JP5456561B2 - 酸化還元反応用合金触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば水素−酸素燃料電池の電極触媒として用いられる酸化還元反応用合金触媒に関する。
従来、電極触媒層に挟持された電解質層を備える水素−酸素燃料電池が知られている。水素−酸素燃料電池において、アノード電極に還元性ガスである水素ガスを導入すると、式(1)に示すように、水素ガスは、電極触媒層で触媒の作用によりプロトンを生成する。生成したプロトンは、電解質層を介して、カソード電極側の電極触媒層に移動する。
一方、アノード電極に水素ガスを導入するとともに、カソード電極に酸化性ガスである酸素ガスを導入すると、式(2)に示すように、前記プロトンが、カソード電極側の電極触媒層で触媒の作用により酸素ガスと反応して水を生成する。そこで、カソード電極とアノード電極とを導線で接続することにより、電流を取り出すことができる。このとき、各電極触媒層は、式(1),(2)の反応を生じさせるための酸化還元反応用触媒として作用する。
アノード電極:2H → 4H + 4e ……(1)
カソード電極:O + 4H + 4e → 2HO ……(2)
この種の酸化還元反応用触媒として、白金触媒が知られているが、高価であるので白金使用量の低減が望まれている。そこで、白金使用量を低減した酸化還元反応用触媒として、白金−ニッケル合金触媒が開示されている(特許文献1参照)。この白金−ニッケル合金触媒は、X線回折によれば、合金中に約50原子%のニッケルを含有し、粒子径が4.8nmであるとされている。また、この白金−ニッケル合金触媒は、同重量の白金触媒と比較して1.4倍の触媒活性を備えるとされている。
特開昭64−45061号公報(第2頁下左欄第2行〜下右欄18行参照)
しかしながら、酸化還元反応用合金触媒としては、さらに優れた触媒活性を備えることが望まれる。
そこで、前記事情に鑑み、本発明は、さらに優れた触媒活性を得ることができる酸化還元反応用合金触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、白金とニッケルとの合金粒子からなる酸化還元反応用合金触媒の触媒活性について種々検討を行った。この結果、本発明者らは、白金とニッケルとの合金粒子からなる酸化還元反応用合金触媒において、該合金粒子が外表面に特定のミラー指数の結晶格子面を備えるとともに、特定の平均粒子径を備えるときに優れた触媒活性を示すことを見出し、本発明に到達した。
そこで、前記目的を達成するために、本発明は、白金と、ニッケルとの合金粒子からなる酸化還元反応用合金触媒であって、該合金粒子が外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えるとともに、6〜20nmの範囲の平均粒子径を備えることを特徴とする。
本発明の酸化還元反応用合金触媒は、前記合金粒子が前記範囲の平均粒子径を備えていることにより、優れた触媒活性を得るために十分な比率のミラー指数{111}の結晶格子面を外表面に備えることができる。ここで、前記ミラー指数{111}の結晶格子面とは、ミラー指数(111)の結晶格子面と等価な面群を指し、ミラー指数(−111),(1−11),(11−1)の結晶格子面等を挙げることができる。
前記ミラー指数{111}の結晶格子面は、他の結晶格子面に比較して単位面積当たりの原子数が多く、原子が密に存在しているので、粒子表面から内部への酸素種の侵入を抑制することができる。前記酸素種は、白金の溶出の原因となる化学種であり、酸素原子、水酸イオン等を挙げることができる。
また、前記合金粒子は前記範囲の平均粒子径を備えているので、平均粒子径が6nm未満の合金粒子に比較して単位重量当たりの触媒活性表面積が少ない。
この結果、本発明の酸化還元反応用合金触媒は、前記合金粒子表面からの白金の溶出と再析出とによって生じる粒子のオストワルド成長が起こりにくく、電気化学的酸化反応の繰り返しに対する安定性に優れ、触媒活性の低下を抑制することができる。
本発明の酸化還元反応用合金触媒は、前記合金粒子の平均粒子径が6nm未満の場合は、優れた触媒活性を得るのに十分な比率のミラー指数{111}の結晶格子面を外表面に備えることができない。また、前記合金粒子の平均粒子径が6nm未満の場合は、電気化学的酸化反応の繰り返しに伴い、該合金粒子の粒成長が大きくなるため、触媒活性が著しく低下する。
一方、本発明の酸化還元反応用合金触媒は、前記合金粒子の平均粒子径が20nmを超えても、それ以上の効果を得ることはできない。
また、本発明において、前記合金粒子は、正八面体、切頭正八面体、正四面体、切頭正四面体のいずれかの形状をなすことが好ましい。前記切頭正八面体とは、正八面体の各頂点を切り落とした形状であり、前記切頭正四面体とは、正四面体の各頂点を切り落とした形状である。本発明の酸化還元反応用合金触媒によれば、前記合金粒子が前記いずれかの形状をなすことにより、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることができ、優れた触媒活性を備えることができる。
切頭正八面体の形状をなす合金粒子を示す模式図。 図1に示す合金粒子における平均粒子径と{111}面の外表面露出比率との関係を示すグラフ。 実施例の合金触媒及び参考例の白金触媒のX線回折パターンを示す図。 実施例の合金触媒の倍率12.5万倍のTEM画像。 実施例の合金触媒の倍率200万倍のSEM画像。 実施例の合金触媒の倍率400万倍の高分解能TEM画像であり、図6(a)は合金粒子Aの高分解能TEM画像、図6(b)は合金粒子Bの高分解能TEM画像、図6(c)は合金粒子Cの高分解能TEM画像。 実施例の合金触媒の擬似電子回折像であり、図7(a)は合金粒子Aの擬似電子回折像、図7(b)は合金粒子Bの擬似電子回折像、図7(c)は合金粒子Cの擬似電子回折像。 切頭正八面体の形状をなす合金粒子を示す模式図であり、図8(a)は所定の角度αから見た図であり、図8(b)は所定の角度βから見た図。 切頭正四面体の形状をなす合金粒子を示す模式図であり、図9(a)は斜視図、図9(b)は所定の角度γから見た図。 実施例の合金触媒、比較例の合金触媒、及び参考例の白金触媒の触媒活性を示すグラフ。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。本実施形態の酸化還元反応用合金触媒は、白金と、ニッケルとの合金粒子からなり、該合金粒子が外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えるとともに、6〜20nmの範囲の平均粒子径を備えている。
前記ミラー指数{111}の結晶格子面とは、ミラー指数(111)の結晶格子面と等価な面群を指し、ミラー指数(−111),(1−11),(11−1)の結晶格子面等を挙げることができる。
本実施形態の酸化還元反応用合金触媒によれば、前記合金粒子が外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えるとともに、6〜20nmの範囲の平均粒子径を備えることにより、優れた触媒活性を得ることができる。
また、本実施形態の酸化還元反応用合金触媒において、前記合金粒子は、正八面体、切頭正八面体、正四面体、切頭正四面体のいずれかの形状をなしている。前記切頭正八面体とは、正八面体の各頂点を切り落とした形状であり、前記切頭正四面体とは、正四面体の各頂点を切り落とした形状である。
本実施形態の酸化還元反応用合金触媒によれば、前記合金粒子が前記いずれかの形状をなすことにより、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることができ、優れた触媒活性を備えることができる。
一例として、図1に、切頭正八面体の形状をなす合金粒子を示す模式図を示す。図1において、斜線が施されていない白い玉は、切頭正八面体を構成する原子のうち、外表面に露出し且つミラー指数{111}の結晶格子面を形成する原子を示す。また、図1において、右上から左下に延びる斜線が施された玉は、外表面に露出し且つミラー指数{100}の結晶格子面を形成する原子を示す。さらに、図1において、左上から右下に延びる斜線が施された玉は、外表面に露出していない原子を示す。
次に、図1に示す合金粒子について、平均粒子径を変更した場合に、ミラー指数{111}の結晶格子面が外表面に露出する比率を計算した。ここで、粒子径とは、切頭正八面体の形状をなす合金粒子の場合には、図1中Lで示すように、切頭正八面体において互いに対向する2つの面の間の距離を指す。図2に、平均粒子径と{111}面の外表面露出比率との関係を示す。
図2から、切頭正八面体の形状をなす合金粒子では、平均粒子径が大きいほど、ミラー指数{111}の結晶格子面が外表面に露出する比率が大きいことが明らかである。また、切頭正八面体からなる合金粒子では、6〜20nmの範囲の平均粒子径を備える場合に、外表面全体のうち68%より広い領域でミラー指数{111}の結晶格子面が外表面に露出していることが明らかである。
したがって、切頭正八面体の形状をなす合金粒子からなる本実施形態の酸化還元反応用合金触媒は、該合金粒子が6〜20nmの範囲の平均粒子径を備える場合に、優れた触媒活性を得るのに十分な比率のミラー指数{111}の結晶格子面を外表面に備えることができることが明らかである。
次に本発明の実施例と比較例とを示す。
本実施例では、まず、白金アセチルアセトナト24mgと、酢酸ニッケル四水和物15mgと、エチレングリコール50mLと、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(PDDA)26μLとを、三つ口フラスコ内で混合し、混合液を得た。
次に、前記混合液にアルゴンを導入しながら、該混合液を140℃の温度で2時間加熱還流した。前記加熱還流により、前記混合液は黒色を呈した。次に、前記加熱還流された混合液を、大気中に静置して室温まで冷却することにより、触媒溶液を得た。
次に、得られた触媒溶液に、カーボンブラック粉末(ライオン社製、商品名:カーボンECP)144gを添加し、マグネチックスターラを用いて室温(20℃)下で12時間撹拌して混合した。
カーボンブラック粉末が混合された触媒溶液を、濾紙(有限会社桐山製作所製、商品名:桐山ロート用濾紙No.6)を用いて吸引濾過した。前記濾紙は、3μm以下の孔径を備えている。次に、前記濾紙上に残留した残渣を取り出し、水素とアルゴンとを4:96の体積比で混合してなる混合ガス雰囲気下で300℃の温度で2時間熱処理した。以上により、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の酸化還元反応用合金触媒(以下、合金触媒という)を得た。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒について、まず、X線回折装置でX線回折を行った。線源としてはCuを用いた。図3に、得られたX線回折パターンを示す。
次に、参考例として、カーボンブラック粉末に担持された白金触媒(田中貴金属工業株式会社製、商品名:TEC10V30E、白金担持量30質量%)について、本実施例と全く同一にしてX線回折を行った。図3に、得られたX線回折パターンを示す。
図3から、本参考例の白金触媒では、メインピークが2θ=40°付近に存在するのに対し、本実施例の合金触媒では、メインピークが2θ=41.5°付近に存在している。したがって、本実施例の合金触媒は、本参考例の白金触媒と比較してメインピークが高角度側にシフトしていることが明らかであり、白金とニッケルとが合金化していることが明らかである。
また、本実施例で得られた合金触媒について、図3のメインピークから、次式(3)に示すシェラーの式を用いて平均粒子径を算出したところ、8.5nmであった。
L = Kλ / (βcosθ) ……(3)
L:平均粒子径、K:定数(0.9)、λ:波長(1.54Å)、β:半値幅
次に、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒について、透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察した。図4に、得られたTEM画像を示す。図4から、本実施例で得られた合金触媒は、平面視で正方形、菱形、三角形のいずれかをなす合金粒子の集合体であることが明らかである。
また、前記TEM画像を画像処理し、前記合金粒子について平均粒子径を算出したところ、16.7nmであった。
前記算出結果から、本実施例の合金粒子の平均粒子径は、8.5〜16.7nmの範囲にあるものと見積もることができる。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒について、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察した。この結果、本実施例で得られた合金触媒は、正八面体、切頭正八面体、正四面体、切頭正四面体のいずれかの形状をなす合金粒子の集合体であることが判明した。図5に、本実施例で得られた合金触媒のうち切頭正八面体の形状をなす合金粒子のSEM画像を示す。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒について、高分解能透過型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、商品名:H−9000UHR、高分解能TEM)にて観察した。図6(a),(b),(c)に、本実施例の合金触媒を構成する合金粒子A,B,Cの高分解能TEM画像を示す。
図6(a)から、合金粒子Aは、平面視が長方形の4つの角が欠けてなる八角形をなすことが明らかである。また、図6(b)から、合金粒子Bは、平面視が菱形の2つの角が欠けてなる六角形をなすことが明らかである。また、図6(c)から、合金粒子Cは、平面視が三角形の3つの角が欠けてなる六角形をなすことが明らかである。
次に、図6(a),(b),(c)のそれぞれ破線で囲まれた矩形の領域を、高速フーリエ変換処理することにより擬似電子回折像を得た。図7(a),(b),(c)に結果を示す。
図7(a)から、合金粒子Aは、[1−11]及び[−11−1]の位置に電子回折点が存在することが明らかである。したがって、図6(a)において、面Sのミラー指数は(1−11)であることが明らかである。ミラー指数(1−11)の結晶格子面はミラー指数(111)の結晶格子面と等価であることから、本実施例で得られた合金触媒を構成する合金粒子Aは、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることが明らかである。
また、図7(b)から、合金粒子Bは、[1−11],[−11−1],[−111],[1−1−1],[002],[00−2]の位置に電子回折点が存在することが明らかである。したがって、図6(b)において、面SB1のミラー指数は(1−11)であり、面SB2のミラー指数は(−111)であり、面SB3のミラー指数は(002)であることが明らかである。ミラー指数(1−11)の結晶格子面及びミラー指数(−111)の結晶格子面はミラー指数(111)の結晶格子面と等価であることから、本実施例で得られた合金触媒を構成する合金粒子Bは、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることが明らかである。
また、図7(c)から、合金粒子Cは、[1−11],[−11−1],[−111],[1−1−1],[002],[00−2]の位置に電子回折点が存在することが明らかである。したがって、図6(c)において、面SC1のミラー指数は(1−11)であり、面SC2のミラー指数は(−111)であり、面SC3のミラー指数は(002)であることが明らかである。ミラー指数(1−11)の結晶格子面及びミラー指数(−111)の結晶格子面はミラー指数(111)の結晶格子面と等価であることから、本実施例で得られた合金触媒を構成する合金粒子Bは、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることが明らかである。
次に、図8(a)に、図1(a)に示す切頭正八面体の形状をなす合金粒子を回転し、所定の角度αから見た図を示す。図8(a)は、長方形の4つの角が欠けてなる八角形をなすとともに、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えており、図6(a)に示す合金粒子Aの高分解能TEM画像の結果と一致している。したがって、本実施例で得られた合金触媒を構成する合金粒子Aは、切頭正八面体の形状をなし、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることが明らかである。
図8(b)に、図1(a)に示す切頭正八面体の形状をなす合金粒子を回転し、所定の角度βから見た図を示す。図8(b)は、菱形の2つの角が欠けてなる六角形をなすとともに、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えており、図6(b)に示す合金粒子Bの高分解能TEM画像の結果と一致している。したがって、本実施例で得られた合金触媒を構成する合金粒子Bは、切頭正八面体の形状をなし、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることが明らかである。
次に、図9(a)に、切頭正四面体の形状をなす合金粒子を示す模式図を示す。図9(a)において、斜線が施されていない白い玉は、切頭正四面体を構成する原子のうち、外表面に露出し且つミラー指数{111}の結晶格子面を形成する原子を示し、斜線が施された玉は、外表面に露出していない原子を示している。
図9(b)に、図9(a)に示す切頭四面体の形状をなす合金粒子を回転し、所定の角度γから見た図を示す。図9(b)は、三角形の3つの角が欠けてなる六角形をなすとともに、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えており、図6(c)に示す合金粒子Cの高分解能TEM画像の結果と一致している。したがって、本実施例で得られた合金触媒を構成する合金粒子Cは、切頭正四面体の形状をなし、外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えることが明らかである。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒について、エネルギー分散型X線分光装置により組成分析を行った。この結果、本実施例で得られた合金触媒は、白金:ニッケルの原子数比が66:34であった。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒について、回転ディスク電極法(RDE)により触媒活性を評価した。まず、本実施例で得られた合金触媒が担持されたカーボンブラック粉末1gを水1Lに混合し、得られた混合液に、超音波ホモジナイザーで、周波数20kHz、出力200Wである超音波を5分間照射することにより分散させた。次に、得られた分散液15μLを、直径5mm、厚さ4mmのグラッシーカーボン製の回転電極の表面に滴下し、大気中室温下で乾燥させることにより、該分散液に含まれる水分を蒸発させるとともに該分散液に含まれる前記合金触媒を該回転電極の表面に付着させた。
次に、本実施例の合金触媒が付着された回転電極の上に、ナフィオン(登録商標)0.05重量%水溶液15μLを滴下し、大気中室温下で乾燥させることにより、該水溶液に含まれる水分を蒸発させるとともに該回転電極の表面をナフィオンでコーティングした。以上により、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒を回転電極へ塗布した。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒が塗布された回転電極を用いて三電極式セルを作製し、電気化学測定を行った。まず、0.1モル/Lの濃度の酸素飽和過塩素酸水溶液280mL中で、本実施例の合金触媒が塗布された回転電極を回転させながら、5mV/秒の操作速度で、標準水素電極電位に対して0〜1Vの範囲の電位で分極させながら電流値を測定した。結果を図10に示す。尚、図10の横軸は、得られた電流値を、前記回転電極に塗布した合金触媒に含まれるPt重量で除した値となっている。図10から、本実施例の合金触媒において、標準水素電極電位に対する電位が0.9VであるときのPt重量当たりの電流値は、0.076mA/μg−Ptであることが明らかである。
また、本参考例の白金触媒について、本実施例と全く同一にして、触媒活性を評価した。結果を図10に示す。図10から、本参考例の白金触媒において、標準水素電極電位に対する電位が0.9VであるときのPt重量当たりの電流値は、0.016mA/μg−Ptであることが明らかである。
次に、得られた標準水素電極電位に対する電位が0.9VであるときのPt重量当たりの電流値から、本参考例の白金触媒に対する本実施例の合金触媒の触媒活性(比触媒活性)を算出した。結果を表1に示す。
次に、電気化学的酸化還元反応の繰り返しに対する安定性の評価を行った。前記安定性の評価は、前記三電極式セルを使用し、0.1モル/Lの濃度の酸素飽和過塩素酸水溶液280mL中で、本実施例の合金触媒が塗布された回転電極を回転させることにより行った。
前記回転電極を回転させながら、400mV/秒の操作速度で、標準水素電極電位に対して0.6〜0.9Vの範囲の電位掃引を10000サイクル繰り返した。その後、5mV/秒の操作速度で、標準水素電極電位に対して0〜1Vの範囲の電位で分極させながら電流値を測定した。
本実施例の合金触媒は、標準水素電極電位に対する電位が0.9VであるときのPt重量当たりの電流値が0.068mA/μg−Ptであり、初期状態に対する性能の変化率は−11%であった。結果を表2に示す。
前記電流値の測定後、前記回転電極から、カーボンブラック粉末に担持された本実施例の合金触媒を採取し、該合金触媒のTEM画像を得た。得られたTEM画像を画像処理し、合金粒子について平均粒子径を算出したところ、18.1nmであり、初期状態(16.7nm)に対する平均粒子径の変化率は+8%であった。結果を表3に示す。
〔比較例〕
本比較例では、まず、塩化白金酸六水和物32mgと、塩化ニッケル六水和物15mgと、ポリビニルピロリドン50mgと、超純水50mLとを、三つ口フラスコ内で混合し、混合液を得た。
次に、前記混合液にテトラヒドロホウ酸ナトリウム(NaBH)65mgを添加し、室温(20℃)下で2時間撹拌することにより、触媒溶液を得た。
次に、得られた触媒溶液に、実施例と全く同一にして、カーボンブラック粉末を添加して混合した。次に、実施例と全く同一にして、カーボンブラック粉末が混合された触媒溶液を吸引濾過し、残渣を取り出し熱処理することにより、カーボンブラック粉末に担持された本比較例の酸化還元反応用合金触媒(以下、合金触媒という)を得た。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本比較例の合金触媒について、実施例と全く同一にして、TEM画像から平均粒子径を算出したところ、2.5nmであった。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本比較例の合金触媒について、実施例と全く同一にして、組成分析を行った。この結果、本比較例で得られた合金触媒は、白金:ニッケルの原子数比が51:49であった。
次に、カーボンブラック粉末に担持された本比較例の合金触媒について、実施例と全く同一にして、触媒活性を評価した。結果を図10に示す。図10から、本比較例の合金触媒は、標準水素電極電位に対する電位が0.9VであるときのPt重量当たりの電流値が、0.032mA/μg−Ptであることが明らかである。
次に、得られた標準水素電極電位に対する電位が0.9VであるときのPt重量当たりの電流値から、参考例の白金触媒に対する本比較例の合金触媒の触媒活性(比触媒活性)を算出した。結果を表1に示す。
次に、実施例と全く同一にして、電気化学的酸化還元反応の繰り返しに対する安定性の評価を行った。本比較例の合金触媒は、標準水素電極電位に対する電位が0.9VであるときのPt重量当たりの電流値が0.013mA/μg−Ptであり、初期状態に対する性能の変化率は−59%であった。結果を表2に示す。
前記電流値の測定後、実施例と全く同一にして、本比較例の合金触媒について合金粒子の平均粒子径を算出した。本比較例の合金触媒の合金粒子の平均粒子径は5.2nmであり、初期状態(2.5nm)に対する平均粒子径の変化率は+108%であった。結果を表3に示す。
表1から、実施例の合金触媒の比触媒活性が4.7であるのに対し、比較例の合金触媒の比触媒活性は2.0であり、実施例の合金触媒は、比較例の合金触媒と比較して、2.3倍の比触媒活性を備えることが明らかである。
表2から、本実施例の合金触媒は、電気化学的酸化還元反応を繰り返したときにも、比較例の合金触媒に対して電流値の変化率が小さく、触媒性能の低下が少ないことが明らかである。
表3から、本実施例の合金触媒は、電気化学的酸化還元反応を繰り返したときにも、比較例の合金触媒に対して、平均粒子径の増加として示される合金粒子の成長が少ないことが明らかである。
したがって、実施例の合金触媒は、比較例の合金触媒と比較して、酸化還元反応に対して優れた触媒活性を備えることが明らかである。

Claims (2)

  1. 白金と、ニッケルとの合金粒子からなる酸化還元反応用合金触媒であって、
    該合金粒子が外表面にミラー指数{111}の結晶格子面を備えるとともに、6〜20nmの範囲の平均粒子径を備えることを特徴とする酸化還元反応用合金触媒。
  2. 請求項1記載の酸化還元反応用合金触媒において、前記合金粒子は、正八面体、切頭正八面体、正四面体、切頭正四面体のいずれかの形状をなすことを特徴とする酸化還元反応用合金触媒。
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