JP5453365B2 - 高温ガス用ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、高温ガスを吸引し吐出する高温ガス用ポンプに関する。
従来より、高温ガス、例えば400℃以上のガスをポンプにて吸引し一定の速度で吐出させる高温ガス用ポンプが、熱処理炉、焼成炉等において用いられる。この場合、高温ガスは高温ガス用ポンプで炉内を循環しつつ、高温ガス用ポンプで加速された高温ガスを用いて炉内の攪拌を行うので、炉内温度の均一化や処理効率が向上する。
このような高温ガス用ポンプでは、一般にモータ等の回転駆動機構の回転軸と接続された回転軸にインペリが設けられた送風用ファンが用いられる。このとき、回転軸の軸受け等に用いる油等の潤滑剤が高温により揮発することで、送風される高温ガスに油の分解された成分が不純物として混入する場合がある。このため、回転軸や軸受けを冷却する機構が設けられるが、回転軸周りの構造が複雑となっている。
一方、軸受けに磁気軸受けとして機能する磁石を備え、ケーシング内部で完全にシールされた送風用ファン及び回転軸を備えたマグネットポンプも用いられるが、構造が複雑である。また、磁気軸受けに用いる磁石の磁力も高温により低下するため、磁気軸受けを高温ガス用ポンプに長時間用いることは難しい。磁石の高温化を抑制するために冷却機構が設けられる場合もあるが、回転軸周りの構造が複雑になる。
下記特許文献1,2には高温ガス送風用ファンが開示されている。このガス送風用ファンは、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)において、高温ガス用ポンプとして用いられる。固体酸化物形燃料電池の動作温度は800〜1000℃であるので、用いる水素ガスや天然ガスも800〜1000℃である。このため当該高温ガス送風用ファンにおいても、上述した軸受けにおける油等の潤滑剤の揮発の問題を解消するために冷却機構を設け、また、磁気軸受けを用いている。
WO2004/070209号公報 特開2008−184960号公報
本発明は、従来と異なる方式を用いて、従来に比べてより簡単な構造で効率よく高温ガスを吐出させることができる高温ガス用ポンプを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、高温ガス用ポンプである。当該高温ガス用ポンプは、
環状内部空間を備え、導入された高温ガスを前記環状内部空間の周方向に沿って流す循環経路を有するポンプ容器と、
前記環状内部空間の一部分から循環する高温ガスを吐出させる吐出ノズルと、
前記環状内部空間の誘電体からなる壁の周上の異なる位置に設けられる複数の電極対を有するアクチュエータであって、前記電極対のそれぞれは第1電極及び第2電極からなり、前記電極対のそれぞれの前記第1電極は前記壁から露出し、前記第2電極は前記誘電体内に埋め込まれ、前記第1電極と前記第2電極の間に電圧が印加されて前記第1電極と前記第2電極の間にプラズマを生成することにより、高温ガスの流れを形成するアクチュエータと、
前記電極対に電圧を印加する電源と、を有する。
前記電極対それぞれの前記第2電極はいずれも前記第1電極を基準にして前記循環経路の周方向の同じ側に設けられる。
その際、前記環状内部空間は、第1円筒部材の外側面と、前記外側面の中心軸に中心軸が一致し、かつ前記第1円筒部材の直径より大きい直径を有する第2円筒部材の内側面と、2つの平板の面で囲まれて形成され、前記電極対は前記内側面に設けられ、前記吐出ノズルの経路は前記循環経路から径方向外側に枝分かれし、前記吐出ノズルの壁面の一部は、前記循環経路の前記外側面から滑らかに延びている、ことが好ましい。
前記第1電極及び前記第2電極は、前記第1円筒部材の中心軸方向に延びてお互いに平行に配置された細長い電極である、ことが好ましい。
また、前記環状内部空間は、第1円筒部材の外側面と、前記第1円筒部材の中心軸に中心軸が一致し、かつ前記第1円筒部材の直径より大きい直径を有する第2円筒部材の内側面と、2つの平板の面で囲まれて形成され、前記環状内部空間の壁面のうち、前記外側面に高温ガスを導入するスリット状のガス導入口が設けられている、ことが好ましい。
また、前記ガス導入口は、高温ガスを前記環状内部空間の壁面に対して前記環状内部空間の周方向に傾斜して導入し、導入される高温ガスの傾斜方向は、周方向のうち、前記第1電極を基準にして前記第2電極の側に向かう方向である、ことがより好ましい。
前記容器は、例えば石英あるいは合成石英で構成されている。
上述の高温ガス用ポンプによれば、従来に比べてより簡単な構造で効率よく高温ガスを吐出させることができる。
本実施形態の高温ガス用ポンプの一例の外観斜視図である。 図1に示す高温ガス用ポンプの分解斜視図である。 本実施形態の高温ガス用ポンプに用いるアクチュエータを説明する図である。 図3に示すアクチュエータの矩形領域の拡大図である。 本実施形態の高温ガス用ポンプに用いるアクチュエータの原理を説明する模式図である。
以下、本発明の高温ガス用ポンプについて詳細に説明する。
図1は、実施形態の高温ガス用ポンプの一例の外観斜視図である。図2は、図1に示す高温ガス用ポンプの分解斜視図である。
(高温ガス用ポンプ)
図1に示す高温ガス用ポンプ(以下、単にポンプという)10は、温度400℃以上の高温ガスを導入して速度を与えて噴射(吐出)するポンプである。ポンプ10は、図1に示すように、ポンプ容器12と、吐出ノズル14と、アクチュエータ16(図2参照)と、電源18と、コントローラ20と、を有する。
ポンプ容器12は、図2に示すように、内側円筒部材12aと外側円筒部材12bと、平板部材12c,12dとを用いて構成される。内側円筒部材12aの中心軸と外側円筒部材12bの中心軸は一致しており、内側円筒部材12aの壁面と外側円筒部材12bの壁面を側面とし、平板部材12cの壁面を天井面とし、平板部材12dの壁面を床面として形成された環状内部空間12eを備える。すなわち、環状内部空間12eは、内側円筒部材12aの外側面と、内側円筒部材12aの中心軸に中心軸が一致し、かつ内側円筒部材12aの外側面の直径より大きい直径を有する外側円筒部材12bの内側面と、2つの平板部材12c、12dの面で囲まれて形成される。
内側円筒部材12aの一部には、部材を切り欠いたガス導入孔12gが設けられ、このガス導入孔12gの環状内部空間12e側の出口が、高温ガスを環状内部空間12eに導入するスリット状のガス導入口12fとなっている。さらに、内側円筒部材12aの内側面には、ガス供給管22(図1では点線で図示)が接合され、ガス供給管22にはガス導入孔12gに対応する位置にガス供給口(図示されない)が設けられている。したがって、図1に示す上方からガス供給管22を伝って流れてきた高温ガスは、ガス供給管22のガス供給口、ガス導入孔12g、ガス導入口12fを通して、環状内部空間12eに導入される。
内側円筒部材12aと外側円筒部材12bと、平板部材12c,12dは、誘電体材料で構成され、例えば、石英あるいは合成石英が用いられる。
ポンプ容器12の環状内部空間12eは、導入された高温ガスを円周方向に沿って流す循環経路となっている。
吐出ノズル14は、環状内部空間の12e内で後述するアクチュエータ16によって加速し循環する高温ガスの一部を吐出する。吐出ノズル14は、高温ガスを熱処理炉、焼成炉等と接続した図示されないガス供給管と接続されて、高温ガスを熱処理炉、焼成炉等に供給する。
吐出ノズル14は、循環する高温ガスの一部を吐出するために、吐出ノズル14の経路は、環状内部空間12e内の高温ガスの循環経路から径方向外側に枝分かれした通路であり、吐出ノズル14の壁面の一部(径方向外側の壁面)は、外側円筒部材12bの内側面である上記循環経路の外側面から滑らかに延びている。滑らかに延びているとは、比較する面の接続位置において接線方向が同じであることをいう。速度の高い高温ガスほど遠心力により径方向外側を円周方向に沿って流れる。このため、環状内部空間12e内の径方向外側に設けられた吐出ノズル14は十分に加速された高温ガスを吐出することができる。本実施形態では、吐出ノズル14の壁面の一部である径方向外側の壁面は、外側円筒部材12bの内側面である上記循環経路の外側面から滑らかに延びているが、吐出ノズル14の壁面(径方向外側の壁面)は、必ずしも滑らかに延びていなくてもよい。しかし、高温ガスの速度を低下させずに滑らかに高温ガスを吐出させるためには、吐出ノズル14の壁面(径方向外側の壁面)は、外側円筒部材12bの内側面から滑らかに延びていることが好ましい。
また、内側円筒部材12aの外側面に設けられるガス導入口12fは、図2に示すように、環状内部空間12eの壁面に対して環状内部空間12eの径方向(R方向)から円周方向(C方向)に傾斜して高温ガスを導入するように、ガス導入孔12gが内側円筒部材12aに設けられている。すなわち、ガス導入口12fは、高温ガスを環状内部空間12eの壁面に対して環状内部空間12eの周方向に傾斜して導入する。このとき、導入される高温ガスの流れは、上記円周方向のうち、後述するアクチュエータ16の第1電極を基準にして第2電極の側に向かう方向となっている。本実施形態では、導入される高温ガスの傾斜方向が、アクチュエータ16の第1電極を基準にして第2電極の側に向かう方向に定まっているが、上記高温ガスの傾斜方向は上記の方向に限定されない。しかし、アクチュエータ16が高温ガスを加速させる方向に高温ガスが流れるように、高温ガスを導入する点で、上記高温ガスの傾斜方向は環状内部空間12e内の第1電極を基準にして第2電極の側に向かう方向とするのが好ましい。
アクチュエータ16は、環状内部空間12eの内壁面である内側円筒部材12aの外側面の周上の異なる位置に設けられる複数の電極対を有し、高温ガスの速度を加速する。図2の例では、アクチュエータ16が内側円筒部材12aの外側面に略等間隔で6個設けられている。本実施形態では、アクチュエータ16を6個用いるが、アクチュエータの数は6個に限定されず、少なくとも2個以上用いればよい。図3は、アクチュエータ16を説明する図である。図4は、図3に示す矩形領域の拡大図である。
アクチュエータ16の電極対のそれぞれは、第1電極16a及び第2電極16bからなる。電極対それぞれにおける第1電極16aは誘電体である内側円筒部材12aの外側面から露出し、第2電極16bは内側円筒部材12a内に埋め込まれている。第1電極16aを壁面から露出し、第2電極16bを内側円筒部材12a内に埋め込むのは、後述するように第1電極16aと第2電極16bとの間に発生するプラズマによって生じる吸引力を利用して、導入した高温ガスの速度を加速させるためである。第2電極16bを内側円筒部材12a内に埋め込むとき、埋め込み深さ、すなわち壁面から第2電極16bの最上面までの距離を例えば0.03〜1.0mmとすることが、プラズマによる吸引力を効率よく生成する点で、好ましい。
また、第1電極16a及び第2電極16bは、内側円筒部材12aの中心軸方向に延びてお互いに平行に配置された細長い帯状の電極であることが、高温ガスの速度を効果的に加速させる点で好ましい。
アクチュエータ16のそれぞれの第2電極16bはいずれも第1電極16aを基準にして円周方向の同じ側に設けられる。本実施形態では、第1電極16aから第2電極16bに向く方向は、環状内部空間12eの円周の右回転方向であるが、左回転方向であってもよい。この場合、吐出ノズル14の延びる向きが図1に示す方向と逆方向になるように吐出ノズル14が設けられる。
第1電極16a及び第2電極16bは、円周方向に例えば0〜3mm離間して配置される。第1電極16a及び第2電極16bは、厚さが例えば0.3〜1.0mmの導体で構成される。第1電極16a及び第2電極16bの材料として、例えば銀、銅やタングステン等が用いられる。
電源18は、アクチュエータ16の第1電極16a、第2電極16b間に電圧を印加する。例えば、数100Hz〜数10kHzの交流電圧が第1電極16a、第2電極16b間に印加される。あるいは、数100Hz〜数10kHzのパルス電圧が、第1電極16a、第2電極16b間に印加される。印加する電圧は、交流電圧の場合、例えば±数kV〜数10kVであり、パルス電圧の場合、例えば±数kV〜数10kVの電圧である。
各アクチュエータ16の第1電極16a及び第2電極16bは、電力線24と接続され、電力線24は、平板部材12cを横切って電源18と接続されている。
このような電源18が第1電極16a、第2電極16b間に電圧を印加するように、コントローラ20が電圧の印加を制御する。なお、電源18の印加する電圧がパルス電圧である場合、コントローラ20は、各アクチュエータ16に与えるパルス電圧の印加のタイミングを任意の遅延時間を用いて遅らせることができる。例えば、隣り合うアクチュエータ16間の離間距離を高温ガスの平均速度で除算して得られる時間を遅延時間として、パルス電圧の印加のタイミングを遅らせるように、コントローラ20は電源18を制御することができる。これにより、高温ガスの流れの速度に合わせて高温ガスの加速を行うことができるので、ポンプの作用を効果的に向上させることができる。
このようなポンプ10では、ガス導入口12fを通して導入された高温ガスが環状内部空間12eを右回転方向の流れを作る。このとき、ポンプ10は、アクチュエータ16に電圧を印加することにより、第1電極16aと第2電極16bとの間でプラズマを生成させる。これにより、プラズマによって生じる高温ガスを引っ張る力によって高温ガスの速度が加速される。高温ガスは、環状内部空間12eに設けられたアクチュエータ16で順次加速されて速度が高くなる。環状内部空間12eを循環して速度が高まることによって生じる遠心力の増大によって外側円筒部材12bの側が高圧、内側円筒部材12aの側が低圧となり、径方向Rにおいて高温ガスの圧力勾配が生じる。この圧力勾配の結果、ガス供給管22内の高温ガスは、ガス導入口12fを通して環状内部空間12eに吸引されて導入される易くなる。それと同時に、高圧となった外側円筒部材12bの側(環状内部空間12eの径方向外側)に位置する高温ガスは吐出ノズル14から排出される易くなる。
(アクチュエータの原理)
図5は、アクチュエータ16の原理を説明する模式図である。図示されるアクチュエータ16は、円筒状の曲面上ではなく平板上に設けられる。
図5に示されるように、アクチュエータ16として、誘電体板40,42に設けられた一対の電極である第1電極16a、第2電極16bに交流電源44を用いて電圧が印加される場合を想定する。第1電極16aは高温ガスに曝される。第2電極16bは誘電体42により被覆され、高温ガスに曝されない。第1電極16a、第2電極16bに交流電圧を印加すると、第1電極16a、第2電極16b間で局所的にプラズマPが発生し、誘起流れが生じる。第1電極16a、第2電極16bに交流電圧を印加することにより誘起流れが生じる厳密なメカニズムは不明であるが、以下に説明するメカニズムにより誘起流れが生じ得ると考えることができる。
第1電極16a、第2電極16b間で局所的にプラズマPが発生すると、高温ガスが電離して電荷が生じる。電荷密度ρの電荷に電場Eが作用すると、電荷に作用するクーロン力は以下の式(1)で表される。

また、高温ガスの誘電率をεとすると、ガウスの法則は以下の式(2)で表される。
ここで、各電極に垂直な方向(図5の上方向)をz方向として上記式(1)、式(2)をz方向のみ考慮すると、式(2)は下記式(3)で表される。

また、式(1)と式(3)より、下記式(4)が得られる。
式(3)をナビエ・ストークス方程式の圧力項と考えると、圧力pは下記式(5)で表される。
式(5)は、第1電極16a、第2電極16b付近に−z方向の圧力が生じることを意味する。本実施形態では、この−z方向の圧力を用いて、導入された高温ガスがプラズマPに起因した力により−z方向に引かれる特性が利用される。
ポンプ10では、プラズマの生成される領域が高温ガスの流れる方向に向くように第1電極16a、第2電極16bの配置を調整することにより、プラズマPに起因して作られる力に、高温ガスの流れ方向の成分を含ませることができる。したがって、ポンプ10は、この力を利用して効率よく、高温ガスを加速させることができる。
また、このようなアクチュエータについては、””””Airflow control by non-thermal plasma actuators”, Eric Moreau, Journal of Physics D: Applied Physics, J. Phys.D: Phys. 40 (2007) 605-636 に報告がなされている。
実際、第1電極16a、第2電極16bからなるアクチュエータ16に、電圧12kVで、周波数13kHzの交流電圧を印加し、第2電極16bから第1電極16aを見た方向と反対側の方向に第2電極16bから50mm離れた位置でガスの速度を計測したとき、ガスの励起速度(速度の上昇分)が約0.7(m/秒)であったことが確認されている。
このように、ポンプ10は、従来のような軸受けを有する送風用ファンを用いる代わりに、アクチュエータ16を用いることにより、導入された高温ガスの流れをプラズマによる吸引により加速させて高温ガスを循環させた後、高温ガスを吐出することができる。したがって、従来に比べてより簡単な構造で効率よく高温ガスを吐出させる高温ポンプを提供することができる。
また、ポンプ10は、送風用ファンのような機械的駆動部分がなく、用いる部材は石英あるいは合成石英、及び第1電極16a、第2電極16bに用いる金属であるので、1000℃以上の高温雰囲気中でもポンプとして用いることができる。
本実施形態では、アクチュエータ16を内側円筒部材12aの外側面に設けたが、外側円筒部材12bの内側面に設けることもできる。さらに、環状内部空間12eの天井面や床面にアクチュエータ16を設けることもできる。しかし、環状内部空間12eの径方向内側に多く存在する速度の遅い高温ガスを加速させることができる点で、アクチュエータ16を内側円筒部材12aの外側面に設けることが好ましい。
以上、本発明の高温ガス用ポンプについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態および変形例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 高温ガス用ポンプ
12 ポンプ容器
12a 内側円筒部材
12b 外側円筒部材
12c,12d 平板部材
12e 環状内部空間
12f ガス導入口
12g ガス導入孔
14 吐出ノズル
16 アクチュエータ
18 電源
20 コントローラ
22 ガス供給管
24 電力線
40,42 誘電体
44 交流電源

Claims (6)

  1. 高温ガス用ポンプであって、
    環状内部空間を備え、導入された高温ガスを前記環状内部空間の周方向に沿って流す循環経路を有するポンプ容器と、
    前記環状内部空間の一部分から循環する高温ガスを吐出させる吐出ノズルと、
    前記環状内部空間の誘電体からなる壁の周上の異なる位置に設けられる複数の電極対を有するアクチュエータであって、前記電極対のそれぞれは第1電極及び第2電極からなり、前記電極対のそれぞれの前記第1電極は前記壁から露出し、前記第2電極は前記誘電体内に埋め込まれ、前記第1電極と前記第2電極の間に電圧が印加されて前記第1電極と前記第2電極の間にプラズマを生成することにより、高温ガスの流れを形成するアクチュエータと、
    前記電極対に電圧を印加する電源と、を有し、
    前記電極対それぞれの前記第2電極は、いずれも前記第1電極を基準にして前記循環経路の周方向の同じ側に設けられる、ことを特徴とする高温ガス用ガスポンプ。
  2. 前記環状内部空間は、第1円筒部材の外側面と、前記外側面の中心軸に中心軸が一致し、かつ前記第1円筒部材の直径より大きい直径を有する第2円筒部材の内側面と、2つの平板の面で囲まれて形成され、前記電極対は前記内側面に設けられ、前記吐出ノズルの経路は前記循環経路から径方向外側に枝分かれし、前記吐出ノズルの壁面の一部は、前記循環経路の前記外側面から滑らかに延びている、請求項1に記載の高温ガス用ポンプ。
  3. 前記第1電極及び前記第2電極は、前記第1円筒部材の中心軸方向に延びてお互いに平行に配置された細長い電極である、請求項2に記載の高温ガス用ポンプ。
  4. 前記環状内部空間は、第1円筒部材の外側面と、前記第1円筒部材の中心軸に中心軸が一致し、かつ前記第1円筒部材の直径より大きい直径を有する第2円筒部材の内側面と、2つの平板の面で囲まれて形成され、
    前記環状内部空間の壁面のうち、前記外側面に高温ガスを導入するスリット状のガス導入口が設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高温ガス用ポンプ。
  5. 前記ガス導入口は、高温ガスを前記環状内部空間の壁面に対して前記環状内部空間の周方向に傾斜して導入し、導入される高温ガスの傾斜方向は、周方向のうち、前記第1電極を基準にして前記第2電極の側に向かう方向である、請求項4に記載の高温ガス用ポンプ。
  6. 前記容器は、石英あるいは合成石英で構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の高温ガス用ポンプ。

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