JP3933568B2 - 脳機能計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脳機能(思考、感情、運動命令等)を定量的に計測する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ヒトの心の状態は脳の活動(脳機能)により与えられ、その活動は脳波信号のような頭皮電位として、外部から観測することができる。脳波信号を用いて感情を定量的に測る従来の方法が、1997年に発行された「Artif Life Robotics」のVol.1の第15頁〜第19頁(非特許文献1)にToshimitsu Musha、Yuniko Terasaki、Hasnine A.Haque、及びGeorge A.Ivanitsky等が発表した 「Feature extraction from EEGs associated with emotions.」と題する論文に記載されている。この従来の方法では、感情(脳機能の一つ)を感性スペクトル解析法という判別方法を用いて定量化している。この感性スペクトル解析法では、4種類程度の感情に対応した10ch程度の脳波信号を用い、信号処理と認識処理によって各感性を定量的に評価している。感性スペクトル解析法では、脳波信号をフーリエ解析してデータから認識に適した特徴量を抽出する方法として、θ、α、β波の各帯域におけるチャンネル間の相互相関係数を用いている。
【0003】
この公知の感性スペクトル解析法では、具体的に10個の皿電極を国際10−20電極法に基づき、Fp1、Fp2、F3、F4、T3、T4、P3、P4、O1、O2に配置する。基準電極は右耳朶A2とする。サンプリング周波数は100[Hz]程度で、脳波信号はフーリエ変換によってθ波(5〜8Hz)、α波(8〜13Hz)、β波(13〜20Hz)の成分に分けられる。従来の方法では、5[Hz]以下の周波数帯は、瞬きなどのアーチファクトの影響を考慮して除外している。また、20[Hz]以上の成分からの寄与は小さいとの判断によりこれらの成分も除外している。各周波数帯域における45組(=10C2)の相互相関係数を5.12[sec](〜0.64[sec])ごとに評価し、135個の変数を得る。そして電位間の相互相関係数c(α;jk)を電極jとkのα波帯域の相互相関係数とすると、相互相関係数は下記の式(1)で与えられる。
【0004】
【数1】
Figure 0003933568
ここで、上記式(1)において、Xj(fn)はj番目の電極のn番目の周波数成分である。またΣαの範囲はα波の周波数帯域である。これらの135個の組が入力ベクトルyとなる。yに線形変換行列Cを用いて4次元ベクトルz=(z1、z2、z3、z4)に線形変換する。これらの成分の大きさが感性の状態に相当する特徴量のレベルとなる。従来の方法の開発者等は、線形変換行列Cを感性マトリックス、4次元ベクトルzを感性ベクトルと呼んでいる。これらは以下の式(2)のように関係付けられる。
【0005】
【数2】
Figure 0003933568
ここでdは定数ベクトルである。そして感性マトリックスの数値を求める際は、基準となる感性状態を想起するというメンタルトレーニングを行った者を被験者とする。被験者はまず「怒り」をイメージし、10ch.の脳波測定計(EEG計)によって脳波信号を記録する。このプロセスを、他の3つの感性状態、「悲しみ」、「喜び」、「リラックス」でも行う。感性マトリックスの数値は、それぞれの感性状態についてz=(1、0、0、0)、(0、1、0、0)、(0、0、1、0)、(0、0、0、1)等となるように決定する。また、(0、0、0、0)は被験者に特別な感性状態が現れていない、標準状態とみなす。これらの感性状態は他と直交する。zの各構成要素を、それぞれ関連付けられた感性状態の指標とし、大きさをその感性の発現レベルとみなしている。
【0006】
また特開平9−56833号公報(特許文献1)には、脳波の時系列データを相関次元法により解析するために、フラクタル次元の一つの尺度である相関次元をコンピュータで計算すること、そして電気刺激パルス発生装置でカオスニューロン回路を用いることが示されている。
【0007】
【非特許文献1】
「Artif Life Robotics」のVol.1の第15頁〜第19頁
【0008】
【特許文献1】
特開平9−56833号公報(発明の詳細な説明)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法では、認識に用いる感性の特徴量が多いだけでなく、感性(脳機能の一つ)の平均認識率が低いという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、従来よりも脳機能の認識に用いる特徴量が少なくて済む脳機能計測装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、従来よりも脳機能の平均認識率が高い脳機能計測装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
脳機能計測方法では、まず状況の変化に対応して被測定者の脳から複数種類の脳波信号(脳波、脳磁波、fMRI信号等の脳機能に係る生体信号を含む)を予め測定する(事前測定ステップ)。ここで被測定者とは、例えば診察の対象となる特定人であってもよいし、汎用的なデータを得るために予め定めた条件を満たす平均的な人であってもよい。次に測定した複数の脳波信号と所定の解析法とに基づいて脳機能を定量的に判別するための脳機能判別用リファレンス信号を所定の条件下ごとにそれぞれ取得する(リファレンス信号取得ステップ)。そして所定の状況下にある被測定者の脳から複数の脳波信号を測定し(実測ステップ)、実測ステップで得た複数の脳波信号と所定の解析法とを用いて脳機能計測用解析信号を取得する(脳機能計測用解析信号取得ステップ)。最後に、脳機能計測用解析信号を脳機能判別用リファレンス信号を用いて所定の判別法により解析判別することにより被測定者の脳機能の状態を計測する(判別ステップ)。本発明においては、この所定の解析法としてフラクタル次元解析法を用いる。
【0013】
脳波の特徴を表す量として、近年研究が行われている量の一つに、フラクタル次元がある。例えば、1985年に発行された「Phys. Lett.」のVol.111A、No.3の第152頁〜第156頁にA.Babloyantz、J.M.Salazar、及びC.Nicolisが「Evidence of chaotic dynamics of brain activity during the sleep cycle」と題して発表した論文や、1986年に発行された「Phys.Lett.」のVol.118、No.2の第63頁〜第66頁に、I.Dvorak及びJ.Siskaが「On some Problems encountered in the estimation of the correlation dimension of the EEG.」と題する論文や、1992年に発行された「信学論」のVol.J75−A、No.6の第1045頁〜第1053頁に、西藤聖二、平川一美、及び原田康平が「脳波の相関次元」と題して発表した論文や、1995年に発行された「信学論」Vol.J78−A、No.2の第161頁〜第168頁に、小河清隆及び中川匡弘が「脳波におけるカオスとフラクタル性」と題して発表した論文に、脳の特徴を表す量としてフラクタル次元が考えられることが示されている。フラクタルは、自然界における不規則かつ複雑な自己相似性を有する構造の特徴付けを与え、信号や画像の自己アフィン性の評価に用いられてきた。信号のフラクタル性はHurst指数及びフラクタル次元を用いて定量的に評価できる。発明者は、このフラクタル性に着目し、脳波信号に基づいて脳機能を定量的に判別するために、脳波信号に基づく信号からフラクタル次元を求めるフラクタル解析法を用いると、従来よりも脳機能の認識に用いる特徴量が少なくて済む上、従来よりも脳機能の平均認識率を大幅に向上させることができることを見出した。
【0014】
なおリファレンス信号取得ステップ及び脳機能計測用解析信号取得ステップでは、複数の脳波信号を予め定めた複数の帯域に分離し、各帯域毎に脳機能判別用リファレンス信号及び脳機能計測用解析信号を取得するのが好ましい。このようにすれば帯域毎に判別が行えるため、脳機能の平均認識率を更に高めることができる。
【0015】
またリファレンス信号取得ステップ及び脳機能計測用解析信号取得ステップでは、複数の脳波信号を予め定めた複数の帯域に分離し、帯域分離した複数の脳波信号から選択した2つ脳波信号の差や積等を取ることにより2つの脳波信号間の相互相関の信号を作り、この相互相関の信号をフラクタル次元解析法により解析することが好ましい。このようにすると各帯域におけるチャンネル(複数種類の脳波信号)間の相関信号のパワー、即ち、チャンネル間の混合信号(複数種類の脳波信号)のフラクタル性を特徴量として捉えることができる。そしてチャンネル間の混合信号を用いると脳波信号に含まれるノイズをある程度除去できるため、更に脳機能の平均認識率を更に高めることができる。
【0016】
またフラクタル次元解析法では、相互相関の信号をそれぞれ微小時間間隔毎に解析して各微小時間間隔におけるフラクタル次元を求め、各微小時間間隔毎の相互相関の信号のフラクタル次元の変化を時間に対する相関次元として表すのが好ましい。このようにすると瞬時のフラクタル次元を求める場合よりも、ノイズの影響を受けることなく演算精度を高めることができる。
【0017】
本発明で使用可能な所定の判別法は任意である。例えば、線形写像と相互相関計数のマトリックスの演算結果を用いて判別結果を得る判別法を用いてもよい。この場合には、リファレンス信号取得ステップでは、脳機能判別用リファレンス信号として相互相関計数を求める。そして脳機能計測用解析信号取得ステップでは脳機能計測用解析信号として線形写像を得る。このような判別法を用いる場合でも、本発明によれば、従来よりも脳機能の認識に用いる特徴量が少なくて済む。また従来よりも脳機能の平均認識率を高めることができる。
【0018】
また所定の判別法としては、ニューラルネットを用いることができる。ニューラルネットを用いると、線形写像を求める場合よりも、簡単にしかも脳機能の平均認識率を高めることができる。例えば、ニューラルネットが、階層型ニューラルネット或いは階層型カオスニューラルネットの場合には、脳機能判別用リファレンス信号をニューラルネットの出力層に与えられることにより学習した後、判別が行える。
【0019】
本発明が対象とする脳機能計測装置は、状況の変化に対応して被測定者の脳から複数種類の脳波信号を予め測定し、測定した複数の脳波信号と所定の解析法とに基づいて脳機能を定量的に判別するための脳機能判別用リファレンス信号を取得したものを記憶するリファレンス信号記憶手段と、所定の状況下にある被測定者の脳から複数の脳波信号を測定する測定手段と、測定手段により測定した複数の脳波信号と所定の解析法とを用いて脳機能計測用解析信号を取得する脳機能計測用解析信号取得手段と、脳機能計測用解析信号を脳機能判別用リファレンス信号を用いて所定の判別法により解析判別することにより被測定者の脳機能の状態を計測する判別手段とを備えている。特に、本発明の装置では、脳機能判別用リファレンス信号がフラクタル次元解析法を用いて得たものであり、脳機能計測用解析信号取得手段では所定の解析法としてフラクタル次元解析法を用いることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の脳機能計測装置の実施の形態の一例の構成を概略的に示すブロック図である。この実施の形態では、人間の脳機能の一つである感性すなわち「怒り」、「悲しみ」、「喜び」、「リラックス」などの4種類程度の感情に対応した10ch程度の脳波信号を用いる。そしてフラクタル次元解析法を用いた信号処理と認識処理または判別ステップによって各感性を定量的に評価する。
【0022】
リファレンス信号記憶手段1には、学習ステップにより求めたデータ即ち脳機能判別用リファレンス信号が格納される。まず状況の変化(「怒り」、「悲しみ」、「喜び」、「リラックス」状態)にそれぞれ対応して被測定者の脳から複数種類の脳波信号を予め測定する(事前測定ステップ)。複数種類の脳波信号を測定するための電極(チャンネル)は図2に示すように被測定者の脳に配置される。脳波信号の測定はシールドルームにおいて行う。次に測定した複数の脳波信号と後述するフラクタル次元解析法とに基づいて脳機能を定量的に判別するための脳機能判別用リファレンス信号を「怒り」、「悲しみ」、「喜び」、「リラックス」状態のそれぞれの状況に関して取得する(リファレンス信号取得ステップ)。このようにして取得した脳機能判別用リファレンス信号が、リファレンス信号記憶手段1に格納される。
【0023】
測定手段2は、脳機能判別用リファレンス信号を取得する際に被測定者の頭部に付けられた電極と同じものを用いることができる。測定手段2は、所定の状況下(「怒り」、「悲しみ」、「喜び」または「リラックス」状態)にある被測定者の脳からそれぞれ複数の脳波信号を測定する(実測ステップ)。脳機能計測用解析信号取得手段3は、実測ステップで測定手段2が得た複数の脳波信号とフラクタル次元解析法とを用いて脳機能計測用解析信号を取得する(脳機能計測用解析信号取得ステップ)。最後に、判別手段4は、脳機能計測用解析信号を脳機能判別用リファレンス信号を用いて所定の判別法により解析判別することにより被測定者の脳機能の状態を計測する(判別ステップ)。
【0024】
図3は、図1の実施の形態を用いて実行する脳機能判別方法の一例の概念を示した図である。前述のリファレンス信号取得ステップ及び脳機能計測用解析信号取得ステップでは、複数の脳波信号を予め定めた複数の帯域[θ波(5〜8Hz),α波(8〜13Hz)とβ波(13〜20Hz)の周波数帯域]に分離し、各帯域毎に所定の条件下における脳機能判別用リファレンス信号及び脳機能計測用解析信号を取得する。リファレンス信号取得ステップ及び脳機能計測用解析信号取得ステップ(装置であれば脳機能計測用解析信号取得手段3)では、複数の脳波信号を予め定めた複数の帯域に分離し、帯域分離した複数の脳波信号から選択した2つ脳波信号の差や積等を取ることにより2つの脳波信号間の相互相関の信号を作る。そしてこの相互相関の信号をフラクタル次元解析法により解析する。3つのθ、α及びβの3つの帯域であれば、1つの帯域の場合よりも3倍のフラクタル次元を得ることになる。
【0025】
本発明で使用可能な所定の判別法は任意である。例えば、図3の例では線形写像と相互相関計数のマトリックスの演算結果を用いて判別結果を得る判別法を用いる。図4に示す式において、[C1,1・・・C1,n]が脳機能計測用解析信号により与えられるフラクタル次元の線形写像であり、[Y・・・Y3m]がある条件下(例えば悲しみの条件下)において学習して得た相互相関係数であり、これらの相互相関係数は脳機能判別用リファレンス信号により与えられる。また[d・・・d]は定数であり、[Z・・Z]が判別結果として得られる出力である。この出力は例えば[0100]のように現れ、例えばこの場合は悲しみの状態にあることを示すものとする。もし測定手段2により測定した脳波信号に基づいて、得られた出力が[0100]であれば、被測定者が悲しみの状態にあることを計測したことになる。
【0026】
次に、本実施の形態で用いるフラクタル次元解析法について説明する。この実施の形態では、フラクタル次元の推定方法として、フラクショナル微積分を用いて対象信号の複雑性を変化させ、その後、最尤推定法によりリファレンスとなるフラクタル次元を持つ信号との比較を行うことにより、フラクタル次元の推定を行う。リファレンスとなる信号としては、フラクタル次元2.5の信号を用いた。また、フラクショナル微分演算の手法としては、Grunwald−Letnikovによる表現[3]を用いる。時系列f(t)に関するp階フラクショナル微分は、下記の(3)式のように定義される。
【0027】
【数3】
Figure 0003933568
ここで、Dは微分演算子(D=d/dt)で、e−Dhはシフト演算子(e−Dhf(t)=f(t−h))を表す。
【0028】
p階微分された信号r(t)=Dpf(t)がリファレンスデータに近い性質を有することの評価尺度として、最尤推定法に基づく以下の評価関数を用いる。p階微分された信号r(t)の分散・共分散行列R(p)は下記(4)式のように定義される。
【0029】
【数4】
Figure 0003933568
r(t)を確率変数とみなし、下記式(5)のガウス分布を仮定する。
【0030】
【数5】
Figure 0003933568
最尤推定法により、下記式(6)のエントロピーI(p)、
【数6】
Figure 0003933568
を最小とする微分階数pを探索する。ここで、Rwはリファレンスデータとなるフラクタル次元2.5の信号の分散・共分散行列であり、I(p)が最小となるpから、フラクタル次元の推定値DはD=2.5−pと推定される。
【0031】
次に、フラクタル分析解析法を用いて得た結果を用いて感性を定量化するために発明者が考えた感性フラクタル次元解析法の具体例について説明する。まず4〜10個程度の皿電極を国際10−20電極法に基づき、頭部全域に配置する。特に、経験的に、10chもしくは6chでの測定が望ましく、配置部位としては、10chの場合は、図2に示すFp1、Fp2、F3、F4、T3、T4、P3、P4、O1、O2に配置する。また、6chの場合は、後述の検証結果より、Fp1、Fp2、T3、T4、O1、O2などに配置することにより、良い認識率を得ることができる。基準電極は右耳朶A2とする。測定データは、カットオフ周波数30[Hz]程度のローパスフィルタ、時定数0.3[sec]程度のハイパスフィルタを通過させた後に、サンプリング周波数fs=128[Hz]程度、量子化ビット数16[bits]のA/D変換器を用いてパーソナルコンピュータ等に入力する。
【0032】
フラクタル次元解析を行う前に、入力された4〜10ch程度のデータを用いて、電極間の差信号を作成する。これは、電極間の電位差に相当する。この処理により、10chの場合、45組(=10)の信号が作成され、6chの場合、15組(=)の信号が作成される。この処理は、時刻をt、i番目の電極からの入力値をxi(t)、i番目の電極とj番目の電極との間の相関信号をyij(t)とすると、下記(7)式のように表される。
【0033】
【数7】
Figure 0003933568
これらmチャンネルのデータに対して得られる、個の電極間電位差yij(t)を、図5に示すように時間領域で窓幅t=1〜4[sec]程度の矩形の解析窓を乗じて切り出し、f点の相関信号を得る。そして窓の移動幅またはずらし幅をtstep、窓の位置をnとすると、切り出された信号yij はベクトルを用いて下記の(8)式のように表される。
【0034】
【数8】
Figure 0003933568
ここで、窓のずらし幅即ち移動幅tstepは、0.1〜1.0[sec]程度である。切り出された相関信号yij それぞれに対して、フラクショナル微積分と最尤推定法を用いたフラクタル次元推定法を用いたフラクタル次元解析を行い、次元の入力信号ベクトルyを作成する。フラクタル次元を求める処理をFract(・)とすると、yは以下の式(9)のように表される。
【0035】
【数9】
Figure 0003933568
この入力信号ベクトルy[脳機能計測用解析信号]を、線形写像やニューラルネットなどの認識部即ち判別手段にて学習及び認識することにより、感性解析が可能となる。
【0036】
線形写像を用いる場合、yに線形写像Cを用いて4次元ベクトルz=(z 、z 、z 、z )に線形変換を行う。これらの成分の大きさが感性の状態に相当する特徴量のレベルとなる。これは、以下の式(10)のように表される。
【0037】
【数10】
Figure 0003933568
ここでdは定数ベクトルである。
【0038】
解析を行うに先立ち、先に説明したように学習に用いる脳機能判別用リファレンス信号を得るための脳波信号を測定する必要がある。脳機能判別用リファレンス信号を得るための脳波信号の測定では、被験者即ち被測定者に、基準となる「怒り」、「悲しみ」、「喜び」、「リラックス」などの感性状態を想起するというメンタルトレーニングを行ってもらった後に測定を行う。また、緊張などによる影響を避けるため、過去に数度の脳波測定を経験した者を対象とするのが好ましい。測定時には、実験者の指示により被験者は一つの感性をイメージし、その脳波が脳波計等の測定手段2によって記録される。このプロセスを、基準とする感性状態全てに対して行う。線形写像の数値は、4つの基準感性の場合、それぞれの感性状態がz=(1、0、0、0)、(0、1、0、0)、(0、0、1、0)、(0、0、0、1)などとなるように決定する。また、(0、0、0、0)は被験者に特別な感性状態が現れていない、標準状態とみなす。また、これらの感性状態は他と直交する。zの各構成要素を、それぞれ関連付けられた感性状態の指標とし、大きさをその感性の発現レベルとみなす。これにより、感性状態を定量的に解析することが可能となる。
【0039】
次に性能比較実験の結果を説明する。
【0040】
[実験条件]
脳波測定装置には、日本光電社製EEG−5210を用いた。測定データはA/D変換ボード(Canopus社製ADXM−FX98、A/D変換分解能16bits、チャンネル数16ch。)を通し、パーソナルコンピュータで記録した。その際のサンプリング周波数、ハイカット周波数、ローカット時定数は、それぞれ128Hz、30Hz、0.3secとした。測定部位は、国際10−20電極法に基づき、Fp1、Fp2、F3、F4、T3、T4、P3、P4、O1、O2の10点の単極測定とし、右耳朶A2を基準電極とした。測定環境としては、環境ノイズや、被験者に与える心理的影響を一定に保つことを目的とし、すべて同一のシールドルーム内にて測定を行った。被験者は心身ともに健康な22〜24歳の男子5名で、全て開眼安静状態にて測定を行った。また、既に複数回の脳波測定を経験し、脳波測定に慣れた被験者から測定したデータのみを用いた。
【0041】
測定時は、被験者に対してanger(怒り)、sadness(悲しみ)、joy(喜び)、relaxation(リラックス)の4種類の基準感性を測定することを告げ、それぞれの感性状態を想起するメンタルトレーニングを行ってもらった。その後、
1.一つの感性をイメージし、その状態を10分程度維持するよう告げる。
【0042】
2.初めの3分程度は被験者の準備期間とし、記録を行わない期間とする。
【0043】
3.その後、3〜5分間の記録を行い、これを学習に用いるリファレンスデータとする。
【0044】
4.続けて、1〜3分間の記録を行い、これをテストに用いる評価用データとする。
【0045】
5.5分程度の休息の後、1.にもどり、次の感性を告げる。
【0046】
という手順で測定を行った。
【0047】
[基準入力としてのリファレンス信号に対する学習性能比較]
例えば実験のために予め用意した喜びの状態を明確に表している信号(これをリファレンス信号という)の認識率を示した表を図6に示す。この実験では、従来技術の欄で説明した公知の感性スペクトル解析法を用いた場合を「ESAM」と表し、本実施の形態の感性フラクタル次元解析法を用いた場合を「EFAM」と表している。図6から分かるように、両手法共に80%を上回る認識率となっており、本実施の形態において数%の学習率の改善がみられるものの、ほぼ同程度の認識率となった。
【0048】
リファレンス信号を入力した場合の解析例について、感性スペクトル解析法による解析結果を図7(A)に示し、感性フラクタル次元解析法による解析結果を図7(B)に示す。認識率自体は共に80%以上の認識率となっているが、その出力値の時間推移をみるならば、感性スペクトル解析法は各出力値[anger(怒り)、sadness(悲しみ)、joy(喜び)、relaxation(リラックス)]の変動が激しく変動しており、不規則な出力であるといえる。すなわち[0010]が正確に出難い。これに対して図7(B)に示されるように、本実施の形態によればjoy(喜び)の出力だけが大きく現れており、その他の出力の変動は少ない。したがって本発明の実施の形態によれば、[0010]の出力が確実に得られる。
【0049】
[評価用信号に対する認識性能比較]
評価用信号(実際に測定される脳波信号に近いものとして予め用意した信号でこの実験の場合には喜びを表す信号)の認識率を示す表を図8に示す。感性スペクトル解析法(ESAM)においては、被験者C、Dにおいて、4感性の認識率平均が49%、48%と、50%以下の平均認識率となっている。感性フラクタル次元解析法(EFAM)においては、感性間平均の認識率が89%と、大幅に改善されている。5人平均でも、感性スペクトル解析法では52%の平均認識率であるが、感性フラクタル次元解析法では80%の平均認識率となっている。また、4感性の中で最も低い認識率に注目するならば、感性スペクトル解析法では被験者B、C、D、Eにおいて、最低認識率が20〜32%となっており、5人の被験者中で4人において、1/3以下の認識率となっている基準感性が存在している。最低認識率が低い場合、標的感性を批評的感性と認識してしまう第1種エラーが生じると共に、非標的感性を標的感性と認識してしまう第2種エラーが生じる。そのため、標的感性の認識率の低下だけでなく、全感性の認識結果の信頼性低下にもつながる。感性フラクタル次元解析法では、先の被験者における最低認識率が48〜75%と改善されている。
【0050】
評価用信号を入力した場合の解析例について、感性スペクトル解析法による解析結果を図9(A)に示し、感性フラクタル次元解析法による解析結果を図9(B)に示す。この例はjoyの評価用信号を入力したもので、感性スペクトル解析法では36%の認識率であったが、感性フラクタル次元解析法においては95%の認識率となり、認識率が大幅に改善されていることが分かる。
【0051】
[測定手段の電極数の減少と電極配置の関係]
感性フラクタル次元解析法において、使用する電極数を減らした場合の認識率の変化と、電極数を減らした場合における電極配置について検証を行った。配置する電極は左右対称とし、図2に示したFp1とFp2をまとめてFpと表し、以下同様にF、T、P、Oと表す。図10及び図11に、評価用信号に対する第1種及び第2種の認識率、最低認識率の被験者間平均、及び、被験者5人の中での最低認識率を示す。これらの結果より、電極の配置によって、電極数8、及び6の場合でも、電極数10の場合と比べ、認識率を大きく下げることなく解析できることがわかる。また、評価用データに対する認識率では、EFAM(8ch)において78%(第1種)、EFAM(6ch)において80%(第1種)、EFAM(4ch)において71%(同上)と、ESAM(10ch)における認識率52%(同上)よりも優れた認識率を得られており、感性フラクタル次元解析法が、未学習データに対する認識において優れた性能をもつことが確認できる。
【0052】
また、チャンネル数を減少させた場合において、第1種及び第2種認識率より検証を行った。その結果、4ch配置した場合では、後頭部Oと、前頭部−側頭部の組み合わせで最低認識率平均が高くなっている。6ch配置した場合、前頭部Fp、Fに電極4chを集中させた場合に平均最低認識率が下がっている。逆に、側頭部Tと、後頭部OもしくはPが入っている組み合わせで、平均最低認識率が高くなっている。8ch配置した場合では、側頭部T、及び後頭部Oに電極を配置しなかった場合に、認識率の低下がみられる。
【0053】
フラクタル次元解析法を用いた信号処理と認識処理によって各感性を定量的に評価すると、従来の感性スペクトル解析法を用いる場合に比べ、認識に用いる感性の特徴量の数を同条件下で1/3にまで抑えることができた。また、認識として線形写像を用いて行った評価実験では、学習時に用いていない脳波データに対する認識率の比較において、従来に比べて平均約30%の認識率向上がみられた。また少ないチャンネル数でも、認識率を保つことができるため、電極の装着時間を短縮することができ、必要となる生体アンプの数も減らすことが可能であることから、解析に始めるにあたり必要となるコストの削減も可能である。したがって本発明を用いると、さまざまな事例への感性解析の適用や、脳波を用いたヒューマンインターフェイスの研究への応用などが期待できる。
【0054】
図12は、判別手段4で用いることができる判別法として階層型カオスニューラルネットワークを用いる場合の概念を示す図である。この例は、10チャンネルで測定した脳波信号を処理するシステムであり、入力を前処理としてθ波、α波及びβ波の3つの3帯域に分離し、相互相関等の処理に加えてフラクタル次元解析を行う。そのため135個の入力信号が生成され、これが階層型カオスニューラルネットワークの入力となる。また中間層は、45個のニューロンが配置され、出力には喜怒哀楽の4つの感性に相当するニューロンが配置される。そして学習の基本となる標準的な喜怒哀楽を感じる外部刺激を被測定者に見せて、その喜怒哀楽等の感性に相当する教師信号(脳機能判別用リファレンス信号)を出力層のニューロンに与える。この例でも前の例と同様に、フラクタル次元解析を行うので、従来のように生体信号の振幅情報からだけでは得られない脳活動における複雑性に係る情報を取り出して感性情報を抽出することができる。なお脳波信号(生体信号)の前処理として独立成分解析を導入することにより、生体ノイズを除去し、より確度の高い計測・処理が実現可能になる。
【0055】
ニューラルネットについては多くの論文が出されているだけでなく、種々の公開された特許公報にもその利用態様が示されており、公知である。例えば、2001年1月に発行された「電子情報通信学会論文誌」のA Vol.J84−A No.1 第33頁〜第41頁に中川匡弘及び小野坂良男が「周期カオスニューロンを用いた誤差逆伝搬法」と題する論文の中にも階層型カオスニューラルネットワークについて紹介されている。また特開平5−40840号公報、特開平6−337852号公報、特開平8−212275号公報、特開平8−235351号公報にニューラルネットワークの利用形態の例が示されている。
【0056】
図12に示すように判別法として、階層型カオスニューラルネットワークを用いる場合には、入力層にフラクタル次元解析法により得た脳機能計測用解析信号を入力し、出力層に脳機能判別用リファレンス信号を入力しておけばよい。図13は、同じ条件で脳波信号を計測した場合において、ニューラルネットワーク(NN)を用いた場合と線形写像を用いた場合の結果を示す。図13から分かるように、図2の実施の形態における線形写像を求める場合よりも、ニューラルネットワーク(NN)を用いると、脳機能の平均認識率を高めることができる。
【0057】
また本発明の脳機能計測方法及び装置を用いると、携帯型感性計測・処理システムを構築でき、現代社会におけるストレスの解消装置として、個人のみならず医療期間での利用が期待される。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、脳波信号に基づいて脳機能を定量的に判別するために、脳波信号に基づく信号からフラクタル次元を求めるフラクタル解析法を用いるので、従来よりも脳機能の認識に用いる特徴量が少なくて済む上、従来よりも脳機能の平均認識率を大幅に向上させることができる利点が得られる。特に、本発明の装置によれば、線形写像を求める場合よりも、脳機能の平均認識率を高めることができる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脳機能計測装置の実施の形態の一例の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】 脳波信号を得るための電極の配置を示す図である。
【図3】 図1の実施の形態を用いて実行する脳機能判別方法の一例の概念を示す図である。
【図4】 マトリックスを示す図である。
【図5】 解析窓を用いた信号の切り出しを説明するために用いる図である。
【図6】 リファレンス信号に対する認識率を表にして示す図である。
【図7】 (A)は感性スペクトル解析法による解析結果を示す図であり、(B)は感性フラクタル次元解析法による解析結果を示す図である。
【図8】 評価用信号の認識率を表で示す図である。
【図9】 (A)は評価用信号を入力した場合の感性スペクトル解析法による解析結果を示す図であり、(B)は感性フラクタル次元解析法による解析結果を示す図である。
【図10】 評価用信号に対する第1種の認識率、最低認識率の被験者間平均及び被験者5人の中での最低認識率を表で示す図である。
【図11】 評価用信号に対する第2種の認識率、最低認識率の被験者間平均及び被験者5人の中での最低認識率を表で示す図である。
【図12】 判別法として階層型カオスニューラルネットワークを用いる場合の概念を示す図である。
【図13】 同じ条件で脳波信号を計測した場合において、ニューラルネットワーク(NN)を用いた場合と線形写像を用いた場合の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 リファレンス信号記憶手段
2 測定手段
3 脳機能計測用解析信号取得手段
4 判別手段

Claims (1)

  1. 状況の変化に対応して被測定者の脳から複数種類の脳波信号を予め測定し、測定した前記複数の脳波信号と所定の解析法とに基づいて脳機能を定量的に判別するための脳機能判別用リファレンス信号を取得したものを記憶するリファレンス信号記憶手段と、
    所定の状況下にある前記被測定者の脳から複数の脳波信号を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定した前記複数の脳波信号と前記所定の解析法とを用いて脳機能計測用解析信号を取得する脳機能計測用解析信号取得手段と、
    前記脳機能計測用解析信号を前記脳機能判別用リファレンス信号を用いて所定の判別法により解析判別することにより前記被測定者の脳機能の状態を計測する判別手段とを備え、
    前記脳機能判別用リファレンス信号がフラクタル次元解析法を用いて得たものであり、前記脳機能計測用解析信号取得手段では前記所定の解析法としてフラクタル次元解析法を用いる脳機能計測装置であって、
    前記判別手段は、前記所定の判別法として階層型カオスニューラルネットワークを用い、
    前記階層型カオスニューラルネットワークの入力層に前記フラクタル次元解析法により得た前記脳機能計測用解析信号が入力され、前記階層型カオスニューラルネットワークの出力層に前記脳機能判別用リファレンス信号が与えられることを特徴とする脳機能計測装置。
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