前記壁の温度を周囲環境の温度より下に低下させるために働くヒートポンプをさらに備える、請求項1に記載の検出器。
  14. 前記ヒートポンプが、熱を前記第1ヒートシンクから、前記壁から離れた第2ヒートシンクへ移す、請求項13に記載の検出器。
  15. 前記ヒートポンプが1つまたは複数のペルチエ効果素子を含む、請求項14に記載の検出器。
  16. 前記第2ヒートシンクを冷却するためのファンをさらに含む、請求項14に記載の検出器。
  17. 前記第1ヒートシンクを加熱するための加熱器をさらに含む、請求項13に記載の検出器。
  18. 前記第1ヒートシンクの温度を制御し、これを少なくとも前記エーロゾルが存在しない状態で周囲温度より低く維持するための温度制御装置と、
    a)前記第2ヒートシンクを冷却するためのファンと、
    b)前記第1ヒートシンクを加熱するための加熱器と
    の1つまたは両方をさらに含み、
    前記温度制御装置が、前記ヒートポンプ、前記ファン、または前記加熱器の少なくとも1つに供給される電力を制御する
    請求項14に記載の検出器。
  19. 少なくとも前記エーロゾルが存在しない状態で、使用中に前記壁の温度を周囲環境の温度より下に低下させるために働くヒートポンプをさらに備え、前記溶離液の分析中に前記壁の温度の変化が、ヒートポンプによって低減される、請求項1に記載の検出器。
  20. 前記第1ヒートシンクが熱伝導性である、請求項19に記載の検出器。
  21. 前記壁が、少なくともその表面積のかなりの部分にわたって前記第1ヒートシンクと熱接触状態にある不活性材料を含み、不活性材料は第1ヒートシンクより熱容量が低い、請求項19に記載の検出器。
  22. 前記壁がステンレス鋼を含み、前記第1ヒートシンクがアルミニウムを含む、請求項21に記載の検出器。
  23. 前記ヒートポンプが、熱を前記第1ヒートシンクから、前記第1ヒートシンクから離れた第2ヒートシンクへ移す1つまたは複数のペルチエ効果素子を含む、請求項19に記載の検出器。
  24. 前記第1ヒートシンクの温度を制御し、これを少なくとも前記エーロゾルが存在しない状態で周囲温度より低く維持するための温度制御装置と、
    a)前記第2ヒートシンクを冷却するためのファンと、
    b)前記第1ヒートシンクを加熱するための加熱器と
    の1つまたは両方をさらに含み、
    前記温度制御装置が、前記ペルチエ効果素子、前記ファン、または前記加熱器の少なくとも1つに供給される電力を制御する
    請求項23に記載の検出器。
  25. 体の乾燥粒子がドリフトチューブから中に入ることができる光散乱室と、ドリフトチューブの出口を取り囲み、前記出口の周りに環状空間を画定するマニホルドとをさらに含み、前記空間の中にシースガスを導入して、前記検体粒子が前記光散乱室の中に入ると、前記検体粒子を前記シースガスの環状流の中に閉じ込めることができる、請求項1に記載の検出器。
  26. 体の乾燥粒子がドリフトチューブから中に入ることができる光散乱室と、ドリフトチューブの出口を取り囲み、前記出口の周りに環状空間を画定するマニホルドとをさらに含み、前記空間の中にシースガスを導入して、前記検体粒子が前記光散乱室の中に入ると、前記検体粒子を前記シースガスの環状流の中に閉じ込めることができる、請求項11に記載の検出器。
  27. 体の乾燥粒子がドリフトチューブから中に入ることができる光散乱室と、ドリフトチューブの出口を取り囲み、前記出口の周りに環状空間を画定するマニホルドとをさらに含み、前記空間の中にシースガスを導入して、前記検体粒子が前記光散乱室の中に入ると、前記検体粒子を前記シースガスの環状流の中に閉じ込めることができる、請求項19に記載の検出器。
  28. 溶離液における検体の存在が、前記検体の脱溶媒された粒子による光の散乱によって示される、液体クロマトグラフまたは超臨界流体クロマトグラフからの前記溶離液における検体の存在を検出する方法であって、前記溶離液を霧状化して壁を有する室の中でエーロゾルを生成することと、前記壁と熱伝達する第1ヒートシンクを提供することによって前記溶離液の分析中における前記壁の温度変化を低減することとを含み、前記第1ヒートシンクは熱伝導性である、方法。
  29. 前記第1ヒートシンクから第2ヒートシンクへ前記熱をポンプ移送することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
  30. 1つまたは複数のペルチエ効果素子を通じて前記熱をポンプ移送することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記第2ヒートシンクをファンによって冷却することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  32. 前記第1ヒートシンクを加熱器によって加熱することを含む、請求項29に記載の方法。
  33. a)前記第2ヒートシンクを冷却するためのファンと、
    b)前記第1ヒートシンクを加熱するための加熱器と
    の1つまたは両方を提供すること、および
    前記ペルチエ効果素子、前記ファン、または前記加熱器の少なくとも1つに供給される電力を制御することによって前記第1ヒートシンクの温度を制御すること
    をさらに含む請求項30に記載の方法。
  34. 少なくとも前記溶離液の分析と前記エーロゾルの発生の前に、前記壁の温度を低下させることをさらに含む、請求項28に記載の方法。
  35. 前記温度が、前記壁と熱伝達する第1ヒートシンクから、前記壁から離れた第2ヒートシンクへ熱をポンプ移送することによって低下される、請求項34に記載の方法。
  36. 前記熱を1つまたは複数のペルチエ効果素子を通じてポンプ移送することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
  37. 前記エーロゾルの発生が開始する前に、前記壁の温度を周囲温度より低く下げることをさらに含む、請求項34に記載の方法。
  38. 少なくとも前記エーロゾルを発生させ前記溶離液を分析している時間中に、前記壁の温度を周囲温度より低く維持することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
  39. 前記壁と良好な熱接触状態にあるヒートシンクから、前記壁から離れた第2ヒートシンクへ、1つまたは複数のペルチエ効果素子を通じて熱をポンプ移送することによって、前記温度を周囲温度より低く維持すること、および
    a)前記第2ヒートシンクを冷却するためのファンと、
    b)前記第1ヒートシンクを加熱するための加熱器と
    の1つまたは両方を提供すること、および
    前記ペルチエ効果素子、前記ファン、または前記加熱器の少なくとも1つに供給される電力を制御すること
    をさらに含む請求項38に記載の方法。
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