JP5443406B2 - 推定装置、推定方法、ネットワークシステム及び推定プログラム - Google Patents

推定装置、推定方法、ネットワークシステム及び推定プログラム Download PDF

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本発明は、推定装置、推定方法、ネットワークシステム及び推定プログラムに関する。
従来、IP(Internet Protocol)ネットワーク等のネットワークシステムには、トラヒック量を監視する技術が適用されることがある。例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)が適用されているネットワークシステムでは、ルータ等の中継装置が有するIF(インタフェース)毎にトラヒック量を監視することができる。
また、近年では、フロー情報を収集する中継装置が知られている。このフロー情報とは、パケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信ポート番号、受信ポート番号、プロトコルの組合せ毎に、パケット数やパケットサイズが集約された情報である。したがって、フロー情報を用いれば、パケットを送受信した端末間毎にトラヒック量を監視することが可能になるとも考えられる。
特開2010−130467号公報
Yin Zhang, Matthew Roughan, Carsten Lund, and David Donoho, "An Information-Theoretic Approach to Traffic Matrix Estimation," ACM SIGCOMM 2003. Yin Zhang, Zihui Ge, Albert Greenberg, Matthew Roughan, "Network Anomography," ACM/Usenix Internet Measurement Conference 2005. Srikanth Kandula, Sudipta Sengupta, Albert Greenberg, Parveen Patel, Ronnie Chaiken, "The Nature of Datacenter Traffic: Measurements and Analysis," ACM/Usenix Internet Measurement Conference 2009. G. Liang, N. Taft and B. Yu, "A Fast Lightweight Approach to Origin-Destination IP Traffic Estimation Using Partial Measurements," Special joint issue of IEEE Transaction on Networking and IEEE Transactions on Information Theory. June, 2006. Ryoichi Kawahara, Keisuke Ishibashi, Tatsuya Mori, Noriaki Kamiyama, Shigeaki Harada, and Shoichiro Asano, `` Detection accuracy of network anomalies using sampled flow statistics,'' IEEE Globecom 2007, Washington, DC, USA, Nov. 2007.
しかしながら、上記のフロー情報を用いた従来技術には、端末間毎のトラヒック量を得ることができない場合がある。具体的には、端末間毎にトラヒック量を監視するためには、ネットワークシステムに含まれる多くの中継装置がフロー情報収集機能を有することが求められるが、多くの中継装置がフロー情報収集機能を有するとは限らない。このため、フロー情報収集機能を有しない中継装置を経由したトラヒックについては監視対象外となるので、上記の従来技術では、端末間毎にトラヒック量を監視することができないという問題を招く。
なお、上記の問題は、端末間のみ生じるものではない。例えば、上記の従来技術では、仮想マシン間毎のトラヒック量を監視できないという問題や、所定数の端末がグループ化された端末群間のトラヒック量を監視できないという問題を招く。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、送受信端間毎のトラヒック量を推定することができる推定装置、推定方法、ネットワークシステム及び推定プログラムを提供することを目的とする。
本発明の実施の形態は、一つの態様において、パケットを中継する中継装置のうち該パケットの送受信端間におけるトラヒック量を収集する収集中継装置を含むネットワークシステムにおいて送受信端間毎のトラヒック量を推定する推定装置であって、前記収集中継装置から、該収集中継装置によって中継されたパケットの送受信端である収集済送受端の一部又は全部のトラヒック量を取得する取得部と、前記取得部によって取得された収集済送受端毎のトラヒック量に基づいて、送受信端毎のトラヒック量の分布に関する統計量を算出する統計量算出部と、前記収集中継装置を経由せずに中継されるパケットの送受信端である未収集送受端毎のトラヒック量と仮定した値を用いて算出される統計量と、前記統計量算出部によって算出された統計量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、前記未収集送受端毎のトラヒック量を推定する推定部とを有することを特徴とする。
本発明に係る推定装置、推定方法、ネットワークシステム及び推定プログラムは、送受信端間毎のトラヒック量を推定することができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る推定装置が適用されるネットワークシステムの構成例を示す図である。 図2は、図1に例示した端末間におけるトラヒック量の算出可否を示す図である。 図3は、実施例1に係る推定装置の構成例を示すブロック図である。 図4は、IFトラヒック情報取得部によって取得されるIF毎のトラヒック量の一例を示す図である。 図5は、経路情報取得部によって取得される経路情報の一例を示す図である。 図6は、フロー情報取得部によって取得されるフロー情報の一例を示す図である。 図7は、目標統計量算出部によって形成される端末ペアグループの一例を示す図である。 図8は、実施例1に係る推定装置による処理手順を示すフローチャートである。 図9は、推定プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
以下に、本発明に係る推定装置、推定方法、ネットワークシステム及び推定プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
[ネットワーク構成]
まず、図1を用いて、実施例1に係る推定装置が適用されるネットワークシステムの構成例について説明する。図1は、実施例1に係る推定装置が適用されるネットワークシステムの構成例を示す図である。
図1に例示するように、実施例1におけるネットワークシステム1には、中継装置群10と、端末21〜24と、推定装置100とが含まれる。中継装置群10は、トラヒックの中継する中継装置11〜13を含む。図1に示した例では、中継装置11〜13は、階層的に接続されている。具体的には、中継装置12及び13は、相互に直接接続されておらず、中継装置11と接続されている。
端末21〜24は、利用者によって用いられるパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、中継装置群10を介して、他の端末との間で各種パケットを送受信する。図1に示した例では、端末21及び22は、中継装置12と接続されており、端末23及び24は、中継装置13と接続されている。
例えば、端末21は、端末22にパケットを送信する場合に、かかるパケットを中継装置12に送信する。そして、中継装置12が端末21から受信したパケットを端末22に中継することにより、端末21から送信されたパケットは、端末22に到達する。また、例えば、端末21は、端末23にパケットを送信する場合には、かかるパケットを中継装置12に送信する。そして、中継装置12、中継装置11、中継装置13の順に、各中継装置がパケットの中継処理を行うことにより、端末21から送信されたパケットは、端末23に到達する。
なお、ネットワークシステム1に含まれる中継装置の台数や端末の台数は、図1に示した例に限られない。例えば、ネットワークシステム1には、1〜3台の端末や5台以上の端末が含まれてもよいし、2台の中継装置や4台以上の中継装置が含まれていればよい。また、1台の中継装置には、1台の端末が接続されてもよいし、3台以上の端末が接続されてもよい。
ここで、図1に示した例において、中継装置11はフロー情報を収集するが、中継装置12及び13は、フロー情報を収集しないものとする。すなわち、中継装置11は、パケットの中継処理を行う場合に、かかるパケットの送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、送信ポート番号、受信ポート番号、プロトコルの組合せに対応付けて、かかるパケットのサイズ等をフロー情報として保持しておく。したがって、中継装置11が保持するフロー情報を参照することにより、中継装置11によって中継されたパケットを送受信した端末間のトラヒック量を算出することができる。
一方、中継装置11を経由せずに中継装置12又は13のみによって中継されたパケットは、中継装置11によってフロー情報として保持されない。したがって、中継装置11が保持するフロー情報を参照した場合であっても、中継装置11を経由しないパケットを送受信した端末間のトラヒック量については算出することができない。
図2に、図1に例示した端末間におけるトラヒック量の算出可否を示す。図2に示した例において、送信端末は、パケットを送信した端末を示し、受信端末は、パケットを受信した端末を示す。また、図2に示した例では、端末21〜24に付した参照符号により送信端末及び受信端末を識別して表記している。そして、図2中の「○」は、端末間におけるトラヒック量を算出できることを示し、図2中の「×」は、端末間におけるトラヒック量を算出できないことを示す。
例えば、送信端末が端末21又は22であり受信端末が端末23又は24である場合や、送信端末が端末23又は24であり受信端末が端末21又は22である場合には、かかる端末間で送受信されるパケットは中継装置11によって中継される。したがって、図2に示すように、中継装置11が保持するフロー情報を参照することで、端末21又は22と端末23又は24との間におけるトラヒック量を算出することができる。
一方、送信端末が端末21又は22であり受信端末が端末21又は22である場合や、送信端末が端末23又は24であり受信端末が端末23又は24である場合には、かかる端末間で送受信されるパケットは中継装置11によって中継される。したがって、図2に示すように、かかる端末間におけるトラヒック量を算出することができない。
なお、以下では、送信端末及び受信端末の組合せを「端末ペア」と表記する場合がある。また、送受信パケットのフロー情報が収集されている送信端末及び受信端末の組合せを「収集済端末ペア」と表記する場合がある。また、送受信パケットのフロー情報が収集されていない送信端末及び受信端末の組合せを「未収集端末ペア」と表記する場合がある。
これらの「端末ペア」、「収集済端末ペア」や「未収集端末ペア」には、送信端末と受信端末との区別があり、例えば、送信端末が端末21かつ受信端末が端末22である端末ペアと、送信端末が端末22かつ受信端末が端末21である端末ペアとは、異なる端末ペアとなる。なお、収集済端末ペアの総数と未収集端末ペアの総数との和は、端末ペアの総数と一致する。
図1の説明に戻って、推定装置100は、収集済端末ペア毎のトラヒック量に基づいて、未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定する。かかる推定処理について簡単に説明すると、推定装置100は、収集済端末ペア毎のトラヒック量を用いて、端末ペア毎のトラヒック量の分布に関する統計量を算出する。そして、推定装置100は、各未収集端末ペアのトラヒック量を変動させながら、かかる各未収集端末ペアのトラヒック量から統計量を算出する。
そして、推定装置100は、未収集端末ペア毎のトラヒック量から算出した統計量と、収集済端末ペア毎のトラヒック量から算出した統計量とが最も近い値になる場合に、かかる未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定結果とする。すなわち、推定装置100は、各未収集端末ペアのトラヒック量から算出される統計量と、収集済端末ペアのトラヒック量から算出される統計量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、各未収集端末ペアのトラヒック量を推定する。
また、実施例1に係る推定装置100は、統計量を用いた推定処理だけでなく、各中継装置のIFを経由したトラヒック量も用いて推定処理を行う。具体的には、推定装置100は、中継装置11〜中継装置13からMIB(Management Information Base)等を取得することにより、IF毎のトラヒック量を取得する。また、推定装置100は、中継装置11〜中継装置13からFIB(Forwarding Information Base)等を取得することにより、パケットの経路情報を取得する。かかる経路情報は、パケットの宛先と出力IFとが対応付けられた情報である。
そして、推定装置100は、上記推定処理を行う際に未収集端末ペアのトラヒック量を変動させるが、変動後の未収集端末ペア毎のトラヒック量と、既知である収集済端末ペア毎のトラヒック量とを、上記の経路情報に当てはめることで、IF毎のトラヒック量を算出する。そして、推定装置100は、算出したIF毎のトラヒック量が、MIB等から得られるIF毎のトラヒック量と略一致することを確認する。言い換えれば、推定装置100は、上記推定処理を行う場合に、IF毎のトラヒック量と経路情報とを用いて、実際のトラヒック量と近似する範囲で、各未収集端末ペアのトラヒック量を変動させる。
なお、IF毎のトラヒック量及び経路情報だけを用いて、各未収集端末ペアのトラヒック量を推定することも考えられる。しかし、一般的に、IFの数に対して端末ペアの数は多い。このため、IF毎のトラヒック量及び経路情報を用いただけでは、各未収集端末ペアのトラヒック量のパターンは複数存在し、推定結果を得るのは困難である。
このように、実施例1に係る推定装置100は、収集済端末ペア毎のトラヒック量から統計量を算出し、かかる統計量と近い統計量が得られる未収集端末ペア毎のトラヒック量を求める。これにより、実施例1に係る推定装置100は、端末ペア毎のトラヒック量を高精度に推定することができる。以下に、図3〜図8を用いて、推定装置100による処理について詳細に説明する。
[実施例1に係る推定装置の構成]
まず、図3を用いて、実施例1に係る推定装置100の構成について説明する。図3は、実施例1に係る推定装置100の構成例を示すブロック図である。図3に例示するように、実施例1に係る推定装置100は、IFトラヒック情報取得部111と、経路情報取得部121と、経路行列生成部122と、フロー情報取得部131と、部分トラヒック量算出部132と、目標統計量算出部133と、推定部140とを有する。
IFトラヒック情報取得部111は、ネットワークシステム1に含まれる中継装置11〜13から、かかる中継装置11〜13が有するIFを流通したトラヒック量をIF毎に取得する。具体的には、IFトラヒック情報取得部111は、中継装置11〜13が有するIFを識別するIF情報と、かかるIFを経由したトラヒック量とを取得する。例えば、IFトラヒック情報取得部111は、MIB等を取得することにより、中継装置11〜13が有するIF毎のトラヒック量を取得する。
図4に、IFトラヒック情報取得部111によって取得されるIF毎のトラヒック量の一例を示す。図4に例示するように、IFトラヒック情報取得部111は、各中継装置のIF毎に、かかるIFを経由したトラヒック量を取得する。図4の例では、IFトラヒック情報取得部111が、中継装置11から、中継装置11のIF11−1を経由したトラヒック量「300MB(メガバイト)」と、中継装置11のIF11−2を経由したトラヒック量「450MB」とを取得したことを示している。同様に、図4の例では、中継装置11が、中継装置12のIF12−1を経由したトラヒック量「250MB」を取得し、中継装置13のIF13−1を経由したトラヒック量「200MB」を取得したことを示している。なお、以下では、トラヒック量の単位を「MB」とするが、トラヒック量の単位はこの例に限られず、例えば、「Mbps」等であってもよい。
なお、IFトラヒック情報取得部111は、推定装置100による推定処理が行われるたびに、IF毎のトラヒック量を取得してもよいし、一定期間(例えば、1週間や1ヶ月)毎にIF毎のトラヒック量を取得してもよい。
図3の説明に戻って、経路情報取得部121は、中継装置11〜13から、パケット宛先に応じて決定されるパケットの出力IFを示す経路情報を取得する。具体的には、経路情報取得部121は、パケットを受信する受信端末を識別するための情報と、かかるパケットを出力する出力IFを識別するためのIF情報との組合せを含む経路情報を取得する。例えば、経路情報取得部121は、中継装置11〜13から各々の中継装置が保持するFIBを取得することで経路情報を取得してもよいし、ネットワーク管理者等からFIBと同等の情報を入力されることにより経路情報を取得してもよい。
図5に、経路情報取得部121によって取得される経路情報の一例を示す。図5に示した例では、経路情報取得部121は、各中継装置から、パケットの宛先を示す送信先IPアドレスと、かかるパケットを出力する出力IFのIF情報とを取得する。図5の例では、中継装置11は、送信先IPアドレスが「IP11」であるパケットをIF11−1に出力し、送信先IPアドレスが「IP12」であるパケットをIF11−2に出力することを示している。また、図5の例では、中継装置12は、送信先IPアドレスが「IP11」であるパケットをIF12−1に出力し、送信先IPアドレスが「IP12」であるパケットをIF12−2に出力することを示している。経路情報取得部121は、図5に例示したようなパケットの経路を決定する経路情報を取得する。なお、図5では端末をIPアドレスで指定しているが、その他、MAC(Media Access Control)アドレス等の識別子を用いてもよい。
図3の説明に戻って、経路行列生成部122は、経路情報取得部121によって取得された経路情報を用いて、送信端末から送信されたパケットが受信端末まで到達するまでに経由するIFの情報を示す行列を生成する。このとき、経路行列生成部122は、ネットワークシステム1に含まれる全ての端末ペアについて、パケットが経由するIFの情報を示す行列を生成する。なお、以下では、経路行列生成部122によって生成される行列を「経路行列A」と表記する。
ここで、実施例1では、ネットワークシステム1内の各中継装置が有するIFの総数が「n」であり、端末ペアの総数が「m」であるものとする。つまり、経路行列Aは、「n×m」次元の行列A=(aij)となる。かかる「aij」のうち、「i」はIFを識別する情報を示し、「j」は、端末ペアを識別する情報を示す。そして、「j」によって識別される端末ペアが「i」によって識別されるIFを経由する場合には「aij=1」となり、「j」によって識別される端末ペアが「i」によって識別されるIFを経由しない場合には「aij=0」となるものとする。
例えば、経路行列Aのうち、j列目だけの要素を抽出した場合に、各要素の値が以下に示す通りであるものとする。
(a1j、a2j、a3j、・・・、aij)=(1、1、0、・・・、0)
かかる場合には、「j」によって識別される端末ペアは、「i=1」によって識別されるIFと、「i=2」によって識別されるIFとを経由するが、「i=3」によって識別されるIFを経由しないことを示す。なお、経路行列生成部122によって生成された経路行列Aは、後述する推定部140によって用いられる。
フロー情報取得部131は、中継装置からフロー情報を取得する。図1に示した例では、中継装置11〜13のうち、中継装置11のみがフロー情報を収集する機能を有しているので、フロー情報取得部131は、中継装置11からフロー情報を取得する。例えば、フロー情報取得部131は、sFlow(登録商標)、NetFlow、IPFIX等により、中継装置11からフロー情報を取得する。
図6に、フロー情報取得部131によって取得されるフロー情報の一例を示す。なお、図6では、フロー情報として、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、トラヒック量を示すが、フロー情報には、送信ポート番号、受信ポート番号やプロトコル等も含まれる。
図6の例では、IPアドレスが「IP21」である端末から、IPアドレスが「IP11」である端末に送信されたパケットの総サイズ(トラヒック量)が、「50MB」であることを示している。また、図6の例では、IPアドレスが「IP22」である端末から、IPアドレスが「IP12」である端末に送信されたパケットの総サイズ(トラヒック量)が、「100MB」であることを示している。フロー情報取得部131は、図6に例示したようなフロー情報を取得する。
図3の説明に戻って、部分トラヒック量算出部132は、フロー情報取得部131によって取得されたフロー情報を用いて、ネットワークシステム1に含まれる収集済端末ペアのうち一部又は全ての収集済端末ペアにおけるトラヒック量を算出する。具体的には、トラヒック量の算出対象となる収集済端末ペアが予め決められており、部分トラヒック量算出部132は、算出対象の収集済端末ペアの間で流通したトラヒック量をフロー情報から算出する。
目標統計量算出部133は、部分トラヒック量算出部132によって算出された収集済端末ペア毎のトラヒック量に基づいて、端末ペア毎のトラヒック量の分布に関する統計量を算出する。後述するが、目標統計量算出部133によって算出される統計量は、各未収集端末ペアのトラヒック量から算出される統計量の目標値となる。以下では、目標統計量算出部133によって算出される統計量を「目標統計量」と表記する場合がある。なお、「統計量」とは、複数のデータを用いて算出される統計的な値であるが、かかる統計量の算出手法については、後に説明する。
実施例1における目標統計量算出部133による処理をより詳細に説明する。実施例1における目標統計量算出部133は、まず、全ての端末ペアを所定の単位に分割して、複数の端末ペアグループを形成する。具体的には、目標統計量算出部133は、端末ペアの集合を「P」とすると、かかる端末ペアの集合Pを、P(i=1、2、・・・、k)に分割する。ここで、Pは、Pの部分集合の組であって、「∩P=空集合」、「∪P=P」を満たす。
例えば、目標統計量算出部133は、全ての端末ペアを同一の受信端末毎に分割してもよいし、同一の受信端末毎に分割してもよい。図7に、目標統計量算出部133によって形成される端末ペアグループの一例を示す。図7に示した例では、実施例1における目標統計量算出部133は、16種類の端末ペアを受信端末毎に分割することで、4個の端末ペアグループP、P、P、Pを形成している。
図7に示した例のように、各端末ペアグループP、P、P、Pには、収集済端末ペアと未収集端末ペアとが含まれる。例えば、端末ペアグループPに含まれる収集済端末ペアは、送信端末23及び受信端末21の端末ペアと、送信端末24及び受信端末21の端末ペアとであり、端末ペアグループPに含まれる未収集端末ペアは、送信端末21及び受信端末21の端末ペアと、送信端末22及び受信端末21の端末ペアとである。なお、以下の説明において、目標統計量算出部133は、図7に示した例のように、端末ペアを受信端末毎に分割するものとする。
目標統計量算出部133は、このようにして形成した端末ペアグループ毎に、収集済端末ペアのトラヒック量を用いて目標統計量を算出する。具体的には、目標統計量算出部133は、以下に示す式(1)により、未収集端末ペアの目標統計量を算出する。
Figure 0005443406
上記式(1)のうち、「T(X(P∩U))」は、未収集端末ペアにおけるトラヒック量の目標統計量を示す。具体的には、「T」は目標統計量であることを示し、「X」は、トラヒック量であることを示し、「P」は、上述したように、端末ペアグループに含まれる端末ペアの集合を示し、「U」は、端末ペアグループPに含まれる未収集端末ペアの集合を示す。すなわち、「X(P∩U)」は、端末ペアグループPに含まれる未収集端末ペアにおけるトラヒック量の集合を示し、「T(X(P∩U))」は、端末ペアグループPに含まれる各未収集端末ペアにおけるトラヒック量から算出される統計量の目標値を示す。
また、上記式(1)のうち、「S(X(P∩M))」は、収集済端末ペアにおけるトラヒック量の統計量を示す。具体的には、「S」は統計量であることを示し、「M」は、端末ペアグループPに含まれる収集済端末ペアを示す。すなわち、「X(P∩M)」は、端末ペアグループPに含まれる収集済端末ペア毎のトラヒック量を示し、「S(X(P∩M))」は、端末ペアグループPに含まれる収集済端末ペアのトラヒック量から算出される統計量を示す。
すなわち、上記式(1)は、各端末ペアグループに含まれる未収集端末ペアの目標統計量が、同一の端末ペアグループに含まれる収集済端末ペア毎のトラヒック量から算出される統計量「S(X(P∩M))」であることを示している。
ここで、統計量の算出手法について説明する。実施例1における目標統計量算出部133は、以下に示す式(2)により、トラヒック量分布のエントロピーを示す統計量を算出する。
Figure 0005443406
例えば、上記式(1)に示した「S(X(P∩M))」を、上記式(2)により算出する場合には、上記式(2)のうち、「X(P´)」は、「X(P∩M)」となる。
このようにして、目標統計量算出部133は、端末ペアグループ毎に、かかる端末ペアグループに含まれる各未収集端末ペアのトラヒック量から算出される統計量の目標値となる目標統計量を算出する。
推定部140は、目標統計量算出部133によって算出された目標統計量を用いて、未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定する。具体的には、推定部140は、未収集端末ペア毎のトラヒック量と仮定した値を用いて算出される統計量と、目標統計量算出部133によって算出された目標統計量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定する。
このとき、推定部140は、IFトラヒック情報取得部111によって取得されたIF毎のトラヒック量と、経路行列生成部122によって生成された経路行列Aについても用いて、推定処理を行う。具体的には、推定部140は、以下に示す式(3)を満たすX(P)を算出する。
Figure 0005443406
上記式(3)のうち、「A」は、経路行列生成部122によって生成された経路行列Aである。また、「X」がトラヒック量を示し、「P」が全ての端末ペアの集合を示すので、「X(P)」は、端末ペア毎のトラヒック量を示す。かかる「X(P)」は未知数であるので、推定部140は「X(P)」を推定することになる。「Y」は、IFトラヒック情報取得部111によって取得されたIF毎のトラヒック量を示す。
ここで、上記式(3)に示した「AX(P)−Y」について説明すると、「A」が「n(IFの総数)×m(端末ペアの総数)」次元の行列であり、「X(P)」がm個の端末ペア各々のトラヒック量であるので、「AX(P)」は、IF毎のトラヒック量を示す。また、「Y」は、IF毎のトラヒック量の実測値を示す。すなわち、推定部140は、未知数である「X(P)」の値を変動させながら、「AX(P)−Y」の絶対値が最小となる「X(P)」を探索することで、各未収集端末ペアにおけるトラヒック量を推定する。実際には、「X(P)」のうち、収集済端末ペアにおけるトラヒック量はフロー情報から算出可能であるので、推定部140は、各未収集端末ペアのトラヒック量である「X(P∩U)」を変動させながら、「AX(P)−Y」の最小値を探索する。
なお、推定部140は、「AX(P)=Y」を満たす一意のX(P)を算出することができれば、各未収集端末ペアにおけるトラヒック量を特定することができる。ただし、一般的には、端末ペアの総数「m」はIFの総数「n」よりも大きいので、経路行列Aの逆行列「A−1」は存在しない。このため、「AX(P)=Y」を満たすX(P)は、多数存在するため、上記式(1)のうち、「AX(P)−Y」だけを用いて、未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定することは困難であるか、推定結果の精度が低くなる。
上記式(3)の説明に戻って、「S(X(P∩U))」は、所定の端末ペアグループに含まれる未収集端末ペア毎のトラヒック量から算出される統計量を示す。未収集端末ペア毎のトラヒック量は未知数であるので、かかる「S(X(P∩U))」も未知数である。推定部140は、未収集端末ペア毎のトラヒック量を変動させながら、「S(X(P∩U))」を上記式(2)により算出する。すなわち、推定部140は、上記式(2)に示した「X(P´)」を「X(P∩U)」とすることで、「S(X(P∩U))」を算出する。
また、上記式(3)のうち、「T(X(P∩U))」は、所定の端末ペアグループに含まれる未収集端末ペア毎のトラヒック量から算出される目標統計量を示す。かかる「T(X(P∩U))」は、上記式(1)に示すように、目標統計量算出部133によって算出された「S(X(P∩M))」である。
したがって、推定部140は、未知数である「X(P∩U)」の値を変動させながら、「S(X(P∩U))−T(X(P∩U))」の絶対値が最小となる「X(P∩U)」を探索する。このとき、推定部140は、各端末ペアグループに対応する「S(X(P∩U))−T(X(P∩U))」の絶対値の和又は積が最小となる「X(P∩U)」を探索することで、各未収集端末ペアにおけるトラヒック量を推定する。
このように、推定部140は、「X(P∩U)」の値を変動させながら、上記式(3)を満たす未収集端末ペア毎のトラヒック量を算出する。すなわち、推定部140は、最適化処理を行うことにより、上記式(3)に示す最適化問題の解を算出し、算出した解を未収集端末ペア毎のトラヒック量として推定する。
なお、上記式(3)中の「λ」は、X(P)を探索する際に、以下に示す条件(a)又は(b)のいずれに重み付けをするかを決定する値である。
(a)「AX(P)−Y」の絶対値が最小となる条件
(b)「S(X(P∩U))−T(X(P∩U))」の絶対値の和又は積が最小となる条件
かかる「λ」は、例えば、「0」〜「1」の間で変動可能な値である。かかる場合には、「λ」が「0」に近いほど、上記条件(a)の重みが高くなり、「λ」が「1」に近いほど、上記条件(a)と上記条件(b)との重みが等しくなる。
なお、上記において、部分トラヒック量算出部132が、収集済端末ペアのうち一部又は全ての収集済端末ペアのトラヒック量を算出する例を示した。ここで、部分トラヒック量算出部132は、トラヒック量が算出された収集済端末ペアが各端末ペアグループに少なくとも1以上は含まれるように、収集済端末ペアのトラヒック量を算出する。言い換えれば、部分トラヒック量算出部132によってトラヒック量が算出された収集済端末ペアが各端末ペアグループに少なくとも1以上は含まれるように、算出対象となる収集済端末ペアが予め決められている。
[実施例1に係る推定装置による処理手順]
次に、図8を用いて、実施例1に係る推定装置100による処理の手順について説明する。図8は、実施例1に係る推定装置100による処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、推定装置100は、推定処理を行うか否かを判定する(ステップS101)。例えば、推定装置100は、ステップS101における処理において、ネットワーク管理者等から推定処理を行う旨の操作を受け付けたか否かを判定してもよいし、所定の期間(例えば、1ヶ月)が経過したか否かを判定してもよい。ここで、推定装置100は、推定処理を行わない場合には(ステップS101否定)、待機状態となる。
一方、推定処理を行う場合には(ステップS101肯定)、推定装置100のIFトラヒック情報取得部111は、中継装置11〜13からIF毎のトラヒック量を取得する(ステップS102)。
また、フロー情報取得部131は、フロー情報を収集している中継装置11から、かかるフロー情報を取得する(ステップS103)。続いて、部分トラヒック量算出部132は、フロー情報取得部131によって取得されたフロー情報を用いて、収集済端末ペアのうち一部又は全ての収集済端末ペアのトラヒック量を算出する(ステップS104)。続いて、目標統計量算出部133は、部分トラヒック量算出部132によって算出された収集済端末ペア毎のトラヒック量に基づいて、目標統計量を算出する(ステップS105)。
そして、推定部140は、上記式(3)に示す最適化問題の解を算出し、算出した解を未収集端末ペア毎のトラヒック量として推定する(ステップS106)。なお、上記式(3)に用いられる経路行列Aは、経路情報取得部121及び経路行列生成部122によって生成される。かかる経路情報取得部121及び経路行列生成部122は、上記ステップS102〜ステップS105の間に経路行列Aを生成してもよいし、推定装置100による推定処理が開始される前に予め経路行列Aを生成しておいてもよい。
また、ステップS102における処理手順と、ステップS103〜S105における処理手順とは、上記の順に行われなくてもよい。例えば、ステップS103〜S105における処理手順の次に、ステップS102における処理手順が行われてもよい。
[実施例1の効果]
上述してきたように、実施例1に係る推定装置100は、パケットを中継するとともに、かかるパケットの送受信端末におけるフロー情報を収集する中継装置11を含むネットワークシステム1に配置される。そして、推定装置100のフロー情報取得部131は、中継装置11から、収集済端末ペア毎のトラヒック量を取得する。また、推定装置100の目標統計量算出部133は、収集済端末ペア毎のトラヒック量に基づいて、端末ペア毎のトラヒック量の分布に関する目標統計量を算出する。そして、推定装置100の推定部140は、未収集端末ペア毎のトラヒック量を用いて算出される統計量と、目標統計量算出部133によって算出された目標統計量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定する。
これにより、実施例1に係る推定装置100は、一部又は全部の収集済端末ペアのトラヒック量を利用して、未収集端末ペア毎のトラヒック量を高精度に推定することができる。
また、実施例1に係る推定装置100の目標統計量算出部133は、端末ペアを複数の端末ペアグループに分割し、分割した端末ペアグループ毎に目標統計量を算出する。また、推定装置100の推定部140は、端末ペアグループ毎に、かかる端末ペアグループに含まれる未収集端末ペア毎のトラヒック量を用いて算出される統計量と、目標統計量算出部133によって算出された目標統計量とが近い値になるように最適化処理を行うことで、未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定する。
これにより、実施例1に係る推定装置100は、未収集端末ペア毎のトラヒック量をより高精度に推定することができる。例えば、端末ペアを受信端末毎に分割して端末ペアグループを形成した場合、端末ペアグループに含まれる受信端末は同一である。すなわち、収集済端末ペア毎のトラヒック量から算出される統計量は、未収集端末ペア毎のトラヒック量から算出される統計量と近い値となる可能性がある。このようなことから、実施例1に係る推定装置100は、端末ペアグループに分割した上で推定処理を行うことで、未収集端末ペア毎のトラヒック量をより高精度に推定することができる。
また、実施例1に係る推定装置100のIFトラヒック情報取得部111は、IF毎のトラヒック量を取得する。また、推定装置100の経路情報取得部121は、経路情報を取得する。そして、推定装置100の推定部140は、IFトラヒック情報取得部111及び経路情報取得部121によって取得された各種情報を用いて、上記式(3)を満たすように、未収集端末ペア毎のトラヒック量を推定する。これにより、実施例1に係る推定装置100は、未収集端末ペア毎のトラヒック量をより高精度に推定することができる。
ところで、上記の推定装置100は、上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、実施例2では、上記の推定装置100の他の実施例について説明する。
[トラヒック量の算出対象]
上記実施例1では、推定装置100が情報処理装置等の端末間におけるトラヒック量を推定する例について説明した。しかし、推定装置100は、端末間のトラヒック量に限られず、所定の送信端と受信端との組合せである送受信端毎のトラヒック量を推定してもよい。例えば、推定装置100は、送信端と受信端とが仮想マシンである仮想マシン間のトラヒック量を推定してもよい。また、例えば、推定装置100は、仮想マシンと物理マシンとの間におけるトラヒック量を推定してもよい。また、推定装置100は、複数の端末がグループ化された端末群間におけるトラヒック量を推定してもよい。
[統計量の算出手法]
また、上記実施例1では、目標統計量算出部133や推定部140が、上記式(2)を用いて、統計量を算出する例を示した。しかし、目標統計量算出部133や推定部140によって算出される統計量はこの例に限られない。例えば、目標統計量算出部133や推定部140は、以下に示す式(4)により、トラヒック量分布の分散を示す統計量を算出してもよい。
Figure 0005443406
例えば、目標統計量算出部133は、上記式(1)に示した「S(X(P∩M))」を上記式(4)により算出する場合には、上記式(4)の「X(P´)」を「X(P∩M)」とする。また、推定部140は、上記式(3)に示した「S(X(P∩U))」を上記式(4)により算出する場合には、上記式(4)の「X(P´)」を「X(P∩U)」とする。
[目標統計量の算出手法]
また、上記実施例1では、目標統計量算出部133が、上記式(1)に示した目標統計量を算出する例を示した。しかし、目標統計量算出部133によって算出される目標統計量はこの例に限られない。例えば、目標統計量算出部133は、以下に示す(5)により目標統計量を算出してもよい。
Figure 0005443406
上記式(5)のうち、「f」は、端末ペア数により統計値を変動させる関数であり、目標統計量算出部133によって算出される。具体的には、目標統計量算出部133は、収集済端末ペアの数を変動させながら、かかる収集済端末ペア毎のトラヒック量から統計量を算出する。そして、目標統計量算出部133は、算出した統計量と、かかる統計量の算出時に用いた収集済端末ペアの数との複数の組合せを用いて回帰分析を行うことにより、関数「f」を算出する。そして、目標統計量算出部133は、上記式(5)に示すように、関数「f」を用いて、未収集端末ペアの数に対応する目標統計量を算出する。
例えば、目標統計量算出部133は、端末ペアグループPと包含関係にある集合Pの部分集合Q(P⊂Q、又は、Q⊂P)から統計量「S(X(Q∩M))」を算出する。そして、目標統計量算出部133は、部分集合Qを変動させることにより、部分集合Qに含まる端末ペアの数と、統計量との組合せを複数得る。そして、目標統計量算出部133は、端末ペア数及び統計量の複数の組合せを用いて回帰分析を行うことにより、上記の関数「f」を算出する。
これにより、目標統計量算出部133は、端末ペアの数により統計量が変動する場合に、収集済端末ペアの数から精度の高い目標統計量を算出することができる。この結果、推定部140は、未収集端末ペア毎のトラヒック量を高精度に推定することができる。
なお、IPアドレスグループ毎のトラヒック量について、かかるトラヒック量の分散がトラヒック量の平均に対して巾則となる場合がある。トラヒック量の平均は、IPアドレス数に比例するので、端末ペアの数により統計量が変動することを示しているといえる。そして、ばらつきや分散を示す統計量は、端末ペア数が増大するほど指数関数的に大きくなることが知られている。したがって、上記式(5)に示した関数形「f」は、以下に示す(6)により表すことができる。なお、下記式(6)のうち、「a」及び「b」は、所定の値を取るパラメータである。
Figure 0005443406
[フロー情報]
また、上記実施例1では、フロー情報取得部131がフロー情報を取得し、部分トラヒック量算出部132がフロー情報から収集済端末ペア毎のトラヒック量を算出する例を示した。しかし、中継装置11がフロー情報を収集するともに、端末ペア毎のトラヒック量を算出している場合には、部分トラヒック量算出部132は、トラヒック量を算出しなくてもよい。かかる場合には、フロー情報取得部131及び部分トラヒック量算出部132を統合し、統合された処理部が中継装置11から収集済端末ペア毎のトラヒック量を取得すればよい。
[プログラム]
また、上記実施例1に係る推定装置100が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述した推定プログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータが推定プログラムを実行することにより、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。さらに、かかる推定プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された推定プログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施例1と同様の処理を実現してもよい。以下に、図3に示した推定装置100と同様の機能を実現する推定プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。
図9は、推定プログラムを実行するコンピュータ1000を示す図である。図9に例示するように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有し、これらの各部はバス1080によって接続される。
メモリ1010は、図9に例示するように、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM(Random Access Memory)1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、図9に例示するように、ハードディスクドライブ1031に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、図9に例示するように、ディスクドライブ1041に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブに挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、図9に例示するように、例えばマウス1051、キーボード1052に接続される。ビデオアダプタ1060は、図9に例示するように、例えばディスプレイ1061に接続される。
ここで、図9に例示するように、ハードディスクドライブ1031は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、上記の推定プログラムは、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、例えばハードディスクドライブ1031に記憶される。例えば、図3に例示したIFトラヒック情報取得部111と同様の情報処理を実行するIFトラヒック情報取得手順と、経路情報取得部121と同様の情報処理を実行する経路情報取得手順と、経路行列生成部122と同様の情報処理を実行する経路行列生成手順と、フロー情報取得部131と同様の情報処理を実行するフロー情報取得手順と、部分トラヒック量算出部132と同様の情報処理を実行する部分トラヒック量算出手順と、目標統計量算出部133と同様の情報処理を実行する目標統計量算出手順と、推定部140と同様の情報処理を実行する推定手順とが記述されたプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1031に記憶される。
また、上記実施例で説明した推定処理に用いられる各種データは、プログラムデータとして、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1031に記憶される。そして、CPU1020が、メモリ1010やハードディスクドライブ1031に記憶されたプログラムモジュールやプログラムデータを必要に応じてRAM1012に読み出し、IFトラヒック情報取得手順、経路情報取得手順、経路行列生成手順、フロー情報取得手順、部分トラヒック量算出手順、目標統計量算出手順、推定手順を実行する。
なお、推定プログラムに係るプログラムモジュールやプログラムデータは、ハードディスクドライブ1031に記憶される場合に限られず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、推定プログラムに係るプログラムモジュールやプログラムデータは、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
[その他]
また、上記実施例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、図4〜図6等に例示した各種情報は、あくまで一例であって任意の情報に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図3に例示した経路情報取得部121と経路行列生成部122とは統合されてもよい。
1 ネットワークシステム
11〜13 中継装置
21〜24 端末
100 推定装置
111 IFトラヒック情報取得部
121 経路情報取得部
122 経路行列生成部
131 フロー情報取得部
132 部分トラヒック量算出部
133 目標統計量算出部
140 推定部

Claims (7)

  1. パケットを中継する中継装置のうち該パケットの送受信端間におけるトラヒック量を収集する収集中継装置を含むネットワークシステムにおいて送受信端間毎のトラヒック量を推定する推定装置であって、
    前記収集中継装置から、該収集中継装置によって中継されたパケットの送受信端である収集済送受端の一部又は全部のトラヒック量を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された収集済送受端毎のトラヒック量に基づいて、送受信端毎のトラヒック量の分布に関する統計量を算出する統計量算出部と、
    前記ネットワークシステムに含まれる複数の中継装置が有するインタフェースを流通したトラヒック量をインタフェース毎に取得するインタフェース取得部と、
    前記複数の中継装置から、パケットの宛先に応じて決定される該パケットの出力インタフェースを示す経路情報を取得する経路情報取得部と、
    前記収集中継装置を経由せずに中継されるパケットの送受信端である未収集送受端毎のトラヒック量と仮定した値を用いて算出される統計量と、前記統計量算出部によって算出された統計量とが近い値となり、前記未収集送受端毎のトラヒック量及び前記経路情報取得部によって取得された経路情報に基づいて算出されるインタフェース毎のトラヒック量と、前記インタフェース取得部によって取得されたインタフェース毎のトラヒック量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、前記未収集送受端毎のトラヒック量を推定する推定部と
    を有することを特徴とする推定装置。
  2. 前記統計量算出部は、
    前記ネットワークシステムに含まれる送受信端の組合せを複数の送受信端グループに分割し、分割した送受信端グループ毎に、該送受信端グループに含まれる収集済送受端毎のトラヒック量を用いて統計量を算出し、
    前記推定部は、
    前記送受信端グループ毎に、該送受信端グループに含まれる未収集送受端毎のトラヒック量と仮定した値を用いて算出される統計量と、前記統計量算出部によって算出された統計量とが近い値になるように最適化処理を行うことで、前記未収集送受端毎のトラヒック量を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
  3. 前記統計量算出部は、
    前記取得部によって取得された収集済送受端毎のトラヒック量に基づいて、該収集済送受端毎のトラヒック量のばらつきを示す統計量を算出し、
    前記推定部は、
    前記未収集送受端毎のトラヒック量と仮定した値を用いて算出されるばらつきを示す統計量と、前記統計量算出部によって算出された統計量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、前記未収集送受端毎のトラヒック量を推定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の推定装置。
  4. 前記統計量算出部は、
    前記収集済送受端の数を変動させながら該収集済送受端毎のトラヒック量から統計量を算出し、算出した統計量と該統計量の算出時に用いた収集済送受端の数との複数の組合せから、統計値を送受信端の数により変動させる関数を求め、該関数を用いて未収集送受端の数に応じた統計量を算出する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の推定装置。
  5. パケットを中継する中継装置のうち該パケットの送受信端間におけるトラヒック量を収集する収集中継装置を含むネットワークシステムで実行される送受信端間毎のトラヒック量を推定する推定方法であって、
    前記収集中継装置から、該収集中継装置によって中継されたパケットの送受信端である収集済送受端の一部又は全部のトラヒック量を取得する取得工程と、
    前記取得工程において取得された収集済送受端毎のトラヒック量に基づいて、送受信端毎のトラヒック量の分布に関する統計量を算出する統計量算出工程と、
    前記ネットワークシステムに含まれる複数の中継装置が有するインタフェースを流通したトラヒック量をインタフェース毎に取得するインタフェース取得工程と、
    前記複数の中継装置から、パケットの宛先に応じて決定される該パケットの出力インタフェースを示す経路情報を取得する経路情報取得工程と、
    前記収集中継装置を経由せずに中継されるパケットの送受信端である未収集送受端毎のトラヒック量と仮定した値を用いて算出される統計量と、前記統計量算出工程において算出された統計量とが近い値となり、前記未収集送受端毎のトラヒック量及び前記経路情報取得工程によって取得された経路情報に基づいて算出されるインタフェース毎のトラヒック量と、前記インタフェース取得工程によって取得されたインタフェース毎のトラヒック量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、前記未収集送受端毎のトラヒック量を推定する推定工程と
    を含んだことを特徴とする推定方法。
  6. パケットを中継する中継装置のうち該パケットの送受信端間におけるトラヒック量を収集する収集中継装置と、送受信端間毎のトラヒック量を推定する推定装置とを含むネットワークシステムであって、
    前記推定装置が、
    前記収集中継装置から、該収集中継装置によって中継されたパケットの送受信端である収集済送受端の一部又は全部のトラヒック量を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された収集済送受端毎のトラヒック量に基づいて、送受信端毎のトラヒック量の分布に関する統計量を算出する統計量算出部と、
    前記ネットワークシステムに含まれる複数の中継装置が有するインタフェースを流通したトラヒック量をインタフェース毎に取得するインタフェース取得部と、
    前記複数の中継装置から、パケットの宛先に応じて決定される該パケットの出力インタフェースを示す経路情報を取得する経路情報取得部と、
    前記収集中継装置を経由せずに中継されるパケットの送受信端である未収集送受端毎のトラヒック量と仮定した値を用いて算出される統計量と、前記統計量算出部によって算出された統計量とが近い値となり、前記未収集送受端毎のトラヒック量及び前記経路情報取得部によって取得された経路情報に基づいて算出されるインタフェース毎のトラヒック量と、前記インタフェース取得部によって取得されたインタフェース毎のトラヒック量とが近い値となるように最適化処理を行うことで、前記未収集送受端毎のトラヒック量を推定する推定部と
    を有することを特徴とするネットワークシステム。
  7. コンピュータを請求項1〜のいずれか一つに記載の推定装置として機能させるための推定プログラム。
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