JP5431560B1 - 監視装置、監視システム、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】通信量の増加を抑制しつつ、適切なタイミングで配電線の各地点の系統電気量を取得することができる監視装置を提供する。
【解決手段】電力系統に配設された電力線の複数の地点のそれぞれの系統電気量を計測する複数の計測器の計測結果を取得する監視装置であって、複数の計測器のそれぞれで測定された電力線の電圧値が、複数の計測器ごとに定められた所定範囲内であるか否かを判定する判定部と、電圧値が所定範囲内でないことが判定されると、電力線における所定地点の電圧の推定値を算出させるべく、複数の計測器の計測結果を取得する取得部と、を備え、所定範囲は、需要家に供給される電圧を規定の範囲内に収めるべく定められた電力線の電圧の第1の範囲より狭い第2の範囲である。
【選択図】図12

Description

本発明は、監視装置、監視システム、及びプログラムに関する。
配電線の電圧を所定の範囲内に維持するには、配電系統における電圧や負荷等の分布を高い精度で把握する必要がある。これに関して、近年は系統電気量(電圧,電流,力率など)を計測する計測器を内蔵する計測器内蔵型の開閉器などの導入が進んでおり、この系統電気量の計測値を活用した系統状態推定手法が開発されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−65788号公報
一般に、複数の計測器で測定される配電線の各地点の系統電気量は、制御所に設けられた親局が所定の間隔(例えば、1時間)ごとに取得し、配電線の電圧の分布を算出する。そして、親局は、全ての地点における配電線の電圧が、所定の範囲に収まっているか否かを判定している。
しかしながら、近年では、数多くの自然エネルギー(例えば、太陽光)による発電設備が、配電線に接続されている。このような発電設備の発電量は短時間で変化するため、配電線の系統電気量も短時間で変化してしまう。また,電気使用量も短時間で変化してしまうことがあり、これによっても系統電気量は短時間で変化してしまう。このため、親局が所定間隔ごとに配電線の電圧を算出して監視した場合であっても、配電線の電圧が長時間所定の範囲内から外れてしまうことがある。一方、系統電気量を取得する間隔を短くすれば、配電線の電圧が長時間所定の範囲内から外れてしまうことを防ぐことは可能であるが、通信量が増加してしまう。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、通信量の増加を抑制しつつ、適切なタイミングで配電線の各地点の系統電気量を取得することができる監視装置を提供する。
上記目的を達成するため、本発明の一つの側面に係る、電力系統に配設された電力線の複数の地点のそれぞれの系統電気量を計測する複数の計測器の計測結果を取得する監視装置は、前記複数の計測器のそれぞれで測定された前記電力線の電圧値が、前記複数の計測器ごとに定められた所定範囲内であるか否かを判定する判定部と、前記電圧値が前記所定範囲内でないことが判定されると、前記電力線における所定地点の電圧の推定値を算出させるべく、前記複数の計測器の計測結果を取得する取得部と、を備え、前記所定範囲は、需要家に供給される電圧を規定の範囲内に収めるべく定められた前記電力線の電圧の第1の範囲より狭い第2の範囲である。
通信量の増加を抑制しつつ、適切なタイミングで配電線の各地点の系統電気量を取得することができる監視装置を提供することができる。
本発明の一実施形態である遠隔監視制御システム35が設けられた電力系統10の概要を示す図である。 開閉器30及び子局50の詳細を示す図である。 親局55の詳細を示す図である。 記憶装置140に記憶される情報の一例を示す図である。 親局55に実現される機能ブロックを示す図である。 計測データ格納テーブル700を示す図である。 区間電力格納テーブル710を示す図である。 気象情報格納テーブル740を示す図である。 状況別区間電力格納テーブル720を示す図である。 状況別系統電圧格納テーブル730を示す図である。 配電線22の電圧の分布を示す図である。 配電線22の許容範囲Xと所定範囲A0〜A2を説明するための図である。 変圧比管理テーブル750を示す図である。 電圧推定値、上限設定値、及び下限設定値の一例を示す図である。 CPU102に実現される機能ブロックを示す図である。 計測データ取得処理の一例を示すフローチャートである。 状況別系統電圧算出処理の一例を示すフローチャートである。 系統監視制御処理の一例を示すフローチャートである。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
図1は、本発明の一実施形態である遠隔監視制御システム35が設けられた電力系統10の概要を示す図である。
電力系統10には、母線20、配電線22,23、遮断器(CB:Circuit Breaker)24〜27、開閉器30〜32、ShR(Shunt Reactor)33、SSR(Step Switched Reactor)34、及び遠隔監視制御システム35が設けられている。
母線20は、電気所Aに設けられ、配電線22,23(電力線)は、各需要家に電力を供給するため、母線20に接続された電力伝送路である。母線20には、変圧器からの所定の高電圧(例えば6600ボルトであり、以下、送出電圧とも記す)が印加される。なお、母線20は3本の母線を含み、配電線22,23の夫々は、3本の配電線を含むが、ここでは便宜上1本の線で記載している。
配電線22は、遮断器24から出力された電力を、電力の需要家に供給するための電力伝送路である。遮断器24から出力された電力は、配電線22の経路上の各地点において、電柱等に設置される柱上変圧器(不図示)によりそれぞれ低圧(例えば定格100ボルト)の電力に変換されて、各需要家に供給される。
遮断器24は、母線20と配電線22との間に設けられ、遮断器25は、母線20と配電線22との間に設けられている。そして、遮断器24,25は、例えば、地絡事故等を検出する継電器(不図示)からの指示や、制御所Cに設けられた親局55からの指示に基づいて、投入または遮断される。
なお、配電線22の経路上における電圧は、配電線22に内在するインピーダンスや経路上の様々な電力消費装置等の影響を受けて、遮断器24からの距離(亘長)が増加するにつれて低下する傾向がある。そのため、各柱上変圧器での変圧比は、需要家に供給される2次側の電圧が、法令で定められた規定電圧範囲内に収まるようにそれぞれ調整されている。この規定電圧範囲は、定格100ボルトの場合は101ボルト±6ボルト(95ボルト〜107ボルト)と規定されている。
図1においては、配電線22の地点A及び地点Bにおいて、柱上変圧器の変圧比が変更されていることが示されている。また詳細は後述するが、以下の説明において、遮断器24から地点Aまでの区間を6600タップ区間、地点Aから地点Bまでの区間を6450タップ区間、地点B以降の区間を6300タップ区間とも記す。
上記のように、配電線22の電圧は、配電線22に内在するインピーダンスや、各需要家設備の稼働状況、気象条件、季節、太陽光発電設備等の各種自家発電装置からの逆潮流などの影響を受けて様々に変化する。そのため電力会社は、毎年、配電用変電所からの送出電圧の調整や柱上変圧器における変圧比の調整をはじめ、配電線22の経路上への電圧調整装置(ShRやSSR等)の設置などの実施計画を策定し、実施計画に従って電力系統に対する制御を行うことによって、需要家に提供される電圧の維持を図っている。
開閉器30〜32は、計測機能が付加された開閉器であり、配電線22に流れる電流を遮断するために配電線22の各地点(例えば、地点10,20,30)に取り付けられている。なお、配電線23にも、配電線22の開閉器30〜32と同様の開閉器(不図示)が設けられているが、ここでは省略している。
開閉器30は、図2に示すように、計測器80、およびスイッチ81を含んで構成される。計測器80は、配電線22において、開閉器30が設置された地点の電圧、電流などを計測する。なお、計測器80は、計器用変成器、計器用変流器等を含んで構成される。
スイッチ81は、子局50からの指示に応じて、入り状態、切り状態が変化する。そして、スイッチ81が切り状態となると、配電線22の電流は遮断される。なお、開閉器31,32も開閉器30と同様である。したがって、開閉器31,32には、それぞれが設けられた地点の電圧等を計測可能な計測器が含まれている。
ShR33は、母線20に設置され、母線20の電圧を調整する電圧調整装置である。ShR33は、母線20に接続あるいは切り離すことが可能な複数(例えば3つ)のリアクトルを備えている。そしてShR33は、母線20の電圧と目標電圧との差分が所定値以内に維持されるように、自律制御(自端制御)を行っている。
母線20の電圧は、電流の位相が電圧の位相に対して進むと上昇し、遅れると下降する。そのためShR33は、母線20の電圧を測定し、その測定値に応じて母線20に接続するリアクトルの数を自律的に調整することにより、母線20の電圧と目標値との差が所定値以上にならないように制御する。
また詳細は後述するが、本実施形態に係るShR33は、通信回線60を介して親局55と通信可能に接続されている。そしてShR33は、親局55から送信されるコマンドに応じて自端制御を中止すると共に、親局55からのコマンドにより指定される制御を実行する。例えばShR33は、自端制御を中止し、母線20に接続するリアクトルの数を2つにすることを指示するコマンドを受信した場合には、母線20に接続されるリアクトルの数を2つにする制御を実行する。
SSR34は、配電線22に設置され、配電線22の電圧を調整する電圧調整装置である。SSR34は、配電線22に接続あるいは切り離すことが可能な複数(例えば3つ)のリアクトルを備えている。そしてSSR34は、配電線22の電圧と目標電圧との差分が所定値以内に維持されるように、自律制御(自端制御)を行う。
配電線22の電圧は、電流の位相が電圧の位相に対して進むと上昇し、遅れると下降する。SSR34は、配電線22の電圧を測定し、その測定値に応じて配電線22に接続するリアクトルの数を自律的に制御することにより、配電線22の電圧と目標値との差が所定値以上にならないように制御する。
また詳細は後述するが、本実施形態に係るSSR34は、通信回線60を介して親局55と通信可能に接続されている。そしてSSR4は、親局55から送信されるコマンドに応じて自端制御を中止すると共に、親局55からのコマンドにより指定される制御を実行する。例えばSSR34は、自端制御を中止し、配電線22に接続するリアクトルの数を3つにすることを指示するコマンドを受信した場合には、配電線22に接続されるリアクトルの数を3つにする制御を実行する。
遠隔監視制御システム35(監視システム)は、配電線22,23における各地点の電圧、電流、力率を監視するとともに、遮断器24〜27、開閉器30〜32、ShR33、SSR34を制御するシステムである。
==遠隔監視制御システム35の詳細==
遠隔監視制御システム35は、子局50〜52、親局55、及び通信回線60を含んで構成される。
<<子局について>>
子局50(監視装置)は、通信回線60を介して送信される親局55からの指示に基づいて、開閉器30の状態を制御するテレコン装置である。また、子局50は、計測器80で計測される電圧(地点10における配電線22の電圧)が所定範囲A0から外れると、計測器80の計測結果を取得し、計測データを親局55に送信する。なお、所定範囲A0についての詳細は後述する。
子局50は、計測装置100、記憶装置101、CPU(Central Processing Unit)102、リレー103、及び通信IF(Interface)104を含んで構成される。
計測装置100は、計測器80の計測結果(電圧、電流等)から力率等を算定するとともに,これらをデジタル化し、計測データとして記憶装置101に格納する。さらに、計測装置100は、計測データをCPU102に出力する。なお、計測データには、配電線22の電圧、電流及び力率の他に、例えば、地点10を示す情報(以下、地点情報とも記す)や計測日時を示す情報等が含まれている。
CPU102は、記憶装置101に格納されたプログラムを実行することにより、子局50を統括制御し、子局50における様々な機能を実現する。
リレー103は、CPU102からの指示に基づいて、スイッチ81の状態を変化させる。
通信IF104は、通信回線60を介して子局50と親局55との間で各種情報(計測データ)、指示のやりとりを行うためのインタフェース装置である。
子局51,52は、親局55からの指示に基づいて、開閉器31,32の状態を制御する。子局51は、地点20における配電線22の電圧が所定範囲A1から外れると、地点20の計測結果を取得し、計測データを親局55に送信する。子局52は、地点30における配電線22の電圧が所定範囲A3から外れると、地点30の計測結果を取得し、計測データを親局55に送信する。なお、子局51,52の詳細は、子局50と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
<<親局55について>>
親局55は、子局50〜52から各地点の計測データを取得し、各計測地点において時間と共に変動する配電線22の電圧の分布を統計的に分析する。また、親局55は、各計測地点における電圧、あるいは電圧の分布状況に等応じて、通信回線60を介して遮断器24〜27、ShR33、SSR34、及び子局50〜52に対し各種指示を送信するテレコン装置(コンピュータ)である。
親局55の構成について、図3に示すハードウェア構成図を参照しながら説明する。親局55は、CPU110、メモリ120、通信IF130、記憶装置140、入力装置150、出力装置160、を備える。
CPU110は親局55の全体の制御を司るもので、記憶装置140に記憶された各種プログラムをメモリ120に読み出して実行することにより、親局55としての各種機能を実現する。
通信IF130は通信を行うための装置である。通信IF130は、例えば通信回線60を介して子局50等と接続され、配電線22の電圧や電流、力率等の計測データを受信する。通信IF130は、例えば通信回線60を介してShR33、SSR34と接続され、ShR33、SSR34に対して各種コマンドを送信する。
記憶装置140は例えばハードディスク装置により構成される。なお、記憶装置140に記憶されるプログラムや各種データ等については後述する。
入力装置150はオペレータ等による親局55へのデータ入力等のために用いられる装置でありユーザインタフェースとして機能する。入力装置150としては例えばキーボードやマウス等を用いることができる。
出力装置160は情報を外部に出力するための装置でありユーザインタフェースとして機能する。出力装置160としては例えばディスプレイやプリンタ等を用いることができる。
<<親局55の詳細について>>
ここで、図4及び図5を参照しつつ親局55の詳細について説明する。図4は、記憶装置140に記憶される情報の一例を示す図であり、図5は、親局55に実現される機能ブロックの一例を示す図である。
記憶装置140には配電系統制御プログラム600、計測データ格納テーブル700、区間電力格納テーブル710、状況別区間電力格納テーブル720、状況別系統電圧格納テーブル730、気象情報格納テーブル740、変圧比管理テーブル750が記憶される。
親局55は、取得部200、電力算出部210、電力分布算出部220、電圧推定値算出部230、電圧判定部240、設定値算出部250、通信部260、及び制御部270を含んで構成される。なお、親局55は、配電系統制御プログラム600を実行することにより、各種機能ブロックを実現する。
<<取得部200及び計測データ格納テーブル700>>
取得部200は、定期的(たとえば毎時0分及び30分)に、子局50〜52のそれぞれの計測データを取得する。そして、取得部200は、取得した計測データを、取得日時を示す情報及び地点情報と対応付けて、計測データ格納テーブル700に記録する。計測データ格納テーブル700にこれらの情報が記憶されている様子を図6に示す。
図6に示すように、計測データ格納テーブル700は、取得部200が取得した計測データを、取得した日時を示す情報(例えば、月日、曜日、時刻)と対応付けて記憶する。図6に示されているように本実施形態に係る取得部200は、30分ごとに各地点の計測データを取得する。
<<電力算出部210及び区間電力格納テーブル710>>
電力算出部210は、計測データに基づいて、これらの子局間で挟まれる区間で消費または生成される有効電力P及び無効電力Qを算出する。電力算出部210は、配電線22において隣接する子局の間で挟まれる全ての区間について有効電力Pと無効電力Qとを算出し、計測データの取得日時を示す情報及び区間を示す識別情報(以下、区間情報とも記す)と対応付けて、区間電力格納テーブル710に記録する。なお、区間情報は、例えば区間の両端の地点における地点情報に基づいて生成される(例えば地点10と地点20とで挟まれる区間の区間情報を区間12とする。)。区間電力格納テーブル710にこれらの情報が記録されている様子を図7に示す。
区間電力格納テーブル710は、配電線22で隣接する地点間(区間)において消費あるいは生成された有効電力P(kVA)と、無効電力Q(kvar)を、日時を示す情報と対応付けて記憶する。
各区間における有効電力P及び無効電力Qは、隣接する2つの地点における電圧、電流、力率の計測データを計測データ格納テーブル700から取得し、これらの計測データに基づいて算出することができる。
そして区間に流入した電力よりも流出した電力の方が小さい場合には、当該区間内において新たに生成された電力よりも消費された電力のほうが大きく、当該区間におけるトータルとしては電力が消費されたことになる。また、区間に流入した電力よりも流出した電力の方が大きい場合には、当該区間内において消費された電力よりも新たに生成された電力のほうが大きく、当該区間内においてトータルとしては新たな電力が生成されたことになる。例えば当該区間内に大規模な太陽光発電設備等が設置されているような場合には、この太陽光発電設備により生成された電力が配電線22に流入することにより、当該区間に流入する電力よりも流出する電力の方が大きくなる。
なお、区間を挟む子局は必ずしも隣接している必要はない。例えば、地点10と地点30との間で区間13を形成して、この区間13において消費あるいは生成された有効電力P(kVA)と、無効電力Q(kvar)を算出するようにしても良い。
<<電力分布算出部220、状況別区間電力格納テーブル720、及び気象情報格納テーブル740>>
電力分布算出部220は、区間電力格納テーブル710に格納された上記各区間の有効電力P及び無効電力Qの中から、所定の条件に該当する日時のデータを抽出し、それらのデータの分布状況を示す統計値を求める。さらに、電力分布算出部220は、これらの統計値から、配電線22の各地点における電圧の分布状況を示す統計値を求める。
上記所定の条件を指定する際には、例えば「7月1日から9月30日までの毎日午前10時から15時の間」というように、日付及び時間を組み合わせて指定するようにすることもできるし、例えば曜日や天候(晴天、雨、曇り、雪、霧など)、気温(例えば最高気温が35℃以上など)、地域(地点10〜地点40の地域)など、様々に指定することが可能である。
電力分布算出部220は、まず、上記所定の条件を指定する情報を入力装置150から受け付け、区間電力格納テーブル710を参照し、上記条件に該当する日時情報と対応付けられているデータ(各区間の有効電力P及び無効電力Q)を抽出する。
なお、指定された条件の中に、天候による指定や気温による指定等が含まれている場合には、電力分布算出部220は、図8に示す気象情報格納テーブル740を参照し、これらの天候や気温に該当する日時を特定したうえで、上記区間電力格納テーブル710を参照して、条件に該当する日時情報と対応付けられているデータを抽出する。
気象情報格納テーブル740は、図8に示すように、毎日所定時間ごとに観測された天候や気温等の気象データを記録したテーブルである。これらの気象データは、通信回線60を介して接続されている他のコンピュータ(不図示)から取得するようにしてもよいし、これらの気象データを観測する気象観測装置(不図示)から通信回線60を介して取得するようにしてもよい。
電力分布算出部220は、区間電力格納テーブル710から、上記条件に該当する日付及び時刻の有効電力P及び無効電力Qを抽出すると、これらの有効電力Pや無効電力Q各値の分布状況を示す統計値を区間毎に求める。
各値の分布状況を示す統計値としては、例えば平均値や標準偏差、分散、最大値、最小値、最頻値、中央値など、様々な値を採用することができるが、平均値と標準偏差等ばらつきの程度を示す量を採用することにより、上記指定された条件下において各区間内で分布する有効電力P及び無効電力Qの各値に対する意義を、確率的見地から容易に理解することが可能となる。これにより、例えば配電系統に対する各種施策内容を検討する際に、配電線22の各地点の電力の変動を確率的な見地から考慮した上で、それぞれの施策の必要性の判断を容易化することが可能になる。
なお電力分布算出部220は、各区間の有効電力Pや無効電力Qの各値の分布状況を示す統計値を求める際に、区間内の一部の有効電力Pや無効電力Qの値が、他の値から大きく(例えば所定値以上)かけ離れた値を有するような場合には、これらの一部の値を除去した上で上記統計値を算出するようにすることもできる。このようにすれば、例えば当該区間内の地域において一時的に発生した停電のような非常時の影響を、統計値から取り除くことが可能となり、より信頼度の高い統計値を得ることが可能となる。
電力分布算出部220は、上記のようにして算出した統計値を、状況別区間電力格納テーブル720に記録する。
状況別区間電力格納テーブル720の一例を図9に示す。状況別区間電力格納テーブル720は、各区間における有効電力P及び無効電力Qの分布状況を示す統計値を記録したテーブルである。
図9に示す例では、7月から8月の毎日10時から15時における各区間での有効電力P及び無効電力Qの平均値及び標準偏差等が記録されると共に、7月から8月の毎日15時から18時における各区間での有効電力P及び無効電力Qの平均値及び標準偏差等も記録されている。
<<電圧推定値算出部230及び状況別系統電圧格納テーブル730>>
電圧推定値算出部230は、状況別区間電力格納テーブル720に記録した各区間の有効電力P及び無効電力Qの分布状況を示す統計値に基づいて、配電線22の各地点における電圧の分布状況を示す統計値を算出する。
電圧推定値算出部230は、配電線22の各区間における有効電力P、無効電力Q及び各区間の負荷に基づいて潮流計算を行うことにより、各地点における電圧の分布状況(電圧推定カーブ)を求めることができる。
潮流計算は、例えば各地点における電圧の平均値や標準偏差等を未知変数とする連立一次方程式を、各区間における有効電力Pの平均値と無効電力Qの平均値と、各区間に設置されている各種電力設備等の負荷と、を用いて解くことにより行うことができる。
電圧推定値算出部230は、このようにして配電線22の各地点における電圧の平均値と標準偏差等、すなわち電圧の分布状況を示す統計値を求めることができる。そして電圧推定値算出部230は、配電線22の各地点における電圧の分布状況を示す統計値を状況別系統電圧格納テーブル730に格納する。
状況別系統電圧格納テーブル730の一例を図10に示す。状況別系統電圧格納テーブル730は、配電線22の各地点における電圧Vの分布状況を示す統計値を記録したテーブルである。
図10に示す例では、7月から8月の毎日10時から15時における各地点での電圧Vの平均値及び標準偏差等が記録されると共に、7月から8月の毎日15時から18時における各地点での電圧Vの平均値及び標準偏差等も状況別系統電圧格納テーブル730に記録されている。
このように、状況別系統電圧格納テーブル730に、配電線22の各地点における電圧Vの平均値と標準偏差等を記録しておくようにすることにより、配電系統に対する各種施策内容を検討する際に、これらのデータを参照することで、配電線22の各地点の電圧の変動を確率的な見地から考慮した上で、それぞれの施策の必要性を判断することが可能になる。なお、状況別系統電圧格納テーブル730に記録された“上限設定値”、“下限設定値”については後述する。
電圧推定値算出部230は、状況別系統電圧格納テーブル730に記録されたデータを様々な形式で出力することもできる。例えば、電圧推定値算出部230は、状況別系統電圧格納テーブル730に記録された数値データをプリンタやモニタ等の出力装置160に出力することもできるし、通信可能に接続された他のコンピュータに送信することもできる。
あるいは、例えば図11に示すように、電圧推定値算出部230は、横軸を配電用変電所からの距離(亘長)とし、縦軸を電圧とした2次元平面上に、状況別系統電圧格納テーブル730に記憶されている配電線22の各地点における電圧の平均値と標準偏差等とをプロットすることによりグラフを生成して、出力装置180から出力したり、他のコンピュータに送信したりすることもできる。
なお図11に示すグラフにおいて、実線は各地点における電圧の平均値をつないだ線であり、点線は平均値と標準偏差等との加算値及び減算値をつないだ線である。
このようなグラフ形式にすることにより、配電線22の各地点の電圧の変動を確率的な見地から検討することを容易化することも可能となる。
<<電圧判定部240及び変圧比管理テーブル750>>
電圧判定部240は、電圧推定値算出部230で算出された配電線22の各地点の電圧の推定値が所定の許容範囲X(第1の範囲)の範囲内であるか否かを判定する。なお、許容範囲Xは、需要家に供給される電圧を規定の範囲内(例えば101ボルト±6ボルト)に収めるべく定められた配電線22の電圧の範囲であり、例えば、図12の実線で示される範囲である。
そして、許容範囲Xは、需要家に提供する電圧の法定の基準範囲(101ボルト±6ボルト)と、配電線22の各地点に設置されている柱上変圧器に設定されている変圧比と、に基づいて定められる。
図13は、配電線22の各地点に設置されている柱上変圧器に設定されている変圧比を記録した変圧比管理テーブル750の一例を示す図である。
図13に示す例では、地点Aより変電所側(図1に示す6600タップ区間)に設置される柱上変圧器は、6600ボルトを101ボルトに変圧する変圧比が設定されていることを示す。また、地点Aと地点Bの間(図1に示す6450タップ区間)に設置される柱上変圧器は、6450ボルトを101ボルトに変圧する変圧比が設定されていることを示す。
この場合、例えば地点Aより変電所側における配電線22の電圧の変動範囲が6208ボルトから6992ボルトであれば、地点Aより変電所側の柱上変圧器の2次側から出力される電圧は95ボルトから107ボルトの範囲に収まるため、需要家に提供する電圧を、法令により定められている基準(101ボルト±6ボルト)内に収めることができる。従って、地点Aより変電所側においては、配電線22の電圧の許容範囲Xは6208ボルトから6992ボルトとなる。
同様に、地点Aと地点Bの間における配電線22の電圧の変動範囲が6067ボルトから6833ボルトであれば、地点Aと地点Bの間の柱上変圧器の2次側から出力される電圧を95ボルトから107ボルトの範囲に収めることができる。従って、地点A2と地点Bの間においては、配電線220の電圧の許容範囲Xは6067ボルトから6833ボルトとなる。
なお配電線22の電圧の許容範囲Xは、法定の基準範囲(例えば101ボルト±6ボルト)を基に算出するのみならず、この法定の基準範囲よりも厳しい基準(例えば101ボルト±4ボルトなど)を基に算出することもできる。
<<設定値算出部250>>
設定値算出部250は、許容範囲Xと、算出された電圧推定カーブとに基づいて、子局50〜52のそれぞれに設定される所定範囲A0〜A2(第2の範囲)を算出する。なお、前述のように、子局50は、計測器80で計測される電圧(地点10における配電線22の電圧)が所定範囲A0から外れると、計測器80の計測結果を取得し、計測データを親局55に送信する。
ここで、子局50に設定される所定範囲A0について、図12、図14を参照しつつ説明する。まず、設定値算出部250は、子局50が設けられた地点10(第1地点)と、地点10に隣接し、子局51が設けられた地点20(第2地点)とで挟まれる区間12内において、許容範囲Xの上限と、電圧推定カーブ(例えば、各点の電圧の平均値)との差の最小値を求める。ここでは、地点Aにおける許容範囲Xの上限と、電圧推定カーブとの差(裕度)が最も小さく、差は“ΔVH12”となる。そして、設定値算出部250は、地点10における平均値V1に対し、“ΔVH12”を加算した値“V1+ΔVH12”を所定範囲A0の上限を示す上限設定値とする。
また、設定値算出部250は、区間12内において、電圧推定カーブ(例えば、測定値の平均値)と、許容範囲Xの下限との差の最小値を求める。ここでは、地点Aにおける電圧推定カーブと、許容範囲Xの下限との差(裕度)が最も小さく、差は、“ΔVL12”となる。そして、設定値算出部250は、地点10における平均値V1に対し、“ΔVL12”を減算した値“V1−ΔVL12”を所定範囲A0の下限を示す下限設定値とする。
設定値算出部250は、地点20と地点30とで挟まれる区間23や、地点30と末端とで挟まれる区間34においても、所定範囲A1,A2を所定範囲A0と同様に計算する。図12に示す例において、区間23においては、許容範囲Xの上限と、配電線22の電圧の平均値との差が最小となる点は、地点20である。このため、図14に示すように地点20における上限設定値は、“V2+ΔVH2”となる。一方、配電線22の電圧の平均値と、許容範囲Xの上限との差が最小となる点は、地点30である。このため、地点20における下限設定値は、“V2−ΔVL3”となる。
区間34は、区間12と同様に、タップが変更される地点Bで、許容範囲Xの上限及び下限のそれぞれと配電線22の電圧の平均値との差が最も小さくなっている。このため、地点30における上限設定値、下限設定値は、 “V3+ΔVH34”,“V1−ΔVL34”となる。
なお、設定値算出部250は、各地点(地点10〜30)における上限設定値、下限設定値を、状況別系統電圧格納テーブル730に格納する。
<<通信部260及び制御部270>>
通信部260は、各種情報(例えば、算出された各地点における上限設定値、下限設定値)や指示を子局50〜52に送信する。また、通信部260は、子局50〜52からの計測データを受信する。
制御部270は、電圧推定値算出部230で算出された配電線22の各地点の電圧の推定値が所定の許容範囲Xの範囲内にないと電圧判定部240が判定した場合、電圧推定カーブが許容範囲Xに入るよう、電圧調整装置(ShR33、SSR34)を制御する。なお、この際、ShR33、SSR34は自律制御でなく、制御部270により制御される。そして、電圧推定カーブが許容範囲Xに入ると、制御部270は、ShR33、SSR34に自律制御を再開させる。
==CPU102に実現される機能ブロックの一例について==
図15は、子局50のCPU102に実現される機能ブロックの一例を示す図である。なお、子局51,52に含まれるCPU(不図示)にも、図15と同様の機能ブロックが実現される。
CPU102は、判定部300、取得部301、記憶部302、通信部303、及び制御部304を含んで構成されている。
判定部300は、計測器80で計測された電圧が、所定範囲A0の範囲内にあるか否かを判定する。判定部300は、判定処理を実施する際に、記憶部302(第1及び第2記憶部)に記憶された所定範囲A0の上限設定値、下限設定値のそれぞれの情報を用いる。
取得部301は、計測器80で計測された電圧が所定範囲A0の範囲内にないと判定されると、計測器80から出力される電圧、電流、及び力率を取得し、計測データとして記憶部302に格納する。
通信部303は、親局55からの指示に基づいて、記憶部302に格納された計測データを親局55に送信する。また、通信部303は、親局55から送信される所定範囲A0の上限設定値、下限設定値を受信する毎に、記憶部302に格納する。
制御部304(開閉器制御部)は、親局55からの指示に基づいて、スイッチ81の状態が変化するよう、リレー103を制御する。
==計測データ取得処理の一例==
ここで、親局55により行われる計測データ取得処理について、図16を参照しながら説明する。
取得部200は、所定の計測データ取得時刻が到来したか否かを監視している(S100)。本実施形態においては、定期的(たとえば毎時0分及び30分)に、取得部200は、子局50〜52に対して、計測データの取得要求を送信する。そして、取得部200は、子局50〜52のそれぞれから送信されてくる計測データを受信する(S101)。また、取得部200は、取得した計測データを、取得日時を示す情報及び地点情報と対応付けて、図6の計測データ格納テーブル700に格納する(S102)。
電力算出部210は、計測データに基づいて、これらの子局間で挟まれる区間で消費または生成される有効電力P及び無効電力Qを算出する(S103)。電力算出部210は、全ての区間について有効電力Pと無効電力Qとを算出し、識別情報(区間情報)と対応付けて、図7の区間電力格納テーブル710に記録する(S104)。
このような処理が繰り返されることにより、計測データ格納テーブル700、区間電力格納テーブル710には適宜新たな情報が格納される。
==状況別系統電圧算出処理の一例==
親局55により行われる状況別系統電圧算出処理(電圧カーブの算出処理)について、図17を参照しながら説明する。
電力分布算出部220は、まず、所定の条件(例えば「7月1日から9月30日までの毎日午前10時から15時の間」等)を指定する情報を入力装置150から受け付ける(S200)。電力分布算出部220は、区間電力格納テーブル710を参照し、上記条件に該当する日時情報と対応付けられているデータ(各区間の有効電力P及び無効電力Q)を抽出する(S201)。そして、電力分布算出部220は、区間電力格納テーブル710から、上記条件に該当する日付及び時刻の有効電力P及び無効電力Qを抽出すると、これらの有効電力Pや無効電力Q各値の分布状況を示す統計値を区間毎に求める(S202)。さらに電力分布算出部220は、上記のようにして算出した統計値を、図9に示す状況別区間電力格納テーブル720に記録する(S203)。
電圧推定算出部230は、状況別区間電力格納テーブル720に記録した各区間の有効電力P及び無効電力Qの分布状況を示す統計値に基づいて、配電線22の各地点における電圧の分布状況を示す統計値を算出し、状況別系統電圧格納テーブル730に格納する(S204)。
つぎに、電圧判定部240は、変圧比管理テーブル750から、配電線22の各地点に設置されている柱上変圧器に設定されている変圧比を取得し、許容範囲Xを算出する(S205)。そして、設定値算出部250は、状況別系統電圧格納テーブル730に格納された所定の条件における配電線22の各地点の電圧の平均値と、許容範囲Xの上限及び下限と、に基づいて、子局50〜52のそれぞれに設定される所定範囲A0〜A2の上限設定値、下限設定値を算出する(S206)。
設定値算出部250は、算出された上限設定値、下限設定値を状況別系統電圧格納テーブル730に格納し、通信部260は、子局50〜52のそれぞれに送信する(S207)。この結果、子局50〜52のそれぞれには、所定範囲A0〜A2が設定されることになる。
==系統監視制御処理の一例==
ここで、遠隔監視制御システム35により行われる系統監視制御処理の一例について、図18を参照しながら説明する。系統監視制御処理では、配電線22の各地点における電圧が、所定許容範囲A0〜A2から外れた場合、親局55側で、実際に配電線22の各地点の電圧を算出させる。そして、算出された配電線22の各地点の電圧が許容範囲Xを外れていたら、配電線22の各地点の電圧が許容範囲Xに入るよう、電圧調整装置が親局55により集中制御される。なお、ここでは、子局50〜52は同様に動作するため、子局50を例に説明する。
まず、子局50の判定部300は、計測される地点10の電圧を取得する(S300)。そして、判定部300は、計測された電圧が所定範囲A0から外れているか否かを判定する(S301)。計測された電圧が所定範囲A0から外れている場合(S301:YES)、取得部301は、計測器80の計測結果を取得し、通信部303は、計測データを親局55に送信する(S302)。なお、この際、子局51,52も計測データを親局55に送信する。
親局55の電圧推定算出部230は、状況別区間電力格納テーブル720から、受信した計測データの情報(例えば、月日、曜日、時刻)と対応する配電線220上の各区間における有効電力及び無効電力の平均値、標準偏差等を読みだす(S303)。
例えば、現在時刻が8月1日の正午で晴天であるとした場合において、オペレータ等が入力装置150から所定の条件、例えば「7月から8月の晴天の日における毎日10時から15時」を指定すると、電圧推定算出部230は、状況別区間電力格納テーブル720に記憶されているデータのうち、この所定の条件に対応する各区間での有効電力P及び無効電力Qの平均値及び標準偏差等のデータを読み出す。
電圧推定算出部230は、取得した上記直近の計測データと、状況別区間電力格納テーブル720から読み出した上記各区間における有効電力及び無効電力の平均値、標準偏差等により、潮流計算を行うことで、計測器80等が設置されていない各地点における電圧の推定値を算出する(S304)。
また電圧判定部240は、変圧比管理テーブル750から、各地点に配置される柱上変圧器に設定されている変圧比を読みだし、許容範囲Xを算出する(S305)。そして、電圧判定部240は、配電線22の各地点での電圧の推定値が上記許容範囲Xを逸脱するか否かを判定する(S306)。
配電線22のすべての地点において、配電線22の電圧の推定値が許容範囲Xを逸脱しない場合には(S306:NO)、処理が終了される。一方、いずれかの地点において、配電線22の電圧の推定値が許容範囲Xを逸脱する場合には(S306:YES)、制御部270は、電圧調整装置(ShR33、SSR34)の自律制御を停止させ、配電線22の電圧の推定値が許容範囲Xに入るよう、集中制御を行う(S307)。これにより、需要家の電圧が規定電圧範囲に収まることになる。なお、処理S307が終了されると、制御部270は、再び電圧調整装置を自律制御させ、処理S300が繰り返される。
以上、本発明の一実施形態である遠隔監視制御システム35について説明した。例えば、配電線22の地点10の電圧値が所定範囲A0内でない場合、子局50〜52は各地点での計測結果を取得する。このため、子局50〜52は、適切なタイミング(配電線22の各地点における電圧が逸脱してしまう可能性が高いタイミング)で、配電線の各地点の系統電気量を取得可能である。また、子局50等は、親局55からの指示によらず、各地点の系統電気量を取得する。このため、子局と親局との間の通信量の増加を抑制することができる。
また、所定範囲A0の上限設定値は、図12、図14に示すように、地点10の平均値“V1”と、許容範囲Xの上限と区間12の電圧の平均値との差の最小値“ΔVH12”との和の値が設定されている。そして、所定範囲A0の上限設定値は、地点10の平均値“V1”と、区間12の電圧の平均値と許容範囲Xの下限との差の最小値“ΔVL12”との和の値が設定されている。このため、配電線22の電圧が許容範囲をX逸脱してしまう可能性を極めて低くすることができる。
また、子局50〜52は、配電線22の各地点の系統電気量を取得できるだけでなく、各地点に設けられた開閉器30〜32も制御することが可能である。
また、親局55は、配電線22の電圧が許容範囲Xを逸脱してしまう場合、電圧調整装置を制御する。このため、需要家の電圧は規定範囲に収められる。
なお、上記実施例は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
例えば、地点10の上限設定値、下限設定値は、“(V1+ΔVH12)×0.9”、“(V1−ΔVL12)×0.9”等と、より所定範囲A0が狭くなる値を設定しても良い。このような場合であっても、配電線22の電圧が許容範囲をX逸脱してしまう可能性を極めて低くすることができる。
10 電力系統
20 母線
22,23 配電線
24,25 遮断器(CB)
30〜32 開閉器
33 ShR
34 SSR
35 遠隔監視制御システム
50〜52 子局
55 親局
60 通信回線
80 計測器
81 スイッチ
100 計測装置
101,140 記憶装置
102,110 CPU
103 リレー
104,130 通信IF
120 メモリ
150 入力装置
160 出力装置
200 取得部
210 電力算出部
220 電圧分布算出部
230 電圧推定値算出部
240 電圧判定部
250 設定値算出部
260,303 通信部
270,304 制御部
300 判定部
301 取得部
302 記憶部
600 配電系統管理支援プログラム
700 計測データ格納テーブル
710 区間電力格納テーブル
720 状況別区間電力格納テーブル
730 状況別系統電圧格納テーブル
740 気象情報格納テーブル
750 変圧比管理テーブル

Claims (7)

  1. 電力系統に配設された電力線の複数の地点のそれぞれの系統電気量を計測する複数の計測器の計測結果を取得する監視装置であって、
    前記複数の計測器のそれぞれで測定された前記電力線の電圧値が、前記複数の計測器ごとに定められた所定範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    前記電圧値が前記所定範囲内でないことが判定されると、前記電力線における所定地点の電圧の推定値を算出させるべく、前記複数の計測器の計測結果を取得する取得部と、
    を備え、
    前記所定範囲は、
    需要家に供給される電圧を規定の範囲内に収めるべく定められた前記電力線の電圧の第1の範囲より狭い第2の範囲であること、
    を特徴とする監視装置。
  2. 請求項1に記載の監視装置であって、
    第1地点と前記第1地点に隣接する第2地点とで挟まれる区間内において、前記第1の範囲の上限と前記電力線の電圧の平均値との差の最小値と、前記第1地点における電圧の平均値とに応じた値を、前記第1地点における前記所定範囲の上限値として記憶する第1記憶部と、
    前記区間内において、前記電力線の電圧の平均値と前記第1の範囲の下限との差の最小値と、前記第1地点における電圧の平均値とに応じた値を、前記第1地点における前記所定範囲の下限値として記憶する第2記憶部と、
    を含み、
    前記判定部は、
    前記第1地点で測定される前記電力線の電圧値と、前記上限値及び下限値とに基づいて、前記第1地点で測定される前記電力線の電圧値が前記所定範囲内であるか否かを判定すること、
    を特徴とする監視装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の監視装置であって、
    前記電力線の前記複数の地点のそれぞれに設けられた開閉器の状態を、入力される指示に基づいて制御する開閉器制御部を更に備えること、
    を特徴とする監視装置。
  4. 電力系統に配設された電力線の複数の地点のそれぞれの系統電気量を計測する複数の計測器の計測結果を取得する監視装置と、
    子局である前記監視装置の親局と、
    を備え、
    前記監視装置は、
    前記複数の計測器のそれぞれで測定された前記電力線の電圧値が、前記複数の計測器ごとに定められた所定範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    前記電圧値が前記所定範囲内でないことが判定されると、前記電力線における所定地点の電圧の推定値を算出させるべく、前記複数の計測器の計測結果を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記計測結果を前記親局に送信する第1送信部と、
    を含み、
    前記所定範囲は、
    需要家に供給される電圧を規定の範囲内に収めるべく定められた前記電力線の電圧の第1の範囲より狭い第2の範囲であり、
    前記親局は、
    前記計測結果が前記第1送信部から送信されると、前記計測結果に基づいて前記所定地点の電圧の推定値を算出する第1算出部を含むこと、
    を特徴とする監視システム。
  5. 請求項4に記載の監視システムであって、
    前記監視装置は、
    第1地点における前記所定範囲の上限値を記憶する第1記憶部と、
    前記第1地点における前記所定範囲の下限値を記憶する第2記憶部と、
    を更に含む、
    前記判定部は、
    前記第1地点で測定される前記電力線の電圧値と、前記上限値及び下限値とに基づいて、前記第1地点で測定される前記電力線の電圧値が前記所定範囲内であるか否かを判定し、
    前記親局は、
    前記第1地点と前記第1地点に隣接する第2地点とで挟まれる区間内において、前記第1の範囲の上限と前記電力線の電圧の平均値との差の最小値と、前記第1地点における電圧の平均値とに応じた値を、前記上限値として算出し、前記電力線の電圧の平均値と前記第1の範囲の下限との差の最小値と、前記第1地点における電圧の平均値とに応じた値を、前記下限値として算出する第2算出部と、
    前記第2算出部で算出された前記上限値及び前記下限値を、前記第1及び第2記憶部に記憶させるべく前記監視装置に送信する第2送信部と、
    を含むこと、
    を特徴とする監視システム。
  6. 請求項4または請求項5に記載の監視システムであって、
    前記親局は、
    算出された前記電圧の推定値が前記第1の範囲内でない場合、算出された前記電圧の推定値が前記第1の範囲内に入るよう、前記電力線に接続された電圧調整装置を制御する制御部を更に含むこと、
    を特徴とする監視システム。
  7. 電力系統に配設された電力線の複数の地点のそれぞれの系統電気量を計測する複数の計測器の計測結果を取得するコンピュータに、
    前記複数の計測器のそれぞれで測定された前記電力線の電圧値が、前記複数の計測器ごとに定められた所定範囲内であるか否かを判定する手順と、
    前記電圧値が前記所定範囲内でないことが判定されると、前記電力線における所定地点の電圧の推定値を算出させるべく、前記複数の計測器の計測結果を取得する手順と、
    を実行させ、
    前記所定範囲は、
    需要家に供給される電圧を規定の範囲内に収めるべく定められた前記電力線の電圧の範囲より狭い範囲であること、
    を特徴とするプログラム。
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