JP5442614B2 - 化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用 - Google Patents

化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP5442614B2
JP5442614B2 JP2010522604A JP2010522604A JP5442614B2 JP 5442614 B2 JP5442614 B2 JP 5442614B2 JP 2010522604 A JP2010522604 A JP 2010522604A JP 2010522604 A JP2010522604 A JP 2010522604A JP 5442614 B2 JP5442614 B2 JP 5442614B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
bis
compound
general formula
polymerizable composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010522604A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010013420A1 (ja
Inventor
正和 村上
知行 安藤
誠一 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2010522604A priority Critical patent/JP5442614B2/ja
Publication of JPWO2010013420A1 publication Critical patent/JPWO2010013420A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5442614B2 publication Critical patent/JP5442614B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/02Polythioethers
    • C08G75/06Polythioethers from cyclic thioethers
    • C08G75/08Polythioethers from cyclic thioethers from thiiranes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic System
    • C07F9/90Antimony compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic System
    • C07F9/005Compounds of elements of Group 5 of the Periodic System without metal-carbon linkages
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic System
    • C07F9/94Bismuth compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/02Polythioethers
    • C08G75/06Polythioethers from cyclic thioethers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics

Description

本発明は、化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用に関する。
近年、無機ガラスに代わる透明性材料として、透明性有機高分子材料が使用されている。こうした材料をたとえば光学用樹脂に用いる場合、一般に、たとえば透明性、熱的特性、機械的特性などの一般的に求められる特性を有しつつ、かつ高屈折率とすることが求められる。
このような樹脂に関する技術として、特許文献1に記載のものがある。同文献には、金属含有チエタン化合物が記載されている。また、屈折率(nd)1.7を超える高屈折率の光学用樹脂が記載されている。
国際公開第2005/095490号パンフレット 特開2003−327583号公報
ところが、上述した技術においても透明性樹脂の屈折率を向上させる点で、改善の余地があった。
本発明は、以下の通りである。
[1]下記一般式()で示される、化合物。
Figure 0005442614
(一般式()中、Mは、SbまたはBiである。)
[2][1]に記載の化合物において、MがSbである化合物。
[3][1]または[2]に記載の化合物を含む重合性組成物。
][]に記載の重合性組成物において、[1]または[2]に記載の化合物と、チオール化合物、イソシアナート化合物、エピスルフィド化合物、エポキシ化合物、非金属チエタン化合物、金属チエタン化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、ビニル化合物、オキセタン化合物からなる群から選択され、[1]または[2]に記載の化合物とは異なる1種以上の化合物とを含む、重合性組成物。
][]に記載の重合性組成物において、下記一般式(3)に示される金属チエタン化合物を含む、重合性組成物。
Figure 0005442614
(上記一般式(3)中、Mは金属原子である。XおよびXは各々独立に硫黄原子または酸素原子である。Rは2価の有機基である。
mは0または1以上の整数である。
nはMの価数であり、pは1以上n以下の整数である。
qは0または1以上n−2以下の整数である。
は1価または2価の基であり、Tは無機または有機基である。
rは1または2である。
r=1のとき、Yは1価の無機または有機基である。r=1かつn−p−qが2以上の場合、複数のYは、各々独立に1価の無機または有機基である。r=1かつn−p−qが2以上の場合、複数のYが互いに結合し、金属原子Mを含む環を形成していてもよい。
r=2のとき、n−p−q=1または2であり、Yは2価の基である。r=2かつn−p−q=2の場合、2つのYが、2つの金属原子Mとともに環を形成していてもよい。r=2かつq=2の場合、複数のTは、各々独立に無機または有機基である。)
][]に記載の重合性組成物において、前記一般式(3)においてMがSbまたはSnである化合物を含む、重合性組成物。
][]または[]に記載の重合性組成物において、前記一般式(3)においてX3が硫黄原子である化合物を含む、重合性組成物。
][]乃至[]のいずれかに記載の重合性組成物において、前記一般式(3)に示した化合物として、下記式(4)に示される化合物を含む、重合性組成物。
Figure 0005442614
][]乃至[]のいずれかに記載の重合性組成物において、前記一般式(3)に示した化合物として、下記式(5)に示される化合物を含む、重合性組成物。
Figure 0005442614
10][]乃至[]のいずれかに記載の重合性組成物において、ブルーイング剤をさらに含む、重合成組成物。
11][]乃至[10]のいずれかに記載の重合性組成物を注型重合する工程を含む、樹脂の製造方法。
12][]乃至[10]のいずれかに記載の重合性組成物を重合して得られる樹脂。
13][12]に記載の樹脂からなる光学部品。
14][]乃至[10]のいずれかに記載の重合性組成物の光学部品としての使用。
15][]乃至[10]のいずれかに記載の重合性組成物を重合させた樹脂の光学部品としての使用。
本発明によれば、高屈折率の透明性樹脂を得る新規な化合物が提供される。
以下、本発明について、具体例を用いて説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。また、本発明において、各成分または基について、例示されたものを単独で用いてもよいし、複数組み合わせて用いてもよい。また、有機基は、基中に炭素原子、水素原子以外のヘテロ原子を含有していてもよい。ヘテロ原子の具体例としては、酸素原子、硫黄原子および窒素原子が挙げられる。
本発明は、分子内にSを含む環状構造を有し、かつ、Sb原子またはBi原子を有する化合物に関するものである。
具体的には、本発明は以下の一般式(1)で示される化合物に関するものである。この化合物は、光学部品用に適している。
Figure 0005442614
(式中、Mは、SbまたはBiであり、XおよびXは、各々独立に硫黄原子または酸素原子である。Rは、2価の有機基であり、Yは、1価の無機または有機基である。
aは、1または2である。
bは0または1以上の整数である。
cは、1以上、d以下の整数である。
dは、Mの価数である。
d−cが2以上であるとき、複数のYは、それぞれ独立に1価の無機または有機基である。このとき、複数のYは互いに結合し、Mを含む環を形成してもよい。
eは、0または1以上の整数である。)
上記式(1)において、高屈折率化と化合物の安定性の観点から、eが1であることが好ましく、上記一般式(1)は、下記一般式(6)となる。
Figure 0005442614
(一般式(6)中、X1、X、R、Y、M、a、b、c、dは、それぞれ、上記一般式(1)におけるX1、X、R、Y、M、a、b、c、dと同じである)
一般式(1)に示した化合物を重合することで、高屈折率の透明性樹脂を得ることができる。
上記一般式において、XおよびXは、各々独立に硫黄原子または酸素原子であるが、一般式(1)に示した化合物を重合して得られる樹脂の高屈折率化の観点からは、XおよびXは、硫黄原子であることが好ましい。また、b=0であることが好ましく、c=dであることが好ましい。
また、上記一般式(1)において、Rは2価の有機基を示す。
かかる2価の有機基としては、鎖状または環状脂肪族基、芳香族基および芳香族−脂肪族基が挙げられ、高屈折率化の観点からは、好ましくは、炭素数1以上20以下の鎖状脂肪族基、炭素数3以上20以下の環状脂肪族基、炭素数5以上20以下の芳香族基、炭素数6以上20以下の芳香族−脂肪族基である。
1は、より具体的には、かかる2価の有機基が鎖状または環状脂肪族基、芳香族基または芳香族−脂肪族基であって、好ましくは、
メチレン基、エチレン基、1,2−ジクロロエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、シクロペンチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基等の炭素数1以上20以下の置換または無置換の鎖状または環状脂肪族基;
フェニレン基、クロロフェニレン基、ナフチレン基、インデニレン基、アントラセニレン基、フルオレニレン基等の置換または無置換の炭素数5以上20以下の芳香族基;または
−C64−CH2−基、−CH2−C64−CH2−基、−CH2−C63(Cl)−CH2−基、−C106−CH2−基、−CH2−C106−CH2−基、−CH2CH2−C64−CH2CH2−基等の置換または無置換の炭素数6以上20以下の芳香族−脂肪族基である。
1は、より好ましくはメチレン基、エチレン基、1,2−ジクロロエチレン基、トリメチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数1以上6以下の置換または無置換の鎖状または環状脂肪族基;
フェニレン基、クロロフェニレン基、ナフチレン基、インデニレン基、アントラセニレン基、フルオレニレン基等の置換または無置換の炭素数5以上15以下の芳香族基;または
−C64−CH2−基、−CH2−C64−CH2−基、−CH2−C63(Cl)−CH2−基、−C106−CH2−基、−CH2−C106−CH2−基、−CH2CH2−C64−CH2CH2−基等の置換または無置換の炭素数6以上15以下の芳香族−脂肪族基である。
かかる2価の有機基は、基中に炭素原子、水素原子以外のヘテロ原子を含有していてもよい。かかるヘテロ原子としては、酸素原子または硫黄原子が挙げられるが、本発明の所望の効果を考慮すると、硫黄原子であることが好ましい。
上記一般式(1)において、Mは、SbまたはBiである。MがBi、Sbいずれの場合でも、一般式(1)は屈折率を向上させることができる。
SbまたはBiは3価あるいは5価であるが、高屈折率化の観点から、SbまたはBiは3価であることが好ましく、なかでも、化合物の製造しやすさや、化合物の安定性の観点から、Mは、Sb原子であることが好ましい。
上記一般式(1)において、eが1であり、aが1の場合、上記一般式(1)は、下記一般式(2)となる。
Figure 0005442614
(上記一般式(2)において、X1、X、R、Y、M、b、c、dは、それぞれ、上記一般式(1)におけるX1、X、R、Y、M、b、c、dと同じである。)
さらに、上記一般式(2)中の、エピスルフィド基を含みMに結合する基、すなわち[]内に示した基において、さらに好ましくは、b=0である。さらには、b=0、かつX1が硫黄原子である。このとき、上記一般式(2)は、下記一般式(7)で表される。
Figure 0005442614
(上記一般式(7)において、Y、M、c、dは、それぞれ、上記一般式(1)におけるY、M、c、dと同じである。)
さらに、上記一般式(2)において、c=d=3であることが好ましく、さらに好ましくは、上記一般式(7)において、c=d=3であり、このとき、上記一般式(2)は下記式(8)に示す化合物となる。
Figure 0005442614
(上記一般式(8)において、Mは、上記一般式(1)におけるMと同じである。)
一方、上記一般式(1)において、aが2の場合、上記一般式(1)は、下記一般式(9)となる。
Figure 0005442614
(上記一般式(9)において、X1、X、R、Y、M、b、c、d、eは、それぞれ、上記一般式(1)におけるX1、X、R、Y、M、b、c、d、eと同じである。)
さらに、上記一般式(9)中の、[]内に示した基において、さらに好ましくは、e=1、b=0である。さらに、e=1、b=0かつ、X1が硫黄原子であることが好ましい。このとき、上記一般式(9)は、下記一般式(10)で表される。
Figure 0005442614
(上記一般式(10)において、M、Y、c、dは、それぞれ、上記一般式(1)におけるM、Y、c、dと同じである。)
さらに、上記一般式(9)、一般式(10)において、c=d=3であることが好ましい。また、上記一般式(10)において、Mの価数d=3であり、c=1もしくはc=2である場合、Yは、以下のようであってもよい。
Figure 0005442614
以上のような、a=2である化合物は、一般式(1)においてa=1である化合物に硫黄を反応させることで得ることができる。
次に、Yについて詳細に説明する。
は、1価の無機または有機基である。
は特に制限されるものではないが、たとえば、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、チオール基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のアリールチオ基が挙げられる。
これらのうち、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアルコキシ(アルキルオキシ)基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のアリールチオ基に関して以下説明する。
ハロゲン原子の具体例として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
置換または無置換のアルキル基の具体例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、等の総炭素数1以上10以下の直鎖アルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、1−n−プロピルブチル基、1−iso−プロピルブチル基、1−iso−プロピル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、1−n−プロピルペンチル基、2−n−プロピルペンチル基、1−iso−プロピルペンチル基、2−iso−プロピルペンチル基、1−n−ブチルブチル基、1−iso−ブチルブチル基、1−sec−ブチルブチル基、1−tert−ブチルブチル基、2−tert−ブチルブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、1−エチル−1−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−3−メチルブチル基、2−エチル−1−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,2−ジメチルヘキシル基、1,3−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、3,4−ジメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−2−メチルペンチル基、1−エチル−3−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、2−エチル−1−メチルペンチル基、2−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、3−エチル−1−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、3−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−4−メチルペンチル基、1−n−プロピル−1−メチルブチル基、1−n−プロピル−2−メチルブチル基、1−n−プロピル−3−メチルブチル基、1−iso−プロピル−1−メチルブチル基、1−iso−プロピル−2−メチルブチル基、1−iso−プロピル−3−メチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1,1,3−トリメチルブチル基、1,2,3−トリメチルブチル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,3,3−トリメチルブチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、1,1,2−トリメチルペンチル基、1,1,3−トリメチルペンチル基、1,1,4−トリメチルペンチル基、1,2,2−トリメチルペンチル基、1,2,3−トリメチルペンチル基、1,2,4−トリメチルペンチル基、1,3,4−トリメチルペンチル基、2,2,3−トリメチルペンチル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、2,3,4−トリメチルペンチル基、1,3,3−トリメチルペンチル基、2,3,3−トリメチルペンチル基、3,3,4−トリメチルペンチル基、1,4,4−トリメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、3,4,4−トリメチルペンチル基、1−エチル−1,2−ジメチルブチル基、1−エチル−1,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2,3−ジメチルブチル基、2−エチル−1,1−ジメチルブチル基、2−エチル−1,2−ジメチルブチル基、2−エチル−1,3−ジメチルブチル基、2−エチル−2,3−ジメチルブチル基等の総炭素数3以上10以下の分岐アルキル基;および
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロペンチル基、メトキシシクロペンチル基、メトキシシクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、1,2−ジメチルシクロヘキシル基、1,3−ジメチルシクロヘキシル基、1,4−ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等の総炭素数5以上10以下の飽和環状アルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアリール基の具体例として、フェニル基、ナフチル基、アンスラニル基、シクロペンタジエニル基等の総炭素数20以下の芳香族炭化水素基;
2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、シクロヘキシルフェニル基、オクチルフェニル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基、5−メチル−2−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、7−メチル−2−ナフチル基、8−メチル−2−ナフチル基、2−エチル−1−ナフチル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基等の総炭素数20以下のアルキル置換アリール基;
2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、プロポキシフェニル基、ブトキシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、オクチルオキシフェニル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、3−メトキシ−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、5−メトキシ−1−ナフチル基、6−メトキシ−1−ナフチル基、7−メトキシ−1−ナフチル基、8−メトキシ−1−ナフチル基、1−メトキシ−2−ナフチル基、3−メトキシ−2−ナフチル基、4−メトキシ−2−ナフチル基、5−メトキシ−2−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、7−メトキシ−2−ナフチル基、8−メトキシ−2−ナフチル基、2−エトキシ−1−ナフチル基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のモノアルコキシアリール基;
2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,6−ジメトキシフェニル基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチル基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチル基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチル基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチル基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチル基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のジアルコキシアリール基;
2,3,4−トリメトキシフェニル基、2,3,5−トリメトキシフェニル基、2,3,6−トリメトキシフェニル基、2,4,5−トリメトキシフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシが置換した総炭素数20以下のトリアルコキシアリール基;および
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、ヨードフェニル基、フルオロフェニル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等のハロゲン原子が置換した総炭素数20以下のアリール基が挙げられる。
置換または無置換のアラルキル基の具体例として、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルエチル基等の総炭素数12以下のアラルキル基が挙げられる。また、他に、置換または無置換のアリール基の具体例で挙げたアリール基を側鎖にもつメチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルオキシ基の具体例として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、iso−ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基等の総炭素数1以上10以下の直鎖または分岐のアルコキシ基;
シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の総炭素数5以上10以下のシクロアルコキシ基;
メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、n−プロポキシメトキシ基、iso−プロポキシメトキシ基、n−プロポキシエトキシ基、iso−プロポキシエトキシ基、n−ブトキシエトキシ基、iso−ブトキシエトキシ基、tert−ブトキシエトキシ基、n−ペンチルオキシエトキシ基、iso−ペンチルオキシエトキシ基、n−ヘキシルオキシエトキシ基、iso−ヘキシルオキシエトキシ基、n−ヘプチルオキシエトキシ基等の総炭素数2以上10以下のアルコキシアルコキシ基;および
ベンジルオキシ基等のアラルキルオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルチオ基の具体例として、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、iso−ヘキシルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3,5,5−トリメチルヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ノニルチオ基等の総炭素数1以上10以下の直鎖または分岐のアルキルチオ基;
シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等の総炭素数5以上10以下のシクロアルキルチオ基;
メトキシエチルチオ基、エトキシエチルチオ基、n−プロポキシエチルチオ基、iso−プロポキシエチルチオ基、n−ブトキシエチルチオ基、iso−ブトキシエチルチオ基、tert−ブトキシエチルチオ基、n−ペンチルオキシエチルチオ基、iso−ペンチルオキシエチルチオ基、n−ヘキシルオキシエチルチオ基、iso−ヘキシルオキシエチルチオ基、n−ヘプチルオキシエチルチオ基等の総炭素数2以上10以下のアルコキシアルキルチオ基;
ベンジルチオ基などのアラルキルチオ基;および
メチルチオエチルチオ基、エチルチオエチルチオ基、n−プロピルチオエチルチオ基、iso−プロピルチオエチルチオ基、n−ブチルチオエチルチオ基、iso−ブチルチオエチルチオ基、tert−ブチルチオエチルチオ基、n−ペンチルチオエチルチオ基、iso−ペンチルチオエチルチオ基、n−ヘキシルチオエチルチオ基、iso−ヘキシルチオエチルチオ基、n−ヘプチルチオエチルチオ基等の総炭素数2以上10以下のアルキルチオアルキルチオ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールオキシ基の具体例として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アンスラニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、プロピルフェニルオキシ基、ブチルフェニルオキシ基、ヘキシルフェニルオキシ基、シクロヘキシルフェニルオキシ基、オクチルフェニルオキシ基、2−メチル−1−ナフチルオキシ基、3−メチル−1−ナフチルオキシ基、4−メチル−1−ナフチルオキシ基、5−メチル−1−ナフチルオキシ基、6−メチル−1−ナフチルオキシ基、7−メチル−1−ナフチルオキシ基、8−メチル−1−ナフチルオキシ基、1−メチル−2−ナフチルオキシ基、3−メチル−2−ナフチルオキシ基、4−メチル−2−ナフチルオキシ基、5−メチル−2−ナフチルオキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基、7−メチル−2−ナフチルオキシ基、8−メチル−2−ナフチルオキシ基、2−エチル−1−ナフチルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,6−ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基等の総炭素数20以下の無置換またはアルキル置換アリールオキシ基;
2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、プロポキシフェニルオキシ基、ブトキシフェニルオキシ基、ヘキシルオキシフェニルオキシ基、シクロヘキシルオキシフェニルオキシ基、オクチルオキシフェニルオキシ基、2−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、3−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、4−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、5−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、6−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、7−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、8−メトキシ−1−ナフチルオキシ基、1−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、3−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、4−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、5−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、6−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、7−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、8−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、2−エトキシ−1−ナフチルオキシ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のモノアルコキシアリールオキシ基;
2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、2,4−ジメトキシフェニルオキシ基、2,5−ジメトキシフェニルオキシ基、2,6−ジメトキシフェニルオキシ基、3,4−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、3,6−ジメトキシフェニルオキシ基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチルオキシ基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチルオキシ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のジアルコキシアリールオキシ基;
2,3,4−トリメトキシフェニルオキシ基、2,3,5−トリメトキシフェニルオキシ基、2,3,6−トリメトキシフェニルオキシ基、2,4,5−トリメトキシフェニルオキシ基、2,4,6−トリメトキシフェニルオキシ基、3,4,5−トリメトキシフェニルオキシ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のトリアルコキシアリールオキシ基;および
クロロフェニルオキシ基、ジクロロフェニルオキシ基、トリクロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、ジブロモフェニルオキシ基、ヨードフェニルオキシ基、フルオロフェニルオキシ基、クロロナフチルオキシ基、ブロモナフチルオキシ基、ジフルオロフェニルオキシ基、トリフルオロフェニルオキシ基、テトラフルオロフェニルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数20以下のアリールオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールチオ基の具体例として、フェニルチオ基、ナフチルチオ基、アンスラニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−エチルフェニルチオ基、プロピルフェニルチオ基、ブチルフェニルチオ基、ヘキシルフェニルチオ基、シクロヘキシルフェニルチオ基、オクチルフェニルチオ基、2−メチル−1−ナフチルチオ基、3−メチル−1−ナフチルチオ基、4−メチル−1−ナフチルチオ基、5−メチル−1−ナフチルチオ基、6−メチル−1−ナフチルチオ基、7−メチル−1−ナフチルチオ基、8−メチル−1−ナフチルチオ基、1−メチル−2−ナフチルチオ基、3−メチル−2−ナフチルチオ基、4−メチル−2−ナフチルチオ基、5−メチル−2−ナフチルチオ基、6−メチル−2−ナフチルチオ基、7−メチル−2−ナフチルチオ基、8−メチル−2−ナフチルチオ基、2−エチル−1−ナフチルチオ基、2,3−ジメチルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、2,6−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、3,5−ジメチルフェニルチオ基、3,6−ジメチルフェニルチオ基、2,3,4−トリメチルフェニルチオ基、2,3,5−トリメチルフェニルチオ基、2,3,6−トリメチルフェニルチオ基、2,4,5−トリメチルフェニルチオ基、2,4,6−トリメチルフェニルチオ基、3,4,5−トリメチルフェニルチオ基等の総炭素数20以下の無置換またはアルキル置換アリールチオ基;
2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、2−エトキシフェニルチオ基、プロポキシフェニルチオ基、ブトキシフェニルチオ基、ヘキシルオキシフェニルチオ基、シクロヘキシルオキシフェニルチオ基、オクチルオキシフェニルチオ基、2−メトキシ−1−ナフチルチオ基、3−メトキシ−1−ナフチルチオ基、4−メトキシ−1−ナフチルチオ基、5−メトキシ−1−ナフチルチオ基、6−メトキシ−1−ナフチルチオ基、7−メトキシ−1−ナフチルチオ基、8−メトキシ−1−ナフチルチオ基、1−メトキシ−2−ナフチルチオ基、3−メトキシ−2−ナフチルチオ基、4−メトキシ−2−ナフチルチオ基、5−メトキシ−2−ナフチルチオ基、6−メトキシ−2−ナフチルチオ基、7−メトキシ−2−ナフチルチオ基、8−メトキシ−2−ナフチルチオ基、2−エトキシ−1−ナフチルチオ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のモノアルコキシアリールチオ基;
2,3−ジメトキシフェニルチオ基、2,4−ジメトキシフェニルチオ基、2,5−ジメトキシフェニルチオ基、2,6−ジメトキシフェニルチオ基、3,4−ジメトキシフェニルチオ基、3,5−ジメトキシフェニルチオ基、3,6−ジメトキシフェニルチオ基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチルチオ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のジアルコキシアリールチオ基;
2,3,4−トリメトキシフェニルチオ基、2,3,5−トリメトキシフェニルチオ基、2,3,6−トリメトキシフェニルチオ基、2,4,5−トリメトキシフェニルチオ基、2,4,6−トリメトキシフェニルチオ基、3,4,5−トリメトキシフェニルチオ基等の炭素数10以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数20以下のトリアルコキシアリールチオ基;および
クロロフェニルチオ基、ジクロロフェニルチオ基、トリクロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ジブロモフェニルチオ基、ヨードフェニルチオ基、フルオロフェニルチオ基、クロロナフチルチオ基、ブロモナフチルチオ基、ジフルオロフェニルチオ基、トリフルオロフェニルチオ基、テトラフルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数20以下のアリールチオ基等が挙げられる。Yはこれらに限定されるものではない。
かかるYにおいて、好ましい例を以下に示す。
好ましい例として、たとえば水素原子が挙げられる。
また、Yの好ましい例のうち、ハロゲン原子として、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
置換または無置換のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、等の総炭素数1以上6以下の直鎖アルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、等の総炭素数3以上6以下の分岐アルキル基;および
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、等の総炭素数5または6の飽和環状アルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアリール基として、フェニル基、ナフチル基、シクロペンタジエニル基等の総炭素数12以下の芳香族炭化水素基;
2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基等の総炭素数12以下のアルキル置換アリール基;
2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、プロポキシフェニル基、ブトキシフェニル基、等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のモノアルコキシアリール基;
2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,6−ジメトキシフェニル基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のジアルコキシアリール基;および
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、ヨードフェニル基、フルオロフェニル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリール基が挙げられる。
置換または無置換のアラルキル基として、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等の総炭素数12以下のアラルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルオキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、iso−ヘキシルオキシ基等の総炭素数1以上6以下の直鎖または分岐のアルコキシ基;
シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の総炭素数5または6のシクロアルコキシ基;および
メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、n−プロポキシメトキシ基、iso−プロポキシメトキシ基、n−プロポキシエトキシ基、iso−プロポキシエトキシ基、n−ブトキシエトキシ基、iso−ブトキシエトキシ基、tert−ブトキシエトキシ基等の総炭素数2以上6以下のアルコキシアルコキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルチオ基として、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、iso−ヘキシルチオ基等の総炭素数1以上6以下の直鎖または分岐のアルキルチオ基;
シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等の総炭素数5または6のシクロアルキルチオ基;
メトキシエチルチオ基、エトキシエチルチオ基、n−プロポキシエチルチオ基、iso−プロポキシエチルチオ基、n−ブトキシエチルチオ基、iso−ブトキシエチルチオ基、tert−ブトキシエチルチオ基等の総炭素数2以上6以下のアルコキシアルキルチオ基;および
メチルチオエチルチオ基、エチルチオエチルチオ基、n−プロピルチオエチルチオ基、iso−プロピルチオエチルチオ基、n−ブチルチオエチルチオ基、iso−ブチルチオエチルチオ基、tert−ブチルチオエチルチオ基等の総炭素数2以上6以下のアルキルチオアルキルチオ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールオキシ基として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、プロピルフェニルオキシ基、ブチルフェニルオキシ基、ヘキシルフェニルオキシ基、シクロヘキシルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,6−ジメチルフェニルオキシ基、2,3,4−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,6−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基等の総炭素数12以下の無置換またはアルキル置換アリールオキシ基;
2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、プロポキシフェニルオキシ基、ブトキシフェニルオキシ基、ヘキシルオキシフェニルオキシ基、シクロヘキシルオキシフェニルオキシ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のモノアルコキシアリールオキシ基;
2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、2,4−ジメトキシフェニルオキシ基、2,5−ジメトキシフェニルオキシ基、2,6−ジメトキシフェニルオキシ基、3,4−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、3,6−ジメトキシフェニルオキシ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のジアルコキシアリールオキシ基;および
クロロフェニルオキシ基、ジクロロフェニルオキシ基、トリクロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、ジブロモフェニルオキシ基、ヨードフェニルオキシ基、フルオロフェニルオキシ基、クロロナフチルオキシ基、ブロモナフチルオキシ基、ジフルオロフェニルオキシ基、トリフルオロフェニルオキシ基、テトラフルオロフェニルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールチオ基として、フェニルチオ基、ナフチルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−エチルフェニルチオ基、プロピルフェニルチオ基、ブチルフェニルチオ基、ヘキシルフェニルチオ基、シクロヘキシルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、2,6−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、3,5−ジメチルフェニルチオ基、3,6−ジメチルフェニルチオ基、2,3,4−トリメチルフェニルチオ基、2,3,5−トリメチルフェニルチオ基、2,3,6−トリメチルフェニルチオ基、2,4,5−トリメチルフェニルチオ基、2,4,6−トリメチルフェニルチオ基、3,4,5−トリメチルフェニルチオ基等の総炭素数12以下の無置換またはアルキル置換アリールチオ基;
2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、2−エトキシフェニルチオ基、プロポキシフェニルチオ基、ブトキシフェニルチオ基、ヘキシルオキシフェニルチオ基、シクロヘキシルオキシフェニルチオ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のモノアルコキシアリールチオ基;
2,3−ジメトキシフェニルチオ基、2,4−ジメトキシフェニルチオ基、2,5−ジメトキシフェニルチオ基、2,6−ジメトキシフェニルチオ基、3,4−ジメトキシフェニルチオ基、3,5−ジメトキシフェニルチオ基、3,6−ジメトキシフェニルチオ基、4,5−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,7−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、4,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−1−ナフチルチオ基、5,8−ジメトキシ−2−ナフチルチオ基等の炭素数6以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数12以下のジアルコキシアリールチオ基;
クロロフェニルチオ基、ジクロロフェニルチオ基、トリクロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ジブロモフェニルチオ基、ヨードフェニルチオ基、フルオロフェニルチオ基、クロロナフチルチオ基、ブロモナフチルチオ基、ジフルオロフェニルチオ基、トリフルオロフェニルチオ基、テトラフルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールチオ基が挙げられる。
のより好ましい例を以下に示す。
のより好ましい例として、たとえば水素原子が挙げられる。
また、ハロゲン原子として、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
置換または無置換のアルキル基として、メチル基、エチル基、iso−プロピル基等の総炭素数1以上3以下の直鎖または分岐アルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアリール基として、フェニル基、ナフチル基、シクロペンタジエニル基等の総炭素数12以下の芳香族炭化水素基;
2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、プロピルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,6−ジメチルフェニル基等の総炭素数9以下のアルキル置換アリール基;
2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、プロポキシフェニル基等の炭素数3以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数9以下のモノアルコキシアリール基;および
クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリール基が挙げられる。
置換または無置換のアラルキル基として、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等の総炭素数9以下のアラルキル基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルオキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、iso−プロポキシ基等の総炭素数1以上3以下の直鎖または分岐のアルコキシ基;および
シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の総炭素数5または6のシクロアルコキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアルキルチオ基として、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基等の総炭素数1以上3以下の直鎖または分岐のアルキルチオ基;
シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等の総炭素数5または6のシクロアルキルチオ基;および
メチルチオエチルチオ基、エチルチオエチルチオ基、n−プロピルチオエチルチオ基、iso−プロピルチオエチルチオ基、n−ブチルチオエチルチオ基、iso−ブチルチオエチルチオ基、tert−ブチルチオエチルチオ基等の総炭素数2以上6以下のアルキルチオアルキルチオ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールオキシ基として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、プロピルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,6−ジメチルフェニルオキシ基等の総炭素数9以下の無置換またはアルキル置換アリールオキシ基;
2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、プロポキシフェニルオキシ基等の炭素数3以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数9以下のモノアルコキシアリールオキシ基;および
クロロフェニルオキシ基、ジクロロフェニルオキシ基、トリクロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、ジブロモフェニルオキシ基、クロロナフチルオキシ基、ブロモナフチルオキシ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールオキシ基が挙げられる。
置換または無置換のアリールチオ基として、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−エチルフェニルチオ基、プロピルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、2,5−ジメチルフェニルチオ基、2,6−ジメチルフェニルチオ基、3,4−ジメチルフェニルチオ基、3,5−ジメチルフェニルチオ基、3,6−ジメチルフェニルチオ基等の総炭素数9以下の無置換またはアルキル置換アリールチオ基;
2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、2−エトキシフェニルチオ基、プロポキシフェニルチオ基等の炭素数3以下の置換または無置換のアルキルオキシ基が置換した総炭素数9以下のモノアルコキシアリールチオ基;および
クロロフェニルチオ基、ジクロロフェニルチオ基、トリクロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ジブロモフェニルチオ基、クロロナフチルチオ基、ブロモナフチルチオ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数12以下のアリールチオ基が挙げられる。
が環を形成しない場合、Yとして、さらに具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素数1以上3以下のアルキル基:および
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基等のM原子に直接結合する硫黄原子を含み総炭素数1以上3以下の直鎖または分岐のアルキルチオ基が挙げられる。
がアルキル基であるとき、上記一般式(1)において、Yは、好ましくはメチル基である。
また、Yがアルキル基であり、d−cが2以上の整数の場合、Yは互いに結合し、M原子を介して環状構造となっても構わない。つまり、複数のYが結合してM原子を含む環を形成していてもよい。
環を形成している場合、環を形成するアルキル鎖としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、つまり炭素数1以上3以下のアルキレン基が挙げられる。環を形成するアルキル鎖は、好ましくは、エチレン基である。なお、M原子を含む環は、具体的には、4員環から6員環であり、環を構成する原子としては、MおよびC(炭素)の他に、後述のようにたとえばSを含んでもよい。
また、YがM原子に直接結合する硫黄原子を含むチオアルキル基であるとき、上記一般式(1)に示される化合物の例として、下記一般式(11)に示される化合物が挙げられる。
Figure 0005442614
(上記一般式(11)中、M1、a、c、d、eは、それぞれ、上記一般式(1)におけるM1、a、c、d、eと同じである。
d−cが1の場合、Rは、置換基を有してもよい炭素数1以上3以下の直鎖状もしくは分岐鎖を有するアルキル基を表す。
d−cが2以上の場合、複数のRは、各々独立に、置換基を有してもよい炭素数1以上3以下の直鎖状もしくは分岐鎖を有するアルキル基または単結合を表す。また、複数のRが互いに結合してM1原子を含む環を形成してもよく、環を構成する部分には、硫黄原子を含まない。)
上記一般式(11)において、Rは、置換基を有してもよい炭素数1以上3以下の直鎖状もしくは分岐鎖を有するアルキル基を表す。
は、各々独立に置換基を有してもよい炭素数1以上3以下の直鎖状もしくは分岐鎖を有するアルキル基を表す。複数のRは、同じ基であってもよいし、全部または一部が異なる基であってもよい。また、複数のRが互いに結合し、原子団−S−M−S−を含む環を形成してもよい。この場合、硫黄原子は、M原子に直接結合しているもののみである。つまり、Rのうち、環を構成する部分には硫黄原子を含まない。
上記一般式(11)で表される化合物の中でも好ましい例の一つとして、以下の態様が挙げられる。すなわち、Rが環を形成しない場合、Rとして、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、つまり炭素数1以上3以下のアルキル基が挙げられる。
また、上記一般式(11)で表される化合物の別の好ましい例として、d−c=2であり、二つの−S−R基が、Sに隣接するM原子とともに原子団−S−M−S−を含む環を形成しており、環を形成するアルキル鎖が、炭素数1以上、3以下のアルキレン基であるものが挙げられる。M原子を含む環は、具体的には、4員環〜6員環であることが好ましい。なお、M原子を含む環が4員環のとき、二つのRのうちの一つは、具体的には単結合である。
たとえば、Rが環を形成する場合には、以下のような式(12)で示される化合物が例示できる。
Figure 0005442614
(上記一般式(12)中、a、Mは、一般式(11)と同じである)
さらに具体的には、環を形成しない場合、Rはメチル基であり、また環を形成する場合は環を形成するアルキル鎖はエチレン基であることが好ましい。
以上のような一般式(1)で示される化合物は、以下の一般式(13)で示されるハロゲン化物と、一般式(14)で表される化合物との反応により得られる。
Figure 0005442614
上記式(13)中、c、d、M、Yは一般式(1)と同じである。また、Wはハロゲン原子を示す。
Figure 0005442614
(上記式(14)中、a、b、e、X、X、Rは、一般式(1)と同じである。)
上記一般式(13)に示した化合物は、工業用原料または研究用試薬として入手可能である。また、上記一般式(14)で示される化合物は、たとえば、JOURNAL OF THE CHEMICAL SOCIETY誌1960年2660〜2665頁に記載の製造方法に従って製造される。
上記反応は、無溶媒で行ってもよく、あるいは、反応に不活性な有機溶媒の存在化でおこなってもよい。
かかる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に限定するものではなく、石油エーテル、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの炭化水素系溶媒;
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒;
塩化メチレン、クロロホルム、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの含塩素系溶媒;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;
テトラヒドロチオフェン、チオフェン、スルホラン、トリメチレンスルフィド、ジエチルスルフィド、ジ−n−プロピルスルフィド、ジ−t−ブチルスルフィド、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィドなどの含硫系溶媒;および
水などが例示される。
反応温度は、特に制限するものではないが、通常、−78℃以上200℃以下の範囲であり、好ましくは、−78℃以上100℃以下である。
また、反応時間は反応温度により影響されるが、通常、数分から100時間である。
上記一般式(13)に示した化合物と上記一般式(14)に示した化合物の反応における、上記一般式(13)で表される化合物と上記一般式(14)で表される化合物の使用量は、特に限定するものではないが、通常、上記一般式(13)で表される化合物中に含有されるハロゲン原子1モルに対して、上記一般式(14)で表される化合物の使用量は、0.01モル以上100モル以下である。好ましくは、0.1モル以上50モル以下であり、より好ましくは、0.5モル以上20モル以下である。
反応は、無触媒で行われてもよく、あるいは、触媒存在下で行われてもよい。
反応を効率よく行うために、塩基を用いることが好ましい。
かかる塩基としては、たとえば、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン等が例示される。
なお、複数のYが結合してM原子を含む環を形成した一般式(12)の化合物を製造する方法としては、一般式(13)と、一般式(14)とを反応させる際に、一般式(14)と、エタンタンジチオールとを一般式(13)に対し滴下する方法がある。また、一般式(13)と、一般式(14)とを反応させて得られた生成物に対し、エタンタンジチオールを滴下する方法がある。
(重合性組成物)
次に、本発明の重合性組成物について説明する。
前記重合性組成物は、上記一般式(1)で示される化合物を含むものである。
重合性組成物中の上記一般式(1)に示した化合物の配合量に特に制限はない。たとえば光学樹脂組成物の機械強度、耐熱性などの諸物性を改善する観点からは、重合性組成物全体中に1重量%以上としてもよい。
本発明の重合性組成物は上記一般式(1)に示した化合物以外に、チオール化合物、イソシアナート化合物、エピスルフィド化合物(エピチオ化合物)、エポキシ化合物、非金属チエタン化合物、金属チエタン化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、ビニル化合物、オキセタン化合物のうち少なくとも一つを含んでもよい。
なかでも、重合性組成物が、上記一般式(1)で表される化合物とチオール化合物、エポキシ化合物、エピチオ化合物またはチエタン化合物を含む構成とすれば、得られる樹脂の機械物性および色相をより一層向上させることができる。
以下、チオール化合物、エポキシ化合物、エピチオ化合物、および非金属チエタン化合物、金属チエタン化合物について、それぞれ具体例を挙げて説明する。なお、以下の説明において、本発明における重合性組成物の成分が複数の官能基を有するときの官能基の優先順位は、以下の通りとする。
(i)チオール基
(ii)エポキシ基
(iii)エピチオ基
(iv)チエタニル基
たとえば、以下において、チオール基とチエタニル基とを有する化合物については、チオール化合物の項で説明する。
(チオール化合物)
はじめに、チオール化合物について説明する。
重合性組成物に使用されるチオール化合物は、分子内に1つ以上チオール基(SH基)を含有する化合物である。
重合性組成物が上記一般式(1)に示した化合物を含むとき、チオール化合物として、たとえば上記一般式(1)で表される化合物と相溶するものであればいかなる構造を有する化合物でも使用できる。
チオール化合物として、具体的には、1価のチオール化合物としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、ヘキサデシルメルカプタン、オクタデシルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、ベンジルメルカプタン、エチルフェニルメルカプタン、2−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン、2−メルカプトメチル−1,4−ジチアン、1−メルカプト−2,3−エピチオプロパン、1−メルカプトメチルチオ−2,3−エピチオプロパン、1−メルカプトエチルチオ−2,3−エピチオプロパン、3−メルカプトチエタン、2−メルカプトチエタン、3−メルカプトメチルチオチエタン、2−メルカプトメチルチオチエタン、3−メルカプトエチルチオチエタン、2−メルカプトエチルチオチエタン等の脂肪族メルカプタン化合物、チオフェノール、メルカプトトルエン等の芳香族メルカプタン化合物、ならびに2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール等のメルカプト基以外にヒドロキシ基を含有する化合物が挙げられる。
また、多価チオール(ポリチオール)化合物としては、1,1−メタンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオール、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、チオリンゴ酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(2−メルカプトアセテート)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパンビス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパンビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、1,1,1,1−テトラキス(メルカプトメチル)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物;
1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,3−ジ(p−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパン−2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオール、2,4−ジ(p−メルカプトフェニル)ペンタン等の芳香族ポリチオール化合物;
1,2−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン等、およびこれらの核アルキル化物等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する芳香族ポリチオール化合物;
ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピル)エタン、1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3−ビス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2−メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3−メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、ビス(1,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスルフィド、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族ポリチオール化合物、ならびにこれらのチオグリコール酸およびメルカプトプロピオン酸のエステル;
ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(2−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、4,4−チオジブチル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、4,4−ジチオジブチル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)等のメルカプト基以外に硫黄原子とエステル結合を含有する脂肪族ポリチオール化合物;
3,4−チオフェンジチオール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する複素環化合物;
グリセリンジ(メルカプトアセテート)、1−ヒドロキシ−4−メルカプトシクロヘキサン、2,4−ジメルカプトフェノール、2−メルカプトハイドロキノン、4−メルカプトフェノール、3,4−ジメルカプト−2−プロパノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,2−ジメルカプト−1,3−ブタンジオール、ペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(チオグリコレート)、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチル−トリス(メルカプトエチルチオメチル)メタン、1−ヒドロキシエチルチオ−3−メルカプトエチルチオベンゼン等のメルカプト基以外にヒドロキシ基を含有する化合物;
1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアシクロヘキサン、1,1,5,5−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−3−チアペンタン、1,1,6,6−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−3,4−ジチアヘキサン、2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタンチオール、2−(4,5−ジメルカプト−2−チアペンチル)−1,3−ジチアシクロペンタン、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジチアシクロペンタン、2,5−ビス(4,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−2−チアブチル)−1,4−ジチアン、2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−プロパンジチオール、3−メルカプトメチルチオ−1,7−ジメルカプト−2,6−ジチアヘプタン、3,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,9−ジメルカプト−2,5,8−トリチアノナン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,9−ジメルカプト−2,5,8−トリチアノナン、3−メルカプトメチルチオ−1,6−ジメルカプト−2,5−ジチアヘキサン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタン、1,1,9,9−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−5−(3,3−ビス(メルカプトメチルチオ)−1−チアプロピル)3,7−ジチアノナン、トリス(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)メタン、トリス(4,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−2−チアブチル)メタン、テトラキス(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)メタン、テトラキス(4,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−2−チアブチル)メタン、3,5,9,11−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−1,13−ジメルカプト−2,6,8,12−テトラチアトリデカン、3,5,9,11,15,17−ヘキサキス(メルカプトメチルチオ)−1,19−ジメルカプト−2,6,8,12,14,18−ヘキサチアノナデカン、9−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−3,5,13,15−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−1,17−ジメルカプト−2,6,8,10,12,16−ヘキサチアヘプタデカン、3,4,8,9−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−1,11−ジメルカプト−2,5,7,10−テトラチアウンデカン、3,4,8,9,13,14−ヘキサキス(メルカプトメチルチオ)−1,16−ジメルカプト−2,5,7,10,12,15−ヘキサチアヘキサデカン、8−{ビス(メルカプトメチルチオ)メチル}−3,4,12,13−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−1,15−ジメルカプト−2,5,7,9,11,14−ヘキサチアペンタデカン、4,6−ビス{3,5−ビス(メルカプトメチルチオ)−7−メルカプト−2,6−ジチアヘプチルチオ}−1,3−ジチアン、4−{3,5−ビス(メルカプトメチルチオ)−7−メルカプト−2,6−ジチアヘプチルチオ}−6−メルカプトメチルチオ−1,3−ジチアン、1,1−ビス{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−3,3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3−ビス{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1−{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−3−{2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル}−7,9−ビス(メルカプトメチルチオ)−2,4,6,10−テトラチアウンデカン、1−{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−3−{2−(1,3−ジチエタニル)}メチル−7,9−ビス(メルカプトメチルチオ)−2,4,6,10−テトラチアウンデカン、1,5−ビス{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−3−{2−(1,3−ジチエタニル)}メチル−2,4−ジチアペンタン、4,6−ビス[3−{2−(1,3−ジチエタニル)}メチル−5−メルカプト−2,4−ジチアペンチルチオ]−1,3−ジチアン、4,6−ビス{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−1,3−ジチアン、4−{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−6−{4−(6−メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアニルチオ}−1,3−ジチアン、3−{2−(1,3−ジチエタニル)}メチル−7,9−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,11−ジメルカプト−2,4,6,10−テトラチアウンデカン、9−{2−(1,3−ジチエタニル)}メチル−3,5,13,15−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−1,17−ジメルカプト−2,6,8,10,12,16−ヘキサチアヘプタデカン、3−{2−(1,3−ジチエタニル)}メチル−7,9,13,15−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−1,17−ジメルカプト−2,4,6,10,12,16−ヘキサチアヘプタデカン、3,7−ビス{2−(1,3−ジチエタニル)}メチル−1,9−ジメルカプト−2,4,6,8−テトラチアノナン、4−{3,4,8,9−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−11−メルカプト−2,5,7,10−テトラチアウンデシル}−5−メルカプトメチルチオ−1,3−ジチオラン、4,5−ビス{3,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−6−メルカプト−2,5−ジチアヘキシルチオ}−1,3−ジチオラン、4−{3,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−6−メルカプト−2,5−ジチアヘキシルチオ}−5−メルカプトメチルチオ−1,3−ジチオラン、4−{3−ビス(メルカプトメチルチオ)メチル−5,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−8−メルカプト−2,4,7−トリチアオクチル}−5−メルカプトメチルチオ−1,3−ジチオラン、2−[ビス{3,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−6−メルカプト−2,5−ジチアヘキシルチオ}メチル]−1,3−ジチエタン、2−{3,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−6−メルカプト−2,5−ジチアヘキシルチオ}メルカプトメチルチオメチル−1,3−ジチエタン、2−{3,4,8,9−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−11−メルカプト−2,5,7,10−テトラチアウンデシルチオ}メルカプトメチルチオメチル−1,3−ジチエタン、2−{3−ビス(メルカプトメチルチオ)メチル−5,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−8−メルカプト−2,4,7−トリチアオクチル}メルカプトメチルチオメチル−1,3−ジチエタン、4,5−ビス[1−{2−(1,3−ジチエタニル)}−3−メルカプト−2−チアプロピルチオ]−1,3−ジチオラン、4−[1−{2−(1,3−ジチエタニル)}−3−メルカプト−2−チアプロピルチオ]−5−{1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)−4−メルカプト−3−チアブチルチオ}−1,3−ジチオラン、2−[ビス{4−(5−メルカプトメチルチオ−1,3−ジチオラニル)チオ}]メチル−1、3−ジチエタン、4−{4−(5−メルカプトメチルチオ−1,3−ジチオラニル)チオ}−5−[1−{2−(1,3−ジチエタニル)}−3−メルカプト−2−チアプロピルチオ]−1,3−ジチオラン、さらにこれらのオリゴマー等のジチオアセタールもしくはジチオケタール骨格を有する化合物;
トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン、1,1,5,5−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−2,4−ジチアペンタン、ビス[4,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアブチル](メルカプトメチルチオ)メタン、トリス[4,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアブチル]メタン、2,4,6−トリス(メルカプトメチルチオ)−1,3,5−トリチアシクロヘキサン、2,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3,5−トリチアシクロヘキサン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−2−チアプロパン、ビス(メルカプトメチル)メチルチオ−1,3,5−トリチアシクロヘキサン、トリス[(4−メルカプトメチル−2,5−ジチアシクロヘキシル−1−イル)メチルチオ]メタン、2,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアシクロペンタン、2−メルカプトエチルチオ−4−メルカプトメチル−1,3−ジチアシクロペンタン、2−(2,3−ジメルカプトプロピルチオ)−1,3−ジチアシクロペンタン、4−メルカプトメチル−2−(2,3−ジメルカプトプロピルチオ)−1,3−ジチアシクロペンタン、4−メルカプトメチル−2−(1,3−ジメルカプト−2−プロピルチオ)−1,3−ジチアシクロペンタン、トリス[2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)−1−チアエチル]メタン、トリス[3,3−ビス(メルカプトメチルチオ)−2−チアプロピル]メタン、トリス[4,4−ビス(メルカプトメチルチオ)−3−チアブチル]メタン、2,4,6−トリス[3,3−ビス(メルカプトメチルチオ)−2−チアプロピル]−1,3,5−トリチアシクロヘキサン、テトラキス[3,3−ビス(メルカプトメチルチオ)−2−チアプロピル]メタン等、さらにこれらのオリゴマー等のトリチオオルト蟻酸エステル骨格を有する化合物;および
3,3'−ジ(メルカプトメチルチオ)−1,5−ジメルカプト−2,4−ジチアペンタン、2,2'−ジ(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアシクロペンタン、2,7−ジ(メルカプトメチル)−1,4,5,9−テトラチアスピロ[4,4]ノナン、3,9−ジメルカプト−1,5,7,11−テトラチアスピロ[5,5]ウンデカン、さらにこれらのオリゴマー等のテトラチオオルト炭酸エステル骨格を有する化合物等が挙げられるが、これらの例示化合物のみに限定されるものではない。これら例示化合物は、単独でも2種類以上混合して使用してもよい。
これらチオール化合物のうち、得られる樹脂の光学物性、特にアッベ数を考慮すれば、芳香族系よりも脂肪族系のチオール化合物を選択する方が好ましい。さらに、光学物性、特に屈折率の要求を考慮すれば、スルフィド結合および/またはジスルフィド結合等のチオール基以外に硫黄原子を有する化合物を選択すると、より一層好ましい。得られる樹脂の耐熱性を考慮し3次元架橋性を上げる観点では、エピチオ基やチエタニル基などの重合性基を有するチオール化合物や、チオール基を3つ以上有する化合物を1種以上選択すると特に好ましい。
以上の観点で好ましいチオール化合物としては、1−メルカプト−2,3−エピチオプロパン、1−メルカプトメチルチオ−2,3−エピチオプロパン、1−メルカプトエチルチオ−2,3−エピチオプロパン、3−メルカプトチエタン、2−メルカプトチエタン、3−メルカプトメチルチオチエタン、2−メルカプトメチルチオチエタン、3−メルカプトエチルチオチエタン、2−メルカプトエチルチオチエタン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、1,1,1,1−テトラキス(メルカプトメチル)メタン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタンである。
さらに好ましくは、3−メルカプトチエタン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、1,1,1,1−テトラキス(メルカプトメチル)メタン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタンである。また、2価のチオール化合物を選択する場合は、重合性基を有するチオール化合物および/または3価以上のチオール化合物と混合して使用することが好ましい。
重合性組成物が上記一般式(1)に示した化合物を含むとき、チオール化合物は、さらに具体的には、3−メルカプトチエタン、1,2−エタンジチオール、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンおよび2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンからなる群から選択される一種以上である。
また、重合性組成物中に、チオール化合物に加えてさらにイソシアネート化合物を配合してもよい。イソシアネート化合物を加えることにより機械物性等がさらに改良される場合がある。
ここで用いられるイソシアネート化合物は、特に限定されないが、複数のイソシアナト基を有するポリイソシアナート化合物が好ましく、さらに好ましくはジイソシアナート化合物である。具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ−[2,2,1]−へプタン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ−[2,2,1]−へプタン、イソホロンジイソシアネート等が好適な例として挙げられる。
また、あらかじめチオール化合物とイソシアナート化合物を反応させて得られる反応物を重合生成物中に加えてもよい。
(エポキシ化合物、エピチオ化合物)
次に、エポキシ化合物およびエピチオ化合物について説明する。
本発明の重合性組成物は、エポキシ化合物および/またはエピチオ化合物を含んでもよい。
エポキシ化合物およびエピチオ化合物は、それぞれ、分子内に1つ以上のエポキシ基およびエピチオ基を含有し、一般式(1)で示される化合物とは異なる化合物である。また、エポキシ化合物およびエピチオ化合物は、たとえば上記一般式(1)で表される化合物と相溶するものであればいかなる構造を有する化合物でも使用できるが、好ましくはエポキシ基および/またはエピチオ基を合計2つ以上含有する化合物である。
具体的には、エポキシ化合物として、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の多価フェノール化合物と、エピハロヒドリン化合物との縮合反応により得られるフェノール系エポキシ化合物(たとえば、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル);
水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、シクロヘキサンジメタノール等の多価アルコール化合物と、エピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアルコール系エポキシ化合物(たとえば、水添ビスフェノールAグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFグリシジルエーテル)、およびエチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等のその他のアルコール系エポキシ化合物;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートや1,2−ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル系エポキシ化合物;および
一級および二級アミン化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアミン系エポキシ化合物(たとえば、イソシアヌル酸トリグリシジルエーテル)等が挙げられる。また、その他、4−ビニル−1−シクロヘキサンジエポキシドなどのビニルシクロヘキセンジエポキシド等の脂肪族多価エポキシ化合物等を挙げることができる。
スルフィド基含有エポキシ化合物とエーテル基含有エポキシ化合物の具体的化合物例としては、ビス(2,3−エポキシプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エポキシプロピル)ジスルフィド、ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)エタン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ブタン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ヘキサン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2−メチルヘキサン、3,8−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−3,6−ジチアオクタン、1,2,3−トリス(2,3−エポキシプロピルチオ)プロパン、2,2−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)プロパン、2,2−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−1−(2,3−エポキシプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2−(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エポキシプロピルチオ)−2,2−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(2,3−エポキシプロピルチオ)−4−(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−4−(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−4,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−4,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−2,4,5−トリス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[[2−(2,3−エポキシプロピルチオ)エチル]チオメチル]−2−(2,3−エポキシプロピルチオ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[[2−(2,3−エポキシプロピルチオ)エチル]チオメチル]エタン、1,11−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−4,8−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−4,7−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)−5,7−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3−エポキシプロピルチオ化合物;
1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[[2−(2,3−エポキシプロピルチオ)エチル]チオメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン、3−(2,3−エポキシプロピルチオ)チエタン等の環状脂肪族の2,3−エポキシプロピルチオ化合物;
1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルホン、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族2,3−エポキシプロピルチオ化合物;
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシドール、エピクロルヒドリン等の単官能エポキシ化合物;
ビス(2,3−エポキシプロピル)エーテル、ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)エタン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ヘキサン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2−メチルヘキサン、3,8−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−3,6−ジチアオクタン、1,2,3−トリス(2,3−エポキシプロピルオキシ)プロパン、2,2−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)プロパン、2,2−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−1−(2,3−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2−(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2,2−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−4−(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−4−(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−4,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−4,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[[2−(2,3−エポキシプロピルオキシ)エチル]チオメチル]−2−(2,3−エポキシプロピルオキシ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[[2−(2,3−エポキシプロピルオキシ)エチル]チオメチル]エタン、1,11−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−4,8−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−4,7−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)−5,7−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3−エポキシプロピルオキシ化合物;
1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[[2−(2,3−エポキシプロピルオキシ)エチル]チオメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン等の環状脂肪族の2,3−エポキシプロピルオキシ化合物;および、
1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシメチル)ベンゼン、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル]スルホン、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロピルオキシ)ビフェニル等の芳香族2,3−エポキシプロピルオキシ化合物等を挙げることができるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
これら例示したエポキシ化合物のうち、好ましくは、ビス(2,3−エポキシプロピル)ジスルフィド、4−ビニル−1−シクロヘキサンジエポキシド、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル等のフェノール系エポキシ化合物;
水添ビスフェノールAグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等のアルコール系エポキシ化合物;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートや1,2−ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル系エポキシ化合物;
イソシアヌル酸トリグリシジルエーテル等のアミン系エポキシ化合物等が挙げられる。また、その他、ビニルシクロヘキセンジエポキシド等の脂肪族多価エポキシ化合物等が挙げられる。
エポキシ化合物は、より好ましくは、ビス(2,3−エポキシプロピル)ジスルフィド、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、イソシアヌル酸トリグリシジルエーテルである。さらに好ましくは、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFグリシジルエーテルである。
エピチオ化合物として、具体的には、ビス(1,2−エピチオエチル)スルフィド、ビス(1,2−エピチオエチル)ジスルフィド、ビス(エピチオエチルチオ)メタン、ビス(エピチオエチルチオ)ベンゼン、ビス[4−(エピチオエチルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(エピチオエチルチオ)フェニル]メタン等のエピチオエチルチオ化合物;
ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−メチルヘキサン、3,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−3,6−ジチアオクタン、1,2,3−トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1−(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]−2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]エタン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[[2−(2,3−エピチオプロピルチオ)エチル]チオメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン等の環状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルホン、4,4'−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
エチレンスルフィド、プロピレンスルフィド、メルカプトプロピレンスルフィド、メルカプトブテンスルフィド、エピチオクロルヒドリン等のエピチオ基を1つ有する化合物;
ビス(2,3−エピチオプロピル)エーテル、ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)エタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ヘキサン、1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−メチルヘキサン、3,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−3,6−ジチアオクタン、1,2,3−トリス(2,3−エピチオプロピルオキシ)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−1−(2,3−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2−(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4−(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4−(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[[2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エチル]チオメチル]−2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[[2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エチル]チオメチル]エタン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,8−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−4,7−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)−5,7−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族の2,3−エピチオプロピルオキシ化合物;
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[[2−(2,3−エピチオプロピルオキシ)エチル]チオメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン等の環状脂肪族の2,3−エピチオプロピルオキシ化合物;および、
1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシメチル)ベンゼン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エピチオプロピルオキシ)フェニル]スルホン、4,4'−ビス(2,3−エピチオプロピルオキシ)ビフェニル等の芳香族2,3−エピチオプロピルオキシ化合物等を挙げることができるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
これら例示化合物のうち好ましい化合物としては、ビス(1,2−エピチオエチル)スルフィド、ビス(1,2−エピチオエチル)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)メタンおよびビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィドであり、より好ましい化合物としてはビス(1,2−エピチオエチル)スルフィド、ビス(1,2−エピチオエチル)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィドおよびビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィドである。また、より一層好ましい化合物は、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィドおよびビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィドである。
エポキシ化合物および/またはエピチオ化合物は、いずれか一方、もしくは両方を併用して使用することができ、その量比は特に限定されるものではない。また、エポキシ化合物同士であって異なるエポキシ化合物、または、エピチオ化合物同士であって異なるエピチオ化合物を複数併用することも可能である。ただし、高屈折率の樹脂を得るためには、エピチオ化合物の使用が好ましい。
(非金属チエタン化合物)
次に、非金属チエタン化合物について説明する。
非金属チエタン化合物は、分子内に1つ以上のチエタニル基を含有する。また、非金属チエタン化合物は、たとえば上記一般式(1)で表される化合物と相溶するものであればいかなる構造を有する化合物でも使用できるが、好ましくはチエタニル基を合計2つ以上含有する化合物である。
具体的には、チエタン化合物として、ビスチエタニルスルフィド、ビス(チエタニルチオ)メタン、3−(((チエタニルチオ)メチルチオ)メチルチオ)チエタン等のスルフィド系チエタン化合物:
ビスチエタニルジスルフィド、ビスチエタニルトリスルフィド、ビスチエタニルテトラスルフィド、ビスチエタニルペンタスルフィド等のポリスルフィド系チエタン化合物等が挙げられる。
また、非金属チエタンとして、下記式(15)に示す化合物(1,3−ビス(チエタニルチオ)−2プロパノール)を用いてもよい。
Figure 0005442614
これら例示化合物のうち、ビスチエタニルジスルフィド、ビスチエタニルテトラスルフィド、ビス(チエタニルチオ)メタン、3−(((チエタニルチオ)メチルチオ)メチルチオ)チエタンからなる群から選択される一種以上を選択することが好ましい。
また、これら例示化合物のうち好ましい化合物としては、ビスチエタニルスルフィド、ビス(チエタニルチオ)メタン、ビスチエタニルジスルフィド、ビスチエタニルテトラスルフィドであり、より好ましい化合物としてはビスチエタニルジスルフィドである。
また、重合性組成物が上記一般式(1)に示した化合物を含むとき、他の重合性化合物の組み合わせの具体例として、チオール化合物が、3−メルカプトチエタン、1,2−エタンジチオール、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンおよび2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンからなる群から選択される一種以上であり、エポキシ化合物が、ビス(2,3−エポキシプロピル)ジスルフィド、エチレングリコールジグリシジルエーテル、イソシアヌル酸トリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートからなる群から選択される一種以上であり、エピチオ化合物が、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィドからなる群から選択される一種以上であり、非金属チエタン化合物が、ビスチエタニルジスルフィド、ビスチエタニルテトラスルフィド、ビス(チエタニルチオ)メタン、3−(((チエタニルチオ)メチルチオ)メチルチオ)チエタンからなる群から選択される一種以上である組み合わせが挙げられる。
(金属チエタン)
本発明における重合性組成物に含まれる化合物としては、たとえば、以下の一般式(3)に示す金属チエタン化合物を含んでも良い。
この金属チエタン化合物は、分子内にチエタン基および特定の金属原子を含有する化合物である。以下、下記一般式(3)に示す化合物を例に説明する。この重合性組成物は、たとえば光学部品の材料として用いられる。
Figure 0005442614
(上記一般式(3)中、Mは金属原子である。XおよびXは各々独立に硫黄原子または酸素原子である。Rは2価の有機基である。
mは0または1以上の整数である。
nはMの価数であり、pは1以上n以下の整数である。
qは0または1以上n−2以下の整数である。
は1価または2価の基であり、Tは無機または有機基である。
rは1または2である。
r=1のとき、Yは1価の無機または有機基である。r=1かつn−p−qが2以上の場合、複数のYは、各々独立に1価の無機または有機基である。r=1かつn−p−qが2以上の場合、複数のYが互いに結合し、金属原子Mを含む環を形成していてもよい。
r=2のとき、n−p−q=1または2であり、Yは2価の基である。r=2かつn−p−q=2の場合、2つのYが、2つの金属原子Mとともに環を形成していてもよい。r=2かつq=2の場合、複数のTは、各々独立に無機または有機基である。)
本発明における重合性組成物は、上記一般式(3)に示した金属チエタン化合物として、一種類の化合物を含んでいてもよいし、異なる複数の化合物を含んでいてもよい。
たとえば、金属チエタン化合物として、上記一般式(3)においてMがSb(アンチモン)またはSn(スズ)である化合物を含んでもよい。
また、金属チエタン化合物として、金属原子Mが異なる複数の化合物を含んでいてもよい。このとき、重合性組成物は、たとえば金属チエタン化合物として上記一般式(3)においてMがSbの化合物およびMがSnである化合物を含んでもよい。
さらに、高屈折率化の観点からは、一般式(3)においてX、Xが硫黄原子であることが好ましい。また、一般式(3)において、m=0であることが好ましく、さらに、r=1、q=0であることが好ましい。さらには、m=0、r=1、q=0であり、Xが硫黄であることが特に好ましい。
また、Yとしては、Yと同様のものがあげられ、Rとしては、Rと同様のものがあげられる。
以下に上記一般式(3)で示される化合物の具体例を示す。
がSnである場合、金属チエタン化合物として具体的には、
メチルチオトリス(チエタニルチオ)スズ、エチルチオトリス(チエタニルチオ)スズ、プロピルチオトリス(チエタニルチオ)スズ、イソプロピルチオトリス(チエタニルチオ)スズ等のアルキルチオ(チエタニルチオ)スズ;
ビス(メチルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、ビス(エチルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、ビス(プロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、ビス(イソプロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ等のビス(アルキルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ;
エチルチオ(メチルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、メチルチオ(プロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、イソプロピルチオ(メチルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、エチルチオ(プロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、エチルチオ(イソプロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ、イソプロピルチオ(プロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ等のアルキルチオ(アルキルチオ)ビス(チエタニルチオ)スズ;
ビス(チエタニルチオ)ジチアスタンネタン、ビス(チエタニルチオ)ジチアスタンノラン、ビス(チエタニルチオ)ジチアスタンニナン、ビス(チエタニルチオ)トリチアスタンノカン等のビス(チエタニルチオ)環状ジチオスズ化合物:
メチルトリス(チエタニルチオ)スズ、ジメチルビス(チエタニルチオ)スズ、ブチルトリス(チエタニルチオ)スズ等のアルキル(チエタニルチオ)スズ化合物:
テトラキス(チエタニルチオ)スズ等を挙げることができるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
これら例示化合物のうち好ましい化合物としては、メチルチオトリス(チエタニルチオ)スズ、ビス(チエタニルチオ)ジチアスタンネタン、ビス(チエタニルチオ)ジチアスタンノラン、ビス(チエタニルチオ)ジチアスタンニナン、ビス(チエタニルチオ)トリチアスタンノカン、メチルトリス(チエタニルチオ)スズ、およびテトラキス(チエタニルチオ)スズである。また、より一層好ましい化合物は、テトラキス(チエタニルチオ)スズである。
がSbである場合、金属チエタン化合物として具体的には、
メチルチオビス(チエタニルチオ)アンチモン、エチルチオビス(チエタニルチオ)アンチモン、プロピルチオビス(チエタニルチオ)アンチモン、イソプロピルチオビス(チエタニルチオ)アンチモン等のアルキルチオ(チエタニルチオ)アンチモン;
メチルチオテトラ(チエタニルチオ)アンチモン、エチルチオテトラ(チエタニルチオ)アンチモン、プロピルチオテトラ(チエタニルチオ)アンチモン、イソプロピルチオテトラ(チエタニルチオ)アンチモン等のアルキルチオテトラ(チエタニルチオ)アンチモン;
ビス(メチルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、ビス(エチルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、ビス(プロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、ビス(イソプロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン等のビス(アルキルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン;
ビス(メチルチオ)トリス(チエタニルチオ)アンチモン、ビス(エチルチオ)トリス(チエタニルチオ)アンチモン、ビス(プロピルチオ)トリス(チエタニルチオ)アンチモン、ビス(イソプロピルチオ)トリス(チエタニルチオ)アンチモン、等のビス(アルキルチオ)トリス(チエタニルチオ)アンチモン;
トリス(メチルチオ)ビス(チエタニルチオ)アンチモン、トリス(エチルチオ)ビス(チエタニルチオ)アンチモン、トリス(プロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)アンチモン、トリス(イソプロピルチオ)ビス(チエタニルチオ)アンチモン等のトリス(アルキルチオ)ビス(チエタニルチオ)アンチモン;
テトラ(メチルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、テトラ(エチルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、テトラ(プロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、テトラ(イソプロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン等のテトラ(アルキルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン;
エチルチオ(メチルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、メチルチオ(プロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、イソプロピルチオ(メチルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、エチルチオ(プロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、エチルチオ(イソプロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン、イソプロピルチオ(プロピルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン等のアルキルチオ(アルキルチオ)(チエタニルチオ)アンチモン;
チエタニルチオジチアスティベタン、チエタニルチオジチアスティボラン、チエタニルチオジチアスティビナン、チエタニルチオトリチアスティボカン、トリス(チエタニルチオ)ジチアスティベタン、トリス(チエタニルチオ)ジチアスティボラン、トリス(チエタニルチオ)ジチアスティビナン、ビス(チエタニルチオ)トリチアスティボカン、トリス(チエタニルチオ)トリチアスティボカン等の環状ジチオアンチモン化合物:
メチルビス(チエタニルチオ)アンチモン、ジメチル(チエタニルチオ)アンチモン、ブチルビス(チエタニルチオ)アンチモン等のアルキル(チエタニルチオ)アンチモン化合物:
トリス(チエタニルチオ)アンチモン、ペンタキス(チエタニルチオ)アンチモン等を挙げることができるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
これら例示化合物のうち好ましい化合物としては、メチルチオビス(チエタニルチオ)アンチモン、チエタニルチオジチアスティベタン、チエタニルチオジチアチアスティボラン、チエタニルチオジチアスティビナン、ビス(チエタニルチオ)トリチアスティボカン、メチルビス(チエタニルチオ)アンチモン、およびトリス(チエタニルチオ)アンチモンである。また、より一層好ましい化合物は、トリス(チエタニルチオ)アンチモンである。
上記一般式(3)に示した化合物は、n=pであることが好ましく、具体例としてn=p=3である化合物が挙げられ、さらに具体的には、下記式(4)に示される化合物が挙げられる。
Figure 0005442614
また、上記一般式(3)に示した化合物の具体例として、n=p=4である化合物が挙げられ、さらに具体的には、下記式(5)に示される化合物が挙げられる。
Figure 0005442614
次に、本発明において用いられる金属チエタン化合物の製造方法について、上記一般式(3)に示した金属チエタン化合物の製造方法を例に説明する。
まず、上記一般式(3)においてr=1の場合について説明する。このとき、上記一般式(3)は、下記一般式(16)となる。
Figure 0005442614
(一般式(16)において、n、m、p、X,R,X,M,Yは、一般式(3)のn、m、p、X,R,X,M,Yと同じである)
上記一般式(16)に示した金属チエタン化合物は、代表的には、下記一般式(17)で示される金属原子を含むハロゲン化物と、下記一般式(18)で表されるチエタン基を有するヒドロキシ化合物またはチオール化合物との反応により製造される。
Figure 0005442614
(上記一般式(17)中、n、p、MおよびYは、それぞれ、上記一般式(16)におけるn、p、MおよびYに同じであり、Zはハロゲン原子を表す。)
Figure 0005442614
(上記一般式(18)中、X、X、Rおよびmは、それぞれ、上記一般式(16)におけるX、X、Rおよびmに同じである。)
なお、上記一般式(16)に示した金属チエタン化合物は、金属ハロゲン化物を用いる方法以外の方法によっても製造できる。たとえば、金属酸化物または金属アミド化物を原料に用いて、上記一般式(18)で表される化合物を反応させることによっても上記一般式(16)に示した金属チエタン化合物を製造できる。
上記一般式(17)に示した化合物は、工業用原料または研究用試薬として入手可能である。
また、上記一般式(18)で表される化合物は公知化合物であって、たとえば、特許文献2(特開2003−327583号公報)に記載の方法に準じて製造される。
上記一般式(17)で示されるハロゲン化物と、上記一般式(18)で表されるチエタン基を有するヒドロキシ化合物またはチオール化合物との反応は無溶媒で行ってもよく、あるいは、反応に不活性な溶媒の存在下に行ってもよい。
かかる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に限定するものではなく、石油エーテル、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの炭化水素系溶媒;
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒;
塩化メチレン、クロロホルム、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの含塩素系溶媒;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;
テトラヒドロチオフェン、チオフェン、スルホラン、トリメチレンスルフィド、ジエチルスルフィド、ジ−n−プロピルスルフィド、ジ−t−ブチルスルフィド、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィドなどの含硫系溶媒;および
水などが例示される。
上記一般式(17)に示した化合物と上記一般式(18)に示した化合物の反応温度は、特に制限するものではないが、通常、−78℃以上200℃以下の範囲であり、好ましくは、−78℃以上100℃以下である。
また、反応時間は反応温度により影響されるが、通常、数分から100時間である。
上記一般式(17)に示した化合物と上記一般式(18)に示した化合物の反応における、上記一般式(17)で表される化合物と上記一般式(18)で表される化合物の使用量は、特に限定するものではないが、通常、上記一般式(17)で表される化合物中に含有されるハロゲン原子1モルに対して、上記一般式(18)で表される化合物の使用量は、0.01モル以上100モル以下である。好ましくは、0.1モル以上50モル以下であり、より好ましくは、0.5モル以上20モル以下である。
上記一般式(17)に示した化合物と上記一般式(18)に示した化合物の反応を実施するに際し、反応を効率よく行うために、生成するハロゲン化水素の捕捉剤として塩基性化合物を用いることは好ましい。
かかる塩基性化合物として、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの無機塩基;および
ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどの有機塩基が例示される。
また、上記一般式(3)において、r=2の場合にも、r=1の場合について前述した方法に準じて得ることができる。
上記一般式(3)に示した金属チエタン化合物は、重合性化合物である。このため、本発明の重合性組成物が、重合性化合物として上記式(1)および上記一般式(3)に示した化合物を含むとともに、当該重合性化合物が上記一般式(3)に示した金属チエタン化合物から主として構成されていてもよい。たとえば、本発明の重合性組成物中の重合性化合物が、上記一般式(5)に示した金属チエタン化合物から主として構成されていてもよい。
また、本発明の重合性組成物中の重合性化合物が上記一般式(3)に示した金属チエタン化合物を含むとき、上記一般式(3)に示した金属チエタン化合物に加えて、他の重合性化合物を含んでいてもよい。たとえば、本発明の重合性組成物中の重合性化合物が、上記一般式(5)に示した金属チエタン化合物に加えて、他の重合性化合物を含んでいてもよい。
本発明における重合性組成物に含まれる他の重合性化合物としては、公知の各種重合性モノマーまたは重合性オリゴマーが挙げられ、たとえば(メタ)アクリル酸エステル化合物、ビニル化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
また、本発明の重合性組成物は、必要に応じて、重合速度を調整するため公知公用の重合触媒をさらに含んでいてもよい。
また、本発明の重合性組成物は、必要に応じて、ブルーイング剤を含んでもよい。ブルーイング剤は、可視光領域のうち橙色から黄色の波長域に吸収帯を有し、樹脂の色相を調整する機能を有する。ブルーイング剤は、さらに具体的には、青色から紫色を示す物質を含む。
本発明の重合性組成物に用いられるブルーイング剤は、特に限定されるものではなく、具体的には、染料、蛍光増白剤、蛍光顔料、無機顔料等が挙げられるが、ブルーイング剤として使用できるものの中からレンズに要求される物性や樹脂色相などに合わせて適宜選択される。これらのブルーイング剤は、それぞれ単独で用いても、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
これらのブルーイング剤のうち、重合性組成物への溶解性の観点および得られる樹脂の透明性の観点からは、染料が好ましい。染料の中でも、ブルー系染料およびバイオレット系の染料から選ばれる1種または2種以上の染料を含む染料であることが好ましいが、場合によっては他の色の染料を混合して用いてもよい。たとえば、ブルー系やバイオレット系のほかに、グレー系やブラウン系やレッド系、オレンジ系の染料も使用することができる。こうしたブルーイング剤の組み合わせの具体例として、ブルー系染料とレッド系染料との組み合わせ、およびバイオレット系染料とレッド系染料の組み合わせ等が挙げられる。
吸収波長の観点からは、好ましくは、極大吸収波長が520nm以上600nm以下の染料であり、さらに好ましくは極大吸収波長が540nm以上580nm以下の染料が挙げられる。
また、化合物の構造の観点からは、アントラキノン系染料が好ましい。
染料として、具体的には、「PS Blue RR」、「PS Violet RC」、「PET Blue 2000」、「PS Brilliant Red HEY」、「MLP RED V-1」(それぞれ、ダイスタージャパン社の商品名)等が挙げられる。
ブルーイング剤の使用量は、モノマーの種類、各種添加剤の使用の有無、使用する添加剤の種類や量、重合方法、重合条件によっても異なるが、一般にはモノマーの全体使用量、つまり重合組成物中に含まれる重合性化合物の総重量に対して0.001ppm以上500ppm以下の割合で、好ましくは0.005ppm以上100ppm以下の割合で、さらに好ましくは0.01ppm以上10ppm以下の割合で使用される。ブルーイング剤の添加量が多すぎると、レンズ全体が青くなりすぎて好ましくない場合があり、また少なすぎると、色相改善効果が十分に発揮されず好ましくない場合がある。
ブルーイング剤の添加方法については、特に限定されるものではなく、あらかじめモノマー系に添加しておくことが望ましいが、その方法として、モノマーに溶解させておく方法、あるいは、高濃度のブルーイング剤を含有したマスター溶液を調製しておき、そのマスター溶液を使用するモノマーや他の添加剤で希釈して添加する方法など、様々な方法が採用できる。
さらに、重合性組成物を硬化してなる樹脂の屈折率、アッベ数等の光学物性のさらなる調整や、色相、耐光性や耐候性、耐熱性、耐衝撃性、硬度、比重、線膨張係数、重合収縮率、吸水性、吸湿性、耐薬品性、粘弾性等の諸物性を調整、透過率や透明性の調整、重合性組成物の粘度、その他保存や輸送方法の取り扱い性を調整するためなど、樹脂の改良や取り扱い性を改良する目的で、本発明の重合性組成物に精製や洗浄、保温、保冷、ろ過、減圧処理などの有機化合物を合成する際に一般的に用いられる手法、操作を施したり、また、公知の化合物等を安定剤や樹脂改質剤として加えたりすることは良好な樹脂を得る目的で好ましい場合がある。長期の保存安定性や、重合安定性、熱安定性などの安定性向上のために加えられるものとしては、重合遅延剤や重合禁止剤、脱酸素剤、酸化防止剤などの化合物が挙げられる。
重合性組成物を精製するのは、硬化して得られる樹脂の透明性を改良したり、色相を改良するためや純度を上げるために用いられる手法である。本発明の重合性組成物を精製する際には、公知の方法、たとえば、再結晶、カラムクロマト法(シリカゲル法や活性炭法、イオン交換樹脂法など)、抽出などのいかなる手法をいかなるタイミングで行ってもよく、一般に精製して得られる組成物を硬化させて得られる樹脂の透明性や色相が改良されていればよい。
重合性組成物を洗浄する方法は、硬化して得られる樹脂の透明性を改良したり、色相を改良するのに用いられる手法であるが、重合性組成物を合成して取り出す際または合成後の取り出した後などのタイミングで極性および/または非極性溶媒で洗浄し、樹脂の透明性を阻害する物質、たとえば、重合性組成物を合成する際に使用されるまたは、副生する無機塩、たとえば、アンモニウム塩などを取り除くまたは減量する方法が挙げられる。用いる溶媒は、洗浄される重合性組成物そのものや重合性組成物を含有する溶液の極性等により一概に限定はできないが、取り除きたい成分を溶解可能で、かつ、洗浄される重合性組成物そのものや重合性組成物を含有する溶液と相溶しにくいものが好ましく、一種類のみならず、2種類以上を混合して使用してもよい。ここで取り除く成分は目的や用途に応じて異なるが、なるべく少なくしておくことが好ましく、通常5000ppm以下、より好ましくは1000ppm以下とすると良い結果が得られる場合がある。
重合性組成物を保温・保冷・ろ過する方法は、硬化して得られる樹脂の透明性を改良したり、色相を改良するのに用いられる手法であるが、重合性組成物を合成して取り出す際または合成後の取り出した後などのタイミングで行うのが一般的である。保温方法としては、たとえば、重合性組成物が保管中に結晶化し、ハンドリングが悪くなった場合に、重合性組成物および重合性組成物を硬化させてなる樹脂の性能が低下しない範囲で加熱溶解する方法が挙げられる。加熱する温度範囲や加熱溶解する方法は、取り扱われる重合性組成物を構成する化合物の構造により一概に限定できないが、通常、凝固点+50℃以内の温度で行われ、好ましくは+20℃以内であり、攪拌可能な装置で機械的に攪拌したり、組成物に不活性なガスでバブリングすることで内液を動かし溶解する方法などが挙げられる。保冷とは重合性組成物の保存安定性を高める目的で通常行われるが、たとえば重合性組成物の融点が高い場合には、結晶化後の取り扱い性を向上させるため、保管温度を考慮するとよい。保冷温度は取り扱われる重合性組成物を構成する化合物の構造、保存安定性により一概に限定できないが、通常は、本発明の重合性組成物の安定性が維持できる温度以下で保存する必要がある。
また、本発明の重合性組成物が、光学用途に用いる重合性組成物の場合、その非常に高い透明性を要求されることから、通常重合性組成物を孔径の小さいフィルターでろ過するとよい。ここで用いるフィルターの孔径は通常0.05μm以上10μm以下で行われるが、操作性や性能を考慮すれば、好ましくは、0.05μm以上5μm以下であり、より好ましくは0.1μm以上5μm以下である。本発明の重合性組成物も例外でなくろ過すると良い結果が得られる場合が多い。ろ過する温度については、凝固点付近の低温で行うとさらに好ましい結果が得られる場合があるが、ろ過中に凝固が進行するような場合は、ろ過作業に支障を来さない温度で行うと良い場合がある。
減圧処理は、一般的に重合性組成物を硬化させてなる樹脂の性能を低下させる溶媒や溶存ガス、臭気を取り除くのに行われる手法である。溶存溶媒は一般に得られる樹脂の屈折率低下や耐熱性低下を招くことがあるため、可能な限り取り除くとよい。溶存溶媒の許容値は、取り扱われる重合性組成物を構成する化合物の構造、溶存する溶媒の構造により一概に限定できないが、通常1%以下とするのが好ましく、より好ましくは、5000ppm以下である。溶存ガスは重合の阻害を抑制する観点および得られる樹脂に気泡が混入するのを抑制する観点から、取り除く方が好ましい。特に、水蒸気などの水分を意味するガスについては、とりわけ乾燥ガスでバブリングするなどして除去した方が好ましい。溶存量については、重合性組成物を構成する化合物の構造、溶存するガスの物性および構造、種類に応じて設定できる。
本発明における重合性組成物の製造方法として、代表的には、上記一般式(1)で示した化合物と、上記一般式(3)(たとえば、上記一般式(5))に示した化合物と、必要に応じて上記の他の各種重合性化合物、重合触媒、添加剤等を一括で仕込んだ混合物を加熱溶解調合すれば良い。
得られた重合性組成物は、たとえば極めて高い屈折率を有する透明樹脂用の原料モノマー組成物として有用である。
また、得られた重合性組成物は、通常、公知のチエタン基含有化合物を重合する際の方法に準じて重合し、硬化させることができる。
硬化樹脂を得るための重合触媒等の種類や量、単量体の種類や割合は、重合性組成物を構成する化合物の構造により設定される。
本発明の重合性組成物を硬化し成形する際には、目的に応じて、公知の成形法と同様に、安定剤、樹脂改質剤、鎖延長剤、架橋剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)系を代表とする光安定剤、ベンゾトリアゾール系を代表とする紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系を代表とする酸化防止剤、着色防止剤、充填剤、シリコーン系を代表とする外部離型剤または酸性燐酸エステル、4級アンモニウム塩もしくは4級ホスホニウム塩等の界面活性剤を代表とする内部離型剤、密着性向上剤などの種々の物質を添加してもよい。ここで、内部離型剤は、前述の各種触媒のうち離型効果を示すものをも含む。
上記の添加可能な各種添加剤の添加量は、それぞれの添加剤の種類、構造、効果により異なり一概に限定することはできないが、通常、重合性組成物の総重量に対して0.001重量%以上10重量%以下の範囲で用いられ、好ましくは0.01重量%以上5重量%以下の範囲で使用される。これらの範囲内とすることにより、さらに良好に硬化した樹脂の製造が可能であり、得られる樹脂の透明性、光学物性がさらに良好なものとなる場合がある。
たとえば、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)やフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系の酸化防止剤を添加すると樹脂色相が改善される場合がある。特に、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を添加すると樹脂色相が大幅に改善される場合がある。このようなヒンダードアミン系光安定剤(HALS)としては、たとえば、株式会社ADEKA社製のアデカスタブLA−77、LA−57、LA−52、LA−67、LA−62、LA−68、LA−63、LA−87、LA−82等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
上記重合性組成物を重合することにより、樹脂が得られる。重合方法としては、プラスチックレンズを製造する際に用いられる公知の各種方法が挙げられるが、代表的には、注型重合が挙げられる。
本発明の重合性組成物を注型重合する際には、必要に応じて、重合性組成物に対して減圧下での脱法処理やフィルターろ過を行った後、成型用モールドに注入し、必要に応じて加熱して重合を行う。この場合、低温から高温へ徐々に加熱して重合することが好ましい。
上述の成型用モールドは、たとえば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等からなるガスケットを介した鏡面研磨した二枚の鋳型により構成される。鋳型は、代表的には、ガラスとガラスの組み合わせであり、他にガラスとプラスチック板、ガラスと金属板等の組み合わせの鋳型が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、成型用モールドは2枚の鋳型をポリエステル粘着テープなどのテープ等で固定したものであってもよい。必要に応じて、鋳型に対して離型処理など公知の処理方法を行ってもよい。
注型重合を行う場合、重合温度は重合開始剤の種類など重合条件によって影響されるので、限定されるものではないが、通常、−50℃以上200℃以下であり、好ましくは、−20℃以上170℃以下であり、より好ましくは、0℃以上150℃以下である。
重合時間は、重合温度により影響されるが、通常、0.01時間以上200時間以下であり、好ましくは、0.05時間以上100時間以下である。また必要に応じて、定温や昇温、降温などを行っていくつかの温度を組み合わせて重合を行うことも可能である。
また、本発明の重合性組成物は、電子線、紫外線や可視光線などの活性エネルギー線を照射することによっても重合を行うことができる。この際には、必要に応じて、活性エネルギー線によって重合開始するラジカル重合触媒やカチオン重合触媒が用いられる。
得られた樹脂は、硬化後、必要に応じて、アニール処理を施されてもよい。さらに必要に応じて、反射防止、高硬度付与、耐摩耗性向上、防曇性付与あるいはファッション性付与の目的で、表面研磨、帯電防止処理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色処理、調光処理(たとえば、フォトクロミックレンズ化処理など)など公知の各種物理的または化学的処理を施されてもよい。
本発明の重合性組成物を重合することにより得られる樹脂は、高い透明性、良好な耐熱性と機械的強度を有し、かつ、たとえば高屈折率を有しており、たとえば、プラスチックレンズなどの光学部品に用いられる樹脂として有用である。
光学部品としては、たとえば、視力矯正用眼鏡レンズ、撮像機器用レンズ、液晶プロジェクター用フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、コンタクトレンズなどの各種プラスチックレンズ;
発光ダイオード(LED)用封止材;
光導波路;
光学レンズや光導波路の接合に用いる光学用接着剤;
光学レンズなどに用いる反射防止膜;
基板、導光板、フィルム、シートなどの液晶表示装置部材に用いる透明性コーティングまたは透明性基板などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(参考製造例1)
特許文献2(特開2003−327583号公報)に記載の方法に従って、3−チエタノールを合成した。さらに得られた3−チエタノールを用い、3−メルカプトチエタンを合成した。
すなわち、攪拌装置と温度計を備えた反応器中に、チオ尿素190g(2.50モル)、35重量%塩酸水253gおよび水250gを装入して攪拌して反応液とした。反応液を攪拌しながら、反応液に3−チエタノール156g(1.73モル)を1時間かけて適下した。滴下終了後、30℃で24時間、攪拌して反応を行った後、24重量%アンモニア水177gを1時間かけて滴下した。さらに30℃で15時間反応を行った後、静置して有機層(下層)を取り出し、粗生成物134gを得た。得られた粗生成物を減圧下に蒸留して、沸点40℃/106Paの留分を集め、無色透明液体の目的物である3−メルカプトチエタンを得た。
(参考製造例2)
本例ではテトラキス(チエタニルチオ)スズ(IV)(下記の式(5)に示す化合物)の合成を行った。
参考製造例1で製造した3−メルカプトチエタン11.15g(0.105モル)を純水50g中に装入し、続いて、10%NaOH水溶液41.2g(0.103モル)を室温下、40分かけて滴下装入した。続いて、反応液を30℃まで昇温し、10%四塩化スズの水溶液65.2g(四塩化スズ0.025モルに相当)を同温度で4時間かけて滴下挿入した。滴下終了後、同温度でさらに2時間攪拌した。この反応混合物にクロロホルム100mlを加え、有機層と水層に分液した。有機層を100mlの純水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。この抽出物から溶媒を留去してテトラキス(チエタニルチオ)スズ(IV)を13.40g得た。
Figure 0005442614
(参考製造例3)
本例では、メルカプトプロピレンスルフィド(下記式(20)に示す化合物)の合成を行った。
2,3−ジメルカプト−1−プロパノール49.0g(0.39モル:市販品(東京化成社製))をジクロロメタン250gに溶解し、氷水浴を用いて5℃まで冷却した。この溶液に三臭化りん35.6g(0.13モル:市販品(和光純薬社製))を50gのジクロロメタンに溶解した溶液を1時間かけて滴下装入した。さらに炭酸水素ナトリウム66.2g(0.79モル:市販品(和光純薬社製))を500gの水に溶解した溶液を1時間かけて滴下装入して30分間攪拌後、12時間静置した。続けて攪拌しながら36%塩酸200gを装入し、1.5時間攪拌を続けた。攪拌を止めて静置し、分液して水層を除去した。250gの水で二回洗浄、分液の操作を繰り返した後、取り出した有機層に硫酸マグネシウム20gを装入して攪拌、脱水をおこなった。ろ過して硫酸マグネシウムを除去し、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮後、窒素をバブリングしながら真空ポンプで減圧して溶媒を留去し、薄黄色透明液体の目的物であるメルカプトプロピレンスルフィド40.3gを得た。
Figure 0005442614
以下に、得られた化合物の同定データを示す。
H−NMR(溶媒:CDCl、内部標準物質:TMS)δ:1.70(1H)、2.28(1H)、2.57(1H)、2.64(1H)、2.93(1H)、3.15(1H)
13C−NMR(溶媒:CDCl)δ:25.8、30.7、36.9
IR(ユニバーサルATR法):2544、1438、1421、1345、1245、1201、1155、1094、1041、735、659、613cm−1
EI−MS:m/z106(M+)
(実施例1)
本例では、トリス(2,3−エピチオプロピルチオ)アンチモン(III)(下記の式(21)に示す化合物)の合成を行った。
参考製造例3で合成したメルカプトプロピレンスルフィド3.2g(0.03モル)を脱水テトラヒドロフラン150g(市販品(和光純薬社製))に溶解し、−30℃まで冷却した。この溶液に脱水ピリジン2.9g(0.036モル:市販品(和光純薬社製))を装入して10分間攪拌した。さらに塩化アンチモン2.3g(0.01モル)を40gの脱水テトラヒドロフランに溶解した溶液を2時間かけて滴下装入した。−30℃に保ったまま4時間攪拌した後に1規定塩酸30gを装入して攪拌した。さらに水50gを加えた後にトルエン100gで抽出、分液操作をおこなった。50gの水と50gの飽和食塩水で洗浄した後に硫酸マグネシウムを加えて攪拌、乾燥をおこなった。ろ過して硫酸マグネシウムを除去し、ロータリーエバポレータ−で濃縮後、真空ポンプで減圧、乾燥をおこなって目的のトリス(2,3−エピチオプロピルチオ)アンチモン(III)を含む薄黄色のオイルを4.3g得た。
Figure 0005442614
以下に得られた化合物の同定データを示す。
H−NMR(溶媒:DMSO−d6、内部標準物質:TMS)δ:2.39(3H)、2.61(3H)、2.71(3H)、2.99(3H)、3.18(3H)
IR(ユニバーサルATR法):1407、1247、1191、1153、1040、860、644、610cm−1
(重合性組成物の調製とその重合による樹脂硬化物の製造)
以下の実施例では、以上の製造例または実施例で製造したエピチオ化合物を用いて重合性組成物を調製し、これを重合することにより硬化させて樹脂を得た。
得られた樹脂または光学部品(レンズ)の物性評価を下記の方法により行った。
外観:目視により透明性を確認した。
屈折率、アッベ数:プルフリッヒ屈折計を用いて20℃で測定した。
(実施例2)
室温(25℃)下、ガラスビーカーに実施例1で製造した薄黄色オイル0.38gを秤取し、参考製造例1で製造した化合物1.12gを加えて攪拌、溶解させた。この溶液にさらに参考製造例2で製造した化合物1.5gを加えて攪拌、混合した。これを70℃に加熱し、攪拌して溶解させた。さらに80℃のオーブンに入れて14時間加熱した後に4時間かけて120℃まで昇温し、120℃で4時間重合した。
得られた樹脂の成型片は透明性良好であり、歪みのない外観良好なものであった。
また、得られた樹脂の屈折率とアッベ数を測定したところ、屈折率ne=1.763、アッベ数νe=27であった。
(実施例3)
室温(25℃)下、ガラスビーカーに実施例1で製造した薄黄色オイル0.36gを秤取し、参考製造例1で製造した化合物0.54gを加えて攪拌、溶解させた。この溶液にさらに参考製造例2で製造した化合物2.1gを加えて攪拌、混合した。これを70℃に加熱し、攪拌して溶解させた。さらに80℃のオーブンに入れて14時間加熱した後に4時間かけて120℃まで昇温し、120℃で4時間重合した。
得られた樹脂の成型片は透明性良好であり、歪みのない外観良好なものであった。
また、得られた樹脂の屈折率とアッベ数を測定したところ、屈折率ne=1.779、アッベ数νe=26であった。
なお、本実施例では、一般式(1)で示される化合物として、M1がSbであるものを使用したが、Biの場合であっても、Sbと同様の効果が得られることがわかっている。
(比較例1)
実施例3において、実施例1で製造した化合物の代わりに、参考製造例3で製造した化合物を用いた。具体的には以下のようである。
室温(25℃)下、ガラスビーカーに参考製造例3で製造した薄黄色オイル0.36gを秤取し、参考製造例1で製造した化合物0.54gを加えて攪拌、混合した。この溶液にさらに参考製造例2で製造した化合物2.1gを加えて攪拌、混合した。これを50℃に加熱し、攪拌して溶解させた。さらに80℃のオーブンに入れて14時間加熱した後に6時間かけて120℃まで昇温し、120℃で2時間重合した。
得られた樹脂の成型片は透明性良好であり、歪みのない外観良好なものであった。
また、得られた樹脂の屈折率とアッベ数を測定したところ、屈折率ne=1.767、アッベ数νe=28であった。
比較例1においては、実施例1で製造したアンチモン化合物を含まないため実施例3に比べて屈折率が低いことが分かる。

Claims (15)

  1. 下記一般式()で示される、化合物。
    Figure 0005442614
    (一般式()中、Mは、SbまたはBiである。)
  2. 請求項1に記載の化合物において、
    がSbである化合物。
  3. 請求項1または2に記載の化合物を含む重合性組成物。
  4. 請求項に記載の重合性組成物において、
    請求項1または2に記載の化合物と、
    チオール化合物、イソシアナート化合物、エピスルフィド化合物、エポキシ化合物、非金属チエタン化合物、金属チエタン化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、ビニル化合物、オキセタン化合物からなる群から選択され、請求項1または2に記載の化合物とは異なる1種以上の化合物とを含む、重合性組成物。
  5. 請求項に記載の重合性組成物において、
    下記一般式(3)に示される金属チエタン化合物を含む、重合性組成物。
    Figure 0005442614
    (一般式(3)中、Mは金属原子である。XおよびXは各々独立に硫黄原子または酸素原子である。Rは2価の有機基である。
    mは0または1以上の整数である。
    nはMの価数であり、pは1以上n以下の整数である。
    qは0または1以上n−2以下の整数である。
    は1価または2価の基であり、Tは無機または有機基である。
    rは1または2である。
    r=1のとき、Yは1価の無機または有機基である。r=1かつn−p−qが2以上の場合、複数のYは、各々独立に1価の無機または有機基である。r=1かつn−p−qが2以上の場合、複数のYが互いに結合し、金属原子Mを含む環を形成していてもよい。
    r=2のとき、n−p−q=1または2であり、Yは2価の基である。r=2かつn−p−q=2の場合、2つのYが、2つの金属原子Mとともに環を形成していてもよい。r=2かつq=2の場合、複数のTは、各々独立に無機または有機基である。)
  6. 請求項に記載の重合性組成物において、
    前記一般式(3)においてMがSbまたはSnである化合物を含む、重合性組成物。
  7. 請求項またはに記載の重合性組成物において、
    前記一般式(3)においてX3が硫黄原子である化合物を含む、重合性組成物。
  8. 請求項乃至のいずれかに記載の重合性組成物において、
    前記一般式(3)に示した化合物として、下記式(4)に示される化合物を含む、重合性組成物。
    Figure 0005442614
  9. 請求項乃至のいずれかに記載の重合性組成物において、
    前記一般式(3)に示した化合物として、下記式(5)に示される化合物を含む、重合性組成物。
    Figure 0005442614
  10. 請求項乃至のいずれかに記載の重合性組成物において、ブルーイング剤をさらに含む、重合成組成物。
  11. 請求項乃至10のいずれかに記載の重合性組成物を注型重合する工程を含む、樹脂の製造方法。
  12. 請求項乃至10のいずれかに記載の重合性組成物を重合して得られる樹脂。
  13. 請求項12に記載の樹脂からなる光学部品。
  14. 請求項乃至10のいずれかに記載の重合性組成物の光学部品としての使用。
  15. 請求項乃至10のいずれかに記載の重合性組成物を重合させた樹脂の光学部品としての使用。
JP2010522604A 2008-07-28 2009-07-23 化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用 Active JP5442614B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010522604A JP5442614B2 (ja) 2008-07-28 2009-07-23 化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008193215 2008-07-28
JP2008193215 2008-07-28
JP2008206844 2008-08-11
JP2008206844 2008-08-11
PCT/JP2009/003480 WO2010013420A1 (ja) 2008-07-28 2009-07-23 化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用
JP2010522604A JP5442614B2 (ja) 2008-07-28 2009-07-23 化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010013420A1 JPWO2010013420A1 (ja) 2012-01-05
JP5442614B2 true JP5442614B2 (ja) 2014-03-12

Family

ID=41610135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010522604A Active JP5442614B2 (ja) 2008-07-28 2009-07-23 化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8349996B2 (ja)
EP (1) EP2311845B1 (ja)
JP (1) JP5442614B2 (ja)
KR (1) KR101290929B1 (ja)
CN (1) CN102105478B (ja)
WO (1) WO2010013420A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101247926B1 (ko) * 2008-05-19 2013-03-26 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 금속 화합물, 이것을 포함하는 중합성 조성물, 수지 및 그 제조 방법 및 사용
JP4890516B2 (ja) * 2008-08-12 2012-03-07 三井化学株式会社 重合性組成物、重合性組成物の製造方法、樹脂の製造方法、樹脂、およびその使用
US8853346B2 (en) * 2010-02-24 2014-10-07 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Curable resin composition
JP6722085B2 (ja) * 2016-10-07 2020-07-15 三井化学株式会社 チエタニル化合物、当該化合物を含む重合性組成物およびその用途

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003327583A (ja) * 2002-03-01 2003-11-19 Mitsui Chemicals Inc 新規含硫環状化合物からなる重合性組成物及び該重合性組成物を硬化させてなる樹脂
WO2005095490A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Mitsui Chemicals, Inc. 重合性化合物およびその用途
JP2007327060A (ja) * 2002-03-12 2007-12-20 Mitsui Chemicals Inc チオエポキシ系重合性組成物
WO2007148432A1 (ja) * 2006-06-21 2007-12-27 Mitsui Chemicals, Inc. 重合性組成物、これを用いた樹脂、光学部品、および化合物

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2003211355B2 (en) * 2002-03-01 2009-05-07 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerizable composition containing novel cyclic sulfur compound and resin obtained by curing the polymerizable composition
AU2003221343A1 (en) * 2002-03-12 2003-09-22 Mitsui Chemicals, Inc. Thioepoxy based polymerizable composition and method for production thereof
JP5336843B2 (ja) * 2006-03-31 2013-11-06 三井化学株式会社 重合性組成物ならびにこれを用いた樹脂および光学部品
AU2007262309A1 (en) * 2006-06-23 2007-12-27 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerizable composition, resin using the same, optical component and lens
WO2008102545A1 (ja) 2007-02-20 2008-08-28 Mitsui Chemicals, Inc. 金属チエタン化合物、これを含む重合性組成物、樹脂およびその使用

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003327583A (ja) * 2002-03-01 2003-11-19 Mitsui Chemicals Inc 新規含硫環状化合物からなる重合性組成物及び該重合性組成物を硬化させてなる樹脂
JP2007327060A (ja) * 2002-03-12 2007-12-20 Mitsui Chemicals Inc チオエポキシ系重合性組成物
WO2005095490A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Mitsui Chemicals, Inc. 重合性化合物およびその用途
WO2007148432A1 (ja) * 2006-06-21 2007-12-27 Mitsui Chemicals, Inc. 重合性組成物、これを用いた樹脂、光学部品、および化合物

Also Published As

Publication number Publication date
KR20110031341A (ko) 2011-03-25
WO2010013420A1 (ja) 2010-02-04
US8349996B2 (en) 2013-01-08
CN102105478B (zh) 2014-11-05
EP2311845A4 (en) 2012-07-11
US20110130516A1 (en) 2011-06-02
EP2311845B1 (en) 2013-09-25
EP2311845A1 (en) 2011-04-20
KR101290929B1 (ko) 2013-07-29
JPWO2010013420A1 (ja) 2012-01-05
CN102105478A (zh) 2011-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5602893B2 (ja) 金属チエタン化合物
JP5336843B2 (ja) 重合性組成物ならびにこれを用いた樹脂および光学部品
JPWO2007148439A1 (ja) 重合性組成物ならびにこれを用いた樹脂、光学部品およびレンズ
JP5442614B2 (ja) 化合物、重合性組成物、樹脂、およびその使用
JP5335693B2 (ja) 重合性組成物用添加剤、これを含む重合性組成物およびその用途
JP5190471B2 (ja) チエタン化合物、これを含む重合性組成物、樹脂およびその製造方法
JP5357156B2 (ja) 組成物、重合性組成物、樹脂、光学部品、組成物の製造方法
JP4890516B2 (ja) 重合性組成物、重合性組成物の製造方法、樹脂の製造方法、樹脂、およびその使用
JP5350373B2 (ja) 金属化合物、これを含む重合性組成物、樹脂およびその製造方法ならびに使用
JP5220473B2 (ja) 金属含有化合物およびこれを含む重合性組成物
JP2010043148A (ja) チエタン化合物、これを含む重合性組成物およびその使用

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5442614

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250