JP4814270B2 - トラヒック変動量推定方法およびその装置とプログラム - Google Patents

トラヒック変動量推定方法およびその装置とプログラム Download PDF

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Description

本発明は、IPネットワークにおけるトラヒックを管理する技術に係り、特に、パケットサンプリングによりトラヒックの変動量の推定値を適切に算出するのに好適な技術に関するものである。
IPネットワークが広く利用されてくるに伴って、当該ネットワークのトラヒックを測定し、その測定結果を、適切なネットワーク設計やネットワーク運用に反映させる必要がある。
例えば、ネットワークの帯域を設計する場合には、トラヒック量の平均だけでなく、「トラヒックの変動量」(例えばトラヒック量の95%値)を把握することが重要である。
また、ユーザへのレポーティングサービスとして、使用トラヒック量を把握する必要があるケースもある。さらに、近年、DDoS(Distributed Denial of Service)といった異常トラヒックが急増しているため、これら異常トラヒックを、測定を通じて検出する必要性も増している。
このような異常トラヒックをみつけるためには、平常時のトラヒックの変動がどの程度かを正確に見積もり、その変動の範囲を超えてトラヒックが急増したら、異常トラヒックが発生したとする、といった、例えば非特許文献1に記載の技術も考えられているため、その点においても、「トラヒックの変動量」を適切に把握することが重要となる。
一方、回線速度の高速化に対応可能な測定を実施するため、パケットサンプリングを通じてトラヒックを測定分析する、非特許文献2等に記載の技術が近年注目されている。
例えば、N個に1個のパケットを周期的に参照し、パケットがサンプルされたフロー情報(どのフローから何パケットサンプルされたか)を収集分析する技術である。
ここで「フロー」とは、発信元IPアドレス(srcIP)、着信先IPアドレス(dstIP)、発信元ポート番号(srcPort)、着信先ポート番号(dstPort)、プロトコル(protocol)の5つ組を同じくするパケット群のことを指す。
このようなサンプルフロー情報を集計し、一定周期(例えば5分)毎に、ある監視単位(リンク毎、ルータ毎、あるいは対地毎)に発生したパケット数、バイト数、フロー数に関する時系列データを作成し、分析する技術が、例えば非特許文献3に記載されている。
しかしながら、これらの技術では、パケットサンプリングしているために、必要な情報が失われている可能性があり、元のフロー統計量の推定値を算出する必要がある。
非特許文献4では、パケットサンプリングを用いて、リンク帯域の占有率が高いフローを特定する技術が提案されている。
また、非特許文献5では、フローサイズが大きいフローの統計を精度よく得るための技術が提案されている。
また、非特許文献6,7では、サンプルされたSYNパケット(TCPフラグの一つで、通信開始を意味する)の数を用いて、サンプルされていない全体のフロー発生数やフローサイズの平均や分布を推定する技術が提案されている。
しかしながら、これらの技術は、トラヒックの時系列の変動量の推定値を算出することを可能にするものではない。
原田薫明,川原亮一,森達哉,上山憲昭,廣川裕,山本公洋,"異常トラヒック発生検出および終了判定手法,"信学技報,Vol.106,no.420,IN2006−133,pp.115−120,2006年12月. IETF Packet Sampling (psamp) Working Group,[平成20年1月8日検索]、インターネット<URL : http://www.ietf.org/html.charters/psamp−charter.html> 大倉他,信学ソ大,B−7−70,2006. T.MORI,T.TAKINE,J.PAN,R.KAWAHARA,M.UCHIDA,and S.GOTO,"Identifying Heavy−Hitter Flows from Sampled Flow Statistics,"IEICE TRANSACTIONS on Communications,Vol.E90−B,No.11,pp.3061−3072,Nov.2007. C.Estan and G.Varghese,"New Directions in Traffic Measurement and Accounting,"ACM SIGCOMM 2002,Aug.2002. N.Duffield,C.Lund,and M.Thorup,"Properties and Prediction of Flow Statistics from Sampled Packet Streams,"ACM SIGCOMM Internet Measurement Conference 2002,Nov.2002. N.Duffield,C.Lund,and M.Thorup,"Estimating Flow Distributions from Sampled Flow Statistics,"In Proceedings of ACM SIGCOMM,pp.325−336,Aug.2003.
解決しようとする問題点は、従来の技術では、トラヒックの時系列の変動量の推定値を算出することができない点である。
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、ネットワークの適切な設計や運用を可能とすることである。
上記目的を達成するため、本発明では、実際にサンプリングして収集したトラヒックデータを用いて統計処理することで、実際の観測が困難なトラヒック変動を予測可能とする。すなわち、(1)トラヒック量として一定周期毎に観測されたパケット数、バイト数、フロー数の時系列データを収集し、トラヒック量の時系列に関する平均と分散について、観測して得られるデータを用いて、分散σを、平均mの関数σ=f(m)で近似し、観測が困難な領域、つまり平均トラヒック量が観測されている領域よりも仮に大きく、あるいは、小さくなったとしたときに、そのときの分散を上記近似式を用いて算出することを特徴とする。(2)具体的には、分散σと平均mの関係を、σ=φ×m(φとcは観測データより決定される係数)で近似する。(3)また、観測されたトラヒックを構成する各パケットあるいはフローのIPアドレスやポート番号、プロトコル番号をキーに、それぞれのトラヒックを、予め定めたM個のグループに分割し、当該グループj(j=1〜M)のトラヒックに対して、平均m(j)と分散σ(j)を計算し、前記近似式(σ=f(m),σ=φ×m)における係数を算出する。(4)また、ネットワーク内の各測定点jで平均m(j)と分散σ(j)を測定して、前記近似式における係数を算出する。(5)また、ネットワークのある地点において、パケットサンプリングしてトラヒック量を測定しているとし、サンプリングレートpを、p1,p2,…,pk,…pmと(k=1〜m)、いくつかのパターンで振らせたときの各サンプリングレートpkに対する平均m(pk)と分散σ(pk)を測定して、前記の近似式における係数を算出する。(6)また、トラヒック量としてフロー数を扱うものとすると共に、通常はサンプリングレートpでパケットがサンプルされたフローを管理しているとした上で、さらに、このサンプリングレートpよりも小さいサンプリングレートp1,p2,…,pk,…,pmで、当該フローから再度サンプリングを実施し、サンプリングレートpkに対する平均m(pk)と分散σ(pk)を計算して、前記の近似式における係数を算出し、得られた近似式をσ=f(m)とし、一方、あるフローがxパケットからなる割合をg(x)とし、サンプル前の平均フロー数m(1)を「m(1)_est=m(p)÷Σ{(1−(1−p))×g(x)}」により算出し、算出したサンプル前の平均フロー数m(1)と前記の近似式を用いてサンプル前の分散をf(m(1)_est)により算出する。(7)また、前記(3),(4)のようにネットワーク上の各地点jあるいはグループjにおける平均m(j)と分散σ(j)を測定し、分散σと平均mの関数σ=f(m)を得たとし、ここで、ある地点の将来のトラヒック量がm’になったとき、そのときの分散をσ’=f(m’)で算出し、一方、トラヒックは平均m’、分散σ’をパラメータに持つ予め定めた分布(正規分布等)に従うとして、上位x%値を導出し、それを各将来時点において加わるトラヒック量とみなして必要な設備を設計する。(8)あるいは、前記(3),(4)において、あるサンプリングレートpでトラヒック量を測定しているとして、地点jあるいはグループjにおける平均m(p,j)と分散σ(p,j)を測定し、これら測定データを用いて、サンプリングレートpでの平均m(p)が与えられたときの分散σ(p)を与える近似式「σ(p)=fp(m(p))」を構築し、ここで、将来のトラヒック量がm’(p)になったとし、そのときの分散をσ’(p)=fp(m’(p))で算出し、この手順を、サンプリングレートをp,p,…,p,p(<p)としたときの各サンプリングレートpに対して実施して、σ’(p)=fp(m’(p))を導出し、この手順で得られた平均と分散の組(m’(p),σ’(p)),(m’(p),σ’(p)),…を、前記(5)への入力データとして、サンプリングレートを変えたときの分散と平均の近似式σ’=f(m’)を構築し、サンプル前の分散を、サンプル前の平均m’(1)を用いて、関数f(m’(1))により算出する。(9)前記(8)において、将来時点におけるサンプリングレートpでの分散をfp(m’(p))により算出し、その算出値をσ’(p)とし、サンプル前の分散を、σ’(1)={σ’(p)−m’(p)(1−p)}÷pにより算出する。(10)また、前記(1)における近似式σ=f(m)として、「σ=a+a+a+…+a(nは正の整数)で与える。(11)また、プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手段として、前記(3),(4)の処理で各グループにおけるトラヒック量の時系列に関する平均と分散を測定して、前記(1)または(2),(10)に記載の近似式を用いて分散と平均の関係を導出する手段、前記(5)の処理で、サンプリングされたトラヒック量の平均と分散を測定し、前記(1)または(2),(10)の近似式を導出する手段、前記(6)の処理でサンプル前の分散を算出する手段、前記(7)の処理で将来時点の分散を算出する手段、前記(8)または(9)の処理でサンプル前のトラヒック量の将来時点での分散算出する手段を具備することを特徴とする。
本発明によれば、直接観測されたサンプルデータから、直接観測が困難なトラヒックの変動量の推定値を算出することが可能となる。
以下、図を用いて本発明を実施するための最良の形態例を説明する。図1は、本発明に係るトラヒック変動量推定装置の構成例を示すブロック図であり、図2は、図1におけるトラヒック変動量推定装置を設けたIPネットワークの基本構成の一例を示すブロック図、図3は、図2のIPネットワークにおけるトラヒック特性の第1の例を示す説明図、図4は、図2のIPネットワークにおけるトラヒック特性の第2の例を示す説明図、図5は、図1におけるトラヒック変動量推定装置による本発明に係るトラヒック変動量推定処理手順例を示すフローチャートである。
図1におけるトラヒック変動量推定装置1は、CPU(Central Processing Unit)や主メモリ、表示装置、入力装置、外部記憶装置等を具備したコンピュータ構成からなり、光ディスク駆動装置等を介してCD−ROM等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを外部記憶装置内にインストールした後、この外部記憶装置から主メモリに読み込みCPUで処理することにより、各処理部の機能を実行する。
すなわち、トラヒック変動量推定装置1は、プログラムに基づきコンピュータ処理手順を実行する手段として、フローID照合部1aと、再サンプリング部1b、時系列データ生成部1c、近似式算出部1d、トラヒック変動量推定部1eを具備している。
このような構成からなるトラヒック変動量推定装置1は、図2に示すIPネットワーク3における各ルータ2a〜2gから、当該ルータ2a〜2gにおいて測定されたサンプルフロー情報を収集し、収集したサンプルフロー情報から、トラヒック量の時系列の変動の推定値を算出する。
尚、サンプルフロー情報は、各サンプルフロー情報を識別するためのフローIDと統計情報のセットからなり、フローIDとしては、送信元IDアドレス、着信先IPアドレス、送信元ポート番号、着信先ポート番号、プロトコル番号を含み、また、統計情報としては、サンプルパケット数、サンプルパケットの総バイト数を含む。
まず、図3,4を用いて、バックボーン(通信事業者間を結ぶ大容量の基幹通信回線)としてのIPネットワーク3を構成する各ルータ2a〜2gから収集するトラヒックの特性について説明する。
図3においては、あるバックボーンで測定されたパケットキャプチャデータの3時間分のデータを用いて、1分周期で発生したフロー数の時系列データを作成し、そのときの平均と分散をプロットした結果を示している。
ここでは、サンプリングレート(サンプリングを1秒間に何回行なうかを表す数値で、単位は「Hz」)を、「1〜1/10000(p=1/N(N=1から10000))」と変えたときの、サンプルフロー数の平均と分散をプロットしている。
また、図4では、サンプリングレートを「1/1000」に固定し、その一方で、フローを、発信元IPアドレスをキーにいくつかのグループに分割したときの、グループ毎のフロー数の時系列データに対する平均と分散をプロットしている。
図3,図4から分かるように、平均mと分散σの間には、σ=φ×m(図3,4中、「y(x)=φ×x」と記載)の関係が成り立っていることが分かる。尚、「φ」と「c」は観測データより決定される係数である。
図1のトラヒック変動量推定装置1では、以下の第1〜第10の実施例として説明するように、このようなトラヒック特性を利用する。
第1の実施例では、例えば、トラヒック量として、一定周期毎に観測されたパケット数、バイト数、フロー数の時系列データを扱い、トラヒック量の時系列に関する平均と分散について、観測して得られるデータから、分散σを平均mの関数σ=f(m)で近似し、観測が困難な領域、つまり平均トラヒック量が観測されている領域よりも仮に大きくあるいは小さくなったとしたときに、そのときの分散を上記近似式「σ=f(m)」を用いて算出する。
第2の実施例では、上述の第1の実施例における分散σと平均mの関係を、σ=φ×mで近似する。
第3の実施例では、上述の第1の実施例における近似式「σ=f(m)」として「σ=a+a+a+…+a」(nは正の整数)で与える。
第4の実施例では、観測されたトラヒックを構成する各パケットあるいはフローのIPアドレスやポート番号、プロトコル番号をキーに、当該トラヒックを予め定めたM個のグループに分割し、グループj(j=1〜M)のトラヒックに対して平均m(j)と分散σ(j)を計算し、上述の近似式「σ=φ×m」における係数(φ,c)を算出する。
このように、トラヒックを分割して、平均と分散の関係を表す近似式を構築することにより、例えば、トラヒック量が増加したときの分散を算出することが可能となる。尚、その応用例については後述の第8の実施例において説明する。
第5の実施例では、IPネットワーク3内の各測定点jで平均m(j)と分散σ(j)を測定して、上述の近似式「σ=φ×m」における係数(φ,c)を算出する。
第6の実施例では、IPネットワーク3のある地点においてパケットサンプリングしてトラヒック量を測定しているとし、サンプリングレートpを、「p1,p2,…,pk,…,pm(k=1〜m)」といくつかのパターンで振らせたときの各pkに対する平均m(pk)と分散σ(pk)を測定し、上述の近似式「σ=φ×m」における係数(φ,c)を算出する。
第7の実施例では、トラヒック量としてフロー数を扱うとし、通常は、サンプリングレートpでパケットがサンプルされたフローを管理しているとする。
さらに、このサンプリングレートpよりも小さいサンプリングレートp1,p2,…,pk,…,pmで当該フローから再度サンプリングを実施し、サンプリングレートpkに対する平均m(pk)と分散σ(pk)を計算し、上述の近似式「σ=φ×m」における係数(φ,c)を算出し、得られた近似式をσ=f(m)とし、一方、あるフローがxパケットからなる割合をg(x)とし、サンプル前の平均フロー数m(1)を「m(1)_est=m(p)÷Σ{(1−(1−p))×g(x)}」式により算出する。
そして、算出したサンプル前の平均フロー数m(1)と、得られた近似式をσ=f(m)を用いてサンプル前の分散をf(m(1)_est)により算出する。
より詳細には、例えば、サンプリングレートp=1/1000でトラヒックを定常的に観測しているとする。
具体的には、サンプリングレートpでパケットがサンプルされたフローの情報、すなわち、フローのIDと、そのフローから何パケットサンプルされたか、という情報を、フロー管理テーブルにおいて管理しているとする。
この管理テーブルにおいて、さらに、サンプリングレートpkでサンプリングを実施し、このサンプリングによりサンプルされたパケットを持つフローが何本存在するかをカウント(計数)する。
こうすることにより、仮想的にサンプリングレートpk(<p)で元のトラヒックをサンプリングしたときのサンプルフロー数を算出する。
さらに、上述の手順を一定周期ごとに実施して、サンプリングレートpkに対するサンプルフロー数の時系列データを生成し、平均m(pk)と分散σ(pk)を計算する。
そして、これをm通りのサンプリングレートp1,p2,…,pk,…,pmに対して実施する。
このようにして得られた(m(p1),分散σ(p1)),…,(m(pm),分散σ(pm))を用いて、上述の近似式における係数を算出し、この係数を用いた近似式を生成する。
一方、あるフローがxパケットからなる割合をg(x)とすると、サンプリングレートpでのサンプルフロー数の平均m(p)はサンプル前の平均フロー数m(1)を用いて、「m(p)=m(1)×Σ{(1−(1−p))×g(x)}」の式で計算できるので、サンプル前の平均フロー数m(1)を、「m(1)_est=m(p)÷Σ{(1−(1−p))×g(x)}」の式により算出可能である。
尚、あるフローがxパケットからなる割合g(x)を求める技術は2通りあり、例えば、第1は、前述した非特許文献4に記載の「サンプルフロー情報からg(x)を算出する」技術、第2は、ある特定の時間だけ全パケットキャプチャをしてg(x)を事前に計算しておく技術である。
このようにして得た、サンプル前の平均フロー数m(1)_estと、上述の近似式σ=f(m)を用いて、サンプル前の分散を算出する。
第8の実施例では、上述の第4の実施例または第5の実施例において、ネットワーク上の各地点jあるいはグループjにおける平均m(j)と分散σ(j)を測定し、分散σと平均mの関数σ=f(m)を得たとする。
ここで、ある地点の将来のトラヒック量がm’になったとき、そのときの分散を「σ’=f(m’)」で算出し、一方、トラヒックは平均m’、分散σ’をパラメータに持つ予め定めた分布(正規分布等)に従うとして、上位x%値を導出し、それを、各将来時点において加わるトラヒック量とみなして必要な設備を設計する。
第9の実施例では、上述の第4または第5の実施例において、あるサンプリングレートpでトラヒック量を測定しているとして、地点jあるいはグループjにおける平均m(p、j)と分散σ(p,j)を測定し、これら測定データを用いて、サンプリングレートpでの平均m(p)が与えられたときの分散σ(p)を与える近似式「σ(p)=fp(m(p))」を構築する。
ここで、将来のトラヒック量がm’(p)になったとし、そのときの分散を「σ’(p)=fp(m’(p))」で算出する。
この手順を、サンプリングレートをp,p,…,p,p(<p)としたときの各pに対して実施して、「σ’(p)=fp(m’(p))」を導出する。
この手順で得られた平均と分散の組(m’(p),σ’(p)),(m’(p),σ’(p)),…を、上述の第6の実施例への入力データとして、サンプリングレートを変えたときの分散と平均の近似式「σ’=f(m’)」を構築し、サンプル前の分散を、サンプル前の平均m’(1)を用いて関数f(m’(1))により算出する。
第10の実施例では、上述の第9の実施例において、将来時点におけるサンプリングレートpでの分散をfp(m’(p))により算出し、その算出値をσ’(p)とし、サンプル前の分散を「σ’(1)={σ’(p)−m’(p)(1−p)}÷p2」により算出する。
ここでは、パケット数やバイト数に着目している。サンプリングレートpでパケットサンプリングした場合、パケットがサンプルされる確率はpそのものである。このような場合には、サンプル後の分散σ(p)は、「σ(p)=pσ(1)+m(1)p(1−p)」で計算される。
ここで、σ(1)とm(1)はサンプル前の分散と平均である。また、サンプル後の平均は、単に、「m(p)=p×m(1)」であるため、「σ(1)_est={σ(p)_est−m(p)(1−p)}÷p」により、サンプル前の分散を算出している。
尚、上述の第3の実施例においては、上述の第2の実施例における「σ=φm」の代わりに、「σ=a+a+a+…+a」で近似している。ここでは、フロー数に着目し、かつ、上述の第10の実施例を参考にすると、フローがサンプルされる確率p’を「p’=m(p)÷m(1)」として、上述の第10の実施例における式の「p」に代入すると、「σ(p)=Am(p)+Bm(p)」の形で表現できる。ここでA、Bは、平均m(p),分散σ(p)に依らない係数である。そこでこの関数も近似の候補とした。
以上のように、図1におけるトラヒック変動量推定装置1は、上述の第4の実施例または第5の実施例において各グループにおけるトラヒック量の時系列に関する平均と分散を測定して、上述の第1の実施例または第2,第3の実施例に記載の近似式を用いて分散と平均の関係を導出する手順と、上述の第6の実施例で、サンプリングされたトラヒック量の平均と分散を測定して上述の第1の実施例または第2,第3の実施例の近似式を導出する手順、上述の第7の実施例でサンプル前の分散を算出する手順、上述の第8の実施例で将来時点の分散を算出する手順、および上述の第9の実施例または第10の実施例でサンプル前のトラヒック量の将来時点での分散算出する手順を実行するために、プログラムされたコンピュータ処理手段として、フローID照合部1a、再サンプリング部1b、時系列データ生成部1c、近似式算出部1d、トラヒック変動量推定部1eを具備している。
以下、トラヒック変動量推定装置1の、フローID照合部1a、再サンプリング部1b、時系列データ生成部1c、近似式算出部1d、トラヒック変動量推定部1eによる処理動作を説明する。
フローID照合部1aは、図2に示されている各ルータ2a〜2gから到着したサンプルフロー情報に対して、その送信元IPアドレス、着信先IPアドレス、送信元ポート番号、着信先ポート番号、プロトコル番号を読み出し、図示していない記憶装置に予め登録されているルールに従って当該フローを複数のグループに分類する。
一例として、srcIP(送信元IPアドレス)の先頭8ビットを用いて、2個のグループに分類する。
分類後、該フロー情報と該フローがマッピングされたグループ番号をセットにして、時系列データ生成部1cと、再サンプリング部1bの両方に送る。
尚、ここでは、1つのフローが1つのグループにマッピングされているが、1つのフローが複数のグループにマッピングされても良い。例えば、先頭4ビットをみてグループに分類する場合と先頭8ビットをみてグループに分類する場合の2つのマッピングを同時に実施して、2+2個のグループを生成しても良い。
再サンプリング部1bでは、図示していないフロー管理テーブルを持ち、このフロー管理テーブルにおいて、フローID、グループ番号、およびサンプルパケット数、バイト数のそれぞれを対応付けて保持し、以下の処理を行う。
すなわち、再サンプリング部1bは、フローID照合部1aからフローが到着すると、この管理テーブルにエントリ(登録)する。
このエントリ処理を、予め定めた測定時間(例えば1分)実施して、この測定時間が経過すると、各フローのサンプルパケット数をみて、それをXとし、このX個のパケットに対して、サンプリングレート「pk÷p」(pkは予め定めた再サンプリングレートで、pk<p)で再度のサンプリングを実施する。この結果、X個の中から何個サンプルされたかを計数し、その値を「X’(pk)」とする。
この再サンプリング処理を各フローに対して実施する。同様に、再サンプルされた総バイト数も数える。
以上の処理を、予め定めたいくつかのサンプリングレートp1,p2,…,pk,…,pmに対して実施し、それぞれの処理で得られたサンプルパケット数、バイト数を、フロー管理テーブルに入力する。
以上の処理が終われば、再サンプリング部1bは、時系列データ生成部1cにその旨を通知する。
時系列データ生成部1cは、再サンプリング部1bからのトリガーを受けると、再サンプリング部1bで保持しているフロー管理テーブルを参照して、グループ番号j毎、かつ、サンプリングレートpk毎に、パケット数P(pk、j)、バイト数B(pk、j)、フロー数F(pk、j)のそれぞれをカウントし、カウント結果を、図示していない時系列データ用管理テーブルにエントリ(登録)する。
この時系列データ用管理テーブルでは、測定時刻、グループ番号、サンプリングレート、パケット数、バイト数、フロー数のそれぞれを対応付けて管理している。
時系列データ用管理テーブルへのエントリ(登録)処理を、予め定めた測定期間(例えば1分×180回)実施し、測定期間終了時に、グループ番号j毎かつサンプリングレートpk毎に、平均と分散を、パケット数、バイト数、フロー数の各々について計算し、その結果を、近似式導出部1dに通知する。
以下、例として、時系列データ生成部1cが計算したフロー数に着目して、近似式導出部1dの処理内容を説明する。
近似式導出部1dは、サンプリングレートpk,グループ番号jにおける平均m(j,pk)と分散σ(j,pk)を用いて、以下のようにして、平均と分散の関係式を導出する。
まず、グループjを固定して(あるいはグループに分けないで全グループの合計トラヒックを対象にして)、サンプリングレートpkを変えたときの近似式の導出手順を説明する。
以下では、サンプリングレートpkでの、着目するグループ(あるいは全グループに対する)のフロー数の平均および分散の組を「m(pk),σ(pk)」と表す。
「(m(p1),σ(p1)),(m(p2),σ(p2)),…,(m(pm),σ(pm))」のm個の組を用いて、近似式「σ=φ×m」の関係式にフィットさせて係数(φ,c)の値を求め、それぞれを「φ_p」および「c_p」とおく。計算例としては、例えば、最小二乗法を用いる。
次に、サンプリングレートをpに固定した場合の近似式の導出手順を説明する。
サンプリングレートpでの、グループjにおけるフロー数の平均と分散の組を「m(p,j),σ(p,j)」と表す。
これら測定データを用いて、近似式「σ=φ×m」の関係式にフィットさせて係数(φ,c)の値を求め、それを「φ_M」および「c_M」とおく。
以上の手順が終了したら、計算して得た係数の値「φ_p」と「c_p」、および、「φ_M」と「c_M」を、トラヒック変動量推定部1eに通知する。
トラヒック変動量推定部1eでは、近似式導出部1dから通知された係数「φ_p」,「c_p」、および、サンプル前の平均フロー数「m(1)」を用いて、サンプル前の分散を「φ_p×m(1)c_p」の式を用いて算出する。
また、近似式導出部1dから通知された係数「φ_M」,「c_M」、および、将来時点の平均トラヒック量「m’(p)」を用いて、将来時点の分散を、「φ_M×m’(p)c_M」の式を用いて算出する。
また、トラヒック変動量推定部1eでは、サンプル前の平均フロー数「m(1)」を以下の手順で算出することができる。
あるフローがxパケットからなる割合を「g(x)」とし、サンプル前の平均フロー数m(1)を、「m(1)_est=m(p)÷Σ{(1−(1−p))×g(x)}」の式を用いて算出し、このサンプル前の平均フロー数m(1)と、上述の算出した近似式を用いて、サンプル前の分散を、「f(m(1)_est)」,「φ_p×m(1)c_p」の式により算出する。
また、上述の係数「φ_M」,「c_M」を用いた例では、固定のサンプリングレートpで各グループk毎に測定したデータを、近似式に代入してフィットさせて当該係数「φ_M」,「c_M」(第1の係数)を算出し、算出した第1の係数「φ_M」,「c_M」を適用した近似式(第1の近似式)を生成し、この第1の近似式を用いて、将来のトラヒック量が「m’(p)」になった際の分散「σ’(p)」を「σ’(p)=φ_M×m’(p)c_M」により算出しているが、さらに、この手順を、サンプリングレートをp,p,…,p,p(<p)としたときの各サンプルレートpに対して実施して、サンプリングレートpにおける将来のトラヒック量m’(p)の分散σ’(p)を近似する近似式(第2の近似式、「σ’(p)=φ_Mk×m’(pc_Mk」)における係数(第2の係数、「φ_Mk」および「c_Mk」)を導出する。
この第2の係数「φ_Mk」および「c_Mk」を用いた近似式で得られる、各サンプリングレートpにおける将来のトラヒック量m’(p)に対する分散σ’(p)を用いて、将来のトラヒック量の平均と分散の組「(m’(p),σ’(p)),(m’(p),σ’(p)),…」を求め、これらを用いて、上述の第6の実施例と同様にして、近似式「σ=φ×m」の関係式(第3の近似式)にフィットさせて係数(第3の係数)の値を求め、それを「φ_p」および「c_p」とおく。
そして、この第3の係数(φ_p,c_p)とサンプル前の平均m’(1)とを用いて、サンプル前の分散を算出する。すなわち、第3の係数(φ_p,c_p)を第3の近似式に代入した第4の近似式(「φ_p×m’(1)c_p」)により、サンプル前の分散を算出する。
また、パケット数時系列に着目した場合、上述の例で算出された将来時点のサンプルレートpでの分散「σ’(p)」(=φ_M×m’(p)c_M)を用いて、サンプル前の分散を、「σ’(1)={σ’(p)−m’(p)×(1−p)}÷p」の式により算出する。
このように、図1におけるトラヒック変動量推定装置1では、プログラムされたコンピュータ処理手段として、フローID照合部1a、再サンプリング部1b、時系列データ生成部1c、近似式算出部1d、トラヒック変動量推定部1eを具備し、これらの各処理手段により、図5に示す処理を行う。
まず、観測して得られるパケット数、バイト数、フロー数等からなるトラヒック量の時系列データを取得する手順を実行し(ステップS501)、得られたトラヒック量の時系列データを用いて、その平均mと分散σを求めて、分散σを平均mで近似する関数(σ=f(m))を生成する手順を実行する(ステップS502)。
そして、観測が困難な領域、つまり平均トラヒック量が観測されている領域よりも仮に大きく、あるいは、小さくなったとした際の分散を、近似式を用いて算出する手順を実行する(ステップS503)。
尚、ステップS501の処理としては、例えば、上述の第4の実施例または第5の実施例での処理により、各グループにおけるトラヒック量の時系列に関する平均と分散を測定する手順、もしくは、上述の第6の実施例での処理により、サンプリングされたトラヒック量の平均と分散を測定する手順を用いることができる。
また、ステップS502での処理としては、上述の第2の実施例に記載の近似式(「σ=φ×m」)、または、第3の実施例に記載の近似式(「σ=a+a+a+…+a」を用いて分散と平均の関係を導出する手順を含む。
また、ステップS503での処理としては、上述の第7の実施例での処理により、サンプル前の分散を算出する手順、上述の第8の実施例での処理により、将来時点の分散を算出する手順、上述の第9もしくは第10の実施例での処理により、サンプル前のトラヒック量の将来時点での分散を算出する手順を含む。
以上、図1〜図5を用いて説明したように、本例のトラヒック変動量推定装置および方法では、実際にサンプリングして収集したトラヒックデータを用いて統計処理することで、実際の観測が困難なトラヒック変動を予測可能とする。
すなわち、本例は、プログラムされたコンピュータ装置によって、トラヒック量として一定周期毎に観測されたパケット数もしくはバイト数あるいはフロー数からなる時系列データを用いて、観測が困難なトラヒック変動量の推定値を算出するものであり、プログラムされたコンピュータ装置の処理により、(1)予め定められた期間の時系列データの平均mと分散σを算出し、算出した時系列データの分散σと平均mを用いて、この分散σを、平均mで近似する関数σ=f(m)を生成し、生成した近似式σ=f(m)を用いて、予め定められた期間の時系列データの平均mよりも大きい、もしくは、小さい平均となるトラヒック量の分散を算出する。
尚、上述の近似式σ=f(m)は、(2)σ=φ×m、もしくは、(3)σ=a+a+a+…+a(nは正の整数)からなる。
また、各係数を以下の(4)〜(7)のようにして算出する。(4)まず、観測された時系列データを、発着信アドレスとポート番号およびプロトコル番号を含む識別情報を用いて予め定められたM個のグループに分割し、各グループj(j=1〜M)における時系列データの平均m(j)と分散σ(j)を算出し、上述の近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を算出する。
あるいは、(5)ネットワーク内の各測定点jにおける時系列データの平均m(j)と分散σ(j)を算出し、近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を算出する。
あるいは、(6)時系列データのサンプリングを、予め定められたM個のサンプリングレートpk(1〜M)で実行し、各サンプリングレートpkにおける当該時系列データの平均m(pk)と分散σ(pk)を算出し、上述の近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を求める。
そして、(7)時系列データとしてのフロー数を、サンプリングレートpでサンプリングして当該フロー数の平均m(p)を算出し、サンプリングレートpでサンプリングされたフローから、このサンプリングレートpよりも小さいサンプリングレートpk(k=1〜M)で再度サンプリングし、サンプリングレートpkにおけるフロー数の平均m(pk)と分散σ(pk)を算出し、上述の近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を算出する。尚、このように算出した係数を用いた近似式を生成すると共に、処理対象のフローがxパケットからなる割合g(x)を算出し、この算出された割合g(x)と平均m(p)を用いた式「m(p)÷Σ{(1−(1−p))×g(x)}」により、サンプル前の平均フロー数を算出し、さらに、このようにして算出したサンプル前の平均フロー数を、係数を代入済みの近似式に代入して、当該サンプル前の分散を算出することができる。
また、(8)、上記(4)と(5)の処理により算出した平均m(j)と分散σ(j)および係数を用いた近似式を生成し、生成した近似式を用いて、指定された将来時点における平均m’のトラヒック量に対する分散σ’を算出し、算出した分散σ’と平均m’をパラメータとして生成される分布情報を用いて、上位x%値を算出し、算出した上位x%値を、指定の将来時点において加わるトラヒック量として出力する。このようにして出力されるトラヒック量に対応して、必要な設備の設計を行うことができる。
また、(9)上記(4)、(5)の処理で算出した係数(第1の係数)を用いて、サンプリングレートpにおける平均m(p,j)と分散σ(p,j)の近似式(第1の近似式)を生成し(第1の手順)、生成した第1の近似式を用いて、指定の将来時点における平均m’(p)のトラヒック量の分散σ’(p)を算出し(第2の手順)、この第1,第2の手順を、サンプリングレートpよりも小さい各サンプリングレートpk(k=1〜N)に対して実行し、各サンプリングレートpkにおける将来時点のトラヒック量m’(pk)の分散σ’(pk)を近似する近似式(第2の近似式)における係数(第2の係数)を算出し、算出した第2の係数を第2の近似式に代入した近似式を用いて、各サンプリングレートpkにおける指定の将来時点でのトラヒック量の平均m’(pk)に対する分散σ’(pk)を算出し、算出した分散σ’(pk)と当該平均m’(pk)との組(m’(p1),σ’(p1)),(m’(p2),σ’(p2)),…を、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の近似式(第3の近似式)に代入して、この第3の近似式における係数(第3の係数)を算出し、算出した第3の係数を第3の近似式に代入した第4の近似式により、サンプル前の平均に対する分散を算出する。
さらに、(10)上記(9)における第1の近似式を用いて算出した、将来時点におけるサンプリングレートpでの分散σ’(p)と平均m’(p)を用いた式「σ’(1)={σ’(p)−m’(p)×(1−p)}÷p」により、サンプル前の分散σ’(1)を算出する。
このように、本例では、観測されているサンプルデータから、直接観測が困難なトラヒックの変動量を算出することが可能となり、ネットワークの適切な設計や運用に適用することができる。
尚、本発明は、図1〜図5を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、上述の例では、分散と平均の関係を「σ=φ×m」で与えていたが、それに限定されるものではなく、例えば、その代わりに、近似式として「σ=a+a+a+…+a(nは正の整数)」で与えることでも良い。
また、本例では、グループj毎に測定したデータを用いているが、測定点j毎に測定したデータを用いることでも良い。
また、本例のコンピュータ構成例としても、キーボードや光ディスクの駆動装置の無いコンピュータ構成としても良い。また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
本発明に係るトラヒック変動量推定装置の構成例を示すブロック図である。 図1におけるトラヒック変動量推定装置を設けたIPネットワークの基本構成の一例を示すブロック図である。 図2のIPネットワークにおけるトラヒック特性の第1の例を示す説明図であり、サンプリングレートを変えた場合における、本発明で利用するトラヒックの平均と分散の関係を示す実データ分析結果である。 図2のIPネットワークにおけるトラヒック特性の第2の例を示す説明図であり、フロー集約粒度を変えた場合における、本発明で利用するトラヒックの平均と分散の関係を示す実データ分析結果である。 図1におけるトラヒック変動量推定装置による本発明に係るトラヒック変動量推定処理手順例を示すフローチャートである。
符号の説明
1:トラヒック変動量推定装置、1a:フローID照合部、1b:再サンプリング部、1c:時系列データ生成部、1d:近似式算出部、1e:トラヒック変動量推定部、2a〜2g:ルータ、3:IPネットワーク。

Claims (12)

  1. プログラムされたコンピュータ装置によって、トラヒック量として一定周期毎に観測されたパケット数もしくはバイト数あるいはフロー数からなる時系列データを用いて、観測が困難なトラヒック変動量の推定値を算出するトラヒック変動量推定法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    予め定められた期間の上記時系列データの平均mと分散σ2を算出する手順と、
    算出した時系列データの分散σ2と平均mを用いて、該分散σ2を、該平均mで近似する関数σ2=f(m)を生成する手順と、
    該近似式σ2=f(m)を用いて、時系列データの平均mの領域(平均mの最大値)より大きい平均あるいは時系列データの平均mの領域(平均mの最小値)より小さい平均となるトラヒック量の分散を算出する手順と
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  2. 請求項1に記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    上記近似式σ=f(m)は、σ=φ×mからなることを特徴とするトラック変動量推定方法。
  3. 請求項1に記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    上記近似式σ=f(m)は、σ=a+a+a+…+a(nは正の整数)からなることを特徴とするトラック変動量推定方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    上記観測された時系列データを、発着信アドレスとポート番号およびプロトコル番号を含む識別情報を用いて予め定められたM個のグループに分割し、
    各グループj(j=1〜M)における時系列データの平均m(j)と分散σ(j)を算出し、上記近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を算出する手順
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    ネットワーク内の各測定点jにおける時系列データの平均m(j)と分散σ(j)を算出し、上記近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を算出する手順
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  6. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    上記時系列データのサンプリングを、予め定められたM個のサンプリングレートpk(1〜M)で実行し、
    各サンプリングレートpkにおける当該時系列データの平均m(pk)と分散σ(pk)を算出し、上記近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を求める手順
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  7. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    上記時系列データとしてのフロー数を、サンプリングレートpでサンプリングして当該フロー数の平均m(p)を算出する手順と、
    サンプリングレートpでサンプリングされたフローから、該サンプリングレートpよりも小さいサンプリングレートpk(k=1〜M)で再度サンプリングし、サンプリングレートpkにおける上記フロー数の平均m(pk)と分散σ(pk)を算出し、上記近似式に代入してフィットさせて、当該近似式における係数を算出する手順と、
    算出した係数を用いた近似式を生成する手順と、
    処理対象のフローがxパケットからなる割合g(x)を算出する手順と、
    該算出された割合g(x)と上記平均m(p)を用いた式「m(p)÷Σ{(1−(1−p))×g(x)}」により、サンプル前の平均フロー数を算出する手順と、
    該算出したサンプル前の平均フロー数を上記係数を用いた近似式に代入して、当該サンプル前の分散を算出する手順と
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  8. 請求項4もしくは請求項5のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    上記算出した平均m(j)と分散σ(j)および係数を用いた上記近似式を生成する手順と、
    該生成した近似式を用いて、指定された将来時点における平均m’のトラヒック量に対する分散σ’を算出する手順と、
    該算出した分散σ’と上記平均m’をパラメータとして生成される分布情報を用いて、上位x%値を算出する手順と、
    算出した上位x%値を、上記指定の将来時点において加わるトラヒック量として出力する手順と
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  9. 請求項4もしくは請求項5のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    上記算出した係数(第1の係数)を用いて、サンプリングレートpにおける平均m(p,j)と分散σ(p,j)の近似式(第1の近似式)を生成する第1の手順と、
    該生成した第1の近似式を用いて、指定の将来時点における平均m’(p)のトラヒック量の分散σ’(p)を算出する第2の手順と、
    上記第1,第2の手順を、サンプリングレートpよりも小さい各サンプリングレートpk(k=1〜N)に対して実行し、各サンプリングレートpkにおける将来時点のトラヒック量m’(pk)の分散σ’(pk)を近似する近似式(第2の近似式)における係数(第2の係数)を算出する第3の手順と、
    該第3の手順で算出した第2の係数を上記第2の近似式に代入した近似式を用いて、各サンプリングレートpkにおける指定の将来時点でのトラヒック量の平均m’(pk)に対する分散σ’(pk)を算出する第4の手順と、
    該第4の手順で算出した分散σ’(pk)と当該平均m’(pk)との組(m’(p1),σ’(p1)),(m’(p2),σ’(p2)),…を、請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の近似式(第3の近似式)に代入して、該第3の近似式における係数(第3の係数)を算出し、該算出した第3の係数を上記第3の近似式に代入した第4の近似式により、サンプル前の平均に対する分散を算出する第5の手順と
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  10. 請求項9に記載のトラヒック変動量推定方法であって、
    プログラムされたコンピュータ装置の処理実行手順として、
    上記第1の近似式を用いて算出した、将来時点におけるサンプリングレートpでの分散σ’(p)と平均m’(p)を用いた式「σ’(1)={σ’(p)−m’(p)×(1−p)}÷p」により、サンプル前の分散σ’(1)を算出する手順
    を含むことを特徴とするトラヒック変動量推定方法。
  11. コンピュータに、請求項1から請求項10のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法における各手順を実行させるためのプログラム。
  12. プログラムされたコンピュータ処理によって、トラヒック量として一定周期毎に観測されたパケット数もしくはバイト数あるいはフロー数からなる時系列データを用いて、観測が困難なトラヒック変動量の推定値を算出するトラヒック変動量推定装置であって、
    プログラムされたコンピュータ処理実行手段として、請求項1から請求項10のいずれかに記載のトラヒック変動量推定方法における各手順を実行する手段を具備したことを特徴とするトラヒック変動量推定装置。
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