JP5429648B2 - 内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備 - Google Patents
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Description
また、直径34m以上のものには、全面火災が発生した場合は三点セットの放射量では容量が不足するため、石油コンビナート等災害防止法に基づいて、タンク直径に応じた放水能力を持つ大容量泡放水砲を設置することが義務化され、全面火災時には消火泡をタンク内部に放射し、タンク液表面に展開し、消火する仕組みとなっている。
更に、放爆で固定屋根の一部又は全部がタンク上に残存した場合、地上からの泡放射は固定屋根に妨げられるため想定通りにタンク内液体危険物表面に放射できず、消火が困難になる場合がある。
また、ベント火災やフィッシュマウス火災の消火方法において、従来は消防自動車が、防油堤の外側から屋根と側板の接合部に生じた開口部に、或いはベントの中に泡を放射しなければタンク内液体危険物表面に届かないため、消火が困難になる虞れが存在した。
このため、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の消火にあっては、浮き蓋が損傷し、浮き蓋上に溢流した液体危険物が火災になった場合、あるいは浮き蓋が浮力喪失や浮き蓋上に溢流した液体危険物で沈下し、気相部又は大気に露出した液体危険物の一部、全部が火災になった場合、タンク上部に備え付けられた固定泡消火設備により、発泡した泡消火薬剤水溶液を側板に沿って落下させ、液体危険物表面に浮上展開して火災を消火しなければならないが、放爆によりタンク上部が損傷し、タンク上部に備え付けられた固定泡消火設備が使用できない場合がある。
またホースの代わりに雨水の排水管を利用する場合、排水管内に液体危険物、あるいは雨水、消火水溶液が溜まった状態では発泡した泡消火薬剤水溶液を供給することは困難になる。
また、露出した液体危険物が火災を起こした場合、地上から、固定屋根に妨げられることなくタンク内に消火泡の導入が出来、部分火災、全面火災の消火が可能である。
更に、ベント火災、フィッシュマウス火災等に対しては、防油堤の外側から、屋根と側板の接合部に生じた開口部に、或いはベントの中に消火泡を投入するという困難な消火作業がなくなり、タンク内に消火泡の導入が出来るようになり、これらの円滑迅速な火災消火が可能である。
また、可撓管は保形性ホースなので、非使用時には内部に空気が満たされて浮力を生じるため、浮き屋根を引き下げることは無い。使用時に於いても、発泡した泡消火薬剤水溶液は、貯蔵液体よりも比重が軽いため浮力が生じ、浮き屋根を引き下げることは無い。更にまた、可撓管は保形性ホースなので、キンクすることが無く、発泡した泡消火薬剤水溶液を投入する際に詰まって異常圧力になることがなく、円滑に発泡した泡消火薬剤水溶液を放出できる。
また、可撓管に液体危険物が溜まらないように常時空洞にしておくことができ、泡消火薬剤水溶液が液体危険物で汚染されることなく、円滑に不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液を導入し、防火、消火作業をすることができる。
また、図16に示すように直径Aより直径aが小さい場合は以下の様に放出口12の位置と数量を決定する。
先ず、直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描く。但し正多角形Cの一辺の長さLは、直径aより短い中で、最大であること。
また、円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円Bと重複する面積の大きい方の円bnを全ての接点dnにおいて描く。放出口12は、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、正多角形Cの頂点の数以上を数量とし、同心円F上で等間隔の位置に設置する。図16に示す例では、放出口12の数は、3個とする。
また、図17に示す様に同心円F上に設置した放出口12の位置を中心とし、直径aの円bnを描く。隣り合った円bnの接点と円Bの中心方向の法線において、法線の長さがAの1/2より短い場合は、円bnの全ての接点を通過し、円Bの中心位置と同じ中心とし、円Bの直径より小さい円Gを描く。円Gの直径がaより小さい場合は、放出口12を円Bの中心に一つ設置する。円Gの直径がaより大きい場合は、図16に説明した場合と同様に円Gに内接する正多角形を描いて放出口12の位置と数量を決定する。
このように構成した場合、蓋27aは、圧縮バネ32によって常に放出口28を閉じる方向に付勢されており、バネの付勢力より可撓管14方向からの圧力が勝った場合にのみ開口する。
したがって、液体危険物の浸入を常に防止し、消火や防火作業の場合にのみ放出口28を開くことができる。
このように構成した場合、液体危険物の浸入を常に防止し、消火や防火作業の場合にのみ放出口28を開くことができる。
更に、可撓管114についても実施例1で説明したものを使用することができる。
更に、注入口113についても実施例1で説明したものを使用することができる。
10a 側板
11 浮き蓋
11a チューブシール
12 放出口
13 注入口
14 可撓管
16 注入ホース
17 減圧器
18 圧力容器車輌
19 固定屋根
20 蓋体
21 パッキン
22 フランジ
23 フランジ
24 鋼線
25 補強繊維
26 耐油性樹脂
27 逆流防止機構(圧力作動弁)
27a 蓋
28 放出口
29 挿通口
30 案内片
31 ガイドバー
31a 抜け止め
32 圧縮バネ
33 マンホール
34 取り付け管
35 挿通孔
37 取付フランジ
38 取付フランジ
39 原液搬送車
40 消火栓
41 化学消防車
42 発泡器
100 浮き屋根式タンク
100a 側板
111 浮き屋根
111a チューブシール
112 放出口
113 注入口
114 可橈管
Claims (2)
- 引火性及び可燃性液体を貯蔵するための内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備であって、
前記浮き蓋または浮き屋根は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備え、
前記タンクは、側板マンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、
前記放出口と注入口は、保形性の可撓管で接続し、
前記放出口は、タンク直径Aと放出口から放射される発泡した泡消火薬剤水溶液が広がる円の直径aを比較した時、タンク直径Aが大きい場合に、
直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描き、(但し正多角形Cの一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円と重複する面積の多い方を選択して円bnを描き、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、正多角形Cの頂点の数以上を数量とし、タンク円と同心円F上で等間隔の位置に設置することを特徴とする内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備。 - 引火性及び可燃性液体を貯蔵するための内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備であって、
前記浮き蓋または浮き屋根は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備え、
前記タンクは、側板マンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、
前記放出口と注入口は、保形性の可撓管で接続し、
前記放出口は、タンク直径Aと放出口から放射される発泡した泡消火薬剤水溶液が広がる円の直径aを比較した時、タンク直径Aが大きい場合に、
直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描き、(但し正多角形Cの一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円と重複する面積の多い方を選択して円bnを描き、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、
前記同心円F上に前記正多角形Cの頂点の数以上の放出口を等間隔の位置に設置すると共に、
前記同心円F上に設置した放出口の位置を中心とし、直径aの円bnを描き、隣り合った円bnの接点と円Bの中心方向の法線において、法線の長さがAの1/2より短い場合は、円bnの全ての接点を通過し、円Bの中心位置と同じ中心とし、円Bの直径より小さい円Gを描き、
円Gの直径がaより小さい場合は、放出口を円Bの中心に一つ設置し、
円Gの直径がaより大きい場合は、円Gに内接する正多角形を描き、(但し正多角形の一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Gと内接する正多角形の接点において、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、円Gと重複する面積の多い方を選択して円を描き、描かれた全ての円の中心を通過する円以上の直径であり、円Gの中心と同じ中心の円を同心円とし、正多角形の頂点の数以上を数量とし、タンク円と同心円上で等間隔の位置に放出口を設置することを特徴とする内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備。
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