JP5445391B2 - スイッチングハブ、リング型ネットワークシステム、及び、リング型ネットワークシステムのルート切り替え方法 - Google Patents
スイッチングハブ、リング型ネットワークシステム、及び、リング型ネットワークシステムのルート切り替え方法 Download PDFInfo
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Description
しかしながら、先行技術のスイッチングハブを用いたリング型ネットワークシステムでは、障害が解消した時点で物理的なループが発生する。この物理的なループにおけるフレームの永久ループを防止するには、障害が解消するよりも前に、逆側ポートをブロッキング状態に遷移させる必要がある。このように障害が解消するよりも前に逆側ポートをブロッキング状態に遷移させた場合、逆側ポートにてフレームが破棄され、フレームのロスが発生してしまう。
図1は、一実施形態の広域ネットワークシステム10を示している。具体的には、広域ネットワークシステム10は、複数の地域網A,B,C,Dと、地域網A,B,C,D同士をOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにてレイヤ2レベルで接続する広域網12とからなる。
なお以下では、スイッチングハブ18a,18b,18c,18dの全部又は任意の1つ以上をスイッチングハブ18とも称し、伝送媒体19a,19b,19c,19dの全部又は任意の1つ以上を伝送媒体19とも称する。
図2に示したように、スイッチングハブ18は、第1ポート20a、第2ポート20b、及び、第3ポート20cの各々に接続され、ハードウェア処理を担当するASIC(特定用途向け集積回路)22、ASIC22と協働し、ソフトウェア処理を担当するCPU(中央演算処理装置)24、並びに、スイッチングハブ18の設定を外部のパーソナルコンピュータから行うための制御用I/F(インターフェース)25を有する。
ASIC22は、例えば、イングレス(入力)処理ユニット26、MMU(Memory Management Unit:メモリマネージメントユニット)28、イーグレス(出力)処理ユニット30、及び、メモリ32を有する。
イングレス処理ユニット26は、機能でみたときに、学習部34、検索部36、リング監視部38、及び、リング管理用タグ付与部40を有する。
またメモリ32は、読み出し及び書き込みが可能な記憶装置であり、FDB(Forwarding DataBase フォワーディングデータベース)42、送信フィルタリングDB(データベース)44、受信フィルタリングDB46、リング状態テーブル48、及び、リング管理用タグテーブル50を格納する。
〔学習部〕
学習部34は、MACフレーム中の送信元アドレス(SA:Source Address)がFDB42に未登録であれば、受信したポート20と関連付けて、FDB42に送信元アドレスを登録する。
検索部36は、FDB42、送信フィルタリングDB44、受信フィルタリングDB46、及び、リング状態テーブル48を参照しながら、MACフレーム中の宛先アドレス(DA:Destination Address)に基づいて、ポート20のうち何れか一つ以上をMACフレームの出力先に設定する。
具体的には、検索部36は、宛先アドレスがFDB42に登録されていれば、FDB42において宛先アドレスと関連付けられているポート20を出力先に設定する。一方、宛先アドレスがFDB42に登録されていなければ、受信したポート20以外の全てのポート20を出力先に設定する。
ただし、検索部36は、送信フィルタリングDB44、受信フィルタリングDB46、及び、リング状態テーブル48も参照しており、出力先に設定されたポートを通じてMACフレームを送信するか否かも判定する。
具体的には、送信フィルタリングDB44には、出力先のポート20、及び、後述するリング管理用タグ付与部40によってMACフレームに付与されたリング管理用タグに応じて、MACフレームを転送又は破棄することが規定されている。送信フィルタリングDB44は、例えばネットワークシステムの管理者が適宜設定及び変更可能である。
受信フィルタリングDB46には、受信したポート20、及び、後述するリング管理用タグ付与部40によってMACフレームに付与されたリング管理用タグに応じて、MACフレームを転送又は破棄することが規定されている。受信フィルタリングDB46は、例えばネットワークシステムの管理者が適宜設定及び変更可能である。
リング状態テーブル48には、リング型伝送路の状態が正常状態及び異常状態のうち何れであるかというリング型伝送路の状態に関する情報(リング状態情報)が保存されている。リング状態情報は、リング型伝送路の状態に変化があった場合、適宜更新される。
リング監視部38は、リング型伝送路の状態をCPU24と協働して検知し、検知されたリング状態情報が、リング状態テーブル48に書き込まれる。
リング型伝送路の状態を検知するための具体的な方法は、特に限定されることはないが、例えば以下のような一般的なリングプロトコルの方法を利用することができる。
リングプロトコルの方法を利用した場合、スイッチングハブ18a,18b,18c,18dのうち何れか一つがマスターノードに設定され、他のノードがリングノードに設定される。本実施形態では、スイッチングハブ18aがマスターノードに設定され、スイッチングハブ18b,18c,18dが第1リングノード、第2リングノード及び第3リングノードにそれぞれ設定される。
第1リングノード18b、第2リングノード18c及び第3リングノード18dの各々は、ハローフレームの送信方向でみて上流のポート20で受信したハローフレームを下流のポート20を通じて送信するように設定されている。
FDB42のフラッシュは、例えば、マスターノード18aからの命令によって行うことができ、そのために、状態が切り替わった直後のハローフレーム又はRDIフレームに、フラッシュを命令するための情報を含ませることができる。
イングレス処理ユニット26で解析及び出力先が設定されたMACフレームは、MMU28を通じて、イーグレス処理ユニット30に渡される。MMU28は、メモリ制御部と、メモリ制御部によって書き込み及び読み出しが制御されるバッファメモリによって構成される。イングレス処理ユニット26は、メモリ制御部を介してMACフレームをバッファメモリに書き込み、イーグレス処理ユニット30は、メモリ制御部を介してバッファメモリ中のMACフレームを読み出す。
イーグレス処理ユニット30は、MMU28から受け取ったMACフレームを出力先に設定されたポート20に渡し、当該ポート20からMACフレームが送信される。
ここで、イーグレス処理ユニット30は、リング管理用タグ除去部41を有し、リング型伝送路の外部に向けて送信されるMACフレームから、リング管理用タグを除去して出力先に設定されたポート20に渡す。なお、リング管理用タグ除去部41は、リング管理用タグが付与されたMACフレームがリング型伝送路内を流れ続けるときには、リング管理用タグを除去することはない。
リング管理用タグ付与部40は、リング型伝送路の外部、本実施形態では、地域網A,B,C,D内のスイッチングハブ16から受け取ったMACフレームに、リング管理用タグテーブル50を参照して、リング管理用タグを付与する。以下では、リング管理用タグが付与されたMACフレームをリングフレームともいう。
図3の下段には、拡張VLANタグの構成も示されており、拡張VLANタグは、2バイトのTPID(Tag Protocol Identifier)と2バイトのTCI(Tag Control Information:タグ制御情報)とからなる。リング管理用タグとして拡張VLANタグを用いる場合、拡張VLANタグのTPIDには、リング管理用タグであることを示す16ビットの識別番号が割り当てられる。
以下、スイッチングハブ18の使用方法として、リング型伝送路を通じて地域網Cから地域網AにMACフレームを伝送する場合における、スイッチングハブ18の動作について、第1乃至第6の状況別に説明する。
まず第1の状況として、リング型伝送路が正常状態であって、MACフレームの宛先アドレスが各スイッチングハブ18のFDB42に登録されているときについて説明する。
図4は、マスターノード18a、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dの動作を概略的に示すタイミングチャートであり、図5は、図4の動作に伴うフレームの流れを合わせて示す広域ネットワークシステム10の概略的なブロック図であり、図6は、第1リングノード18b、第2リングノード18c及び第3リングノード18dの各々のFDB42の一部を示す表であり、図7は、第1リングノード18b、第2リングノード18c及び第3リングノード18dの各々の送信フィルタリングDB44の一部を示す表であり、図8は、マスターノード18aのFDB42の一部を示す表である。
従って、マスターノード18aは第2ポート20bでハローフレームを受信し、リング型伝送路が正常状態にあることを検出する。そして、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dは、RDIフレームを受信しないことにより、リング型伝送路が正常状態にあることを検出する。
このようにして検出されたリング型伝送路の状態は、各スイッチングハブ18のリング状態テーブル48に記録される。
第2リングノード18cの第1ポート20aが地域網CからのMACフレームを受信すると、第2リングノード18cのイングレス処理ユニット26は、MACフレームの宛先アドレス及び送信元アドレスを解析する。
そして、第2リングノード18cのイングレス処理ユニット26は、リング型伝送路が正常状態であるか異常状態であるかを、第2リングノード18cのリング状態テーブル48にて確認する。
確認の結果、リング型伝送路の状態が正常状態であると判定されると、第2リングノード18cのリング管理用タグ付与部40は、MACフレームにリング管理用タグとして、正常状態に関連付けられた第1タグT1を付与する。
ただし、通常のVLANタグについては、各スイッチングハブ18にてリング型伝送路の状態に応じて書き換えられることはない。
第3リングノード18dのイングレス処理ユニット26は、第2ポート20bを介して第2リングノード18cからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
出力先を決定した検索部36は、更に、図7に例示した第3リングノード18dの送信フィルタリングDB44を参照して、第3ポート20cから、リングフレームを送信してもよいか否かを確認する。
マスターノード18aのイングレス処理ユニット26は、第2ポート20bを介して第3リングノード18dからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
出力先が第1ポート20aに設定された場合、イーグレス処理ユニット30のリング管理用タグ除去部41において、リングフレームからリング管理用タグが除去される。従って、リング管理用タグが除去されたMACフレームが、第1ポート20aを通じ、地域網Aに向けて送信される。そしてこの場合、宛先がリング型伝送路の外部であるため、第1ポート20aからの送信の可否について、送信フィルタリングDB44を参照する必要はない。
次に、第2の状況として、リング型伝送路が正常状態であって、MACフレームの宛先アドレス(DA:Destination Address)が、各スイッチングハブ18のFDB42に登録されていないときについて説明する。
なお、図9は、マスターノード18a、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dの動作に伴うフレームの流れを合わせて示す広域ネットワークシステム10の概略的なブロック図であり、図10は、マスターノード18aの送信フィルタリングDB44の一部を示す表であり、図11は、マスターノード18aの受信フィルタリングDB46の一部を示す表である。
第2リングノード18cの第1ポート20aが地域網CからのMACフレームを受信すると、第2リングノード18cのイングレス処理ユニット26は、MACフレームの宛先アドレス及び送信元アドレスを解析する。
そして、第2リングノード18cのイングレス処理ユニット26は、リング型伝送路が正常状態であるか異常状態であるかを、第2リングノード18cのリング状態テーブル48にて確認する。
確認の結果、リング型伝送路の状態が正常状態であると判定されると、第2リングノード18cのリング管理用タグ付与部40は、MACフレームにリング管理用タグとして、正常状態に関連付けられた第1タグT1を付与する。
図7の送信フィルタリングDB44によれば、第1タグT1を含むリングフレームを第2ポート20b及び第3ポート20cの各々から送信してもよい。従って、リングフレームは、MMU28、イーグレス処理ユニット30、及び、第2ポート20bを通じ、第1リングノード18bの第3ポート20cに向けて送信されるとともに、MMU28、イーグレス処理ユニット30、及び、第3ポート20cを通じ、第3リングノード18dの第2ポート20bに向けて送信される。つまり、リングフレームが複数のポート20から送信(マルチキャスト)される。
第3リングノード18dのイングレス処理ユニット26は、第2ポート20bを介して第2リングノード18cからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
出力先を決定した検索部36は、更に、図7に例示した第3リングノード18dの送信フィルタリングDB44を参照して、第3ポート20cからリングフレームを送信してもよいか否かを確認する。
〔第1リングノード〕
第1リングノード18bのイングレス処理ユニット26は、第3ポート20cを介して第2リングノード18cからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
出力先を決定した検索部36は、更に、図7に例示した第1リングノード18bの送信フィルタリングDB44を参照して、第2ポート20bからリングフレームを送信してもよいか否かを確認する。
マスターノード18aのイングレス処理ユニット26は、第2ポート20bを介して第3リングノード18dからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
そして、検索部36は、図11に例示したマスターノード18aの受信フィルタリングDB46を参照して、第3ポート20cで受信したリングフレームを転送してもよいか否かを確認する。
ここで図9において、符号60が付された、中にバツが書かれた丸印60は、送信フィルタリングDB44による、第3ポート20cからの第1タグT1を含むリングフレームの送信の禁止、及び、受信フィルタリングDB46による、第3ポート20cでの第1タグT1を含むリングフレームの破棄を表している。
第3の状況として、リング型伝送路が正常状態から異常状態に変化する前後について説明する。ここでの異常状態とは、第2リングノード18cと第3リングノード18dとの間の伝送媒体19cに断線等の障害が発生し、第2リングノード18cと第3リングノード18dとの間の直接の物理的接続が切れている状態をいう。
図12は、マスターノード18a、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dの動作を概略的に示すタイミングチャートであり、図13は、図12の動作に伴うフレームの流れを合わせて示す広域ネットワークシステム10の概略的なブロック図である。
このようにして検出されたリング型伝送路の状態は、各スイッチングハブ18のリング状態テーブル48に記録される。
また、マスターノード18a、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dは、リング型伝送路が正常状態から異常状態に変化したことに伴い、各々のFDB42をフラッシュする。
リング型伝送路が正常状態から異常状態に変化した後、第2リングノード18cの第1ポート20aが地域網CからのMACフレームを受信すると、第2リングノード18cのイングレス処理ユニット26は、MACフレームの宛先アドレス及び送信元アドレスを解析する。
そして、第2リングノード18cのイングレス処理ユニット26は、リング型伝送路が正常状態であるか異常状態であるかを、第2リングノード18cのリング状態テーブル48にて確認する。
確認の結果、リング型伝送路の状態が異常状態であると判定されると、第2リングノード18cのリング管理用タグ付与部40は、MACフレームにリング管理用タグとして、異常状態に関連付けられた第2タグT2を付与する。
図7の送信フィルタリングDB44によれば、第2タグT2を含むリングフレームを第2ポート20b及び第3ポート20cの各々から送信してもよい。従って、リングフレームは、MMU28、イーグレス処理ユニット30、及び、第2ポート20bを通じ、第1リングノード18bの第3ポート20cに向けて送信されるとともに、MMU28、イーグレス処理ユニット30、及び、第3ポート20cを通じ、第3リングノード18dの第2ポート20bに向けて送信される。
なお、第2リングノード18cの学習部34は、受信した第1ポート20aと送信元アドレスとを相互に関連付けてFDB42に登録する。
〔第1リングノード〕
第1リングノード18bのイングレス処理ユニット26は、第3ポート20cを介して第2リングノード18cからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
出力先を決定した検索部36は、更に、図7に例示した第1リングノード18bの送信フィルタリングDB44を参照して、第2ポート20bからリングフレームを送信してもよいか否かを確認する。
マスターノード18aのイングレス処理ユニット26は、第3ポート20cを介して第1リングノード18bからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
そして、検索部36は、図11に例示したマスターノード18aの受信フィルタリングDB46を参照して、第3ポート20cで受信したリングフレームを転送してもよいか否かを確認する。
それから、検索部36は、マスターノード18aのFDB42を参照し、リングフレームの出力先を設定する。この場合も、フラッシュされたばかりのFDB42に宛先アドレスが登録されていないので、受信した第3ポート20c以外の第1ポート20a及び第2ポート20bが出力先に設定される。
〔第3リングノード〕
第3リングノード18dのイングレス処理ユニット26は、第3ポート20cを介してマスターノード18aからのリングフレームを受信すると、リングフレームの宛先アドレス、送信元アドレス、及び、リング管理用タグを解析する。
出力先を決定した検索部36は、更に、図7に例示した第3リングノード18dの送信フィルタリングDB44を参照して、第2ポート20bからリングフレームを送信してもよいか否かを確認する。
しかしながら、第2リングノード18cと第3リングノード18dとの間の直接の物理的接続は切れているので、第2リングノード18cの第3ポート20cは、第3リングノード18dからのリングフレームを受信することができない。
なお、第3リングノード18dの学習部34は、受信した第3ポート20cと送信元ア
ドレスとを相互に関連付けてFDB42に登録する。
第4の状況として、リング型伝送路が異常状態になってから、ある程度の時間が経過し、各スイッチングハブ18のFDB42が再構築された状況について説明する。
図14は、マスターノード18a、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dの動作に伴うフレームの流れを合わせて示す広域ネットワークシステム10の概略的なブロック図である。
第5の状況として、リング型伝送路が異常状態から正常状態に復旧する過程、より詳しくは、例えばリング型伝送路の管理者が、第2リングノード18cと第3リングノード18dとの間の直接の物理的接続を回復させる過程について説明する。
図15は、マスターノード18a、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dの動作を概略的に示すタイミングチャートであり、図16は、図15の動作中、第2リングノード18cと第3リングノード18dとの間の直接の物理的接続が回復する前におけるフレームの流れを合わせて示す広域ネットワークシステム10の概略的なブロック図であり、図17は、図15の動作中、第2リングノード18cと第3リングノード18dとの間の直接の物理的接続が回復した後におけるフレームの流れを合わせて示す広域ネットワークシステム10の概略的なブロック図であり、図18は、回復前後の第2リングノード18cの受信フィルタリングDB46の一部を示す表であり、図19は、回復前後の第3リングノード18cの受信フィルタリングDB46の一部を示す表であり、図20は、回復してから適当な時間経過後に変更された第2リングノード18cの受信フィルタリングDB46の一部を示す表であり、そして、図21は、回復してから適当な時間経過後に変更された第3リングノード18cの受信フィルタリングDB46の一部を示す表である。
そのために、第2リングノード18cの受信フィルタリングDB46において、図18に示したように、第3ポート20c及び第2タグT2に対応するStatusの欄をDiscardに設定すればよい。また、第3リングノード18dの受信フィルタリングDB46において、図19に示したように、第2ポート20b及び第2タグT2に対応するStatusの欄をDiscardに設定すればよい。
なお、受信フィルタリングDB46の設定は、管理者等が、第2リングノード18c及び第3リングノード18dの各々の制御用I/F25に直接又は間接にて接続されたパーソナルコンピュータを用いて適宜変更することができる。
当該接続が回復すると、第3リングノード18dは、第2リングノード18cが送信したハローフレームを受信し、受信したハローフレームをマスターノード18aに送信する。
これによりマスターノード18aは、リング型伝送路が正常状態にあることを検出し、RDIフレームの送信を停止する。そして、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dは、RDIフレームを受信しなくなったことにより、リング型伝送路が正常状態に戻ったことを検出する。
また、マスターノード18a、第1リングノード18b、第2リングノード18c、及び、第3リングノード18dは、リング型伝送路が異常状態から正常状態に変化したことに伴い、各々のFDB42をフラッシュする。
第6の状況として、リング型伝送路を正常状態から異常状態に、例えばリング型伝送路の保守点検等のために、計画的に変化させる場合(ルート切り替え方法)について説明する。具体的には、第2リングノード18cと第3リングノード18dとの間の直接の物理的接続を計画的に切断する場合について説明する。
なお、送信フィルタリング44及び受信フィルタリングDB46の設定は、管理者等が、第3リングノード18dの制御用I/F25に直接又は間接にて接続されたパーソナルコンピュータを用いて適宜変更することができる。
この結果、このスイッチングハブ18を用いたリング型伝送路では、第5の状況として説明したように障害が解消する際、若しくは、第6の状況として説明したようにシステム管理者が手動によりルートを切り替える際、それぞれ利用可能な2つのルートのうち一方から他方に切り替えることによって、通信フレームのロスが発生しない。
このように、このリング型ネットワークシステムでは、簡単な構成にて、ルートを所望のタイミングで意図的に切り替えることができ、保守点検や部品交換等を行うことができる。
このため、ルートの切り替え後に、第2タグT2が付与された通信フレームが、リング型伝送路内を永久にループすることはない。
このため、このリング型ネットワークシステムのルート切り替え方法によれば、ルートの切り替え前後で、通信フレームの永久ループ及びロスが発生しない。この結果として、リング型ネットワークシステムのシステム管理者等は、利用者に不便をかけることなく、スイッチングハブ18や伝送媒体19の保守点検や部品交換等を行うことができる。
例えば上述した一実施形態では、リング型伝送路の物理的な開閉状態の検知や、FDB42のフラッシュのためにハローフレーム及びRDIフレームを用いたけれども、IEEE802.1Dに規定されたSTP(Spanning Tree Protocol)プロトコルの手法や、ITU−T G.8032に規定されたEthernet Ring Protectionの手法を採用してもよい。
具体的には、ITU−T G.8032の場合、R−APS(故障通知)フレームを採用することができる。
また、上述した一実施形態では、送信フィルタリングDB44及び受信フィルタリングDB46の両方を用いて、リング型伝送路内でのリング管理用タグを含むリングフレームの通過が禁止又は許可されていたが、送信フィルタリングDB44及び受信フィルタリングDB46と同じ設定内容を有する一つのフィルタリングDBを用い、MACフレームの受信時、及び送信時の両方で該一つのフィルタリングDBを参照するようにしてもよい。
12 広域網
18a スイッチングハブ(マスターノード)
18b スイッチングハブ(第1リングノード)
18c スイッチングハブ(第2リングノード)
18d スイッチングハブ(第3リングノード)
19 伝送媒体
20a 第1ポート
20b 第2ポート
20c 第3ポート
22 ASIC
24 CPU(情報取得手段)
26 イングレス処理ユニット
28 MMU
30 イーグレス処理ユニット
32 メモリ
34 学習部
36 検索部(通信フレームフィルタリング手段)
38 リング監視部(情報取得手段)
40 リング管理用タグ付与部(リング管理用タグ付与手段)
41 リング管理用タグ除去部(リング管理用タグ除去手段)
42 FDB
44 送信フィルタリングDB(通信フレームフィルタリング手段)
46 受信フィルタリングDB(通信フレームフィルタリング手段)
48 リング状態テーブル
50 リング管理用タグテーブル(リング管理用タグ付与手段)
Claims (7)
- リング型伝送路を構成するためのスイッチングハブであって、
前記リング型伝送路の開閉状態に関する情報を取得する情報取得手段と、
前記リング型伝送路の外部から入って来る通信フレームに対しリング管理用タグを付与するリング管理用タグ付与手段であって、前記情報によれば前記リング型伝送路が閉状態であるときに前記リング管理用タグとして第1タグを付与する一方、前記情報によれば前記リング型伝送路が開状態であるときに前記リング管理用タグとして第2タグを付与するリング管理用タグ付与手段と、
前記リング型伝送路から外部に出て行く通信フレームから、前記リング管理用タグを外すリング管理用タグ除去手段と、
前記リング型伝送路内を流れようとする通信フレームに関し、前記リング管理用タグが第1タグ及び第2タグのうち何れであるかに応じて、通過を制限する通信フレームフィルタリング手段と
を備えるスイッチングハブ。 - 請求項1に記載のスイッチングハブであって、
前記通信フレームフィルタリング手段は、前記リング型伝送路が開状態及び閉状態のうち何れであっても、前記リング型伝送路内を流れようとする通信フレームのうち前記第1タグが付与された通信フレームの通過を禁止する、
スイッチングハブ。 - 請求項2に記載のスイッチングハブであって、
前記情報取得手段は、前記リング型伝送路に制御フレームを送り出し、前記制御フレームの戻りを確認することによって前記リング型伝送路の開閉状態を検知する開閉状態検知手段を含み、
前記開閉状態検知手段によって検知した前記リング型伝送路の開閉状態に関する情報を前記リング型伝送路を構成する他のスイッチングハブの情報取得手段に伝達するための開閉状態通知手段を更に備える、
スイッチングハブ。 - リング型伝送路を構成するための複数のスイッチングハブと、前記スイッチングハブと協働してリング型伝送路を構成すべく、前記スイッチングハブ同士をリング状に接続する伝送媒体とを備えるリング型ネットワークシステムであって、
前記スイッチングハブは、
前記リング型伝送路の開閉状態に関する情報を取得する情報取得手段と、
前記リング型伝送路の外部から入って来る通信フレームに対しリング管理用タグを付与するリング管理用タグ付与手段であって、前記情報によれば前記リング型伝送路が閉状態であるときに前記リング管理用タグとして第1タグを付与する一方、前記情報によれば前記リング型伝送路が開状態であるときに前記リング管理用タグとして第2タグを付与するリング管理用タグ付与手段と、
前記リング型伝送路から外部に出て行く通信フレームから、前記リング管理用タグを外すリング管理用タグ除去手段と、
前記リング型伝送路内を流れようとする通信フレームに関し、前記リング管理用タグが第1タグ及び第2タグのうち何れであるかに応じて、通過を制限する通信フレームフィルタリング手段と
を備える、リング型ネットワークシステム。 - 請求項4に記載のリング型ネットワークシステムであって、
前記スイッチングハブのうち一つはマスターノードに設定され、
前記マスターノードは、前記リング型伝送路が開状態及び閉状態のうち何れであっても、前記通信フレームフィルタリング手段によって、前記リング型伝送路内を流れようとする通信フレームのうち前記第1タグが付与された通信フレームの通過を禁止する、
リング型ネットワークシステム。 - 請求項5に記載のリング型ネットワークシステムであって、
前記マスターノードの情報取得手段は、前記リング型伝送路に制御フレームを送り出し、前記制御フレームの戻りを確認することによって前記リング型伝送路の開閉状態を検知する開閉状態検知手段を含み、
前記マスターノードは、前記開閉状態検知手段によって検知した前記リング型伝送路の開閉状態に関する情報を他のスイッチングハブの情報取得手段に伝達するための開閉状態通知手段を更に備え、
前記スイッチングハブのうち前記マスターノード以外のスイッチングハブは、前記制御フレームの通過を禁止する疑似開状態発生手段を更に備える、
リング型ネットワークシステム。 - 請求項6に記載のリング型ネットワークシステムに用いられるリング型ネットワークシステムのルート切り替え方法であって、
前記第2タグが付与された通信フレームの通過を禁止するように、前記スイッチングハブのうち一つのスイッチングハブの通信フレームフィルタリング手段を設定するループ予防工程と、
前記ループ予防工程の後、前記疑似開状態発生手段を備えるスイッチングハブに前記制御フレームの通過を禁止させる疑似開状態発生工程と
を備えるリング型ネットワークシステムのルート切り替え方法。
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