JP5443705B2 - 天然由来材料を組み込む固体インクセットおよびその方法 - Google Patents

天然由来材料を組み込む固体インクセットおよびその方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体の相変化インクに関し、特に再生可能資源を含む固体の相変化インクジェットインク組成物、および画像形成の方法、特にインクジェット印刷において使用するためのそのようなインクの用途に関する。
一般に、相変化インクは、例えば、約20℃〜27℃の周囲温度または室温においては固相状態であるが、インクジェット印刷装置の上昇した作動温度においては液相状態である。ジェットデバイスの作動温度において、そのインクは、融解し、液体インクの小滴は、印刷装置から噴射される。インクの小滴が、直接または中間の加熱された転写ベルトまたはドラムを介して記録基材の表面に接触するとき、小滴は急速に固化して凝固したインク滴の所定のパターンを形成する。
相変化インクを用いて基材に直接または中間転写部材に印刷する圧電インクジェット装置の典型的な構造において、その画像は、基材(受像部材または中間転写部材)がインクジェットヘッドに対して4〜18回転する(漸増する動き)間に、適切に着色したインクをジェッティングにより塗布する。すなわち、基材に対して各回転の間にプリントヘッドの小さな平行移動がある。このやり方により、プリントヘッド構造が単純化され、その小さな動きにより小滴の良好な位置合わせが確保される。ジェットの作動温度において液状インクの小滴は、印刷装置から噴射され、インクの小滴が、直接または加熱された中間転写ベルトまたは中間転写ドラムを介して記録基材の表面に接触するとき、それらは急速に固化して凝固したインク滴の所定のパターンを形成する。
インクジェットプリンタで一般的に使用されるホットメルトインクは、ワックス系インクビヒクル、例えば結晶質ワックスを含んでいる。このような固体インクジェットインクは色鮮やかな画像を生成する。一般的な方式では、これらの結晶質ワックスインクを中間転写部材上で一部冷やした後、紙などの画像受容媒体に押しつける。転写定着(transfuse)によって画像の液滴が広げられ、色が豊富に、また堆積厚み(pile height)が低くなる。固体インクの流れが遅いため、紙の透き通しも防止できる。
これらの方式では、結晶質ワックスインクを約100℃〜140℃の温度で転写部材、例えばアルミニウムドラム上に噴射する。ワックス系インクをこのような高い温度に加熱し、転写部材へ効率良く適切に噴射できるよう粘度を下げる。転写部材が約60℃であるため、ワックスは十分に冷やされて固化または結晶化する。転写部材が、記録媒体、例えば紙の上を回転するにつれ、ワックス系インクを含んで成る画像が紙に押しつけられる。
しかしながら、結晶性ワックスの使用は、印刷された画像に限界をおく。通常の結晶性ワックスは、弱いファンデルワールス力により結合している非極性の脂肪族分子である。これらのワックスは、もっと極性の紙の基材に対して自然の親和性が殆どなくそれら自身の分子間結合の性質によって物理的なダメージに対して脆弱である。
参照により全体として本明細書に組み込む米国特許第6,906,118号は、第1の温度では、インクビヒクル分子の間に十分な強さの水素結合が存在し、その結果、そのインクビヒクルが、水素結合したダイマー、オリゴマー、またはポリマーを形成し、第1の温度より高い第2の温度では、インクビヒクル分子の間の水素結合が十分に破壊されて、より少なく水素結合をしたダイマー、オリゴマー、またはポリマーがインク中に存在し、その結果第2の温度におけるインクの粘度が第1の温度におけるインクの粘度より低くなる相変化インク組成物を開示している。
米国特許第6,547,380号明細書 米国特許第5,372,852号明細書 米国特許第6,906,118号明細書 米国特許第5,122,187号明細書 米国特許第5,194,638号明細書 米国特許第5,597,856号明細書 米国特許第5,750,604号明細書 米国特許第5,780,528号明細書 米国特許第5,782,996号明細書 英国特許第2,238,792号明細書 英国特許第2,290,793号明細書 英国特許第2,294,939号明細書 英国特許第2,305,670号明細書 英国特許第2,305,928号明細書
既知の組成物および方法は、意図した目的に対しては適しているものの、相変化インク、例えば再生可能な資源を含む固体の相変化インクについては改良の必要性が残っている。現在の相変化インクは、石油系であり、非再生可能資源から製造されているが、インクの主要部分が再生可能な資源に由来しており、したがって環境に優しい固体の相変化インクを提供することが望ましい。
これらのおよびその他の改良が、本明細書に記載のインクによって達成される。例えば、本明細書に記載されているのは、付加的コスト削減を提供し、耐摩耗性、紙への接着性、および改善された折りたたみ特性などの性能を増し、一方で環境へのプラスの影響を実現するインクである。
本発明に係る相変化インク組成物は、インクビヒクル、着色剤、および少なくとも1つの天然由来の材料を含む固体の相変化インク組成物であって、前記天然由来の材料が、水素化アビエチン酸のグリセロールエステルとスクロースエステルとの混合物であり、該混合物はインク質量に対して30質量%〜80質量%含有され、45℃から120℃の溶融の開始温度および℃から30℃の溶融転移幅を有する低溶融材料である、相変化インク組成物である。
本明細書に記載の固体の相変化インク組成物は、天然由来の材料を含有する。そのようなインクを調製するための方法も提供する。本開示においては、例えば、固体の相変化インクは、市販の固体インク製品に現在見られるビヒクル成分の約20〜約95質量パーセントまたはそれ以上を天然由来の材料で置き換えることによって得られる。ビヒクル成分とは、この文脈においては、着色剤および熱安定剤を除く全てのインク成分を含むものと定義される。これらの天然由来の材料は、例えば、それらは石油製品などの限りある資源からよりもむしろ再生可能資源から製造することができるために有益である。本明細書で使用される用語「再生可能資源」は、例えば、バイオ樹脂等の天然由来材料を含む。
複数の実施形態では、任意の適当な天然由来の材料を使用することができ、その場合、その天然由来の材料は、現行の市販の固体インクに使用される結晶性、半結晶性および/または非結晶性成分、例えば、一般的には石油系製品から誘導される結晶性、半結晶性および/または非結晶性成分を全面的に置き換える。複数の実施形態において、該固体の相変化インク組成物は、低溶融材料である少なくとも1つの天然由来の材料を含み、場合によって、少なくとも1つのより高い溶融性天然由来材料、例えば天然由来の樹脂を含むことができる。
いくつかの天然由来のワックス材料は、固体相変化インク組成物での使用に適する機械的特性および熱的特性を示す。例えば、いくつかの低溶融ワックス状天然由来材料は、鋭敏な溶融特性および固化特性を示すことができる。溶融の開始(onset)は、例えば、45〜120℃、例えば、45℃〜90℃、例えば60℃などで起こり得て、溶融転移の幅は、例えば、℃〜30℃、例えば5℃〜20℃、または6℃〜15℃などであり得る。そのような材料は、また、良好な熱安定性と、普通紙、コーティングを施した基材、および熱可塑性樹脂を含んで成る材料を含む多くの基材に対する強力な接着性も示すことができる。典型的な天然由来のワックス材料および誘導体は、例えば、植物、動物または鉱物起源のものであるようなワックス類(例えば、木ロウ、カンデリラロウ、カルナウバロウ、ベーベリロウ、ヤシ油およびダイズ油等の植物油を水素化して調製したワックスであり;ミネラルワックスの具体例は、オゾケライトワックス、ユタワックス、ピートワックスおよびモンタンワックスであり;天然ワックスの具体例は、昆虫ワックス、セラックワックス、オーリキュリーワックスおよびサトウキビワックスなど)、および糖のアルキルジエステルまたはそれ以上の高度エステル化物である。かかる材料の1例は、スクロースステアレート、スクロースジステアレート、およびそれらの混合物などのスクロースエステル、例えば、クローダ・カナダ社(Croda Canada Ltd.)により提供され、「Crodesta F−10」の商品名で販売されているものである。その他の天然由来材料としては、水素化アビエチン(ロジン)酸のグリセロールエステル、例えば、日本の大阪府の、荒川化学工業株式会社により提供され、「KE−100」の商品名で販売されているものを挙げることができる。
多数のその他の樹脂およびワックス、特にアルコール類および/またはアミン類を含む選択された求核試薬をイソシアネートと反応させることによって製造されるものを本開示のインクに対してさらに選択することができる。イソシアネートと異なる求核試薬との付加の順序により、最終樹脂製品のジウレタン、混合したウレタン/尿素、および/またはジ尿素分子の分布を調整することができる。多数の可塑剤、分散剤、顔料および天然色素を含む着色剤、ならびに当技術分野で知られている代わりの低溶融性ワックスもまた好適である。インク中の天然由来材料の全体量は、約15から約90重量パーセントまでであり、できるだけ高く、一方で所望の印刷品質を維持することが望ましい。いくつかの実施形態において、固体インクのセットは、約50重量パーセントを超える天然由来材料、例えば最高99質量パーセントまでの天然由来材料を含有し、それによって環境への影響の減少をもたらす。
追加の樹脂およびワックスを、2当量のABITOL(登録商標)Eヒドロアビエチルアルコールと1当量のイソホロンジイソシアネートとの反応により得られるウレタン樹脂;3当量のステアリルイソシアネートとグリセロール系アルコールとの付加物であるウレタン樹脂;適当なアミド、例えば、ジアミド、トリアミド、テトラアミド、環状アミドなどからなる群からさらに選択することができる。脂肪酸アミドとしては、モノアミド、テトラアミド、およびそれらの混合物が挙げられる。
本発明の実施の形態において使用に適するさらなる樹脂としては、トリアミドが挙げられる。本発明の実施の形態において使用に適するトリアミドとしては、3つのアミド基のすべてが同じ分子の鎖または分枝中に描かれている分子である直鎖トリアミドが挙げられる。直鎖トリアミドの例としては、以下の式を有するようなトリアミドが挙げられる。
Figure 0005443705
ここで、Rは、約1から200個までの炭素原子、例えば約25から約150個までの炭素原子または約30から約100個までの炭素原子を有する任意の炭化水素であり得る。
直鎖トリアミドとしては、たとえ1つが普通は異なる線を描くとしても、1つの線を3つのアミド基を通して描くことができるものをさらに含むことができる。かかるトリアミドの1例は、次式のように表すことができる。
Figure 0005443705
これはまた、次に示すように描くこともできる。
Figure 0005443705
複数の実施形態において、トリアミドはまた、分枝トリアミドであり得る。本件での使用に適する分枝トリアミドの例としては、次式に示す構造を有するものなどが挙げられる。
Figure 0005443705
かかる分枝トリアミドにおいて、RとRは、(i)約3個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約15個の炭素原子から約150個の炭素原子または約21個の炭素原子から約100個の炭素原子(ただし炭素原子の数はこれらの範囲外であり得る)を有するアルキレン基(直鎖、分枝、飽和、不飽和、環状、置換、および非置換のアルキレン基を含み、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアルキレン基中に存在していてもいなくてもよい)、(ii)約6個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約10個の炭素原子から約150個の炭素原子または約14個の炭素原子から約100個の炭素原子(炭素原子の数はこれらの範囲外であり得る)を有するアリーレン基(非置換および置換アリーレン基を含み、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアリーレン基中に存在していてもいなくてもよい)、(iii)約7個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約8個の炭素原子から約150個の炭素原子または約9個の炭素原子から約100個の炭素原子(炭素原子の数はこれらの範囲外であり得る)を有するベンジレンなどのアリールアルキレン基(非置換および置換アリールアルキレン基を含み、アリールアルキレン基のアルキル部分が、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアリールアルキレン基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方に存在していてもいなくてもよい)、あるいは(iv)約7個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約8個の炭素原子から約150個の炭素原子または約9個の炭素原子から約100個の炭素原子(炭素原子の数はこれらの範囲外であり得る)を有するトリレン(tolylene)などのアルキルアリーレン基(非置換および置換アルキルアリーレン基を含み、そのアルキルアリーレン基のアルキル部分が、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアルキルアリーレン基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方に存在していてもいなくてもよい)であり得る。R、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、(i)水素原子、(ii)約1個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約6個の炭素原子から約150個の炭素原子または約10個の炭素原子から約100個の炭素原子(炭素原子の数はこれらの範囲外であることもできる)の複数の実施形態におけるアルキル基(直鎖、分枝、飽和、不飽和、環状、置換、および非置換のアルキル基を含み、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアルキル基中に存在していてもいなくてもよい)、(iii)約6個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約10個の炭素原子から約150個の炭素原子または約14個の炭素原子から約100個の炭素原子(炭素原子の数はこれらの範囲外であり得る)を有するアリール基(非置換および置換アリール基を含み、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアリール基中に存在していてもいなくてもよい)、(iv)約6個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約7個の炭素原子から約150個の炭素原子または約8個の炭素原子から約100個の炭素原子(炭素原子の数はこれらの範囲外であり得る)を有するベンジルなどのアリールアルキル基(非置換および置換アリールアルキル基を含み、アリールアルキル基のアルキル部分が、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアリールアルキル基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方に存在していてもいなくてもよい)、または(v)約6個の炭素原子から約200個の炭素原子、例えば約7個の炭素原子から約150個の炭素原子または約8個の炭素原子から約100個の炭素原子(炭素原子の数はこれらの範囲外であり得る)を有するトリル(tolyl)などのアルキルアリール基(非置換および置換アルキルアリール基を含み、そのアルキルアリール基のアルキル部分が、直鎖、分枝、飽和、不飽和、および/または環状であり得、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンなどのヘテロ原子が、そのアルキルアリール基のアルキル部分およびアリール部分のいずれかまたは両方に存在していてもいなくてもよい)であり得る。R、RおよびRは、それぞれ独立して、(i)上記と同じくアルキル基、(ii)上記と同じくアリール基、(iii)上記と同じくアリールアルキル基、または(iv)上記と同じくアルキルアリール基である。
複数の実施形態において、本開示の「環境に優しい」固体の相変化インクは、約100℃〜約140℃の温度範囲、例えば約105℃〜約130℃、または約110℃〜約120℃で紙に印刷することができる。本開示のインクは、また、普通紙または代わりとなる基材に直接印刷することができ、天然のインクビヒクルの結晶化の開始する温度より約2℃〜約15℃低い約70℃といった制御温度と圧力のもとで固定することができる。本開示に記載のインクは、また、約140℃未満といった約145℃より高くない温度であり得る噴射温度で、約25ミリパスカル秒(センチポアズ)以下といった約30ミリパスカル秒以下、さらに別の実施形態においては約15ミリパスカル秒以下で、約2ミリパスカル秒以上、または約3ミリパスカル秒以上、または約4ミリパスカル秒以上といった溶融粘度を一般に有することができる(ただし、この溶融粘度はこれらの範囲外であってもよい)。
本明細書に特に記載されている固体の相変化インク組成物に加えて、さらなるインク設計のラチチュードおよび改良されたインク性能を、スクロースのより低粘度のエステルを合成するかまたは他の天然由来の油またはワックスを提案されている設計の中に組み込むことによって得ることができる。
本明細書に記載のインクは、低エネルギーインクであり得る。低エネルギーインクは、約40℃未満の温度で固体であり、約50℃〜約145℃、例えば約70℃〜約120℃または約80℃〜約120℃の噴射温度で、約5〜約15mPa・sの粘度を有する。このインクは上記のような低温で噴射させることができ、したがって噴射に対して必要なエネルギーの量が低い。
任意の適当なインクビヒクルを採用することができる。適当なビヒクルとしては、パラフィン類、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エステルワックス、脂肪酸およびその他のワックス状材料、脂肪酸アミド含有材料、スルホンアミド材料、さまざまな天然由来(natural sources)(例えば、トール油ロジンおよびロジンエステル)の樹脂性材料、ならびに以下でさらに述べるような多くの合成樹脂、オリゴマー、ポリマー、およびコポリマー、ならびにそれらの混合物を挙げることができる。
適当な具体的インクビヒクルの例としては、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー;炭化水素系ワックス;酸化された合成または石油ワックスのウレタン、尿素、アミドおよびイミド誘導体;イソシアネートから誘導された樹脂およびワックス、例えばイソシアネートから誘導されたウレタン材料、イソシアネートから誘導された尿素材料、イソシアネートから誘導されたウレタン/尿素材料など;一般的には約5〜約100個、例えば約20〜約80個または約30〜約60個の炭素原子のn−パラフィン類、分枝パラフィン類、および/または芳香族炭化水素類;一般的にはオレフィンの重合によって調製される高度に分枝した炭化水素類;モノアミド、テトラアミド、およびそれらの混合物などの脂肪酸アミド類;高分子量の直鎖アルコール類;グラフト共重合により調製されたポリオレフィンの変性無水マレイン酸無水物炭化水素付加物などが挙げられる。
相変化インク用の適当なインクビヒクルのさらなる例としては、ポリアミド類;ダイマー酸アミド類;ARAMID C(商品名)を含む脂肪酸アミド;エポキシ樹脂、例えば、ライクホールド・ケミカル・カンパニ(Riechold Chemical Company)から入手可能のEPOTUF 37001(商品名)など;流動パラフィンワックス;流動マイクロクリスタリンワックス;フィッシャー−トロプシュワックス;ポリビニルアルコール樹脂;ポリオール;セルロースエステル;セルロースエーテル;ポリビニルピリジン樹脂;脂肪酸;脂肪酸エステル;KETJENFLEX MH(商品名)とKETJENFLEX MS80(商品名)を含むポリスルホンアミド;安息香酸エステル、例えば、ヴェルシコール・ケミカル・カンパニ(Velsicol Chemical Company)から入手可能のBENZOFLEX S552(商品名)など;フタレート可塑剤;シトレート可塑剤;マレエート可塑剤;ポリビニルピロリジノンコーポリマー;ポリビニルピロリドン/ポリビニールアセテートコーポリマー;ノボラック樹脂、例えば、オキシデンタル・ケミカル・カンパニ(Occidental Chemical Company)から入手可能のDUREZ 12 686(商品名)など;および天然産ワックス類、例えば、ミツロウ、モンタンワックス、カンデリラロウ、GILSONITE(商品名)(アメリカン・ギルソナイト・カンパニ(American Gilsonite Company))など;鎖状第一級アルコールと鎖状長鎖アミドまたは脂肪酸アミドの混合物、例えば、約6〜約24個の炭素数で、PARICIN 9(商品名)(プロピレングリコールモノヒドロキシステアレート)、PARICIN 13(商品名)(グリセロールモノヒドロキシステアレート)、PARICIN 15(商品名)(エチレングリコールモノヒドロキシステアレート)、PARICIN 220(商品名)(N(2−ヒドロキシエチル)−12−ヒドロキシステアラミド)、PARICIN 285(商品名)(N,N’−エチレン−ビス−12−ヒドロキシステアラミド)、FLEXRICIN 185(商品名)(N,N’−エチレン−ビス−リシノールアミド)などを含む混合物などが挙げられる。さらに、約4〜約16個の炭素数の鎖状長鎖スルホン、例えば、ジフェニルスルホン、n−アミルスルホン、n−プロピルスルホン、n−ペンチルスルホン、n−ヘキシルスルホン、n−ヘプチルスルホン、n−オクチルスルホン、n−ノニルスルホン、n−デシルスルホン、n−ウンデシルスルホン、n−ドデシルスルホン、n−トリデシルスルホン、n−テトラデシルスルホン、n−ペンタデシルスルホン、n−ヘキサデシルスルホン、クロロフェニルメチルスルホンなどが、好ましいインクビヒクル材料である。
さらに、該インクビヒクルは、米国特許第6,906,118号に記載されている。インクビヒクルとして同様に適切なものは、例えば、米国特許第5,122,187号に開示されているような液晶材料である。
該インクビヒクルは、1つまたは複数の前記の適当な材料を含むことができる。本明細書で使用される「1つまたは複数の」および「少なくとも1つの」とは、本明細書に開示されている任意の所与の事物(feature)の1〜約10個、例えば1〜約8個または1〜約5個を意味する。
該インクビヒクルは、インクの約60質量%〜約99.5質量%、例えば、約70質量%〜約98質量%、またはインクの約80質量%〜約95質量%を含み得る。
相変化インクの多くのインクビヒクルが有する導電率は、基本的にゼロである。従って、導電率向上剤をインクビヒクルに添加して、一貫性のある導電率をインクに付与することができる。この導電率は、インクジェット装置のインク溜めのレベルセンサー用の入力信号として使用される。
米国特許第6,015,847号に開示されているように、相変化インクが、もし顔料および染料などの着色剤とドデシルベンゼンスルホン酸(DDBSA)とであれば、相変化インクの従来の成分は、導電率に寄与している可能性がある。
複数の実施形態において、導電率向上剤は、有機の塩基と酸から形成される有機塩である。その導電率向上剤は、他の導電率向上剤(例えば、DDBSA)がするようには、プリンタ部分(例えば、インクジェット装置の印字ヘッドまたはインク溜め)のどこにも悪影響を及ぼさない。
導電率向上剤の有機塩の有機塩基は、有機アミンであり、少なくとも1つの長い炭化水素鎖を有することができる。「長い炭化水素鎖」とは、約10個の炭素〜約50個の炭素、例えば、約15個の炭素〜約40個の炭素、または約15個の炭素〜約30個の炭素を有する例えば直鎖炭素または分枝炭素のアルキル鎖またはアリール鎖を意味する。有機塩の長い炭素鎖により、インクビヒクルに容易に混和させることが可能となる。
本件での使用に好適な有機塩基の例は、トリヘキサデシルアミン(ARMEEN(登録商標)316、分子量689)を含むことができる下記の一般式を有する第三級アミン化合物から誘導される。
Figure 0005443705
複数の実施形態において、該有機塩基は、トリオクタデシルアミン、トリドデシルアミン、トリテトラデシルアミン、トリエイコシルアミン、トリドコシルアミン、トリテトラコシルアミン、さらにジドデシルオクタデシルアミン、ジドコシルテトラコシルアミン、ジテトラコシルテトラデシルアミンなどのような混合形アミン、およびアリール−脂肪族系化合物、例えば、次式のジ(1−デシル−4−ノニル−フェニル)ドコシルアミンまたは、その下に示す4−ノニルフェニルジオクタデシルアミンから誘導することができる。
Figure 0005443705
Figure 0005443705
複数の実施形態において、該有機塩基は、第一級、第二級、または第三級のアミンであり得る。適切な第一級アミンの例は、次に示す一般式により表すことができ、式中、xは約1〜約50,例えば、約10〜約40、または約12〜約30の整数であり、例えば、ヘキサデシルアミンである。
Figure 0005443705
また、適切な第二級アミンの例は、次に示す一般式により表すことができ、式中、xは約1〜約50,例えば、約10〜約40、または約12〜約30の整数であり、例えば、ジ−オクタデシルアミンである。
Figure 0005443705
酸は、上記の有機塩基と反応し、有機塩を形成する。酸アニオン中の高い電気陰性度を有する置換基、例えば、フッ素原子は、酸と塩基との間の反応を容易にし、大量の分子状アニオンとカチオンとを生成するために望ましい。これらの分子状アニオンおよびカチオンは、印加された外部電界において、電荷のキャリアとして機能することができる。酸アニオン中の置換基は、分子中のある種の官能基の十分に近くに配置されたとき、潜在的に酸性のO−H結合またはC−H結合から電子を引き離すことができる。これにより、正に帯電した水素原子(プロトン)を分子の残留部分から容易に分離することが可能となる。これらの移動性プロトンは次いで塩基の分子に結合し、この塩基の分子カチオンを形成する。したがって、酸の分子中に電気陰性度の高い置換基が存在すると、中性の酸と塩基との平衡を帯電された化学種の方向にシフトする傾向が生じ得る。これらの帯電された化学種は、順次、電荷を有するキャリア源(source for carriers)となり得る。
別の態様は、本件での使用に適する酸の分子イオンは、高い移動度を有しており、相変化インクの導電率を向上することである。この高い移動度は、分子量が小さいイオンを使って達成可能である。しかし、分子量が小さいイオンを使用すると、有機塩の溶解度が減少する。したがって、分子イオンのサイズは、相変化インク中に存在する有機塩の溶解度を維持するのに十分でなければならず、同時に、相変化インクの導電率を向上するために十分な移動度を示さなければならない。
本件で使用することができる好適な酸生成の分子イオンの例としては、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、およびトリフルオロメタンスルホン酸のような酸のイオンが挙げられる。そのような酸は、約25〜約250、例えば、約25〜約225、または約50〜約250の分子量を有し得る。
約120℃の定温下における有機塩の半減期は、約15日〜約250日、例えば、約20日〜約225日、または約20日〜約200日と見積もられている。
本明細書に開示の相変化インクは、1種類の有機塩、または1つまたは複数種の適切な有機塩の混合物、例えば、約1〜約10、例えば、約1〜約4または約1〜約2の種類の有機塩混合物を含むことができる。それぞれの有機塩は、例えば、インクの約0.001質量%〜約8質量%、例えば、約0.1質量%〜約5質量%または約0.25質量%〜約5質量%の任意の有効量でインク中に存在する。
本明細書に記載の有機塩は、高いイオン移動度の分子イオンに十分に解離することによって高導電率を相変化インクに与える。特に、この有機塩は、イオン、すなわち、アニオンおよびカチオンに解離し、インクジェット装置の運転中に高い導電率を相変化インクに与える。
導電率向上剤をその中に有する相変化インクの導電率は、約0.01μS/cm〜約5μS/cm、例えば、約0.05μS/cm〜約4μS/cm、または約0.09μS/cm〜約2.5μS/cmであり得る。導電率は、任意の既知の方法によって測定できるが、ここでは、約120℃の溶融条件下で、溶融したインク中にチタン電極を設置し、60Hzの周波数でRosemount型1054B LC導電率計の抵抗率出力を読むことによって測定する。一般に、材料の導電率は、材料に特有であり、温度に依存する電気抵抗についての測定値である抵抗率の逆数として測定することができる。
本明細書に記載の有機塩は、相変化インクの非極性有機環境中で可溶性であり、インクジェット装置の作動時に相変化インク中で熱安定性を示し、室温でワックス状の固体であり、印刷された固形インクの機械的耐久性に好影響を与えることができ、相変化インクに含まれている有機塩に接触する可能性のあるプリンタ部品をエッチングまたは攻撃しない。
この相変化インクは、また、少なくとも1種類の着色剤、例えば、1〜約10、例えば、1〜約4、または1〜約2種類の着色剤を含有する。その着色剤は、インク中に、一般的にはインクビヒクルまたはインクビヒクル混合物の約0.5〜約20質量%、例えば、インクビヒクルまたはインクビヒクル混合物の約1〜約10質量%の任意の所望量で存在する。
本明細書に記載するインクは、少なくとも1つの染料または顔料を含有することができる任意の適当な着色剤を含むことができる。本明細書で使用される用語「着色剤」は、顔料、染料、染料の混合物、顔料の混合物、染料と顔料の混合物などを含む。任意の染料または顔料を選択することができるが、インクビヒクル中に分散または溶解させることができ、他のインク成分と相溶することを条件とする。
複数の実施形態において油溶性染料を利用することができる。
複数の実施形態において、適当な着色剤、染料および/または顔料を選択することができる。好ましい染料は、例えばシアン着色剤、例えば米国特許第6,472,523号の実施例(VIII)に開示されているもの;Neopen Yellow 075(ドイツ、ビー・エー・エス・エフ(BASF)から入手可);Solvent Red 49、ドイツ、BASFから入手できるローダミン色素;ユナイテッド・カラー・マニュファクチュアリング社(United Color Manufacturing Inc.)からUnigraph Red 1900の商標名で入手できるn−ブチルSolvent Red 172;クラリアント(Clariant)から入手できるSavinyl Black NS;クラリアントから入手できるDisperse Orange 47およびそれらの混合物である。
分散剤または界面活性剤等のその他の任意の添加剤が、一般的には約0.01〜約20質量パーセントの量でインク中に存在してもよい。使用することができる可塑剤としては、BENZOFLEX S552として市販されている(ヴェルシコール・ケミカル・コーポレイション(Velsicol Chemical Corporation))ペンタエリトリトールテトラベンゾエート、CITROFLEX 1として市販されている(モンフレックス・ケミカル・カンパニ(Monflex Chemical Company))クエン酸トリメチル、HALCOMID M−18−OLとして市販されている(シー・ピー・ホール・カンパニ(C.P.Hall Company))N,N−ジメチルオレアミド、SANTICIZER 278として市販されている(フェロ・コーポレイション(Ferro Corporation))フタル酸ベンジルなどが挙げられ、インクビヒクルに添加することができ、インクのインクビヒクル成分の約1〜40パーセントを構成することができる。可塑剤は、インクビヒクルとして機能することができるかまたはインク成分間の相溶性を提供する物質として作用することができるかのいずれかである。
インク中の任意の酸化防止剤は、画像を酸化から保護することができ、また、インク溜めに加熱融液として存在する間のインク成分を酸化から保護することもできる。適切な酸化防止剤の例としては、(1)N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)(IRGANOX 1098、チバ−ガイギー・コーポレイション(Ciba-Geigy Corporation)から入手可能)、(2)2,2−ビス(4−(2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ))エトキシフェニル)プロパン(TOPANOL−205、アイシーアイ・アメリカ・コーポレイション(ICI America Corporation)から入手可能)、(3)トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート(CYANOX 1790、41,322−4、LTDP、Aldrich D12,840−6)、(4)2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスフォナイト(ETHANOX−398、エチル・コーポレイション(Ethyl Corporation)から入手可能)、(5)テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニルジホスフォナイト(ALDRICH 46,852−5;硬度値90)、(6)ペンタエリトリトールテトラステアレート(TCI America #PO739)、(7)トリブチルアンモニウムヒポホスファイト(Aldrich 42,009−3)、(8)2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール(Aldrich 25,106−2)、(9)2,4−ジ−t−ブチル−6−(4−メトキシベンジル)フェノール(Aldrich 23,008−1)、(10)4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール(Aldrich 34,951−8)、(11)4−ブロモ−3,5−ジジメチルフェノール(Aldrich B6,420−2)、(12)4−ブロモ−2−ニトロフェノール(Aldrich 30,987−7)、(13)4−(ジエチルアミノメチル)−2,5−ジメチルフェノール(Aldrich 14,668−4)、(14)3−ジメチルアミノフェノール(Aldrich D14,400−2)、(15)2−アミノ−4−t−アミルフェノール(Aldrich 41,258−9)、(16)2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール(Aldrich 22,752−8)、(17)2,2’−メチレンジフェノール(Aldrich B4,680−8)、(18)5−(ジエチルアミノ)−2−ニトロソフェノール(Aldrich 26,951−4)、(19)2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(Aldrich 28,435−1)、(20)2,6−ジブロモフルオロフェノール(Aldrich 26,003−7)、(21)a−トリフルオロ−o−クレゾール(Aldrich 21,979−7)、(22)2−ブロモ−4−フルオロフェノール(Aldrich 30,246−5)、(23)4−フルオロフェノール(Aldrich F1,320−7)、(24)4−クロロフェニル−2−クロロ−1,1,2−トリ−フルオロエチルスルホン(Aldrich 13,823−1)、(25)3,4−ジフルオロフェニル酢酸(Aldrich 29,043−2)、(26)3−フルオロフェニル酢酸(Aldrich 24,804−5)、(27)3,5−ジフルオロフェニル酢酸(Aldrich 29,044−0)、(28)2−フルオロフェニル酢酸(Aldrich 20,894−9)、(29)2,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸(Aldrich 32,527−9)、(30)エチル−2−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)フェノキシ)プロピオネート(Aldrich 25,074−0)、(31)テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニルジホスフォナイト(Aldrich 46,852−5)、(32)4−t−アミルフェノール(Aldrich 15,384−2)、(33)3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(Aldrich 43,071−4)、NAUGARD 76、NAUGARD 445、NAUGARD 512、およびNAUGARD 524(ユニロイヤル・ケミカル・カンパニ(Uniroyal Chemical Company)製)など、ならびにこれらの混合物が挙げられる。その酸化防止剤は、存在する場合、インク中に任意の所望量または有効量、例えば、インクの約0.15質量パーセント〜約10質量パーセント、またはインクの約0.2質量パーセント〜約3質量パーセント存在することができる。
このインクはまた、場合によって、UV吸収剤を含むこともできる。この任意的なUV吸収剤は、主として、発生した画像をUVによる劣化から保護する。適当なUV吸収剤の具体例としては、(1)2−ブロモ−2’,4−ジメトキシアセトフェノン(Aldrich 19,948−6)、(2)2−ブロモ−2’,5’−ジメトキシアセトフェノン(Aldrich 10,458−2)、(3)2−ブロモ−3’−ニトロアセトフェノン(Aldrich 34,421−4)、(4)2−ブロモ−4’−ニトロアセトフェノン(Aldrich 24,561−5)、(5)3’,5’−ジアセトキシアセトフェノン(Aldrich 11,738−2)、(6)2−フェニルスルホニルアセトフェノン(Aldrich 34,150−3)、(7)3’−アミノアセトフェノン(Aldrich 13,935−1)、(8)4’−アミノアセトフェノン(Aldrich A3,800−2)、(9)1H−ベンゾトリアゾール−1−アセトニトリル(Aldrich 46,752−9)、(10)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール(Aldrich 42,274−6)、(11)1,1−(1,2−エタン−ジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)(グッドリッチ・ケミカルズ(Goodrich Chemicals)から市販)、(12)2,2,4−トリメチル−1,2−ヒドロキノリン(モバイ・ケミカル(Mobay Chemical)から市販)(13)2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチルアクリレート、(14)2−ドデシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)スクシンイミド(アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、から市販)、(15)2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル/β−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキソスピロ(5,5)−ウンデカン)ジエチル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(フェアマウント(Fairmount)から市販)、(16)N−(p−エトキシカルボニルフェニル)−N’−エチル−N’−フェニルホルマジン(ジボーダン(Givaudan)から市販)、(17)6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン(モンサント・ケミカルズ(Monsanto Chemicals)から市販)、(18)2,4,6−トリス−(N−1,4−ジメチルペンチル−4−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン(ユニロイヤル(Uniroyal)から市販)、(19)2−ドデシル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)スクシンイミド(アルドリッチ・ケミカル社から市販)、(20)N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2−ドデシルスクシンイミド(アルドリッチ・ケミカル社から市販)、(21)(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル/β−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキソ−スピロ−(5,5)ウンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(フェアマウントから市販)、(22)(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(フェアマウントから市販)、(23)ニッケルジブチルジチオカルバメート(フェロ(Ferro)からUV−Chek AM−105として市販)、(24)2−アミノ−2’,5−ジクロロベンゾフェノン(Aldrich 10,515−5)、(25)2’−アミノ−4’,5’−ジメトキシアセトフェノン(Aldrich 32,922−3)、(26)2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4’−モルホリノブチロフェノン(Aldrich 40,564−7)、(27)4’−ベンゾイルオキシ−2’−ヒドロキシ−3’−メチルアセトフェノン(Aldrich 29,884−0)、(28)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(Aldrich 16,032−6)、(29)5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン(Aldrich C4,470−2)、(30)4’−ピペラジノアセトフェノン(Aldrich 13,646−8)、(31)4’−ピペリジノアセトフェノン(Aldrich 11,972−5)、(32)2−アミノ−5−クロロベンゾフェノン(Aldrich A4,556−4)、(33)3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−オクチルカルバゾール(Aldrich 46,073−7)など、ならびにこれらの混合物が挙げられる。任意に用い得るUV吸収剤は、存在する場合、インク中に任意の所望量または有効量、例えば、インクの約1質量パーセント〜約10質量パーセント、またはインクの約3質量パーセント〜約5質量パーセント存在することができる。
該相変化インク組成物は、材料の全て(有機塩基および有機酸は、個別の材料とみなされる)を混ぜ合わせ、その混合物を少なくともその融点、例えば約50℃〜約140℃まで加熱し、その混合物を例えば約5分から約180分以上撹拌して実質的に均質、均一な溶融物を得ることによって調製することができる。顔料が選択される着色剤である場合、その溶融した混合物は、その顔料のインクビヒクル中の分散に対して効果を有する任意的分散剤の存在下で、アトライタまたはボールミル装置中の練肉にかける(grinding)ことができる。一旦形成されたら、そのインクはそれがインクジェット装置にいつでも加えられる状態の室温、例えば約23℃〜約27℃に冷却することができる。
印刷された画像は、本明細書に記載のインクにより、そのインクをインクジェット装置、例えば音響インクジェット装置または圧電インクジェット装置に組み込み、溶融インクの小滴が紙または透明材料などの基材上に画像として認識され得るパターンを一斉に噴射することを引き起こすことによって発生させることができる。そのインクは、インクを噴射するためのインクジェットヘッドの噴射の導管およびオリフィスに任意の適当な供給装置によってつながれている少なくとも1つの溜めの中に一般的には入れられる。ジェットの手順において、インクジェットのヘッドは、任意の適当な方法によってインクの噴射温度まで加熱することができる。相変化インクは、かくして、固体状態からジェットのための溶融状態に転換される。
該インクはまた、間接的な(オフセット)印刷のインクジェットの用途においても採用することができ、そこでは溶融インクの小滴が噴射されて記録基材上の画像パターンとなるとき、その記録基材は、中間の転写部材であり、その画像パターン中のインクは、その後その中間の転写部材から最終的な記録基材、例えば紙またはトランスペアレンシ(透明基材)などに転写される。
上記の実施形態を以下の実施例によりここでさらに説明する。多数のインクを本開示の実施可能性を示すために設計した。これらのインクは、現在の市販用のインクで用いられているものと類似した方法によって調合される。以下で述べることは表1および2に示されているシアンの対照インクに関するものであるが、それ以外のインクが、示されている材料と量によること以外は、同じやり方で製造されたことは当然である。以下の実施例において、樹脂A、B、C、およびDは、それぞれ:(樹脂A)テトラ−アミド樹脂(米国特許第6,174,937号の実施例1におけるようにして調製したテトラ−アミド);(樹脂B)トリアミド樹脂(米国特許第6,860,930号の実施例IIにおけるようにして調製したトリ−アミド);(樹脂C)米国特許第6,858,070号、カラム12、37〜39行に開示されており、米国特許第5,782,996号に記載されているようにして調製した、2当量のヒドロアビエチルアルコールと1当量のイソホロンジイソシアネートとの反応から誘導されたウレタン樹脂;(樹脂D)米国特許第6,858,070号、カラム12、48〜50行に開示されている、3当量のステアリルイソシアネートとグリセロール系アルコールとの付加物であるウレタン樹脂で、米国特許第6,309,453号の実施例4に記載されているようにして調製されるもの。以下の着色剤が、表1および2の実施例では使用されている:米国特許第6,472,523号の実施例(VIII)に開示されているシアン着色剤(シアン染料);黄色の着色剤は、Neopen Yellow 075(ビー・エー・エス・エフ、ドイツ、から入手可)である;マゼンタの着色剤は、Solvent Red 49と、ビー・エー・エス・エフ、ドイツ、から入手できるローダミン着色剤と、ユナイテッド・カラー・マニュファクチュアリング社からUnigraph Red 1900の商標名で入手できるn−ブチルSolvent Red 172との混合物である;黒の着色剤は、クラリアントから入手できるSavinyl Black NSとクラリアントから入手できるDisperse Orange 47との混合物である。
[実施例1]対照インク#1の調製
以下の材料を約140℃の温度のオーブン中の250mLのビーカー中で一緒に融解させた:(1)47.35グラムのPolywax 655;(2)12.75グラムのステアリルステアラミド(S−180);(3)米国特許第6,174,937号の実施例1におけるようにして調製した17.40グラムのテトラ−アミド樹脂(テトラ−アミド)(樹脂A);(4)2当量のABITOL(登録商標)Eヒドロアビエチルアルコールと1当量のイソホロンジイソシアネートとの反応から得られた12.00グラムのウレタン樹脂(樹脂C);(5)3当量のステアリルイソシアネートとグリセロール系アルコールとの付加物であり、米国特許第6,309,453号の実施例4に記載されているようにして調製した5.00グラムのウレタン樹脂(樹脂D);(6)0.20グラムのNauguard 445。得られた混合物を、次に、加熱ブロックにより120℃と135℃の間の温度に維持しながら約1時間にわたって撹拌する。混合している間に、5.3グラムのシアン染料をゆっくりと加え、得られたシアン対照インクをさらに加熱し、約2時間混合する。得られたインクを次にNAE0.2ミクロンフィルターを用いる加熱したMOTT(登録商標)装置(Mott Metallurgicalから入手した)を1平方インチ当り約15ポンド(15 pounds p.s.i、約103,421パスカル)の圧力のもとで濾過する。濾過した相変化インクを次にアルミニウムの型に注ぎ、固化させてインクスティックを形成させる。この対照インクは、圧電プリントヘッドによる印刷、例えば、約140℃の温度で、Phaser SIJインク製品において使用されるもの等に適する粘度を示す。
前述の例は、表1に示す対照インク1の合成を説明しているが、一方、対照インク2〜11および新たに調製したインク(Green Inks、以下、「グリーンインク」とも表す)12,13は、標示されている材料および量によること以外は同じ方法によって調製した。
Figure 0005443705
[実施例2]Crodesta F−10を含んで成るインクと対照品の特性
Crodesta F−10(スクロースジステアレート)を含むインク(インク14)を、上記の方法に従って作製し、既知の(対照の)インクと比較した。そのインクをPhaser 8400インクジェットプリンタ中の低エネルギー条件のもとで噴射してトランスフィックス(転写定着)し、良好な光沢と引っかき抵抗性のある普通紙上に画像を生じさせた。折りたたみ特性および他のパラメーターは、最適化しなかったが、改良された結果を伴う所定の最適化は期待できる。次表は「グリーン」およびその他の構成要素の相対濃度を表示する。
Figure 0005443705
得られたインクは、約120℃の噴射温度で約24時間にわたって加熱したとき熱的に安定であることが示された。インク粘度は、120℃で約10.96mPa・s(cPs)で、低エネルギー対照(LancE)インクの噴射可能限界内であった。溶融転移は、約50℃で起こり、インクは、Phaser 8400インクジェットプリンタ上約115℃の噴射温度および約40〜45℃の転写定着温度で首尾よく印刷された。
性能データは、ハンマーミルレーザー(Hammermill Laser)および4200紙により取得した。結果は、最適化した対照インク5と比較して、良好な引っかき抵抗および光沢特性を示し、折りたたみ特性が改善されていたことを示した。色特性はインク14と対照インク5の間で類似していたが、本開示物は、光学濃度を測定後わずかな青色シフトを示した。
結果はさらに、本開示物が、紙に対するインクの圧力定着および艶出しを容易にする、より低い定着温度のおかげで、紙への直刷りおよびより広範な基材ラチチュードに適合し得ることを示している。
クローダ社(Croda Inc.、米国、ニュージャージー州、パーシッパニー)から入手できるCrodesta F−10の対照インク5とのブレンドの複素粘性率を、RFS−3レオメーターを用いて110℃〜140℃の温度範囲で得た。その結果を図1に示す。そのデータは、最大80%のCrodesta F−10を、140℃ではブレンドの粘度が15mPa・s(cPs)より上に上がることなく使用できることを示している。
本固体インクが特に紙への直刷りに対して適合することをさらに示す対照インク5と10%および30%Crodesta F−10ブレンドについての温度掃引データも得られた。その結果を図2に示す。Crodesta F−10を含むインクの複素粘性率は、約80℃未満の温度でより低い。そのような特性は、紙への直の方法によって生成される固体インク画像の融解ラチチュードを拡げ、それによってインクの接着性を改善し、同時に透き通しを減少することもできる。
ここで、上述の樹脂Aは例えば以下のようにして調製することができる:約0.27モルのダイマー酸(オハイオ州、シンシナティのヘンケル社(Henkel of Cincinnati, Ohio)より入手可能なエンポール(EMPOL)1008(商標))を3首丸底フラスコ中で、N下においてトルボア(Trubore)撹拌機により、ユナイシッド700(商標)(オクラホマ州、トゥルサのベーカー・ペトロライト社より入手可能)と呼ばれる長鎖カルボン酸の約0.27モルの混合液と化合させた。ユナイシッド(商標)は、少なくとも炭素ユニット数38を有するカルボン酸を含有し、炭素ユニット数50を有するカルボン酸を含んだ。ユナイシッド(商標)とエンポール(商標)の混合液を撹拌しながら120℃まで加熱し、加熱された混合液に約0.245モルのエチレンジアミンを高速撹拌下で添加した。134℃に至る発熱量が観察された。温度を150℃まで上昇させ、約1時間保持した(この時、水蒸気が発生するのが観察された)。減圧蒸留アセンブリによって窒素を補充し、温度を約200℃まで上昇させて、全ての水が濃縮され、反応混合液から蒸留されるまで約2時間保持した。室温において最終生成物は、(約140℃でフェランティ−シャーレー円錐形プレート粘度計(Ferranti-Shirley cone-plate viscometer)によって測定した際)約48.9mPa・s(cPs)の粘度に特徴づけられる半透明の固体樹脂であった。
また、上述の樹脂Bは例えば以下のようにして調製することができる:「トルボー(Trubore)」撹拌機、N入口、凝縮器付き「ディーン−スターク(Dean−Stark)」トラップ、N出口および熱電対温度コントローラが装着された1,000ミリリットルの四つ口丸底フラスコに、350.62グラム(0.3675モル)の「ユニシド(UNICID)」550(式CH(CHCOOH(式中、nは37の平均値を有し、34〜40の範囲を有すると考えられる)の一酸)および0.79グラムの「ノーガード(NAUGUARD)」524(酸化防止剤)を添加した。混合物を115℃に加熱して溶融させ、N下で大気圧において撹拌した。その後、51.33グラム(0.1167モル)のジェファーミン(JEFFAMINE)T−403を反応混合物に添加し、反応温度を0.5時間にわたって徐々に200℃に上げ、この温度で更に3時間にわたって保持した。Nをゆっくり吹かすことにより多少の水を追い出し、混合物の温度が180℃に達した時にトラップ中で凝縮させた。その後、トラップおよび凝縮器を取り除き、0.5時間にわたり真空(25mmHg)をかけ、その後解除した。液体製品を150℃に冷却し、アルミニウム上に注いで固化させた。得られた製品は、次に示すようなもの(次式において、nはこの調製例において上で定義された通りであり、x、yおよびzはそれぞれプロピレンオキシ反復単位の数を表す整数であり、x、yおよびzはそれぞれ0であってよく、x+y+zの合計は5〜6である)であると考えられる。
Figure 0005443705
また、上述の樹脂Dは例えば以下のようにして調製することができる:グリセロールプロポキシレート(ARCOL LHT 112、アルコ・ケミカル社(ARCO Chemical Co.)(ペンシルベニア州、ニュータウン スクエア)から入手)約80.0グラム(0.052モル)と、オクタデシルイソシアネート(Mondur O、ベイヤー・コーポレイション(Bayer Corp.)(ペンシルベニア州、ピッツバーグ)から入手)約46.6グラム(0.156モル)とを、磁石が入った200mLのビーカーに入れ、シリコーン油浴を用いて115℃まで加熱した。触媒としてジブチル錫ジラウレート(Fascat 4202、エルフ・アトケム・ノース・アメリカ社(Elf Atochem North America, Inc.)(ペンシルベニア州、フィラデルフィア)から入手)を5滴添加し、この混合物を115℃で2時間反応させた。この反応生成物のFT−IRを測定したところ、〜2285cm−1(NCO)のピークが欠如(消滅)し、ウレタンに帰属する〜1740−1680cm−1及び〜1540−1530cm−1のピークが出現(又はピークの規模が増大)していることが示された。次に、この最終ウレタン生成物を試料ジャーに注ぎ、冷却及び硬化させた。この最終生成物は、室温において固体であって、約135℃においてフェランティ−シャーレー円錐形プレート粘度計により測定した場合の粘度が約15.8mPa・s(cPs)であり、且つ、走査速度20℃/分でDuPont 2100熱量計を用いて示差走査熱量測定した場合の融点が約23.8℃であった。
本開示の実施例によるCrodesta F−10の成分の変化量に基づくインクの複素粘性率を示すグラフである。 本開示の実施例によるCrodesta F−10の成分の変化量に基づく温度の関数としてのインクの複素粘性率を示すグラフである。

Claims (2)

  1. インクビヒクル、着色剤、および少なくとも1つの天然由来の材料を含む固体の相変化インク組成物であって、
    前記天然由来の材料が、水素化アビエチン酸のグリセロールエステルとスクロースエステルとの混合物であり、該混合物はインク質量に対して30質量%〜80質量%含有され、45℃から120℃の溶融の開始温度および℃から30℃の溶融転移幅を有する低溶融材料であることを特徴とする相変化インク組成物。
  2. 少なくとも1つの天然由来の材料、インクビヒクル、および着色剤を混合するステップを含む固体の相変化インク組成物を製造する方法であって、
    前記天然由来の材料が、水素化アビエチン酸のグリセロールエステルとスクロースエステルとの混合物であり、該混合物はインク質量に対して30質量%〜80質量%含有され、45℃から120℃の溶融の開始温度および℃から30℃の溶融転移幅を有する低溶融材料であることを特徴とする方法。
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