JP5429648B2 - 内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備 - Google Patents

内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備 Download PDF

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Description

本発明は、引火性及び可燃性液体を貯蔵するための「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」の地震等の異常時における「消火及び防火設備」に関するものである。
一般に、石油等の引火性及び可燃性液体を貯蔵する「内部浮き蓋付固定屋根タンク」では、消防法に基づいて固定泡消火設備を備えることが義務化されており、タンク火災時には消火泡をタンク側板に沿って落下させ、タンク液表面に展開し、部分火災、全面火災を消火する仕組みとなっている。また、固定泡消火設備が機能不全に陥った場合に備えて、石油コンビナート等災害防止法に基づいて、図18に示すような大型化学消防自動車1、大型高所放水車2、泡原液搬送車3の所謂三点セットを設置することが義務化され、またタンクの全面火災、タンクのベント部から出火するベント火災や、タンク屋根の取付部などから出火するフィッシュマウス火災の消火においては、消防自動車により消火活動を行う仕組みとなっている。
更に、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」では図19に示すように従来は地震等でタンク内の浮き蓋5等に異常が確認された場合、貯蔵液を除去してからタンクの復旧作業を行わなければならず、この作業に際して、先ず作業員がタンク屋根上部6に乗ってベント部7等からホースを挿入し、圧力容器車輌8、減圧器9等を介して不活性ガスを導入し、タンク内雰囲気を限界酸素濃度以下にしてからでないと、油抜きが出来なかった。その際に火災や爆発が起こり、危険が伴う虞れが存在した。
一般に、石油等の引火性及び可燃性液体を貯蔵する「浮き屋根式タンク」では、消防法により固定泡消火設備を備えることが義務化されており、タンク火災時には消火泡をタンク側板に沿って落下させ、リング火災を消火する仕組みになっている。また、固定泡消火設備が機能不全に陥った場合に備えて、石油コンビナート災害防止法に基づいて、図20に示すような大型化学消防自動車1、大型高所放水車2、泡原液搬送車3の所謂三点セットを設置することが義務化され、リング火災を地上から消火する仕組みになっている。
また、直径34m以上のものには、全面火災が発生した場合は三点セットの放射量では容量が不足するため、石油コンビナート等災害防止法に基づいて、タンク直径に応じた放水能力を持つ大容量泡放水砲を設置することが義務化され、全面火災時には消火泡をタンク内部に放射し、タンク液表面に展開し、消火する仕組みとなっている。
「内部浮き蓋付固定屋根タンク」では図18に示すような石油コンビナート等災害防止法に基づいて配備された、大型化学消防自動車1、大型高所放水車2、泡原液搬送車3の所謂三点セットによる消火では、放爆で固定屋根がタンクから飛散し、オープントップになった場合でも、タンクまでの放射距離が長い場合あるいは、地上からの泡放射は風向きにより消火泡が想定通りにタンク内液体危険物表面に届かず、消火が困難になる場合がある。
更に、放爆で固定屋根の一部又は全部がタンク上に残存した場合、地上からの泡放射は固定屋根に妨げられるため想定通りにタンク内液体危険物表面に放射できず、消火が困難になる場合がある。
また、ベント火災やフィッシュマウス火災の消火方法において、従来は消防自動車が、防油堤の外側から屋根と側板の接合部に生じた開口部に、或いはベントの中に泡を放射しなければタンク内液体危険物表面に届かないため、消火が困難になる虞れが存在した。
「内部浮き蓋付固定屋根タンク」は、設計上、火災時に内圧が急激に上昇した場合に圧力で固定屋根と側板の溶接部を開口させて圧力を逃す放爆構造となっているため、側板上部に設置されている固定泡消火設備は、放爆時に損傷を受け機能を喪失し易いという根本的な設計上の問題が存在する。
このため、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の消火にあっては、浮き蓋が損傷し、浮き蓋上に溢流した液体危険物が火災になった場合、あるいは浮き蓋が浮力喪失や浮き蓋上に溢流した液体危険物で沈下し、気相部又は大気に露出した液体危険物の一部、全部が火災になった場合、タンク上部に備え付けられた固定泡消火設備により、発泡した泡消火薬剤水溶液を側板に沿って落下させ、液体危険物表面に浮上展開して火災を消火しなければならないが、放爆によりタンク上部が損傷し、タンク上部に備え付けられた固定泡消火設備が使用できない場合がある。
従来の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の火災を未然に防止する防火にあっては、浮き蓋が損傷した時、浮き蓋が沈下した時、またはチューブシールが脱落した時に、液体危険物が浮き蓋上に溢流した場合、作業員が固定屋根上に登り不活性ガス、発泡した泡消火薬剤水溶液をタンク内に導入するが、この際、タンクが爆発限界の範囲内になるため作業員が固定屋根上で作業する事は非常に危険を伴うものであった。
「浮き屋根式タンク」において、石油コンビナート等災害防止法に基づいて配備された、図20に示すような大型化学消防自動車1、大型高所放水車2、泡原液搬送車3の所謂三点セットや、大容量泡放水砲による消火では、タンク4aまでの放射距離が長い場合は、地上からの泡放射は風向きにより消火泡が想定通りにタンク内液体危険物表面に届かず、消火が困難になる可能性がある。
従来、泡消火薬剤水溶液を送液するために、保形でないホースを使用したり、浮き屋根上から雨水を排水する排水管を介して泡消火薬剤水溶液を供給したりする方式が提案されている。しかしながら、泡消火薬剤水溶液を送液するために、保形でないホースを使用する方式がある。しかしながら、保形でないホースは液体危険物中で潰れたりキンクしたり折れ曲がったりして発泡した泡消火薬剤水溶液を円滑に供給することが不可能になるおそれがある。
またホースの代わりに雨水の排水管を利用する場合、排水管内に液体危険物、あるいは雨水、消火水溶液が溜まった状態では発泡した泡消火薬剤水溶液を供給することは困難になる。
前記目的を達成するために、本発明は引火性及び可燃性液体を貯蔵するための内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備であって、前記浮き蓋または浮き屋根は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備え、前記放出口と注入口は、保形性の可撓管で接続し、前記タンクは、側板マンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、前記放出口は、タンク直径Aと放出口から放射される発泡した泡消火薬剤水溶液が広がる円の直径aを比較した時、タンク直径Aが大きい場合に、直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描き、(但し正多角形Cの一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円と重複する面積の多い方を選択して円bnを描き、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、正多角形Cの頂点の数以上を数量とし、タンク円と同心円F上で等間隔の位置に設置することを特徴とする。
また、本発明において、前記放出口は、タンク直径Aと放出口から放射される発泡した泡水溶液が広がる円の直径aを比較した時、タンク直径Aが大きい場合に、同心円F上に設置した放出口の位置を中心とし、直径aの円bnを描き、隣り合った円bnの接点と円Bの中心方向の法線において、法線の長さがAの1/2より短い場合は、円bnの全ての接点を通過し、円Bの中心位置と同じ中心とし、円Bの直径より小さい円Gを描き、円Gの直径がaより小さい場合は、放出口を円Bの中心に一つ設置し、円Gの直径がaより大きい場合は、直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描き、(但し正多角形Cの一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円と重複する面積の多い方を選択して円bnを描き、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、正多角形Cの頂点の数以上を数量とし、タンク円と同心円F上で等間隔の位置に設置することを特徴とするものである。
また、本発明において、前記注入口は、タンク開放点検用の側板マンホールに設けたことを特徴とするものである。
この発明は前記した構成からなるので、以下に説明するような効果を奏することができる。
本発明では引火性及び可燃性液体を貯蔵するための内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備であって、前記浮き蓋または浮き屋根は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備え、前記タンクは、側板マンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、前記放出口と注入口は、保形性の可撓管で接続し、前記放出口は、タンク直径Aと放出口から放射される発泡した泡消火薬剤水溶液が広がる円の直径aを比較した時、タンク直径Aが大きい場合に、直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描き、(但し正多角形Cの一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円と重複する面積の多い方を選択して円bnを描き、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、正多角形Cの頂点の数以上を数量とし、タンク円と同心円F上で等間隔の位置に設置するので、チューブシールが脱落したり、地震等で浮き蓋が損傷したり、或いは浮力喪失で沈下し、危険物が溢流した場合には、作業員が屋根上で消火泡の導入準備作業をする必要がなく、地上からタンク内に消火泡を導入することができ、露出した液体危険物の蒸気発生を抑止するとともに、タンク内雰囲気を限界酸素濃度以下にして、火災、爆発発生を未然に防止することができる。
また、露出した液体危険物が火災を起こした場合、地上から、固定屋根に妨げられることなくタンク内に消火泡の導入が出来、部分火災、全面火災の消火が可能である。
更に、ベント火災、フィッシュマウス火災等に対しては、防油堤の外側から、屋根と側板の接合部に生じた開口部に、或いはベントの中に消火泡を投入するという困難な消火作業がなくなり、タンク内に消火泡の導入が出来るようになり、これらの円滑迅速な火災消火が可能である。
本発明では、引火性及び可燃性液体を貯蔵するための「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」であって、前記浮き屋根は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備え、前記タンクは、側板に発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、前記放出口と注入口は、保形性の可撓管で接続したので、地震等で浮き屋根が損傷したり、或いは浮力喪失で沈下し、危険物が溢流して火災を起こした場合、地上から、風や火災による上昇気流の影響を受けることなく、全面火災の消火が可能である。
また、可撓管は保形性ホースなので、非使用時には内部に空気が満たされて浮力を生じるため、浮き屋根を引き下げることは無い。使用時に於いても、発泡した泡消火薬剤水溶液は、貯蔵液体よりも比重が軽いため浮力が生じ、浮き屋根を引き下げることは無い。更にまた、可撓管は保形性ホースなので、キンクすることが無く、発泡した泡消火薬剤水溶液を投入する際に詰まって異常圧力になることがなく、円滑に発泡した泡消火薬剤水溶液を放出できる。
また、本発明では、引火性及び可燃性液体を貯蔵するための「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」であって、前記放出口は浮き蓋及び浮き屋根の上面から所定の高さ立ち上がって形成されているので、液体危険物が放出口から浸入することを防止でき、また、浮き屋根や蓋が沈下した場合には前記放出口は、逆流防止機構を備えており、放出口から液体危険物が浸入することを防止するとともに、可撓管から供給される不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液の圧力で開放されるので、発泡した泡消火薬剤水溶液或いは不活性ガス注入時に放出口を介して可撓管から液体危険物の逆流を防ぐことが出来、安全・迅速な消火活動を実現することができる。
また、可撓管に液体危険物が溜まらないように常時空洞にしておくことができ、泡消火薬剤水溶液が液体危険物で汚染されることなく、円滑に不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液を導入し、防火、消火作業をすることができる。
また、本発明では、引火性及び可燃性液体を貯蔵するための「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」であって、前記放出口は、タンク直径に応じて、1個または複数個設けられたので、円滑に不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液を導入し、防火、消火作業をすることができる。
また、本発明では、引火性及び可燃性液体を貯蔵するための「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」であって、前記注入口は、タンク開放点検用の側板マンホールに設けたので、設置作業を容易にすることができる。
図1は、本発明に係る「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」における、タンクの内部構成を示す一部を切り欠いた説明図である。 図2は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」に使用される可撓管(保形ホース)の一例を示す一部を切り欠いた説明図である。 図3は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」に使用される放出口における圧力作動弁(逆流防止機構)の一例を示す一部を切り欠いた説明図である。 図4は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」に使用される放出口における逆流防止機構の第2の実施例を示す一部を切り欠いた説明図である。 図5は、同圧力作動弁(逆流防止機構)の第3の実施例を示す一部を切り欠いた説明図である。 図6は、同圧力作動弁(逆流防止機構)の第4の実施例を示す一部を切り欠いた説明図である。 図7は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」に使用される注入口の一例を示す一部を切り欠いた説明図である。 図8は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」のガスによる防火状況を示す説明図である。 図9は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」のガスによる消火状況を示す説明図である。 図10は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の泡による防火状況を示す説明図である。 図11は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の泡による消火状況を示す説明図である。 図12は、本発明の「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」における、タンクの内部構成を示す一部を切り欠いた説明図である。 図13は、同「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」における泡による防火状況を示す説明図である。 図14は、同「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」における泡による消火状況を示す説明図である。 図15は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」に於けるタンク直径と放出口の数、位置についての説明図である。 図16は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」に於けるタンク直径と放出口の数、位置についての説明図である。 図17は、同「内部浮き蓋付固定屋根タンク」及び「浮き屋根式タンク」に於けるタンク直径と放出口の数、位置についての説明図である。 図18は、従来の引火性及び可燃性液体貯蔵するための「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の消火方法の一例を示す説明図である。 図19は、従来の引火性及び可燃性液体貯蔵するための「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の防火方法の一例を示す説明図である。 図20は、従来の引火性及び可燃性液体貯蔵するための「浮き屋根式タンク」の消火方法の一例を示す説明図である。
本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」は、浮き蓋が不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備えるとともに、タンクが側板に不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、放出口と注入口を保形性の可撓管で接続したもので、風や火災による上昇気流の影響を受けることなく、また固定屋根に邪魔されることなく、貯蔵タンクの消火を効果的に行うことができる。また、地震等でタンク内に異常が確認された場合、貯蔵液を除去する際に作業員がタンク屋根上で不活性ガスを導入する作業が必要ない。
以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図8は本発明に係る「内部浮き蓋付固定屋根タンク」のガスによる防火状況を示す説明図、図1は、本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」における、タンクの内部構成を示す一部を切り欠いた説明図である。ここで、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」10は、引火性及び可燃性液体を貯蔵するためのものであって、浮き蓋11は、不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口12を備え、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」10は、側板10aのマンホールに不活性ガス又は発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口13を備え、放出口12と注入口13とは、保形性の可撓管14で接続されている。なお、泡消火薬剤水溶液は、空気または不活性ガスによって発泡される。
図8は、注入口13は、注入ホース16を介して減圧器17に接続されており、液体ガスを積載した圧力容器車輌18に積載された液体不活性ガスを気化した後に導入する。「内部浮き蓋付固定屋根タンク」10は、図1に示すように頂部に固定屋根19を備えている。また、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」10の内部には、チューブシール11aを有する浮き蓋11が配設されており、タンク内部に貯蔵する可燃性液体の量に応じて上下動することができる。
放出口12は、本実施の形態では浮き蓋11の中央部分に1つ、或いはタンク直径に応じて必要数、浮き蓋11の中央部分を中心に浮き蓋全体に均等に泡が拡散するように取り付けられる。つまり、1つの放出口から単位時間当たりに拡散できる泡の範囲は限られてしまう為、短時間で浮き蓋11全面に泡を拡散するためには、浮き蓋の中央部分とその周囲に均等に配置する必要がある。例えば、中央に1つとそれから所定半径で等中心角度に配置してもよい。
図15〜17は、本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」に於けるタンク直径と放出口の数、位置についての説明図である。図15において、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」10の直径をA、放出口12から放射される発泡した泡水溶液が広がる円の直径をaとした場合、直径Aより直径aが大きい場合には、放出口12は「内部浮き蓋付固定屋根タンク」10の中心に一つ設置する。
また、図16に示すように直径Aより直径aが小さい場合は以下の様に放出口12の位置と数量を決定する。
先ず、直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描く。但し正多角形Cの一辺の長さLは、直径aより短い中で、最大であること。
また、円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円Bと重複する面積の大きい方の円bnを全ての接点dnにおいて描く。放出口12は、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、正多角形Cの頂点の数以上を数量とし、同心円F上で等間隔の位置に設置する。図16に示す例では、放出口12の数は、3個とする。
また、図17に示す様に同心円F上に設置した放出口12の位置を中心とし、直径aの円bnを描く。隣り合った円bnの接点と円Bの中心方向の法線において、法線の長さがAの1/2より短い場合は、円bnの全ての接点を通過し、円Bの中心位置と同じ中心とし、円Bの直径より小さい円Gを描く。円Gの直径がaより小さい場合は、放出口12を円Bの中心に一つ設置する。円Gの直径がaより大きい場合は、図16に説明した場合と同様に円Gに内接する正多角形を描いて放出口12の位置と数量を決定する。
また、図3において、放出口12は、先端部12aが浮き蓋11の上面から所定の高さHだけ垂直に立ち上がって形成されており、フランジ22で浮き蓋11に取り付けられている。そして、放出口12の開口端には、逆流防止機構の一つである蓋体20が取り付けられている。蓋体20は、開口端と略等しい径を有しており、パッキン21を介してやや小径の下端部20aが放出口12の内径に挿嵌されている。したがって、蓋体20は、浮き蓋11の上面からの液体危険物の浸入を防止するとともに、可撓管14方向からの一定の圧力で外れて開放される。放出口12は、浮き蓋11の下面で略直角に湾曲して後端部12bが浮き蓋面に対して平行に形成されている。また、放出口12の後端部12bは、フランジ23で可撓管14の先端に連結されている。
可撓管14は、図2に示すようにスパイラル状の鋼線24及び補強繊維25を内包した耐油性樹脂26から構成されている。また、タンク内に収納する引火性及び可燃性液体に対して、耐油性を有するとともに、円形断面を保持する保形性を有している。更に、可撓管14は、浮き蓋11の上下動に余裕をもって追随するようにタンク内に螺旋状に配置することが望ましい。更にまた、補強繊維25によって耐圧性を高めることができる。したがって、浮き蓋11の上下動に自在に追随するとともに、液圧で潰れる虞れもない。「内部浮き蓋付固定屋根タンク」10内に貯蔵される引火性及び可燃性液体としては、原油、重油、石油、灯油、軽油、ガソリン、ナフサ、アルコール類等が挙げられる。
図4は、本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」に使用される放出口28における逆流防止機構27の一例を示す一部を切り欠いた説明図である。放出口28は、先端部28aが図に示すように浮き蓋11の上面から所定の高さHだけ垂直に立ち上がって形成されており、フランジ22で浮き蓋11に取り付けられている。そして、放出口28の開口端には、逆流防止機構27が取り付けられている。逆流防止機構27は、開口端と略等しい径を有した蓋27aを有しており、パッキン21を介して放出口28の内径に挿嵌されている。また、放出口28の先端(上端)には、中央に挿通口29を有した案内片30が形成されている。そして、この挿通口29に蓋27aの下面中央から垂設されたガイドバー31が挿通されている。また、ガイドバー31の先端は、拡大して抜け止め31aとなっている。
したがって、逆流防止機構27は、浮き蓋11の上面からの液体危険物の浸入を防止するとともに、可撓管14方向からの一定の圧力で浮上して開口する。また、蓋27aは、ガイドバー31を介して案内片30で支承されているので、内部からの圧力が低下すると再度、元の位置に復帰して放出口28を閉塞して、液体危険物の浸入を防止する。放出口28は、第1の実施例と同様に浮き蓋11の下面で略直角に湾曲して後端部28bが浮き蓋面に対して平行に形成されている。また、放出口28の後端部28bは、フランジ23で可撓管14の先端に連結されている。
図5は、本発明の圧力作動弁(逆流防止機構)の他の実施例を示す一部を切り欠いた説明図である。本実施の形態に於いて、図4に示す逆流防止機構と略同様であるが、ガイドバー31の周囲で案内片30と抜け止め31aの間に圧縮バネ32が配設されている。
このように構成した場合、蓋27aは、圧縮バネ32によって常に放出口28を閉じる方向に付勢されており、バネの付勢力より可撓管14方向からの圧力が勝った場合にのみ開口する。
したがって、液体危険物の浸入を常に防止し、消火や防火作業の場合にのみ放出口28を開くことができる。
図6は、本発明の圧力作動弁(逆流防止機構)の第4の実施例を示す一部を切り欠いた説明図である。本実施の形態に於いて、放出口28の後端部28bには、フランジ50によってラプチャーディスク51が取付けられるとともに、端部に鑽孔板52が取付けられている。ラプチャーディスク51は、アルミ箔等から構成され、所定の圧力で破裂して、開口する。また、鑽孔板52は、複数の小孔を有した板状体であり、ゴミの侵入を防止するとともに、不活性ガスや発泡した泡消火薬剤水溶液の放出を可能とする。更に、鑽孔板52は、網等で構成してもよい。
このように構成した場合、液体危険物の浸入を常に防止し、消火や防火作業の場合にのみ放出口28を開くことができる。
図7は、本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」に使用される注入口の一例を示す一部を切り欠いた説明図である。注入口13は、タンクの下端側板10aに設けられたタンク点検用のマンホール33に設けられている。マンホール33の略中央には、取り付け管34を挿通する為に挿通孔35が形成され、この挿通孔35に取り付け管34が溶接等で固定される。取り付け管34は、マンホール33に対して略垂直に取り付けられ、取り付け管の両端に形成された取付フランジ37、38で可撓管14及び不活性ガス等の注入ホース16に接続される。また常時において、注入ホース16を接続しない場合は、タンクの外側に位置する取付フランジ37には、閉止フランジを取り付けマンホール33の挿通孔35を閉鎖する。
このように構成されたマンホール33は、「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の開放点検時にはマンホール自体をナットを緩めて取り外すとともに保形性の可橈管14を外に引き出し、保形性の可撓管14を取付フランジ38部分で分離してタンク内部に入れてから、作業員がタンク内に入り点検する。
次に、本願発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」を使用した不活性ガスによる防火について説明する。図8に示すようにタンクが火災に到らなくとも、地震や落雷でタンク内部に異常が生じた場合、例えば、浮き蓋11が損傷した場合や、浮き蓋11が沈下した場合、浮き蓋11のチューブシール11aが脱落した場合には、気相部が爆発限界内の雰囲気になるので、防爆、防火措置を講じる必要がある。本願発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」においては、注入口13の取付フランジ37に注入ホース16を接続するとともに、液体ガスを積載した圧力容器車輌18からの液体不活性ガスを減圧器17でガス化して注入する。
注入口13から不活性ガスを注入すると可撓管14を介して放出口12に導かれる。この際、可撓管14は保形性を有しているので、浮き蓋11の上下動に円滑に追随するとともに、油圧でホースが潰れることなく不活性ガスを円滑に放出口12へ送ることができる。また、可撓管14から放出口12へ送られた不活性ガスは、図3に示すような構成の放出口では、蓋体20がパッキン21を介して下端部20aで放出口12の内径に挿嵌されているので、所定の圧力以下では吐出することなく、液体危険物が浸入する虞れがない。不活性ガスの圧力が所定値以上になると、蓋体20が外れて固定屋根19と浮き蓋11の上に露出した引火性及び可燃性液体の間の気相部に不活性ガスが充填され、限界酸素濃度以下に下げ、防爆、防火処置を行い、静電気によるスパーク等を防止しつつ引火性及び可燃性液体の抜き取りを実行することができる。
以上のような「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」によれば、作業員がタンク屋根上で作業することなく、地上から安全にタンク内に不活性ガスを充填してタンク気相部を限界酸素濃度以下に下げることができる。不活性ガスとしては、二酸化炭素ガス、窒素ガス等を使用することができる。
また、図4に示す逆流防止機構27を使用した場合には、蓋27aが一旦開いても、蓋27aは、ガイドバー31を介して案内片30で支承されているので、不活性ガスの圧力が低下すると再度、元の位置に復帰して放出口28を閉塞し、液体危険物の浸入を防止する。
また、図5に示す逆流防止機構27を使用した場合には、蓋27aは、圧縮バネ32によって常に放出口28を閉じる方向に付勢されており、バネの付勢力より可撓管14方向からの圧力が勝った場合にのみ開口するので、液体危険物の浸入を常に防止し、消火や防火作業の場合にのみ放出口28を開くことができる。
図9は、本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の不活性ガスによる消火状況を示す説明図である。ここで、固定屋根19と浮き蓋11の間の気相部で火災が発生した場合、従来は固定屋根19が邪魔をして消防自動車による消火が難しく、また浮き蓋が沈下し全面火災が発生した場合、タンク下方内部から発泡した泡消火薬剤水溶液を供給しても浮き蓋11が邪魔をして発泡した泡消火薬剤水溶液の浮上が難しかった。本発明では、注入口13の取付フランジ37に注入ホース16を接続するとともに、液体ガスを積載した圧力容器車輌18からの液体不活性ガスを減圧器17でガス化して注入する。
図10は、本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の泡による防火状況を示す説明図である。例えば、タンク内部に異常が生じて、浮き蓋11が損傷した場合や、浮き蓋11が沈下した場合、浮き蓋11のチューブシール11aが脱落した場合には、防火措置を講じる必要がある。本願発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の「消火及び防火設備」においては、注入口13の取付フランジ37に注入ホース16を接続するとともに、原液搬送車39からの泡消火薬剤に消火栓40からの水を化学消防車41で混合するとともに、発泡器42で発泡させた後、注入する。注入された発泡した泡消火薬剤水溶液は、放出口12から浮き蓋11の上に露出した引火性及び可燃性液体上面に浮上展開してシール層を形成する。
以上のようにタンクの浮き蓋11上に露出した引火性及び可燃性液体を発泡した泡消火薬剤水溶液で覆い、作業員がタンク屋根上で作業することなく、地上から爆発限界の範囲外の状態にして安全に防火することができる。
図11は、本発明の「内部浮き蓋付固定屋根タンク」の泡による消火設備を示す説明図である。浮き蓋11が損傷した場合や、浮き蓋11が沈下した場合、浮き蓋11のチューブシール11aが脱落した場合において、固定屋根19と浮き蓋11上に露出した引火性及び可燃性液体の間の気相部で火災が発生した場合、従来は固定屋根19が邪魔をして消防自動車による消火が難しく、また、タンク下方内部から発泡した泡消火薬剤水溶液を供給しても浮き蓋11が邪魔をして難しかった。本発明では、注入口13の取付フランジ37に注入ホース16を接続するとともに、原液搬送車39からの泡消火薬剤に消火栓40からの水を化学消防車41で混合するとともに、発泡器42で発泡させた後、注入する。注入された発泡した泡消火薬剤水溶液は、放出口12から浮き蓋11の上に露出した引火性及び可燃性液体上面に浮上展開してシール層を形成する。
なお、上記説明は、空気を使用して発泡器によって発泡させる例について説明したが、これに限ることなく、不活性ガスを使用して発泡させてもよく、不活性ガスで発泡した泡消火薬剤水溶液を放出し、空気発泡に比べて迅速に火勢を抑え、ベント火災、フィッシュマウス火災を消火することができる。
本発明の「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」は、浮き屋根に発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備えるとともに、タンクが側板マンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、放出口と注入口を保形性の可撓管で接続したもので、風や火災による上昇気流の影響を受けることなく、「浮き屋根式タンク」の消火を効果的に行うことができる。
以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図14は本発明に係る「浮き屋根式タンク」の消火状況を示す説明図、図12は、本発明の「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」における、タンクの内部構成を示す一部を切り欠いた説明図である。ここで、「浮き屋根式タンク」の消火設備は、引火性及び可燃性液体を貯蔵するためのものであって、浮き屋根111は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口112を備え、「浮き屋根式タンク」100は、側板100aのマンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口113を備え、放出口112と注入口113とは、保形性の可撓管114で接続されている。なお、発泡した泡消火薬剤水溶液は、空気または不活性ガスによって発泡される。
放出口112は、本実施の形態では浮き屋根111の中央部分に1つ、或いはタンク直径に応じて必要数、浮き屋根111の中央部分を中心に浮き屋根全体に均等に泡が拡散するように取り付けられる。つまり、1つの放出口112から単位時間当たりに拡散できる泡の範囲は限られてしまう為、短時間で浮き屋根111の全面に泡を拡散するためには、浮き屋根111の中央部分とその周囲に均等に配置する必要がある。例えば、中央に1つとそれから所定半径で等中心角度に配置してもよい。
本実施の形態においても、浮き屋根の直径(タンク直径)と放出口の数、位置について実施例1で述べた関係が成立する。また、放出口112の開口端に設置する逆流防止機構についても実施例1で説明したものを使用することができる。
更に、可撓管114についても実施例1で説明したものを使用することができる。
更に、注入口113についても実施例1で説明したものを使用することができる。
図13は、本発明の「浮き屋根式タンク」の泡による防火状況を示す説明図である。例えば、タンク内部に異常が生じて、浮き屋根111が損傷した場合や、浮き屋根111が沈下した場合、防火措置を講じる必要がある。本願発明の「浮き屋根式タンク」の防火設備においては、注入口113の取付フランジ37に注入ホース16を接続するとともに、原液搬送車39からの泡消火薬剤に消火栓40からの水を化学消防車41で混合するとともに、発泡器42で発泡させた後、注入する。注入された発泡した泡消火薬剤水溶液は、放出口112から浮き屋根111の上に露出した引火性及び可燃性液体上面に浮上展開してシール層を形成する。
以上のようにタンクの浮き屋根上に溢流した引火性及び可燃性液体を発泡した泡消火薬剤水溶液で覆い、確実に効率よく、迅速に防火することができる。
図14は、本発明の「浮き屋根式タンク」の泡による消火状況を示す説明図である。浮き屋根111が損傷した場合や、浮き屋根111が沈下した場合、浮き屋根111上に露出した引火性及び可燃性液体で火災が発生した場合、風や火災による上昇気流の影響を受け消防自動車による消火が難しく、また、タンク下方内部から発泡した泡消火薬剤水溶液を供給しても浮き屋根111が邪魔をして難しかった。本発明では、注入口113の取付フランジ37に注入ホース16を接続するとともに、原液搬送車39からの泡消火薬剤に消火栓40からの水を化学消防車41で混合するとともに、発泡器42で発泡させた後、注入する。注入された発泡した泡消火薬剤水溶液は、放出口112から浮き屋根111上に溢流した引火性及び可燃性液体上面を被覆し、あるいは浮き屋根が沈下した場合は液面に浮上展開してシール層を形成する。
なお、上記説明は、空気を使用して発泡器によって発泡させる例について説明したが、これに限ることなく、不活性ガスを使用して発泡させてもよく、不活性ガスで発泡した泡消火薬剤水溶液を放出し、火災燃焼面を不活性ガスで覆うため、空気発泡に比べて迅速に火勢を抑え消火することができる。
以上のような「浮き屋根式タンク」の「消火及び防火設備」によれば、風や火災による上昇気流の影響を受けることなく、効率良く発泡した泡消火薬剤水溶液を浮き屋根上に溢流し、あるいは大気中に露出した引火性及び可燃性液体上面に浮上展開することが出来る。
10 内部浮き蓋付固定屋根タンク
10a 側板
11 浮き蓋
11a チューブシール
12 放出口
13 注入口
14 可撓管
16 注入ホース
17 減圧器
18 圧力容器車輌
19 固定屋根
20 蓋体
21 パッキン
22 フランジ
23 フランジ
24 鋼線
25 補強繊維
26 耐油性樹脂
27 逆流防止機構(圧力作動弁)
27a 蓋
28 放出口
29 挿通口
30 案内片
31 ガイドバー
31a 抜け止め
32 圧縮バネ
33 マンホール
34 取り付け管
35 挿通孔
37 取付フランジ
38 取付フランジ
39 原液搬送車
40 消火栓
41 化学消防車
42 発泡器
100 浮き屋根式タンク
100a 側板
111 浮き屋根
111a チューブシール
112 放出口
113 注入口
114 可橈管

Claims (2)

  1. 引火性及び可燃性液体を貯蔵するための内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備であって、
    前記浮き蓋または浮き屋根は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備え、
    前記タンクは、側板マンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、
    前記放出口と注入口は、保形性の可撓管で接続し、
    前記放出口は、タンク直径Aと放出口から放射される発泡した泡消火薬剤水溶液が広がる円の直径aを比較した時、タンク直径Aが大きい場合に、
    直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描き、(但し正多角形Cの一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円と重複する面積の多い方を選択して円bnを描き、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、正多角形Cの頂点の数以上を数量とし、タンク円と同心円F上で等間隔の位置に設置することを特徴とする内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備
  2. 引火性及び可燃性液体を貯蔵するための内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備であって、
    前記浮き蓋または浮き屋根は、発泡した泡消火薬剤水溶液を放出するための放出口を備え、
    前記タンクは、側板マンホールに発泡した泡消火薬剤水溶液を注入するための注入口を備え、
    前記放出口と注入口は、保形性の可撓管で接続し、
    前記放出口は、タンク直径Aと放出口から放射される発泡した泡消火薬剤水溶液が広がる円の直径aを比較した時、タンク直径Aが大きい場合に、
    直径Aの円Bに内接する正多角形Cを描き、(但し正多角形Cの一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Bと内接する正多角形Cの接点dnにおいて、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、タンク円と重複する面積の多い方を選択して円bnを描き、描かれた全ての円bnの中心を通過する円E以上の直径であり、円Bの中心と同じ中心の円を同心円Fとし、
    前記同心円F上に前記正多角形Cの頂点の数以上の放出口を等間隔の位置に設置すると共に、
    前記同心円F上に設置した放出口の位置を中心とし、直径aの円bnを描き、隣り合った円bnの接点と円Bの中心方向の法線において、法線の長さがAの1/2より短い場合は、円bnの全ての接点を通過し、円Bの中心位置と同じ中心とし、円Bの直径より小さい円Gを描き、
    円Gの直径がaより小さい場合は、放出口を円Bの中心に一つ設置し、
    円Gの直径がaより大きい場合は、円Gに内接する正多角形を描き、(但し正多角形の一辺の長さはaより短い内で最大であること)円Gと内接する正多角形の接点において、隣同士の接点を通過し且つ直径aの円のうち、円Gと重複する面積の多い方を選択してを描き、描かれた全てのの中心を通過する円以上の直径であり、円Gの中心と同じ中心の円を同心円とし、正多角形の頂点の数以上を数量とし、タンク円と同心円上で等間隔の位置に放出口を設置することを特徴とする内部浮き蓋付固定屋根タンク及び浮き屋根式タンクの消火及び防火設備。
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