JP5437868B2 - トリガをかける方法及びrf試験測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定RF信号の試験及び測定に関し、特に、被測定RF信号中の信号イベントでトリガをかけるための方法及びRF試験測定装置に関する。
RF信号に関連して使用される多様なRF試験測定装置が存在している。多くの場合、これら装置は、時間的に変化する信号を受けたときに行われるリアルタイム処理その他の機能を提供する構成要素と、信号イベントを捕捉して記録した後に行われる詳細な信号分析のようなオフライン機能を実行する構成要素とを含んでいる。
試験及び測定動作は、複数のトリガ方法を用いて制御されることが多い。例えば、上述した信号イベントを見つけて捕捉し、後で調査する場合では、信号捕捉は、ある信号特性が検出されたときにアクティブになるトリガに基づいている。こうしたトリガの使用は、潜在的に関心があるであろう信号だけを捕捉することで、演算資源(computing resources)を節約して使用する。
米国特許第6748335号明細書
多くの場合、既存のトリガで十分ではあるが、既存のトリガには共通して効率良く検出できない多様な信号状態が存在する。加えて、多くの既存のトリガ方法はあいまいで、ユーザが特に関心のある信号イベントを特定できるようにするのに限界がある。
本発明の第1の観点としては、RF試験測定装置における信号イベントにトリガをかけるための方法であって、時間変動信号を繰り返しサンプリングするステップと、時間変動信号のサンプリングに基いて複数のデジタル周波数領域スペクトラムを時間と共に生成するステップと、周波数領域ビットマップを含むデータ記憶装置(data store)にデジタル周波数領域スペクトラムを順次適用することによって、時間変動信号についての周波数領域ビットマップを繰り返し更新するステップと、周波数領域ビットマップ中における予め定めた特性の生成検出に応答して時間変動信号の捕捉をトリガするステップとを含んでいる。第2の観点は、請求項1の方法であって、このとき、周波数領域ビットマップが周波数及びパワーについての特定の周波数/パワーの値を持つ複数のセルを有する2次元のグリッド(格子)であり、周波数領域ビットマップを繰り返し更新するステップは、デジタル周波数領域スペクトラムのそれぞれについて、デジタル周波数領域スペクトラムの上記1つの中に対応する値が存在する場合に、周波数領域ビットマップの特定のセルを増加させることを含んでいる。第3の観点は、第2の観点の方法であって、このとき、周波数領域ビットマップを周期的にサンプリングし、このサンプリングを用いてスペクトラム表示を提供するステップを更に含んでいる。第4の観点は、第3の観点の方法であって、このとき、スペクトラム表示中の個々のセルの配色が、周波数領域ビットマップを含むデータ記憶装置に適用されるデジタル周波数領域スペクトラム中に存在する対応する周波数/パワーの値の発生率(prevalence)によって決まるようにスペクトラム表示が構成される。第5の観点は、第4の観点の方法であって、このとき、予め定めた特性は、スペクトラム表示上の個々のセルの配色の観点から表現される。第6の観点は、第5の観点の方法であって、このとき、スペクトラム表示中の個々のセルの輝度が、周波数領域ビットマップを含むデータ記憶装置に適用されるデジタル周波数領域スペクトラム中に存在する対応する周波数/パワーの値の発生率(prevalence)によって決まるようにスペクトラム表示が構成される。第7の観点は、第2の観点の方法であって、このとき、周波数領域ビットマップ中における予め定めた特性の生成の検出に応答して上記時間変動信号の捕捉をトリガするステップが、周波数領域ビットマップの選択部分について、デジタル周波数領域スペクトラムの任意のスペクトラム波形の発生率(prevalence)がそのような選択部分における閾値を超えたかどうか判断するステップを含んでいる。第8の観点は、第1の観点の方法であって、周期的に周波数領域ビットマップをサンプリングし、このサンプリングを用いて表示装置上にスペクトラム表示を提供するステップを更に含んでいる。第9の観点は、第8の観点の方法であって、スペクトラム表示を参照して周波数領域ビットマップの選択部分を規定するユーザ入力を受けるステップを更に含んでいる。第10の観点は、第1の観点の方法であって、このとき、時間変動信号の捕捉をトリガするステップが、周波数領域ビットマップ上の関心領域を特定するステップと、関心領域からのデータを視覚的に表示した表示装置の色又は輝度特性に基づくトリガ基準を規定するステップと、トリガ基準を満たすのに応じて時間変動信号の捕捉を実行するステップとを含んでいる。第11の観点は、第1の観点の方法であって、このとき、時間変動信号の捕捉をトリガするステップが、周波数領域ビットマップ上で関心領域を特定するステップと、関心領域からのデータを表現する表示装置の密度特性に基づくトリガ基準を規定するステップと、トリガ条件を満たすと時間変動信号の捕捉を実行するステップとを含んでいる。第12の観点は、第1の観点の方法であって、このとき、時間変動信号の捕捉をトリガするステップが、周波数領域ビットマップ上で関心領域を特定するステップと、関心領域についてのビットマップ・ヒット計数(count)に基づくトリガ基準を規定するステップと、トリガ条件を満たすと時間変動信号の捕捉を実行するステップとを含んでいる。第13の観点は、第1の観点の方法であって、このとき、時間変動信号の捕捉をトリガするステップが、周波数領域ビットマップ上で関心領域を特定するステップと、関心領域中の基準を特定するステップと、スペクトラム・データ及び上記基準との間の相関度に基づくトリガ基準を規定するステップと、収集したスペクトラム・データが基準に対する相関度の閾値に合致するか超えると時間変動信号の捕捉を実行するステップとを含んでいる。
本発明の第14の観点は、RF試験測定装置であって、時間変動信号を受けるフロント・エンド部分と、フロント・エンド部分と動作可能に結合され、フロント・エンド部分を通して時間変動信号が受信及び処理しながら時間変動信号に基いてデジタル周波数領域スペクトラムを生成するように構成されるリアルタイム・エンジンと、デジタル周波数領域スペクトラムの連続的受信及び蓄積を通して更新される周波数領域ビットマップを含むメモリ・サブシステムとを含んでおり、このとき、リアルタイム・エンジンは、更に、信号特性の発生に関して周波数領域ビットマップをモニタし、その信号特性の検出に応答して時間変動信号の捕捉したものをRF試験測定装置の記憶場所に納めるように構成される。第15の観点は、第14の観点の装置であって、周波数領域ビットマップ上の関心領域の仕様と、周波数領域ビットマップの色に基づく特性の観点から上記信号特性の仕様とを与えるユーザ入力を受けるよう構成されるユーザ・インタフェースを更に含み、このとき、色に基づく特性は、周波数領域ビットマップが描画(rendered)されてRF試験測定装置の表示装置上で表示されるときに、周波数領域ビットマップの関心領域の配色に関連している。第16の観点は、第14の観点の装置であって、周波数領域ビットマップ上の関心領域の仕様と、周波数領域ビットマップの密度に基づく特性の観点から上記信号特性の仕様とを与えるユーザ入力を受けるよう構成されるユーザ・インタフェースを更に含み、このとき、密度に基づく特性は、周波数領域ビットマップの関心領域内における占有率である。第17の観点は、第14の観点の装置であって、周波数領域ビットマップ上の関心領域の仕様と、関心領域及び基準について収集したスペクトラム・データ間の相関度の観点から上記信号特性の仕様とを与えるユーザ入力を受けるよう構成されるユーザ・インタフェースを更に含んでいる。第18の観点は、第17の観点の装置であって、このとき、上記基準は外部から供給される。第19の観点は、第17の観点の装置であって、このとき、上記基準は、周波数領域ビットマップから取り込んだ内部データに基づいて生成される。
本発明の第20の観点は、RF試験測定装置における信号イベントに応じてトリガを行う方法であって、周波数の関数としてデジタル化パワー・データを蓄積するよう構成された周波数領域ビットマップ上に関心領域を規定するステップと、予め定めた特性の観点から関心領域についてトリガ基準を特定するステップと、時間変動信号を繰り返しサンプリングするステップと、時間変動信号のサンプリングに基づく複数のデジタル周波数領域スペクトラムを時間とともに生成するステップと、周波数領域ビットマップを含むデータ記憶装置にデジタル周波数領域スペクトラムを順次適用することによって周波数領域ビットマップを繰り返し更新するステップと、周波数領域ビットマップの関心領域中の予め定めた特性の検出に応答して時間変動信号の捕捉をトリガするステップとを含んでいる。第21の観点は、第20の観点の方法であって、このとき、予め定めた特性の観点から関心領域についてトリガ基準を特定するステップが、RF試験測定装置の表示装置上に関心領域が描画されたとき、関心領域の配色を特定するステップを含んでいる。第22の観点は、第20の観点の方法であって、このとき、予め定めた特性の観点から関心領域についてトリガ基準を特定するステップが、RF試験測定装置の表示装置上に関心領域が描画されたとき、関心領域中の占有率を特定するステップを含んでいる。第23の観点は、第20の観点の方法であって、このとき、予め定めた特性の観点から関心領域についてトリガ基準を特定するステップが、相関の閾値を特定するステップを含んでおり、ここで相関の閾値は、関心領域中の基準とスペクトラム・データ間に存在する相関度を示している。
図1は、本発明による試験測定システムの概略図を描いたものである。 図2は、代表的な周波数スペクトラムのビットマップの概略図である。 図3は、代表的な周波数スペクトラムのビットマップの概略図である。 図4は、周波数スペクトラム・ビットマップを維持し、ビットマップ・データに応答してトリガを実行する代表的な方法を示す。 図5は、波形の異なる発生率(prevalence)/密度を生じさせる2つの異なる領域を含む代表的な周波数スペクトラム・ビットマップを示す。 図6は、基準信号イベントに様々に相関するビットマップ・サンプルを有する代表的な周波数スペクトラム・ビットマップを示す。 図7は、基準信号イベントに様々に相関するビットマップ・サンプルを有する代表的な周波数スペクトラム・ビットマップを示す。 図8は、基準信号イベントに様々に相関するビットマップ・サンプルを有する代表的な周波数スペクトラム・ビットマップを示す。 図9は、ここで説明するシステム及び方法に関連して用いられる種々のビットマップの概略を描いたものである。 図10は、周波数スペクトラム・ビットマップ・トリガを生成するためのユーザ・インタフェース・システム及び方法を示す。
図1を参照すると、図は本発明による信号を測定し試験するシステム20を描いている。システム20は、時間変動信号24を受けて、この入ってくる信号に対してオプションで種々の処理操作を行うフロント・エンド22を含んでいる。オプション処理には、フィルタ処理、ミキサー処理、ダウン・コンバージョンなどが含まれる。上述のように、付加要素26を採用して、入ってくる信号をデジタル形式に変換し、間引き処理や位相及び振幅の補正を行っても良い。描画した構成は例であって、当業者であれば他の種々の変形が可能なことが理解できるであろう。
信号パスのノード28では、信号が時間変動信号24のデジタル処理された形式として存在する。これは、順に、リアルタイム・エンジン処理ブロック30に適用される。特に、ブロック30は、時間変動信号24に基いて複数のデジタル周波数領域スペクトラム31を繰り返し生成するよう構成されている。スペクトラムの生成は、チャープz(chirp-z)、FFTや可変長FFTを含むいくつかのデジタル周波数変換技術を用いて実行しても良い。
システム20は、メモリ・サブシステム32も含み、これはフロント・エンド・ブロック及びリアルタイム・ブロック30と動作可能に(例えば、バスを介して)結合される。更にシステム20は、表示サブシステム34及び処理サブシステム36を含む。以下で更に説明するように、メモリ・サブシステム32は、複数のスペクトラム31から構築される周波数領域ビットマップを収容するデータ記憶装置を提供する。システム20は、物理的又は論理的に分離された記憶場所38も含んでいても良く、これは、詳細なオフライン分析に供される信号の記憶のために利用されても良い。
概して、メモリ・サブシステム32は、システム20のリアルタイム機能をサポートするためのメモリ空間を提供するよう構成される。例えば、時間変動信号24の一部は、周波数領域変換及び他のリアルタイム動作がブロック30で実行されている間、典型的にはメモリ中に保持される。保持する理由の1つは、時間変動信号の一部を捕捉し、例えば、リアルタイム処理で実行している処理動作よりも、強力でリーソスを消費する処理動作を用いてオフラインでより大規模に分析可能とするためである。このようにして時間変動信号の一部を別途蓄積しておくことは、「分析捕捉」と呼んでも良い。このような別途の蓄積は、典型的にはトリガ・イベントの検出に応じて行われ、これは以下でより詳細に説明する。
リアルタイム処理と選択的なトリガ・オフライン処理、測定及び試験動作の組み合わせによって、乏しい演算資源が、必要なときにだけ、より効率良く使用される。ある意味において、リアルタイム・ブロック30は、いつより包括的な分析を実行すべきか、そして、どの特定のデータについてそれを実行すべきかを決定するスクリーニング・ツールとして動作する。更には、トリガは、関心あるデータの捕捉に関連する試行錯誤を排除し、関心のある信号を見つけるために生又は処理された大量のデータを捕捉して、全体を丹念に調べる必要性をなくす点で、ユーザの能率を効果的に高めることに寄与する。
ここで図2を参照し、周波数領域情報の蓄積について説明する。特に、ここに示す多くの例では、周波数領域データはビットマップ構造40で蓄積され、量子化されたパワー・レベルが周波数の関数として表現される。典型的には、複数のデジタル周波数領域スペクトラム31に由来する情報が、ビットマップ構造中に累積される。実際として、多くの実施形態では、ビットマップ構造40は、ブロック30によって複数のデジタル周波数領域スペクトラムが生成されるとき、繰り返し連続的に複数のデジタル周波数領域スペクトラムを適用することを通して、更新及び増加される。
ビットマップは、典型的には高い変換レートを用いて生成されるが、これは希なイベントの検出を容易にするために、多く設定において望ましい。この高いレートは、イベント検出には好ましいことではあるが、ビットマップ・データを表示するための表示デバイスやサブシステム34と接続して使用されるデバイスには、速過ぎることが多く、通常、人間の目で感知できるものを大幅に超えてしまう。従って、入ってくる変換結果は、最高速度でデータベースに書き込まれ、続いて、視認可能なレートでスクリーンに転送される。例えば、表示は、サンプリング・データ・ベースによって、1秒に10、20、30又は60回駆動されるようにしても良い。しかし、これらは例であって、他のフレーム・レートを採用しても良い。
ビットマップの図で示されるように、ビットマップ構造は、スペクトラムのグラフを、振幅(パワー)値のトレースを表す行(rows)と周波数軸上のポイント又は範囲を表す列(columns)に分解することによって形成されるグリッド(grid:格子)と考えることができる。グリッド中の各セルは、入ってくるスペクトラムによって何回そのセルがヒットされたかの計数値を保有している。これら計数値を追跡することによって、システムは、通常の信号及び背景雑音から希な過渡信号をユーザが視覚的に区別できるように、比例させることができる。読者は、ここにあるビットマップ図が簡略化されたデモ用の(demonstrative:例証的な)例を提供するもので、メモリ・サブシステム32中に蓄積されるデータベースの実際の実施形態は、数百の列及び行を含むことがありえることを理解するであろう。
図2と図3を比較することで、1つのデジタル領域の周波数変換をビットマップ・データベースしたものと、そのような変換の多数の累積をビットマップ・データベースにしたものとの間の関係が示される。図2に関しては、累積はされていない。これは、1つの周波数変換を表すビットマップを示し、関心のある範囲における各周波数に対するパワー・レベルを示している。具体的には、図2は、1つのスペクトラムがマッピングされた後に、どのビットマップ・セルが保有しているかを示す。ブランクのセルは、値ゼロを保有し、それらにはまだスペクトラムから何らのポイントも入り込んでいないことを意味する。
しかし、時間とともに、時間変動信号から異なるサンプルが取り込まれると、個々の周波数スペクトラムは変化し、周波数及びパワーの異なる値を生じる。図3のビットマップの描画は、9個の異なるデジタル周波数領域変換を適用しビットマップに蓄積することによって更新された(増加した)ビットマップを示す。特に、図3のビットマップは、図2に示されたスペクトラムからのデータを含むが、8個のスペクトラムが上乗せで加えられている。ビットマップにスペクトラムを適用することの本質は、各スペクトラムにつき、周波数軸に沿った各値について、ノイズ・フロア又は他のベースラインの値であっても、さらには、「無効なポイント」を表すために蓄積された値であっても、何らかの振幅/パワーの値が示されることである。実際、図3の例では、入ってくる時間変動信号がなかったときに上記複数スペクトラムの1つが生成されて、これがノイズ・フロアに「1」の値の一続き(String)として反映されている。
場合によっては、発生した値をカラー・スケールにマッピングし、データの視覚的表現を豊かにすることが望ましい。例えば、次のカラー・マッピングを上述した9個のスペクトラムの例に使用することができる。
Figure 0005437868

この例では、赤、橙などのような暖色系であるほど、発生数がより多いことを示すように用いられている。しかし、これは一例であり、他の種々の輝度勾配(intensity-grading)手法を用いることができる。
ビットマップのヒットした計数値は、典型的には、時間とともに累積される。スペクトラムが到着するレートは、表示システムで可能な処理よりも典型的には高速なので、複数のスペクトラム(例えば、数千のスペクトラム)の1「フレーム」が、ビットマップに対して次の操作が実行される前に、ビットマップに蓄積される。例えば、1つの実施形態では、48,000のスペクトラムが1秒毎にビットマップ・データベースに適用される。1秒で約33回のフレーム・レートを用いると、各表示フレーム中に約1400のスペクトラムがビットマップ・データベースに適用される。他の実施形態では、1秒で292,000の変換結果が生成され、20Hzのフレーム・レートが採用され、1表示フレームにつき約15,000のスペクトラムがビットマップに適用される。
いずれの場合でも、1フレームが完了し、その計数データが次の処理に送られた後に、計数値は取捨選択できる。1フレームから次のものへと計数値を保持するものは、残像型(persistence:パーシスタンス)と呼ぶことができる。残像型が採用されると、単純に計数を再開し、最も新しいフレームからの値に計数値を置き換えるのではなく、ビットマップ・データベース中の既存の計数値は保持され、新しく到着したスペクトラムのパワー/周波数の値が追加されて計数値を増加させる。
ビットマップされたスペクトラム・データの蓄積及び表示に関係し、異なる形式又は程度の残像型が採用されても良い。例えば、「無限残像型(infinite persistence)」は、連続する各フレームが既存の計数値に加算されて、各フレームから次のフレームへと累積する計数値を全て保持することを言う。一方、「可変残像型(variable persistence)」は、計数値を全部よりは少なく保持するものを言い、これは、連続する各表示フレームにつき一定の割合で計数値を減少させるなど、様々な方法で実現可能である。
残像とその潜在的な有効性を説明する1つの状況としては、観測期間中に1回しか起きない異常信号がある。1回だけしか現れないけれども、この信号は、1フレーム中の全部で1465回のスペクトラムの更新について現れたと仮定する。更に、可変残像の手法が採用され、ビットマップ計数値は、各フレームにつき25%で減少されると仮定する。この例では、ビットマップ中の影響を受けたセルは、1465の値から開始し、ビットマップ・データベースが最初のフレームを表示するためにサンプルされたときに、最大限で表示される。1フレーム後には、影響を受けたセル中の発生値は25%減少して1099になる。更にもう1フレーム後には、これらは824に減少し、そして見えなくなる明るさまで小さく、小さくなっていく。画面上では、最初は、その信号周波数におけるスパイクとともに明るいトレース(trace:軌跡)が表示されるであろう。フレームが連続して表示に転送されると、その信号が生じた表示スペクトラムの一部が減少する(例えば、低い密度を示す色に弱まる又は変化する)。その間に、ノイズ・レベルの画素は、この弱まっていく信号の下で明るくなり始める。最後には、ベースラインのトレースだけがノイズ・フロアに存在しているであろう。
上述したスペクトラム測定システム及び方法は、多様な設定において、多くの利点を提供できる。時間変動信号からのサンプルは、高いレートでスペクトラムのトレースに変換されるので、波形更新の間のデッド・タイムが短いか又はなしとなる。更には、スペクトラムのトレースはビットマップ・データベースに供給され、これは信号イベントの視認性を高めるようにパラメータを調整可能な形で実現できる。上述のように、残像は多様な方法で実現でき、スペクトラムの異なる部分における波形の発生率(prevalence)は、ビットマップと関係して多様な輝度勾配及び色の手法を用いて表示中に反映される。
読者は、ここでの説明の原理がアナログ周波数領域スペクトラムを含むように拡張できることを理解できるであろう。このような場合、アナログ周波数領域スペクトラムをサンプルして、ビットマップ・データ構造を繰り返し更新するように処理できるであろう。このような手法の個々の点は変更するとしても、全般的な効果はアナログ・スペクトラムのデジタイザ化したバージョンを提供するものである。ここでの説明の目的上、アナログ・スペクトラムは、複数のデジタル周波数領域スペクトラムを(変換を通して)生みだし、これらはビットマップ・データベースを更新するように繰り返し適用される。
多くの場合、1つ又は複数の特異な信号を観測するだけでなく、時間変動信号のイベントと、その近辺の詳細な分析を実施することが望まれる。多様な形式の外部及びレベル・トリガ、パワー・トリガ、周波数マスク・トリガなどを含む内部トリガを含む多様なトリガ方法が存在する。過渡信号や他の希な信号イベントを分析するためには、いくつかの形式の内部トリガを採用するのが有益で、これは被観測信号のいくつかの特性に応答してトリガが実行される。
いずれの場合でも、一度トリガが宣言されると、捕捉する長さ、遅延などの多様な取込み設定を用いて、時間変動信号の分析捕捉が行われる。既存のトリガは、かなり広範囲に多様な信号について十分ではあるが、デジタルRFシステムでは比較的一般的で、既存のトリガ方法ではうまく動作するものがない信号状態がある。例えば、ある周波数範囲において、複数の信号が異なる時間に異なるパワー・レベルで多様に発生することがある。パワー・トリガは、最も高いパワーを用いて信号を捕捉でき、周波数マスク・トリガは、特定の周波数において、あるパワー閾値を超える信号を捕捉できるが、「信号の下の信号」の状況は捕捉し難いままである。
ここで記述するビットマップ及び表示残像は、上述した検出の問題を克服するトリガ・メカニズムを構築するのに用いられ、これまでと異なる有益性と利点を提供する。ここで図4を参照して、模範となるトリガ方法を説明する。
80に示すように、この方法は関心領域を規定することを最初に含めても良い。典型的には、この領域は、上述したビットマップ・データ構造に関連して規定される。例えば、ビットマップ上の画素の特定グループが関心領域として特定されても良い。典型的には、このグループは、表示画面上の画素を駆動するのに用いられる複数のビットマップ・セルの矩形領域であるが、他のグループを採用しても良い。
一般に、ある形のユーザの入力を受けて、関心領域が規定される。例えば、キーボードを用いて被観測パワー及び周波数範囲に対応する関心のあるX及びYの範囲を特定しても良い。これに代えて、ビットマップ表示上に箱を描くのに用いられるマウス入力又は他の入力を受けるようなグラフィカルな方法を採用しても良い。
82に示すように、この方法は用いるトリガ基準を規定することを含めても良い。ここで説明する複数の例では、トリガは内部のもので、探そうとする信号特性が、関心領域中に生じるビットマップ・データとして特定されるか又はビットマップ・データに変形可能である。以下で詳細に説明する具体的な例では、ビットマップ中の輝度勾配又は色の値に基づくトリガと、信号密度及び信号相関に基づくトリガとを含む。
ステップ86、88及び90は、システムの繰り返し動作に関し、これは関心領域及びトリガ基準の仕様に従って生じる。ステップ86及び88は、デジタル周波数領域変換結果の繰り返し発生と、これら変換結果を適用することでビットマップ・データベースを更新することを記述している。1つの実施形態では、トリガ基準がビットマップ・データベースを更新するために適用される全ての変換結果について試験される。他のあり得る実施形態では、トリガ基準が、ビットマップ・データベースの変換結果の個々の更新毎ではなく、1表示フレームにつき1回だけ又はn個の変換毎に1回だけ評価される。従って記述した例では、処理の流れがトリガ基準を満たすかの試験に進む前に、ビットマップ・データベースはN回更新されるが、ここでNは1表示フレーム当たりの変換回数である。しかし、トリガ基準は、装置の表示フレーム・レートと一致しないインターバルも含め、任意の望ましいスケジュールで試験しても良いと理解すべきである。そうは言っても、ユーザは、多くの場合、直接か、又は残像、色分け(color coding)その他の機能で提供される拡張機能により、表示上で視認可能な信号現象の観点からトリガ・イベントを理解するので、試験を表示のためのデータベースのサンプリングに合わせることが、多くの場合に望ましい。しかし、他の設定においては、時間分解能の要件によって、変換の更新毎に試験をビットマップに適用する設定が決まってしまう。
92に見られるように、1フレーム分の複数の変換がビットマップ構造に加算された後、処理の流れはトリガ基準の試験へと進む。しかし、90に示すように、採用された残像の特定の仕組みに従って、トリガの試験の前に、ビットマップ中の累積値は減少又は減衰される。一方、時には、減衰又は残像の技法を適用するより前にトリガ試験を実施するのが望ましいこともある。例えば、残像を加える前にビットマップ・データに対して密度トリガを実施したり、残像のあるビットマップそのままに対して、又は残像効果を取り除くようきれいにしたビットマップに対して、密度試験を実施するのが好ましいこともある。
図を続けると、もしトリガが宣言されないと、処理の流れは84に戻り、次の試験サイクルなど前に、新手の1フレーム分の複数の変換がビットマップに適用される。一方、94に示すように、関心領域に関するスクリーニング分析でトリガを宣言する結果になったときは、時間変動信号の分析捕捉が実行される。先に説明したように、より深く、より包括的な分析に捕捉データを供することができるように、分析捕捉は、典型的には、論理的又は物理的に離れた場所に時間変動信号の所望部分の蓄積することを含んでいる。上述のように、トリガが宣言されたときに、時間変動信号の捕捉する部分を正確に特定するために、多様な取込み設定が採用される。しばしば採用される2つの仕様は、より深い分析のために保持される時間変動信号のその部分の長さ(時間的な)の仕様と、トリガ・イベントの瞬間に対してサンプルの開始が時間的にどこに生じるかを示すことである。更には、トリガ宣言の前後で生じる時間変動信号の部分は、メモリ・サブシステム32中に保持される分析捕捉中に含まれると理解されるだろう。
トリガの仕様の特定の例の説明を始めると、複数のトリガ仕様からなる1つの分類(Class)は、ビットマップのカラー特性を用いて構成されても良い。色の観点からトリガが特定されるときには、トリガ処理は、ビットマップ構造のサンプルを表示する(例えば、表示サブシステム34上で)ことと関連して用いられる密度勾配又は色の仕組みに依存すると理解されるべきである。色の基準は、特定された関心領域に対して多様な方法で定義されても良い。例えば、トリガ基準は、少なくとも「緑」、つまり、緑又は波形発生数が相対的により高いことに対応する色でなければならない領域中の画素のあるパーセンテージであっても良い。他の例としては、この基準は、定義した領域中の全ての画素(ビットマップ・セル)についての「平均」の色としても良い。しかし、これらは例であって、色に基づく別の基準を採用しても良い。さらには、82(図4)で生じる仕様は、ユーザからの入力を通して直接表現されても良いし、ユーザ入力から導くか又は計算されても良い。
上述したように、典型的には、トリガ試験は、表示サブシステム34に送られる表示フレーム毎に1回実施される。例えば、上述した実施形態の1つでは、システムは毎秒約48,000の変換結果で更新され、33Hzのフレーム・レートが採用されていた。この例では、トリガ基準は、ビットマップに適用される約1400の変換結果毎に1回試験される。
図4の判断ステップ92を参照すると、この判断ステップは、典型的には、ステップ80で定義された関心領域の画素単位のチェックを含んでいる。もし色に基づく基準が満たされると、トリガ処理が生じ、94に示すように、捕捉分析が行われる。
トリガ処理は、また、ビットマップ中の定義された関心領域に関する密度又は占有率とも呼ばれる波形の発生率(prevalence)に基礎を置いても良い。別の言い方をすれば、ユーザは、スペクトラムのパワー対周波数の特定領域中に、時間変動信号が周波数スペクトラム成分を生成する相対的な比率(rate)に関心があることがある。図5を参照すると、典型的な周波数対パワーのビットマップ・スペクトラム100が示されている。例えば、ユーザが「異常のない(healthy)」信号の成分が、概ね又はもっぱら領域A中に発生し、希な異常(artifact)は領域B中に生じると期待していると仮定する。ユーザは、もしそのような異常がたまにしか生じなければ、それらに気づかないかもしれない。従って、ユーザは、発生率(prevalence)又は密度の閾値を定義しても良く、これによって、領域B中の活動が増加すれば、トリガ(そして分析捕捉)という結果を生じる。この例から、このシステム及び方法は、振幅のより高い及びより低いの両信号によって、並びに発生率(prevalence)のより大きい及びより小さい信号によって、スペクトラムの描画が囲まれているときでさえ、スペクトラムのイベントを効果的に検出するのに利用可能なことが理解できるであろう。さらには、多くの場合、時間及び周波数領域のどちらかにおける関心のある波形の信号の予備知識がなくても、有用なトリガを工夫できる。
密度の値は、多様な方法で決めることができる。1つの実施形態では、領域の密度が、その領域中でヒットが生じたビットマップ・セルの数を、もし観測期間それぞれの変換結果全てが定義した領域中に入ったとした場合のヒット数で割ったものとして定義される。例えば、関心領域がステップ80において、周波数Fにおいてパワー・レベルPupperとPlowerの間として定義されたと仮定する。更に100個のスペクトラムが、観測期間中にビットマップ・データベースに適用されたと仮定する。もし85個のスペクトラムが、周波数FについてPupperとPlowerの間にパワー・レベルを生じたなら、この方法を用いて、その密度は85/100=0.85となる。もし例えば関心領域が複数周波数の範囲に渡っていて、i個のセルの広さとなるならば、この要因は分母において考慮しなければならない。得られる計算結果は、平均密度について、領域中の発生数を100×iで割ったものを含む。領域についての密度の他の定義については、i個の列の中で最大又は最小の密度値を選択するなど、別の方程式を用いても良い。
上述の例に加えて、トリガ処理が、定義された関心領域における特性観測に基づき、先に観測された信号又は信号イベントのような基準に対して、観測される特性がどの程度関連するかで判断するものであっても良い。図6、7及び8を参照すると、図6は関心領域内の基準(reference)を示す一方、図7及び8は収集したスペクトラム・データの2つの異なるサンプルをそれぞれ示す。信号をざっと調査すれば、図7のサンプルは、基準に対してより近く合致する又はより相関があることが明らかになる。
観測されるビットマップ領域の基準領域に対する相関を評価するには、多様な定量的方法を採用できる。一般に、ビットマップ領域は、図4の方法の例にあるように更新され、相関トリガが時々(例えば、表示フレーム毎に1回又は各変換の後毎に)試験される。特に、図4の試験ステップ92中、収集したデータについて相関スコアが定められても良く、このスコアは収集したデータが基準にどの程度相関しているかを数値的に反映している。
図4を再度参照すると、相関トリガが採用されるときには、82でトリガを定義するのに、相関スコアの生成で採用される基準を規定又は特定することが含まれても良い。多くの場合、これには先に得たデータを用いることが含まれ、例えば、基準DPXビットマップは時間変動信号の一部分から生成され、過剰なノイズ又は望ましくない異常(artifact)がないことで知られている。一方、ユーザは、既知のスプリアス信号又は異常を探し、これに応じて診断的にトリガをかけたいかもしれないが、この場合には、その特性が知られている範囲で、この既知のスプリアス信号又は異常が基準として供給される。
ステップ82での基準の特定では、ユーザが、トリガのかからない観測信号と基準の間の相関量を特定することを含んでも良い。先に示したように、相関は、相関スコアの観点で量的に測定され、これのため、トリガは、ステップ82で特定された閾値を超える相関スコアに応じて宣言される。
相関評価のための基準は、多様な方法で得られることが理解されよう。例えば、基準が、現在のデータ取込み期間の前に得られた所定の信号現象であるという意味での外部から適用されても良い。この外部基準は、トリガ基準を生成するための処理に供給される。一方、基準は、現在のデータ取込み期間中に生成された変換結果及びビットマップ・データから生成又は得られるという意味での内部のものでも良い。例えば、基準が単純に関心領域中の累積(残像)によるビットマップでも良く、そのため、関心領域を通る経路であって、以前に多数の通過があった(そしてその結果、通過の少ない経路に比較して、残像表示中に多数のヒット計数値がある)経路を新しい信号が通過すると、トリガを生成するとしても良い。この場合、外部から供給される基準はない。
さらには、内部又は外部のどちらでも、基準はトリガ試験のために特定された関心領域から得る必要はない。場合によっては、基準は、トリガ基準のために試験されるビットマップの異なる部分から得ても良い。
上述した典型的な多様なシステム及び方法に関係して、トリガ試験、残像の実現、表示出力の駆動などのために、ビットマップ・データの複数のコピー及び/又はバージョンを採用してもよい。図9は、メモリ・サブシステム32中に蓄積される状態のビットマップ構造の種々の実例を描いたものである。示されるように、無限残像120、ゼロ残像122(つまり、最新の変換又は複数変換から構成される表示フレームからのデータ)、そして、多様な残像実施形態124、126、128を反映するようにビットマップが保持及び更新される。さらには、いずれか又は全てのこれらデータ構造は、実際の表示ビットマップ130を駆動するために用いられ、表示ビットマップ130はサブシステム34を表示するために読み出される。
トリガは、また、ビットマップ及び/又はビットマップ上の特定の関心領域中におけるヒット計数値に基いて実行されても良い。ヒット計数値の閾値は、絶対的な計数値、又はビットマップ中で生じた全体的な計数値に対する相対値、又はビットマップの特定領域中に生じた計数値としも良い。更には、ここで説明した密度/占有及び配色トリガは、時には、絶対又は相対ビットマップ・ヒット計数値の観点から表現しても良い。
ステップ82に関係して先に示したように、ユーザが特定するトリガ基準は、場合によっては、直接特定されるものとは対照的に、ユーザの入力から導いたものであっても良い。例えば、図10を参照すると、図はタッチ・センサー・インタラクティブ・ディスプレイ144上でユーザに提供されるときのビットマップ140の視覚表現を描画している。図10及び図4のステップ80及び82を参照すると、描かれた例は、ユーザが直感的に関心領域及び信号現象を指し示すことができるユーザ・インタフェースを提示しており、これはトリガ定義を82に供給するのに使用される。ここでは特に、ディスプレイを参照してタッチ入力することによって、ユーザ142が146の選択を行うことが示されている。
146の選択に基づいて、ユーザ選択146に基づく関心領域及びトリガ基準の生成を行うため処理の命令が(例えば、図1の処理サブシステム36内で)実行されても良い。このアプローチの1つの利点は、ユーザにとって直感的で、ユーザがトリガについて基礎として機能させたい(例えば、過去に保存したスペクトラム画像に由来する)信号イベントに対して意思表示が可能になることである。そして、選択146内のビットマップ・データに応答し、プロセッサは、指定したビットマップ領域内のスペクトラム・データを分析することによって、ユーザ入力を自動的にトリガ要件に翻訳する。これらトリガ要件は、上述した色、密度、ヒット計数値及び相関トリガやこれらの組み合わせを含む種々のトリガ形式で表現されるか又はこれらにブレーク・ダウン(分解)されても良い。実施形態の中には、ユーザの選択146内で特定される特性に関係して、スケール調整又は比率調整を実施することが望ましい。例えば、もしシステムが選択領域中の信号密度又は占有率についての値を決める場合に、トリガ処理の閾値として利用される値なら、トリガ・イベントの宣言が若干多めとなるように、その値を小さくすることが時として望ましい。これはトリガの感度と考えても良く、ユーザ・インタフェース又は装置の設定に、ユーザがこの感度を調整できるメカニズムが典型的には含まれる。
ここに記載した実施形態は、例えば、コンピュータで読み出し可能な記憶装置に記憶され、演算装置(computing device)で実行されるプログラムのようなコンピュータで実行可能な命令又はコードを介して実行されてもよいことが理解されるであろう。一般に、プログラムは、ルーチン、オブジェクト、データ構造などを含み、これらは特定のタスクを実行するか又は特定の概要データ形式を実行する。ここで用いたように、用語「プログラム」は、単一のプログラム又は複数プログラムが一致して動作することを意味するもので、アプリケーシュオン、サービス又はプログラムの何か他の形式又はクラスを示すための用いても良い。同様に、ここで用いられている用語「コンピュータ」及び「演算装置(computing device)」は、1つ又は複数のプログラムを電子的に実行する何らかのデバイスを含んでいる。
ここに記載した構成及び/又はアプローチは、本来的に典型例であって、多様な変形が可能であるから、これらの具体的な実施形態又は例に限定されることを意味するものでない。ここに記載した具体的なルーチン又は方法は、たくさんある処理ストラテジーの1つ又は複数のものを表しているということができる。そのようなことから、図解した種々の動作は、図示した順序で実行しても良いし、他の順序でも良いし、並列でも良いし、場合によっては省略しても良い。同様に、上述したいずれの処理の順序も、ここの記述した実施形態の機能及び/又は結果を達成するために必ずしも必要というわけではなく、図示及び説明を簡単にするため提示したものである。
ここに開示する主題には、新規なものと非自明なものの組み合わせ、種々の処理、システム及び構成のサブコンビネーション、そして、ここで開示したその他の特徴、機能、動作及び/又は特性と、これらと等価なありとあらゆるものを含んでいる。
20 信号測定及び試験システム
22 フロント・エンド
24 時間変動信号
26 付加要素
28 ノード
30 リアルタイム・エンジン処理ブロック
31 周波数領域ビットマップ
32 メモリ・サブシステム
34 表示サブシステム
36 処理サブシステム
38 記憶場所

Claims (3)

  1. 時間変動信号を繰り返しサンプリングすること、
    上記時間変動信号のサンプリングに基いて時間とともに複数のデジタル周波数領域スペクトラムを生成すること、
    周波数領域ビットマップを含むデータ記憶装置に上記デジタル周波数領域スペクトラムを順次適用することによって、上記時間変動信号についての上記周波数領域ビットマップを繰り返し更新すること
    上記周波数領域ビットマップ上に関心領域を特定することと、
    上記周波数領域ビットマップ上の上記関心領域における予め定めた特性の生成の検出に応答して上記時間変動信号の捕捉をトリガすること
    を具えるRF試験測定装置において信号イベントに応じてトリガをかける方法。
  2. 時間変動信号を受けるフロント・エンド部分と、
    上記フロント・エンド部分と動作可能に結合されるとともに、上記フロント・エンド部分が上記時間変動信号を受けて処理するときに、上記時間変動信号に基いてデジタル周波数領域スペクトラムを生成するように構成されるリアルタイム・エンジンと、
    上記デジタル周波数領域スペクトラムの連続して受けて蓄積することによって更新される周波数領域ビットマップを含むメモリ・サブシステムとを具え、
    上記リアルタイム・エンジンが、ある信号特性の発生について上記周波数領域ビットマップをモニタし、上記信号特性の発生の検出に応答して、上記時間変動信号を捕捉してRF試験測定装置の記録場所に入れるよう更に構成されていることを特徴とするRF試験測定装置。
  3. 周波数の関数としてデジタル化したパワー・データを記録するよう構成された周波数領域ビットマップ上に関心領域を規定することと、
    予め定めた特性の観点から上記関心領域についてトリガ基準を特定することと、
    時間変動信号を繰り返しサンプリングすることと、
    上記時間変動信号の上記サンプリングに基いて複数のデジタル周波数領域スペクトラムを時間とともに生成することと、
    周波数領域ビットマップを含むデータ記憶装置に上記デジタル周波数領域スペクトラムを連続して適用することによって、上記周波数領域ビットマップを繰り返し更新することと、
    上記周波数領域ビットマップの上記関心領域中の予め定めた上記特性の検出に応答して上記時間変動信号の捕捉をトリガすることと
    を具えるRF試験測定装置において信号イベントに応じてトリガをかける方法。
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