JP5441083B1 - プラズマ処理装置およびそのシール方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびそのシール方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5441083B1
JP5441083B1 JP2013544605A JP2013544605A JP5441083B1 JP 5441083 B1 JP5441083 B1 JP 5441083B1 JP 2013544605 A JP2013544605 A JP 2013544605A JP 2013544605 A JP2013544605 A JP 2013544605A JP 5441083 B1 JP5441083 B1 JP 5441083B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
space
inner conductor
conductor
processing chamber
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013544605A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014184824A1 (ja
Inventor
昌樹 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Original Assignee
Tohoku University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC filed Critical Tohoku University NUC
Application granted granted Critical
Publication of JP5441083B1 publication Critical patent/JP5441083B1/ja
Publication of JPWO2014184824A1 publication Critical patent/JPWO2014184824A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32192Microwave generated discharge
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/50Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges
    • C23C16/511Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges using microwave discharges
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32192Microwave generated discharge
    • H01J37/32211Means for coupling power to the plasma
    • H01J37/3222Antennas

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

プラズマ処理により形成される膜の特性を改善できるプラズマ処理装置を提供する。密閉空間(11)を画定する処理チャンバ(10)と、密閉空間内に設けられたプラズマ形成用電極(36)と、処理チャンバ(10)の外部から、処理チャンバ(10)に形成された開口(13h)を通じて、プラズマ形成用電極(36)に向かって延在する内部導体(21)と、内部導体(21)の周囲を囲み、内部導体(21)との間に空隙(23)を画定するとともに、開口(13h)を画定する外部導体(22,13)と、内部導体(12)および外部導体(22,13)に接続されて、空隙(23)を大気側の空間と密閉空間(11)に連通する空間とに隔てるための、絶縁体で形成されたシール部材(60)と、空隙(23)のうち、シール部材(60)に対して密閉空間(11)側に形成される空間を埋める放電防止用絶縁体(100)とを有する。

Description

本発明は、基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置およびそのシール方法に関する。
平板ディスプレイ、太陽電池、半導体装置等の製造工程では、薄膜の形成やエッチング等にプラズマ処理装置が用いられている。プラズマ処理装置として、本発明者らは、特許文献1等に開示されたものを提案している。
ここで、図7は、特許文献1と同様のタイプのプラズマ処理装置の概略を示す断面図である。この装置は、密閉空間11を画定する金属製の処理チャンバ10、基板16を載置するための処理チャンバ10内に設置されたサセプタ14、処理チャンバ10の上部を形成する蓋体13に接続された同軸管20、サセプタ14の上方であって蓋体13の下面に設けられた誘電体板34、誘電体板34の表面に設置された電極36を有する。同軸管20の内部導体21は蓋体13の開口13hを通じて誘電体板34の上面まで延びており、筒状の外部導体22の下端部のフランジは蓋体13の開口13hの周囲に接続されている。電極36は、誘電体板34の外周縁部34pのみが密閉空間11に対して露出するように、誘電体板34の下面の大部分を覆うように設けられている。同軸管20の内部導体21と外部導体22との間の空隙23は大気に連通している。このため、密閉空間11を密封するために、蓋体13の下面と誘電体板34との間には耐熱性を有するOリング40が設置されている。Oリング40には、耐熱性、耐プラズマ性に優れた合成ゴム、例えば、パーフロロエラストマーが使用される。この装置では、内部導体21に図示しないマイクロ波供給源から導入されたマイクロ波は、同軸管20を伝搬し、誘電体板34を透過し、誘電体板34の外周縁部34pから導体表面波TMとして電極36の表面36fに沿って伝搬する。この電極36の表面36fを伝搬する導体表面波TMとしてのマイクロ波によりプラズマが励起される。
特許第4944198号
上記したプラズマ処理装置では、耐熱性を有するエラストマーで形成されたOリング40を、閉空間11を密封するために使用している。しかしながら、Oリング40は、上記したように、マイクロ波の通り道に配置されているため、プラズマ処理中には、200℃程度に加熱される。そして、Oリング40は加熱された状態の下で、励起されたプラズマで形成される酸素ラジカルや水素ラジカルに晒されて化学反応を起こし、ガス化物質が密閉空間11内に漏出することが分かった。処理チャンバ10の密閉空間11内に漏出したガス化物質は、当該処理チャンバ10内でプラズマ処理により形成される基板16上の膜に取り込まれ、この膜の特性に影響を及ぼすという問題が存在した。
本発明は、プラズマ処理により形成される膜の特性を改善できるプラズマ処理装置およびこのプラズマ処理装置に適用されるシール方法を提供する。
本発明のプラズマ処理装置は、密閉空間を画定する処理チャンバと、前記密閉空間内に設けられたプラズマ形成用電極と、前記処理チャンバの外部から、当該処理チャンバに形成された開口を通じて、前記プラズマ形成用電極に向かって延在する内部導体と、前記内部導体の周囲を囲み、前記内部導体との間に空隙を画定するとともに、前記開口を画定する外部導体と、前記内部導体および外部導体に接続されて、前記空隙を大気側の空間と前記密閉空間に連通する空間とに隔てるための、絶縁体で形成されたシール部材と、前記空隙のうち、前記シール部材に対して前記密閉空間側に形成される空間を埋める、絶縁体で形成された放電防止部材と、を有することを特徴とする。
本発明のシール方法は、密閉空間を画定する処理チャンバと、前記密閉空間内に設けられたプラズマ形成用電極と、前記処理チャンバの外部から、当該処理チャンバに形成された開口を通じて、前記プラズマ形成用電極に向かって延在する内部導体と、前記内部導体の周囲を囲み、前記内部導体との間に空隙を画定するとともに、前記開口を画定する外部導体と、を有するプラズマ処理装置のシール方法であって、絶縁体で形成されたシール部材を前記内部導体および外部導体に接続して、前記空隙を大気側の空間と前記密閉空間に連通する空間とに隔て、前記空隙のうち、前記シール部材に対して前記密閉空間側に形成される空間を絶縁体で埋める、ことを特徴とする。
本発明によれば、処理チャンバのプラズマ形成領域の近傍のシーリングに、エラストマー製のOリングを使用しないので、ガス化物質が発生せず、プラズマ処理により基板上に形成される膜の特性を改善できる。また、本発明によれば、放電防止部材によって、シール部材に対して密閉空間側に形成される空間を埋めることで、当該空間が減圧された際に内部導体と外部導体との間で放電が発生するのを防止でき、その結果、高密度のプラズマを安定的に励起することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置の概略を示す断面図。 図1の電極の下面側から見た平面図。 本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置の概略を示す断面図。 図3の要部の拡大断面図。 導電性弾性部材の斜視図。 図3のVI―VI線方向の断面図。 プラズマの形成領域周辺にエラストマー製Oリングを用いたプラズマ処理装置の概略を示す断面図。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
第1実施形態
図1及び図2に示したプラズマ処理装置1(以下、装置1という。)は、例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)等の各種プラズマ処理に用いられる。この装置1は、図7において説明したプラズマ処理装置と基本構造は同様である。すなわち、装置1は、図7において説明したと同様に、処理チャンバ10、サセプタ14、同軸管20、誘電体板34および電極36を有する。本実施形態は、これらの構成に加えて、シール部材60、シール用金属70,71、および、放電防止部材100を有するが、誘電体板34と上蓋13との間をシールするOリング40は存在しない。
処理チャンバ10は、アルミニウム合金、ステンレス等の導電性材料で形成され、基準電位に接続されている。処理チャンバ10の底部には、処理チャンバ10内の雰囲気を排気するための排気口20が設けられ、この排気口20に処理チャンバ10の外部に設置された図示しない真空ポンプなどの排気装置が接続される。この排気装置により、密閉空間11は減圧される。上蓋13の下面の外周縁部と処理チャンバ10の上端部との間には、エラストマー製のOリング50が設けられ、上蓋13と処理チャンバ10との間を密封している。このOリング50は、プラズマ形成領域から十分に離れているため、プラズマで形成される酸素ラジカルや水素ラジカルと化学反応を起こすことはない。
誘電体板34は、酸化アルミニウム等の材料で形成され、上蓋13の下面に設置されている。プラズマ形成用電極36は、アルミニウム合金等の材料で形成され、誘電体板34の下面に設置されている。なお、プラズマ形成用電極36は、図示しないが、ボルト等の締結部材により、誘電体板34とともに、上蓋13に固定さている。誘電体板34およびプラズマ形成用電極36は、図2に示すように、正方形状の外形を有し、誘電体板34がプラズマ形成用電極36よりも若干大きくなるように形成され、誘電体板34のうち、外周縁部34pのみが密閉空間11に対して露出するようになっている。
処理チャンバ10は、上蓋13も含めて、アルミニウム合金等の導電性材料で形成され、接地されている。処理チャンバ10は、減圧可能な密閉空間11を画定している。サセプタ14は、例えば、窒化アルミニウムで形成され、載置される基板16を静電吸着するとともに所定のバイアス電圧を印加するための図示しない給電部と、基板16を所定の温度に加熱する図示しないヒータを内蔵している。
同軸管20は、電極36に向かって延在する丸棒状の内部導体21と、内部導体21の周囲を囲む円筒状の外部導体22を含み、処理チャンバ10の外部に設けられた図示しないマイクロ波供給源と接続され、マイクロ波電力の供給を受ける。内部導体21および外部導体22は、無酸素銅等の低抵抗材料で形成されている。内部導体21は蓋体13の開口13hを通じて誘電体板34の上面まで延びており、内部導体21の下端面が誘電体板34の上面に隣接している。内部導体21と誘電体板34との間に、常温で0.2〜0.4mm程度の狭い隙間を設けることが望ましい。これは、内部導体21の熱膨張により内部導体21の下端面が下方に移動したとても、また、内部導体21の加工寸法がばらついたとしても、内部導体21が誘電体板34を押し下げて誘電体板34を破損することがないようにするためである。外部導体22の下端部のフランジは蓋体13の開口13hの周囲に接続されている。外部導体22の下端部のフランジは、蓋体13に固定され、両者は電気的に接続されている。蓋体13に形成された開口13hは、その内径が外部導体22の内径とほぼ同じ寸法に形成され、内部導体21と外部導体22および開口13hとの間には、空隙23が形成されている。すなわち、蓋体13の開口13hは、空隙23の一部を画定しており、本発明の外部導体の一部を構成している。空隙23は、大気に通じている。
シール部材60は、環状に形成され、内部導体21と外部導体22の間の空隙23に配置され、空隙23を大気側の空間と密閉空間11に連通する空間とに隔てている。シール部材60は、酸化アルミニウム等の絶縁体で形成されている。シール部材60の上端の内周部と内部導体21の外表面との間は、シール金属70でシールされ、シール部材60の下端の外周部と開口13fの内壁面との間は、シール用金属71でシールされている。シール金属70、71には、熱膨張率が比較的低い金属が用いられる。例えば、鉄にニッケルおよびコバルトを配合したコバールや、ニッケルをベースとして鉄、クロム、ニオブ、モリブデンなどを含むニッケル系合金(商品名:インコネル)などである。シール金属70は、内部導体70およびシール部材60にそれぞれロウ付けされ、シール金属71は、シール部材60にロウ付けされるとともに開口13fの内壁面に溶接されている。シール金属70、71は、内部導体21の中心軸線方向の寸法をある程度確保するために、円筒状に形成されている。これは、シール金属70、71に接続された部材が熱膨張により変形するため、シール金属70、71に応力が繰り返し作用するが、中心軸線方向の寸法をある程度確保することで、その弾性により応力を受容し、シール金属70、71が破壊するのを防ぐためである。
放電防止部材100は、リング状に形成され、中心部に形成された貫通孔100aの直径は、内部導体70が嵌合するように形成され、上端側の外周面100bは環状のシール用金属70の内周に嵌るように形成され、下端側の外周面100cは上蓋13の開口13hの内壁面に嵌るように形成されている。また、放電防止部材100の高さ(内部導体70の中心軸線方向の寸法)は、シール部材60の下面と誘電体板34の上面との距離とほぼ同じ寸法である。このように、放電防止部材100は、シール部材60とシール用金属71、開口13hの内壁面および誘電体板34の上面により画定される、空隙23の一部である空間SPを埋める寸法に形成されている。放電防止部材100は、絶縁体で形成され、好適には、マイクロ波の吸収性が低い材料を用いることが好ましい。例えば、石英、酸化アルミニウム、フッ化炭素樹脂(商品名:テフロン(登録商標))等を放電防止部材100の形成材料に用いることができる。
ここで、放電防止部材100の作用について説明する。上記した空間SPは、大気側の空隙23に対して、シール部材60およびシール金属70、71によりシールされているとともに、処理チャンバ10の密閉空間11と連通している。処理チャンバ10において、プラズマ処理が実行されると、密閉空間11は減圧されて空間SPも減圧された状態となり、この状態で、同軸管20に強いマイクロ波が供給されると、マイクロ波は、同軸管20を伝搬し、誘電体板34を透過し、誘電体板34の外周縁部34pから導体表面波TMとして電極36の表面36fに沿って伝搬する。この電極36の表面36fを伝搬する導体表面波TMとしてのマイクロ波によりプラズマが励起される。このとき、空間SPは、マイクロ波の通り道にあるため、空間SPにおいて異常放電が容易に発生してしまう。異常放電が発生すると、マイクロ波電力が消費されるため、プラズマ形成用電極36の表面上に正常にプラズマを励起することができなくなる。また、異常放電が発生する領域の周辺に存在する部材が加熱されて破損してしまうことがある。このため、本実施形態では、放電防止部材100を空間SPに設置して空間SPを埋めることで、異常放電の発生を確実に防ぐ。すなわち、処理チャンバ10の開口13hをシーリングするために、従来のOリング40に代えて、シール部材60およびシール金属70、71を用いると、ある程度の大きさを有する空間SPがマイクロ波の通路に不可避的に形成されるが、この空間SPを放電防止部材100で埋めることにより、プラズマを安定的に励起でき、また、異常放電による装置の破損も防止できる。さらに、エラストマー製のOリング40を使用しないので、プラズマ処理により形成する膜の特性も改善できる。
第2実施形態
次に、図3〜図6を参照して、本発明の他の実施形態に係るプラズマ処理装置について説明する。なお、図3〜図6において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を使用している。本実施形態では、放電防止部材の他の態様および同軸管の他の態様について説明する。
上記したように、シールされた空隙23のうちプラズマ形成用電極36の上方に形成される空間SPを、放電防止部材で埋めることにより異常放電を防止できる。しかしながら、空間SPが複雑な形状であったり、歪んでいたりすると、一体的に形成された絶縁体で空間SPを埋めることが困難な場合がある。このため、本実施形態に係るプラズマ処理装置1A(以下、装置1A)は、放電防止部材として、上記した異常放電が発生する空間の形状に合致するように形成された第1の放電防止部材100Aに加えて、流動性を有するように形成された第2の放電防止部材100Bを有する。図3および図4においてシール部材60Aは、シール用金属70Aにより内部導体21Aに接続されるとともに、シール用金属71Aにより、上蓋13の開口13hの外周縁部に接続されている。空隙23は、シール部材60Aおよびシール用金属70A,71Aにより大気側と電極36側とに隔てられ、電極36側には、密閉空間11に連通する空間が形成される。シール部材60Aの下端面と誘電体板34の上面との間に形成される空間SP3は、当該空間SP3に合致するようにリング形状に形成された誘電体からなる第1の放電防止部材100Aによって埋められている。第2の放電部材100Bは、内部導体21Aとシール部材60Aの内周面との間に形成される空間SP1と、シール部材60Aとシール用金属71Aと上蓋13と第1の放電防止部材100Aとで囲まれた空間SP2とに収容されている。
第2の放電部材100Bは、酸化アルミニウム、フッ化炭素樹脂(商品名:テフロン(登録商標))、石英等で形成された、多数の小粒状体(例えば、直径1mm程度の球状)であり、流動性をもつ。このため、収容される空間の形状に応じて当該空間を埋めることが可能であり、絶縁体を収容される空間の形状に合致するように加工する必要がない。第2の放電部材100Bは、粒状体に限らず、粉体や液体であってもよい。液体の場合には、マイクロ波帯における誘電損失が小さな絶縁性液体、例えば、フッ素系液体(商品名:フロリナート、ガルデン等)で空間を埋めてもよい。
次に、同軸管の構成について説明する。第1の実施形態においては、内部導体21の下端面と誘電体板34の上面との間に、僅かな隙間を形成した。この隙間の大きさが、内部導体21の温度変化により変化すると、同軸管20側から電極36までの負荷インピーダンスが大きく変化してしまい、プラズマに供給する電力の制御が困難となる。また、内部導体と誘電体板との間に隙間を形成すると、異常放電が発生する可能性がある。
上記問題を解決するために、本実施形態に係る装置1Aは、同軸管20Aを構成する内部導体21Aの下端面と誘電体板34の上面との間に、可動導体板21Bを設け、可動導体板21Bと内部導体21Aの下端面との間に導電性弾性部材150を設けている。また、同軸管20Aを構成する円筒状の外部導体22の外周面に、内部導体21Aを空冷するためのシロッコファン200を取り付けている。
可動導体板21Bは、内部導体21Aとほぼ同じ直径を有する円盤状に形成され、上面に導電性弾性部材150を受け入れるリング状の溝21Btが形成されている。可動導体板21Bは、内部導体21Aと同様に、銅等の低抵抗材料で形成されている。図4に示すように、内部導体21Aの下端面と可動導体板21Bの上面との間には、導電性弾性部材150が挿入されていることにより、隙間Gpが形成される。
導電性弾性部材150は、図5に示すように、らせん状に巻いた線材をリング状に形成したばねである。この導電性弾性部材150は、ステンレス、リン青銅等の金属で形成されており、導電性を有する。導電性弾性部材150の存在により、内部導体21Aと可動導体板21Bとは常時電気的に接続されている。導電性弾性部材150としては、線材の他、帯状のばね材を螺旋状に巻いてリング状に形成したもの、平板状のばね材を加工して板バネにしたもの、これらのばねにニッケル、金、銀等のメッキを施したもの等を採用可能である。また、樹脂製のOリングに金属メッキを施したものも採用可能である。
導電性弾性部材150は、可動導体板21Bを適度な弾性力で押し下げるとともに、可動導体板21Bを誘電体板34に密着させる。内部導体21Aの熱膨張により内部導体21Aの下面が下方に移動したとしても、また、加工寸法がばらついていても、変形やばらつきを弾性変形により受け入れつつ、可動導体板21Bと誘電体板21Bとの間に隙間が発生するのを防止できる。
図5に示すように、外部導体22Aのシロッコファン200の排気口201が接続された壁面には、シロッコファン200から供給される冷却用の空気を外部導体22A内に取り入れるための流入口22h1が複数形成され、また、外部導体22Aの壁面の内部導体21Aに関して流入口22h1とは反対側に、外部導体22Aの空気を外部に排出する流出口22h2が複数形成されている。プラズマ処理中に温度上昇する内部導体21Aへ流入口22h1を通じて冷却空気を導入することで、内部導体21Aの温度上昇を抑制できる。また、シロッコファン200の風量をコントロールすることにより、内部導体21Aの温度を略一定にすることも可能である。内部導体21Aの温度上昇または温度変化を抑制できると、内部導体21Aの熱による変形を抑制でき、内部導体21Aの下端面と可動導体板21Bの上面との間の隙間Gpの大きさを一定に保つことができ、負荷インピーダンスの変動を抑制できる。
変形例
上記実施形態では、シール金属を用いて、シール部材を接続したが、これに限定されるわけではなく、シール部材をロウ付け、溶接等により、内部導体および外部導体に直接接続することも可能である。
上記実施形態では、シール部材と放電防止部材とを別材料で形成したが、同じ材料で形成してもよい。また、シール部材と放電防止部材とを別部材としたが、シール部材と放電防止部材とを一体化して、シール機能と空間SPを埋める機能の両方を持たせてもよい。
上記実施形態では、放電防止部材の一部を、流動性を有する絶縁体で構成した場合について説明したが、放電防止部材の全部を、流動性を有する絶縁体で構成することも可能である。
上記実施形態では、シロッコファンを用いた空冷機構を第2の実施形態の装置に適用したが、この空冷機構は第1の実施形態に係る装置にも適用可能である。
上記実施形態では、電磁波としてマイクロ波を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、他の周波数帯の電磁波であってもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1,1A プラズマ処理装置
10 処理チャンバ
13 蓋体(外部導体)
13h 開口
14 サセプタ
20,20A 同軸管
21 内部導体
22 外部導体
34 誘電体板
36 電極
60 シール部材
70,71 シール用金属
100 放電防止部材
150 導電性弾性部材
200 シロッコファン

Claims (2)

  1. 密閉空間を画定する処理チャンバと、
    前記密閉空間内に設けられたプラズマ形成用の電極と、
    前記処理チャンバの外部から、当該処理チャンバに形成された開口を通じて、前記プラズマ形成用の電極に向かって延在する内部導体と、
    前記内部導体の周囲を囲み、前記内部導体との間に空隙を画定するとともに、前記開口を画定する外部導体と、
    前記内部導体および外部導体に接続されて、前記空隙を大気側の空間と前記密閉空間に連通する空間とに隔てるための、絶縁体で形成されたシール部材と、
    前記空隙のうち、前記シール部材に対して前記密閉空間側に形成される空間を埋める、絶縁体で形成された放電防止部材と、を有し、
    前記シール部材は、シール用金属を介して、前記内部導体および外部導体にそれぞれ接続されている、ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 密閉空間を画定する処理チャンバと、
    前記密閉空間内に設けられたプラズマ形成用の電極と、
    前記処理チャンバの外部から、当該処理チャンバに形成された開口を通じて、前記プラズマ形成用の電極に向かって延在する内部導体と、
    前記内部導体の周囲を囲み、前記内部導体との間に空隙を画定するとともに、前記開口を画定する外部導体と、を有するプラズマ処理装置のシール方法であって、
    絶縁体で形成されたシール部材を前記内部導体および外部導体に接続して、前記空隙を大気側の空間と前記密閉空間に連通する空間とに隔て、
    前記空隙のうち、前記シール部材に対して前記密閉空間側に形成される空間を絶縁体で埋め
    シール用金属を介して、前記シール部材を前記内部導体および外部導体にそれぞれ接続する、ことを特徴とするプラズマ処理装置のシール方法。
JP2013544605A 2013-05-15 2013-05-15 プラズマ処理装置およびそのシール方法 Expired - Fee Related JP5441083B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2013/003107 WO2014184824A1 (ja) 2013-05-15 2013-05-15 プラズマ処理装置およびそのシール方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5441083B1 true JP5441083B1 (ja) 2014-03-12
JPWO2014184824A1 JPWO2014184824A1 (ja) 2017-02-23

Family

ID=50396756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013544605A Expired - Fee Related JP5441083B1 (ja) 2013-05-15 2013-05-15 プラズマ処理装置およびそのシール方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5441083B1 (ja)
TW (1) TW201506985A (ja)
WO (1) WO2014184824A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220130644A1 (en) 2019-03-15 2022-04-28 Noa Leading Co., Ltd. Plasma processing apparatus, plasma processing method, and conductive member

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07263183A (ja) * 1994-03-22 1995-10-13 Nissin Electric Co Ltd プラズマ源
JP2001284238A (ja) * 2000-03-31 2001-10-12 Tadahiro Omi 電磁波伝送装置、電磁波共振装置、プラズマ処理装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2004319871A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Advanced Lcd Technologies Development Center Co Ltd 処理装置、処理方法およびプラズマ処理装置
JP2007208084A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07263183A (ja) * 1994-03-22 1995-10-13 Nissin Electric Co Ltd プラズマ源
JP2001284238A (ja) * 2000-03-31 2001-10-12 Tadahiro Omi 電磁波伝送装置、電磁波共振装置、プラズマ処理装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2004319871A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Advanced Lcd Technologies Development Center Co Ltd 処理装置、処理方法およびプラズマ処理装置
JP2007208084A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW201506985A (zh) 2015-02-16
JPWO2014184824A1 (ja) 2017-02-23
WO2014184824A1 (ja) 2014-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230268218A1 (en) Ground electrode formed in an electrostatic chuck for a plasma processing chamber
JP7149068B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
KR102266368B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
US9984911B2 (en) Electrostatic chuck design for high temperature RF applications
JP5357486B2 (ja) プラズマ処理装置
TWI418263B (zh) Plasma processing device
KR102487342B1 (ko) 정전척 어셈블리 및 이를 구비하는 플라즈마 처리장치
KR101480738B1 (ko) 환형 배플
TW201401430A (zh) 具有射頻返回路徑的基材支撐件
US20170025255A1 (en) Plasma processing apparatus
JP2011091361A (ja) 静電チャック
JP2016058670A (ja) プラズマ処理装置
TW201705278A (zh) 電漿處理裝置
WO2020116246A1 (ja) シャワープレート、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2019046787A (ja) プラズマプローブ装置及びプラズマ処理装置
JP5441083B1 (ja) プラズマ処理装置およびそのシール方法
EP1367639A1 (en) Plasma apparatus and production method thereof
WO2020116255A1 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP7101335B2 (ja) アンテナ及びプラズマ処理装置
JP6408270B2 (ja) プラズマ処理装置
KR102616555B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
US20210005477A1 (en) Substrate processing apparatus
WO2021252135A1 (en) Radio frequency ground system and method
JP7316863B2 (ja) 第一導電性部材と第二導電性部材の接合構造と接合方法、及び基板処理装置
JP7500397B2 (ja) プラズマ処理装置とその製造方法、及びプラズマ処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D04

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140807

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140808

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees