JP5436473B2 - 帯域算出方法及び装置 - Google Patents

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本発明は、インターネットやイントラネット等のパケット通信ネットワークにおける通信品質制御技術に係り、特に、TCP(Transmission Control Protocol)を複数収容するネットワークにおける必要帯域を算出するための帯域算出方法及び装置に関する。
近年通信網の広帯域化が進んでおり、より多くのトラヒックがインターネットを介して流通するようになった。また、インターネットトラヒックの多くは、TCP 通信であることが報告されており(例えば、非特許文献1参照)、ネットワークインフラの広帯域化に伴って、 VPNや映像配信等の高品質な通信を要求するサービスをTCPで実現する例も登場している。
一方、TCP はウィンドウ制御による自律的な送信レート制御機構を有するプロトコルであり、同一経路上に存在するトラヒック、特に他のフローの影響を大きく受ける。そのため、フロー間の干渉によって達成されるスループットは大きく変化する。したがって、ネットワーク中に生起するフローごとに目標とするスループットの達成に必要となるネットワークのリンク帯域は容易には求まらず、経験的に設定する他なかった。
これに対し,与えられた環境条件におけるフローのスループットを解析的に導出する理論式として,「定常状態において,1つのフローのみが存在するネットワーク環境」におけるスループット算出を対象とするものがある(例えば、非特許文献2参照)
K. Cho, K. Fukuda, H. Esaki and Akira Kato, "Observing Slow Crustal Movement in Residential User Traffic," ACM CoNEXT2008, Dec. 2008. Jitendra Padhye, Victor Froiu, Don Towsley, Jim Kurose, "Modeling TCP Throughput: A Simple Model and its Empirical Validation", ACM-SIGCOMM, pp.303-314,Sep. 1998.
上記の非特許文献2の理論式は、「定常状態において、1つのフローのみが存在するネットワーク環境」におけるスループット算出を対象としており、実際のネットワーク環境下におけるフローのスループットとは乖離がある。例えば,フローのフローサイズが極めて小さいときには、前記理論式で表されるスループットよりはるかに小さなスループットになることが知られている。
さらに、通常のネットワークでは複数のフローを収容するため、フロー間に干渉が発生し、フローのスループットは変化する。また、フロー毎に目標とするスループットが、定常状態における理論上の最大値であることはまれであり、フローを収容するネットワークの帯域算出手段として、前記理論式を直接適用し、必要帯域を算出した場合には、必要とする帯域が過剰に算出されることになる。
このため、非特許文献2の方法で解析的に算出したフローの目標値は、本来のネットワーク環境において当該フローが実際に目標とするスループットとはいい難い。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、ネットワークに収容されるフロー毎に目標とするスループットを予め定めることで、目標とするスループットを実現するために必要な帯域を算出することが可能な帯域算出方法及び装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、パケット交換により通信を行うネットワークを介して、受信端末が送信端末からのデータパケットの受信時に受信確認パケットを上記送信端末に返信する機能を有する受信端末と、を有し、受信確認パケットにより、受信端末が受信したデータ量を把握する機能とを有する送信端末と、ウィンドウサイズが該受信端末からの受信確認パケットが届く度に増加する通信システムを収容するネットワークにおける帯域算出装置であって、
前記ネットワークに収容する各フローに対し、フローの特性毎に目標スループットを設定するスループット算出手段と、
前記ネットワークに接続される全フローが目標スループットを維持した場合に必要となる同時接続帯域の確率分布において、該同時接続帯域の累積確率が予め定めた値以下となる帯域を必要帯域として算出する帯域算出手段と、を有する。
上述のように本発明によれば、フローを複数収容するネットワークにおいて、ネットワークに収容されるフロー毎に目標とするスループットを予め定めることにより、フロー毎に設定した目標スループットを実現するために必要な帯域を算出することができる。
本発明の第1の実施の形態における帯域算出装置の構成図である。 本発明の第2の実施の形態における帯域算出装置の構成図である。 本発明の第2の実施の形態におけるスループット算出処理のフローチャートである。 本発明の第1の実施例の必要帯域算出部の動作のフローチャートである。 本発明の第1の実施例のフロー同時接続帯域の時間変化の一例である。 本発明の第1の実施例の必要帯域の累積確率分布の補分布の一例である。 本発明の第2の実施例のフローサイズと推定されたスループット上限値の関係である。 本発明の第2の実施例のフローの同時接続帯域の時間変化の一例である。 本発明の第2の実施例の同時接続帯域の累積確率分布の補分布の一例である。 本発明の第2の実施例のスループット上限の推定値とシミュレーション結果のとの比較である。
以下図面と共に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明は、パケット交換により通信を行うネットワークを対象とする。当該ネットワークは、自律的なウィンドウ制御により送信レートの制御を行うフロー制御の機能を有する通信端末を収容する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における帯域算出装置の構成を示す。
同図に示す帯域算出装置は、スループット算出部10と必要帯域算出部20から構成される。
スループット算出部10は、ネットワークに収容される各フローに対し、予めフローの特性ごとに目標スループットを設定する。フローの特性としては、例えば、フローのファイルサイズや、アプリケーション種別、通信相手との距離などが考えられるが、特に限定しない。設定する目標スループットは、フローあたり100kbpsなどの固定の値としてもよいし、ファイルサイズ毎に異なるスループット、フローの接続時間から逆算される値などとしてもよいが、本実施の形態では特に限定しない。また、スループットの決定方法についても特に限定しないが、例えば、
・HD画質の映像配信なので、15Mbpsとする;
・SD画質の映像配信なので、8Mbpsにする;
・ファイルサイズがXMBなので、通信時間をY分以内にするためにスループットを(X*8)/(Y*60) Mbpsと設定する;
等の種々の方法がある。
以下に、本実施の形態における各フローの目標とするスループットの算出方法について説明する。
スループット算出部10は、各フローの目標とするスループットとして、通信間の干渉がない状態において実現可能な最大のスループットとして求めたスループットのα倍として算出する。
具体的に、実現可能なスループット最大値算出する処理を説明する。
TCPは、自律的なウィンドウ制御による送信レートの制御によって、そのスループットは通信状況に応じて動的に変化するが、ネットワークのアクセス側の帯域やバッファ量、キューイング遅延を除いた往復伝搬遅延などの外部条件が決定すると、各フロー間の干渉が発生しない場合に達成可能な最大スループットが決定する。特に、フローのファイルサイズによって、当該フローで交換されるパケット数が決定され、輻輳ウィンドウサイズの遷移が決定されるため、フローサイズに応じて実現可能なスループットの最大値が決定する。
目標スループットを設定する場合に、実際のネットワーク収容においては、フロー間の干渉があることから、上記で求めた達成可能なスループットの最大値をそのまま目標値とすることは往々にして適切ではないこともある。そのため、該スループットの最大値をα倍した値を目標スループットとして設定する。αは0以上1以下の範囲の任意の値をとり、ファイルサイズに応じてαが変化してもよい。なお、αは任意の値であり、後述する実施例ではα=1としている。適正なαの値については、アプリケーション種別や、ユーザに提供する品質の考え方によって変化するため、本発明の範囲外とする。
必要帯域算出部20は、ネットワークに接続される全フローが目標スループットを維持した場合に必要となる同時接続帯域の確率分布において、その累積確率が予め定めたある値以下となる帯域を必要帯域として算出する。
必要帯域算出部20は、フロー帯域算出部21、同時接続帯域算出部22、帯域合計値記憶部23、累積確率分布記憶部24、累積確率分布算出部25、必要帯域算出部26を有する。
フロー帯域算出部21は、ネットワークに収容される各フローの生起が従う確率分布とファイルサイズの分布を定め、フローの生起から終了まで、スループット算出部10で定めた各フローが目標とするスループットが必要であると仮定して各フローが使用する帯域を算出する。
同時接続帯域算出部22は、各フローが同時に接続される場合に使用される帯域として、各フローが使用する帯域の合計値を算出し、帯域合計値記憶部23に格納する。本実施の形態では、一例として、各フローの生起が従う確率分布はポアソン分布に、ファイルサイズの分布は指数分布に従うことを想定するが、これに限定されるものではない。通常,フローの生起、およびファイルサイズの分布は適用されるネットワークによってその分布形状が異なる。ファイルサイズの分布としてヘビーテールの分布がよく用いられるが、今回は説明の簡単化のために、指数分布を適用している。各フローに対して、上記のスループット算出部10で定めた目標とするスループットは、フローの生起から終了まで使用されると仮定して同時接続帯域を算出する。
同時接続帯域の算出方法として、数値計算等で時系列の同時使用帯域を算出しても、待ち行列モデル等から算出される系内数分布から導出してもよい。
累積確率分布算出部25は、同時接続帯域算出部22で求めた各フローの同時接続時に使用される全帯域値を帯域合計値記憶部23から取得して、当該全帯域値に基づいて、同時接続時に使用される帯域の累積確率分布を算出し、累積確率分布記憶部24に格納する。
必要帯域算出部26は、累積確率分布記憶部24から取得した全フローで使用される帯域の累積確率分布に対し、予め定めた任意の確率点N%に対応する帯域を必要帯域として算出する。なお、累積確率分布上で必要帯域を指定する確率点 N%の値は、任意に設定可能である。一般に、トラヒック設計においては慣習として、99%や99.9%点を用いるのが一般的である。本発明における適切な値については、発明の範囲外であるので詳細については特に限定しない。
[第2の実施の形態]
実際のネットワーク収容においては、フロー間の干渉があることから、上記の第1の実施の形態で求めた達成可能なスループットの最大値をそのまま目標値とすることは往々にして適切ではないこともある。そのため、本実施の形態では、該スループットの最大値をα倍した値を目標スループットとして設定する。αは0以上1以下の範囲の任意の値をとり、ファイルサイズに応じてαが変化してもよい。なお、αは任意の値であり、後述する実施例ではα=1としている。適正なαの値については、アプリケーション種別や、ユーザに提供する品質の考え方によって変化するため、本発明の範囲外とする。
図2は、本発明の第2の実施の形態における帯域算出装置の構成を示す。
同図において、スループット算出部30にスループット上限算出部31と目標スループット設定部32を有する点が第1の実施の形態と異なる。
スループット上限算出部31は、各フローの目標とするスループットとして、通信間の干渉がない状態において実現可能な最大のスループットを算出するにあたり、
・パケットサイズ(pkt);
・経路上の最も細い帯域(BWa);
・当該リンクにおけるバッファ量(bfa);
・キューイング遅延を除いた往復遅延時間(RTT);
を用いて、TCPのウィンドウサイズの遷移状態のモデル化を行い、
・スロースタートフェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ(cwndss);
・スロースタートフェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ到達後の再送パケット数(Rss);
・輻輳回避フェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ(cwndca);
・輻輳回避フェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ到達後の再送パケット数(Rca);
を求めることで、当該スループットの最大値を推定する。
なお、最大スループットを推定する方法として、上記以外に、パケットシミュレータとして、ns-2を利用し、ファイルサイズとして任意サイズを与えた際のTCPの挙動を模擬したパケットシミュレーションを行うことで,フローサイズに対応した実現可能なスループットの最大値の決定を容易に行うことができる(例えば、「ns-2: http://nsnam.isi.edu/nsnam/index.php/Main_Page」参照)。
目標スループット設定部32は、スループット上限算出部31で推定されたた当該スループットの最大値をα倍する。なお、αは任意の値であり、適正な値については、前述の第1の実施の形態の目標スループット設定の考え方と同様である。
上記の方法を詳細に示す。
図3は、本発明の第2の実施の形態におけるスループット算出処理のフローチャートである。以下において、ステップ101〜106までが、スループット上限の算出方法(スループット上限算出部31)であり、ステップ107はスループットの上限値をα倍する機能(目標スループット設定部32)についての説明となる。
ステップ101)TCPのウィンドウサイズの遷移状態のモデル化について本明細書では、簡単のため、輻輳ウィンドウサイズは、パケットサイズで正規化した値として記述している。以下に、TCP NewRenoのスループット上限の算出法で求める例を示す。
TCP NewRenoでは一般に、受信側のオプションとして、DelayedACKが導入されており、当該オプションが有効な状態におけるスループット上限を考える。このとき、送信側では、2つのパケットを送信するたびに1つのACKを受け取るため、スロースタートフェーズでは、輻輳ウィンドウサイズが約1.5倍ずつ大きくなる。また、輻輳回避フェーズでは、1RTT経過するごとにウィンドウサイズが1パケット相当大きくなる。以下では、ACKパケットはすべて同時に到着するものとし、送信パケットはバースト的に送信されるものと考える。また、そのバーストの間隔をタイムスロットに分けて考えるものとする。なお、バースト送信間隔は原則RTT相当であるが、バーストサイズに応じたキューイング遅延も考慮してタイムスロットの長さは補正する。
ステップ102) cwndssの算出
スロースタートフェーズの輻輳ウィンドウサイズは前記のACKの動作に従い、i番目のタイムスロットにおける輻輳ウィンドウサイズcwndiは以下のように表される。
Figure 0005436473
なお、初期値としてcwnd1=2,n1=2,m1=1を与える。
ここで、ステップ101で入力されたパラメータに応じて、cwndssの値を以下のように求める。
・(条件1)RTT*BWa<= 2*bfa のとき
Figure 0005436473
となる。
・(条件2)RTT*BWa > 2*bfa のとき
Figure 0005436473
となる。
ステップ103)Rssの算出
Rssはcwndssに依存した値となるため、本ステップにおいても、ステップ101での入力パラメータに応じた値となる。
・(条件1)RTT*BWa <= 2*bfa のとき
ステップ102のcwndssの導出に従い、スロースタートフェーズから輻輳回避フェーズへの遷移の際に生じるパケットの再送数Rssは、
Figure 0005436473
となる。
・(条件2)RTT*BWa > 2*bfa のとき
ステップ102のcwndssの導出に従い、スロースタートフェーズから輻輳回避フェーズへの遷移の際に生じるパケットの再送数Rssは、
Figure 0005436473
となる。
ステップ104)スロースタートフェーズと輻輳回避フェーズの閾値ssthreshssの算出:
スロースタートフェーズと輻輳回避フェーズの閾値であるssthreshssは、
Figure 0005436473
となる。
ステップ105) cwndca、Rcaの算出:
輻輳回避フェーズでは、ひとつのACKを受け取るたびに原則2つのパケットを送出し、輻輳ウィンドウサイズが1パケット分増加した際にさらに1パケット送出する。すなわち、1タイムスロット経過するごとに輻輳ウィンドウサイズは1パケット相当分増加することになる。また、i番目のスロットにおける輻輳ウィンドウサイズ、送信パケット数および受信側で送信されるACKパケット数は、
Figure 0005436473
と表される。
なお、輻輳回避フェーズでは、輻輳ウィンドウサイズが、
Figure 0005436473
になるまで大きくなる。また、パケットの再送数Rcaは1パケットとなる。
また、次の輻輳回避フェーズとの閾値ssthreshcaは、
Figure 0005436473
となる。
ステップ106) スループットの推定
前記ステップ102〜105で算出した各スロットにおける送信パケット数の合計値とフローのファイルサイズから想定される送信パケット数とを比較し、フローが終了するまでに要する時間を求める。フローサイズを該時間で割ることで、スループットを算出する。
ステップ107) 目標スループット設定:
実際のネットワーク収容においては、フロー間の干渉があることから、上記で求めた達成可能なスループットの最大値をそのまま目標値とすることは往々にして適切ではないことが考えられる。そのため、該スループットの最大値をα倍した値を目標スループットとして設定する。αは0以上1以下の範囲の任意の値をとり、ファイルサイズに応じてαが変化してもよい。
以下に、上記の実施の形態を具体的に説明する。
[第1の実施例]
まず、第1の実施の形態におけるスループット算出部10について説明する。
本実施例では、フローあたりの目標スループットを、一律10Mbpsとおくが、その設定に際しては、TCPで提供されるアプリケーションやフロー特性等を考慮してこれらの値を設定する。例えば、映像をTCPで伝送するアプリケーションにおいては、映像の符号化レート等を目標スループットとしてもよいし、ファイルのダウンロードにおいては、その継続時間を一定時間以内にすることを目標としたスループットとしてもよい。また、フローごとにその目標値が異なっても構わない。
次に、必要帯域算出部20の処理について説明する。
図4は、本発明の第1の実施例の必要帯域算出部の動作のフローチャートである。
ステップ201)フローの同時使用帯域を算出:
フロー帯域算出部21は、ファイルサイズ分布が平均5MBの指数分布に従うとし、100秒間に1000フローがランダムで生起するとした場合に、必要とされる帯域を算出する。図5に、時系列で必要となる帯域の一例を示す。
ステップ202) 使用帯域の累積確率分布を作成:
ステップ201で求めた同時使用帯域から、使用帯域の累積確率分布を算出する。図6に、図5に対応する累積確率分布の補分布を示す。
ステップ203) 必要帯域算出:
必要帯域算出部26は、ステップ202で求めた使用帯域の累積確率分布に対して、必要帯域を算出する。図6により、N%点として99.9%を採用すると、必要帯域は590Mbpsとなる。
[第2の実施例]
前述の第2の実施の形態の図3のフローチャートに沿って、具体的に説明する。
まず、スループット算出部30の処理について説明する。
ステップ101) パラメータの入力:
スループット算出部30のスループット上限算出部31は、パケットサイズpktを1500byte、経路上の最も細い帯域 BWaを100Mbps、当該リンクにおけるバッファ量 bfaを50パケット、キューイング遅延を除いた往復遅延時間 RTTを10msとおき、以下この条件下における達成可能なフローのスループットを算出する。
ステップ102) cwndssの算出:
本ステップにより、TCPのスロースタートフェーズの輻輳ウィンドウサイズは
Figure 0005436473
と表される。また、本実施例では、ステップ101のパラメータにより、
Figure 0005436473
となることから、(条件1)RTT*BWa <= 2*bfa が成立するため、スループット上限算出部31は、第2の実施の形態で示した式(1),(2)より、i=12,cwndss=203を求める。
ステップ103) Rssの算出:
ステップ102に記載の通り、(条件1)RTT*BWa <= 2*bfa に対応することから、式(4)より、Rss=70となる。
ステップ104) スロースタートフェーズと輻輳回避フェーズの閾値ssthreshssの算出:
ステップ102でcwndssが与えられるため、式(6)より,ssthreshssは101.5となる。
ステップ105) cwndca,Rcaの算出:
本ステップでは、輻輳回避フェーズにおける最大の輻輳ウィンドウサイズおよび該最大値到達後の再送パケット数を求める。本実施例では、式(8)より、cwndca=133となり、式(10)よりRca=1となる。
ステップ106) スループットの推定:
上記のステップ101〜ステップ105より、各フローのファイルサイズを転送するために必要となる経過時間を算出し、スループットを推定する。推定したスループットの結果を、図7に示す。
ステップ107) 目標スループット設定:
目標スループット設定部32は、αとして1を採用し,ステップ106で算出した値を目標値として設定する。
次に、第2の実施の形態に沿って、必要帯域算出部20の処理を説明する。
前述の図4に沿って説明する。
ステップ201) フローの同時接続帯域を算出:
同時接続帯域算出部22は、ファイルサイズ分布が平均5MBの指数分布に従うとし、100秒間に1000フローがランダムに生起するとした場合に、必要とされる帯域を算出する。図8に、必要となる帯域の時系列変化の一例を示す。
ステップ202) 同時接続帯域の累積確率分布を作成:
累積確率分布算出部25は、前記ステップ201で求めた同時接続帯域から、同時接続帯域の累積確率分布を算出する。図9に、図8に対応する累積確率分布の補分布を示す。
ステップ203) 必要帯域算出:
ステップ202で求めた同時接続帯域の累積確率分布に対して、必要帯域算出部26は、必要帯域を算出する。図9から、N%点として99.9%を採用すると,必要帯域は904Mbpsとなる。
<推定精度の評価>
フローサイズごとに実行可能なフローのスループットの推定精度を評価した。単一フローのみを収容するネットワークにおけるスループットをシミュレーションにより評価した。本発明により得られたフローのスループットの推定値を図10に示す。図10に示す通り、本発明により得られるフローのスループットは、シミュレーション結果とよく一致しており、精度の高い推定方式となっていることが確認できる。
なお、上記の第1、第2の実施の形態で示した帯域算出装置の各構成要素の動作をプログラムとして構築し、帯域算出装置として利用されるコンピュータにインストールして実行させる、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
10 スループット算出部
20 必要帯域算出部
21 フロー帯域算出部
22 同時接続帯域算出部
23 帯域合計値記憶部
24 累積確率分布記憶部
25 累積確率分布算出部
26 必要帯域算出部
30 スループット算出部
31 スループット上限算出部
32 目標スループット設定部

Claims (7)

  1. パケット交換により通信を行うネットワークを介して、受信端末が送信端末からのデータパケットの受信時に受信確認パケットを上記送信端末に返信する機能を有する受信端末と、受信確認パケットにより、受信端末が受信したデータ量を把握する機能とを有する送信端末と、を有し、ウィンドウサイズが該受信端末からの受信確認パケットが届く度に増加する通信システムを収容するネットワークにおける帯域算出装置であって、
    前記ネットワークに収容する各フローに対し、フローの特性毎に目標スループットを設定するスループット算出手段と、
    前記ネットワークに接続される全フローが目標スループットを維持した場合に必要となる同時接続帯域の確率分布において、該同時接続帯域の累積確率が予め定めた値以下となる帯域を必要帯域として算出する帯域算出手段と、
    を有することを特徴とする帯域算出装置。
  2. 前記スループット算出手段は、
    通信間の干渉がない状態において実現可能な最大のスループットのα倍をフローごとの目標スループットとして与える手段を含む
    請求項1記載の帯域算出装置。
  3. 前記スループット算出手段は、
    通信間の干渉がない状態において実現可能な最大のスループットを算出する際に、パケットサイズ、経路上の最も細い帯域、当該リンクにおけるバッファ量、およびキューイング遅延を除いた往復遅延時間を用いて、スロースタートフェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ、スロースタートフェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ到達後の再送パケット数、輻輳回避フェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ、輻輳回避フェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ到達後の再送パケット数を求め、スループットの最大値を推定する手段を含む
    請求項2記載の帯域算出装置。
  4. パケット交換により通信を行うネットワークを介して、受信端末が送信端末からのデータパケットの受信時に受信確認パケットを上記送信端末に返信する機能を有する受信端末と、受信確認パケットにより、受信端末が受信したデータ量を把握する機能とを有する送信端末と、を有し、ウィンドウサイズが該受信端末からの受信確認パケットが届く度に増加する通信システムを収容するネットワークにおける帯域算出方法であって、
    スループット算出手段が、前記ネットワークに収容する各フローに対し、フローの特性ごとに目標スループットを設定するスループット算出ステップと、
    帯域算出手段が、前記ネットワークに接続される全フローが目標スループットを維持した場合に必要となる同時接続帯域の確率分布において、該同時接続帯域の累積確率が予め定めた値以下となる帯域を必要帯域として算出する帯域算出ステップと、
    を行うことを特徴とする帯域算出方法。
  5. 前記スループット算出ステップにおいて、
    通信間の干渉がない状態において実現可能な最大のスループットのα倍をフローごとの目標スループットとして与える
    請求項4記載の帯域算出方法。
  6. 前記スループット算出ステップにおいて、
    通信間の干渉がない状態において実現可能な最大のスループットを算出する際に、パケットサイズ、経路上の最も細い帯域、当該リンクにおけるバッファ量、およびキューイング遅延を除いた往復遅延時間を用いて、スロースタートフェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ、スロースタートフェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ到達後の再送パケット数、輻輳回避フェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ、輻輳回避フェーズにおける最大輻輳ウィンドウサイズ到達後の再送パケット数を求め、スループットの最大値を推定する
    請求項5記載の帯域算出方法。
  7. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の帯域算出装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるための帯域算出プログラム。
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