JP5424423B2 - 抗炎症剤または抗炎症作用を有する飲食品 - Google Patents
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Description
R11およびR12は独立に−Hまたは−OHであり、
R13は−Hまたはガロイル基であり、
R14は
式(I)の2位及び3位は独立にR配置またはS配置であり、
式(I)の3位がR配置の場合には基R14は4位にβ結合により結合し、式(I)の3位がS配置の場合には基R14は4位にα結合により結合する。]
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を有効成分として含有する抗炎症剤。
R21およびR22は独立に−Hまたは−OHであり、
R23は−Hまたはガロイル基であり、
R24およびR25は独立に−Hまたは
式(II)の2位及び3位は独立にR配置またはS配置である。]
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を有効成分として含有する抗炎症剤。
R31は−Hまたは−OHであり、
R32およびR33は独立に−Hまたは
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を有効成分として含有する抗炎症剤。
R41およびR42は独立に−Hまたは−OHであり、
R43は−Hまたはガロイル基であり、
R44は
式(IV)の2位及び3位は独立にR配置またはS配置であり、
式(IV)のフラバン骨格と基R44との間で生じる立体配置はR配置であってもS配置であってもよい。]
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を有効成分として含有する抗炎症剤。
(10)シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤である(1)〜(6)のいずれか記載の抗炎症剤。
(11)前記式(I)で表される化合物、前記式(II)で表される化合物、前記式(III)で表される化合物、および前記式(IV)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物または飲食品として許容されるその塩もしくは溶媒和物が人為的に添加された、抗炎症作用を有する飲食品。
(12)前記式(I)で表される化合物、前記式(II)で表される化合物、前記式(III)で表される化合物、および前記式(IV)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物または飲食品として許容されるその塩もしくは溶媒和物を含有し、抗炎症作用を有する旨の表示が付された、抗炎症作用を有する飲食品。
(13)不発酵茶、半発酵茶、強発酵茶または後発酵茶である(11)または(12)記載の飲食品。
(1)細胞の種類
RIKEN CELL BANKから入手したマウスのマクロファージ様細胞(Cell No.RCB0535、以下、RAW264と称す)を用いた。
D−MEM(Dulbecco‘s Modified Eagle Medium “Nissui”)9.5gを水(H2O)1Lに溶解し、オートクレーブにて高温加圧滅菌した。冷却後、10%NaHCO3溶液を15ml加え、抗生物質混合試薬(PSG[penicillin、streptomycin、glutamin]:Gibco 100mL Lot No.1185891)を10mL加えた。FBS(Fetal Bovine Serum:Equitech−Bio 500mL Lot No.SFB30−1463)溶液を前記調整した溶液に10%の割合で添加し、培地を準備した。
予め冷凍庫(−80℃)にて保管しておいたRAW264細胞を解凍し、前記調整した培地(以下、培地と称す)を10mL添加し、細胞と混合した。軽く混ぜ、遠心分離(1000rpm、5min)し、上澄みを捨て、この操作を2回繰り返した。上澄みを除去し、トリプシン(Trypsin−EDTA:Gibco 100mL)を1mL加え、培地9mLを加え攪拌した後、遠心分離(1000rpm、5min)し、上澄み培地を除去、培地10mLを加えた。細胞の入った培地を10cmのシャーレに置床した。各シャーレのRAW264細胞の濃度が1〜3x105セル数程度になるよう調整した。細胞は、37℃、5%の二酸化炭素(CO2)を気流に混入させたインキュベーター(以下、CO2インキュベーターと称す)中で培養した。
(1)コントロール細胞の培養
シャーレ(6mLサイズ)中、RAW264細胞の濃度が1x106セル数になるよう調整した。これを予め37℃、21時間、CO2インキュベーターで培養した。培養後、細胞をシャーレ(3mLサイズ)へ置床した。このときは、培地にFBS溶液を加えなかった。引き続き、37℃、3時間、CO2インキュベーターで培養した。培養後、リポ多糖を5ng/μLに調整したもの(以下、LPSと称す)を、24μL培地へ添加し、37℃、12時間、CO2インキュベーターで培養した。この方法により、COX−2に加えて、COX−1、iNOSの誘導も調査した。
所定の茶化合物を各40〜100μMの濃度で溶解した。溶媒に水(H2O)とジメチルスルフォキシド(以下、DMSOと称す)を用いた。以下、この濃度に調整したサンプルを試験化合物と称す。
シャーレ(6mLサイズ)中、RAW264細胞の濃度が1x106セル数になるよう調整した。これを予め37℃、21時間、CO2インキュベーターで培養した。培養後、細胞をシャーレ(3mLサイズ)へ置床した。このときは、培地にFBS溶液を加えなかった。引き続き、37℃、2時間半、CO2インキュベーターで培養した。培養後、調整した試験化合物を添加し、37℃、30分間、CO2インキュベーターで培養した。これに、リポ多糖を5ng/μLに調整したもの(以下、LPSと称す)を、24μL培地へ添加し、37℃、12時間、CO2インキュベーターで培養した。この方法により、COX−2に加えて、COX−1、iNOSの誘導も調査した。
(1)COX−2発現蛋白の回収
前記実験2(1)及び(3)で培養した細胞を回収した。回収した細胞を37℃、PBS(KCl:0.02%、KH2PO4:0.02%、NaHPO4・12H2O:0.29%、NaCl:0.8%の水溶液)で洗浄後、SDS試薬(1M Tris−HCl、pH6.8を1.25mL;SDS(2%w/v)0.4g;Glycerol(10%)2mL;1M DTT(50mM)1mL;bromophenol blue(0.1%)0.02gを混合したもの)を20mL添加し、100℃、5分間煮沸加熱し、細胞中のタンパク質を回収した。
前記(1)にて回収したタンパク質溶液を、COX−2の発現タンパク質を調べるためには10μL、COX−1の発現タンパク質を調べるためには30μL、iNOSの発現タンパク質を調べるためには37μLを電気泳動用ウェルにそれぞれ吸着させた。定電流で電気泳動を行った。メンブランを活性化し、よく洗浄した後、トランスファー緩衝液に浸積し、ゲル版と濾紙とを共に装着し、定電流でトランスファーした。回収したメンブランについてウェスタンブロットを行い、抗体反応を繰り返し行い、化学発光検出器によってタンパク質を検出した。検出されたタンパク質について、Lumi Vision Analyzer 140を用いて、泳動画像を保存した。
(1)4β−8結合を有するプロアントシアニジン類のCOX−2抑制効果
プロデルフィニジンB−2、プロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)、プロデルフィニジンB−2 3’−O−ガレート(2)、エピガロカテキン−3−O−ガレート−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(3)、エピガロカテキン−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(4)(表1)について、COX−2発現の抑制効果のスクリーニングを行った。その結果を図1に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現していることが分かる。「PDB2」は、茶葉より単離したプロデルフィニジンB−2である。プロデルフィニジンB−2はLPS誘導によるCOX−2発現を抑制しないことが分かる。プロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)が最も強く、次にエピガロカテキン−3−O−ガレート−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(3)の順で、COX−2の発現を抑制していることが分かる。なお、5つのプロアントシアニジン類は、いずれもCOX−1の発現を抑制しないことが分かる(図1)。
プロシアニジンB−4、プロデルフィニジンB−4−3’−O−ガレート(5)、プロデルフィニジンB−4(6)、ガロカテキン−(4α−8)−エピカテキン(7)、カテキン−(4α−8)−エピガロカテキン(8)(表2)について、COX−2発現の抑制効果のスクリーニングを行った。その結果を図2に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現していることが分かる。「PCB4」は、茶葉より単離したプロシアニジンB−4である。プロシアニジンB−4はLPS誘導によるCOX−2発現を抑制しないことが分かる。プロデルフィニジンB−4−3’−O−ガレート(5)並びにプロデルフィニジンB−4(6)が最も強く、ガロカテキン−(4α−8)−エピカテキン(7)、カテキン−(4α−8)−エピガロカテキン(8)も同様に、COX−2の発現を抑制していることが分かる(図2)。
ウーロンホモビスフラバンA(9)、モノデスガロイルウーロンホモビスフラバンA(10)(表3)について、COX−2発現の抑制効果のスクリーニングを行った。その結果を図3及び図4に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現していることが分かる。図4中、「ST」は、茶葉より単離したストリクティニンである。「TriG」は、茶葉より単離した1,4,6−トリ−O−ガロイル−β−D−グルコースである。「pCQA」は、茶葉より単離したp−クマロイル−キナ酸である。「TG」は、茶葉より単離したテオガリンである。[ST]、[TriG]、「pCQA」、「TG」はLPS誘導によるCOX−2発現を抑制しないことが分かる。ウーロンホモビスフラバンA(9)、モノデスガロイルウーロンホモビスフラバンA(10)、共にCOX−2の発現を抑制していることが分かる(図3及び図4)。
プルプロガリン(14)(表4)について、COX−2発現の抑制効果のスクリーニングを行った。その結果を図5に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現していることが分かる。図4中、「AsEC」は、茶葉より単離したアスコルビン酸(−)−エピガロカテキンである。「Caf」は、茶葉より単離したカフェインである。「GA」は、茶葉より単離した没食子酸である。[AsEC]、[Caf]、「GA」はLPS誘導によるCOX−2発現を抑制しないことが分かる。プルプロガリン(14)はCOX−2の発現を抑制することが分かる(図5)。
(−)−エピガロカテキン3−O−ガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピカテキン3−O−ガレート、(−)−エピカテキン、(+)−カテキン、(±)−ガロカテキン、(−)−エピカテキン3−O−(3‘−O−メチル)−ガレート、(−)−エピガロカテキン3,5−ジ−O−ガレートについて、COX−2発現の抑制効果のスクリーニングを行った。その結果、いずれのポリフェノールもCOX−2の発現を抑制しないか、または、その効果はかなり弱いことが分かった。
(1)LPS誘発による細胞内iNOS産生の抑制効果
プロデルフィニジンB−2、プロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)、プロデルフィニジンB−2 3’−O−ガレート(2)、エピガロカテキン−3−O−ガレート−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(3)、エピガロカテキン−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(4)(表1)の化合物について、iNOS産生の抑制効果試験を行った。その結果を図6に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、iNOSの産生が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、iNOSが産生されていることが分かる。「PDB2」は、茶葉より単離したプロデルフィニジンB−2である。プロデルフィニジンB−2はLPS誘導によるiNOS産生を抑制しないことが分かる。プロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)及びエピガロカテキン−3−O−ガレート−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(3)が、iNOS産生を抑制していることが分かる(図6)。
プロデルフィニジンB−2、プロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)、プロデルフィニジンB−2 3’−O−ガレート(2)、エピガロカテキン−3−O−ガレート−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(3)、エピガロカテキン−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(4)(表1)の化合物について、PGE2産生の抑制効果試験を行った。その結果を図7に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、PGE2の産生が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、PGE2が産生されていることが分かる。「PDB2」は、茶葉より単離したプロデルフィニジンB−2である。プロデルフィニジンB−2はLPS誘導によるPGE2産生を抑制しないことが分かる。プロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)、プロデルフィニジンB−2 3’−O−ガレート(2)、エピガロカテキン−3−O−ガレート−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(3)、エピガロカテキン−(4β−8)−エピカテキン−3−O−ガレート(4)は全て、PGE2産生を抑制することが分かる(図7)。
プロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)のPGE2産生抑制効果について、濃度的変化を調査した。その結果を図8に示す。図中、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、PGE2の産生が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、PGE2が産生されていることが分かる。これにプロデルフィニジンB−2 3,3’−ジ−O−ガレート(1)の12.5,25,50μMの各濃度で処理すると、PGE2の産生を強く抑制することが分かる(図8)。
(1)プロデルフィニジンB−4 3’−O−ガレート(5)のLPS誘発によるCOX−2の発現抑制並びに細胞内iNOS産生抑制効果の濃度的変化
プロデルフィニジンB−4 3’−O−ガレート(5)のCOX−2の発現抑制及びiNOS産生抑制効果について、濃度的変化を調査した。その結果を図9に示す。図中、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現及びiNOSの産生が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現し、また、iNOSが産生されていることが分かる。これにプロデルフィニジンB−4 3’−O−ガレート(5)の25,50,75,100μMの各濃度で処理すると、濃度依存的にCOX−2の発現及びiNOSの産生を抑制することが分かる。なお、プロデルフィニジンB−4 3’−O−ガレート(5)はCOX−1の発現を抑制しないことも分かる(図9)。
プロデルフィニジンB−4 3’−O−ガレート(5)のPGE2産生抑制効果について、濃度的変化を調査した。その結果を図10に示す。図中、LPSは、LPS添加したもので、PGE2が産生されていることが分かる。このLPS添加培地に、プロデルフィニジンB−4 3’−O−ガレート(5)を25,50,75,100μMの各濃度で処理すると、濃度依存的にPGE2の産生を抑制することが分かる(図10)。
テアフラビン3’−O−ガレート(11)、テアフラビン3,3’−ジ−O−ガレート(12)、エピテアフラガリン3−O−ガレート(13)、プルプロガリン(14)(表4)の化合物について、COX−2発現及びiNOS産生の抑制効果試験を行った。その結果を図11に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現及びiNOSの産生が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現及びiNOSが産生していることが分かる。「PGC」は、プルプロガリンガルボン酸である。プロデルフィニジンB−2はLPS誘導によるCOX−2発現を抑制しないことが分かる。テアフラビン3’−O−ガレート(11)、テアフラビン3,3’−ジ−O−ガレート(12)、エピテアフラガリン3−O−ガレート(13)、プルプロガリン(14)はCOX−2の発現及びiNOSの産生を抑制することが分かる(図11)。
(1)テアシネンシン類のCOX−2、COX−1発現抑制及びiNOS産生抑制
テアシネンシンA(15)、テアシネンシンB(16)、テアシネンシンD(17)、テアシネンシンE(18)(表5)のCOX−2の発現抑制及びiNOS産生抑制効果について調査した。その結果を図12に示す。図中、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現及びiNOSの産生が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現し、また、iNOSが産生されていることが分かる。また図中、「TSS」とはテアシネンシン類であり、A〜Eの記号は、それぞれテアシネンシンA(15)、テアシネンシンB(16)、テシネンシンC、テアシネンシンD(17)、テアシネンシンE(18)である。この結果、テアシネンシンA(15)及びテアシネンシンD(17)は強くCOX−2の発現及びiNOSの産生を抑制することが分かる。全ての化合物はCOX−1を抑制しない(図12)。
テアシネンシンA(15)のCOX−2の発現抑制及びiNOS産生抑制効果について、濃度的変化を調査した。その結果を図13に示す。図中、LPSが「−」と標記されているものは、LPSを添加していないものであり、COX−2の発現及びiNOSの産生が認められない。LPSが「+」と標記されているものは、LPSを添加したもので、COX−2が発現し、また、iNOSが産生されていることが分かる。これにテアシネンシンA(15)の25,50,75,100μMの各濃度で処理すると、濃度依存的にCOX−2の発現及びiNOSの産生を抑制することが分かる。なお、テアシネンシンA(15)はCOX−1の発現を抑制しないことも分かる(図13)。
テアシネンシンA(15)、テアシネンシンB(16)、テアシネンシンD(17)、テアシネンシンE(18)(表5)について、PGE2産生の抑制効果試験を行った。その結果を図14に示す。図中、番号は化合物番号を示す。また図中、LPSは、LPS添加したもので、PGE2が産生されていることが分かる。このLPS添加培地に、各テアシネンシン類を添加した結果、テアシネンシンA(15)、テアシネンシンB(16)、テアシネンシンD(17)、テアシネンシンE(18)は、PGE2の産生を抑制することが分かる。「TSC」は、茶葉より単離したテアシネンシンCである。テアシネンシンCはLPS誘導によるPGE2産生を抑制しないことが分かる(図14)。
テアシネンシンA(15)のPGE2産生抑制効果について、濃度的変化を調査した。その結果を図15に示す。図中、LPSは、LPSを添加したもので、PGE2が産生されていることが分かる。このLPS添加培地に、テアシネンシンA(15)の25,50,75,100μMの各濃度で処理すると、濃度依存的にPGE2の産生を抑制することが分かる(図13)。
Claims (5)
- 式(II):
[式中、
R21およびR22は独立に−Hまたは−OHであり、
R23は−Hまたはガロイル基であり、
R24およびR25は独立に−Hまたは
で表される基(R26は−Hまたは−OHであり、R27は−Hまたはガロイル基であり、*は結合位置を示す)であるが、R 24 およびR 25 の両方が−Hであることはなく、
式(II)の2位及び3位は独立にR配置またはS配置である。]
で表される化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を有効成分として含有する抗炎症剤。 - 前記化合物が、R 24 が
- 前記化合物がウーロンホモビスフラバンA、またはモノデスガロイルウーロンホモビスフラバンAである請求項1または2記載の抗炎症剤。
- プロスタグランジン生合成阻害剤である請求項1〜3のいずれか1項記載の抗炎症剤。
- シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤である請求項1〜3のいずれか1項記載の抗炎症剤。
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