特許文献1から3のシステムでは、口頭でなく電子機器などに対応策を提示することができる。しかしながら、提示された対応策に基づいてユーザは電子機器を操作する必要性があり、また、操作するためにユーザにある程度の知識が要求されるという問題点があった。そのため、ユーザフレンドリ性に欠けるという問題点があった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてされたものであり、電子機器のユーザの問い合わせに応じて、問い合わせを受けたサポートセンタからの電子機器のサポートを可能にするユーザフレンドリなサポートシステムおよび方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
(1)本発明は、情報を送信する第1の端末(例えば、図1のユーザ端末10に相当)と、前記情報を受信する第2の端末(例えば、図1のサポート端末31に相当)と、前記第1の端末および前記第2の端末と通信可能な電子機器(例えば、図1の電子機器20に相当)と、前記第1の端末と通信可能な前記電子機器の情報を有する端末情報サーバ(例えば、図1の端末情報サーバ200に相当)と、前記電子機器と前記第2の端末との通信を管理する管理サーバ(例えば、図1の管理サーバ100に相当)と、を備え、電子機器のサポートを可能とするサポートシステムであって、前記第1の端末は、前記第2の端末に自己の固有情報を送信するとともに、自己および前記第2の端末の固有情報を前記電子機器に送信する第1の送信手段を備え、前記電子機器は、前記受信した第1の端末および第2の端末の固有情報、自己の固有情報、および自己を識別する識別情報を前記管理サーバに送信する第2の送信手段を備え、前記第2の端末は、第1の端末の固有情報および自己の固有情報を前記管理サーバに送信する第3の送信手段を備え、前記端末情報サーバは、前記第1の端末の固有情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備え、前記管理サーバは、前記電子機器から受信した第1の端末の固有情報および前記電子機器の識別情報が、前記端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行う端末認証手段(例えば、図2の端末認証部102に相当)と、前記電子機器および前記第2の端末それぞれから受信した第1の端末および第2の端末の固有情報が一致するか照合する対応照合手段(例えば、図2の対応照合部103に相当)と、前記端末認証および前記照合ができた場合に、前記電子機器の固有情報を前記第2の端末に送信する第4の送信手段(例えば、図2の送受信部101に相当)と、を備え、前記第2の端末が、前記受信した電子機器の固有情報に基づいて、前記電子機器に接続することを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第1の端末の第1の送信手段は、第2の端末に自己の固有情報を送信するとともに、自己および第2の端末の固有情報を電子機器に送信する。電子機器の第2の送信手段は、受信した第1の端末および第2の端末の固有情報、自己の固有情報、および自己を識別する識別情報を管理サーバに送信する。第2の端末の第3の送信手段は、第1の端末の固有情報および自己の固有情報を管理サーバに送信する。端末情報サーバの記憶手段は、第1の端末の固有情報と識別情報とを対応付けて記憶する。管理サーバの端末認証手段は、電子機器から受信した第1の端末の固有情報および電子機器の識別情報が、端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行う。管理サーバの対応照合手段は、電子機器および第2の端末それぞれから受信した第1の端末および第2の端末の固有情報が一致するか照合する。管理サーバの第4の送信手段は、端末認証および照合ができた場合に、電子機器の固有情報を第2の端末に送信する。第2の端末は、受信した電子機器の固有情報に基づいて、電子機器に接続する。
したがって、電子機器と通信可能なユーザ端末が第2の端末に情報を送信することに応じて、電子機器と第2の端末との接続が確立する。すなわち、ユーザ端末から第2の端末に電子機器ついて問い合わせがされたことに応じて、電子機器と第2の端末との接続が確立する。それにより、第2の端末から電子機器を直接操作して電子機器のサポートをすることができ、ユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
(2)本発明は、(1)に記載のサポートシステムについて、前記管理サーバは、接続認証のための認証情報を作成する認証情報作成手段(例えば、図5の認証情報作成部104に相当)をさらに備え、前記第4の送信手段(例えば、図5の送受信部101に相当)は、前記端末認証および前記照合ができた場合に、前記電子機器および前記第2の端末に前記作成された認証情報を送信し、前記第3の送信手段は、前記電子機器の固有情報に基づいて、前記受信した認証情報を前記電子機器に送信し、前記電子機器は、前記管理サーバから受信した認証情報と前記第2の端末から受信した認証情報とが一致する場合に、前記第2の端末の接続を許可する接続許可手段(例えば、図5の接続許可部21に相当)をさらに備えることを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、管理サーバの認証情報作成手段は、接続認証のための認証情報を作成する。第4の送信手段は、端末認証および照合ができた場合に、電子機器および第2の端末に作成された認証情報を送信する。第3の送信手段は、電子機器の固有情報に基づいて、受信した認証情報を電子機器に送信する。電子機器の接続許可手段は、管理サーバから受信した認証情報と第2の端末から受信した認証情報とが一致する場合に、第2の端末の接続を許可する。したがって、電子機器と第2の端末との接続を確立する際に、認証を行うことにより電子機器への不正な接続を防止し、セキュアなサポートシステムを構築することができる。
(3)本発明は、(2)に記載のサポートシステムについて、前記認証情報は、ワンタイムパスワードであることを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、認証情報は、ワンタイムパスワードである。したがって、第2の端末が電子機器に接続する度に異なるパスワードが発行されるので、ワンタイムパスワードが盗まれたとしても、それが次回以降悪用されることを防止することができる。それにより、電子機器のセキュリティが確保でき、セキュアなサポートシステムを構築することができる。
(4)本発明は、(2)または(3)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記管理サーバは、前記第2の端末の固有情報に基づいてアクセス権限を設定するアクセス権限決定手段(例えば、図5のアクセス権限決定部105に相当)をさらに備え、前記第4の送信手段(例えば、図5の送受信部101に相当)は、前記認証情報および前記設定されたアクセス権限を前記電子機器に送信し、前記電子機器は、前記受信したアクセス権限に基づいて、前記第2の端末のアクセス権限を前記電子機器に設定するアクセス権限設定手段(例えば、図5のアクセス権限設定部22に相当)をさらに備えることを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、管理サーバのアクセス権限決定部は、第2の端末の固有情報に基づいてアクセス権限を設定する。第4の送信手段は、認証情報および設定されたアクセス権限を電子機器に送信する。前記電子機器のアクセス権限設定部は、受信したアクセス権限に基づいて、第2の端末のアクセス権限を電子機器に設定する。したがって、第2の端末が電子機器について操作できる範囲を制限することができ、第2の端末による不正な操作を防止することができる。それにより、電子機器のセキュリティが確保でき、セキュアなサポートシステムを構築することができる。
(5)本発明は、(1)から(4)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記第1の端末は、自己と通信可能な前記電子機器を検索する検索手段を備え、自己と通信可能な前記電子機器が複数検索された場合には、前記第2の端末と通信を行う電子機器を選択することを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第1の端末の検索手段は、自己と通信可能な前記電子機器を検索する。第1の端末は、自己と通信可能な電子機器が複数検索された場合に、前記第2の端末と通信を行う電子機器を選択する。したがって、ユーザ端末にあらかじめ電子機器を認識させておく必要がなく、また、ユーザ端末のユーザはサポートを受けたい電子機器を選択することができる。
(6)本発明は、(1)から(5)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記第1の端末が、前記第2の端末に自己の固有情報を送信した後も前記第2の端末との接続を継続する場合に、前記第1の送信手段は、前記第1の端末と前記第2の端末との通信の切断されたことに応じて、前記接続が切断されたことを前記電子機器に送信し、前記電子機器は、前記接続が切断されたことを受信したことに応じて、前記第2の端末との接続を切断することを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第1の送信手段は、第1の端末と第2の端末との通信の切断されたことに応じて、接続が切断されたことを電子機器に送信する。電子機器は、接続が切断されたことを受信したことに応じて、第2の端末との接続を切断する。したがって、ユーザ端末と第2の端末の接続を、電子機器と第2の端末の接続に連動させることができる。すなわち、ユーザ端末からの問い合わせの間だけ第2の端末は電子機器に接続できる。それにより、電子機器のセキュリティを確保することができ、セキュアなサポートシステムを構築することができる。
(7)本発明は、(1)から(6)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記第4の送信手段は、前記電子機器の固有情報とともに前記電子機器の識別情報を送信し、前記第2の端末は、前記受信した電子機器の識別情報に基づいて、前記電子機器と通信する第3の端末を選択する選択手段と、前記選択された第3の端末に、前記電子機器の固有情報を送信する第5の送信手段をさらに備え、前記第3の端末が前記受信した電子機器の固有情報に基づいて、前記電子機器に接続することを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第4の送信手段は、電子機器の固有情報とともに電子機器の識別情報を送信する。第2の端末の選択手段は、受信した電子機器の識別情報に基づいて、電子機器と通信する第3の端末を選択する。第2の端末の第5の送信手段は、選択された第3の端末に、電子機器の固有情報を送信する。第3の端末は、受信した電子機器の固有情報に基づいて、電子機器に接続する。したがって、電子機器の識別情報に基づいて、電子機器に接続する端末を変えることができる。すなわち、電子機器はその種類に応じて選択された端末と接続され、電子機器はその電子機器の知識を有するオペレータの端末(第3の端末)からの操作を受けることができる。
(8)本発明は、(1)から(6)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記電子機器は、前記第2の端末からの操作情報をログとして記憶するログ記憶手段をさらに備え、前記第2の端末は、前記電子機器に接続したことに応じて前記記憶されているログを取得し、前記取得したログに基づいて前記電子機器と接続する第3の端末を選択する選択手段と、前記選択された第3の端末に、前記電子機器の固有情報を送信する第5の送信手段と、をさらに備え、前記第3の端末が前記受信した電子機器の固有情報に基づいて、前記電子機器に接続することを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、電子機器のログ記憶手段は、第2の端末からの操作情報をログとして記憶する。第2の端末の選択手段は、電子機器に接続したことに応じて記憶されているログを取得し、取得したログに基づいて電子機器と接続する第3の端末を選択する。電子機器の第5の送信手段は、選択された第3の端末に、電子機器の固有情報を送信する。第3の端末は、受信した電子機器の固有情報に基づいて、電子機器に接続する。したがって、電子機器のログに基づいて、電子機器に接続する端末を変えることができる。すなわち、電子機器はログの内容に応じて選択された端末と接続され、電子機器は電子機器が必要としている対応ができると推定されるオペレータの端末(第3の端末)からの操作を受けることができる。
(9)本発明は、(1)から(8)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記第4の送信手段は、前記端末認証がされなかった場合に、ユーザ認証要求を前記電子機器に送信し、前記電子機器は、前記ユーザ認証要求を受信したことに応じて、ユーザ認証を行うユーザ認証手段(例えば、図8のユーザ認証部24に相当)をさらに備えることを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第4の送信手段は、端末認証がされなかった場合に、ユーザ認証要求を電子機器に送信する。電子機器のユーザ認証手段は、ユーザ認証要求を受信したことに応じて、ユーザ認証を行う。したがって、端末認証ができなかった場合でも、電子機器がユーザ認証できれば、第2の端末と電子機器との接続を確立できる。すなわち、端末情報サーバにおいて電子機器と対応付けられていない第1の端末が第2の端末へ問い合わせを行った場合であっても、電子機器が第1の端末のユーザに対しユーザ認証を行い、ユーザ認証ができれば電子機器と第2の端末との接続が確立され、第2の端末から電子機器を操作できる。それにより、第1の端末のユーザによる不正な電子機器の使用を防止しつつ、電子機器の所定のユーザ以外も利用できるユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
(10)本発明は、(1)から(9)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記第4の送信手段は、前記端末認証ができなかった場合に、前記電子機器に他の電子機器の検索指示を送信し、前記電子機器は、前記検索指示を受信したことに応じて、前記他の電子機器を検索する検索手段(例えば、図8の検索部23に相当)をさらに備え、前記第2の送信手段は、前記検索された他の電子機器の識別情報を前記管理サーバへ送信し、前記端末認証手段は、前記受信した第1の端末の固有情報および前記受信した他の電子機器の識別情報が、前記端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行うことを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第4の送信手段は、端末認証ができなかった場合に、電子機器に他の電子機器の検索指示を送信する。電子機器の検索手段は、検索指示を受信したことに応じて、他の電子機器を検索する。第2の送信手段は、検索された他の電子機器の識別情報を管理サーバへ送信する。端末認証手段は、受信した第1の端末の固有情報および受信した他の電子機器の識別情報が、端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行う。
したがって、端末認証ができなかった場合でも、電子機器が検索した他の電子機器との関係において端末認証ができれば、第2の端末と電子機器との接続を確立できる。すなわち、端末情報サーバにおいて電子機器と対応付けられていない第1の端末が第2の端末へ問い合わせを行った場合であっても、端末情報サーバにおいて電子機器と接続可能な他の電子機器と対応付けられている第1の端末であれば、電子機器と第2の端末との接続が確立され、第2の端末から電子機器を操作できる。それにより、電子機器の所定のユーザ以外も利用できるユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
(11)本発明は、(9)または(10)のいずれかに記載のサポートシステムについて、前記端末認証手段は、前記端末認証ができなかった場合に、前記電子機器の識別情報に対応する第4の端末の固有情報を前記端末情報サーバから取得し、前記第4の送信手段は、前記電子機器の固有情報に基づいて、前記取得した第4の端末の固有情報およびユーザ通知要求を前記電子機器に送信し、前記電子機器は、前記ユーザ通知要求を受信したことに応じて、前記受信した第4の端末の固有情報に基づいて前記第4の端末のユーザに通知を行う通知手段(例えば、図8の通知部25に相当)をさらに備えることを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、端末認証手段は、端末認証ができなかった場合に、電子機器の識別情報に対応する第4の端末の固有情報を端末情報サーバから取得する。第4の送信手段は、電子機器の固有情報に基づいて、取得した第4の端末の固有情報およびユーザ通知要求を電子機器に送信する。電子機器の通知手段は、ユーザ通知要求を受信したことに応じて、受信した第4の端末の固有情報に基づいて第4の端末のユーザに通知を行う。
したがって、端末認証ができなかった場合に、端末情報サーバにおいて電子機器と対応付けられている第4の端末に通知を行うことにより、電子機器と第2の端末との接続を確立する。すなわち、端末情報サーバにおいて電子機器と対応付けられていない第1の端末が第2の端末へ問い合わせを行った場合に、端末情報サーバにおいて電子機器と対応付けられている第4の端末にその旨の通知を行うことにより、不正な問い合わせに基づく、第2の端末から電子機器への接続を防止することができる。
(12)本発明は、情報を送信する第1の端末(例えば、図9のユーザ端末10に相当)と、前記情報を受信する第2の端末(例えば、図9のサポート端末31に相当)と、前記第1の端末および前記第2の端末と通信可能な電子機器(例えば、図9の電子機器20に相当)と、前記第1の端末と通信可能な前記電子機器の情報を有する端末情報サーバ(例えば、図9の端末情報サーバ200に相当)と、前記電子機器と前記第2の端末との通信を管理する管理サーバ(例えば、図9の管理サーバ100に相当)と、を備え、電子機器のサポートを可能とするサポートシステムであって、前記第1の端末は、前記第2の端末に自己の固有情報を送信するとともに、自己および前記第2の端末の固有情報を前記電子機器に送信する第1の送信手段を備え、前記電子機器は、前記受信した第1の端末および第2の端末の固有情報、自己の固有情報、および自己を識別する識別情報を前記管理サーバに送信する第2の送信手段を備え、前記端末情報サーバは、前記第1の端末の固有情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備え、前記管理サーバは、前記受信した第1の端末の固有情報および前記電子機器の識別情報が、前記端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行う端末認証手段(例えば、図2の端末認証部102に相当)と、前記端末認証ができた場合に、前記第2の端末の固有情報を前記電子機器に送信する第4の送信手段(例えば、図2の送受信部101に相当)と、を備え、前記電子機器が、前記受信した第2の固有情報に基づいて、前記第2の端末に接続することを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第1の端末の第1の送信手段は、第2の端末に自己の固有情報を送信するとともに、自己および第2の端末の固有情報を電子機器に送信する。電子機器の第2の送信手段は、受信した第1の端末および第2の端末の固有情報、自己の固有情報、および自己を識別する識別情報を管理サーバに送信する。端末情報サーバの記憶手段は、第1の端末の固有情報と識別情報とを対応付けて記憶する。管理サーバの端末認証手段は、受信した第1の端末の固有情報および電子機器の識別情報が、端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行う。管理サーバの第4の送信手段は、端末認証ができた場合に、第2の端末の固有情報を電子機器に送信する。電子機器は、受信した第2の端末の固有情報に基づいて、電子機器に接続する。
したがって、電子機器と通信可能なユーザ端末が第2の端末に情報を送信することに応じて、電子機器から第2の端末への接続が確立する。すなわち、ユーザ端末が第2の端末に電子機器に関する問い合わせをしたことに応じて、電子機器すなわち第1の端末のユーザの主導による電子機器と第2の端末との接続が確立し、第2の端末から電子機器を操作できる。それにより、ユーザの意思により電子機器は直接的なサポートを第2の端末から受けることができ、ユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
(13)本発明は、(12)に記載のサポートシステムについて、第2の端末は、第1の端末の固有情報および自己の固有情報を前記管理サーバに送信する第4の送信手段を備え、前記管理サーバは、前記電子機器および前記第2の端末それぞれから受信した第1の端末および第2の端末の固有情報が一致するか照合する対応照合手段(例えば、図2の対応照合部103に相当)をさらに備え、前記第3の送信手段は、前記端末認証および前記照合ができた場合に、前記受信した第2の端末の固有情報を前記電子機器に送信し、前記電子機器が、前記受信した第2の端末の固有情報に基づいて、前記第2の端末に接続することを特徴とするサポートシステムを提案している。
この発明によれば、第2の端末の第4の送信手段は、第1の端末の固有情報および自己の固有情報を管理サーバに送信する。前記管理サーバの対応照合手段は、電子機器および第2の端末それぞれから受信した第1の端末および第2の端末の固有情報が一致するか照合する。第3の送信手段は、端末認証および照合ができた場合に、受信した第2の端末の固有情報を電子機器に送信する。電子機器は、受信した第2の端末の固有情報に基づいて、第2の端末に接続する。
したがって、電子機器すなわち第1の端末のユーザの主導による電子機器と第2の端末との接続が確立される場合に、電子機器および第2の端末それぞれからの情報を照合する。それにより、電子機器は、ユーザ端末が問い合わせを行った第2の端末と確実に接続され、セキュアなサポートシステムを構築することができる。
(14)本発明は、情報を送信する第1の端末と、前記情報を受信する第2の端末と、前記第1の端末および前記第2の端末と通信可能な電子機器と、前記第1の端末と通信可能な前記電子機器の情報を有する端末情報サーバと、前記電子機器と前記第2の端末との通信を管理する管理サーバと、を備え、電子機器のサポートを可能とするサポートシステムにおけるサポート方法であって、前記第1の端末が、前記第2の端末に自己の固有情報を送信するとともに、自己および前記第2の端末の固有情報を前記電子機器に送信する第1のステップと、前記電子機器が、前記受信した第1の端末および第2の端末の固有情報、自己の固有情報、および自己を識別する識別情報を前記管理サーバに送信する第2のステップ(例えば、図3のS101に相当)と、前記第2の端末は、前記第1の端末の固有情報および自己の固有情報を前記管理サーバに送信する第3のステップ(例えば、図3のS102に相当)と、前記端末情報サーバが、前記第1の端末の固有情報と前記識別情報とを対応付けて記憶する第4のステップと、前記管理サーバが、前記受信した第1の端末の固有情報および前記電子機器の識別情報が、前記端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行う第5のステップ(例えば、図3のS103に相当)と、前記管理サーバが、前記電子機器および前記第2の端末それぞれから受信した第1の端末および第2の端末の固有情報が一致するか照合する第6のステップ(例えば、図3のS104に相当)と、前記管理サーバが、前記端末認証および前記照合ができた場合に、前記電子機器の固有情報を前記第2の端末に送信する第7のステップ(例えば、図3のS105に相当)と、前記第2の端末が、前記受信した電子機器の固有情報に基づいて、前記電子機器に接続する第8のステップ(例えば、図3のS106に相当)と、を備えることを特徴とするサポート方法。
この発明によれば、第1の端末は、第2の端末に自己の固有情報を送信するとともに、自己および第2の端末の固有情報を電子機器に送信する。電子機器は、受信した第1の端末および第2の端末の固有情報、自己の固有情報、および自己を識別する識別情報を管理サーバに送信する。第2の端末は、第1の端末の固有情報および自己の固有情報を管理サーバに送信する。端末情報サーバは、第1の端末の固有情報と識別情報とを対応付けて記憶する。管理サーバは、受信した第1の端末の固有情報および電子機器の識別情報が、端末情報サーバに記憶されている場合に端末認証を行う。管理サーバは、前記電子機器および前記第2の端末それぞれから受信した第1の端末および第2の端末の固有情報が一致するか照合する。管理サーバは、端末認証および照合ができた場合に、電子機器の固有情報を第2の端末に送信する。第2の端末は、受信した電子機器の固有情報に基づいて、電子機器に接続する。
したがって、電子機器と通信可能なユーザ端末が第2の端末に情報を送信することに応じて、電子機器と第2の端末との接続が確立する。すなわち、ユーザ端末からの電子機器に関する問い合わせを第2の端末にすることに応じて、電子機器と第2の端末との接続が確立し第2の端末から電子機器を操作できることにより、第2の端末からの直接的に電子機器のサポートをすることができる。それにより、ユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
本発明によれば、電子機器のユーザの問い合わせに応じて、問い合わせを受けたサポート側からの電子機器のサポートを可能にすることができるという効果がある。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素などとの置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1の実施形態>
以下、図1から図3を用いて、本発明の第1の実施形態について説明する。
<サポートシステムの構成>
図1は、第1の実施形態に係るサポートシステム1の構成を示す図である。第1の実施形態に係るサポートシステム1は、図1に示すように、ユーザ端末10、電子機器20、サポート端末31、管理サーバ100、および端末情報サーバ200を備える。サポート端末31、管理サーバ100、および端末情報サーバ200は、サポートセンタ30に備えられている。
ここで、サポートセンタ30とは、企業などにおいて、電子機器20に対する問い合わせを受け付け、受け付けた問い合わせに対応する部署である。
ユーザ端末10と電子機器20とは互いを数十メートル程度に位置させた状態で有線または無線で接続され、例えば、イーサネット(登録商標)ワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワークやWiFi(Wireless Fidelity)無線ネットワークなどの通信ネットワークで接続される。その他の各装置間は、例えばインターネットなどの通信ネットワークで接続される。
ユーザ端末10は、電子機器20の操作がわからない時や電子機器20にトラブルが発生した時に、サポートセンタ30からのサポートを受けたいユーザ(以下、カスタマとする)が使用する端末である。第1の実施形態においては、ユーザ端末10は携帯電話機とするが、ユーザ端末10は通信機能を有していればよく、例えば、ネットワーク機能を有する固定電話、PHS、PDA、PC、ゲーム機であってもよい。
ユーザ端末10は、カスタマがサポートセンタ30に問い合わせするためにサポート端末31への発信操作を行ったことに応じて、サポート端末31に自己の固有情報を送信する。ここで、発信操作とは、サポート端末31に電話をかける操作やメールを送信する操作である。また、固有情報とは、ユーザ端末10に固有の情報であって、例えば、電話番号、メールアドレス、IPアドレスである。
サポート端末31への発信操作をカスタマが行ったことに応じて、ユーザ端末10は電子機器20に自己およびサポート端末31の固有情報を送信する。ユーザ端末10は、あらかじめ、Bluetoothのペアリング機能により認識している電子機器20に自己およびサポート端末31の固有情報を送信する。
ユーザ端末10が周辺にある電子機器20を検索する検索機能を有する場合には、検索された電子機器20に自己およびサポート端末31の固有情報を送信しても構わない。なお、複数の電子機器20が検索された場合には、ユーザ端末10は自己およびサポート端末31の固有情報を送信する電子機器20をカスタマが選択するのが望ましい。ユーザ端末10が検索機能を有することにより、カスタマはユーザ端末10にあらかじめ電子機器20を認識しておく必要がない。また、カスタマはサポートを受けたい電子機器20を選択することができる。
電子機器20は、サポート端末31からサポートを受ける電子機器であり、例えば、デジタルフォトフレーム、デジタルテレビ、PC、ゲーム機、携帯音楽プレーヤである。なお、電子機器20自身が通信機能を有していなくても、通信機能を有する電子機器と接続されていれば電子機器20に含んでもよい。
電子機器20は、ユーザ端末10からユーザ端末10の固有情報(以下、ユーザ端末情報とする)およびサポート端末31の固有情報(サポート端末情報)を受信すると、自己の固有情報(以下、機器情報とする)、および受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報を管理サーバ100に送信する。
電子機器20がサポート端末31と接続している間、ユーザ端末10とサポート端末31との接続が持続されている場合に、ユーザ端末10とサポート端末31との通信が切断されたことに応じて、電子機器20はサポート端末31との接続を切断してもよい。すなわち、問い合わせ終了時にサポート端末31と電子機器20との接続を切断する。それにより、サポート端末31は電子機器20に問い合わせ終了後は接続できなくなり、電子機器20のセキュリティを確保することができる。
端末情報サーバ200は、あらかじめ設定された電子機器20とユーザ端末10との対応関係を管理する。言い換えると、電子機器20に対し操作権限を有するカスタマのユーザ端末10を管理する。具体的には、端末情報サーバ200は、機器情報とユーザ端末情報とを対応付けて記憶する。なお、機器情報に対し、1以上のユーザ端末情報を対応付けることができる。ここで、機器情報とは、電子機器を特定するための情報を少なくとも含み、電子機器の種別を特定する種別情報を含んでもよい。
管理サーバ100は、サポート端末31から電子機器20への接続を管理する。管理サーバ100は、電子機器20に情報を送信したユーザ端末10が電子機器20に対し操作権限を有するカスタマのユーザ端末10であるか否かにより、ユーザ端末10の端末認証を行う。具体的には、管理サーバ100は、電子機器20からユーザ端末情報および機器情報を受信すると、端末情報サーバ200を用いてユーザ端末10の端末認証を行う。
また、管理サーバ100は電子機器20とサポート端末31とが正しい対応関係であるか否か、すなわちサポートを受ける側とサポートする側との関係にあるか否かを判断する。具体的には、管理サーバ100はサポート端末31から受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報と、電子機器20から受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報とが一致するか否かの照合を行う。そして、管理サーバ100は、ユーザ端末10の端末認証ができ、かつ照合により電子機器20とサポート端末31とが正しい対応関係であることが判断できると、機器情報をサポート端末31に送信する。
なお、サポート端末31がユーザ端末情報およびサポート端末情報を管理サーバ100に送信せず、管理サーバ100が電子機器20とサポート端末31とが正しい対応関係であるか否かを判断しなくてもよい。それにより、サポートシステム1を簡略化することができる。
サポート端末31は、サポートセンタ30に設置されている端末である。サポート端末31は、電子機器20に接続し、電子機器20のサポートを行う。サポート端末31は、管理サーバ100から機器情報を受信すると、機器情報に基づいて電子機器20に接続する。なお、サポート端末31は、機器情報を受信した後にサポート端末31のユーザ(以下、オペレータとする)に、電子機器20に接続するか否かの指示を求めてもよい。その場合、サポート端末31は、オペレータから電子機器20への接続の指示を受け付けたことに応じて、電子機器20に接続する。
サポート端末31が電子機器20に接続すると、オペレータは、カスタマから受けた問い合わせ内容などに応じて、サポート端末31から電子機器20の操作を行うことや、コンテンツファイルなどの情報を電子機器20に提供することができる。
<管理サーバ構成>
図2は、第1の実施形態に係る管理サーバ100の構成を示す図である。管理サーバ100は、送受信部101、端末認証部102、および対応照合部103を備える。
端末認証部102は、電子機器20から受信したユーザ端末情報および機器情報を端末情報サーバ100に送信し、ユーザ端末10の端末認証を行う。端末認証は、ユーザ端末情報と機器情報との組み合わせを端末情報サーバ200が記憶しているか否かにより行う。端末認証部102は、認証結果を送受信部101へ送信する。
認証結果は、「認証成功」か「認証失敗」かのいずれかである。認証結果が「認証成功」であるということは、ユーザ端末10が電子機器20の操作権限を有することを意味する。一方、認証結果が「認証失敗」であるということは、ユーザ端末10が電子機器20の操作権限を有さないことを意味する。それにより、電子機器20の操作権限を有さないユーザ端末10のカスタマからの問い合わせの場合に、サポート端末31と電子機器20との接続を確立せず、電子機器20のセキュリティを確保することができる。
対応照合部103は、電子機器20およびサポート端末31それぞれから受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報が一致するか否かの照合を行う。対応照合部103は、照合結果を送受信部101へ送信する。
照合結果は、「一致」か「不一致」かのいずれかである。照合結果が「一致」であるということは、電子機器20とサポート端末31が正しい対応関係、すなわちサポートを受ける側とサポートする側との関係にあることを意味する。一方、照合結果が「不一致」であるということは、電子機器20とサポート端末31が誤った対応関係、すなわちサポートを受ける側とサポートする側との関係にないことを意味する。それにより、電子機器20はカスタマが問い合わせを行ったサポート端末31と確実に接続され、電子機器20のセキュリティを確保することができる。
送受信部101は、端末認証部102から受信した認証結果が「認証成功」かつ対応照合部103の照合結果が「一致」である場合に、サポート端末31に機器情報を送信する。なお、送受信部101は、端末認証部102から受信した認証結果が「認証成功」かつ対応照合部103の照合結果が「一致」でない場合に、電子機器20およびサポート端末31の一方または両方に対し、電子機器20とサポート端末との接続ができない旨を送信してもよい。
上述したように、ユーザ端末10と電子機器20との関係、および電子機器20とサポート端末31との関係が正しい場合にだけ、サポート端末31は電子機器20と接続することができる。その結果、電子機器20は不正にサポート端末31から接続をされることがなく、電子機器20のセキュリティが確保され、セキュアなサポートシステムを構築することができる。
<サポートシステムの処理>
図3は、第1の実施形態に係るサポートシステムの処理フローを示す図である。ユーザ端末10が、サポート端末31に自己の固有情報を送信すると処理が開始する。
ステップ(以下、単にSと記す)101では、電子機器20は、ユーザ端末10から受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報と、自己の機器情報とを管理サーバ100に送信する。
S102では、サポート端末31は、ユーザ端末10から受信したユーザ端末情報および自己のサポート端末情報を管理サーバ100に送信する。なお、S101、S102はこの順でなく、逆であってもよい。
S103では、管理サーバ100は、電子機器20から受信したユーザ端末情報および機器情報が端末情報サーバ100に記憶されているか否かによって端末認証を行い、端末認証の結果が「認証成功」であるか否かを判断する。判断結果が「Yes」である場合には、S104へ進む。一方、判断結果が「No」である場合には処理は終了する。
S104では、管理サーバ100は、電子機器20から受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報と、サポート端末31から受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報とが一致するか否かにより照合を行い、照合結果が「一致」であるか否か判断する。判断結果が「Yes」である場合には、S105へ進む。一方、判断結果が「No」である場合には処理は終了する。なお、S103、S104はこの順でなく、逆であってもよい。
S105では、S103およびS104のいずれにおいても判断結果が「Yes」となった場合、管理サーバ100は、サポート端末31に機器情報を送信する。
S106では、サポート端末31は、機器情報に基づいて電子機器20に接続する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、ユーザ端末10からサポート端末31に電子機器20について問い合わせがされたこと応じて、電子機器20とサポート端末31との接続が確立し、サポート端末31が電子機器20を操作できる。それにより、サポート端末31からの直接的に電子機器20のサポートをすることができ、ユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
<第2の実施形態>
以下、図4から図5を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態のサポートシステム2は、電子機器20に接続許可部21、管理サーバ100に認証情報作成部104およびアクセス権限決定部105が設けられている他は、第1の実施形態と同様な形態をしている。よって、前述した第1の実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
<サポートシステムの構成>
図4は、第2の実施形態に係るサポートシステム2の構成を示す図である。管理サーバ100は、サポート端末31から電子機器20へ接続する際の認証に用いるパスワードを発行する。また、管理サーバ100は、パスワードを発行するとともに電子機器20に対するサポート端末31のアクセス権限を決定する。そして、管理サーバ100は、発行したパスワードおよび決定したアクセス権限を電子機器20に、発行したパスワードをサポート端末31に送信する。なお、管理サーバ100は、アクセス権限を決定しなくてもよい。
サポート端末31は、電子機器20に接続する際に管理サーバ100から受信したパスワードを電子機器20に送信する。そして、サポート端末31は、電子機器20のパスワード認証結果が「認証成功」であると電子機器20へ接続できるようになる。
電子機器20は、パスワード認証を行い、パスワード認証結果が「認証成功」である場合にサポート端末31の接続を許可する。また、電子機器20は、管理サーバ100から受信したアクセス権限に基づいて、サポート端末31が電子機器20について操作できる範囲を制限する。
図5は、第2の実施形態に係る管理サーバ100および電子機器20の構成を示す図である。管理サーバ100は、認証情報作成部104、およびアクセス権限決定部105をさらに備える。
認証情報作成部104は、端末認証部102の認証結果が「認証成功」かつ対応照合部103の照合結果が「一致」である場合に、パスワードを発行する。なお、パスワードは、認証のために1回しか有効でない使い捨てのワンタイムパスワードであってもよい。ワンタイムパスワードは、例えば、認証を要求するその時刻に応じて異なるパスワードとして生成される。ワンタイムパスワードを用いることにより、ワンタイムパスワードが盗まれたとしても、それが次回以降悪用されることを防止することができ、電子機器20のセキュリティを確保できる。
アクセス権限決定部105は、電子機器20に対するサポート端末31のアクセス権限を決定する。アクセス権限を決定することにより、サポート端末31が電子機器20について操作できる範囲を制限することができる。具体的には、サポート端末31が操作できるディレクトリを制限することや、サポート端末31が実行できる機能を制限することができる。
アクセス権限の内容は、問い合わせ内容やサポート端末31のオペレータの権限などによって決定する。ここで、アクセス権限の内容を決定する方法の一例について説明する。本例では、問い合わせ内容によりアクセス権限の内容を決定する。ここでは、カスタマからの問い合わせ内容毎に別々の問い合わせ先が用意されていることを前提とする。すなわち、問い合わせ内容毎に対応するサポート端末31が用意されており、問い合わせ内容毎にサポート端末情報が異なる。
アクセス権限決定部105は、あらかじめサポート端末情報毎のアクセス権限の内容をまとめた権限リストを保持する。権限リストは、サポート端末情報と権限内容とが対応付けられたリストである。例えば、権限リストには、インターネット接続に関する問い合わせのサポートを行うサポート端末のサポート端末情報に、インターネット接続に関するディレクトリのみアクセスを許可する権限が設定されている。
アクセス権限決定部105は、サポート端末情報に基づいて権限リストを参照し、権限内容を取得する。そして、アクセス権限決定部105は、取得した権限内容に基づいて、電子機器20に対するサポート端末31のアクセス権限を決定し、送受信部101に送信する。
送受信部101は、認証情報作成部104で作成されたパスワードを機器情報と併せてサポート端末31に送信する。また、送受信部101は、アクセス権限決定部105で設定されたアクセス権限をパスワードと併せて電子機器20に送信する。
電子機器20は、接続許可部21およびアクセス権限設定部22を備える。
接続許可部21は、管理サーバ100から受信したパスワードを保持する。接続許可部21は、サポート端末31からパスワードを受信すると保持しているパスワードと一致するか判断する。パスワードが一致する場合には、接続許可部21はサポート端末31の電子機器20への接続を許可する。それにより、サポート端末31は電子機器20の操作が行えるようになる。一方、パスワードが一致しない場合には、接続許可部21はサポート端末31の電子機器20への接続を許可せず、サポート端末31は電子機器20に接続できない。それにより、不正な接続を防ぐことができ、電子機器20のセキュリティが確保できる。
アクセス権限設定部22は、管理サーバ100から受信したアクセス権限を保持する。接続許可部21にてサポート端末31の接続が許可されると、サポート端末31のアクセス権限を設定する。それにより、サポート端末31が電子機器20について操作できる範囲を制限することができ、サポート端末31による不正な操作を防ぐことができ、電子機器20のセキュリティが確保できる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、電子機器20とサポート端末31との接続を確立する際に、認証を行うことにより電子機器への不正な接続を防止することができる。また、サポート端末31が電子機器20について操作できる範囲を制限することにより、サポート端末31による不正な操作を防止することができる。以上により、電子機器20のセキュリティが確保でき、サポートシステムをセキュアに構築することができる。
<第3の実施形態>
以下、図6を用いて、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態のサポートシステム3は、問い合わせ担当毎に用意された担当別サポート端末32として機種Aサポート端末32−1および機種Bサポート端末32−2が追加され、かつ、電子機器20にログ記憶部(図示せず)が設けられている他は、第1の実施形態と同様な形態をしている。よって、前述した第1の実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
<サポートシステムの構成>
図6は、第3の実施形態に係るサポートシステム3の構成を示す図である。サポートセンタ30は、問い合わせの内容毎に分けられた担当別サポート端末32を備える。第3の実施形態において、サポートセンタ30は電子機器20の機種毎に対応する担当別サポート端末32を分け、機種Aの電子機器20の対応を行う機種Aサポート端末32−1、および機種Bの電子機器20の対応を行う機種Bサポート端末32−2を備える。その他に、障害に関する問い合わせであるか操作に関する問い合わせであるかによって、障害内容によってサポートセンタ30に備えられた担当別サポート端末32を分けてもよい。
ユーザ端末10は、サポートセンタ30に備えられたいずれかの担当別サポート端末32に自己の固有情報を送信する。第3の実施形態においては、ユーザ端末10は機種Aサポート端末32−1に自己の固有情報を送信する。
機種Aサポート端末32−1は、電子機器の種別を特定する種別情報とその種別の電子機器に関する問い合わせ対応をする担当別サポート端末32の固有情報とを対応付けたリストをあらかじめ記憶する。なお、種別情報に対し複数の担当別サポート端末32の固有情報を対応つけてもよい。また、管理サーバ100がリストを保持し、機種Aサポート端末32−1は管理サーバ100から取得してもよい。
機種Aサポート端末32−1は、管理サーバ100から取得した機器情報に含まれる種別情報に基づいて、問い合わせを担当する担当別サポート端末32を選択する。そして、機種Aサポート端末32−1は、選択した担当別サポート端末32に種別情報を送信する。ここでは、機種Bサポート端末32−2が選択されたとする。
機種Bサポート端末32−2は、機種Aサポート端末32−1から受信した機器情報に基づいて、電子機器20に接続する。また、電子機器20へ接続後、機種Bサポート端末32−2は、電子機器20が保持するログを取得する。ここで、ログとは、電子機器20が担当別サポート端末32から受けた操作の履歴であり、電子機器20が記憶している。電子機器20は、取得したログをオペレータに表示する。それにより、オペレータは問い合わせ対応時にログを参照することができ、問い合わせに対し的確な対応が可能になる。
また、担当別サポート端末32は、電子機器20から取得したログにより障害内容の推定を行い、障害内容に応じた担当別サポート端末32を選択することもできる。障害の推定は、例えば、直近のログがインターネット接続に関する操作に関するものである場合には、障害はインターネット接続に関するものであると推定する。
電子機器20に接続する担当別サポート端末32とユーザ端末10とが直接やりとりを行えるようにするために、担当別サポート端末32はユーザ端末10にリダイレクトすることができる。なお、担当別サポート端末32間で、ユーザ端末10からの問い合わせを転送してもよい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、電子機器20はその種類に応じて選択された担当別サポート端末32と接続されることにより、電子機器20はその電子機器20の知識を有するオペレータの担当別サポート端末32からのサポートを受けることができる。また、電子機器はログの内容に応じて選択された担当別サポート端末32と接続されることにより、電子機器20は電子機器20が必要としている対応ができると推定されるオペレータの担当別サポート端末32からの操作を受けることができる。
<第4の実施形態>
以下、図7から図8を用いて、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態のサポートシステム4は、他ユーザ端末40が追加され、かつ、電子機器20に検索部23、通知部25、およびユーザ認証部24が設けられている他は、第1の実施形態と同様な形態をしている。よって、前述した第1の実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
<サポートシステムの構成>
図7は、第4の実施形態に係るサポートシステム4の構成を示す図である。サポートシステム4は、他ユーザ端末40をさらに備える。
他ユーザ端末40は、電子機器20に対し操作権限を有するカスタマのユーザ端末10として端末情報サーバ200に登録されていない端末である。他ユーザ端末40は、周辺の電子機器20を検索する検索機能を有する。他ユーザ端末40は、検索された電子機器20から他ユーザ端末40のユーザが選択した電子機器20に、他ユーザ端末40は自己およびサポート端末31の固有情報を送信する。
管理サーバ100は、他ユーザ端末40の端末認証ができなかった場合に、電子機器20に検索指示を送信する。管理サーバ100は、検索指示を受信した電子機器20から他電子機器の機器情報を受信すると、端末情報サーバ200を用いて他ユーザ端末40の端末認証を再度行う。再度の他ユーザ端末40の端末認証が終わると、サポート端末31へ機器情報を送信する。このとき、他ユーザ端末40の端末認証ができなかった場合には、電子機器20にユーザ認証を行うようにユーザ認証指示を送信する。
他ユーザ端末40の端末認証ができた場合には、サポート端末31は電子機器20に接続することができる。電子機器20と通信可能である他電子機器との関係に基づいて他ユーザ端末40の認証を行うことにより、電子機器20の操作権限を有さない他ユーザ端末40であっても電子機器20の操作権限を有するユーザ端末10と同様とみなし、所定のユーザ以外も利用できるユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
また、管理サーバ100は、他ユーザ端末40の端末認証の際に、電子機器20の機器情報に対応付けられているユーザ端末情報を端末情報サーバ200から取得してもよい。そして、管理サーバ100は、取得したユーザ端末情報をユーザ認証指示と併せて電子機器20に送信する。
電子機器20は、管理サーバ100から検索指示を受信すると周辺の他電子機器を検索する。そして、電子機器20は、検索した他電子機器の機器情報を管理サーバ100に送信する。
また、電子機器20は、管理サーバ100からユーザ認証指示を受信すると、他ユーザ端末40のユーザに対しユーザIDおよびパスワードの入力を求め、他ユーザ端末40のユーザが電子機器20の操作権限を有するか否かの判断を行う。電子機器20がユーザ認証を行うことにより、他ユーザ端末40のユーザによる不正な電子機器20の使用を防止しつつ、所定のユーザ以外も利用できるユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
さらに、電子機器20は、管理サーバ100からユーザ認証指示と併せてユーザ端末10のユーザ端末情報を受信すると、ユーザ端末10に他ユーザ端末40から電子機器20に対する問い合わせがあった旨の通知や、ユーザ端末10に他ユーザ端末40からの電子機器20への接続許可の可否判断を求める通知を行う。
図8は、第4の実施形態に係る電子機器20の構成を示す図である。電子機器20は、検索部23、通知部25、およびユーザ認証部24を備える。なお、電子機器20は、いずれか1つまたは複数備えることもできる。
検索部23は、管理サーバ100から検索指示を受信すると、周辺の他電子機器を検索する。検索部23は、検索した他電子機器の機器情報を取得する。そして、検索部23は、取得した機器情報は管理サーバ100に送信する。
通知部25は、不正な問い合わせに基づく、サポート端末31から電子機器20への接続を確立しないために、電子機器20の操作権限を有するカスタマに対し、他ユーザ端末40から電子機器20に対する問い合わせがあった旨の通知などを行う。通知部25は、管理サーバ100からユーザ端末10のユーザ端末情報を受信すると、ユーザ端末10に他ユーザ端末40から電子機器20に対する問い合わせがあった旨の通知を行う。このとき、ユーザ端末10に他ユーザ端末40から電子機器20への接続許可の可否を求めてもよい。この場合、ユーザ端末10のカスタマが許可しなければ、サポート端末31は電子機器20に接続することができない。
ユーザ認証部24は、不正な問い合わせに基づく、サポート端末31から電子機器20への接続を確立しないために、電子機器20のユーザ認証を行う。具体的には、ユーザ認証部24は、電子機器20の表示部にユーザ認証画面を表示し、他ユーザ端末40のユーザがユーザ認証画面に入力したユーザIDおよびパスワードによりユーザ認証を行う。なお、ユーザIDおよびパスワードはあらかじめユーザ認証部24が保持している。
また、通知部25がユーザ端末10のカスタマに他ユーザ端末40から電子機器20への接続許可の可否を求め、接続許可する旨の通知を受信した場合に、ユーザ認証部24はそれによりユーザ認証できたとしてもよい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、電子機器20に対し操作権限を有するカスタマのユーザ端末10として端末情報サーバ200に登録されていない他ユーザ端末40による問い合わせの場合でも、他ユーザ端末40のユーザによる不正な電子機器20の使用を防止しつつ、所定のユーザ以外も利用できるユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。
<第5の実施形態>
以下、図9を用いて、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態のサポートシステム5は、管理サーバ100とサポート端末31との接続がなく管理サーバ100と電子機器20との双方向の接続がある他は、第1の実施形態と同様な形態をしている。よって、前述した第1の実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図9は、第5の実施形態に係るサポートシステム5の構成を示す図である。
管理サーバ100は、ユーザ端末10の端末認証ができると、電子機器20から受信したサポート端末情報を電子機器20に送信する。すなわち、管理サーバ100は、電子機器20から受信した情報のみに基づいて、電子機器20とサポート端末31との接続を確立することができる。それにより、ユーザ端末10から問い合わせを受けるサポート端末31と、電子機器20に接続するサポート端末31が同じまたは接続されていない場合であっても、電子機器20のサポートを行うことができる。例えば、ユーザ端末10からの問い合わせを固定電話で受け付け、固定電話と接続されていない端末をオペレータ操作してサポートを行う場合にも対応できる。
また、管理サーバ100は、サポート端末31からユーザ端末情報およびサポート端末情報を取得し、電子機器20から受信したユーザ端末情報およびサポート端末情報と一致するか照合を行ってもよい。それにより、電子機器20は、ユーザ端末10が問い合わせを行ったサポート端末31と確実に接続され、セキュアなサポートシステムを構築することができる。
電子機器20は、管理サーバ100からサポート端末情報を受信すると、サポート端末情報に基づいてサポート端末31に接続する。このとき、電子機器20は、サポート端末からの接続を許可するかユーザに問い合わせることができる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、ユーザ端末10がサポート端末31に電子機器20に関する問い合わせをしたことに応じて、カスタマ側が主導となって電子機器20とサポート端末31との接続を確立し、サポート端末31から電子機器20を操作できる。それにより、カスタマの意思により電子機器20は直接的なサポートをサポート端末31から受けることができ、ユーザフレンドリなサポートシステムを構築することができる。