JP5448199B2 - 感性状態判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被験者の感性状態を判定することができる感性状態判定装置に関するものである。
ヒトの感性は、一般的に脳の活動によって特徴付けられていると考えられている。脳の活動状態は脳波などにより観測することが可能であり、それによって現在さまざまな研究が行われている。脳波信号は、筋運動を必要とせず、MEGやfMRIなどに比べ、比較的容易に測定でき、脳の活動状態を反映しているという長所を持っているため、様々な分野への応用が注目されている。また、脳波がフラクタル性を持つことが示され、脳波信号にフラクタル解析を施すことにより脳の活動状態を解明しようとする研究が行われてきた[非特許文献1:小河清隆及び中川匡弘が発表した”脳波におけるカオスとフラクタル性”,信学論,Vol.J78−A,No.2,pp.161−168,(1995).]、[非特許文献2:小河清隆及び中川匡弘が発表した ”On the Chaos and Fractal Properties in EEG Data”,Electronics and Communications in Japan Part III−Fundamentals Vol.78−10 pp27−36,(1995).]、[非特許文献3:中川匡弘が発表した”Chaos and Fractals in Engineering”,World Scientific,Inc(1999).]。
また被験者が測定した複数の脳波信号を予め定めた複数の帯域に分離し、帯域分離した複数の脳波信号から選択した2つの脳波信号の差や積をとることにより、帯域分離した複数の脳波信号の相互相関の信号を作り、この相互相関の信号をフラクタル次元解析することにより得たフラクタル次元を特徴的に用いて、感性(「怒り」、「悲しみ」、「喜び」、「リラックス」)を定量的に評価する手法として、感性フラクタル次元解析手法が提案されている[非特許文献4:佐藤高弘及び中川匡弘が発表した”フラクタル次元解析を用いた感情の定量化手法”,信学技報,HIP2002−12,pp.13−18,2002.及び特許文献1:特開2004−194924号公報]。感性フラクタル次元解析手法を利用した技術としては、光トポグラフィによる感性情報解析技術[非特許文献5:松下晋及び中川匡弘が発表した”光トポグラフィによる感性情報解析”,信学論,Vol.J88−A,No.8,pp.994−1001.]やヒューマンインターフェースへの応用技術[非特許文献6:飯塚拓也及び中川匡弘が発表した”脳波のフラクタル次元解析を用いたヒューマンインターフェースへの応用”,信学技報,CAS2005−42,NLP2005−54,(2005).]などもある。
さらに人の感性を定量的に評価する手法として、脳波のフラクタル性を特徴量とした感性フラクタル次元解析手法が提案されている[非特許文献7:伊藤直子,小森幸樹,中川匡弘,”マルチフラクタル解析による脳波の時空間特性に関する研究”,通信技報,MBE95-70,1995.]。
特開2004−194924号公報
"脳波におけるカオスとフラクタル性",信学論,Vol.J78−A,No.2,pp.161−168,(1995). "On the Chaos and Fractal Properties in EEG Data", Electronics and Communications in Japan Part III−FundamentalsVol.78−10 pp27−36,(1995) "Chaos and Fractals in Engineering",World Scientific,Inc(1999). "フラクタル次元解析を用いた感情の定量化手法",信学技報,HIP2002−12,pp.13−18,2002. "光トポグラフィによる感性情報解析",信学論,Vol.J88−A,No.8,pp.994−1001. "脳波のフラクタル次元解析を用いたヒューマンインターフェースへの応用",信学技報,CAS2005−42,NLP2005−54,(2005). 伊藤直子,小森幸樹,中川匡弘,"マルチフラクタル解析による脳波の時空間特性に関する研究",通信技報,MBE95-70,1995.
従来知られているマルチフラクタル次元を用いる場合には、精度を下げることなく、測定する脳波信号の数を減らすことができない問題があった。
本発明の目的は、使用する脳波信号を減らしても判定精度を低下させることなく被験者の感性状態を判定することができる感性状態判定装置を提供することにある。
本発明の感性状態判定装置は、マルチフラクタル次元演算部と、感性状態判定部とを備える。マルチフラクタル次元演算部は、1以上の領域から測定した1以上の脳波信号または被験者の脳の複数の領域から測定した複数の脳波信号から選択した1組以上の2つの異なる前記脳波信号の1以上の脳波差信号から、マルチフラクタル次元を求める。脳波差信号を得る場合には、脳波差信号演算部を更に備えていればよい。脳波差信号演算部は、被験者の脳の複数の領域から測定した複数の脳波信号から、組み合わせにより選択した複数組の2つの異なる前記脳波信号についてそれぞれ差信号を求め、これら差信号を1以上の脳波差信号として出力する。脳波差信号を用いない場合には、脳波信号をそのままマルチフラクタル次元演算部に入力する。具体的なマルチフラクタル次元演算部は、解析を行う場合には、微小時間間隔毎に差信号を求め、この微小時間間隔毎に求めた差信号について感性フラクタル次元解析を行って微小時間間隔毎のマルチフラクタル次元を求める。
そして本発明では、感性状態判定部が、予め定めた複数種類の感性状態(安静状態、喜び状態、悲しみ状態、華やかな印象を持つ状態、質素だなと思う状態のように、人が感性で感じる種々の状態)になることができる基準者から得た複数種類の感性状態における1以上の脳波信号または1以上の脳波差信号をリファレンスデータとして用いて予め定めた判定基準に基づいて、マルチフラクタル次元のデータを入力として、被験者が複数種類の感性状態のいずれにあるのかを判定する。ここで基準者は、一般的な感性を持っている者が好ましいが、被験者自身であってもよい。
感性状態判定部は、判定基準を記憶する記憶部と、判定基準とマルチフラクタル次元のデータとに基づいて被験者が安静状態、複数種類の感性状態のいずれにあるかを判定する判定部とを備えている。記憶部に記憶されている判定基準は、次のように定める。まず基準者から得た複数種類の感性状態におけるリファレンスデータとしての1以上の脳波信号または1以上の脳波差信号から、該1以上の脳波信号または1以上の脳波差信号から基準用のマルチフラクタル次元を求める。そして、複数種類の感性状態におけるマルチフラクタル次元が判定部にそれぞれ入力されたときに、判定部が入力されたマルチフラクタル次元に対応する感性状態を正しく判定するように判定基準が定められている。
本発明では、マルチフラクタル次元として、1以上の脳波信号または1以上の脳波差信号から得た、一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/HqのHurst指数特性qを予め定めたn個の異なる値(q1〜qn)(但しq1〜qnは正の数:nは2以上の正の整数)にして、それぞれ得られる一般潜在次元Dq1〜Dqnを用いる。
一般Hurst指数Hqは、以下の式で表される。以下の式で、τは時系列データのサンプリング周期である。そしてσ(τ)は、時系列F(t)に値する一般モーメントである。
本発明は、一般潜在次元Dq1〜Dqnが、感性状態を判定するのに有効な次元であることを発見したことに基づいている。従来、一般Hurst指数Hqは、上記式中のqをq=2(固定)として、アフィンフラクタル次元を推定するために用いられていた。発明者が、一般Hurst指数Hqのqを複数の異なる値(q1〜qn)にして複数の一般潜在次元Dq1〜Dqnを求めたところ、各種の感性状態において、qの値に対する複数の一般潜在次元Dq1〜Dqnの分散に違いがあることが判った。
この知見に基づいて、一般潜在次元Dq1〜Dqnをマルチフラクタル次元として感性解析を行ったところ、感性解析を有効に行えることが確認できた。この一般潜在次元Dq1〜Dqnをマルチフラクタル次元として用いると、上記式のqの値を増やすことにより、任意の数のマルチフラクタル次元を得ることができる。
例えば検出した脳波信号または脳波差信号が一つであっても、qの値を5種類採用して5種類の一般潜在次元Dq1〜Dq5を求めて感性解析を行えば、5種類の脳波信号または脳波差信号を用いて感性解析を行う場合と同様の感性についての情報を得ることができる。
その結果、本発明によれば、使用する脳波信号の数が少ない場合(使用する脳波波形が1つ)でも、qの値を増やすことにより精度を低下させることなく、感性解析を有効に行える。
なお判定部は、線形写像判別法により下記の判定式を用いて判定するように構成することができる。但し、mは2以上の正の整数、xは1以上の脳波信号または1以上の脳波差信号の数をpとしたときにx=p×nで表される数である。
前記式において
は線形写像である状態分離マトリックスであり、
は入力信号ベクトルであり、
は定数ベクトルであり、
は複数種類の感性状態を判定するための感性の状態を示す演算結果である。
前述の状態分離マトリックスが判定基準となる。脳波差信号を用いる場合には、このような状態分離マトリックスを得るために、状態分離マトリックス決定部をさらに備えていてもよい。状態分離マトリックス決定部は、複数種類の感性状態のいずれかにある基準者の脳の2以上の領域から測定した2以上の脳波信号から、例択した1組以上の2つの異なる脳波信号について脳波差信号を脳波差信号演算部により求める。そしてマルチフラクタル次元演算部により1以上の脳波差信号からマルチフラクタル次元を求めて、マルチフラクタル次元を判定式の入力信号ベクトルとして入力し、基準者が複数種類(m種類)の感性状態のいずれかにあるときに、それぞれ判定式の演算結果がそれらの状態を示すように、状態分離マトリックス及び定数ベクトルを事前に決定する。
また感性状態判定部は、判断基準としてニューラルネットを用いて感性状態を判定するように構成することができる。複数の脳波差信号を用いる場合、ニューラルネットは、その内部状態を次のように決定する。まず基準者から得た複数種類(m種類)の感性状態における複数の脳波信号から複数の脳波差信号を演算し、該複数の脳波差信号のそれぞれからマルチフラクタル次元を求め、複数種類(m種類)の感性状態におけるマルチフラクタル次元を複数種類(m種類)の学習用入力パターンと定め、複数種類(m種類)の学習用入力パターンから所定時間幅間隔で規則正しくまたは不規則に選択した学習用入力パターンのデータを順次入力として学習を行って内部状態を決定する。
判断基準として、このようなニューラルネットを判断基準として用いると、線形写像の状態分離マトリックスを判断基準として用いる場合よりも、判定精度を高めることができる。特に、ニューラルネットの内部状態を学習により決定する場合に、複数の感性状態におけるマルチフラクタル次元を複数種類の学習用入力パターンと定めて、これら複数種類の学習用入力パターンから所定時間幅間隔で規則正しくまたは不規則に選択した学習用入力パターンのデータを順次入力として学習を行ってニューラルネットの内部状態を決定すると、短い学習時間で内部状態を精度の高い判定をするのに必要なレベルまで高めることができる。
被験者の頭部部分に1つの測定用の電極を配置して、1以上の脳波信号を測定し、1つの脳波信号をそのまま用いる場合に、状態分離マトリックス決定部を用いてもよい。脳波差信号ではなく、脳波信号をそのまま用いる場合には、ノイズの影響を受けることは否めない。しかしながら脳波信号を直接用いる場合であっても、脳波差信号を用いる場合より、上記一般Hurst指数Hqのqの値を増やすことにより、感性解析を行う場合に必要な情報を得ることができるので、実用上は問題がない。
本発明の感性状態判定装置の実施の形態の一例の構成を概略的に示すブロック図である。 16チャンネルの電極の配置図である。 信号の切り出しを説明するために用いる図である。 一般Hurst指数のスケーリング特性を示す図である。 1−2チャンネルの脳波差信号についての一般Hurst指数の解析結果例を示す図である。 脳波測定によって得られる16チャンネルの脳波信号のうち、組み合わせにより選択した複数組の2つの異なる脳波信号についてそれぞれ差信号を求め、感性マルチフラクタル次元解析を差信号毎に施した平均の結果(感性出力平均値)の一例を示す図である。 図6の結果から画像を見ているタスクの「華やか」の感性出力値を取り出したものの上に、アンケート結果を重ねて表示した図である。 図6の結果から画像を見ているタスクの「質素」の感性出力値を取り出したものの上に、アンケート結果を重ねて表示した図である。 従来手法と本実施の形態の相関係数を比較する図である。 脳波測定によって得られる1チャンネルの脳波信号について、感性マルチフラクタル次元解析を施した結果(感性出力平均値)の一例を示す図である。 図10の結果から画像を見ているタスクの「華やか」の感性出力値を取り出したものの上に、アンケート結果を重ねて表示した図である。 図10の結果から画像を見ているタスクの「質素」の感性出力値を取り出したものの上に、アンケート結果を重ねて表示した図である。 ニューラルネットを利用した本発明の感性状態判定装置の他の実施の形態の構成を示す図である。 脳波信号をそのまま入力とする本発明の他の実施の形態の構成の概要を示すブロック図である。
以下図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の感性状態判定装置の実施の形態の一例の構成を概略的に示すブロック図である。なおこの実施の形態では、本発明を一般化して説明するために、側頭葉を含む16ヶ所の脳の領域から測定した16チャンネルの脳波信号を用いるものとして説明する。なお実際的には、後に説明するように、1チャンネルの脳波信号のみを用いる場合でも、また2チャンネルの脳波信号の脳波差信号を用いる場合にも、当然にして本発明を適用できる。
本実施の形態では、感性マルチフラクタル次元解析法を用いた信号処理と判定処理によって、人間(被験者)の複数種類の感性状態を定量的に評価する。図1に示した感性状態判定装置は、1以上の脳波差信号を用いる基本的な実施の形態の構成部として、測定部1と、脳波差信号演算部2と、マルチフラクタル次元演算部3と、感性状態判定部4とを備えている。感性状態判定部4は、記憶部5と判定部6とから構成される。なおこの実施の形態においては、後に説明する判定基準としての状態分離マトリックスを決定する状態分離マトリックス決定部7をさらに備えている。
測定部1は、図2に示す16ヶ所の脳の領域に電極を配置して16チャンネルの脳波信号を測定する公知の脳波測定器によって構成されている。したがって測定部1からは、16チャンネルの脳波信号を脳波差信号演算部2に出力する。
脳波差信号演算部2は、16チャンネルの脳波信号から、組み合わせにより選択した複数組の2つの異なる脳波信号についてそれぞれ差信号(120組の差信号)を求め、これら差信号を120組の脳波差信号として出力するように構成されている。脳波差信号演算部2は、微小時間間隔毎に脳波差信号を求めている。図3は、脳波差信号から、微小時間間隔で脳波差信号部分を切り出した状況を示している。
マルチフラクタル次元演算部3は、脳波差信号演算部2から出力される120組の脳波差信号のそれぞれから切り出した信号に基づいて、マルチフラクタル次元を求めるように構成されている。マルチフラクタル次元の求め方については後に説明する。なおマルチフラクタル次元演算部3でも、微小時間間隔毎に求めた差信号について感性フラクタル次元解析を行って微小時間間隔毎のフラクタル次元を求めている。
そして感性状態判定部4は、学習用データとなる脳波を予め測定し、時間依存型マルチフラクタル次元推定を行う。具体例では、入力信号に線形写像を用いて、各感性に独立な出力を与えるように学習、認識させることにより、評価用の脳波のデータに対して定量的に感性の判別を行う。
そこで安静状態、複数種類の感性状態に意図的になることができる基準者から得た複数種類の感性状態における複数の脳波信号をリファレンスデータとして用いて予め定めた判定基準を状態分離マトリックスとして記憶部5に記憶している。そして判定部6においては、マルチフラクタル次元演算部3で演算したマルチフラクタル次元のデータを入力として、被験者が安静状態、複数種類の感性状態のいずれにあるのかを判定する。記憶部5に記憶されている判定基準は、状態分離マトリックス決定部7によって決定されている。状態分離マトリックス決定部7は、基準者から得た複数種類の感性状態における複数の脳波信号(リファレンスデータ)から複数の脳波差信号を脳波差信号演算部2で演算し、該複数の脳波差信号のそれぞれからマルチフラクタル次元をマルチフラクタル次元演算部3で求め、複数種類の感性状態におけるマルチフラクタル次元が判定部6にそれぞれ入力されたときに、判定部6が入力されたマルチフラクタル次元に対応する感性状態を正しく判定するように、状態分離マトリックスを決定して、記憶部5に状態分離マトリックスを記憶させる。
本実施の形態の感性状態判定部4の判定法を、マルチフラクタル次元演算部3における演算方法を含めて、さらに詳細に説明する。脳波信号のマルチフラクタル次元を推定する方法として、分散のスケーリング特性に基づいたマルチフラクタル次元推定法が知られている。マルチフラクタル次元がDqである時系列データf(t)と時刻τだけ離れたデータf(t+τ)のq次の一般モーメントσ(0<q<+∞)は、次のように表される。
図4は、縦軸にこの一般化モーメントσの対数logσ(τ)を示しており、横軸に対数logτを示している。図4に示すように、τを変化させた時の時系列データのスケーリング特性の傾き[qHq]より、一般Hurst指数は次のように求められる。本実施の形態では、τとして4〜5の値を使用する。
本発明では、マルチフラクタル次元として、一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/HqのHurst指数特性(次数)qを予め定めた複数の異なる値q1〜qn(但しq1〜qnは正の数であり、nは正の整数である)にして得られる複数の一般潜在次元Dq1〜Dqnを用いる。
一般潜在次元Dq1〜Dqnが、マルチフラクタル次元として用いることができるものであることは、次の実験により確認された。すなわち安静状態、「華やかな写真を見た状態」、「質素な写真を見た状態」において、頭部前面に接着した2点の電極間の差分信号(脳波差信号)に対する一般Hurst指数Hqを、Hurst指数特性qをq1=1〜q5=5まで5段階で変化させる実験を行った。この実験では、1つの脳波差信号だけを用いている。この実験により、1つの脳波差信号だけを用いる場合でも、本発明の効果が得られることの根拠を確認した。
図5は、3感性(安静、華やか、質素)の各状態において、Hurst指数特性(次数)qをq1〜q5、すなわち1,2,3,4,5まで変化させたときの、一般Hurst指数Hqの時間変化を示している。図5からは、3感性(安静、華やか、質素)それぞれの場合において、qの変化に対する一般Hurst指数Hqの分散パターンが異なることが判る。図5から判るように、3つの感性それぞれのqに対する一般Hurst指数Hqの分散パターンに違いが見られることから、一般Hurst指数Hqを利用するマルチフラクタル次元により感性解析を行うことが有効であることが判った。本発明は、この知見に基づくものである。一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/Hqは、一般Hurst指数Hqそのものよりも脳波の複雑性のマルチフラクタル性を明確に表すため、この一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/Hqを、本発明ではマルチフラクタル次元として用いる。また一般Hurst指数HqをDqの代わりに用いても実現可能である。具体的には、本発明では、脳波信号または脳波差信号から時系列で得た、一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/HqのHurst指数特性qを予め定めたn個の異なる値(q1〜qn)(但しq1〜qnは正の数:nは2以上の正の整数)にして、それぞれ得られる一般潜在次元Dq1〜Dqnをマルチフラクタル次元として用いる。nの値(Hurst指数特性qの種類)を多くするほど、情報量が増えることになる。そのため、特に、1つの脳波信号や1つの脳波差信号を用いる場合には、Hurst指数特性qの数(n)を適宜に増加させることが好ましい。
一般潜在次元Dq1〜Dqnをマルチフラクタル次元として用いる本実施の形態では、線形写像判別法により下記の一般化した判定式を用いてm種類の感性状態を判定するように判定部6を構成する。下記の式でmは2以上の正の整数、xは1以上の脳波信号または1以上の脳波差信号の数をpとしたときにx=p×nで表される数である。
上記式において
は線形写像である状態分離マトリックスである。
は入力信号ベクトル(一般潜在次元)であり、
は定数ベクトル
あり、
は複数の感性状態を判定するための感性の状態を示す演算結果である。
すなわち上記式の[C1,1・・・Cm,x]は、基準者の脳波差信号(リファレンスデータ)に基づいて得られたマルチフラクタル次元の線形写像(状態分離マトリックス)である。この状態分離マトリックスが、記憶部5に記憶されている判定基準である。
状態分離マトリックスは、状態分離マトリックス決定部7により決定される。
16チャンネルの脳波信号を用いる場合における前述の状態分離マトリックスを得るためには、まず任意に安静状態、複数種類の感性状態を作ることができる判定基準となり得る者(基準者)の脳の複数の領域から16チャンネルの脳波信号(リファレンスデータ)を得る。この処理により、120組(=16)の差分信号が作成される。電極間の差分信号yij(t)は、サンプリング間隔を単位とした時間をt、i番目の電極からの入力値をx(t)、j番目の電極からの入力値をx(t)とすると、
で与えられる。これら16チャンネルのデータに対して得られる120個の電極間電位差信号yij(t)を、時間領域で窓幅t=4[sec]の矩形窓で切り出し、t点の差分信号を得る。窓の移動幅tstep、窓の位置をnとすると、切り出された信号yijnはベクトルを用いて次のように表される。
ここで、窓の移動幅tstepは、0.25[sec]である。切り出された差分信号
それぞれに対して、分散のスケーリング特性に基づいたマルチフラクタル次元解析を行う。マルチフラクタル次元演算部3は、複数の脳波差信号のそれぞれから得た一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/Hqの、Hurst指数特性qを予め定めたn個の異なる値(q1〜qn)(但しq1〜qnは正の数:nは2以上の正の整数)にして、それぞれ得た一般潜在次元Dq1〜Dqnをマルチフラクタル次元として求める。
次にこれらマルチフラクタル次元を上記判定式の入力信号ベクトルとして入力し、基準者が例えばm種類の感性状態のいずれかにあるときに、それぞれ判定式の演算結果[Z,Z,・・Zm]がそれらの状態を示すように状態分離マトリックス[C1,1・・・Cm,x]と定数ベクトル[d1〜dm]とが事前に設定される。
具体的には、例えば写真を見たときに感性状態を判定する場合を想定する。その場合、m種類の感性状態として、安静状態、華やかな印象を受けている感性状態、質素であるという印象を受けている3種類の感性状態を判定するものとする。この場合、安静状態では、出力が[Z,Z,Z]=[+1,−1,−1]となり、華やかな印象を受けている感性状態では、出力が[Z,Z,Z]=[−1,+1,−1]となり、質素な印象を受けている感性状態では、出力が[Z,Z,Z]=[−1,−1,+1]となるように、状態分離マトリックスを決定することを、状態分離マトリックス決定部7が実行する。
入力信号ベクトル「y・・・yx」は、120の脳波差信号についての前述の一般潜在次元Dq1〜Dqnによって構成される。例えば、16チャンネルの脳波信号から得た120の脳波差信号を用い、且つHurst指数特性qとして5種類の異なる値q1〜q5を用いる場合、x=120×5=600となり、入力信号ベクトル「y・・・y600」は、以下のようになる。
〜y5=D 1-2, D2 1-2, D 1-2, D 1-2, D5 1-2
6〜y10=D 2-3, D2 2-3, D 2-3, D 2-3, D5 2-3
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
596〜y600=D 15-16, D2 15-16, D 15-16, D 15-16, D5 15-16
なお「D 1-2」は、Hurst指数特性qとしてq1が用いられていて、しかもチャンネル1の脳波信号とチャンネル2の脳波信号の脳波差信号に対する一般潜在次元であることを意味している。また「D5 15-16」は、Hurst指数特性qとしてqが用いられていて、しかもチャンネル15の脳波信号とチャンネル16の脳波信号の脳波差信号に対する一般潜在次元であることを意味している。
従来の発想であれば、16チャンネルでもq=2だけを用いるため、x=120×1=120となり、120個の入力信号ベクトル「y・・・y120」が用いられることになる。したがって本発明を用いると従来と同じチャンネル数を用いた場合において、Hurst指数特性qとして5種類の異なるq1〜q5を用いることにより、5倍の情報量を得ることができる。
そこで2つのチャンネルの脳波信号の差すなわち1つの脳波差信号だけを用いる場合において、Hurst指数特性qとして例えば5種類の異なるq1〜q5を用いると、x=1×5=5となり、入力信号ベクトルとなる一般潜在次元Dq1〜Dqn「y・・・y5」は、以下のようになる。
〜y5=D 1-2, D2 1-2, D 1-2, D 1-2, D5 1-2
したがって本発明によれば、Hurst指数特性qの数nを増やすことにより、1つの脳波差信号を用いる場合であっても、n個の一般潜在次元Dq1〜Dqnを得ることができる。1つの脳波差信号を用いる場合の状態分離マトリックスは、C1,1〜Cm,5が用いられる。
後に説明するように、1つのチャンネルの脳波信号だけを用いる場合において、Hurst指数特性qとして例えばn個の異なるq1〜qnを用いると、x=1×n=nとなり、入力信号ベクトルとなる一般潜在次元Dq1〜Dqn「y・・・yn」は、以下のようになる。
〜yn=D, D2, D, ・・・・Dn-1, Dn
したがって本発明によれば、Hurst指数特性qの数nを増やすことにより、1つの脳波信号を用いる場合であっても、n個の一般潜在次元Dq1〜Dqnを得ることができる。1つの脳波信号を用いる場合の状態分離マトリックスは、C1,1〜Cm,nが用いられる。
次に、16チャンネルの脳波信号を用いる場合と同様に2チャンネルの脳波信号を用いる場合にも、安静状態と、華やかな印象を感じている感性状態、質素な印象を感じている感性状態を定量的に判定することができることを試験した結果について説明する。
[試験内容]
はじめに学習用データを測定する。学習には被験者が華やかと感じる画像と質素と感じる画像を注視したときの脳波を用いた。画像は「和室」,「金閣寺」,「銀閣寺」,「桜」の計4枚で、被験者(22歳,女性)は華やかな画像として「金閣寺」、質素な画像として「和室」を選出した。その後、安静状態と画像注視(4枚)を交互に行ったときの脳波を評価用データとし、「安静」,「華やか」,「質素」の3感性に対し感性解析を行った。また、測定と同時にアンケートによる主観評価も行った。
[測定条件]
脳波測定装置は日本光電社製MEG−6116Mを使用した。測定データはA/D変換ボード(ComputerBoards社製PCM−DAS16S/16、A/D変換分解能16bits、チャンネル数16チャンネル)を通し、パーソナルコンピュータで記録を行った。測定時のサンプリング周波数を512Hzとし、1.5Hzのローカットフィルタおよび、100Hzのハイカットフィルタを設定した。また、商用電源に対するHUMフィルタを脳波測定時に使用した。測定部位は国際10−20電極法に基づき、1チャンネル〜16チャンネルの単極測定とし、右耳朶A2を基準電極とした(図2)。測定は通常環境下での測定を行った。
[測定]
学習用データを取得する場合には、被験者が、「安静状態」、「華やかな画像を見る」、「質素な画像を見る」を30秒間ずつ行った。
評価用データ(タスク)を得る場合には、「安静」を30秒、5秒おいて、「和室」(質素)の写真を30秒見る、5秒おいて、「安静」を30秒、5秒おいて、「金閣寺」(華やか)の写真を30秒、5秒おいて、「安静」を30秒、5秒おいて、「銀閣寺」(質素)の写真を30秒、5秒おいて、「安静」を30秒、5秒おいて、「桜」(華やか)の写真を30秒見ることを被験者が行った。そして主観アンケートは、「質素」から「華やか」までの間を7段階で評価してもらった。
[解析結果]
感性マルチフラクタル次元解析結果
脳波測定によって得られる16チャンネルの脳波信号のうち、組み合わせにより選択した複数組の2つの異なる脳波信号についてそれぞれ差信号を求め、感性マルチフラクタル次元解析を差信号毎に施した平均の結果(感性出力平均値)の一例を図6に示す。この試験では、Hurst指数特性qとして、5つの異なる値1〜5を用いた。図6からは、「質素」の感性状態と「華やか」の感性状態が明確に判別されている。なおタスク区間の感性出力の平均値と安静区間の感性出力の平均値との差(相対値)が、評価の対象となる実質的な感性出力となる。したがって図6の例では、質素の出力が高くなっているが、差分(変化分)で評価するので、質素の感性出力が大きくなることはない。勿論、主観評価値との相関係数値については、「質素」の感性出力値の全体的なバイアスが変化するだけである。
図7及び図8には、図6の結果から画像を見ているタスクの「華やか」と「質素」の感性出力値を取り出したものの上に、アンケート結果を重ねて表示してある。 感性出力値と主観との相関係数が、「華やか」に関しては0.94、「質素」に関しては0.88という結果が得られた。このことは判定精度がかなり高いことを意味している。
なお上記の結果は、被験者によってばらつくことが判っている。図9には、4人の被験者における「華やか」の感性出力値と主観評価の相関係数と、「質素」のの感性出力値と主観評価の相関係数を示してある。左側の数値は、特開2004−194924号公報に示された従来の技術を採用した場合の値であり、右側の数値は本実施の形態を採用した場合の値である。いずれの被験者の場合も、本実施の形態の場合のほうが相関係数が大きくなっている。
上記実施の形態は、16チャンネルの信号を使用したものである。しかしながらマルチフラクタル次元として、脳波差信号から得た、一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/HqのHurst指数特性qを予め定めた複数の異なる値(q1〜qn)(但しqは正の数であり、nは正の整数である)にして得られる一般潜在次元Dq1〜Dqnを用いて感性状態を判別することは、脳波差信号が1つのみの場合にも有効である。すなわち単電極の場合にも本発明は効果を発揮する。
そこで頭部前面に接着した2点の電極間の脳波差信号(図2の第1チャンネルとアース電極の出力との差)だけを用いる場合についても、上記と同じ試験を行った。図10は、図6と同様に評価データの感性解析結果を示している。また図11及び図12は、図7及び図8と同様に、図10の結果から画像を見ているタスクの「華やか」と「質素」の感性出力値を取り出したものの上に、アンケート結果を重ねて表示してある。 感性出力値と主観との相関係数が、「華やか」に関しては0.96、「質素」に関しては0.81という結果が得られた。このことは、感性状態を顕著に検出できる電極の出力であれば、いわゆる単電極でも、十分に感性状態を判別できることを示している。その結果、本発明によれば、一般潜在次元をマルチフラクタル次元として用いると、Hurst指数特性qの値を増やすことにより、使用する脳波信号の数が少ない場合(使用する脳波波形が1つ)でも、精度を低下させることなく、感性解析を有効に行える。
[ニューラルネットを利用した判定]
次に判定基準としてニューラルネットを利用して図1の実施の形態と同様に感性解析をする本発明の感性状態判定装置の他の実施の形態について説明する。図13は他の実施の形態の構成を示す図である。この実施の形態では、ニューラルネットの内部状態を決定する学習作業を事前に行って、ニューラルネットを構築する。図13に示したニューラルネットワークNNは、入力層11と、1以上の中間層12と、出力層13とを備えている。なおこの例では中間層12は1層である。入力層11は、x個(前述の脳波差信号の組み合わせの数すなわちn×16=120×5=600)のマルチフラクタル次元がそれぞれ入力されるx個のニューロンn〜nからなる第1のニューロン群N1を含んでいる。また中間層12は、y(2×x=1200)個のニューロンn201〜n200+2xからなる第2のニューロン群N2を備えている。そして出力層13は、3個のニューロンn501〜n503からなる第3のニューロン群N3を備えている。第1のニューロン群N1を構成するx(600)個のニューロンn〜nには入力パターン切り替え部14の端子T〜Tを介して後述する3種類の学習用入力パターンと入力信号ベクトルとが入力される。
まずニューラルネットNNの内部状態を学習により決定するために、前述の基準者から得た複数種類の感性状態における複数の脳波信号から複数の脳波差信号を微小時間間隔毎に演算し、該複数の脳波差信号のそれぞれからマルチフラクタル次元を微小時間間隔毎に求める。そして3種類の感性状態(安静,華やか,質素)におけるマルチフラクタル次元を3種類の学習用入力パターンと定める。学習用入力パターンには、それぞれx組のマルチフラクタル次元が含まれる。すなわち第1の学習用入力パターンP1には、基準者の脳波信号から求めたx個の安静時のマルチフラクタル次元(第1学習入力信号ベクトル)が含まれ、第2学習用入力パターンP2には、基準者の脳波信号から求めたx組の華やか感性時のマルチフラクタル次元(第2学習入力信号ベクトル)が含まれ、第3学習用入力パターンP3には、基準者の脳波信号から求めたx個の質素感性時のマルチフラクタル次元(第3学習入力信号ベクトル)が含まれる。入力パターン切り替え部14は、入力基準者から得た3種類の学習用入力パターンP1〜P3から所定時間幅間隔(0.25s)で規則正しくまたは不規則に選択して、選択した学習用入力パターンのx組のデータを順次第1のニューロン群N1を構成するx個のニューロンn〜nに入力する。ニューロンn1〜nxには、3種類の学習用パターンP1〜P3に対応した3種類のメモリがそれぞれ装備されている。規則正しく選択する場合には、パターンP1→パターンP2→パターンP3の順に、時間幅間隔(0.25s)毎に各パターンからx個のデータを取得して、x個のニューロンn〜nに入力することになる。また不規則に選択する場合には、パターンP1→パターンP1→パターンP3→パターン2→パターン3・・・のように、不規則にパターンが選択される。規則正しくパターンを選択する場合と、不規則にパターンを選択する場合とを比べると、不規則にパターンを選択するほうが、短い時間で学習が完了することが試験により確認されている。
学習時には、入力層11の第1のニューロン群N1に第1学習用入力パターンP1が入力されているときには、出力層13の第3のニューロン群N3を構成する3個のニューロンn501〜n503の出力に安静状態であることを示す出力が出力され、入力層11の第1のニューロン群N1に第2学習用入力パターンP2が入力されているときには、出力層13の第3のニューロン群N3を構成する3個のニューロンn501〜n503の出力に華やか感性状態であることを示す出力が出力され、入力層11の第1のニューロン群N1に第3学習用入力パターンP3が入力されているときには、出力層13の第3のニューロン群N3を構成する3個のニューロンn501〜n503の出力に質素感性状態であることを示す出力が出力されるようにニューロンn乃至n、n201乃至n200+2x、n501乃至n503の内部状態と、各ニューロン群N1乃至N3間の結合状態が定められる。
このニューラルネットでは、シグモイド関数を用いており、そのダイナミクスは、離散時間tに対して以下のように定式化することができる。
上記式において、
は、入力層11から出力層13が、L層のニューロン群で構成されていると考えた場合における、L層のi番目のニューロンの入力パターンp(3種類の入力パターンP1〜P3に対応)に対する内部状態を示す。本例では、L層とは出力層13であり、L−1層とは中間層12であり、入力層はL層となる。そして、
は、L−1層のニューロンjとL層のニューロンiとの間の結合荷重である。この例の場合には、入力層11のニューロンn〜nと中間層12のニューロンn201〜n200+2xとの間の結合荷重と、中間層12のニューロンn201〜n200+2xと出力層13のニューロンn501〜n503との間の結合荷重である。またN(L―1)は、L−1層のニューロンの総数を表している。また、
は、L−1層の出力であり、
は、閾値である。
またこの例では入力層11と、中間層12と、出力層13で用いられる各ニューロンの活性化関数には、下記に示す活性化関数を用いている。
上記各式において、εは温度パラメータである。そして出力層13の出力は、以下のように表される。
学習時には、下記の評価関数E(t)がなるべく小さくなるように、各ニューロンの内部状態を決定する。
上記式において、Pはパターンの数であり、N(L)は入力層11のニューロンの数であり、tpiは出力層のi番目のニューロンに対するp番目のパターンの教師信号であり、
は、出力層のi番目のニューロンのp番目に対するパターンである。
上記のように3種類の学習用入力パターンに基づいて、ニューラルネットNNの各ニューロンの内部状態を決定した後、入力パターン切り替え部14が入力として被験者の入力信号ベクトル(x組)を所定の時間幅でニューラルネットNNの入力層11のニューロンn〜nに入力すると、ニューラルネットNNの出力層13のニューロンn501〜n503からは、判定結果が出力される。
図14は、測定部101により測定した1以上の脳波信号そのものを用いて感性解析をする本発明の他の実施の形態の構成を示している。図14において、図1に示した実施の形態の構成要素と同様の構成要素には、図1に付した符号の数に100の数を加えた数の符号を付して詳細な説明を省略する。
図14の実施の形態は、図1の実施の形態のように2つの脳波信号の脳波差信号を用いないため、図1の脳波差信号演算部2に相当する構成要素は備えていない。測定部101は、被験者の頭部部分に1以上の測定用の電極を配置して、1以上の脳波信号を測定する。最も単純には、1つ電極から出力される1つの脳波信号だけを用いて感性解析をする。そこで本実施の形態では、マルチフラクタル次元演算部103に1以上の脳波信号と基準用の1以上の脳波信号(リファレンスデータ)が入力される点を除いて、その他の構成は図1の実施の形態と同様である。
図1の実施の形態と同様に、本実施の形態では、脳波信号をそのまま用いる場合において、線形写像を用いた線形解析をするために、状態分離マトリックス決定部107を用いて、状態分離マトリックスを決定する。状態分離マトリックス決定部107は、複数種類の感性状態のいずれかにある基準者の脳の複数の領域から測定した1以上の脳波信号(リファレンスデータ)からマルチフラクタル次元演算部103によりマルチフラクタル次元を求めて、該マルチフラクタル次元を前述の判定式の入力信号ベクトルとして入力し、基準者が複数種類の感性状態のいずれかにあるときに、それぞれ判定式の演算結果がそれらの状態を示すように、状態分離マトリックス及び定数ベクトルを事前に決定する。
本実施の形態のように、脳波差信号ではなく、脳波信号をそのまま用いる場合には、ノイズの影響を受けることは否めない。しかしながら脳波信号を直接用いる場合であっても、脳波差信号を用いる場合より、上記一般Hurst指数Hqのqの値を増やすことにより、感性解析を行う場合に必要な情報を得ることができるので、実用上は問題がない。発明者の実験によると、脳波信号をそのまま利用する場合の感性解析精度は、1つの脳波差信号を用いる場合の実験結果を示す図10乃至図12の実験結果よりも下がることが確認されている。しかし実験からは、感性解析精度が低下しても、実用上問題が生じないことも確認されている。また脳波信号をそのまま用いる場合にも、ニューラルネットを用いた非線形解析を行えば、解析精度を高めることができる。
なお非線形解析または線形解析のいずれを用いる場合でも、汎用性を高めるためには、被験者ではなく、安静状態、複数種類の感性状態に意図的になることができる基準者から得たリファレンスデータを用いて、判定基準(状態分離マトリックス、ニューラルネット等)を定めるのが好ましい。
本発明のように、一般潜在次元をマルチフラクタル次元として用いると、一般Hurst指数Hqのqの値を増やすことにより、任意の数のマルチフラクタル次元を得ることができる。その結果、本発明によれば、使用する脳波信号の数が少ない場合(使用する脳波波形が1つ)でも、qの値を増やすことにより精度を大幅に低下させることなく、感性解析を有効に行える利点が得られる。

Claims (8)

  1. 被験者の脳の1以上の領域から測定した1以上の脳波信号または前記被験者の脳の複数の領域から測定した複数の脳波信号から選択した1組以上の2つの異なる前記脳波信号の1以上の脳波差信号から、マルチフラクタル次元を求めるマルチフラクタル次元演算部と、
    予め定めた複数種類の感性状態にある基準者から得た前記複数種類の感性状態における前記1以上の脳波信号または1以上の脳波差信号をリファレンスデータとして用いて予め定めた判定基準に基づいて、前記マルチフラクタル次元のデータを入力として、前記被験者が前記複数種類の感性状態のいずれの状態にあるのかを判定する感性状態判定部とを備え、
    前記感性状態判定部は、前記判定基準を記憶する記憶部と、前記判定基準と前記マルチフラクタル次元のデータとに基づいて前記被験者が前記複数種類の感性状態のいずれの状態にあるかを判定する判定部とを備え、
    前記基準者から得た前記複数種類の感性状態における前記リファレンスデータとしての前記1以上の脳波信号または前記1以上の脳波差信号から基準用のマルチフラクタル次元を求め、前記複数種類の感性状態における前記マルチフラクタル次元が前記判定部にそれぞれ入力されたときに、入力された前記マルチフラクタル次元に対応する感性状態を前記判定部が正しく判定するように、前記記憶部に記憶されている前記判定基準が定められており、
    前記マルチフラクタル次元が、前記1以上の脳波信号または前記1以上の脳波差信号から得た一般Hurst指数Hqの逆数からなる一般潜在次元Dq=1/Hqの、Hurst指数特性qを予め定めたn個の異なる値(q1〜qn)(但しq1〜qnは正の数:nは2以上の正の整数)にして、それぞれ得られる一般潜在次元Dq1〜Dqnであることを特徴とする感性状態判定装置。
  2. 前記判定部は、線形写像判別法により、m種類の感性状態を下記の判定式を用いて判定するように構成され、但し、mは2以上の正の整数、xは前記1以上の脳波信号または前記1以上の脳波差信号の数をpとしたときにx=p×nで表される数であり、
    上記式において
    は線形写像である状態分離マトリックスである。
    は入力信号ベクトルであり、
    は定数ベクトルであり、
    はm種類の感性状態を判定するための感性の状態を示す演算結果である請求項1に記載の感性状態判定装置。
  3. 複数の前記脳波信号から、組み合わせにより選択した複数組の2つの異なる前記脳波信号についてそれぞれ差信号を求め、これら差信号を前記1以上の脳波差信号として出力する脳波差信号演算部を更に備えている請求項2に記載の感性状態判定装置。
  4. 前記被験者の脳の前頭葉部分に対応する前記被験者の頭部部分に2つの電極を配置し、前記2つの電極間の差信号を前記脳波差信号として出力する脳波差信号演算部を更に備えている請求項1に記載の感性状態判定装置。
  5. 状態分離マトリックス決定部をさらに備え、前記状態分離マトリックス決定部が、前記複数種類の感性状態のいずれかにある前記基準者の脳の2以上の領域から測定した2以上の脳波信号から選択した1組以上の2つの異なる前記脳波信号について前記1以上の脳波差信号を前記脳波差信号演算部により求め、前記マルチフラクタル次元演算部により前記1以上の脳波差信号から前記マルチフラクタル次元を求めて、前記マルチフラクタル次元を前記判定式の前記入力信号ベクトルとして入力し、前記基準者が前記m種類の感性状態のいずれかにあるときに、それぞれ前記判定式の前記演算結果がそれらの状態を示すように、前記状態分離マトリックス及び前記定数ベクトルを事前に決定する請求項3に記載の感性状態判定装置。
  6. 状態分離マトリックス決定部をさらに備え、
    前記状態分離マトリックス決定部が、前記複数種類の感性状態のいずれかにある前記基準者の脳の複数の領域から測定した1以上の脳波信号から前記マルチフラクタル次元演算部により前記マルチフラクタル次元を求めて、該マルチフラクタル次元を前記判定式の入力信号ベクトルとして入力し、前記基準者が前記複数種類の感性状態のいずれかにあるときに、それぞれ前記判定式の前記演算結果がそれらの状態を示すように、前記状態分離マトリックス及び前記定数ベクトルを事前に決定する請求項2に記載の感性状態判定装置。
  7. 前記感性状態判定部は、判断基準としてニューラルネットを用いて感性状態を判定するように構成されており、
    前記ニューラルネットはその内部状態が、前記基準者から得た前記m種類の感性状態における前記複数の脳波信号から前記複数の脳波差信号を演算し、該複数の脳波差信号のそれぞれから前記マルチフラクタル次元を求め、前記複数種類の感性状態における前記マルチフラクタル次元をm種類の学習用入力パターンと定め、前記m種類の学習用入力パターンから所定時間幅間隔で規則正しくまたは不規則に選択した前記学習入力パターンのデータを順次入力として学習を行って決定されたものである請求項2に記載の感性状態判定装置。
  8. 前記感性状態判定部は、判断基準としてニューラルネットを用いて感性状態を判定するように構成されており、
    前記ニューラルネットはその内部状態が、前記基準者から得た前記m種類の感性状態における1つの前記脳波信号または1つの前記脳波差信号から前記マルチフラクタル次元を求め、前記m種類の感性状態における前記マルチフラクタル次元を複数種類の学習用入力パターンと定め、前記m種類の学習用入力パターンから所定時間幅間隔で規則正しくまたは不規則に選択した前記学習入力パターンのデータを順次入力として学習を行って決定されたものである請求項2に記載の感性状態判定装置。
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