JP5424526B2 - 核軽水炉においてドライアウト特性を推測する方法、コンピュータプログラム製品、原子力エネルギープラント及び運転方法 - Google Patents

核軽水炉においてドライアウト特性を推測する方法、コンピュータプログラム製品、原子力エネルギープラント及び運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5424526B2
JP5424526B2 JP2006228815A JP2006228815A JP5424526B2 JP 5424526 B2 JP5424526 B2 JP 5424526B2 JP 2006228815 A JP2006228815 A JP 2006228815A JP 2006228815 A JP2006228815 A JP 2006228815A JP 5424526 B2 JP5424526 B2 JP 5424526B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
function
nuclear
dryout
reactor
factor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006228815A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007064976A (ja
Inventor
ストゥーレ ヘルマーソン
マハディ マジェド
グニラ ノルベック
ドミトリー パラモノフ
ロルフ エクルンド
カール アダムソン
Original Assignee
ウェスティングハウス エレクトリック スウェーデン アーベー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ウェスティングハウス エレクトリック スウェーデン アーベー filed Critical ウェスティングハウス エレクトリック スウェーデン アーベー
Publication of JP2007064976A publication Critical patent/JP2007064976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5424526B2 publication Critical patent/JP5424526B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21DNUCLEAR POWER PLANT
    • G21D3/00Control of nuclear power plant
    • G21D3/001Computer implemented control
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C17/00Monitoring; Testing ; Maintaining
    • G21C17/02Devices or arrangements for monitoring coolant or moderator
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21DNUCLEAR POWER PLANT
    • G21D3/00Control of nuclear power plant
    • G21D3/04Safety arrangements
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21DNUCLEAR POWER PLANT
    • G21D3/00Control of nuclear power plant
    • G21D3/08Regulation of any parameters in the plant
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Emergency Management (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

本発明は、核軽水炉、より詳細には沸騰水型原子炉(BWR)において、ドライアウトが発生し得る時期を推測する方法に関する。本発明を用いれば、原子炉動作時のドライアウトのリスク(つまり、ドライアウトまでのマージン)を推測することができるだけでなく、原子炉の実動前にドライアウトのリスクを推定することができる。例えば、新規の核燃料を原子力発電プラントに装填する前又は燃料交換のための炉心設計を計画する際にドライアウト特性を推測することができる。
本発明はまた、原子力エネルギープラント(原子力発電プラント)と、その操作又は運転の方法及びこれに用いるコンピュータプログラム製品に関する。
BWR炉心中の燃料棒は、スペーサと、通常各バンドル(集合体)中の燃料棒を所定のジオメトリ中に保持するための端板とを用いて、バンドルに集められる。所定の棒格子は、規則的又は不規則的とされ、軸方向に沿って変わることもある。そして、これらのバンドルは、冷却材の流れを上方に誘導するためにチャンネルで囲まれており、燃料配置に対して機械的及び熱流動の安定性を提供するとともに、該バンドルによって、燃料の取扱及び交換が容易となる。燃料棒バンドル及びチャンネルは、取扱単位としての燃料アセンブリと呼ばれることが多い。各チャンネルは、1つ以上の燃料バンドルを含む場合もあり、その場合も燃料アセンブリと呼ばれる。これらのチャンネルは正方形又は六角形とされ、エンドフィッティングとは別の内部構造及び特長を有する。燃料バンドルはまた、そのサイズがかなり異なり、24〜144本の燃料棒とされる場合があり、また、特殊用途の棒(例えば、タイロッド、ウォーターロッド、パートレングスロッド及び可燃性吸収棒)を含む場合がある。尚、燃料棒間及び燃料棒内での多数の核分裂性物質の濃縮は一般的なものである。本発明は、これらの燃料配置及び原子炉内での動作の全てに適用可能である。
当業者には周知のように、BWRでは、水の形態とされる冷却材が、燃料棒を含む燃料アセンブリを通って流れる。水の目的は、燃料棒を冷却し、中性子減速材として機能することである。燃料バンドルを通って蒸気と水の混合物が流れ、対流及び沸騰熱伝達によって燃料棒を冷却する。冷却材の蒸気の質(蒸気の含有割合)が上昇すると、流動パターンが変化する。バンドル中の特定のポイントにおいて、環状流パターンが形成される。これは、燃料棒表面上の薄い液膜の存在と、棒間のチャンネル中の蒸気及び液滴の混合を暗示する。この膜があることにより、燃料棒から冷却材への熱伝達が効率的になる。その結果、蒸気生成が効果的となり、燃料棒の過熱が回避される。この膜の破壊を「ドライアウト」と称している。
BWRにおいては、ドライアウトを回避する必要がある。つまり、ドライアウトによって、燃料棒から原子炉冷却材への熱伝達が悪化し、そのため、燃料棒の壁部温度が上昇する。このような温度上昇は、燃料棒の損傷の原因となり得る。BWRを特定の高出力、いわゆる限界出力(CP:Critical Power)以上で動作させると、ドライアウトが発生し得る。よって、ドライアウトを回避するために、特定の安全マージン(所謂「ドライアウトマージン」)が存在するように、原子炉をより低出力で動作させる。ドライアウトマージンの指標として用いられるものに、限界出力比(CPR:Critical Power Ratio)がある。このCPRは、以下のような比として定義される。
Figure 0005424526
CPRは、炉心における多数のポイントについて局所的に計算することができる。任意のポイントにおけるCPRの最小値は、「最小限界出力比」(MCPR:Minimum Critical Power Ratio)と呼ばれる。
以下において、限界出力及び限界熱流束及び限界蒸気品質を、同義かつ同等のエンティティとして取り扱う。なぜならば、定常運転時において、これらの間には直接の物理的な変換則が存在するからである。既知の冷却材フロー及び入口エンタルピーにより、蒸気品質は、蒸気及び水の熱力学データとともに燃料配置の出力を直接に提供し、またその逆も成り立つ。
BWR燃料アセンブリに対する限界出力試験データの相関付けに用いられる2つの方法がある。これらの方法はどちらも、実験パラメータ間での観察された関数依存性に基づく。その1つの方法は、限界出力データと限界熱流束との相関付けであり、他の方法は、限界出力試験データと、限界蒸気品質及び主変数としての、いわゆる沸騰長さ(boiling length)との相関付けである。
限界熱流束相関は、いわゆる緩和されたローカル条件仮説に基づく。この種の相関は、Macbeth及びBarnettによる、限界ドライアウトパワーと、一定の質量流束及び圧力におけるサブクーリングとの間の周知の線形依存性に基づく。このローカル条件仮説相関は、以下の形式を有する。
Figure 0005424526
ここで、
ΦDO,z=ドライアウト時の熱流束
P=系の圧力
D=燃料の水力直径
G=質量流束
=炉心中の軸方向位置「z」における蒸気品質(steam quality)
これらのパラメータ間の線形依存性は、測定データに対するフィッティング係数を用いることにより、少なくとも区分的に確立される。ローカルドライアウト熱流束と熱収支を組み合わせることによって限界出力の計算が可能になり、また、この組み合わせは、軸方向の熱流束分布、つまりパワー形状の影響を黙示的に含む。
他方の方法は、限界蒸気品質(出力)を相関付けるとともに、質量流束、圧力、入口サブクーリング、及び軸方向のパワー分布及びラジアル方向のパワー分布への、限界出力の依存性を捕らえる。限界品質と沸騰長さとの相関についての項は、最良適合(ベストフィット)関数であり、これは、試験データに基づいた、質量流束、系(システム)の出口圧力、沸騰長さ、環状流長さ、及びR因子への限界蒸気品質依存性を記述し、以下の形式を有する。
Figure 0005424526
ここで、
DO=限界蒸気品質
G=質量流束
P=系の圧力
BL=沸騰長さ
AL=環状流長さ
R=R因子
一般的に、側方流動及びパワー分布への限界品質依存性を取得することが前提とされる。
限界出力は、チャンネルに沿った熱収支を用いることにより、蒸気品質から予測することができる。これは、反復的プロセスであり、軸方向の形状の影響を黙示的に含む。限界出力試験データは、いわゆる限界品質対沸騰長さの平面において相関付けられ、すなわち、限界出力、質量流束、圧力、入口サブクーリングのデータが、ドライアウトの発生位置における蒸気品質と、いわゆる沸騰長さ(BL)との間の関係に変換される。沸騰長さは、バルク沸騰(Blen)の開始点から加熱長さの端部(EHL:End of Heated Length)までの距離として定義される。さらに、環状沸騰長さ(Annular boiling Length)、ALを黙示的に追加の相関パラメータとして用いた、限界品質と沸騰長さとの相関は、限界出力に関する軸方向のパワー形状の影響を適切に取り扱うことが示されている。尚、ALは、環状流の転移点から加熱長さの端部(EHL)までの距離である。
ローカルパワー分布、断面ジオメトリ及びグリッドスペーサ構成へのドライアウト依存性は、いわゆるR因子の使用を通じて取り扱われる。これらのR因子は、各燃料棒のドライアウト感度の指標である。サブバンドルの限定R因子は、その燃料棒におけるR因子の最大値である。試験において、ピークパワー棒は、棒位置のドライアウト感度を調査するために、サブバンドル中を系統的に周回して位置される。試験された多数のローカルパワー分布により、計算されたR因子に対する経験的付加定数の導出が可能となる。
ドライアウトデータの相関付けのための、これら2つの方法は、時間が経つにつれて精度への要求が高くなり、有効性の範囲が複雑になった。これらの相関は、基本的には線形の形式(多項式)であるが、高い非線形効果をとらえようとすると、多数の項及び回帰係数を伴う。
特許文献1には、BWRにおけるドライアウトのリスクを推測する方法についての記載がある。この方法では、いわゆる過渡現象が考慮されている。過渡現象は、例えば、実際の原子炉パワーを維持しつつ冷却材の流れが低減した場合に発生することがある。これはCPの低下に繋がる。この方法では、非定常解析装置を使用する。この非定常解析装置では、過渡時の原子炉の挙動についてシミュレートがなされ、非定常解析装置は、過渡時のCPの低減を計算する。
特許文献2には、熱力学モデリング及びBWR炉心設計の性能評価のため方法及びシステムについての記載がある。データ処理システムを用いて特定のプログラムルーチンを実行し、過渡動作条件における原子炉内での燃料棒の熱的な動作特性をシミュレートする。この方法は、想定動作イベント、又は予測される動作事象であって原子炉における過渡状態の原因となる動作事象、例えば、一つのオペレータエラー又は機器の機能不全によって生じる事象に対して、シミュレーションのための多次元アプローチを用いる。限界出力比の変化における一般的な過渡バイアス(偏り)及び不確実性に基づいて、燃料棒の限界出力比についてのヒストグラムが生成される。最終的に、原子炉の動作限界(operating limit)最小限界出力比が、過渡状態時に沸騰遷移に晒される燃料棒の数を表す確率計算のヒストグラムから評価される。このヒストグラムは、データ処理システムによって容易に表示可能であり、原子炉心設計について、動作限界最小限界出力比が公的な規制に従っていることを統計的に示すために用いられる。
実際の原子炉への適用におけるドライアウト特性は、実験場での実験に基づいて推測することが可能である。この実験場は、実際の原子炉心の一部を模して構成することが可能であるが、実験場では核反応は発生しない。実験場には、実際の原子炉における炉心中の燃料棒の配置と同一又は同様に、多数のシミュレート用核燃料棒(ただし、核燃料材料は用いない)を相対的に配置させた実験チャンバを設けることができる。しかし、実験場中の燃料棒の数は、通常、40000〜80000以上の燃料棒を含み得る実際の原子炉心中の数よりもずっと少ない。例えば、実験場において24本の燃料棒を用いることができる。これらの燃料棒は、実際の燃料配置における燃料棒の1バンドルの1サブバンドルを代表する。実験場中の燃料棒には発熱要素が設けられ、これにより、燃料棒を少なくとも実際の原子炉中の燃料棒と同じ温度まで加熱することができる。実際の原子炉心において発生し得る、異なるパワーレベル及びパワー分布をシミュレートするために、発熱要素への電流を変更することができる。さらに、実験チャンバには水を通過させる。異なる動作条件及び過渡挙動をシミュレートするために、温度、水の質量流束、軸方向のパワー形状及びラジアル方向のパワー形状及び水の圧力を変えることができる。
実験場には、実験場中の様々な位置における質量流束、圧力及び温度を測定するために、各種の測定手段が設けられる。しかし、測定ポイントの数及び制限時間内に実施可能な各種の測定は、限られている。そのため、このような実験を直接の拠り所として、実際の原子炉のドライアウト特性を推測するのは困難である場合が多い。
測定ポイントの数及び実施可能な各種の測定の数が限られているため、実験場において実際に測定される複数の条件の間及びその外側において、核燃料配置の挙動を予測するためのモデル(「相関」と称している。)を見つけ出すことが必要である。実際の原子炉におけるドライアウト挙動の一般的な記述に対して、高い精度で実験結果を補間し、また外挿することは困難な処理である。
スウェーデン特許第509,235号明細書 欧州特許出願第1,221,701号明細書
本発明の目的は、沸騰水型の軽水原子炉において、如何なる条件下でドライアウトが発生し得るのかについて推測する方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、比較的簡単な方法を用いて、実験場中の実験に基づいて実際の原子炉のドライアウト挙動を推測可能な方法を提供することである。沸騰水型原子炉中のドライアウト条件を推測する能力は、該原子炉の制御及び動作のために必要である。
これらの目的は、本願の請求項1に記載の方法によって達成される。
即ち、本方法は、核燃料配置を含む、沸騰水型の核軽水炉においてドライアウトが発生し得る時期を推測する方法であって、原子炉のローカルドライアウト特性を表す式を使用するとともに、この式が、少なくとも第1の因子及び第2の因子を含むようにする。この第1の因子は、核燃料配置を通過する冷却材の流れにドライアウト特性が如何に依存するかを記述する第1の関数であり、また、第2の因子は、核燃料配置の軸方向パワープロファイルにドライアウト特性が如何に依存するかを記述する第2の関数である。
そして、第1の関数と第2の関数とが互いに独立しており、第1の関数が流れ依存性を記述し、第2の関数が軸方向パワープロファイル依存性を記述する。
このように、本発明による方法は、原子炉のローカルドライアウト特性を表す式の使用を含んでいる。ドライアウト特性が式中で表されるため、この式を、様々な実際の動作条件に対して容易に適合させることができる。さらに、本願の請求項1に記載の第1の関数及び第2の関数は、流れ依存性及び軸方向パワープロファイル依存性をそれぞれ互いに独立して記述するため、この式の形態を簡単にすることができ、よって、この式を各種の実際の核燃料配置に対して容易に適用することができる。
このような単一かつ比較的簡単な式を用いてドライアウト特性を充分な精度で表せることが判明している。
本発明による方法を用いて、原子炉の動作時のドライアウトまでのマージンを推測することが可能である。原子炉動作では、特定のクラス(区分)の過渡現象が任意の時期に発生し得ること、そして、この方法を用いて、そのような過渡時のドライアウトのリスクを推測可能であることを常に保証しなければならない。あるいは、この方法を用いて、原子炉の実際の動作前に、ドライアウトのリスクの推定(例えば、新規核燃料の原子力発電プラントへの装填前又は燃料交換のための炉心設計の計画時のドライアウト特性の推測)を行うことができる。
通常、1つの数式を異なる形式で書き、これに、同じか又は同様の意味を持たせることができる。よって、請求項について、該請求項に記載の数式だけに限定されると見なすべきではない。つまり、これらの請求項は、相当する式表現及び当該式の近似式を構成する代替的な式を網羅するものとして、意図されるべきである。このような変換は、数値的評価の際に通常行われ、また、所定の適用範囲にわたって高精度で個別に調整可能である。例えば、本願の請求項18に規定されているような指数関数を、特定の他の数式に(当該式の意味を変化させることなく)変換することができ、また、この式を、例えば、式を近似する多項式、あるいは所定の次数で切断した、べき級数として表すことができる。これらの請求項は、それぞれの式についての軽微な変更及び調節(例えば、式の全体的意味を有意に変化させない微小な要素又は項の追加など)も網羅することを意図する。
同様に、計量、つまりSI単位(国際単位)が、数値例において仮定されている。尚、パラメータ及び係数が相応に調節されていれば、他の単位系でも構わない。
また、式と共に用いられる「エンティティ」(entity:構成要素)という概念は、式中の任意のエンティティ、例えば、項又は項の一部を構成する因子などを指すことに留意されたい。
さらに、例えば、Gの記号が請求項において用いられる場合、これは勿論、式がこの特定の記号の使用に限定されることを意味するものではない。即ち、該当する量を記号化するために、他の任意の記号を当然に用いることができる。
ドライアウト特性を異なる様式で表現することが可能である点についても言及すべきである。ドライアウト特性は、核燃料配置中の任意の位置について計算することができ、また、特定の位置、例えば、核燃料配置のアクティブな(活性)部分から冷却材が出て行く場所について計算することもできる。但し、このような様々なポイントにおけるドライアウト特性の計算に基づいて、例えば、ドライアウトマージン又は最小限界出力比(MCPR)を、原子炉全体について計算することができる。核燃料配置中の異なる場所におけるドライアウト特性に関する知見に基づいて、例えば、MCPRを計算する方法は当業者にとって公知であるため、このことについて本文書中では記載しない。本発明にとって重要なのは、式に基づいて、例えば、MCPRを簡単に、しかも精度低下を伴わずに計算できる方法を提供することである。よって、本願の請求項1に記載のドライアウト特性は、例えば、MCPRを決定するために容易に用いることが可能なローカルドライアウト特性を構成する。
尚、本発明による方法の有利な態様は、従属請求項において規定される。
本発明の1つの有利な態様によれば、上記の式が第3の関数を含み、該第3の関数は、上式中の因子又は項のいずれかであり、第3の関数は、核燃料配置のR因子にドライアウト特性がどのように依存するかを記述する。ここで、R因子は、隣接する核燃料棒からの重み付けされたローカルパワー影響(weighted local power influence)であり、第3の関数は、流れ依存性及び軸方向パワープロファイル依存性から独立したR因子依存性を記述する。好適には、この第3の関数が上式中の因子である。R因子依存性を独立に記述する第3の関数を用いることにより、さらに簡潔な式が得られる。
本発明の別の有利な態様によれば、上記の式が第4の関数を含み、該第4の関数は、上式中の因子又は項のいずれかであり、第4の関数は、核燃料配置中の冷却材の圧力にドライアウト特性がどのように依存するかを記述する。そして、第4の関数は、流れ依存性、軸方向パワープロファイル依存性及びR因子依存性から独立した圧力依存性を記述する。好適には、この第4の関数が上式中の因子である。圧力依存性を独立に記述する第4の関数を用いることにより、さらに簡潔な式が得られることになる。
さらに有利な態様によれば、上記した第4の関数が、エンティティhfgを含み、この「hfg」は、冷却材の気化時の潜熱(蒸発熱)である。好適には、第4の関数は、実際の圧力における冷却材の蒸気密度に比例するエンティティを含む。このようにして、圧力依存性を正確かつ簡潔に表すことが可能となる。
上記の式は指数関数を含み、この指数関数は、その指数においてさらに別の指数関数を含むと有利であることが分かっている。各種の関数、即ち、上式中の因子を形成する関数は、そのような指数関数で容易に表すことができる。
さらに有利な態様によれば、上式は、複数の変数、複数の定数及び複数のフィッティング係数を含む。該フィッティング係数は、特定の使用核燃料配置について決定され、これにより、該フィッティング係数については、少なくとも原子炉に関する動作条件の、ある限定された変動内において、容認可能な推測結果と共に、使用核燃料配置に対する定数として考えることができる。好ましくは、上記の式を特定の核燃料配置に適用可能にするために、当該式がフィッティング係数のみの調整を要するものとされる。さらに、有利な態様によれば、フィッティング係数の全て又は少なくともフィッティング係数のうちのいくつかは、重要なフィッティング係数であって、上式によってドライアウト特性を充分な精度で表すために重要な役割を果たす。そして、上式中の重要なフィッティング係数の数は10未満である。
尚、「フィッティング係数」という概念は、上式において用いられる係数に関連しており、上式が特定の核燃料配置を正確に表し、かつ、測定されたドライアウトデータを最適な精度で再現できるようにするためのものである。これは、上式が別種の燃料配置に用いられた場合に、フィッティング係数のみを新規の燃料配置に適合させればよいことを暗示している。また、「重要なフィッティング係数」という表現は、原子炉のドライアウト特性を充分な精度で表すためにフィッティング係数が重要な役割を果たすことを意味する。特定の係数の統計学的重要性は、標準的な統計方法によって決定される。重要なフィッティング係数に加えて、もちろん、より重要性の低いフィッティング係数を上式中に設けてもよい。本発明の一実施形態による重要なフィッティング係数の数は10未満であるため、限られた数の実験に基づいて、上式を特定の状況に適合させることは大変容易である。
上記ドライアウト特性に関する従来技術による記述においては、必要なフィッティング係数の数が極めて多かった。これらの相関概念が開発された当初には、これらの概念は単純で、係数は数個であった。時間の経過と共に、精度及び有効性の範囲に関する要求が高まった。そして、これらの要求は、係数をより多く追加することにより、満たされてきた。しかし、調節が必要な係数の数が極めて多かったため、これまでは、これらの係数の値を少ない実験データの組みに基づいて見つけ出すのは困難とされてきた。さらに、回帰係数の数が多いと、従来技術の相関について外挿の挙動が悪くなる。すなわち、ある相関を用いて当該相関の根拠となる実験データベースの外側へと外挿を行う場合において、相関による予測が、関連の無い実験又は第1原理に基づく洗練された数値分析から利用可能な物理的知識に基づいて予測される結果とは著しく異なる場合がある。
これらの問題は、本発明によって解決される。なぜならば、本発明の有利な態様によれば、重要なフィッティング係数の数が少ないからである。
尚、本明細書中の式において用いるフィッティング係数は、通常、回帰法によって数学的に得られる。そのため、「回帰係数」という概念は、以下の説明において頻繁に用いられる。ここで述べた回帰係数は、フィッティング係数のことである。
本発明のさらに有利な態様によれば、上記第2の関数は、軸方向パワープロファイルへの単一の数学的変換を含み、この軸方向パワープロファイルは、燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連する1つ以上の変数を含む。そして、本発明の有利な態様では、上記第2の関数が簡単な形式で表現可能である。
本発明のさらなる態様によれば、上記の変換は、以下の形式とされる。
Figure 0005424526
ここで、「x(z)」は、燃料バンドルに沿った蒸気品質プロファイルであり、「z」は、燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連するローカル空間変数である。そして、上記の積分はZX0からZD0に亘っており、つまり、正味の沸騰(net boiling)の開始位置「ZX0」を起点として「ZD0」で終了する。ここで、「ZDO」は、ドライアウトにおける軸方向の位置として定義される。
本発明のさらに有利な態様によれば、上記の変換は過渡現象を考慮した上で、以下の形式を有する。
Figure 0005424526
ここで、「z」は、燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連するローカル空間変数であり、
「t」は、過渡期間における時間であり、
「tin」は、時刻「tDO」においてドライアウトを経験している流体粒子が燃料棒のバンドルに入る時の過渡期間中の時刻であり、
「tDO」は、流体粒子がドライアウトを経験している時刻であり、
「ZDO(tDO)」は、流体粒子のドライアウトにおいて、時間依存とされる軸方向の位置であり、
「ZX0(tin)」は、流体粒子が正味の沸騰ポイントに到達するポイントである。
従って、本発明により、過渡現象を簡単な様式で考慮することができる。
本発明のさらなる態様によれば、上記の変換は、上記した第1の指数関数における指数の一部を形成する。これにより、上式中に簡単な様式で変換を含むことができる。
また、本発明のさらなる態様によれば、上記した第1の関数はエンティティGを含む。ここで、Gは、核燃料配置を通過する冷却材の単位面積及び単位時間当たりの質量流であり、このGは、原子炉の動作の定常状態において一定である。Gは普通に用いられるエンティティであるため、本発明による方法においてこのエンティティを用いることは有利である。
上記エンティティGについては、最初に述べた指数関数の指数中において、さらに現れる指数関数中に現れるようにすると有利である。
即ち、本発明のさらなる態様によれば、上式は、以下の式又はほぼ以下の形式を有する。
Figure 0005424526
ここで、「XD0」は、ドライアウトでの予測されるローカル蒸気品質であり、
「G」は、上記したように、核燃料配置を通過する冷却材の単位面積及び単位時間当たりの質量流であり、
「I」は、上記した軸方向のパワー分布の変換であり、
「f(Acc)」は、流れ加速項の関数であって、該関数は、流れ加速項を通じて把握される過渡効果を記述しており、
「R」は、隣接する核燃料棒からの重み付けされたローカルパワー影響であり、
「ρrel」は、相対蒸気密度であり、
「hfg」は、冷却材の気化時の潜熱であり、
「α〜α」は、使用される特定の燃料配置に特有のフィッティング係数である。
よって、この式は簡単で一般的な式を構成しており、これは、本発明による方法で用いることができるとともに、核燃料配置のローカルドライアウト特性を簡単に記述し、過渡現象をも考慮している。
本発明のさらなる態様によれば、流れ加速項の関数「f(Acc)」が下式で表される。
Figure 0005424526
ここで、上記加速項Accは、以下のように定義される。
Figure 0005424526
ここで、「u」は、核燃料棒上の液膜の軸方向速度又はその近似式であり、
「t」は、過渡期間における時間であり、
「z」は、燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連するローカル空間変数であり、
「ZDO」は、ドライアウトでの、時間依存性とされる軸方向の位置として定義され、
「α」は、使用される特定の燃料配置に特有のフィッティング係数である。
このような加速項により、過渡現象を簡単な様式で考慮することができる。
本発明はまた、沸騰水型の軽水炉を用いた原子力発電プラントに関する。よって、本発明の目的は、動作時におけるドライアウト条件(例えば、ドライアウトマージン)の推測可能性が向上した原子力発電プラント(発電システムを含む)を提供することである。
この目的は、沸騰水型の軽水炉を備えた原子力発電プラントであって、該発電プラントは、上記した実施形態のいずれかに記載の方法を実施するように構成された制御装置を含む、原子力発電プラントによって達成される。この制御装置は、上記の方法を実施するように構成されるため、発電プラントは、原子力発電プラントの動作時のドライアウト特性に関する情報を、比較的簡単な方法で得る手段を有することになる。
本発明の一実施形態によれば、原子力発電プラントは、複数の動作パラメータ検出器を含み、該動作パラメータ検出器は、原子炉の動作パラメータを動作中に検出するように構成される。そして、上記制御装置は、該検出器からの動作パラメータに関する情報を受信するとともに、上記方法を実施する際にこれらの動作パラメータを使用するように構成される。よって、発電プラントは、動作パラメータ検出器から受信した情報を用いて、例えば、原子炉の炉心における様々な部分に関するドライアウトマージンを計算する。
本発明のさらなる実施形態によれば、上記制御装置は、当該制御装置によって実施される方法に従って、原子炉の動作を制御するように規定された制御出力を含む。よって、この実施形態によれば、上記制御装置は、例えば、特定のドライアウトマージンが常に維持されることを保証するために、原子力発電プラントの動作を自動的に制御することができる。
本発明はまた、コンピュータの内部メモリ中に直接ロード可能なコンピュータプログラム製品であって、該コンピュータは、上述した制御装置の一部を形成する。そして、該コンピュータプログラム製品は、上記実施形態のいずれか1つに従う方法を実施するように構成されたコンピュータプログラムを具備する。
また、本発明は、沸騰水型の軽水炉を備えた原子力発電プラントを動作させる方法を提供し、当該方法は、以下の工程を含む。
原子炉の動作パラメータに関する情報を提供する工程と、
上記実施形態のいずれかに1つによる方法で、上記の情報を使用する工程と、
従前の方法工程に従って、原子炉の動作を制御する工程。
このような方法を用いることにより、本発明による上記の方法及び原子力発電プラントに関連した記載に対応する利点が得られる。
本発明は、沸騰水型の軽水原子炉においてドライアウトが発生し得る時期を推測する方法に関する。この原子炉は核燃料配置を含む。そして、このような推測を行うために、本発明による方法は、原子炉のローカルドライアウト特性を表す式の使用を含む。
本方法の実施様式によると、使用する式が、4つの異なる因子を含む。
第1の因子は、ドライアウト特性が核燃料配置中を通過する冷却材の流れに関して、どのように依存するかを記述する第1の関数である。
また、第2の因子は、ドライアウト特性が核燃料配置の軸方向パワープロファイルに関して、どのように依存するかを記述する第2の関数である。
そして、第3の因子は、ドライアウト特性が核燃料配置のR因子に関して、どのように依存するかを記述する第3の関数である。尚、このR因子は、隣接する核燃料棒からの重み付けされたローカルパワー影響である。
また、第4の因子は、ドライアウト特性が核燃料配置中の冷却材の圧力に関して、どのように依存するかを記述する第4の関数である。これらの第1乃至第4の関数は互いに独立しており、流れ依存性、軸方向パワープロファイル依存性、R因子依存性、圧力依存性をそれぞれに記述する。
以下では、本発明による方法を実施する態様において用いる式の様々な特長について説明する。尚、本発明の理解の向上のため、従来技術に関するいくつかの説明的な記載も含まれることに注意を要する。
使用する式は、軽水炉の定常状態及び過渡動作時における、原子炉動作条件とドライアウト条件との間の依存性(相関)を記述する。
<1.定常状態での原子炉動作中において、軸方向パワープロファイルの形状を記述するための数学的変換>
従来技術では、軸方向パワープロファイル分布がドライアウト特性に与える効果を、以下によって捕らえていた。
・上流のフローヒストリーを把握するパラメータ(BL及びAL)を導入すること。但し、これらのパラメータでは、軸方向パワーにおけるローカル変動をとらえることができない。
・ドライアウトにおける相関熱流束ΦDO,zを通じて、ローカル(局所的)効果を把握するパラメータを導入すること。このような相関は、軸方向パワーにおけるローカル変動の効果のみをとらえるものである。
あるいは、
・上流ヒストリー及びローカル効果の両方を把握するため、両方の種類のパラメータ(すなわち、BL、AL及びΦDO,z)に対してXDOを相関付けること。
これに対して、本発明による方法は、定常状態での原子炉動作中の軸方向パワープロファイルへの、単一の数学的変換に依拠する。それは、燃料アセンブリに沿った膜及び水滴の形成について、実験的に決まるメモリ効果をとらえることを意図しており、燃料棒バンドルに沿った上流ヒストリー及びローカルパワー変動の両方をとらえることと同等である。本発明の好適な実施形態において、軸方向パワープロファイル変換Iは、以下のように定義される。
Figure 0005424526
ここで、「x(z)」は、燃料バンドルに沿った蒸気品質プロファイルである。これは、定常状態での動作において、下式と等価である。
Figure 0005424526
この式は関数「q(z1)」を含み、ここで、qは、経験されたパワープロファイルに沿った正規化ローカルパワーである。また、「z」及び「z1」は、燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連するローカル空間変数である。上記の積分は、正味の沸騰の開始位置ZX0から始まる。正味の沸騰の開始は、冷却材が飽和に達し、つまり、これと同等にゼロの蒸気品質に達する場合の、該冷却材の平均エンタルピーとして定義される。そして、積分は、ZDOで終了するが、「ZDO」は、ドライアウトでの軸方向位置として定義され、加熱長さの端EHLにおいて又は端EHLの下に位置する。
<2.定常状態でのドライアウト条件と独立変数との間の関係を確立させる非線形相関形式>
本発明による非線形相関形式について、以下に説明する。
<2.1>
限界蒸気品質は、流れ、軸方向パワープロファイル、R因子及び圧力依存性を記述する関数の数学的な積によって表現される。これらの関数のうちのいくつかは、追加式であってもよい。R因子及び圧力依存性を記述する関数(単数又は複数)については、追加式又は乗算式とされ、あるいはその両方とされることもある。一般的で基本的な定常状態でのドライアウト相関形式は、以下のように、f(G)、f(I)、f(R)、f(P)の積和に、任意項を付加したものである。
Figure 0005424526
ここで、
「XDO」は、ドライアウト時のローカル蒸気品質であり、
「f(G)」は、流れ依存性を記述する関数であり、
「f(I)」は、軸方向パワープロファイル依存性を記述する関数であり、
「f(R)」は、R因子依存性を記述する関数であり、
「f(P)」は、圧力依存性を記述する関数である。
尚、上式中の任意項は、特定の事例に対して相関を適合させるために付加することが可能な、重要性のより低い微小修正を与える。
<2.2>
流れ依存性は指数関数によって記述され、これは、当該関数の指数において、別の指数関数を含む。好適な実施形態において、f(G)は下式の通りである。
Figure 0005424526
ここで、「α(<0)」及び「α(>0)」は回帰係数であり、「G」は、冷却材の質量流束又は流速(例えば、単位「kg/ms」)である。
<2.3>
軸方向パワープロファイル依存性については、数学的変換(I)の指数関数として記述して、軸方向パワープロファイルの形状を記述する。好適な実施形態において、f(I)は下式の通りである。
Figure 0005424526
ここで、「α(<0)」は回帰係数であり、「I」は、上述した軸方向パワープロファイル変換である。
<2.4>
R因子依存性については、R因子又は追加項の指数関数として記述する。好適な実施形態において、f(R)は、以下の因子である。
Figure 0005424526
ここで、「α(<−1)」は回帰係数である。「R」はR因子であり、このR因子は、隣接棒からの重み付けされたローカルパワー影響である。このような重み付けスキームについては、従来技術から公知である。
<2.5>
圧力依存性については、特定のパワーまで上昇した原子炉冷却材特性の積として記述する。これらの特性は、この積をゼロ圧力及び限界圧力(約22MPa)の両方においておよそゼロまで外挿し、かつ、これらの特性が、理論的結果及び実験結果から望まれる中間圧力において単一の最大値を有するように、選択される。好適な実施形態において、f(P)は、下式の通りである。
Figure 0005424526
ここで、「P」は冷却材の圧力であり、
「α(<−1)」及び「α(>−1)」は回帰係数であり、
「ρrel」は、「ρ/ρvnom」(ρvnomに対するρの比値)として定義される相対蒸気密度である。ここで、「ρ」は、実際の圧力において気化した冷却材の密度であり、
「ρvnom」は、公称システム圧力(典型的には7MPa)における蒸気密度であり、そして、「hfg」は、冷却材の気化時の潜熱である。
<3.原子炉動作の過渡現象が燃料棒バンドル中のドライアウト条件に与える効果についての明確な取り扱い>
従来技術のアプローチでは、過渡時における全ての時間的変化が遅いために、時間微分をゼロに近似できることが仮定され、すなわち、準定常状態が想定されてきた。このアプローチについては、フィッティング係数を修正することにより、保守的な、つまり、控えめな評価を下す場合もあることが示される。しかしながら、一般的には、次に挙げる理由によって、この仮定は妥当でない。
a)多くの種類の過渡現象において、出口における全質量流は、入口における質量流束と著しく異なる場合があり、これは、準定常の仮定と矛盾する。
b)多くの過渡現象の時間スケールはまた、燃料棒バンドルを通じた冷却材の移送時間(移動時間)と同じオーダー量か又はそれより短いオーダー量である。燃料棒バンドルを通じた冷却材の典型的な移送時間は、数秒である。
BWR制御及び動作のための本発明による方法においては、過渡現象の特定の局面が明確に取り扱われる。ドライアウトは、棒(ロッド)の表面上に液膜がもはや存在しない場合(又はその厚さが、ある値未満である場合)に発生するものとして定義されるため、その取り扱いは、流体粒子が燃料棒バンドルに沿って移動するという考えに基づいている。これにより、時間依存性の過渡的な軸方向パワープロファイル(以下に示す、<3.1>を参照)、過渡的な流れ条件(以下に示す、<3.2>を参照)、及び過渡的な実験試験結果が相関付けられる過渡現象の厳しさ(以下に示す、<3.3>を参照)について、数学的変換を進展させることが可能となる。
<3.1>
時間依存性の軸方向パワープロファイルを記述する数学的変換は、時空間を移動する際の流体粒子が瞬間的なプロファイルと異なるパワープロファイルを経験するという事実、に基づく。そのため、軸方向パワープロファイル変換のための基準座標系は、時間に沿って流体粒子の経路をたどる必要がある。本発明の好適な実施形態において、過渡的な軸方向プロファイルへの変換Iが、以下のように定義される。
Figure 0005424526
ここで、「xparticle」は、燃料バンドルに沿って移動する流体粒子が経験する時間依存性の蒸気品質プロファイルであり、
「ZDO」は、ドライアウトでの、時間依存性とされる軸方向の位置であり、
「z」は、燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連する空間変数である。
尚、上記積分は、前述した正味の沸騰の開始位置ZX0からZDOに亘る。
時間依存性は、上式(3)において特有のものである。但し、時間については、流体粒子の経路をたどる座標系において1つの粒子経路に沿って積分を行う場合に、式中で明示的に表わされる。このことが行われると、式(3)は、下式として書き直すことができる。
Figure 0005424526
ここで、「t」は、過渡期間における時間であり、
「tin」は、tD0においてドライアウトを経験する粒子が燃料棒のバンドルに入った際の過渡期間中の時刻であり、
「z」は、燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連する空間変数であり、
「tDO」は、流体粒子がドライアウトを経験しているときの時刻であり、
「ZDO(tDO)」は、流体粒子のドライアウトにおける、時間依存性とされる軸方向の位置であり、
「ZX0(tin)」は、流体粒子が正味の沸騰ポイントに到達するポイントである。
[数16]に示す上式(3)及び[数17]に示す上式(4)は、(定常状態を記述する[数9]に示す)上式(1)に対応するが、これらの式は過渡現象を考慮するために訂正されている。
<3.2>
冷却材の質量流束については、該冷却材の密度と速度との積として表すことができ、それらは、異なる時間スケール上で、燃料棒バンドルを通じて伝播する。そのため、時間依存性の流れ条件を記述する数学的変換が必要となる。本発明の好適な実施形態において、過渡的なドライアウトデータは、流体粒子がバンドルに入る際のバンドル入口での質量流束に対して関連付けられる。
<3.3>
流れ加速項の導入を通じて、過渡効果の厳しさ(Severity:過酷さ)がとらえられる。本発明の好適な実施形態において、この加速項Accは、以下のように定義される。
Figure 0005424526
ここで、「u」は、液膜の軸方向速度又はその近似式であり、その他の式については、上記に定義済である。過渡試験データを相関付ける際に、加速項の二次多項式(αAcc)を軸方向パワープロファイル変換に追加し、これにより、「I+αAcc」が得られる。尚、「α」は、使用する特定の燃料配置に特有のフィッティング係数である。
本発明による方法において使用可能な複合式は、以下のようになる。
Figure 0005424526
尚、各パラメータについては、定常状態又は過渡期間への適用のいずれかにおいて既に定義した通りである。
上記の例では、7つの重要なフィッティング係数のみを用いる点に留意されたい。そのため、この式を、特定の使用核燃料配置に対して容易に適合させることができる。
上式は、ドライアウト時のローカル蒸気品質を記述する。この情報に基づいて、異なるポイントにおけるドライアウト特性、例えば、ドライアウトマージン、又は最小限界出力比(MCPR)を、核原子炉全体に亘って計算することができる。
よって、実験から得た大規模データベース(数千箇所のドライアウトデータポイント)に基づいて、本願発明者等は、主変数間の今まで不明とされていた関係及び依存性を見つけ出すことができた。これにより、本願発明者等は、流量、軸方向パワー分布、R因子、圧力への各依存性の変数が、ドライアウト特性を記述する1つの式中で別個の因子によって網羅されるという、驚くべきアイディアを得た。詳細には、本発明の主要な利点は、流れと軸方向パワー分布を別個の因子として記述することができる点にある。
図1は、本発明による原子力エネルギープラント(発電システムを含む)を極めて模式的に表したものである。この原子力発電プラントは、沸騰水型の核軽水炉を含む。この原子炉は、原子炉容器3を有し、その内部に炉心5が配置されている。ポンプ9の力を借りて、入水口7を通して原子炉容器3中に水が送り込まれる。生成された蒸気は、出口11を通して原子炉容器3から出て行く。制御棒駆動装置15により、制御棒13を炉心5に対して移動させることができる。
この原子力発電プラントは、制御装置17(あるいは制御ユニット)を有しており、該装置は適切なコンピュータを含む。この制御装置17は、上記した実施形態のうちの1つの方法を実施するように構成される。よって、制御装置17は、例えば、本発明による方法を実施するように構成される(プログラムされる)ことにより、原子炉の炉心5の様々な部分について、ドライアウトまでのマージン(余裕度)を計算するように構成することができる。
制御装置17には、動作時の原子炉の動作パラメータを検出するように構成された複数の動作パラメータ検出器19が接続される。これらの検出器19は、動作パラメータ(例えば、冷却材(水)の質量流、冷却材の圧力、炉心5中の制御棒13の位置、炉心5の異なる部分中の中性子束)を直接的に又は間接的に検出することができる。尚、原子炉のこのような動作パラメータの検出方法は、当業者にとって公知である。
よって、制御装置17は、上記した動作パラメータに関する情報を検出器19から受信するように構成されるとともに、上記方法を実施する際、例えば、炉心5の異なる部分におけるドライアウトマージンを決定するために、これらの動作パラメータを用いるように構成される。
計算されたドライアウトマージンに基づいて、原子力発電プラントの運転責任者は、パワー(出力)を増加させ又は低減することができ、これに従って原子炉が運転される。
また、制御装置17は制御出力21を持つことができ、これにより、制御装置17によって実施される上記の方法に従って原子炉の動作を自動制御するように構成される。
尚、本明細書中で用いられる「制御装置」という概念は、以下の2つの可能性を持つことに留意されたい。
・制御装置17が監視及び管理システムあるいは監視及び管理装置を構成するとともに、該システム又は装置が人員(オペレータ)に情報を提供し、そして、この人員が、原子力発電プラントの動作を手動制御することができる形態(開ループ)。
・制御装置17が、原子力発電プラントを自動的に制御するための手段を含む形態(閉ループ)。
但し、どちらの場合でも、制御装置において、原子炉のドライアウト特性に関する情報を提供するために、上記した方法を自動で実行するように構成された手段(例えば、コンピュータ)を含むことが好ましい。
当業者にとって、原子炉のパワー(出力)の制御方法は公知である。これは、例えば、ポンプ9を用いて冷却材の質量流を変化させるか、又は、制御棒駆動装置15を用いて制御棒13の位置を変更することで行える。制御装置17の制御出力21によって、例えば、冷却材の質量流又は制御棒13の位置を変えるように構成される。
本発明はまた、制御装置17の一部を形成することが可能なコンピュータの内部メモリ中に直接ロード可能なコンピュータプログラム製品23を提供する。このコンピュータプログラム製品23は、本発明による方法を実施するように作成されたコンピュータプログラムを含む。
最後に、本発明による方法は、沸騰水型の軽水原子炉を含む原子力発電プラントを動作させる運転方法である。この方法は、以下の工程を含む。
(1)原子炉の動作パラメータに関する情報を取得する。この情報は、例えば、上述した動作パラメータ検出器19により提供される。
(2)上記した本発明による方法(ドライアウト発生についての推定方法)において、この情報を用いる。
(3)従前の方法工程に従って、原子炉の動作を制御する。この原子炉の動作については、動作責任者が制御するか、あるいは、例えば、上述した制御装置17によって自動的に制御することができる。
尚、本発明は、これらの開示された実施形態に限定されず、本願の請求項及びその相当物の範囲内において、改変可能である。
原子力発電プラントの模式図である。
符号の説明
17 制御装置
19 動作パラメータ検出器
21 制御出力
23 コンピュータプログラム製品

Claims (22)

  1. 核燃料配置を含む、沸騰水型の核軽水炉においてドライアウトが発生し得る時期を推測する方法であって、
    原子炉のローカルドライアウト特性を表す式を使用するとともに、この式が、少なくとも第1の因子及び第2の因子を含むようにし、
    前記第1の因子は、前記核燃料配置を通過する冷却材の流れに前記ドライアウト特性が如何に依存するかを記述する第1の関数であり、また、前記第2の因子は、前記核燃料配置の軸方向パワープロファイルに前記ドライアウト特性が如何に依存するかを記述する第2の関数であり、
    前記の式が第3の関数を含むようにし、該第3の関数は、前記の式中の因子又は項のいずれかであって、前記核燃料配置のR因子に前記ドライアウト特性が如何に依存するかを記述するとともに、前記R因子は、隣接する核燃料棒からの重み付けされたローカルパワー影響であり、
    前記の式が第4の関数を含むようにし、該第4の関数は、前記の式中の因子又は項のいずれかであって、前記核燃料配置中の冷却材の圧力に前記ドライアウト特性が如何に依存するかを記述するとともに、前記第4の関数が、前記流れ依存性、前記軸方向パワープロファイル依存性、及び前記R因子依存性から独立した圧力依存性を記述し、
    前記第1の関数、前記第2の関数、前記第3の関数、及び前記第4の関数が互いに独立しており、かつ、前記第1の関数が流れ依存性を記述し、前記第2の関数が軸方向パワープロファイル依存性を記述し、前記第3の関数が前記R因子依存性を記述し、前記第4の関数が圧力依存性を記述することを特徴とする方法。
  2. 前記第3の関数が、前記の式中の因子であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第4の関数が、前記の式中の因子であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記第4の関数がエンティティhfgを含むようにし、前記エンティティhfgは、前記冷却材の気化時の潜熱であることを特徴とする請求項1又は3に記載の方法。
  5. 前記第4の関数が、実際の圧力における前記冷却材の蒸気密度に比例するエンティティを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記の式が指数関数を含み、当該指数関数は、その指数において別の指数関数を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記の式は、複数の変数、複数の定数及び複数のフィッティング係数を含んでおり、該フィッティング係数は、特定の使用核燃料配置に対して決定され、これにより、該フィッティング係数は、前記原子炉の動作条件について特定の限定された変動内において、容認される推測結果と共に、使用核燃料配置に関して定数と見做されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記の式において、特定の核燃料配置に対して当該式を適用可能にするために、前記フィッティング係数のみを調整することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記の式において前記フィッティング係数の数が10個未満であることを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記第2の関数が、前記軸方向パワープロファイルへの単一の数学的変換を含むようにし、前記軸方向パワープロファイルが、前記燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連する1つ以上の変数を含むようにしたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記変換が、以下の形式とされ、
    Figure 0005424526
    ここで、「x(z)」は、燃料バンドルに沿った蒸気品質プロファイルであり、
    「z」は、前記燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連するローカル空間変数であり、
    前記の積分範囲は、正味の沸騰の開始位置ZX0からZD0に及んでおり、「ZDO」は、ドライアウトでの軸方向の位置として定義されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記変換が、過渡現象を考慮して以下の形式を有し、
    Figure 0005424526
    ここで、「z」は、前記燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連するローカル空間変数であり、
    「t」は、過渡期間における時間であり、
    「tin」は、tDOにおいてドライアウトを経験している粒子が燃料棒のバンドルに入る時の過渡期間中の時刻であり、
    「tDO」は、流体粒子がドライアウトを経験している時刻であり、
    「ZDO(tDO)」は、前記流体粒子のドライアウトにおいて、時間依存性とされる軸方向の位置であり、
    「ZX0(tin)」は、前記流体粒子が正味の沸騰ポイントに到達するポイントであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記変換が、第1の指数関数中の指数の一部を形成することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記第1の関数がエンティティGを含むようにし、このGは、前記核燃料配置を通過する冷却材の単位面積及び単位時間当たりの質量流であって、前記原子炉の動作の定常状態において一定であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記核燃料配置を通過する冷却材の単位面積及び単位時間当たりの質量流であるエンティティGが、第1の指数関数の指数中においてさらに現れる別の指数関数中に含まれるようにしたことを特徴とする請求項6又は14に記載の方法。
  16. 前記の式が、下式又は略以下の形式を有し、
    Figure 0005424526
    ここで、「XD0」は、ドライアウトでの予測されるローカル蒸気品質であり、
    「G」は、前記核燃料配置を通過する冷却材の単位面積及び単位時間当たりの質量流であり、
    「I2」は、前記軸方向パワー分布の変換であり、
    「f(Acc)」は、流れ加速項「Acc」の関数であって、当該関数は、流れ加速項を通じてとらえられる過渡効果を記述し、
    「R」は、隣接する核燃料棒からの重み付けされたローカルパワー影響であり、
    「ρrel」は、相対蒸気密度であり、
    「hfg」は、前記冷却材の気化時の潜熱であり、
    「α1〜α6」は、使用する特定の燃料配置に特有のフィッティング係数であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記の流れ加速項の関数が下式とされ、
    Figure 0005424526
    ここで、前記加速項Accは、以下のように定義され、
    Figure 0005424526
    ここで、「uf」は、核燃料棒上の液膜の軸方向速度又はその近似式であり、
    「t」は、過渡期間における時間であり、
    「z」は、前記燃料配置中の燃料棒が延びる方向に平行な、核燃料配置の長手方向に関連するローカル空間変数であり、
    「ZDO」は、ドライアウトでの、時間依存性とされる軸方向の位置として定義され、
    「α7」は、使用する特定の燃料配置に特有のフィッティング係数であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 沸騰水型の核軽水炉を備えた原子力エネルギープラントであって、
    請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された制御装置(17)を含むことを特徴とする原子力エネルギープラント。
  19. 動作パラメータ検出器(19)を含み、該動作パラメータ検出器(19)は、動作時における前記原子炉の動作パラメータを検出するように構成され、前記制御装置(17)は、前記動作パラメータ検出器(19)からの動作パラメータに関する情報を受信するとともに、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を実施する際にこれらの動作パラメータを使用するように構成されたことを特徴とする請求項18に記載の原子力エネルギープラント。
  20. 前記制御装置(17)は制御出力(21)を含み、前記制御装置(17)によって実施される、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法に従って前記原子炉の動作を制御するように構成されたことを特徴とする請求項18又は19に記載の原子力エネルギープラント。
  21. コンピュータの内部メモリ中に直接ロード可能なコンピュータプログラム製品(23)であって、
    前記コンピュータは、前記請求項18乃至20のいずれか一項の原子力エネルギープラントにおいて規定される制御装置(17)の一部を形成するとともに、前記コンピュータプログラム製品(23)は、前記請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法を実施するように作成されたコンピュータプログラムを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
  22. 沸騰水型の核軽水炉を備えた原子力エネルギープラントを運転する方法であって、
    原子炉の動作パラメータに関する情報を取得する工程と、
    請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法において前記の情報を使用する工程と、
    前記原子炉の動作を制御する工程と、を含むことを特徴とする原子力エネルギープラントを運転する方法。
JP2006228815A 2005-08-31 2006-08-25 核軽水炉においてドライアウト特性を推測する方法、コンピュータプログラム製品、原子力エネルギープラント及び運転方法 Active JP5424526B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE0501931 2005-08-31
SE0501931-0 2005-08-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007064976A JP2007064976A (ja) 2007-03-15
JP5424526B2 true JP5424526B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=37441402

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006228815A Active JP5424526B2 (ja) 2005-08-31 2006-08-25 核軽水炉においてドライアウト特性を推測する方法、コンピュータプログラム製品、原子力エネルギープラント及び運転方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7760842B2 (ja)
EP (1) EP1775732B1 (ja)
JP (1) JP5424526B2 (ja)
ES (1) ES2429166T3 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4922047B2 (ja) * 2007-04-11 2012-04-25 株式会社東芝 熱的限界出力相関式作成方法および燃料集合体設計方法
ES2545179T3 (es) 2007-10-10 2015-09-09 Westinghouse Electric Sweden Ab Procedimientos y dispositivos relativos a un reactor nuclear de agua ligera del tipo de agua en ebullición
JP5642460B2 (ja) 2010-09-03 2014-12-17 三菱重工業株式会社 限界熱流束予測装置、限界熱流束予測方法、安全評価システム及び炉心燃料評価監視システム
JP5798744B2 (ja) * 2010-12-28 2015-10-21 株式会社グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン 軸方向沸騰遷移位置の予測方法
CN105389424B (zh) * 2015-10-26 2018-11-02 中国核动力研究设计院 一种超临界水堆组件截面拟合方法
CN108763670B (zh) * 2018-05-15 2021-04-20 西安交通大学 一种求解超临界二氧化碳反应堆布雷顿循环瞬态过程方法
JP7117207B2 (ja) * 2018-09-20 2022-08-12 三菱重工業株式会社 原子炉評価装置、原子炉評価装置方法及び原子炉評価プログラム
CN114999687B (zh) * 2022-05-31 2024-05-07 中国核动力研究设计院 一种核反应堆热工水力瞬态试验电功率调节方法及系统

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57207890A (en) * 1981-06-17 1982-12-20 Hitachi Ltd Method of operating pressure tube type reactor
US4774049A (en) * 1986-04-10 1988-09-27 Westinghouse Electric Corp. Two and three dimensional core power distribution monitor and display
JPH02130498A (ja) * 1988-11-10 1990-05-18 Nippon Atom Ind Group Co Ltd 沸騰水型原子炉の熱的運転余裕監視装置
US5091139A (en) * 1989-06-26 1992-02-25 General Electric Company Automated thermal limit monitor
JP3224810B2 (ja) * 1990-10-04 2001-11-05 株式会社東芝 燃料集合体の限界出力比計算装置
SE509235C2 (sv) 1993-05-11 1998-12-21 Asea Atom Ab Förfarande för övervakning med avseende på dryout av en kokarreaktor
US6061412A (en) * 1995-10-05 2000-05-09 Westinghouse Electric Company Llc Nuclear reaction protection system
US5912933A (en) * 1997-12-04 1999-06-15 General Electric Company Method and system for direct evaluation of operating limit minimum critical power ratios for boiling water reactors
JPH11264887A (ja) * 1998-03-17 1999-09-28 Toshiba Corp 原子炉核計装システム、このシステムを備えた原子炉出力分布監視システムおよび原子炉出力分布監視方法
US6697447B1 (en) * 1999-12-30 2004-02-24 General Electric Company Maximum extended load line limit analysis for a boiling water nuclear reactor
US6535568B1 (en) * 1999-12-30 2003-03-18 Global Nuclear Fuel -- Americas Llc Method and system for generating thermal-mechanical limits for the operation of nuclear fuel rods
US6748348B1 (en) * 1999-12-30 2004-06-08 General Electric Company Design method for nuclear reactor fuel management
US6611572B2 (en) * 2000-12-29 2003-08-26 Global Nuclear Fuel - Americas, L.L.C. Determination of operating limit minimum critical power ratio
JP2004150928A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Toshiba Corp 原子炉出力制御装置および原子炉出力制御方法
JP4327522B2 (ja) * 2003-07-28 2009-09-09 株式会社東芝 燃料物質内プルトニウム238の非破壊測定方法
JP4600722B2 (ja) * 2003-12-15 2010-12-15 株式会社グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン 炉心監視装置

Also Published As

Publication number Publication date
ES2429166T3 (es) 2013-11-13
EP1775732B1 (en) 2013-07-31
JP2007064976A (ja) 2007-03-15
US20100158185A1 (en) 2010-06-24
US7760842B2 (en) 2010-07-20
EP1775732A1 (en) 2007-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5424526B2 (ja) 核軽水炉においてドライアウト特性を推測する方法、コンピュータプログラム製品、原子力エネルギープラント及び運転方法
KR101488549B1 (ko) 도플러 반응도계수의 측정방법
US6611572B2 (en) Determination of operating limit minimum critical power ratio
US9576689B2 (en) Critical heat flux prediction device, critical heat flux prediction method and safety evaluation system
EP1927994B1 (en) Systems and methods of predicting a critical effective k for a nuclear reactor
KR20100082804A (ko) 원자로의 작동성을 나타내는 매개 변수의 값을 결정하기 위한 방법, 결정 시스템, 컴퓨터 프로그램 및 대응 매체
JPS63262590A (ja) 燃料集合体の安定性制御方法
WO2021209237A1 (en) Computer-based simulation methods for boiling water reactors (bwr)
TW200949856A (en) A methodology for modeling the fuel rod power distribution within a nuclear reactor core
US4581196A (en) Method of and apparatus for controlling output power of nuclear reactor
JP6099876B2 (ja) 炉心解析プログラムおよび解析装置
EP2071581A2 (en) Method and apparatus for determination of safety limit minimum critical power ratio for a nuclear fuel core
US11342089B2 (en) Predictive model construction and prediction method for radioactive metal corrosion concentration in nuclear reactor water
JPH06347586A (ja) 沸騰水形原子炉における炉心の乾燥に関する監視方法
JP7175960B2 (ja) 閾値の緩和を含む核炉心を監視するための方法、および関連するプログラム、保持体、核原子炉
JP6886563B2 (ja) 熱交換器のファウリングを評価する方法
JP7117207B2 (ja) 原子炉評価装置、原子炉評価装置方法及び原子炉評価プログラム
JP5424607B2 (ja) 沸騰水型原子炉系の軽水炉に関する方法および装置
Graham et al. Bypass Flow Model Implementation for VERA BWR
Salko Jr et al. Assessment of ctf needs for modeling of boiling water reactors
JP7237869B2 (ja) 原子炉水位測定システムおよび原子炉水位測定方法
JP6366243B2 (ja) 核燃料の軸方向出力分布の解析装置及び方法
JPH04252998A (ja) 原子炉の安定性予測方法及びその装置
JP2008175561A (ja) 沸騰水型原子炉の炉心流量計測装置および方法
Paramonov et al. Advanced Dryout Correlation for BWR Fuel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5424526

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250