JP5453084B2 - 二酸化塩素の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリ金属塩素酸塩、酸および還元剤から二酸化塩素を製造する方法および製造装置に関する。
二酸化塩素は、パルプ漂白、脂肪漂白、水の精製および工業廃棄物からの有機物質の除去などの種々の用途に使用される。二酸化塩素は貯蔵安定性を有しないので、一般には現場で製造される。
大規模法では、二酸化塩素は通常、アルカリ金属塩素酸塩を還元剤と水性反応媒体中で反応させることにより製造される。二酸化塩素は、例えば米国特許第5091166号および同第5091167号ならびに欧州特許第612686号に記載された方法におけるように、反応媒体から気体として抜き出され得る。通常、二酸化塩素ガスは次いで水中に吸収されてその水性溶液を形成する。このような大規模法は、非常に効率的であるが、広範囲にわたるプロセス設備および器具を必要とする。
小規模装置での、例えば水精製用途または小さい漂白プラントでの、アルカリ金属塩素酸塩からの二酸化塩素の製造に関しては、二酸化塩素は通常、反応媒体から分離されない。その代りに、二酸化塩素、塩、過剰の酸および任意的に未反応の塩素酸塩を含む生成物流が反応器から抜き出され、そして、通常はエダクター中での水による希釈の後に、直接使用される。そのような方法は近年、工業規模になってきており、例えば、米国特許第2833624号、同第4534952号、同第5895638号、同第6387344号、同第6790427号および同第7070710号ならびに米国特許出願公開第2004/0175322号、同第2003/0031621号、同第2005/0186131号および同第2006/0133983号に記載されている。必要とされるプロセス設備および器具は、上述した大規模法におけるよりも広範性がかなり小さい。しかし、小規模装置が適するであろういくつかの用途に関して、二酸化塩素を気相としてあるいは高濃度の水性溶液としておよび/または過剰の酸および塩副生物を含まないで得ることが望ましくあり得る。
本発明の目的は、高濃度でありおよび/または過剰の酸および塩副生物を実質的に含まない二酸化塩素を製造するための簡単な方法を提供することである。
本発明の別の目的は、上記方法を行うための製造装置を提供することである。
反応器からの生成物流が、気体状推進流が供給されたエダクター中で希釈されるところの方法においてこれらの目的を満たすことが可能であることが分かった。すなわち、本発明の1局面は、二酸化塩素を製造する方法に関し、上記方法が、酸、アルカリ金属塩素酸塩および還元剤を反応器に供給すること、上記アルカリ金属塩素酸塩を上記酸および還元剤と反応させて、二酸化塩素、水および上記酸のアルカリ金属塩を含む生成物流を形成すること、そして、生成物流を反応器からエダクターに送り、それを、エダクターに供給された気体状推進流と混合し、それによって、希釈された生成物流を形成することを連続的に行う工程を含む。この希釈された生成物流はそのまま、例えば漂白剤として、水精製のために、または二酸化塩素のための他の適する用途のために、使用され得るが、1以上のユニット操作において処理することもできる。
本発明の1実施態様は、希釈された生成物流を気液分離器に送ること、希釈された生成物流中の液体から気体を分離して、二酸化塩素を含む気体流を形成すること、そして二酸化塩素を含む気体流を気液分離器から抜き出すこと、の工程をさらに含む。この気体流はそのまま、気相の二酸化塩素のための適する用途、例えば漂白または水精製、において使用され得、あるいは、1以上のユニット操作、例えば水中への吸収、において処理され得る。後者の場合には、上記方法は好ましくは、二酸化塩素を含む気体流を気液分離器から吸収器へ送ること、上記気体流を水の流れと接触させて、二酸化塩素を含む水性溶液を形成すること、そして二酸化塩素を含む水性溶液を吸収器から抜き出すことの工程をさらに含む。この水性溶液は次いで、漂白または水精製などの適する用途のために使用され得る。
本発明の別の実施態様は、希釈された生成物流をエダクターから吸収器に送ること、希釈された生成物流を水の流れと接触させて、二酸化塩素を含む水性溶液を形成すること、そして二酸化塩素を含む水性溶液を吸収器から抜き出すことの工程を含む。すなわち、希釈された生成物流は、その前に気液分離器を伴うことなく、吸収器に送られる。得られた水性溶液は、漂白または水精製などの適する用途のために使用され得る。
エダクターのための液体の代わりに気体状推進流を使用することは、気液分離および/または吸収などの続くユニット操作に関する比較的小さい負荷を伴って、高濃度でありおよび/または過剰の塩および酸を実質的に含まない二酸化塩素の製造を可能にする。さらに、分解の危険を最小にすべく二酸化塩素をさらに希釈するために後の工程で不活性ガスを添加する必要性が減少され、場合によっては除去される。
反応器は、先に言及された米国特許第2833624号、同第4534952号、同第5895638号、同第6387344号、同第6790427号および同第7070710号ならびに米国特許出願公開第2004/0175322号、同第2003/0031621号および同第2005/0186131号に記載されているように操作され得る。上記特許文献は、引用することにより、参考文献として本明細書に組み入れられる。
二酸化塩素製造に通常使用される任意の還元剤、例えば二酸化硫黄、塩素、メタノールおよび過酸化水素、が使用され得、そのうち、過酸化水素が特に好ましい。
アルカリ金属塩素酸塩は、適切には、水性溶液として反応器に供給される。アルカリ金属は、例えばナトリウム、カリウムまたはそれらの混合物であり得、ナトリウムが最も好ましい。酸は、好ましくは鉱酸、例えば硫酸、塩酸、硝酸、過塩素酸またはそれらの混合物であり、硫酸が最も好ましい。還元剤が過酸化水素であるならば、反応器に供給されるHとClO3 とのモル比が適切には約0.2:1〜約2:1、好ましくは約0.5:1〜約1.5:1、最も好ましくは約0.5:1〜約1:1である。通常、還元剤と塩素酸塩とのモル比が少なくとも化学量論的であるのが好ましい。アルカリ金属塩素酸塩は、不純物として何らかの塩化物をいつも含むが、より多くの塩化物、例えば金属塩化物および塩酸、を反応器に供給することも十分可能である。しかし、塩素の生成を最小にするために、反応器に供給される塩素イオンの量を少なく保持することが好ましい。適切には、ClO3 の約1モル%未満のCl、好ましくは約0.1モル%未満、より好ましくは約0.05モル%未満、最も好ましくは約0.02モル%未満のClである(その製造由来の不純物としての塩素酸塩に存在する塩化物を含む)。
反応器への供給物として硫酸が使用される場合には、それは好ましくは、約60〜約98重量%、最も好ましくは約70〜約85重量%の濃度および約0〜約80℃、最も好ましくは約20〜約60℃の温度を有する。好ましくは、製造されるClO1kgにつき約2〜約7kgのHSO4、最も好ましくは約3〜約5kgのHSO4が供給される。高濃度の硫酸を使用するために、米国特許出願公開第2004/0175322号に記載された希釈および冷却計画が好ましくは適用される。
特に好ましい実施態様では、アルカリ金属塩素酸塩および過酸化水素が、予め混合された水性溶液、例えば米国特許第7070710号に記載された組成物、の形状で反応器に供給される。そのような組成物は、約1〜約6.5モル/リットル、好ましくは約3〜約6モル/リットルのアルカリ金属塩素酸塩、約1〜約7モル/リットル、好ましくは約3〜約5モル/リットルの過酸化水素および、保護コロイド、ラジカルスカベンジャーまたはホスホン酸に基づく錯化剤の少なくとも1を含む水性溶液であり得、水性溶液のpHが適切には約0.5〜約4、好ましくは約1〜約3.5、最も好ましくは約1.5〜約3である。好ましくは、少なくとも1のホスホン酸に基づく錯化剤が存在し、好ましくは約0.1〜約5ミリモル/リットル、最も好ましくは約0.5〜約3ミリモル/リットルの量で存在する。保護コロイドが存在するならば、その濃度は好ましくは約0.001〜約0.5モル/リットル、最も好ましくは約0.02〜約0.05モル/リットルである。ラジカルスカベンジャーが存在するならば、その濃度は好ましくは、約0.01〜約1モル/リットル、最も好ましくは約0.02〜約0.2モル/リットルである。特に好ましい組成物は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1−アミノエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、1−アミノアルカン−1,1−ジホスホン酸(例えばモルホリノメタンジホスホン酸、N,N−ジメチルアミノジメチルジホスホン酸、アミノメチルジホスホン酸)、それらの反応生成物および塩、好ましくはナトリウム塩、から成る群から選択される少なくとも1のホスホン酸に基づく錯化剤を含む。有用な保護コロイドは、スズ化合物、例えばアルカリ金属スズ酸塩、特にスズ酸ナトリウム(Na(Sn(OH))、を包含する。有用なラジカルスカベンジャーは、ピリジンカルボン酸、例えば2,6−ピリジンジカルボン酸、を包含する。適切には、塩素イオンの量が約300ミリモル/リットル未満、好ましくは約50ミリモル/リットル未満、より好ましくは約5ミリモル/リットル未満、最も好ましくは約0.5ミリモル/リットル未満である。
反応器の温度は、適切には、一般的な圧力で反応物および生成物流の液体部分の沸点未満に維持され、好ましくは約20〜約80℃、最も好ましくは約30〜約60℃に維持される。反応器内で維持される圧力は、適切には、大気圧よりわずかに下、好ましくは約30〜約100kPa(絶対圧基準)、最も好ましくは約65〜約95kPa(絶対圧基準)である。
反応器は、1または数個の容器を含み得、例えば垂直に、水平にまたは傾斜して配置される。反応物は、反応器に直接または別個の混合デバイスを介して供給され得る。適切には、反応器は、好ましくは実質的に管状の流通容器(through-flow vessel)またはパイプであり、最も好ましくは、反応物を実質的に均一に混合するための手段を含む。混合のためのそのような手段は、米国特許第6790427号および米国特許出願公開第2004/0175322に記載されている。
酸、アルカリ金属塩素酸塩および還元剤を含む供給化学薬品が、好ましくは、反応器の一方の端近くで供給され、生成物流が、好ましくは、反応器の他方の端で抜き出される。
使用される反応器の長さ(主流動方向)は好ましくは約150〜約1500mm、最も好ましくは約300〜約900mmである。実質的に管状の反応器で、内径が約25〜約300mm、好ましくは約50mm〜約150mmであるものを使用することが好ましいことが分かった。特に好ましいのは、長さと内径との比が好ましくは約12:1〜約1:1、最も好ましくは約8:1〜約4:1である実質的に管状の反応器を使用することである。反応器中での適する平均滞在時間は、ほとんどの場合に、約1〜約60秒、好ましくは約3〜約20秒である。
アルカリ金属塩素酸塩、酸および還元剤の間の反応は、二酸化塩素、酸のアルカリ金属塩、水およびほとんどの場合には何らかの残留未反応供給化学薬品を含む生成物流の形成を生じる。還元剤として過酸化水素が使用されるならば、生成物流は、酸素をも含む。酸として硫酸が使用されるならば、生成物流は硫酸アルカリ金属塩を含む。ほとんどの場合に、生成物流は、液体および気体の両方を含み、少なくとも部分的にフォーム(foam)の形状であり得る。二酸化塩素および酸素は、液体中に溶解されておよび気泡として存在し得る。一方、酸のアルカリ金属塩は通常、液体中に溶解されている。
アルカリ金属塩素酸塩の二酸化塩素への転化度については、約75%〜100%、好ましくは約80〜100%、最も好ましくは約95〜100%を達成することが可能であることが分かった。
反応器から抜き出された、液体および気体をその中に含む生成物流は、エダクターに送られ、好ましくはエダクターによって作られる吸引力によって送られる。生成物流は次いで、エダクター中で、それに供給される気体状推進流と混合されて、通常は液体および気体の両方を含む、希釈された生成物流を形成する。気体状推進流と共に操作され得る任意の種類のエダクターが使用され得、そのようなエダクターは、市販もされている。気体状推進流(推進ガスとも言う)は、好ましくは、二酸化塩素に関して不活性である気体または気体混合物である。そのような気体の例は、窒素、酸素および希ガスを包含する。実際上および経済的な理由から、空気が好ましい。
エダクターからの希釈された生成物流が気液分離器に送られる実施態様では、その中の液体中に溶解された気体の少なくとも一部分がそこから分離される。分離を容易にするために、気液分離器内のまたは分離器に入る前の希釈された生成物流に不活性ガスが添加され得る。エダクター中で生成物流中に混合された気体の量がどのくらいであるかに応じて、気液分離と関連して添加された不活性ガスも、二酸化塩素をさらに希釈し、それによって分解の危険を最小にするという目的を果たし得る。場合によっては、不活性ガスが、気液分離器を出る気体流中に導入され得る。エダクターのための推進ガスとして適する任意の不活性ガスが気液分離器のためにも使用され得る。抜き出された気体流は好ましくは、約1〜約15重量%、最も好ましくは約3〜約12重量%の二酸化塩素を含む。排煙の処理などのいくつかの用途のためには低濃度が望ましく、一方、気体流が吸収器に送られて、二酸化塩素を含む水性溶液を製造する実施態様では高濃度が好ましい。
気液分離を容易にするために、分離器の温度は好ましくは約30〜約90℃、最も好ましくは約40〜約80℃、特には約50〜約75℃に維持される。
いくつかの場合には、二酸化塩素の一部のみを分離し、したがって、希釈された生成物流から、約20〜約80%、または約30〜約70%の二酸化塩素を気体流中に抜き出すことが有利であり得る。液相に残っている二酸化塩素を利用するために、これは、液体生成物として少なくとも部分的に回収され、残りの酸、塩および他のありうる副生物が重要な害を何ら与えないところの漂白または水処理のために使用され得る。
本明細書で使用される用語「気液分離器」は、気体と液体を分離するために適する任意の種類の設備を意味する。気液分離器の例は、ストリッパー塔(stripper column)、サイクロン分離器、ベントタンク(vented tank)などである。
ストリッパー塔の例は、プレート塔、充填床塔および濡壁(流下膜)塔を包含する。1実施態様では、ストリッパー塔が充填床塔であり、それは、任意の種類の標準充填を含み得、その例は、ラシヒリング(Raschig ring)、バールサドル(Berl saddle)、インタロックスサドル(Intalox saddle)などを包含する。ストリッパー塔は好ましくは、希釈された生成物流を塔の上部に入れ、そしてその下方部分に不活性ガスを吹き込むことにより操作される。次いで、液相が、好ましくは、塔の底部で集められそして抜き出され、一方、二酸化塩素を含む気体流が、液体レベルより上の任意の位置で抜き出され得る。
サイクロン分離器の例は、実質的に円筒状のまたは少なくとも部分的に円錐形の容器を含むものであり、ここで、エダクターからの希釈された生成物流は、容器に実質的に接線方向に、好ましくはその上方部分に、導入される。液相は好ましくは、容器の底部から出る。一方、二酸化塩素を含む気体流は好ましくは、容器の上方部分から出る。気液分離をさらに容易にするために、サイクロン分離器は好ましくは、大気圧より下の圧力で操作される。不活性ガスが添加される場合には、それが、サイクロン分離器に直接、またはサイクロン分離器に入る前の希釈された生成物流に、または気液分離器を出る気体流に導入される。
気液分離器としてタンクが使用される場合には、底部近くに不活性ガスのための送風機が供与される。
二酸化塩素を含む気体流は、任意の適切な手段、例えば大気圧より下の圧力を作るデバイス、例えばファン、によって気液分離器から抜き出され得る。上記デバイスは、例えば、気液分離器の後に直接または任意の吸収器の後に置かれ得る。
エダクターからの希釈された生成物流が吸収器に送られる場合には、可溶性の種、例えば酸のアルカリ金属塩および未反応供給化学薬品も水中に吸収される。一方、限られた溶解性を有する気体成分、例えば酸素、は気相中に抜き出される。吸収器(冷却されたまたはされていない)への水の流速は好ましくは、二酸化塩素濃度がその製造速度に関係なく一定に保たれ得るように調整される。吸収器中に得られる水性溶液は、広範囲の二酸化塩素濃度、例えば約0.1g/リットル〜約12g/リットル、好ましくは約3g/リットル〜約10g/リットル、最も好ましくは約4g/リットル〜約8g/リットルの二酸化塩素濃度を有し得る。水性溶液中の未反応塩素酸塩の濃度は転化度に依存し、適切には約0.33モル/モルClO2未満、好ましくは約0.11モル/モルClO2未満、最も好ましくは約0.053モル/モルClO2未満である。アルカリ金属塩濃度は二酸化塩素濃度に依存し、適切には約0.74ミリモル/リットル〜約59ミリモル/リットルである。水性溶液のpHは、部分的に二酸化塩素濃度に依存して、広範囲内で変わり得、例えば約0.1〜約1、好ましくは約0.2〜約0.8である。
気液分離器からの二酸化塩素を含む気体流が吸収器に送られるならば、これも、非気体成分が含まれないことを除いて、上記したように操作される。すなわち、そのとき、反応器に供給された未反応の酸またはその塩ならびに未反応塩素酸塩を実質的に含まない、二酸化塩素の水性溶液を得ることができる。そのような溶液の二酸化塩素濃度は、上記で述べた通りであり得、一方、pHは、ほとんど場合に、約2〜約4である。
本明細書で使用される用語「吸収器」は、気体が液体流と、好ましくは連続した対向流で、接触されて可溶成分をその中に吸収させる任意のカラムまたは塔などを意味する。吸収器の内部には、好ましくは、気体と液体との間のマス移動が起こり得る界面を与えるためにプレートまたは充填要素(packing element)などのデバイスが置かれる。有用な充填要素は、ラシヒリング(Raschig ring)、バールサドル(Berl saddle)、インタロックスサドル(Intalox saddle)などを包含する。プレートの例は、多孔板(sieveplate)および泡鐘段(bubble cap plate)を包含する。
本発明の方法は、小規模での、例えば約0.5〜約250kg ClO2/時間、好ましくは約10〜約150kg ClO2/時間での、二酸化塩素の製造に特に適する。
本発明の典型的な小規模製造装置は通常、1のみの反応器を含むが、いくつかの、例えば約15までまたはそれ以上の反応器を平行に、例えば管の束として、配置することが可能である。
本発明はさらに、二酸化塩素の製造のための製造装置に関し、上記装置は、酸、還元剤およびアルカリ金属塩素酸塩のための1以上の供給入口および生成物流のための出口を備えた反応器、ならびに、気体状推進流のための入口、上記反応器からの二酸化塩素を含む生成物流を上記気体状推進流と混合して希釈された生成物流得るための手段および上記希釈された生成物流のための出口を備えた、上記反応器に連結したエダクターを含む。
1実施態様では、上記製造装置が、エダクターの出口に連結された気液分離器、気液分離器からの、二酸化塩素を含む気体流を抜き出すための手段および任意的に吸収器および二酸化塩素を含む気体流を吸収器に送るための手段をさらに含む。
別の実施態様では、上記製造装置が、吸収器および、エダクターからの希釈された生成物流を吸収器に送るための手段を含む。
本発明の製造装置は、本発明の方法での使用にために、および上記方法の上記記載が言及されている更なる任意のおよび好ましい特徴に関して、特に適する。
本発明の実施態様を、図面を参照して以下に記載する。しかし、本発明の範囲は、これらの実施態様に制限されず、特許請求の範囲のみに制限される。
図1、2および3は、本発明の種々の実施態様のプロセス計画を模式的に示す。
図1、2および3の実施態様に共通することは、硫酸ならびに塩素酸ナトリウムおよび過酸化水素の予め混合された水性溶液が、垂直の流通管状反応器1に供給され、そこで反応されて液体および気体の生成物流2を、通常は少なくとも部分的にフォームとして、形成することである。生成物流2は、二酸化塩素、酸素、硫酸ナトリウムおよびいくらかの残留する硫酸および塩素酸ナトリウムを含む。エダクター3は、推進ガス、通常は空気、を供給されて大気圧よりわずかに下の圧力を生じて、反応器1からの生成物流2をエダクター3に送る。エダクター3は、生成物流2が推進ガス4と混合されて希釈された生成物流5(通常は、液体および気体の両方を含み、二酸化塩素が両方の相に存在する)を形成するところのチャンバーなどを含む任意の標準型であり得る。
図1の実施態様では、エダクター3からの希釈された生成物流5が、気液分離器6、例えばストリッパー塔、ベントタンクまたはサイクロン分離器、に送られる。気液分離器6には不活性ガス7、例えば空気、が供給されて、希釈された生成物流から分離された気体と混合して、二酸化塩素を含む気体流8が形成され、抜き出される。硫酸ナトリウム、硫酸および通常はいくらかの塩素酸塩および溶解された気体を含む水性溶液である、気体から分離された液相が流れ9として抜き出され、そして例えばpH制御、イオウ回収のために使用され得、あるいは、いくつかの場合には、中和後に簡単に処分され得る。
図2の実施態様では、気液分離器6が図1の実施態様でのように作動するが、二酸化塩素を含む気体流8は、冷却された水11が供給される吸収器10に送られて二酸化塩素を溶解し、そして、その水性溶液を形成する。上記水性溶液は、流れ12として抜き出されそして本発明方法の実際の生成物を構成する。エダクター3に供給された推進ガス、反応器1で生じた酸素および気液分離器8に導入された不活性ガスなどの溶解されない気体成分は、流れ13として抜き出される。
図3の実施態様では、エダクター3からの希釈された生成物流5が、冷却された水11を供給される吸収器10に送られて二酸化塩素を溶解し、そして、その水性溶液を形成する。上記水性溶液は、流れ12として抜き出されそして本発明方法の実際の生成物を構成する。前に気液分離がないので、生成物流12は、二酸化塩素のみでなく、流れ5からの他の可溶成分、例えば硫酸ナトリウム、硫酸および通常は何らかの塩素酸塩をも含む。エダクター3に供給された推進ガスおよび反応器1で生じた酸素などの溶解されない気体状成分は、流れ13として抜き出される。
反応器1、エダクター3および任意の気液分離器6および吸収器10を含むプロセス設備は適切には、それらが接触する化学薬品、例えば過酸化水素、塩素酸ナトリウム、硫酸および二酸化塩素の1以上、に対して耐性を有する物質から作られる。そのような物質は、例えば、ガラス、タンタル、チタン、繊維ガラス強化されたプラスチック、フルオロプラスチック、例えばPVDF(ポリビニリデンフルオライド)、CPVC(塩素化ポリビニルクロライド)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(パーフルオロアルコキシポリマー)、ECTFE(エチレンクロロトリフルオロエチレン)またはFEP(フッ素化されたエチレンプロピレン)を包含し、あるいは、これらの物質を、構造物質、例えば鋼またはステンレス鋼、に対するライナー物質として使用する。適するフルオロプラスチックは、Kynar、TeflonまたはHalarの商品名で販売されている。
図1は、本発明の実施態様のプロセス計画を模式的に示す図である。 図2は、本発明の別の実施態様のプロセス計画を模式的に示す図である。 図3は、本発明のさらに別の実施態様のプロセス計画を模式的に示す図である。
符号の説明
1 反応器
2 生成物流
3 エダクター
4 推進流
5 希釈された生成物流
6 気液分離器
7 不活性ガス
8 二酸化塩素を含む気体流
10 吸収器

Claims (15)

  1. 二酸化塩素を製造する方法において、
    酸、アルカリ金属塩素酸塩および還元剤を反応器に供給すること、
    該アルカリ金属塩素酸塩を該酸および還元剤と反応させて、二酸化塩素、水および上記酸のアルカリ金属塩を含む生成物流を形成すること、そして
    生成物流を反応器からエダクターに送り、それを、エダクターに供給された気体状推進流と混合し、それによって、希釈された生成物流を形成すること
    を連続的に行う工程を含む方法であって、
    前記反応器からの生成物流は液体および気体の両方を含む、方法
  2. 希釈された生成物流を気液分離器に送ること、
    希釈された生成物流中の液体から気体を分離して、二酸化塩素を含む気体流を形成すること、そして
    二酸化塩素を含む気体流を気液分離器から抜き出すこと
    の工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. 二酸化塩素を含む気体流を気液分離器から吸収器に送ること、
    上記気体流を水の流れと接触させて、二酸化塩素を含む水性溶液を形成すること、そして
    二酸化塩素を含む水性溶液を吸収器から抜き出すこと
    の工程をさらに含む、請求項2記載の方法。
  4. 希釈された生成物流を吸収器に送ること、
    希釈された生成物流を水の流れと接触させて、二酸化塩素を含む水性溶液を形成すること、そして
    二酸化塩素を含む水性溶液を吸収器から抜き出すこと
    の工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  5. エダクターからの希釈された生成物流が液体および気体の両方を含む、請求項1〜のいずれか1項記載の方法。
  6. エダクターに供給される気体状推進流が、二酸化塩素に関して不活性である気体または気体の混合物である、請求項1〜のいずれか1項記載の方法。
  7. エダクターに供給される気体状推進流が空気である、請求項記載の方法。
  8. 反応器が流通容器またはパイプである、請求項1〜のいずれか1項記載の方法。
  9. 酸、アルカリ金属塩素酸塩および還元剤が反応器の一方の端近くに供給され、一方、生成物流が反応器の他方の端で抜き出される、請求項記載の方法。
  10. 還元剤が過酸化水素である、請求項1〜のいずれか1項記載の方法。
  11. 酸が硫酸である、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 二酸化塩素の製造のための製造装置において、
    流通容器またはパイプであり、酸、還元剤およびアルカリ金属塩素酸塩のための1以上の供給入口を備えた反応器、および
    気体状推進流のための入口、反応器からの、二酸化塩素を含む生成物流を上記気体状推進流と混合して、希釈された生成物流を得るための手段、および上記希釈された生成物流のための出口を備えた、上記反応器に連結されたエダクター
    を含む装置。
  13. エダクターの出口に連結された気液分離器および二酸化塩素を含む気体流を上記気液分離器から抜き出すための手段をさらに含む、請求項12記載の装置。
  14. 吸収器および、二酸化塩素を含む気体流を気液分離器から上記吸収器に送るための手段をさらに含む、請求項13記載の装置。
  15. 吸収器および、希釈された生成物流をエダクターから上記吸収器に送るための手段をさらに含む、請求項14記載の装置。
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