JP5428037B2 - 多層コーティングの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多層コーティングの製造方法に関する。
自動車コーティングは一般に、別々にベークされた電着コーティング(EDC)プライマーと、それに塗布された、別々にベークされたプライマーサーフェーサー層(フィラー層)と、それに塗布されたウェット−オン−ウェット塗布カラーおよび/または特殊効果付与ベースコート層および保護用光沢付与クリアコート層を含むトップコートとを含む。プライマーサーフェーサーとベースコート層厚さは合わせて一般に30〜60μmであり、メタリック色合いの場合にはさらに30〜45μmのより低い範囲にある。
装飾的多層コーティングの製造方法は、国際公開第97/47401号パンフレットおよび米国特許第5,976,343号明細書から公知であり、それらの方法は、勿論、コーティング材料消費および全体層厚さを減らす、プライマーサーフェーサー層の塗布および別々のベーキングの排除を可能にする。これらの方法では、第1変性(modified)水性ベースコートと、第2未変性水性ベースコートとクリアコートとを含む多層コーティング構造は、ベークされたEDCプライマーに塗布されるこれら3つのコーティング層の同時硬化を含むウェット−オン−ウェット法で塗布される。実際には、これらの方法は、通常のプライマーサーフェーサーとベースコートとのそれより、おおよそ15〜25μmだけ著しく低い全体層厚さを可能にする2つのベースコート層を使用する。変性水性ベースコートは、これらの方法では混合剤成分と混合することによって未変性水性ベースコートから製造される。変性水性ベースコートは通常のプライマーサーフェーサーに取って代わる。国際公開第97/47401号パンフレットは混合剤成分として、ポリイソシアネート架橋剤の添加を推奨しているが、米国特許第5,976,343号明細書はポリウレタン樹脂の添加を記載している。
国際公開第97/47401号パンフレットおよび米国特許第5,976,343号明細書から公知の方法の弱点は、ある種の色合いの多層コーティングを製造することが簡単に可能ではないことである(「問題のある色合い」)。プライマーサーフェーサー層なしの多層コーティングの製造に関して問題のある色合いは、低い遮蔽力のそれらの色合いである。かかる色合いは、基材が変性および未変性水性ベースコートから製造されたベースコート層を通して透けて見えるので問題がある。色合いが一様でない基材の場合に、および/またはベースコート層の膜厚の変動(基材上の膜厚の一様でない分布)に起因して、色合いの非一様性が認められる。ベーク硬化EDCプライマーコーティングは特に、それらがしばしばベーク硬化中の対象物温度の局部的な差の結果として厳しい局部的な変色を受けるので、色合いの点で一様でない問題のある基材の例である。
この問題は、変性および/または未変性水性ベースコートを全体的により高い、不透明な層厚さで塗布することによって解決することができた。しかしながら、これは、高い全体膜厚の方向での逆行する技術的ステップであり、高い不透明膜厚は幾つかの塗布ではビルドアップされなければならず、それは最大限に経済的なコーティング法を確実にするのに役立たないであろう。
未変性水性ベースコートの顔料コンテントを上げることは、一方では、決定的に重要な顔料体積濃度によって制限されるが、一般にはまた、完成したコーティングの必要とされる技術的特性に関して実行可能ではない。
本発明は、
1)ベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材に10〜35μmの範囲の全体プロセス膜厚で塗布する工程と、
2)クリアコート層をベースコート層上へ塗布する工程と、
3)ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と
の連続工程を含む、多層コーティングの製造方法であって、
ベースコート層が第1層におよび第2層に塗布され、第1層が、未変性水性ベースコートを顔料入り混合剤成分と混合することによって調製された変性水性ベースコートを含み、そして第2層が未変性水性ベースコートを含み、
未変性水性ベースコートが25μmより大きい黒/白不透明度(黒/白遮蔽力)を有し、
混合剤成分が混合剤成分Iおよび混合剤成分IIからなる群から選択され、ここで、混合剤成分Iは1種もしくはそれ以上のバインダーAを含み、0.05:1〜1.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を有し、そして0.1〜2.5部のバインダーA:1部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で未変性水性ベースコートに混ぜ込まれ、かつここで、混合剤成分IIは1種もしくはそれ以上のポリイソシアネートを含み、0.05:1〜0.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を有し、そして0.2〜1部のポリイソシアネート:1部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で未変性水性ベースコートに混ぜ込まれ、そして、
混合剤成分の顔料コンテントが、工程3)後に達成される多層コーティングが変性水性ベースコートから塗布された層のおよび未変性水性ベースコートから塗布された層の両方の個々のプロセス膜厚のいずれの場合も少なくとも80%から(それが技術的意味をなす限り、いずれの場合も80%以上から)色合いの一貫性を達成するようにされる方法を指向する。
コーティング層について本説明におよび特許請求の範囲に示される膜厚は、いずれの場合も乾燥膜厚を意味する。本説明および特許請求の範囲では用語「プロセス膜厚」が用いられる。この用語の意味は、本明細書で下に説明される。
用語「黒/白不透明度」が本説明および特許請求の範囲に用いられる。それは、コーティング組成物でコートされた黒および白チャートの黒領域と白領域とのコントラストがもはや視覚的に識別できないコーティング組成物の乾燥コーティング厚(5つの独立した個体による評価に基づいて測定された平均コーティング厚値)を意味する。ISO 6504−3:2006(E)、方法Bに従って、このコーティング厚を測定するために、黒/白不透明度が調べられるべきであるコーティング組成物は、黒および白チャート上へ楔形に塗布され、乾燥させられまたは硬化させられてもよい。
本説明および特許請求の範囲に用いられる用語「顔料コンテント」は、フィラー(増量剤)なしのコーティング組成物中に含有される顔料全ての合計を意味する。用語「顔料」は本明細書では、特殊効果顔料、無機ホワイト、着色およびブラック顔料ならびに有機着色およびブラック顔料に加えて、DIN 55944およびカバーと同様に用いられる。同時に、それ故、DIN 55944は、顔料とフィラーとを区別している。
本説明および特許請求の範囲は、「1種もしくはそれ以上のバインダーA」に言及している。これは、未変性水性ベースコートのバインダーと混合剤成分IのバインダーAとを区別する働きをする。
本説明および特許請求の範囲に用いられる語句「変性水性ベースコートから塗布された層のおよび未変性水性ベースコートから塗布された層の両方の個々のプロセス膜厚のいずれの場合も少なくとも80%から多層コーティングの色合いの一貫性」は、比較されるべき、そして変性水性ベースコート、未変性水性ベースコートおよびクリアコートから塗布された多層コーティング間の色差デルタE[デルタEはゴニオ分光光度比色分析によって測定することができ、それは(デルタL*2+デルタC*2+デルタh*2)の平方根に等しく;L*、C*、h*=明度、クロマ、色相である]が、変性水性ベースコートからおよび未変性水性ベースコートからの両方から塗布されたベースコート層が個々のプロセス膜厚の80%もしくはそれ以上にそれぞれ塗布された場合に十分に小さいことを意味する。ソリッドカラー(シングルトーン色合い;一般に観測角と無関係である;特殊効果顔料なしでの顔料コンテント)の場合、垂線に対して45°の照明角度および正反射に対して45°の観測角で測定された0.4未満のデルタE値は十分に小さく、従って上記の意味で色合いの一貫性を表す。特殊効果色合い(観測角に依存する;顔料コンテントが少なくとも1種の特殊効果付与顔料を含む)の場合、デルタE値が垂線に対して45°の照明角度でおよび正反射に対して15、25、45、75および110°の観測角で測定されるときいずれの場合も2未満であるならばデルタE値は十分に小さい。
ゴニオ分光光度比色分析で、コーテッド表面の、例えば、380〜800nmの範囲の可視光の反射率曲線は、1つもしくはそれ以上の異なる観測角で測定される。反射率曲線は、例えば、5つの観測角で、例えば、正反射に対して15、25、45、75および110°で測定されてもよい。反射率曲線は、通常のCIEL***システム比色分析パラメーターL*(明度)、a*(レッド−グリーン値)、b*(イエロー−ブルー値)、そしてさらにまたC*(クロマ)およびh*(色相)(DIN 6174を参照されたい)を計算するための基盤として用いられてもよく、またはこれらの値は測定機器から直接出力される。反射率曲線は、当業者に公知の任意の通常の色彩計、例えば、会社X−ライト(X−Rite)によって販売されるX−ライトMA68II機器を用いて測定されてもよい。
本発明による方法では、EDCプライマー、好ましくは陰極電着(CED)コーティングを備えた通常の基材がコートされる。特に、基材は自動車車体または自動車車体部品である。EDCプライマーを備えた基材の製造は当業者に公知である。
本発明による方法の工程1)で、EDCプライマーを有する基材が10〜35μmの範囲の全体プロセス膜厚でベースコート層を提供される。このベースコート層は2つの層で塗布される、すなわち、例えば、未変性水性ベースコートを混合剤成分と混合することによって製造された変性水性ベースコートの5〜25μmの範囲の個々のプロセス膜厚を有する第1層が塗布され、そして黒/白不透明度より下の個々のプロセス膜厚での、例えば、未変性水性ベースコートの3〜20μmの範囲での、それに続く第2層が塗布される。ベースコート層の全体プロセス膜厚は、とりわけ色合いに依存する。ベースコート膜厚に対する自動車製造業者の要求は、いわゆるプロセス膜厚(自動車の元のコーティングプロセスで全体車体の一面に望まれる平均膜厚)で表現され、それは個々の色合いに、達成されるべき技術的特性(例えば、耐ストーンチップ性)に、および関連水性ベースコートの経済的塗布に、すなわち、できるだけ薄いフィルムでの塗布に依存する。全体ベースコート・プロセス膜厚は10〜35μmの範囲にあり、例えば、変性水性ベースコートの5〜25μmと、例えば、未変性水性ベースコートの3〜20μmとの合計である。ベースコートについてのかかる膜厚は、関連基材、例えば、自動車車体のコーティングに対する要件を満たす。特に、これは、10〜35μmのこの範囲内の特有の値が特定のベースコート、例えば、特定の色合いのベースコートについての特有の全体プロセス膜厚を表すことを意味する。前記特有の全体プロセス膜厚は本明細書では、相当する変性水性ベースコートの、例えば、5〜25μmの範囲内にある、特有の個々のプロセス膜厚と、相当する未変性水性ベースコートの、例えば、3〜20μmの範囲内にある、特有の個々のプロセス膜厚との合計からなる。
本発明では、未変性水性ベースコートと変性水性ベースコートとの間に区別がつけられる。
混合剤成分IまたはIIと混合することによって変性水性ベースコートが製造されてもよい未変性水性ベースコートは、例えば、0.05:1〜1:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を有する水性コーティング組成物である。水、顔料、バインダー、場合により、ペースト樹脂および場合により、架橋剤を含む、樹脂固形分コンテント、場合により、フィラーならびに場合により、有機溶剤に加えて、未変性水性ベースコートは一般にまた、通常の添加剤を含有する。
未変性水性ベースコートは、イオン的におよび/または非イオン的に安定化されたバインダーシステムを含有する。イオン的安定化の場合には陰イオン的安定化が好ましい。陰イオン的安定化は、バインダー中の少なくとも部分的に中和されたカルボキシル基によって好ましくは達成されるが、非イオン的安定化は、バインダー中のラテラルまたは末端ポリエチレンオキシド単位によって好ましくは達成される。未変性水性ベースコートは、物理的に乾燥性であってもよいし、または共有結合の形成によって架橋性であってもよい。共有結合を形成する架橋性の未変性水性ベースコートは、自己架橋性または外部架橋性システムであってもよい。
未変性水性ベースコートは、1種もしくはそれ以上の通常のフィルム形成バインダーを含有する。それらは場合によりまた、バインダーが自己架橋性ではないかまたは物理的に乾燥性でない場合には架橋剤を含有してもよい。使用されてもよい、フィルム形成バインダーの例は、通常のポリエステル、ポリウレタン、(メタ)アクリル共重合体および/またはこれらのクラスの樹脂から誘導されたハイブリッド樹脂である。場合により含有される架橋剤の選択は、当業者におなじみのように、バインダーの官能性に依存する、すなわち、架橋剤は、それらがバインダーの官能性に相補的な反応官能性を示すようなやり方で選択される。バインダーと架橋剤との間のかかる相補的な官能性の例は、カルボキシル/エポキシ、ヒドロキシル/メチロールエーテルおよび/またはメチロール(アミノプラスト樹脂、特にメラミン樹脂の架橋性基としての、好ましくはメチロールエーテルおよび/またはメチロール)である。
用語「ポリウレタン樹脂」は、本発明で用いられるところでは、問題のポリウレタン樹脂がまた、特に、エステル基及び/又はウレア基などの、ウレタン基以外の基をポリマーバックボーン中に含有してもよいことを排除しない。代わりに、用語「ポリウレタン樹脂」は勿論、また特に、ポリエステルポリオール構成要素および/またはウレア基を含有するポリウレタン樹脂であって、後者が、例えば、イソシアネート基と水および/またはポリアミンとの反応によって形成されてもよいポリウレタン樹脂を含む。
本発明による方法が混合剤成分IIで行われる場合、1種もしくはそれ以上のヒドロキシル官能性バインダーを含む樹脂固形分コンテントを含む未変性水性ベースコートで作業することが好ましい。本明細書では、未変性水性ベースコートの樹脂固形分コンテントのヒドロキシル値は、例えば、10〜150mgのKOH/gの範囲にあり、変性水性ベースコートにおけるNCO/OHモル比は、例えば、0.5:1〜25:1である。しかしながら、低いヒドロキシルのまたはヒドロキシルを含まない樹脂固形分コンテントの未変性水性ベースコートの場合には、より高いNCO/OHモル比がまた、相当する変性水性ベースコートで生じるかもしれない。例えば、NCO/OHモル比は無限大に向かって伸びることさえあるかもしれない。かかる場合には、変性水性ベースコート中のポリイソシアネートは、イソシアネート基との関連で反応性である他の成分との、例えば、水、ヒドロキシル官能性溶剤との、および/またはイソシアネートと反応性であり、そしてヒドロキシル基とは異なるバインダーの官能基との反応によって消費される。
未変性水性ベースコートは通常の顔料、例えば、特殊効果顔料および/またはホワイト、着色およびブラック顔料の中から選択された顔料を含有する。
特殊効果顔料の例は、例えば、アルミニウム、銅または他の金属の、非リーフィング金属顔料、例えば、金属酸化物コーテッド金属顔料、例えば、酸化鉄コーテッドアルミニウム、例えば、二酸化チタンコーテッド雲母などのコーテッド雲母などの、干渉顔料、グラファイト効果付与顔料、フレーク形態の酸化鉄、液晶顔料、コーテッド酸化アルミニウム顔料、コーテッド二酸化ケイ素顔料などの、観測角に依存してカラーフロップおよび/または明度フロップをコーティングに与える通常の顔料である。
ホワイト、着色およびブラック顔料の例は、例えば、二酸化チタン、酸化鉄顔料、カーボンブラック、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピロロピロール顔料、ペリレン顔料などの、当業者に公知の通常の無機または有機顔料である。
未変性水性ベースコートは、25μmより大きい黒/白不透明度を有する、すなわち、それらは、問題のある色合いの、低い遮蔽力の水性ベースコートである、すなわち、それらは、それらの種類および/または量に従って低い遮蔽力を可能にするにすぎない顔料を含む。例は特に、高められた輝度および色純度によって特に区別される、ある種の、特に明るいブルー、レッド、イエローまたはオレンジ色合いの水性ベースコートである。それらは、純粋な色合い、または雲母もしくは金属色合いなどの特殊効果色合いを含んでもよい。
未変性水性ベースコートは一般に、25μmより大きいそれらの黒/白不透明度にもかかわらず、UV透過率に関して決定的に重要ではないものを含む。言い換えれば、かかる未変性水性ベースコートからのみの10〜35μmの範囲内の特有の全体プロセス膜厚に塗布されたベースコート層は、UV光に、280〜380nmの波長範囲で0.1%より下の、380〜400nmの波長範囲で0.5%より下の、そして400〜450nmの波長範囲で1%より下のUV透過率値に従ってのみ透過させる。UV透過率に関して決定的に重要ではない、かかる未変性水性ベースコートは、特定の未変性水性ベースコートからのみの10〜35μmの範囲内の特有の全体プロセス膜厚に塗布されたベースコート層がUV光に、280〜380nmの波長範囲で0.1%より下の、380〜400nmの波長範囲で0.5%より下の、そして400〜450nmの波長範囲で1%より下のUV透過率値に従ってのみ透過させるようなやり方で構成される、すなわち、そうさせるようなタイプ(顔料コンテントを形成する顔料の定性的および定量的組成)のおよびそうさせるような量で顔料コンテントを含む。UV透過率は、関連未変性水性ベースコートを関連特有全体プロセス膜厚でUV光透過性支持体、例えば、シリカガラスプレートに塗布し、そして相当するコートされていないUV光透過性支持体を対照として用いて、相当する波長範囲でUV透過率を測定することによって測定されてもよい。
未変性水性ベースコートはまた、例えば、樹脂固形分コンテントに対して0〜30重量%の割合でフィラーを含有してもよい。フィラーは、未変性水性ベースコートの顔料コンテントの部分を構成しない。例は、硫酸バリウム、カオリン、タルカム、二酸化ケイ素、層状ケイ酸塩、およびそれらの任意の混合物である。
特殊効果顔料は一般に、通常の市販の水性または非水性ペーストの形態で、場合により、好ましくは水希釈性有機溶剤および添加剤と組み合わせて最初に導入され、そして次に水性バインダーと混合される。粉状の特殊効果顔料は、ペーストをもたらすために好ましくは水希釈性有機溶剤および添加剤と先ず処理されてもよい。
ホワイト、着色およびブラック顔料および/またはフィラーは、例えば、ある割合の水性バインダー中で粉砕されてもよい。粉砕は好ましくはまた、特殊な水性ペースト樹脂中で行われてもよい。粉砕は、当業者に公知の通常のアセンブリで行われてもよい。調合物は次に、残りの割合の水性バインダーまたは水性ペースト樹脂で完成される。
未変性水性ベースコートは、それの固形分コンテントに対して、例えば、0.1〜5重量%の通常の量で通常の添加剤を含有してもよい。例は、消泡剤、湿潤剤、接着促進剤、触媒、平滑化剤、クレーター形成防止剤、増粘剤および光安定剤である。
未変性水性ベースコートの水含有率は、例えば、60〜90重量%である。
未変性水性ベースコートは、通常の溶剤を、例えば、好ましくは20重量%未満、特に好ましくは、15重量%未満の割合で含有してもよい。かかる溶剤の例は、モノ−または多価アルコール、例えば、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール;グリコールエーテルまたはエステル、例えば、ジエチレングリコールジ−C1〜C6アルキルエーテル、ジプロピレングリコールジ−C1〜C6アルキルエーテル、エトキシプロパノール、エチレングリコールモノブチルエーテル;グリコール、例えば、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコール、およびそれらの二量体または三量体;例えば、N−メチルピロリドンなどのN−アルキルピロリドン;メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン;芳香族または脂肪族炭化水素、例えば、トルエン、キシレンまたは線状もしくは分岐脂肪族C6〜C12炭化水素である。
未変性水性ベースコートは、例えば、10〜40重量%の、好ましくは、15〜30重量%の固形分コンテントを有する。
本発明による方法の第1実施形態では、変性水性ベースコートは、0.1〜2.5部のバインダーA:1部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で顔料入り混合剤成分Iと混合することによって未変性水性ベースコートから製造される。多くの場合に、0.1〜1部のバインダーA:1部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分で作業することが可能である。
未変性水性ベースコートへの顔料入り混合剤成分Iの添加は、生じた変性水性ベースコートに、完成した多層コーティングに重要である、例えば、耐ストーンチップ性などの、技術的特性を与える。このように、所望の色合い(コーテッド標準によって特定される色合い)でカラー一貫性のある多層コーティングが得られることがさらに確実にされる。
1種もしくはそれ以上のバインダーAを含有する、そして顔料コンテントを含む混合剤成分Iは、例えば、20〜100重量%の、一般に、30〜60重量%の固形分コンテントの組成物である。揮発性物質コンテントは、可能な揮発性添加剤に加えて、水および/または有機溶剤によって形成される。固形分コンテントはそれ自体、樹脂固形分コンテントと、顔料コンテントを形成する顔料と、場合によりフィラーと、場合により非揮発性添加剤とからなる。フィラーは、顔料コンテントの部分を構成しない。顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比は0.05:1〜1.5:1である。この比の値は、顔料対樹脂固形分コンテントの基本的に選択された比のおよび顔料コンテントを形成する個々の顔料の比重量の結果である。
混合剤成分Iの樹脂固形分コンテントは、1種もしくはそれ以上のバインダーAと、場合により、バインダーAとは異なり、そして別個の顔料粉砕媒体としてまたは顔料粉砕助剤(いわゆる粉砕またはペースト樹脂)として使用される1種もしくはそれ以上の樹脂と、場合により、1種もしくはそれ以上の架橋剤、例えば、ブロックトポリイソシアネート、例えば、メラミン樹脂などのアミノプラスト樹脂とを含む。一般に、樹脂固形分コンテントは、ある程度まで100重量%の少なくともバインダーAから、または、重量百分率が合計100重量%になる、例えば、70〜99重量%の少なくとも1種のバインダーAと、1〜20重量%のバインダーAとは異なる少なくとも1種の粉砕樹脂と、0〜30重量%の少なくとも1種の架橋剤とからなる。
混合剤成分IのバインダーAは、未変性水性ベースコート中と同じバインダーおよび/またはそれとは異なるバインダーを含んでもよい。
バインダーAは、通常の水希釈性の、好ましくは陰イオン的に安定化されたバインダー、例えば、相当するポリエステル、ポリウレタン、(メタ)アクリル共重合体および/またはこれらのクラスの樹脂から誘導されたハイブリッド樹脂である。ポリエステルおよび特にポリウレタン樹脂が好ましい。
特にカルボキシル基などの、水希釈性を確実にする基は別として、バインダーAは、変性水性ベースコートのその後の熱硬化中に場合により進行する架橋反応にかかわるかもしれない官能基を含んでもよく、かかる架橋反応は特に付加および/または縮合反応である。バインダーAはまた、自己架橋性であってもよい。バインダーAの官能基の例は、ヒドロキシル基、ブロックトイソシアネート基およびエポキシ基である。
混合剤成分Iは、0.05:1〜1.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を示す。顔料コンテントおよび樹脂固形分コンテントの固形分寄与の合計は、混合剤成分Iの、例えば、15〜100重量%、一般に、25〜60重量%である。
混合剤成分Iの顔料コンテントは、所与の(特定の)未変性水性ベースコート、所与の特有の全体プロセス膜厚(およびいずれの場合もまた変性水性ベースコートについておよび未変性水性ベースコートについて特有の個々のプロセス膜厚)、0.1〜2.5重量部のバインダーA:1重量部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分の範囲での混合剤成分Iと未変性水性ベースコートとの所与の混合比、ならびに混合剤成分Iの0.05:1〜1.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの所与の重量比で、特有の個々のプロセス膜厚の少なくとも80%に塗布された変性水性ベースコートから、特有の個々のプロセス膜厚の少なくとも80%に塗布された相当する未変性水性ベースコートから製造された多層コーティングとクリアコートとが色合いの一貫性を達成するようにされる。特に、混合剤成分Iの顔料コンテントは、タイプ(顔料コンテントを形成する顔料の定性的および定量的組成)および従って量によって選択される。
混合剤成分Iの顔料コンテントは特に、遮蔽力付与顔料を含む。好適な顔料コンテントは、例えば、高められた割合のもの、例えば、80もしくはそれ以上の重量%のカーボンブラックおよび/または二酸化チタンである。例えば、個々の割合のカーボンブラックまたは二酸化チタンが、問題の個々の未変性水性ベースコートへの色合い調節に関して選択されてもよい。特に、95もしくはそれ以上の重量%の二酸化チタンの割合での顔料コンテントが一般に好適であり、特にホワイト着色顔料コンテントに相当する。
一般に、混合剤成分Iの顔料コンテントを形成する顔料は粉砕される。粉砕は、当業者に公知の通常のアセンブリで行われてもよい。顔料は、少なくとも1種のバインダーAの存在下に粉砕されてもよい。バインダーAとは異なる1種もしくはそれ以上の粉砕樹脂が本明細書では粉砕助剤として加えられてもよい。あるいはまた、しかしながら、バインダーAとは異なる粉砕樹脂または粉砕樹脂の混合物の形態での別個の粉砕媒体中で粉砕を行うこともまた可能である。
アルミニウムフレーク顔料は粉砕されないが、代わりに一般に、通常の市販の非水性ペーストの形態で最初に導入され、場合により、好ましくは水希釈性有機溶剤および場合により、添加剤と組み合わせられ、次にバインダーAと混合される。粉状のアルミニウムフレーク顔料は、好ましくは水希釈性有機溶剤および場合により添加剤と先ず処理されてペーストをもたらしてもよい。
いったん顔料調製物が製造されたら、それらは、任意の残りのまたは欠けている成分と混合することによって完成した混合剤成分Iへ調合される。特に、粉砕がバインダーAの存在下に行われなかった場合、後者は混ぜ込まれて完成した混合剤成分Iをもたらす。
混合剤成分Iは場合により、例えば、0〜5重量%より下の、1種もしくはそれ以上のフィラーを含有してもよい。混合剤成分Iに使用できるフィラーの例は、硫酸バリウム、カオリン、タルカム、二酸化ケイ素、および層状ケイ酸塩である。
混合剤成分Iは一般に水性組成物を含み、混合剤成分Iはその上、例えば、20〜70重量%の水を含有する。
それが水性または非水性組成物であるかどうかに関係なく、混合剤成分Iは1種もしくはそれ以上の有機溶剤を、例えば、5〜70重量%の総量で含有してもよい。かかる溶剤の例は、一価または多価アルコール、例えば、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール;グリコールエーテルまたはエステル、例えば、ジエチレングリコールC1〜C6ジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールC1〜C6ジアルキルエーテル、エトキシプロパノール、ブチルグリコール;グリコール、例えば、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコール、およびそれらの二量体または三量体;N−アルキルピロリドン、例えばN−メチルピロリドンならびにケトン、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン;芳香族または脂肪族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、または線状もしくは分岐脂肪族C6〜C12炭化水素である。溶剤は好ましくは水希釈性である。
少なくとも1種のバインダーAと顔料コンテントを形成する顔料といずれの場合も任意の成分フィラー、水、有機溶剤および粉砕樹脂とに加えて、混合剤成分Iは、いずれの場合も、一般に6重量%以下の総量に相当する、例えば、0.1〜4重量%の割合で添加剤を含有してもよい。添加剤の例は、消泡剤、クレーター形成防止剤、湿潤剤、中和剤、光安定剤およびレオロジー調整剤である。
本発明による方法の第2実施形態では、変性水性ベースコートは、0.2〜1部、好ましくは0.2〜0.8部のポリイソシアネート:1部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で顔料入り混合剤成分IIと混合することによって未変性水性ベースコートから製造される。
未変性水性ベースコートへの顔料入り混合剤成分IIの添加は、得られた変性水性ベースコートに、完成した多層コーティングに重要である、例えば、耐ストーンチップ性などの、技術的特性を与える。このように、所望の色合い(コーテッド標準によって特定される色合い)でカラー一貫性のある多層コーティングが得られることがさらに確実にされる。
1種もしくはそれ以上のポリイソシアネートを含有する、そして顔料コンテントを含む混合剤成分IIは、例えば、30〜100重量%の、一般に、40〜95重量%の、特に、55〜95重量%の固形分コンテントの組成物である。揮発性コンテントは、可能な揮発性添加剤に加えて、水および/または有機溶剤によって形成される。固形分コンテントはそれ自体、樹脂固形分コンテントと、顔料コンテントを形成する顔料と、場合によりフィラーと、場合により非揮発性添加剤とからなる。フィラーは顔料コンテントの部分を構成しない。顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比は0.05:1〜0.5:1である。この比の値は、顔料対樹脂固形分コンテントの基本的に選択された比のおよび顔料コンテントを形成する個々の顔料の比重量の結果である。
混合剤成分IIの樹脂固形分コンテントは、1種もしくはそれ以上のポリイソシアネートと場合により、別個の顔料粉砕媒体としてかまたは顔料粉砕助剤として使用される1種もしくはそれ以上の樹脂(「粉砕」または「ペースト」樹脂)とを含む。一般に、樹脂固形分コンテントは、ある程度まで100重量%のポリイソシアネートから、または、重量百分率が合計100重量%になる、例えば、85〜99重量%のポリイソシアネートと、1〜15重量%の粉砕樹脂とからなる。
混合剤成分IIに関連して用いられる用語「ポリイソシアネート」は、遊離のポリイソシアネートを意味することに限定されず、代わりにブロックトポリイソシアネートをまた含む。混合剤成分IIに含有されるポリイソシアネートは従って、1種もしくはそれ以上の遊離のポリイソシアネート、1種もしくはそれ以上のブロックドポリイソシアネートまたは1種もしくはそれ以上の遊離のポリイソシアネートと1種もしくはそれ以上のブロックトポリイソシアネートとの組み合わせを含む。遊離のポリイソシアネートが好ましい。
ポリイソシアネートは、脂肪族に、脂環式に、芳香族脂肪族におよび/またはより少なく好ましくは芳香族に結合したイソシアネート基を持ったジ−および/またはポリ−イソシアネートを含む。
ポリイソシアネートは室温で液体であるかまたは有機溶液として存在し、ポリイソシアネートは本明細書では23℃で一般に0.5〜2000mPa・sの粘度を示す。遊離のまたは潜在的な(ブロックト、熱で再解離性の)イソシアネート基の形態で存在するポリイソシアネートのイソシアネート含有率は、一般に2〜25重量%、好ましくは、5〜25重量%(NCOとして計算されて)の範囲にある。
ジイソシアネートの例は、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、およびシクロヘキサンジイソシアネートである。
ポリイソシアネートの例は、イソシアネート基を連結する残基中にヘテロ原子を含有するものである。これらの例は、カルボジイミド基、アロファネート基、イソシアヌレート基、ウレチジオン基、ウレタン基、アシル化ウレア基またはビウレット基を含有するポリイソシアネートである。ポリイソシアネートは好ましくは、例えば、上述のジイソシアネートの二量化または三量化によって製造されるウレチジオンまたはイソシアヌレート・タイプのポリイソシアネートなどの、2より高いイソシアネート官能性を有する。さらなる例は、上述のジイソシアネートの水との反応によって製造され、そしてビウレット基を含有するポリイソシアネート、またはポリオールとの反応によって製造され、そしてウレタン基を含有するポリイソシアネートである。
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートまたはジシクロヘキシルメタンジイソシアネートをベースとする、例えば、「コーティングポリイソシアネート」が特に好適である。これらのジイソシアネートをベースとする「コーティングポリイソシアネート」は、これらのジイソシアネートのそれ自体公知のビウレット、ウレタン、ウレチジオンおよび/またはイソシアヌレート基含有誘導体を意味する。
既に上述されたように、ポリイソシアネートは、ブロックト形態で使用されてもよいが、これが好ましいわけではない。それらは、熱の作用下に脱ブロックすることができる通常のブロッキング剤で、例えば、アルコール、オキシム、アミンおよび/またはCH−酸性化合物でブロックされていてもよい。
ブロックトまたは好ましくは遊離のポリイソシアネートがそのようなものとして、または水および/または有機溶剤を含有する調製物として混合剤成分IIに使用されてもよく、ここで、遊離のポリイソシアネートの場合には水も活性水素を持った有機溶剤も全く使用されない。例えば、ポリイソシアネートが水混和性の有機溶剤または溶剤混合物でプレ希釈されることが望ましいかもしれない。この場合には、好ましい遊離のポリイソシアネートが使用される場合に特に、イソシアネート基に対して不活性である、溶剤を使用することが好ましい。例は、いかなる活性な水素も含有しない溶剤、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル;エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシプロピルアセテートなどのグリコールエーテルエステル;およびN−メチルピロリドンである。
十分な数のイオン性基によっておよび/または末端もしくはラテラル・ポリエーテル鎖によって水相で安定化されるかもしれない、親水性ポリイソシアネートもまた好適である。親水性ポリイソシアネートは、例えば、名称バイハイデュール(Bayhydur)(登録商標)でバイエル(Bayer)によって商業製品として販売されている。
混合剤成分IIは、0.05:1〜0.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を示す。顔料コンテントおよび樹脂固形分コンテントの固形分寄与の合計は、混合剤成分IIの例えば、20〜100重量%、一般に、30〜95重量%、特に、45〜95重量%である。
混合剤成分IIの顔料コンテントは、所与の(特定の)未変性水性ベースコート、所与の特有の全体プロセス膜厚(およびいずれの場合もまた変性水性ベースコートについておよび未変性水性ベースコートについて特有の個々のプロセス膜厚)、0.2〜1、好ましくは0.2〜0.8重量部のポリイソシアネート:1重量部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分コンテントの範囲での混合剤成分IIと未変性水性ベースコートとの所与の混合比、ならびに混合剤成分IIの0.05:1〜0.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの所与の重量比で、特有の個々のプロセス膜厚の少なくとも80%に塗布された変性水性ベースコートから、特有の個々のプロセス膜厚の少なくとも80%に塗布された相当する未変性水性ベースコートから製造された多層コーティングとクリアコートとが色合いの一貫性を達成するようにされる。特に、混合剤成分IIの顔料コンテントはタイプ(顔料コンテントを形成する顔料の定性的および定量的組成)および従って量によって選択される。
混合剤成分Iの場合にはまた、混合剤成分IIの顔料コンテントは特に、遮蔽力付与顔料を含む。繰り返しを避けるために、混合剤成分Iの好適な顔料コンテントの例に関連して既に行われた記述について本明細書では言及される。
一般に、混合剤成分IIの顔料コンテントを形成する顔料は粉砕される。粉砕は、当業者に公知の通常のアセンブリで行われてもよい。顔料は、ポリイソシアネートの存在下に、すなわち、そのようなものとしてのポリイソシアネート中で直接、または有機および/または水性調製物としてのポリイソシアネート中で粉砕されてもよい。1種もしくはそれ以上の粉砕樹脂が本明細書では粉砕助剤として加えられてもよい。あるいはまた、一般にまた好ましくは、しかしながら、粉砕樹脂または粉砕樹脂の混合物の形態での別個の粉砕媒体中で粉砕を行うこともまた可能である。特に、遊離のポリイソシアネートを含有する好ましい混合剤成分IIを製造するときは、別個の粉砕媒体を使用することが目的にかなっている。
粉砕助剤または別個の粉砕媒体として好適な粉砕樹脂は、顔料の粉砕中に、混合剤成分IIのさらなる成分との混合時に、特に遊離のまたはブロックトポリイソシアネートとの混合時におよび完成した変性水性ベースコート中でだけでなく、未変性水性ベースコートとのさらなる混合時に不活性であるもの、例えば、適切な(メタ)アクリル共重合体またはポリウレタン樹脂である。
特に、遊離のポリイソシアネートを含有する好ましい混合剤成分IIの製造の場合には、イソシアネート基に不活性である粉砕樹脂が粉砕助剤としてまたは、特に粉砕媒体として使用される。完全エーテル化アミノ樹脂、特に、ヘキサメトキシメチルメラミンなどの、特に、完全エーテル化メラミン樹脂が驚くべきことにこの目的に非常に好適であることが分かった。粉砕は本明細書では、例えば、0.1:1〜3:1の顔料対完全エーテル化アミノ樹脂の固形分重量比で、遊離のポリイソシアネートの不存在下に完全エーテル化アミノ樹脂中で好ましくは進行し、前記比はとりわけ、使用される顔料の種類に依存する。
先行段落との関連で特に好ましい混合剤成分IIは、1〜15重量%の完全エーテル化アミノ樹脂と85〜99重量%のポリイソシアネート、特に遊離のポリイソシアネートとの合計100重量%になる組み合わせからなる樹脂固形分コンテントを有する。
アルミニウムフレーク顔料は粉砕されないが、代わりに一般に、通常の市販の非水性ペーストの形態で最初に導入され、場合により、好ましくは水希釈性有機溶剤および場合により、添加剤と組み合わせられ、次にポリイソシアネートと混合される。粉状のアルミニウムフレーク顔料は、好ましくは水希釈性有機溶剤および場合により添加剤と先ず処理されてペーストをもたらしてもよい。
いったん顔料調製物が製造されたら、それらは、任意の残りのまたは欠けている成分と混合することによって完成した混合剤成分IIへ調合される。特に、粉砕がポリイソシアネートの存在下に行われなかった場合、後者は混ぜ込まれて完成した混合剤成分IIをもたらす。
遊離のポリイソシアネートを含有する好ましい混合剤成分IIを製造するとき、水の意図的な添加を回避することのみならず、できる限り最も広範に、好ましくは完全に水を排除して、そして一般にはまたできる限り最も広範に、好ましくは完全にイソシアネート基に反応性である他の物質、例えば、アルコールなどを排除して処理を行うこともまた目的にかなっている。適切な原材料を選択することは別として、水と結合する助剤と共に作業することもさらに可能である。例えば、オルトエステルなどの、水捕捉剤が、遊離のポリイソシアネートを含有する混合剤成分IIの製造および貯蔵中に添加されてもよい。
混合剤成分IIは場合により、例えば、固形分コンテントに対して0〜10重量%で、1種もしくはそれ以上のフィラーを含有してもよい。混合剤成分に使用できるフィラーの例は、硫酸バリウム、カオリン、タルカム、二酸化ケイ素、層状ケイ酸塩である。
混合剤成分IIは、それが遊離のポリイソシアネートを全く含有しない場合、例えば、20〜70重量%の水を含有してもよい。
混合剤成分IIは、例えば、5〜70重量%の総量で、1種もしくはそれ以上の有機溶剤を含有してもよい。溶剤は好ましくは水希釈性である。遊離のポリイソシアネートを含有する好ましい混合剤成分IIの場合には、溶剤はイソシアネート基に不活性であるものである。好適な溶剤の例は、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル;エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシプロピルアセテートなどのグリコールエーテルエステル;およびN−メチルピロリドンである。
少なくとも1種のポリイソシアネートおよび顔料コンテントを形成する顔料およびいずれの場合も任意の成分フィラー、水、有機溶剤および粉砕樹脂に加えて、混合剤成分IIはいずれの場合も、例えば、一般に5重量%以下の総量に相当する、0.1〜2重量%の割合で添加剤を含有してもよい。添加剤の例は、混合剤成分Iについて既に述べられたものと同じものである。
未変性水性ベースコートおよび顔料入り混合剤成分IまたはIIは好ましくは、変性水性ベースコートの塗布のちょっと前にまたは直前にユーザーの構内で混合される。工業的なコーティング施設の場合には、いずれの場合も異なる色合いの未変性水性ベースコートはそれぞれ、それら独自の循環ラインで搬送される。本発明による方法では、たった1種の混合剤成分で、または2種もしくはそれ以上、例えば2〜5の、いずれの場合も異なる顔料入り混合剤成分で作業することが可能である。水性ベースコートが2つもしくはそれ以上の色合いの色合いプログラムで塗布される場合、それぞれが異なる顔料着色を有する2種以上の顔料入り混合剤成分を使用することが目的にかなっているかもしれないし、未変性水性ベースコートの特定の色合いと顔料入り混合剤成分の色合いとの間の特定の調節を行うことが望ましい。例えば、2つもしくはそれ以上のカラー群の未変性水性ベースコートが形成され、いずれの場合も異なる顔料入りの混合剤成分の1つに割り振られてもよい。例えば、淡い色合いの未変性水性ベースコートの場合には、当業者は、淡着色顔料コンテントの混合剤成分を選択する傾向があろう。
顔料入り混合剤成分は、いつでも使用できる形態でユーザーに供給されてもよい。しかしながら、それらはまた、顔料を含まない成分を顔料入り成分、例えば、顔料ペーストと混合することによってユーザーの構内で製造されてもよく、その後得られた顔料入り混合剤成分は次に未変性水性ベースコートと混合される。両方の記述された混合プロセス、すなわち、顔料を含まない成分と顔料入り成分との混合および顔料入り混合剤成分と未変性水性ベースコートとの混合は、工業コーティング施設で通常の混合技術を用いて、ケニックス(Kenics)ミキサーなどの、例えば、静的ミキサーを用いて、自動的に進行してもよい。
異なる色に着色された未変性水性ベースコートのような、顔料入り混合剤成分は、いずれの場合もそれ自体の専用の循環ラインで搬送されてもよい。n個の色合いの色合いプログラムで水性ベースコートを塗布するとき、例えば2n個の循環ライン(いずれの場合も、異なる色の未変性水性ベースコート用および異なる色の変性水性ベースコート用のn個の循環ライン)を提供することはそれ故必要ではないが、むしろ異なる色の未変性水性ベースコート用のちょうどn個の循環ラインと、顔料入り混合剤成分用のm個、例えば、1〜5個の循環ラインとを提供する必要がある。
基材をコートするために選択された色合いプログラムがまた、十分な遮蔽力を有する問題のない色合いの未変性水性ベースコートを含む場合には、問題のない色合いの未変性水性ベースコートが変性水性ベースコートを調製するという目的のために顔料入り混合剤成分の1つと混合されることは必ずしも必要ではないが、これらの場合には代わりに、類似の顔料を含まない混合剤成分、例えば、プレ先行段落に述べられたような顔料を含まない成分で作業することもまた可能である。しかしながら、このアプローチは一般に、顔料を含まない混合剤成分用の追加の循環ラインを必要とする。言い換えれば、色合いプログラムが問題のある色合いのおよびまた問題のない色合いの両方の未変性水性ベースコートを含む場合、変性水性ベースコートが、問題のある色合いを含む未変性水性ベースコートを顔料入り混合剤成分と混合することによって、および問題のない色合いを含む未変性水性ベースコートを顔料を含まない混合剤成分と混合することによって製造されることが好ましい。例えば、この場合には、問題のない色合いの異なる色に着色された未変性水性ベースコート用のn個の循環ラインと、問題のない色合いの異なる色に着色された未変性水性ベースコート用のn’個の循環ラインと、顔料を含まない混合剤成分用の1個の循環ラインと、顔料入り成分用のm個、例えば1〜5個の循環ラインとが必要とされる。
本発明による方法は、顔料入り混合剤成分が、いずれの場合も別々にそしてそのように引き続いてまたは、より少なく好ましくは、同時に顔料を含まない成分と顔料入り成分とを未変性水性ベースコートに混ぜ込むことによってその場で形成されるようなやり方でまた有利に行われてもよい。顔料を含まない成分が、例えば、静的ミキサーを用いて未変性水性ベースコートに混ぜ込まれてもよく、その後顔料入り成分が次に、同様にさらなる静的ミキサーを用いて、得られた混合物に混ぜ込まれ、または逆もまた同様である。顔料入り混合剤成分IIの場合には、先ず顔料入り成分に混ぜ入れることが好ましい。
本発明による方法では、EDC下塗り基材は、好ましくは静電気支援の高速回転霧化によって、変性水性ベースコートで最初にスプレーコートされる。
次に、好ましくは、例えば、20〜25℃の気温で30秒〜5分間の短いフラッシュオフ段階後に、相当する未変性水性ベースコートが、好ましくは空気圧スプレー塗布によってスプレー塗布される。
これに好ましくはまた、例えば、20〜100℃の気温で30秒〜10分の短いフラッシュオフ段階が続き、その後クリアコートが、例えば20〜60μmの乾燥膜厚で塗布される。
全ての公知クリアコートが原則としてクリアコートとして好適である。使用できるクリアコートは、溶剤含有1成分(1パック)もしくは2成分(2パック)クリアコートの両方、水希釈性1パックもしくは2パック・クリアコート、粉末クリアコートまたは水性粉末クリアコートスラリーである。
任意のフラッシュオフ段階後に、変性および未変性水性ベースコートからなる塗布された水性ベースコート層とクリアコート層とは、例えば、80〜160℃対象物温度で、例えば、ベークすることによって、一緒に硬化させられる。
本発明による方法によって製造された多層コーティングの修理コーティングが、修理の区域で色合いのいかなる偏差もなしに、問題のある関連色合いの未変性水性ベースコートで実施できることが有利である。言い換えると、修理コーティングが相当する未変性水性ベースコートのみを使用してそして変性水性ベースコートを使用しないで行われる場合でさえ、既に上に述べられた種類の色合いの一貫性は保証される。
実施例1(顔料入り混合剤成分の製造)
次の組成の顔料入り混合剤成分を、通常の方法(ビーズミルでの顔料の粉砕)で製造した:
19.4pbw(重量部)の樹脂固形分(ポリウレタン・バインダー、バイエル(Bayer)製のベイヒドロール(Bayhydrol)(登録商標)PT241)
28.0pbwの二酸化チタン(デュポン(DuPont)製のタイピュア(TiPure)(登録商標)R706)
0.2pbwのジメチルエタノールアミン
0.6pbwのポリアクリル酸増粘剤
2.6pbwの消泡剤
39.6pbwの脱イオン水
9.6pbwの有機溶剤(4.0pbwのエチレングリコールモノブチルエーテル、3.8pbwのジエチレングリコールモノブチルエーテル、1.8pbwのn−プロパノール)。
実施例2(顔料を含まない混合剤成分の製造)
実施例1と同じ方法を、しかし二酸化チタンを使用することなく用いた。
実施例3(水性ベースコートの製造)
a)次の組成のイエロー水性ベースコートを製造した:
18.0pbwの樹脂固形分(8.1pbwのポリエステルアクリレート樹脂、6.2pbwのポリウレタン樹脂、3.7pbwのヘキサメトキシメチルメラミン)
0.4pbwのチバ(Ciba)製のイルガジン(Irgazin)(登録商標)イエロー(Yellow)2RLT
2.9pbwの二酸化チタン(デュポン製のタイピュア(登録商標)R706)
5.0pbwのチバ製のイルガカラー(Irgacolor)(登録商標)イエロー3GLM
4.2pbwのホイバッハ(Heubach)製のホイコデュア・イエロー(Heucodur Yellow)3R
0.3pbwのジメチルエタノールアミン
0.2pbwの消泡剤
0.6pbwのポリアクリル酸増粘剤
1.0pbwのポリプロピレングリコール900
14.6pbwの有機溶剤(4.2pbwのエチレングリコールモノブチルエーテル、1.7pbwのジエチレングリコールモノブチルエーテル、0.7pbwのエチレングリコールモノヘキシルエーテル、3.0pbwのN−メチルピロリドン、3.5pbwのn−ブタノール、1.0pbwのn−プロパノール、0.5pbwのシェルソル(Shellsol)T)
52.8pbwの脱イオン水。
イエロー未変性水性ベースコートは、52μmの黒/白不透明度および15μmの特有の個々のプロセス膜厚を有した。
b)a)からの100pbwの未変性水性ベースコートを実施例1からの200pbwの混合剤成分と混合することによって変性水性ベースコートを製造した。変性水性ベースコートは15μmの特有の個々のプロセス膜厚を有した。
c)a)からの100pbwの未変性水性ベースコートを、ポリウレタン・バインダー(バイエル製のベイヒドロール(登録商標)PT241)対a)からの未変性水性ベースコートの樹脂固形分のb)でと同じ重量比を達成するためのかかる量の実施例2からの調製物と混合することによって水性コーティング組成物を製造した。
実施例4a〜4c(多層コーティングの製造)
4a)多層コーティング4aを以下の手順によって得た:
サイズが300mm×600mmの、濃い灰色のEDCプライマーを備えた自動車スチール試験パネルに変性水性ベースコート3bを12μmの乾燥膜厚でスプレー塗布した(垂線に対して45°の照明角度および正反射に対して45°の観測角で、比色分析で測定された、明度L*=8)。
室温で2分間フラッシュオフした後、未変性水性ベースコート3aを0〜20μmの乾燥膜厚範囲に楔形勾配(長軸方向に楔)でスプレー塗布し、80℃で5分間フラッシュオフするに任せた。
フラッシュオフ・ベースコート層をこのように備えた試験パネルを次に、40μmの乾燥膜厚で市販の2成分ポリウレタン・クリアコートでスプレーコートし、20℃で5分間フラッシュオフした後、140℃対象物温度で20分間ベークした。
4b):多層コーティング4bを、水性コーティング組成物3cを水性ベースコート3bの代わりに使用するという相違点ありで実施例4aを繰り返すことによって得た。
4c):さらなる多層コーティング4cを、変性水性ベースコート3bも水性コーティング組成物3cも使用することなく製造した。この目的を達成するために、未変性水性ベースコート3aを、濃い灰色のEDCプライマーを備えた自動車スチールパネルに60μmの乾燥膜厚でスプレー塗布した。この目的を達成するために、いずれの場合も3つのスプレーパス、引き続き70℃で5分の強制乾燥工程を行った。その後、2成分ポリウレタン・クリアコートを40μmの乾燥膜厚でスプレー塗布し、20℃で5分間フラッシュオフした後、140℃対象物温度で20分間ベークした。
このように得られた多層コーティング4aおよび4bをいずれの場合も、会社X−ライトによって販売されるX−ライトMA68II機器を用いて米国特許第5,991,042号明細書から公知の方法に従って垂線に対して45°の照明角度および正反射に対して45°の観測角で、比色分析で評価した。多層コーティング4cを、同じ機器を用いて比色分析で測定した。
表1は、未変性水性ベースコート3aの乾燥膜厚の関数として比色分析データから計算されたデルタE値を示す[デルタE4a=(L* 4c 2−L* 4a 2+c* 4c 2−c* 4a 2+h* 4c 2−h* 4a 2)の平方根;デルタE4b=(L* 4c 2−L* 4b 2+c* 4c 2−c* 4b 2+h* 4c 2−h* 4b 2)の平方根]。
表1
Figure 0005428037
次に、本発明の好ましい態様を示す。
1. 1)ベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材に10〜35μmの範囲の全体プロセス膜厚で塗布する工程と、
2)クリアコート層を前記ベースコート層上へ塗布する工程と、
3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と
の連続工程を含む、多層コーティングの製造方法であって、
ベースコート層が第1層におよび第2層に塗布され、前記第1層が、未変性水性ベースコートを顔料入り混合剤成分と混合することによって調製された変性水性ベースコートを含み、そして前記第2層が前記未変性水性ベースコートを含み、
前記未変性水性ベースコートが25μmより大きい黒/白不透明度を有し、
前記混合剤成分が混合剤成分Iおよび混合剤成分IIからなる群から選択され、ここで、混合剤成分Iは1種もしくはそれ以上のバインダーAを含み、0.05:1〜1.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を有し、そして0.1〜2.5部のバインダーA:1部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で前記未変性水性ベースコートに混ぜ込まれ、かつここで、混合剤成分IIは1種もしくはそれ以上のポリイソシアネートを含み、0.05:1〜0.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を有し、そして0.2〜1部のポリイソシアネート:1部の前記未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で前記未変性水性ベースコートに混ぜ込まれ、そして、
前記混合剤成分の前記顔料コンテントが、工程3)後に達成される多層コーティングが変性水性ベースコートから塗布された層および前記未変性水性ベースコートから塗布された層の両方の個々のプロセス膜厚のいずれの場合も少なくとも80%から色合いの一貫性を達成するようにされる方法。
2. 前記基材が自動車車体および自動車車体部品からなる群から選択される、上記1に記載の方法。
3. 前記変性水性ベースコートの第1ベースコート層の個々のプロセス膜厚が5〜25μmの範囲にあり、そして前記未変性水性ベースコートの第2ベースコート層の個々のプロセス膜厚が3〜20μmの範囲にある、上記1または2に記載の方法。
4. 前記未変性水性ベースコートが、それにのみ、かつ10〜35μmの範囲内の特有の全体プロセス膜厚に塗布されたベースコート層が、280〜380nmの波長範囲で0.1%より下の、380〜400nmの波長範囲で0.5%より下の、そして400〜450nmの波長範囲で1%より下のUV透過率値に従ってのみUV光を透過させるような水性ベースコートを含む、上記1〜3のいずれか一項に記載の方法。
5. (i)0.1〜1部のバインダーA:1部の前記未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で前記未変性水性ベースコートと混合される顔料入り混合剤成分Iか、
(ii)0.2〜0.8部のポリイソシアネート:1部の前記未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で前記未変性水性ベースコートと混合される顔料入り混合剤成分IIか
のどちらかを含む上記1〜4のいずれか一項に記載の方法。
6. 前記混合剤成分の前記顔料コンテントが80重量%もしくはそれ以上のカーボンブラック、二酸化チタンまたはカーボンブラックと二酸化チタンとの組み合わせを含む、上記1〜5のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記混合剤成分の前記顔料コンテントが少なくとも95重量%の二酸化チタンを含む、上記6に記載の方法。
8. 前記顔料入り混合剤成分が、顔料を含まない成分を顔料入り成分と混合することによって調製される、上記1〜7のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記顔料入り混合剤成分が、前記顔料を含まない成分と前記顔料入り成分とを前記未変性の水性ベースコートに別々に混ぜ込むことによってその場で形成される、上記8に記載の方法。
10. 前記変性水性ベースコートが静電気支援の高速回転霧化によって塗布され、そして前記未変性ベースコートが空気圧でスプレー塗布される、上記1〜9のいずれか一項に記載の方法。
11. 上記1〜10のいずれか一項に記載の方法に従って製造された多層コーティングでコートされた基材。

Claims (2)

  1. 1)ベースコート層を、EDCプライマーを備えた基材に10〜35μmの範囲の全体プロセス膜厚で塗布する工程と、
    2)クリアコート層を前記ベースコート層上へ塗布する工程と、
    3)前記ベースコート層およびクリアコート層を一緒に硬化させる工程と
    の連続工程を含む、多層コーティングの製造方法であって、
    ベースコート層が第1層におよび第2層に塗布され、前記第1層が、未変性水性ベースコートを顔料入り混合剤成分と混合することによって調製された変性水性ベースコートを含み、そして前記第2層が前記未変性水性ベースコートを含み、
    前記未変性水性ベースコートが25μmより大きい黒/白不透明度を有し、
    前記混合剤成分が混合剤成分Iおよび混合剤成分IIからなる群から選択され、ここで、混合剤成分Iは1種もしくはそれ以上のバインダーAを含み、0.05:1〜1.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を有し、そして0.1〜2.5部のバインダーA:1部の未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で前記未変性水性ベースコートに混ぜ込まれ、かつここで、混合剤成分IIは1種もしくはそれ以上のポリイソシアネートを含み、0.05:1〜0.5:1の顔料コンテント対樹脂固形分コンテントの重量比を有し、そして0.2〜1部のポリイソシアネート:1部の前記未変性水性ベースコートの樹脂固形分の重量比で前記未変性水性ベースコートに混ぜ込まれ、そして、 前記混合剤成分の前記顔料コンテントが、工程3)後に達成される多層コーティングが変性水性ベースコートから塗布された層および前記未変性水性ベースコートから塗布された層の両方の個々のプロセス膜厚のいずれの場合も少なくとも80%から色合いの一貫性を達成するようにされ
    前記変性水性ベースコートの第1ベースコート層のプロセス膜厚が5〜25μmの範囲にあり、そして前記未変性水性ベースコートの第2ベースコート層のプロセス膜厚が3〜20μmの範囲にあり、
    前記混合剤成分の前記顔料コンテントが80重量%もしくはそれ以上のカーボンブラック、二酸化チタンまたはカーボンブラックと二酸化チタンとの組み合わせを含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法に従って製造された多層コーティングでコートされた基材。
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