JP5428947B2 - 近傍磁界測定装置、電流パターン特定方法及び電流パターン特定プログラム - Google Patents

近傍磁界測定装置、電流パターン特定方法及び電流パターン特定プログラム Download PDF

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Description

この発明は、近傍磁界測定装置、電流パターン特定方法及び電流パターン特定プログラムに係り、特に、電子機器などから放射される不要な電磁波の発生源となるノイズ電流を特定する場合に用いて好適な近傍磁界測定装置、電流パターン特定方法及び電流パターン特定プログラムに関する。
電子機器から放射された電磁波が他の電子機器に干渉し、放射源とは別の電子機器で誤動作が発生することがある。また、近年では、たとえば携帯電話機などの無線携帯端末において、機能の高度化や電子部品の高密度実装化により、端末内で発生した電磁波が無線回路に干渉して無線通信品質が低下する危惧のあることが指摘されている。これらの不要な電磁波(電磁妨害波)を低減する取り組みとして、電子機器開発企業などでは、近傍磁界測定装置を利用して、電子機器の筐体面や部品実装基板面などの電磁界分布を調べ、製品開発者が電磁妨害波の放射に関係するノイズ電流を推定し、回路設計の変更や、金属シールド及び磁性体シートなどの電磁妨害波低減の対策を行っている。
ところが、不要な電磁波が放射されている箇所を調査する場合、被測定物の近傍磁界を測定して得られる磁界強度分布に基づいて、製品開発者などが推定している。この場合、ノイズ放射箇所の特定は、開発者のスキルに負うところが大きく、不要なノイズ対策部品を追加して製品コストの増大を招いたり、分析に多大な時間がかかり、製品開発日程が遅延するなどの問題点がある。このため、電子機器から放射される不要な電磁波の発生源となるノイズ電流を特定する装置が要求されている。
この種の関連技術としては、たとえば、特許文献1に記載された半導体評価装置がある。
この半導体評価装置では、電磁界測定手段により、半導体の上面に平行な平面内の2次元電磁界分布が測定される。分布画像生成手段により、電磁界測定手段によって測定された半導体の電磁界分布から、あらかじめ定められた閾値よりも大きい電磁界分布が抽出される共に、当該電磁界分布が2次元平面内の分布画像に変換される。画像照合手段により、分布画像生成手段によって生成された分布画像と、あらかじめ生成された半導体の配線やリードフレームの投影画像とが照合される。放射源特定手段により、画像照合手段での照合により電磁界分布と配線やリードフレームの画像が重なる場合には、当該重なった配線又はリードフレームがノイズの放射源と特定される。
また、特許文献2に記載された近傍電磁界測定システムでは、回路基板から発生する近傍電磁界の分布が測定され、測定位置情報と回路パターン設計位置情報との整合をとって、回路パターン設計情報上に電磁界測定結果が表示される。そして、電磁界測定結果と回路パターン設計情報である配線あるいはプレーンのパターンとが対応付けられる。
また、特許文献3に記載された電流推定装置では、磁界分布測定手段により、プリント配線板上の一方向以上の磁界成分の分布が検出電流に基づいて測定される。データベースには、電流密度モデルが記憶されている。放射磁界パターン生成器により、データベースに記憶されている電流密度モデルから放射磁界パターンが生成される。電流密度モデル配列生成器により、磁界分布測定手段による検出電流とデータベースに記憶される電流密度モデルとから、プリント配線板上の面内の電流密度モデルの配列が生成される。電流密度計算器により、電流密度モデル配列生成器により生成された電流密度モデルの配列と放射磁界パターン生成器により生成された放射磁界パターンとを用いて電流密度分布が求められる。
特開2000−074969号公報 特開2004−198232号公報 特開平11−014671号公報
しかしながら、上記関連技術では、次のような課題があった。
すなわち、特許文献1に記載された半導体評価装置では、半導体の放射ノイズが正確に測定されるが、この発明とは構成や処理方法が異なる。
特許文献2に記載された近傍電磁界測定システムでは、高速に高密度実装時のノイズ源の特定が行われるが、この発明とは構成や処理方法が異なる。
特許文献3に記載された電流推定装置では、プリント配線板上を流れる電流の分布が高い信頼性で求められるが、この発明とは構成や処理方法が異なる。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、電子機器などから放射される不要な電磁波の発生源となるノイズ電流を特定する近傍磁界測定装置、該装置に用いられる電流パターン特定方法及び電流パターン特定プログラムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明の第1の構成は、近傍磁界測定装置に係り、被測定物の所定の面に対して磁界検出手段により検出された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分を抽出し、合成して合成分布図を生成する磁界分布図合成手段と、該磁界分布図合成手段で生成された前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードを抽出する配列コード抽出手段と、該配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードのうちの特定の配列コードに対して、該配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度を比較し、その比較結果を当該配列コードに追加して検索用配列コードを生成する演算手段と、該演算手段で生成される前記検索用配列コードに対応した電流のパターンがデータベースとして予め記憶されている記憶手段と、前記演算手段で生成された前記検索用配列コードに基づいて前記データベースを検索し、前記合成分布図中の電流のパターンを特定する検索手段とを備えてなることを特徴としている。
この発明の第2の構成は、電流パターン特定方法に係り、磁界分布図合成手段が、被測定物の所定の面に対して磁界検出手段により検出された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分を抽出し、合成して合成分布図を生成する磁界分布図合成処理と、配列コード抽出手段が、前記磁界分布図合成手段で生成された前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードを抽出する配列コード抽出処理と、演算手段が、該配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードのうちの特定の配列コードに対して、該配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度を比較し、その比較結果を当該配列コードに追加して検索用配列コードを生成する演算処理と、記憶手段が、演算手段で生成される前記検索用配列コードに対応した電流のパターンをデータベースとして予め記憶する記憶処理と、検索手段が、前記演算手段で生成された前記検索用配列コードに基づいて前記データベースを検索し、前記合成分布図中の電流のパターンを特定する検索処理とを行うことを特徴としている。
この発明の構成によれば、被測定物の電流のパターンを特定する近傍磁界測定装置を実現することができる。
この発明の一実施形態である近傍磁界測定装置の要部の構成を示すブロック図である。 図1中の入力装置1から磁界分布図合成部11に入力される近傍磁界の水平成分及び垂直成分の概念を示す図である。 図1の近傍磁界測定装置の動作を説明するフローチャートである。 部品実装基板の配線に電流が流れている場合の近傍磁界強度分布の例を説明する図である。 磁界分布図合成部11で行われる処理を説明する図である。 配列コード抽出部12で行われる処理を説明する図である。 記憶装置21に記憶されているデータベースの例を示す図である。 記憶装置21に記憶されているデータベースの例を示す図である。
上記磁界分布図合成手段(磁界分布図合成部)は、上記磁界強度の極大値から同極大値より低い所定のレベルまで抽出し、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の上記極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成して上記合成分布図を生成する構成とされている近傍磁界測定装置を実現する。
また、上記磁界分布図合成手段(磁界分布図合成部)は、上記磁界強度の極大値から同極大値より3dB低いレベルまで抽出する構成とされている。上記配列コード抽出手段(配列コード抽出部)は、上記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の上記極大値が存在する領域が3箇所以上検知された場合に上記配列コードとして抽出する構成とされている。上記演算手段(演算部)は、上記配列コード抽出手段(配列コード抽出部)で抽出された上記配列コードが、少なくとも2つの上記水平成分と3つの上記垂直成分とからなり、かつ上記垂直成分と上記水平成分とが交互に配列されている状態の場合、両端の上記垂直成分よりも中央の上記垂直成分の磁界の強度が強いとき、上記比較結果を、2つの上記水平成分に対応する電流が互いに逆方向の状態とする一方、両端の上記垂直成分よりも中央の上記垂直成分の磁界の強度が弱いとき、上記比較結果を、2つの上記水平成分に対応する電流が互いに同方向の状態とする構成とされている。上記記憶手段(記憶装置)は、上記検索用配列コードに対応した電流の上記パターンとして、当該電流の位置及び向きが記憶されている。上記検索手段(検索部)は、上記データベースを検索し、上記合成分布図中で電流の位置及び向きを特定する構成とされている。
実施形態
図1は、この発明の一実施形態である近傍磁界測定装置の要部の構成を示すブロック図である。
この形態の近傍磁界測定装置は、同図に示すように、入力装置1と、解析システム10と、記憶装置21と、出力装置22とから構成されている。入力装置1は、たとえば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブなどのデータ読取り装置やコンピュータのキーボードなどであり、被測定物の所定の面(たとえば、電子機器の筐体面や部品実装基板面など)に対して図示しない磁界プローブ(磁界検出手段)により検出された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布を入力するためのものである。
解析システム10は、電流パターン特定プログラムに基づいて機能するコンピュータで構成され、磁界分布図合成部11と、配列コード抽出部12と、演算部13と、検索部14とから構成されている。磁界分布図合成部11は、入力装置1から入力された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分を抽出し、合成して合成分布図を生成する。特に、この実施形態では、磁界分布図合成部11は、上記磁界強度の極大値から同極大値より低いレベル(たとえば、3dB低いレベル)まで抽出し、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の同極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成して合成分布図を生成する。配列コード抽出部12は、磁界分布図合成部11で生成された合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードを抽出する。特に、この実施形態では、配列コード抽出部12は、上記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の極大値が存在する領域が3箇所以上検知された場合に上記配列コードとして抽出する。
演算部13は、配列コード抽出部12で抽出された配列コードのうちの特定の配列コードに対して、同配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度を比較し、その比較結果を当該配列コードに追加して検索用配列コードを生成する。特に、この実施形態では、演算部13は、配列コード抽出部12で抽出された配列コードが、たとえば2つの水平成分と3つの垂直成分とからなり、かつ垂直成分と水平成分とが交互に配列されている状態の場合、両端の垂直成分よりも中央の垂直成分の磁界の強度が強いとき、上記比較結果を、2つの水平成分に対応する電流が互いに逆方向の状態とする一方、両端の垂直成分よりも中央の垂直成分の磁界の強度が弱いとき、上記比較結果を、2つの水平成分に対応する電流が互いに同方向の状態とする。
記憶装置21は、たとえば、外部記憶媒体やハードディスクなどで構成され、演算部13で生成される上記検索用配列コードに対応した電流のパターンがデータベースとして予め記憶されている。特に、この実施形態では、記憶装置21は、電流のパターンとして、当該電流の位置及び向きが記憶されている。検索部14は、演算部13で生成された検索用配列コードに基づいて記憶装置21のデータベースを検索し、上記合成分布図中の電流のパターン(電流の位置及び向き)を特定する。出力装置22は、たとえば液晶ディスプレイなどで構成され、検索部14で特定された電流の位置及び向きを表示する。
図2は、図1中の入力装置1から磁界分布図合成部11に入力される近傍磁界の水平成分及び垂直成分の概念を示す図である。
図2に示すように、電子機器31などの被測定物の筐体面や部品実装基板面に対して、磁界プローブ32(磁界検出手段)により近傍磁界が検出され、同近傍磁界は、同被測定物に対して水平方向にX,Y軸、及び垂直方向にZ軸がとられたとき、水平成分Hx,Hy及び垂直成分Hzから構成される。
図3は、図1の近傍磁界測定装置の動作を説明するフローチャート、図4は、部品実装基板の配線に電流が流れている場合の近傍磁界強度分布の例を説明する図、図5は、磁界分布図合成部11で行われる処理を説明する図、図6は、配列コード抽出部12で行われる処理を説明する図、図7は、記憶装置21に記憶されているデータベースの例を示す図、及び図8が、記憶装置21に記憶されているデータベースの例を示す図である。
これらの図を参照して、この形態の近傍磁界測定装置に用いられる電流パターン特定方法処理内容について説明する。
この近傍磁界測定装置では、磁界分布図合成部11により、入力装置1から入力された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分が抽出され、合成されて合成分布図が生成される(磁界分布図合成処理)。この磁界分布図合成処理では、磁界分布図合成部11により、磁界強度の極大値から同極大値より3dB低いレベルまで抽出され、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成されて合成分布図が生成される。
配列コード抽出部12により、磁界分布図合成部11で生成された合成分布図が縦方向及び横方向に走査され、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードが抽出される(配列コード抽出処理)。この配列コード抽出処理では、配列コード抽出部12により、合成分布図が縦方向及び横方向に走査され、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の極大値が存在する領域が3箇所以上検知された場合に配列コードとして抽出される。演算部13により、配列コード抽出部12で抽出された配列コードのうちの特定の配列コードに対して、同配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度が比較され、その比較結果が当該配列コードに追加されて検索用配列コードが生成される(演算処理)。
この演算処理では、配列コード抽出部12で抽出された配列コードが、たとえば2つの水平成分と3つの垂直成分とからなり、かつ垂直成分と水平成分とが交互に配列されている状態の場合、演算部13により、両端の垂直成分よりも中央の垂直成分の磁界の強度が強いとき、上記比較結果が、2つの水平成分に対応する電流が互いに逆方向の状態とされる一方、両端の垂直成分よりも中央の垂直成分の磁界の強度が弱いとき、上記比較結果が、2つの水平成分に対応する電流が互いに同方向の状態とされる。記憶装置21では、演算部13で生成される検索用配列コードに対応した電流のパターンが予め記憶されている(記憶処理)。この記憶処理では、記憶装置21により、上記検索用配列コードに対応した電流のパターンとして、当該電流の位置及び向きが記憶される。検索部14により、演算部13で生成された検索用配列コードに基づいて記憶装置21のデータベースが検索され、合成分布図中の電流のパターン(電流の位置及び向き)が特定される(検索処理)。
すなわち、図3に示すように、電子機器の筐体面や部品実装基板面などに対して磁界プローブ32により検出された近傍磁界の水平成分Hx,Hy及び垂直成分Hzの強度分布データが解析システム10に入力される(ステップA1)。磁界分布図合成部11では、入力された磁界の水平成分Hx及び垂直成分Hzの強度分布データを用いて、同水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図が生成される(ステップA2)。すなわち、図4(a)(配線断面図)に示すように、部品実装基板の配線に電流が流れている場合、y方向に電流が流れている場合では、右ネジの回る向きに磁界が発生し、x方向の磁界成分Hxは、図4(b)(Hx分布図)に示すように、配線に沿ったy方向に磁界強度の大きい領域が現れる。
また、配線基板に垂直な方向の垂直成分Hzは、図4(c)(Hz分布図)に示すように、配線の両側に磁界強度の大きい領域のある分布となる。図4(d)では、図4(b)及び図4(c)中のA−Ab線上の磁界強度がプロットされている。これらのデータを基に水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図を作成すると、図4(e)に示すように、水平成分Hxと垂直成分Hzとが重複する領域が存在する。この重複する領域が存在すると、配列コード抽出部12による処理に都合が悪い。このため、磁界分布図合成部11では、水平成分Hxと垂直成分Hzとの分布が重ならないような処理が行われる。
この場合、図5(a)に示すように、図4(d)中の水平成分Hx及び垂直成分Hzの磁界強度データが示される。図5(b)では、図5(a)の磁界強度データにおいて、磁界強度|H|が極大値から同極大値より3dB低いレベルまでのデータが抽出されて示されている。このように、データの一部を抽出することで、水平成分Hxと垂直成分Hzとの重複が回避される。なお、極大値は、磁界強度データの位置xに関しての微分がゼロとなる条件から求めることができる。このような処理を全データに対して行うことにより、図5(c)に示すように、重複のない水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図が生成される。なお、図5(c)では、磁界強度の大きい領域がグラデーション(gradation)表示されている。
つづいて、図3に示すように、配列コード抽出部12により、合成分布図から配列コードが抽出される(ステップA3)。この場合、図6(a)に示すように、水平成分Hxと垂直成分Hzとの磁界強度分布を合成した合成分布図に対して、走査線sl1から走査線sl7まで等間隔にx方向に走査を行い、コードa,b,cなど、3箇所以上の磁界強度の大きな領域が検知された場合に、配列コードとする。磁界強度の大きな領域を検知する箇所は、たとえば5箇所までとし、配列コードは、コードa〜eの5つの要素を用いて配列コード(a,b,c,d,e)とする。図6(a)では、走査線sl2〜走査線sl6のラインで配列コードが得られる。コードa,b,cは、それぞれ垂直成分Hz、水平成分Hx、及び垂直成分Hzの磁界強度の大きい領域に対応するため、配列コード(a,b,c,d,e)は、配列コード(Z,X,Z,0,0)として抽出される。検知される磁界強度の大きい領域が5箇所よりも少ない場合は、残りの要素はゼロ(“0”)とする。この例では、検知される箇所が3箇所であるため、コードd,eが共に“0”となる。
演算部13では、配列コード抽出部12で抽出された配列コードが(Z,X,Z,X,Z)の場合、要素a,eと要素cの磁界強度が比較され、配列コードが追加されて(a,b,c,d,e,P)とする(ステップA4)。すなわち、配列コードが(a,b,c,d,e)=(Z,X,Z,X,Z)となっているか否かが判定され、合致している場合は要素a,eと要素cとの磁界強度が比較される。この処理は、配列コードが(Z,X,Z,X,Z)となる磁界合成分布図が2通りあり、区別を行うために行われる。配列コードが(a,b,c,d,e)≠(Z,X,Z,X,Z)のときは、配列コードに要素Pが追加されて(a,b,c,d,e,P)としてPに“0”が代入されて(a,b,c,d,e,0)となる。
たとえば、演算部13に入力された配列コードが(Z,X,X,Z,0)の場合、(Z,X,X,Z,0,0)となる。配列コードが(a,b,c,d,e)=(Z,X,Z,X,Z)で、要素a,eの垂直成分Hzよりも要素cの垂直成分Hzの磁界強度が大きい場合は、要素Pに“1”が代入されて(Z,X,Z,X,Z,1)となる。要素cよりも要素a,eの垂直成分Hzの方が大きい場合は、要素Pに“0”が代入されて(Z,X,Z,X,Z,0)となる。このように、演算部13により、要素Pを追加した配列コード(a,b,c,d,e,P)が生成される。
つづいて、検索部14により、記憶装置21のデータベースで配列コード(a,b,c,d,e,P)が検索され、ノイズ電流パターンが特定される(ステップA5)。データベースは、たとえば図7に示すように、パターン1X,2X,3X,4Xからなる4つの配列コードがあり、それぞれの配列コードに対応する電流の位置及び向きが示されている。また、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図、及び垂直成分Hzの強度についての情報も示されている。たとえば、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,X,Z,X,Z,1)は、図7中のパターン1Xでは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、X方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hx、垂直成分Hz、水平成分Hx、及び垂直成分Hzが配列されている。また、要素P=1なので、垂直成分Hzの強度については、要素a,eよりも要素cの垂直成分Hzの磁界強度の方が大きい。このような磁界分布を作る電流の位置及び向きは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素b及び要素dに対応する水平成分Hx領域の直下の位置に流れ、要素bと要素dとでは、電流が逆方向となる。
また、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,X,X,Z,0,0)は、図7中のパターン2Xでは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、X方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hx、水平成分Hx、及び垂直成分Hzが配列されている。このような磁界分布を作る電流の位置と向きは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素b及び要素cに対応する水平成分Hxの領域の直下の位置に流れ、要素bと要素cとでは、電流は同方向で大きさが等しい。
また、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,X,Z,X,Z,0)は、図7中のパターン3Xでは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、X方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hx、垂直成分Hz、水平成分Hx、及び垂直成分Hzが配列され、上記パターン1Xと同様の配列となる。ただし、垂直成分Hzの強度は、要素a,eよりも要素cの方が小さい。このような磁界分布を作る電流の位置と向きは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素b及び要素dに対応する水平成分Hxの領域の直下の位置に流れ、要素bと要素dとでは、電流は同方向で、大きさが異なる。
また、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,X,Z,0,0,0)は、図7中のパターン4Xでは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、X方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hx、及び垂直成分Hzが配列されている。このような磁界分布を作る電流の位置と向きは、水平成分Hxと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素bに対応する水平成分Hxの領域の直下の位置に流れる。
このように、検索部14により記憶装置21のデータベースを検索することにより、配列コードから磁界を作る電流の流れる位置や方向など、ノイズ電流のパターンが特定される。
また、磁界分布図合成部11では、入力された磁界の水平成分Hy及び垂直成分Hzの強度分布データを用いて、上記水平成分Hxの場合と同様に、データの極大値から、たとえば3dB低いレベルまでを抽出したデータから、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図が生成される(ステップB2)。つづいて、図3に示すように、配列コード抽出部12により、合成分布図から配列コードが抽出される(ステップB3)。この場合、図6(b)に示すように、水平成分Hyと垂直成分Hzとの磁界強度分布を合成した合成分布図に対して、走査線ml1から走査線ml7まで等間隔にy方向に走査を行い、コードa,b,cなど、3箇所以上の磁界強度の大きな領域が検知された場合に配列コードとする。磁界強度の大きな領域を検知する箇所は、たとえば5箇所までとし、配列コードは、コードa〜eの5つの要素を用いて配列コード(a,b,c,d,e)とする。図6(b)では、走査線ml2から走査線ml6のラインで配列コードが得られる。コードa,b,cは、それぞれ垂直成分Hz、水平成分Hy、及び垂直成分Hzの磁界強度の大きい領域に対応するため、配列コード(a,b,c,d,e)は、配列コード(Z,Y,Z,0,0)として抽出される。検知される磁界強度の大きな領域が5箇所よりも少ない場合は、残りの要素はゼロ(“0”)とする。この例では、検知される箇所が3箇所であるため、コードd,eが共に“0”となる。
演算部13では、配列コード抽出部12で抽出された配列コード(Z,Y,Z,Y,Z)の場合、要素a,eと要素cの磁界強度を比較し、配列コードを追加して(a,b,c,d,e,P)とする(ステップB4)。すなわち、配列コードが(a,b,c,d,e)=(Z,Y,Z,Y,Z)となっているか否かが判定され、合致している場合は、要素a,eと要素cとの磁界強度が比較される。配列コードが(a,b,c,d,e)≠(Z,Y,Z,Y,Z)のときは、配列コードに要素Pが追加されて(a,b,c,d,e,P)として要素Pに“0”が代入されて(a,b,c,d,e,0)となる。
たとえば、演算部13に入力された配列コードが(Z,Y,Y,Z,0)の場合、(Z,Y,Y,Z,0,0)となる。配列コードが(a,b,c,d,e)=(Z,Y,Z,Y,Z)で、要素a,eの垂直成分Hzよりも要素cの垂直成分Hzの磁界強度が大きい場合は、要素Pに“1”が代入されて(Z,Y,Z,Y,Z,1)となる。要素cよりも要素a,eの垂直成分Hzの方が大きい場合は、要素Pに“0”が代入されて(Z,Y,Z,Y,Z,0)となる。このように、演算部13により、要素Pを追加した配列コード(a,b,c,d,e,P)が生成される。
つづいて、検索部14により、記憶装置21のデータベースで配列コード(a,b,c,d,e,P)が検索され、ノイズ電流パターンが特定される(ステップB5)。データベースは、たとえば図8に示すように、パターン1Y,2Y,3Y,4Yからなる4つの配列コードがあり、それぞれの配列コードに対応する電流の位置及び向きが示されている。また、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図、及び垂直成分Hzの強度についての情報も示されている。たとえば、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,Y,Z,Y,Z,1)は、図8中のパターン1Yでは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、Y方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hy、垂直成分Hz、水平成分Hy、及び垂直成分Hzが配列されている。また、要素P=1なので、垂直成分Hzの強度については、要素a,eよりも要素cの垂直成分Hzの磁界強度の方が大きい。このような磁界分布を作る電流の位置及び向きは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素b及び要素dに対応する水平成分Hy領域の直下の位置に流れ、要素bと要素dでは、電流が逆方向となる。
また、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,Y,Y,Z,0,0)は、図8中のパターン2Yでは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、Y方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hy、水平成分Hy、及び垂直成分Hzが配列されている。このような磁界分布を作る電流の位置と向きは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素b及び要素cに対応する水平成分Hyの領域の直下の位置に流れ、要素bと要素cとでは、電流は同方向で大きさが等しい。
また、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,Y,Z,Y,Z,0)は、図8中のパターン3Yでは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、Y方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hy、垂直成分Hz、水平成分Hy、及び垂直成分Hzが配列され、上記パターン1Yと同様の配列となる。ただし、垂直成分Hzの強度は、要素a,eよりも要素cの方が小さい。このような磁界分布を作る電流の位置と向きは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素b及び要素dに対応する水平成分Hyの領域の直下の位置に流れ、要素bと要素dとでは、電流は同方向で、大きさが異なる。
また、配列コード(a,b,c,d,e,P)=(Z,Y,Z,0,0,0)は、図8中のパターン4Yでは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、磁界強度の大きい領域が、Y方向に順次、垂直成分Hz、水平成分Hy、及び垂直成分Hzが配列されている。このような磁界分布を作る電流の位置と向きは、水平成分Hyと垂直成分Hzとの合成分布図において、要素bに対応する水平成分Hyの領域の直下の位置に流れる。
このように、検索部14により記憶装置21のデータベースを検索することにより、配列コードから磁界を作る電流の流れる位置や方向など、ノイズ電流のパターンが特定される。そして、図3中のステップA5及びステップB5で得られたノイズ電流の位置や向きに対応する情報が出力装置22に送出され、合成分布図又は磁界分布測定範囲に相当する被測定物の写真や図面上に、同情報に対応する矢印などが重ね合わせて表示される(ステップA6)。
以上のように、この実施形態では、磁界分布図合成部11により、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成されて合成分布図が生成され、配列コード抽出部12により、合成分布図が縦方向及び横方向に走査され、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードが抽出される。演算部13により、配列コード抽出部12で抽出された配列コードのうちの特定の配列コードに対して、同配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度が比較され、その比較結果が当該配列コードに追加されて検索用配列コードが生成される。検索部14により、演算部13で生成された検索用配列コードに基づいて記憶装置21のデータベースが検索され、合成分布図中の電流のパターン(電流の位置及び向き)が特定される。これにより、電子機器などから放射される不要な電磁波の発生源となるノイズ電流が特定される。
また、ノイズ電流の位置と向きが特定されることにより、電磁妨害波が放射されるメカニズムの推定や何れの回路の設計を見直せば良いか、また、電磁妨害波の低減のための金属シールドや磁性体シートを何れの箇所に適用すれば良いかがわかる。しかも、自動的にノイズ電流の位置と向きが特定可能であるため、製品開発の効率化と製品コストの低減が実現される。また、上記演算部13により生成される検索用配列コードは、複数の垂直成分の磁界の強度の比較結果が含まれているので、この比較結果がない場合に対して、電流の流れる向きや大きさなどの電流パターンの異なる磁界分布が同一の配列コードで表わされるという不都合が回避される。
以上、この発明の実施形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成は同実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
たとえば、上記実施形態では、磁界分布図合成部11により、磁界強度の極大値から同極大値より3dB低いレベルまで抽出されるが、3dBに限定されない。また、配列コード抽出部12により磁界強度の大きな領域を検知する箇所は、5箇所に限定されない。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
(付記1)被測定物の所定の面に対して磁界検出手段により検出された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分を抽出し、合成して合成分布図を生成する磁界分布図合成手段と、該磁界分布図合成手段で生成された前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードを抽出する配列コード抽出手段と、該配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードのうちの特定の配列コードに対して、該配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度を比較し、その比較結果を当該配列コードに追加して検索用配列コードを生成する演算手段と、該演算手段で生成される前記検索用配列コードに対応した電流のパターンがデータベースとして予め記憶されている記憶手段と、前記演算手段で生成された前記検索用配列コードに基づいて前記データベースを検索し、前記合成分布図中の電流のパターンを特定する検索手段とを備えてなる近傍磁界測定装置。
(付記2)前記磁界分布図合成手段は、前記磁界強度の極大値から該極大値より低い所定のレベルまで抽出し、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成して前記合成分布図を生成する構成とされている付記1記載の近傍磁界測定装置。
(付記3)前記磁界分布図合成手段は、前記磁界強度の極大値から該極大値より3dB低いレベルまで抽出する構成とされている付記1又は2記載の近傍磁界測定装置。
(付記4)前記配列コード抽出手段は、前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が3箇所以上検知された場合に前記配列コードとして抽出する構成とされている付記1、2又は3記載の近傍磁界測定装置。
(付記5)前記演算手段は、前記配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードが、少なくとも2つの前記水平成分と3つの前記垂直成分とからなり、かつ前記垂直成分と前記水平成分とが交互に配列されている状態の場合、両端の前記垂直成分よりも中央の前記垂直成分の磁界の強度が強いとき、前記比較結果を、2つの前記水平成分に対応する電流が互いに逆方向の状態とする一方、両端の前記垂直成分よりも中央の前記垂直成分の磁界の強度が弱いとき、前記比較結果を、2つの前記水平成分に対応する電流が互いに同方向の状態とする構成とされている付記1、2、3又は4記載の近傍磁界測定装置。
(付記6)前記記憶手段は、前記検索用配列コードに対応した電流の前記パターンとして、当該電流の位置及び向きが記憶されている付記1、2、3、4又は5記載の近傍磁界測定装置。
(付記7)前記検索手段は、前記データベースを検索し、前記合成分布図中で電流の位置及び向きを特定する構成とされている付記6記載の近傍磁界測定装置。
(付記8)磁界分布図合成手段が、被測定物の所定の面に対して磁界検出手段により検出された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分を抽出し、合成して合成分布図を生成する磁界分布図合成処理と、配列コード抽出手段が、前記磁界分布図合成手段で生成された前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードを抽出する配列コード抽出処理と、演算手段が、該配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードのうちの特定の配列コードに対して、該配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度を比較し、その比較結果を当該配列コードに追加して検索用配列コードを生成する演算処理と、記憶手段が、演算手段で生成される前記検索用配列コードに対応した電流のパターンをデータベースとして予め記憶する記憶処理と、検索手段が、前記演算手段で生成された前記検索用配列コードに基づいて前記データベースを検索し、前記合成分布図中の電流のパターンを特定する検索処理とを行う電流パターン特定方法。
(付記9)前記磁界分布図合成処理では、前記磁界分布図合成手段が、前記磁界強度の極大値から該極大値より低い所定のレベルまで抽出し、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成して前記合成分布図を生成する付記8記載の電流パターン特定方法。
(付記10)前記磁界分布図合成処理では、前記磁界分布図合成手段が、前記磁界強度の極大値から該極大値より3dB低いレベルまで抽出する付記8又は9記載の電流パターン特定方法。
(付記11)前記配列コード抽出処理では、前記配列コード抽出手段が、前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が3箇所以上検知された場合に前記配列コードとして抽出する付記8、9又は10記載の電流パターン特定方法。
(付記12)前記演算処理では、前記配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードが、少なくとも2つの前記水平成分と3つの前記垂直成分とからなり、かつ前記垂直成分と前記水平成分とが交互に配列されている状態の場合、前記演算手段が、両端の前記垂直成分よりも中央の前記垂直成分の磁界の強度が強いとき、前記比較結果を、2つの前記水平成分に対応する電流が互いに逆方向の状態とする一方、両端の前記垂直成分よりも中央の前記垂直成分の磁界の強度が弱いとき、前記比較結果を、2つの前記水平成分に対応する電流が互いに同方向の状態とする構成とされている付記8、9、10又は11記載の電流パターン特定方法。
(付記13)前記記憶処理では、前記記憶手段が、前記検索用配列コードに対応した電流の前記パターンとして、当該電流の位置及び向きを記憶する付記8、9、10、11又は12記載の電流パターン特定方法。
(付記14)前記検索処理では、前記検索手段が、前記演算手段で生成された前記検索用配列コードに基づいて前記データベースを検索し、前記合成分布図中で電流の位置及び向きを特定する付記13記載の電流パターン特定方法。
(付記15)コンピュータを、付記1乃至7のいずれか一に記載の近傍磁界測定装置として機能させる電流パターン特定プログラム。
この発明は、電子機器や集積回路などのノイズ電流を特定する近傍磁界測定装置全般に適用できる。
11 磁界分布図合成部(磁界分布図合成手段)
12 配列コード抽出部(配列コード抽出手段)
13 演算部(演算手段)
14 検索部(検索手段)
21 記憶装置(記憶手段)

Claims (10)

  1. 被測定物の所定の面に対して磁界検出手段により検出された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分を抽出し、合成して合成分布図を生成する磁界分布図合成手段と、
    該磁界分布図合成手段で生成された前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードを抽出する配列コード抽出手段と、
    該配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードのうちの特定の配列コードに対して、該配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度を比較し、その比較結果を当該配列コードに追加して検索用配列コードを生成する演算手段と、
    該演算手段で生成される前記検索用配列コードに対応した電流のパターンがデータベースとして予め記憶されている記憶手段と、
    前記演算手段で生成された前記検索用配列コードに基づいて前記データベースを検索し、前記合成分布図中の電流のパターンを特定する検索手段とを備えてなることを特徴とする近傍磁界測定装置。
  2. 前記磁界分布図合成手段は、
    前記磁界強度の極大値から該極大値より低い所定のレベルまで抽出し、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成して前記合成分布図を生成する構成とされていることを特徴とする請求項1記載の近傍磁界測定装置。
  3. 前記磁界分布図合成手段は、
    前記磁界強度の極大値から該極大値より3dB低いレベルまで抽出する構成とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の近傍磁界測定装置。
  4. 前記配列コード抽出手段は、
    前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が3箇所以上検知された場合に前記配列コードとして抽出する構成とされていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の近傍磁界測定装置。
  5. 前記演算手段は、
    前記配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードが、少なくとも2つの前記水平成分と3つの前記垂直成分とからなり、かつ前記垂直成分と前記水平成分とが交互に配列されている状態の場合、両端の前記垂直成分よりも中央の前記垂直成分の磁界の強度が強いとき、前記比較結果を、2つの前記水平成分に対応する電流が互いに逆方向の状態とする一方、両端の前記垂直成分よりも中央の前記垂直成分の磁界の強度が弱いとき、前記比較結果を、2つの前記水平成分に対応する電流が互いに同方向の状態とする構成とされていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の近傍磁界測定装置。
  6. 前記記憶手段は、
    前記検索用配列コードに対応した電流の前記パターンとして、当該電流の位置及び向きが記憶されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の近傍磁界測定装置。
  7. 前記検索手段は、
    前記データベースを検索し、前記合成分布図中で電流の位置及び向きを特定する構成とされていることを特徴とする請求項6記載の近傍磁界測定装置。
  8. 磁界分布図合成手段が、被測定物の所定の面に対して磁界検出手段により検出された近傍磁界の水平成分及び垂直成分の強度分布に基づいて、磁界強度の極大値が存在する部分を抽出し、合成して合成分布図を生成する磁界分布図合成処理と、
    配列コード抽出手段が、前記磁界分布図合成手段で生成された前記合成分布図を縦方向及び横方向に走査して、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が配列されている状態を表す配列コードを抽出する配列コード抽出処理と、
    演算手段が、該配列コード抽出手段で抽出された前記配列コードのうちの特定の配列コードに対して、該配列コードの要素となる複数の垂直成分の磁界の強度を比較し、その比較結果を当該配列コードに追加して検索用配列コードを生成する演算処理と、
    記憶手段が、演算手段で生成される前記検索用配列コードに対応した電流のパターンをデータベースとして予め記憶する記憶処理と、
    検索手段が、前記演算手段で生成された前記検索用配列コードに基づいて前記データベースを検索し、前記合成分布図中の電流のパターンを特定する検索処理とを行うことを特徴とする電流パターン特定方法。
  9. 前記磁界分布図合成処理では、
    前記磁界分布図合成手段が、前記磁界強度の極大値から該極大値より低い所定のレベルまで抽出し、磁界の水平成分及び垂直成分の強度の前記極大値が存在する領域が重なり合わないように分離して合成して前記合成分布図を生成することを特徴とする請求項8記載の電流パターン特定方法。
  10. 前記磁界分布図合成処理では、
    前記磁界分布図合成手段が、前記磁界強度の極大値から該極大値より3dB低いレベルまで抽出することを特徴とする請求項8又は9記載の電流パターン特定方法。
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